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ダイドーベンディングジャパン株式会社の企業審査|総合シビックランクB|地域の自販機を支える一方、39~42時間分の固定残業代と事業再編に課題

自動販売機は、飲み物を買う瞬間だけを見ると「お金を入れれば商品が出てくる機械」です。しかし、その商品が切れず、期限切れにならず、周囲が清潔な状態を保つには、人がトラックで巡回し、売れ方を確認しながら商品を補充し、賞味期限や機械の状態を管理する仕事が必要です。

近くにコンビニやスーパーが少ない地域、職場、公共施設などでは、自販機が使えなくなれば、飲み物を買うために別の場所まで移動しなければなりません。無人販売の便利さは、その裏側で商品を運び続ける人によって成立しています。

ダイドーベンディングジャパン株式会社は、鳥取県米子市に本社を置き、中国・九州地方などでDyDo自販機の商品補充・管理を行う会社です。現在もダイドーグループの国内飲料事業に属し、ダイナミックベンディングネットワーク株式会社の連結子会社として掲載されています。

2026年6月以降の求人でも、鳥取営業所や岡山営業所で正社員の自販機商品補充管理を募集しており、長崎営業所では事務職の求人が確認できます。法人そのものが消滅したわけではありません。

一方、2026年には大きな事業再編も行われました。2026年1月時点では7営業所を持つ会社としてグループ資料に掲載されていましたが、5月には戸田営業所の自販機オペレーション事業や、それ以外の一部事業に関する権利義務がグループ会社へ承継されました。現在の会社規模を、再編前の「7営業所」のまま扱うことはできません。

労働条件にも注意が必要です。2026年6月受付の鳥取営業所求人では、正社員の月額賃金は23万1,000円~24万2,000円ですが、基本給は11万5,000円~12万6,000円。固定残業代5万5,000円が39~42時間分として組み込まれています。実際の求人上の月平均時間外労働は25時間、年間休日は112日です。

地域の自販機を維持する仕事には明確な社会的価値があります。一方で、その便利さを支える人の基本給、固定残業制度、実際の残業時間、休日まで含めて見ると、手放しで高評価にはできません。

今回の総合シビックランクはBとします。

情報ランク:S・A|法人情報は公的法人情報、グループ構造は企業公式情報、求人条件はハローワーク原票を基礎とする求人情報で確認。

目次

基本情報

ダイドーベンディングジャパンは、2016年3月に鳥取県米子市で設立された会社です。設立当初の商号はダイドーウエストベンディング株式会社で、その後ダイドーベンディングジャパン株式会社へ商号を変更しました。

現在のグループ構造では、ダイドーグループホールディングスの国内飲料事業の下にダイドードリンコがあり、自販機直販事業を統括するダイナミックベンディングネットワークがダイドーベンディングジャパンを連結子会社として持つ形です。

ダイナミックベンディングネットワークは、ダイドードリンコ66.6%、アサヒ飲料33.4%の出資で設立された会社です。

項目内容
会社名ダイドーベンディングジャパン株式会社
法人番号5270001006898
設立2016年3月
旧商号ダイドーウエストベンディング株式会社
本社鳥取県米子市両三柳2887番地2
代表者代表取締役 寺内昭夫
資本金7,000万円
主な事業自動販売機による清涼飲料水・食品の販売・管理
従業員数2026年6月求人では企業全体61人
営業拠点2026年1月時点では7営業所。5月の再編後は構成が変化
親会社側ダイナミックベンディングネットワーク株式会社
上場区分非上場

情報ランク:S|法人番号、本店所在地などは公的法人情報。

情報ランク:A|グループ構造、事業内容、資本金等はDyDoグループ公式資料。

従業員数は情報源によって差があります。一部企業データでは49人と表示されますが、2026年6月受付の求人では企業全体61人とされています。2026年5月の事業再編によって人員構成が変化している可能性もあるため、本記事では61人を直近の参考値とし、固定的な現在人数とは断定しません。

主な業務内容と国内拠点

ダイドーベンディングジャパンの中心業務は、自販機を巡回し、飲料や食品を補充・管理するルートオペレーションです。

「飲料を運ぶ」だけの仕事ではありません。2026年の求人では、担当者が2トントラックを使い、街中のDyDo自販機を巡回して商品補充と管理を行うと説明されています。採用後2~3か月程度は先輩社員が同行する教育期間も設けられています。

自販機を一台の小さな店舗と考えると、その裏側では商品の在庫、期限、補充、売れ方、機械周辺の状態まで人が確認する必要があります。

業務担当する人具体的な作業利用者への影響
商品補充ルート担当者2トン車で自販機を巡回し、売れた商品を補充欠品を減らす
商品管理ルート担当者在庫や販売状況を確認する必要な飲料を買いやすくする
賞味期限管理オペレーション担当古い商品を確認・交換する商品安全を守る
自販機周辺管理オペレーション担当自販機や周辺の状態を確認・清掃する衛生と使いやすさを保つ
ルート運転ルート担当者営業車で複数の設置先を回る地域の販売網を維持
営業所事務事務担当データ入力、書類作成、電話対応現場オペレーションを支える

賞味期限確認や清掃まで含む詳細なオペレーションは、同じダイナミックベンディングネットワーク傘下の公式採用情報でも確認できます。ただし、グループ会社の作業手順をすべてダイドーベンディングジャパン固有の制度として扱うことはせず、対象会社自身の求人で確認できる商品補充・管理を中心に評価します。

2026年の事業再編後に確認できる拠点

2026年1月時点では、DyDoグループ資料で販売拠点7営業所とされていました。

しかし、5月に吸収分割が行われています。

戸田営業所の自販機オペレーション事業はダイドーアサヒベンディング側へ移され、ダイドーベンディングジャパンのその他の一部事業についても、ダイナミックベンディングネットワークが権利義務を承継する再編が確認できます。

したがって、1月時点の7営業所を2026年9月現在の営業所数として使用するのは適切ではありません。

再編後の求人等から、少なくとも次の拠点で活動を確認できます。

拠点所在地2026年に確認できる活動
本社鳥取県米子市両三柳2887-2法人本店
鳥取営業所鳥取市千代水4丁目58-16月受付の正社員ルート求人
岡山営業所岡山県久米郡美咲町錦織2281-25月受付の正社員ルート求人
佐賀営業所佐賀市鍋島3丁目15-84月受付の正社員ルート求人
長崎営業所長崎県諫早市多良見町市布1784-87月受付の事務パート求人

この4営業所が現在の全営業所であるとは断定しません。再編後の対象法人単体の最新営業所一覧を確認できなかったため、「現在の求人等で少なくとも存在を確認できる拠点」として扱います。

主な利用企業・取引関係

ダイドーベンディングジャパンは一般の物流会社のように多数の荷主を公表する会社ではなく、DyDoグループの自販機直販網の一部を担っています。

そのため、単純な「顧客一覧」より、自販機事業を共同で構成する企業との関係を理解する方が実態に近くなります。

企業名関係ダイドーベンディングジャパンとの関係
ダイナミックベンディングネットワーク株式会社親会社側・自販機事業統括自販機直販事業を束ね、2026年に一部事業を承継
ダイドードリンコ株式会社グループ飲料メーカーDyDoブランドの商品を自販機販売網へ供給
ダイドーアサヒベンディング株式会社同じオペレーション系会社2026年に戸田営業所の自販機オペレーション事業を承継
アサヒ飲料株式会社DVN出資会社自販機直販事業の共同運営基盤に参加

情報ランク:A|DyDoグループ公式資料および企業公告。

これらは資本関係や同一事業網における関係であり、すべてを「顧客」と表現するのは適切ではありません。

事業による人間への貢献

この会社の人間への貢献は、飲料を開発することではなく、商品を実際に自販機へ入れ、「買える状態」を維持することです。

飲料メーカーが商品を製造しても、倉庫に置かれたままでは利用者には届きません。自販機販売では最後の販売操作だけは無人ですが、それ以前の在庫準備、車両への積み込み、移動、補充、期限確認などには人の仕事が必要です。

ダイナミックベンディングネットワーク自身も、自販機では最終的な販売こそ自動化されているものの、それ以前には人を介した細かなオペレーションが存在すると説明しています。

ダイドーベンディングジャパンは、まさにその現場部分を担う会社の一つです。

鳥取、岡山、佐賀、長崎などで活動が確認でき、都市中心部だけでなく地方の自販機販売網を維持しています。店舗が少ない場所や夜間、職場、公共施設などでは、自販機は飲料を入手する一つの手段になります。

一方、自販機を多く維持すればするほど無条件に社会貢献になるわけではありません。

商品の補充には車両が必要であり、飲料ケースを扱う身体的負担もあります。自販機は電力も消費します。利用者側の便利さと、働く人・環境への負担を同時に見る必要があります。

事業による人間への貢献はBとします。

直接的な生活利便性は高いものの、その便利さを維持するための人的・物流負担まで含めて評価した結果です。

代表業務:自販機への商品補充・管理

代表業務は、自販機への商品補充・管理です。

2026年6月の鳥取営業所求人では、正社員が2トントラックを使用して自販機を巡回し、商品補充と管理を行います。採用後2~3か月は先輩社員が同行します。

利用者には目立たない仕事ですが、この作業がなければ自販機は商品が売り切れた段階で販売機能を失います。

一方、自販機ごとに売れる商品や販売量が違うため、担当者が毎回経験だけで必要量を判断する方式では、余分な積載や再訪問が発生します。

DyDoグループでは、こうした負担を減らすため、IoTやAIを利用した「スマート・オペレーション」を進めています。通信機器を通じて自販機の販売データを訪問前に確認し、商品の準備と現場補充を分業し、AIで補充数量や訪問ルートを最適化する仕組みです。

ただし、ダイドーベンディングジャパンで何台に導入され、実際に残業時間を何時間減らしたかという単体実績は公開されていません。

そのため、代表業務そのものには高い社会的価値を認めつつ、現場負担の改善が十分確認できないことからBとします。

労働環境・賃金・福利厚生

この会社を評価するうえで最も重く見るべき項目の一つが、ルート担当者の働き方です。

自販機が無人だからといって、その裏側の仕事まで無人ではありません。担当者は飲料を積み、2トントラックを運転し、複数の自販機を回って商品を補充します。夏季など販売量が増える時期には業務量も変化します。

正社員ルート担当者の給与

2026年6月23日受付の鳥取営業所求人では、正社員の月額賃金は23万1,000円~24万2,000円です。

内訳を見ると印象は変わります。

賃金項目月額
基本給11万5,000円~12万6,000円
営業手当4万円
地域手当2万1,000円
固定残業代5万5,000円
合計23万1,000円~24万2,000円

固定残業代5万5,000円は39~42時間分で、これを超えた分は追加支給するとされています。

月給23万円台という数字だけを見て「基本給23万円」と受け取ることはできません。基本給は11万円台~12万円台であり、営業手当・地域手当・固定残業代が月額の大きな部分を占めます。

賞与や退職時の算定などにどの賃金項目が使われるかは制度ごとに異なるため、応募時には月給総額だけではなく内訳を確認する必要があります。

残業

鳥取営業所の求人では、月平均時間外労働は25時間です。

一方、固定残業代は39~42時間分です。

固定残業代が42時間分あるからといって、実際に毎月42時間残業しているとは言えません。求人で示されている実績は25時間です。

ただし、40時間前後の固定残業枠を給与制度に組み込んでいること自体は、労働環境を見るうえで重要です。

佐賀営業所の2026年求人でも、月平均時間外労働は25時間とされています。

複数拠点で同程度の数字が確認できることから、鳥取だけの特殊事情とは考えにくい状況です。

25時間は極端な長時間残業ではありませんが、運転と飲料の荷扱いを伴う身体的な仕事です。デスクワークと全く同じ25時間として軽く評価することもできません。

休日

鳥取営業所と佐賀営業所の求人では、年間休日112日です。土日を中心とした週休2日制で、年末年始や一部祝日も休みとして示されています。

土日休みが基本なのは評価できます。

一方、年間休日120日以上の企業と比べると多い水準ではありません。自販機補充という身体活動と運転を伴う仕事であることを考えると、休日数のさらなる改善余地があります。

賞与・昇給

鳥取営業所求人では賞与年2回、前年度実績で計2か月分とされています。

ただし、賞与算定の基準が基本給だけなのか、営業手当などを含むのかは今回確認できませんでした。

基本給が11万円台~12万円台である以上、「賞与2か月」とだけ見て金額を大きく推定するべきではありません。

既存社員への具体的なベースアップ額も今回の公開資料では確認できませんでした。

社会保険・退職金・資格取得支援

求人では雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金への加入が確認できます。

退職金共済にも加入しています。一方、求人上では独自の退職金制度は「なし」とされています。

準中型免許の取得費用を会社が補助する制度も確認できます。

2トントラックを扱う仕事では必要な免許が応募障壁になります。取得費用を会社側が負担することは、未経験者の負担を減らす制度として評価できます。

育児・介護・看護休暇

2026年求人では、育児休業、介護休業、看護休暇について取得実績なしと表示されています。

これは制度が存在しないことを意味するとは限りません。

従業員数が60人前後の会社では、対象者そのものが少ない可能性もあります。そのため「取得実績なし」だけを大きな減点にはしません。

一方で、育児や介護と現場のルート業務を両立しやすい職場であることを裏づける実績も不足しています。

労働組合

2026年求人では、労働組合は「なし」とされています。

労働組合がないだけで低評価にはしません。

ただし、ルート数、残業、固定残業制度、基本給などを従業員側から集団的に交渉する仕組みという点では、組合がある会社より弱い可能性があります。

パート事務職

2026年7月受付の長崎営業所事務求人では、時給1,035円です。

勤務は8時30分~16時30分、または8時30分~15時30分で、固定残業代なし、時間外労働なし、土日休みとされています。仕事内容はデータ入力、書類作成、電話対応などです。

これはルート担当者とは全く異なる仕事です。

事務パートで「残業なし」だからといって、正社員ルート担当者の働き方まで良好だと評価しません。反対に、ルート担当者の固定残業制度を事務パートへ広げることもしません。

従業員・元従業員の口コミ

対象法人の口コミは非常に少ない状況です。

Yahoo!しごとカタログでは、ダイドーベンディングジャパンについて「表示するデータがありません」とされ、残業や有休、職場環境について利用できる社員クチコミ集計を確認できませんでした。

転職会議では1件の投稿を確認できますが、内容は主として面接・選考に関するもので、現在の勤務環境を判断できる内容ではありません。学生時代に力を入れたことや、転勤の可否などを聞かれたという投稿です。

情報ランク:C|一般ユーザーによる面接経験の投稿。実際の勤務環境の確認材料としては限定的。

Indeedにも会社情報や給与推定等はありますが、今回閲覧できた範囲では、現在の対象法人の現場労働を具体的に検証できる十分な社員レビューは確認できませんでした。

そのため、口コミを無理に一般化せず、2026年の求人条件を労働環境評価の中心にします。

労働環境の評価

労働環境はBです。

土日を基本とした週休2日、賞与年2回、社会保険、退職金共済、準中型免許取得支援、採用後2~3か月の同行教育などは評価できます。

一方、基本給11万5,000円~12万6,000円、39~42時間分の固定残業代、複数営業所で月平均25時間の時間外労働、年間休日112日は明確な課題です。

Cまで下げない理由は、実際の残業が固定残業枠いっぱいの40時間前後ではなく25時間程度であり、週休2日、賞与、社会保険、資格支援など基本制度も確認できるためです。

Aに上げるには、基本給、休日、固定残業制度、実残業の改善を確認したいところです。

Safety

ダイドーベンディングジャパンのSafetyでは、商品そのものの製造品質だけではなく、社員の運転と荷扱いの安全を見る必要があります。

社員は2トントラックを運転し、各地の自販機を回ります。道路上や駐車場で車両を扱い、飲料を積み下ろしするため、交通事故や身体への負担が一般的な事務職より大きい仕事です。

教育と資格

2026年の求人では、採用後2~3か月程度、先輩社員が同行するとされています。

未経験者を採用直後から一人で運転・補充業務へ出すのではなく、同行期間を設けている点は評価できます。

準中型免許の取得費用補助もあります。

必要な資格を正式に取得させる仕組みは、安全面と人材育成の両方でプラスです。

商品管理

飲料そのものの製造品質は、主にダイドードリンコと製造委託先が管理します。

ダイドーベンディングジャパンの役割は、出来上がった商品を自販機へ適切に補充し、販売段階の状態を管理することです。

同じ自販機オペレーション事業の公式説明では、商品補充だけでなく、賞味期限管理や自販機周辺の清掃も仕事として示されています。

ただし、ダイドードリンコの製造工場監査や食品品質保証を、ダイドーベンディングジャパンの独自実績として重複評価はしません。

重大事故・行政処分

対象法人名と旧社名の双方で、死亡事故、重大労災、行政処分、書類送検、重大な情報漏えいなどを追加調査しました。

今回確認した公的資料・企業発表・主要な公開情報では、対象法人を名指しした重大案件を確認できませんでした。

ただし、これは「事故が一度もない」という意味ではありません。

対象法人単体の交通事故件数、休業災害件数、安全教育時間、走行距離当たり事故率なども公開されていないため、「重大事故が検索で見つからないから安全性はA」とも判断しません。

SafetyはBです。

同行教育や資格取得支援は確認できますが、運転・荷扱いを伴う仕事に対して事故・労災KPIの透明性が十分ではありません。

Innovation

ダイドーベンディングジャパン自身がAIやロボットを独自開発しているという情報は確認できません。

しかし、この会社が所属するDyDoの自販機オペレーションでは、AI・IoTを使ったスマート・オペレーションが重要な共通基盤になっています。

スマート・オペレーション

DyDoグループでは、自販機へ通信機器を取り付け、訪問前に販売データや必要な商品を把握する仕組みを導入しています。

商品のピッキングと現地での補充を分業し、AIを使って補充数量、訪問先、訪問ルートなどを最適化する仕組みです。

これは、担当者が経験だけを頼りに大量の商品を積んで回る方法より、積み過ぎ、積み忘れ、再訪問などを減らせる可能性があります。

グループは人手不足への対応と作業時間短縮、生産性向上を目的としてこの仕組みを進めています。

ただし、重要なのは「AIを導入した」ことではなく、働く人の負担が実際に減ったかです。

ダイドーベンディングジャパン単体について、導入前後で一人あたりの担当台数や残業が何時間減ったのかというデータは公開されていません。

2026年の求人でも月平均25時間の残業が残っています。

そのためInnovationはBです。

グループ共通技術は評価できますが、対象法人での人間への還元を具体的な数値で確認できないためAにはしません。

Protection

Protectionでは、災害、人手不足、システム障害、会社の再編などが起きても、自販機販売網を維持できるかを見ます。

地域に分散した営業拠点

2026年の求人から、鳥取、岡山、佐賀、長崎で活動が確認できます。

一つの営業所だけに全業務を集中しているわけではない点は、地域供給の分散という意味でプラスです。

一方、再編後の正式な営業所数、人員の相互応援、車両の代替配置など、具体的なBCPは公開されていません。

人手不足への備え

自販機オペレーションは人への依存が大きい事業です。

DVNは、自販機では最終販売こそ無人だが、それ以前の工程では人による細かなオペレーションが必要であり、生産年齢人口の減少への対応が重要だと説明しています。

ダイドーベンディングジャパンでも鳥取、岡山、佐賀などで補充担当者の募集が続いています。

鳥取営業所求人では募集理由が欠員補充です。

欠員補充だけで深刻な人手不足とは断定できません。

ただし、小規模な営業所で担当者が減れば、残る社員の担当自販機数や移動距離が増える可能性があります。AIやIoTによる効率化がProtectionにも関係する理由です。

災害救援自販機

DyDoグループには、停電時に手動操作などで飲料を提供できる災害救援自販機があります。

ただし、ダイドーベンディングジャパンが具体的に何台を管理しているのか、災害時に何本の飲料を供給したのかという法人単体実績は確認できません。

そのため、グループの災害救援自販機をそのまま対象会社のA評価材料にはしません。

サイバーProtection

自販機の販売データや訪問ルートをIoT・AIで管理するほど、情報システムが止まった際の代替運用は重要になります。

DyDoグループ全体ではIT・セキュリティ強化を進めていますが、ダイドーベンディングジャパン単体について、EDR、SOC、バックアップ、ネットワーク分離、復旧訓練、手動運用への切り替えなどの詳細は今回確認できませんでした。

公開されていないことを理由に「対策をしていない」とは評価しません。

一方、単体の復旧能力を確認できないため高評価にもできません。

財務と事業再編

2025年10月期の決算公告では、純損失7,914万9,000円、利益剰余金マイナス3,920万円、総資産3億9,743万8,000円とされています。

前期は2,206万5,000円の純利益でした。

赤字だから直ちに経営危機とは判断できません。

ダイドーグループ傘下の会社であり、2026年には事業再編も行われているため、単年度だけでは通常の事業採算と再編の影響を分けられません。

しかしProtectionでは、供給を維持できる財務基盤も重要です。赤字転換と利益剰余金のマイナスは無視できない材料です。

ProtectionはBとします。

複数地域の営業所、グループ共通のスマート・オペレーションという強みはありますが、再編、赤字転換、単体BCP・サイバー情報の不足、人員依存という課題があります。

主なニュース・最近の動き

ダイドーベンディングジャパンでは、2026年に会社の役割そのものが変わる再編が起きています。

新商品よりも、どの地域を誰が担当し、会社にどの事業が残っているかを見ることが重要な時期です。

2025年10月期:7,914万9,000円の純損失

2026年4月に確認できる第10期決算公告では、2025年10月31日時点の純損失は7,914万9,000円、利益剰余金はマイナス3,920万円でした。

前期は2,206万5,000円の純利益であり、赤字へ転じています。

この数字だけで雇用不安を断定することはできません。

ただし、2026年の大規模な事業再編と近い時期の赤字であり、会社単体の収益構造を確認するうえで重要な出来事です。

情報ランク:S相当|官報決算公告を基礎とする公開情報。

2026年1月:7営業所体制

2026年1月時点のDyDoグループ資料では、ダイドーベンディングジャパンは資本金7,000万円、販売拠点7営業所、清涼飲料等の販売を行う会社として掲載されていました。

ただし、これは5月の再編前の会社像です。

情報ランク:A|DyDoグループ公式資料。

2026年5月:事業を吸収分割

2026年4月に吸収分割公告が出され、5月にグループ内で事業再編が行われました。

ダイナミックベンディングネットワークは、ダイドーベンディングジャパンの自販機オペレーション以外の一部事業に関する権利義務を承継し、戸田営業所の自販機オペレーション事業についてもダイドーアサヒベンディング側への移管が確認されています。

一方で、その後も鳥取、岡山、長崎などでダイドーベンディングジャパン名義の求人が出ています。

したがって、会社がなくなったのではなく、担当事業・地域を整理しながら存続している状態と見るのが適切です。

情報ランク:S・A|企業公告とグループ公式情報。

2026年6月:鳥取営業所で欠員補充

2026年6月23日受付の求人では、鳥取営業所で自販機商品補充管理の正社員1人を欠員補充として募集しています。

月額23万1,000円~24万2,000円、月平均残業25時間、年間休日112日という条件です。

再編後も鳥取地区の自販機オペレーションを対象会社が担っていることを示す具体的な資料です。

2026年7月:長崎営業所で事務職を募集

2026年7月受付の求人では、長崎営業所で事務パートを募集しています。

時給1,035円、残業なし、土日休みという条件です。

九州側でも営業所機能が残っていることを確認できます。

項目別シビックランク

評価項目ランク主な理由
労働環境B土日週休2日、賞与、社会保険、資格支援はある。一方、基本給11.5万~12.6万円、39~42時間分の固定残業代、月平均残業25時間、年間休日112日が課題
事業による人間への貢献B地域の自販機を補充・管理し、店舗が少ない場所や時間帯でも飲料を買える状態を維持
SafetyB同行教育と免許支援はあるが、運転・荷扱い業務に対する事故・労災KPIの単体公開が少ない
InnovationBグループのAI・IoTによるスマート・オペレーションは評価。ただし法人単体の導入率・労働時間削減効果が不明
ProtectionB複数地域の営業拠点とグループ基盤は強み。赤字転換、事業再編、BCP・サイバー情報不足が課題
総合B地域の自販機網を支える明確な価値はあるが、労働条件、情報公開、財務・再編の不確実性を無視できない

総合評価

ダイドーベンディングジャパン株式会社は、消費者からは名前が見えにくい会社です。

しかし、飲料メーカーが商品を作っただけでは、自販機の商品は補充されません。この会社のルート担当者が地域を巡回し、商品を補充・管理することで、利用者は自販機へ行けば飲み物を買えます。

特に鳥取、岡山、佐賀、長崎などで現在の活動が確認でき、地方の飲料販売網を維持する会社として具体的な社会価値があります。

一方、その便利さを支える現場の待遇には課題があります。

鳥取営業所の2026年求人では、月給23万1,000円~24万2,000円のうち、基本給は11万5,000円~12万6,000円です。5万5,000円の固定残業代は39~42時間分です。

実際の月平均残業は25時間、年間休日は112日です。

固定残業代が42時間分あることと、実際に42時間残業していることは別です。

この点は正確に区別しなければなりません。

ただし、運転と飲料補充を伴う身体的な仕事で月25時間の残業があり、給与の大きな部分が基本給以外の手当と固定残業代で構成されていることは、労働環境をA評価にできない理由になります。

会社は2026年に大きな再編も経験しました。

1月時点では7営業所を持っていましたが、5月に戸田営業所の自販機オペレーション事業や、一部のその他事業が別のグループ会社へ移されています。

一方、再編後も複数地域で求人が続いているため、法人そのものがなくなったわけではありません。

財務面では2025年10月期に7,914万9,000円の純損失を計上し、利益剰余金もマイナスとなりました。

グループ企業であるため単体赤字だけで供給停止や雇用危機を予測することはできません。しかし、Protectionでは注意が必要な材料です。

Innovationでは、DyDoグループのスマート・オペレーションが強みです。

AIとIoTによって補充数量やルートを最適化し、少ない人員でも自販機網を維持する方向性は、人手不足への具体的な対策です。

ただし、ダイドーベンディングジャパン単体で残業が何時間減ったのか、何人の負担が軽くなったのかまでは公開されていません。

AIを導入しているという事実だけでInnovationをAにはしません。

Safetyについても、今回の調査では重大な死亡事故や行政処分を確認できませんでしたが、2トン車の運転と荷扱いを伴う会社として、事故率や労災件数の単体開示が少ないためBとしました。

以上から、総合シビックランクはBです。

Bは「悪い会社」という意味ではありません。

地域の自販機網を維持し、飲料を必要な時に買える状態を作るという、人間への直接的な貢献があります。

しかし、人間を最優先に見る企業審査では、利用者の便利さだけを見ることはできません。

その便利さを支える社員が、どれだけの基本給を受け取り、何時間働き、何日休めるのか。同時に、安全に働ける仕組みや、AIによる効率化が実際に社員へ還元されているかまで見る必要があります。

今後、基本給の引き上げ、固定残業時間の縮小、実残業の削減、年間休日の増加、事故・労災指標の公開、2026年の再編後の財務安定が確認できれば、Aへ近づく余地があります。

反対に、事業再編によって少人数でより多くの自販機を担当する構造となり、現場負担が増える場合には、B評価を維持できるか改めて確認する必要があります。

出典一覧

1.経済産業省 Gビズインフォ「ダイドーベンディングジャパン株式会社」
2.ダイドードリンコ「グループ会社・連結子会社」
3.ダイナミックベンディングネットワーク株式会社「会社概要」
4.ダイドードリンコ「ダイドーグループの歴史」
5.DyDoグループ 第51回定時株主総会招集ご通知
6.ダイナミックベンディングネットワーク株式会社 2026年4月15日吸収分割公告
7.ダイドーアサヒベンディング株式会社 2026年4月15日吸収分割公告
8.2026年鳥取営業所「自動販売機商品補充管理」求人
9.2026年佐賀営業所「自動販売機商品補充管理」求人
10.2026年岡山営業所求人
11.2026年長崎営業所「事務職」求人
12.DyDoグループ「スマート・オペレーション」関連資料
13.ダイナミックベンディングネットワーク株式会社 代表メッセージ・事業説明
14.第10期決算公告関連情報
15.Yahoo!しごとカタログ「ダイドーベンディングジャパン株式会社」
16.転職会議「ダイドーベンディングジャパン株式会社」
17.Indeed「ダイドーベンディングジャパン株式会社」

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関の資料で直接確認できる情報、または独立した第三者による検証・監査・認証等の裏づけがある情報。裏づけの対象範囲に限る
A企業自身の公式発表・報告書・採用情報など。独立した裏づけまでは確認していない企業側の説明・自己申告
B役職や立場が確認できる関係者への取材・発言、記者による直接取材等に基づく情報
C一般社員・元社員・パート・アルバイトなどの勤務経験に基づく口コミ
DXなどの一般的なSNS投稿で、発信者の立場や内容の裏づけが十分でない情報
E匿名掲示板など、発信者の身元や関与をさらに確認しにくい情報

情報ランクは情報の出どころと裏づけを示すもので、企業の良し悪しを評価する総合シビックランクとは異なります。媒体だけでなく原発信者と根拠で判定するため、企業公式SNSの発表はAなどとして扱います。低い情報ランクは虚偽を意味せず、高い情報ランクも記述全体の正しさを保証するものではありません。

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