企業は、売上や利益、成長率などの経済的な成果で評価されています。近年は、環境やSDGsへの取り組みも重視されるようになりました。
しかし、その企業が働く人や消費者をどれだけ大切にしているかは、まだ十分に評価されていません。
そこで、人間への貢献度を基準に企業を評価し、買い物の際に確認できるサイトを作ります。
人間への貢献度の基準は?
人間への貢献度は、企業の利益や知名度、掲げている理念だけでは判断できません。
このサイトでは、企業が人間をどのように扱っているかと、事業を通じて人間へ何をもたらしているかの両方を確認します。
特に当面は、企業が現在働いている人を大切にしているかを判断するため、労働環境を最も重視します。そのうえで、事業によって生まれた人間への利益と損害も企業評価へ反映します。
人間をどれだけ大切にしているかを調査
人間への貢献度を判断する最初の基準は、その企業が人間をどのように扱っているかです。
企業が高い利益を上げ、環境保護や社会活動に取り組んでいても、そのために働く人の健康や生活が犠牲になっているなら、人間への貢献度が高いとはいえません。
国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」でも、企業には人権を侵害しないだけでなく、事業によって生じた悪影響へ対処する責任があるとされています。
人間を大切にしているかは、企業の理念や宣伝ではなく、実際に働く人がどのような生活を送っているかから判断します。
ILO(国際労働機関)は、良質な労働を判断する要素として、次の項目を挙げています。
- 十分な収入
- 適切な労働時間
- 安全な職場
- 安定した雇用
- 仕事と家庭生活の両立
- 労働者の権利
- 労使間の対話
OECDも、労働者の幸福には、賃金や雇用状態だけでなく、健康、ワークライフバランス、生活満足度などが含まれるとしています。
日本でも、近畿経済産業局が「社員の幸せを最大の目的とする企業」に注目し、給与や労働条件、人間関係、仕事内容への納得などを調査しています。
制度が用意されているかだけではなく、実際に人間が大切にされているかを見る。
これが、人間への貢献度を判断する出発点です。
当面は労働環境を最も重視
シビックドライブが本来最も重視しているのは、イノベーションです。
AIやロボットによって危険な作業や単純労働を減らし、人間が研究開発や社会活動へ移れるようになれば、生活のためだけに働く時間を減らせます。
しかし、現在の社会で自動化が進んでも、働いていた人が新しい活動へ移れるとは限りません。企業の生産性が向上する一方で、労働者が雇用と収入を失う可能性もあります。
シビックドライブでは将来、企業へシビックワーカーを派遣し、職場の改善や研究開発を進める計画です。労働者がシビッカーやシビックワーカーへ移る仕組みも作ります。
しかし、現時点ではその仕組みを提供できません。そのため、自動化を行っているという理由だけで、企業の人間貢献度を高く評価することはできないと考えています。
当面の企業評価では、現在働いている人が、どのような環境で生活しているかを最も重視します。
主な評価項目は、次のとおりです。
- 十分な賃金を受け取っているか
- 労働時間や休日は適切か
- 心身の健康と安全が守られているか
- ハラスメントへの対策が行われているか
- 雇用が安定しているか
- 育児、介護、病気と仕事を両立できるか
- 働く人が意見や要望を伝えられるか
- 問題が起きたときに改善を求められるか
ILO(国際労働機関)も、十分な収入、適切な労働時間、安全な職場、安定した雇用、労働者の権利、労使間の対話などを、良質な労働を判断する要素に挙げています。
未来のイノベーションを評価する前に、現在そこで働いている人を大切にしているかを見る。
シビックワーカーを派遣し、労働者が新しい役割へ移れる環境ができるまでは、労働環境を人間貢献度の中心的な基準とします。
事業による人間への貢献
労働環境だけでなく、企業が事業を通じて人間へ何をもたらしているかも評価します。
どれだけ働く人を大切にしていても、その事業によって多くの人の生命や健康、自由、安全が損なわれているなら、人間への貢献度が高いとはいえません。
反対に、医療や教育、研究開発などを通じて、人間の生活を大きく改善している企業もあります。
事業による人間への貢献として、主に次のような影響を確認します。
- 人の生命や健康を守っているか
- 事故や犯罪を減らし、安全性を高めているか
- 人間の負担を減らし、自由な時間を増やしているか
- 教育や情報へ触れる機会を広げているか
- 研究開発によって人類の可能性を広げているか
- 人々の協力を促しているか
一方で、企業が事業によって与えた損害も確認します。
- 健康被害や重大な事故を起こしていないか
- 依存や過剰な借金を生み出していないか
- 個人情報やプライバシーを侵害していないか
- 戦争、犯罪、差別、搾取を増やしていないか
- 被害が発生した後に、十分な対応を行っているか
国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」でも、企業は自らが直接起こした問題だけでなく、商品やサービス、取引関係を通じて関与した人権への悪影響にも対処する責任があるとされています。
イノベーションについても、新しい技術を開発したという事実だけでは評価しません。その技術によって、実際に人間の生活がどれだけ良くなり、どのような損害が生じたかを見ます。
事業によって生まれた利益から、人間へ与えた損害を差し引いて考える。
その結果を、事業による人間への貢献として企業評価へ反映します。
企業の評価基準は?
企業の人間貢献度は、企業自身の発表や一部の評判だけで判断しません。
公的機関のデータ、企業の開示資料、報道、口コミサイト、SNSなどを調査し、複数の情報をもとに評価します。使用した資料も掲載し、なぜその評価になったのかを読者が確認できるようにします。
公開情報をもとに評価
企業の人間貢献度は、インターネット上で確認できる公開情報をもとに評価します。
企業が発信している理念や宣伝だけでなく、公的機関のデータ、法定開示資料、報道、調査資料など、複数の情報を確認します。
主に使用する情報は、次のとおりです。
- 有価証券報告書や統合報告書
- 企業の公式サイトや発表資料
- 就業状況や人的資本に関する開示
- 国や自治体による行政処分
- 裁判や労働問題に関する公開資料
- 事故、リコール、健康被害に関する情報
- 信頼できる報道機関や第三者機関の調査
- 現在または過去に働いた人から寄せられた情報
厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」では、企業の残業時間、有給休暇取得率、採用後の定着状況、育児休業の取得実績などを確認できます。
上場企業については、有価証券報告書などに掲載された人的資本、従業員数、平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与などの情報も使用します。金融庁は、有価証券報告書において人的資本に関する方針、指標、目標、実績の開示を求めています。
事業による損害を確認する際は、行政機関の発表や事故情報も参照します。例えば、消費者庁のリコール情報サイトでは、商品の欠陥や不具合、事業者による回収や修理などを確認できます。
企業自身が公表した情報は重要ですが、企業側の情報だけで評価を決めることはありません。企業の主張と、公的機関や第三者が確認した事実を分けて掲載します。
一つの評判や宣伝だけで判断せず、根拠を確認できる情報を積み重ねる。
評価に使用した資料は記事内に掲載し、読者も判断の根拠を確認できるようにします。また、確認できないことは断定せず、新しい情報や根拠のある指摘があった場合は評価を見直します。
口コミサイトやSNSをもとに評価
公的資料や企業の発表だけでなく、転職口コミサイトやSNSに投稿された情報も企業評価に使用します。
残業時間や有給休暇取得率などの数値だけでは、職場の人間関係、ハラスメント、仕事量、安全管理、上司への意見の伝えやすさなど、現場の実態が分からない場合があるためです。
口コミやSNSを確認する際は、主に次の点を見ます。
- 同じ問題を訴える投稿が複数あるか
- 投稿者自身の体験が具体的に書かれているか
- いつ頃、どのような職場で起きたことか
- 公的資料や報道の内容と一致しているか
- 現在も続いている問題か
- 企業が問題を認め、改善に取り組んでいるか
- 反対の意見や肯定的な体験談もあるか
ただし、口コミサイトには不満を持った人の投稿が集まりやすく、SNSでは事実が確認されないまま情報が拡散されることもあります。反対に、企業へ配慮した投稿や、宣伝を目的とした口コミが含まれている可能性もあります。
そのため、一件の投稿だけで企業の評価を決めることはありません。
複数の投稿に共通する内容を確認し、公的資料、企業発表、報道などと照らし合わせます。事実を確認できない情報は、断定せず「そのような訴えがある」と区別して掲載します。
企業が公開する数字だけでなく、実際に働いた人や利用した人の声にも目を向ける。
口コミサイトやSNSは、企業を批判するためではなく、公開資料だけでは見えない問題や評価すべき取り組みを見つける手掛かりとして活用します。
アフィリエイト商品の評価基準は?
このサイトでは、商品の性能や品質を独自に評価するのではなく、その商品に関係している企業の人間貢献度を確認します。
商品ページには関連企業とそれぞれの評価を掲載し、その総合結果をシビックアイテムランクとして表示します。これにより、商品を購入したときに、どのような企業へお金が流れるのかを確認できます。
商品そのものを採点するサイトではない
このサイトでは、アフィリエイト商品の性能、品質、価格、使いやすさなどを独自に採点しません。
一般的な商品比較サイトのように、「最も性能が高い商品」や「最もお買い得な商品」を決めることが目的ではないためです。
評価するのは、商品そのものではなく、その商品に関係している企業の人間貢献度です。
商品ページには、製造や販売などに関わる企業と、それぞれのシビックカンパニーランクを表示します。さらに、関連企業の評価を総合したシビックアイテムランクも掲載します。
シビックアイテムランクは、商品の性能や品質を示すものではありません。
その商品を購入したとき、どのような企業へお金が流れるのかを示すランクです。
商品だけを見て選ぶのではなく、その商品に関わる企業まで確認し、どの企業を買い物によって応援するかを選べるようにします。
アイテムランクは関連企業の総合ランク
シビックアイテムランクは、商品に関係している企業の評価を総合して決まります。
一つの商品が消費者へ届くまでには、製造、販売など複数の企業が関わっています。商品ページでは、その商品に関係している企業を一覧で表示します。
関連企業の詳細を開くと、次の情報を確認できます。
- 企業ごとのシビックカンパニーランク
- 労働環境のランク
- 事業による人間への貢献のランク
- 評価に使用した主な情報
- 企業を詳しく調べた審査記事へのリンク
以下参考画像です。

総合ランクだけを表示するのではなく、どの企業が高く評価され、どの企業に問題があるのかまで確認できるようにします。
審査記事では、評価の根拠となった公的資料、企業の開示、報道、口コミ、SNSなどを掲載します。詳しい内容を知りたい人は、商品ページから各企業の審査記事へ進めます。
アイテムランクを見るだけで終わらず、関連企業と評価の根拠までたどれるようにする。
これにより、消費者は商品の背後にいる企業を知り、人間への貢献度を確認したうえで購入先を選べるようになります。
アフィリエイト報酬からシビッカーの報酬を捻出
サイトを通じて商品やサービスが購入されると、販売企業からアフィリエイト報酬が支払われます。
この収益をサイト運営だけで終わらせず、シビッカーの報酬、GVSアプリの開発、シビックワーカーを派遣する会社の設立に使用します。
普段の買い物から、市民が社会活動へ参加し、報酬を受け取れる仕組みを少しずつ作っていきます。
【用途1】シビッカーの報酬を設定
サイトを通じて商品やサービスが購入されると、販売企業からアフィリエイト報酬が支払われます。
この収益の一部を、シビックドライブへ参加する人の報酬に使用します。
報酬の対象となる活動は、次の二つです。
- GVSへの参加
- シビックナビゲーターによるSNSでの発信
GVSでは、市民が不満や困り事を投稿し、他の参加者と話し合いながら実行案へ変えていきます。
シビックナビゲーターは、GVSで生まれた実行案や社会課題についてSNSで発信し、より多くの人へ広げます。
買い物から生まれた収益を、市民が考え、話し合い、発信するための報酬へ変える。
商品を購入する人が増えるほど、GVSへ参加するシビッカーと、情報を広げるシビックナビゲーターへ渡せる報酬も増えていきます。
【用途2】GVSアプリを開発する
アフィリエイト収益の一部は、GVS(合論型投票システム)アプリの開発と運営に使用します。
GVSの中心となるのは、不満、愚痴、批判を入力すると、AIが社会を変えるための実行案へ変換する機能です。
入力した内容から、主に次の二つを提案します。
- DRIVE:自分が実行できる発信や活動
- SUPPORT:他の人へ協力を求める要請
例えば、「この職場の働き方はおかしい」という不満を、職場の問題をSNSで発信するDRIVEや、同じ経験を持つ人へ意見を求めるSUPPORTへ変換します。
不満を持つだけでは社会は変わりません。しかし、何をすればよいかを一人で考えるのも簡単ではありません。
GVSは、誰もが持っている不満を、誰でも実行できる社会活動へ変える入口を作ります。
サイトの収益は、この変換機能に使用するAI、アプリの設計・開発、サーバー、安全対策、公開後の改良などに使います。
買い物から生まれた収益を使い、不満を社会活動へ変えるGVSを開発する。
まずは変換機能を中心に開発し、その後、話し合いや合論型投票などの機能を追加していきます。
【用途3】派遣会社を設立する
アフィリエイト収益の一部は、シビックワーカーを企業へ派遣する会社の設立に使用します。
シビックワーカーは、企業で通常の派遣業務を行いながら、現場の業務改善や自動化を進める人です。
業務は、次の四段階に分かれています。

第1段階:通常の派遣業務
派遣先の企業で、他の従業員と同じように通常業務を行います。
実際に働くことで、仕事の流れ、現場のルール、作業上の負担などを把握します。
第2段階:業務改善のマニュアル作成
現場で見つけた問題について、より安全で効率的に作業するための方法を考え、マニュアルを作成します。
個人の経験だけに頼らず、誰でも同じ方法で作業できるようにします。
第3段階:新設備の試験導入
既存の設備や機械を使って、身体的負担や作業時間を減らせないか試します。
いきなり大規模な導入を行うのではなく、小さな試験から始め、実際の現場で効果を確認します。
第4段階:自動化の研究開発
既存の設備だけでは解決できない問題について、新しい機械やAI、業務システムを研究開発します。
一つの職場だけでなく、同じ作業を行う多くの人の負担を減らせる技術を目指します。
通常の派遣業務から始め、現場を知り、改善し、設備を試し、最後に自動化へ進む。
派遣会社の設立費用、シビックワーカーの採用と育成、新設備の試験導入、研究開発などに、シビックマーケットの収益を使用します。
最終的に目指す未来は?
シビックドライブが最終的に変えたいのは、労働者の未来です。
AIやロボットの発展によって、多くの仕事が失われるといわれています。一方で、「AIが働いてくれるようになれば、人間は働かなくてもよくなる」という意見もあります。
しかし、技術が発展するだけで、人間が自由になれるとは限りません。
現在の社会では、私たちは労働によって賃金を受け取り、生活を維持しています。それだけでなく、企業や社会に必要とされることで、交渉力や発言力も得ています。
労働は、収入を得る手段であると同時に、社会に対する権利であり、権力でもあります。
AIによって仕事を失い、収入も社会への影響力も失えば、人間は自由になるどころか、これまで以上に弱い立場へ置かれる可能性があります。
極端な例では、経済的な価値を生まないと判断された人が、「戦争へ行け」と求められたとき、それを拒否するための生活基盤すら持てなくなるかもしれません。
問題は、AIが人間の仕事を奪うことだけではありません。AIやロボットが生み出した富と権力を、誰が持つのかということです。
現在の仕組みを変えないままAIが発展すれば、生産手段を持つ一部の人へ富と権力が集まり、それ以外の人々は、限られた仕事とお金を奪い合うことになります。
そこでシビックドライブでは、雇用労働とは別に、社会貢献によって報酬と権力を得られる仕組みを作ります。
GVSへの参加やSNSでの発信から報酬を得る。シビックワーカーとして職場を改善し、自動化の研究開発へ進む。さらに、市民がシビックパワーを持ち、企業や社会の意思決定へ参加する。
労働が減っても、人間の収入と権力まで失われない社会へ移行します。
お金を得るために人間同士が争う社会から、人間のためにAIと経済を使う社会へ。
お金の奴隷ではなく、人間が中心となる社会へ移行すること。これが、シビックドライブの目的です。
