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アサヒグループ食品(和光堂)の総合シビックランクはB|育児食を120年支える一方、約9万5000個の回収と全7工場停止は課題

アサヒグループ食品株式会社は、「和光堂」「アマノフーズ」「ミンティア」「ディアナチュラ」「エビオス」などを展開する食品会社です。なかでも和光堂は、粉ミルク、ベビーフード、乳幼児向け飲料・おやつ、スキンケア、医薬品、妊産婦向け商品を扱い、赤ちゃんと保育者の生活に深く関わっています。

和光堂の始まりは1906年です。当時高かった乳幼児死亡率を下げたいと考えた小児科医の弘田長博士が、和光堂薬局を開設しました。2026年に120周年を迎えた同ブランドは、国産初の育児用粉ミルクやベビーフードを開発し、現在も離乳食を作る時間、栄養への不安、外出時の負担を減らしています。

この事業は、人間への貢献という点で高く評価できます。ただし、子育てに必要とされ、よく売れていることだけで、企業全体をAやSにすることはできません。安価で便利な育児食が、深夜を含む交替勤務、原料調達先や委託工場の負担、品質事故、情報管理の弱さによって支えられているなら、その損害も同時に見る必要があります。

2024年には、製造設備のフッ素樹脂製部品の一部がベビーフードへ混入し、関連する3商品約9万5000個が自主回収されました。2025年9月にはアサヒグループがサイバー攻撃を受け、アサヒグループ食品の全7工場が一時的に生産を止めました。和光堂の商品も影響を受け、赤ちゃん向け食品の供給が情報システムの安全性に左右される事実が明らかになっています。

一方、会社は2025年に和光堂の品質対策を見直し、異物検査装置の追加、検出しやすい部品への変更、原料由来の異物を減らす調達・検品・製造工程の見直し、専門家との連携強化を始めました。事故が起きたことだけでなく、その後にどこまで具体的な改善を行ったかも評価へ反映します。

この記事では、法人であるアサヒグループ食品株式会社を審査の中心とし、和光堂は同社が運営するブランド・ベビー関連事業として詳しく見ます。労働環境、事業による人間への貢献、セーフティ、イノベーション、プロテクションの5項目を調査し、総合シビックランクを判定します。

調査日:2026年8月26日

目次

先に結論:総合シビックランクはB(普通)

審査項目ランク主な判断理由
労働環境B(普通)2026年の大卒初任給は月29万3000円、年間休日は123日。正社員の組合員約900人へ総額5%の賃上げを実施し、産後パパ育休は対象者の取得率100%を継続している。一方、ベビーフードと粉ミルクの工場には深夜を含む3交替勤務があり、正社員以外、委託先、工場別の賃金・労働時間・労災実績は十分に見えない
事業による人間への貢献A(良い)粉ミルク、離乳食、乳幼児向け医薬品、栄養相談を通じ、乳幼児の健康と保育者の負担軽減へ直接貢献する。シニア食、フリーズドライ食品、サプリメント、医薬部外品も生活を支える。ただし、販売数量の多さだけでは安全性や労働環境を保証しない
セーフティB(普通)全7工場でFSSC22000または健康補助食品GMPを取得し、原料、金属、X線、密封、殺菌、出荷先の追跡を行う。事故後の改善も具体的である。一方、2024年にベビーフード約9万5000個、2022年に幼児向けクッキー3万5016個を回収し、2025年にも原料由来の虫などが残った事例を認めている
イノベーションB(普通)国産初の育児用粉ミルク・ベビーフード、フリーズドライ、乳酸菌・酵母・容器包装の研究、検査と包装の自動化を進める。調理しにくい卵黄やレバーなどを使いやすくする商品開発も実用的である。一方、省人化で生まれた利益や時間を賃金、休日、雇用維持へ返す数値は示されていない
プロテクションC(やや悪い)粉ミルク、育児食、フリーズドライ食品は災害時にも重要で、国内に7工場を持つ。しかし2025年のサイバー攻撃では共通システムの障害が全工場へ波及し、受注・出荷と生産が止まった。10月の売上収益も前年の7割超に低下し、2026年7月時点で漏えいのおそれがある個人情報は約228万9000件に及ぶ
総合シビックランクB(普通)育児、健康、食事への社会的利益は大きく、事故後の改善にも実行性がある。一方、乳幼児向け商品の回収、交替勤務の負担、委託先を含む労働情報の不足、サイバー攻撃による供給停止を考えると、現時点でAとは判定できない

アサヒグループ食品の最大の強みは、人間の生命と生活に近い商品を幅広く持っていることです。粉ミルクやベビーフードは、単なる嗜好品ではありません。授乳や離乳食作りが難しい家庭、外出中の家庭、災害や病気で調理できない家庭にとって、生活を継続するための食品になります。

和光堂の事業が継続していることにも意味があります。キユーピーが2026年8月末で育児食72品目の生産を終える中、和光堂は同年9月にも粉末・フレーク型ベビーフード「素材ふりふり」や幼児食を追加します。必要とされる市場へ商品を供給し続ける点は、事業による人間への貢献としてA評価に値します。

しかし、社会的に必要な商品ほど、止めないことと事故を起こさないことが求められます。製品の品質管理は詳しく公開されていますが、2024年の回収では製造設備そのものが異物の発生源となりました。2025年のサイバー攻撃では、食品工場の設備が壊れていなくても、情報システムが止まることで生産と出荷が影響を受けました。

企業が掲げる「安全・安心」と、消費者が実際に受け取る安全・安心は同じではありません。今回は、理念や認証の数だけでなく、回収件数、供給停止、改善策、工場勤務の実態まで含めてBとしました。

審査対象は和光堂ではなくアサヒグループ食品

和光堂は現在、独立した会社名ではありません。和光堂株式会社は、2016年に製造以外の機能をアサヒグループ食品へ統合し、2017年には製造会社を含めて同社と合併しました。現在の商品パッケージや公式サイトにも、販売者としてアサヒグループ食品株式会社が表示されています。

主体主な役割この記事での扱い
アサヒグループ食品株式会社商品企画、研究、調達、製造、品質保証、営業、物流管理、消費者対応労働環境と総合評価の中心
和光堂粉ミルク、ベビーフード、幼児食、医薬品などのブランド・事業事業貢献、安全性、製造工程を重点的に確認
アサヒグループジャパン株式会社国内事業を統括する100%株主グループ共通制度と経営管理の範囲を確認
アサヒグループホールディングス株式会社上場持株会社、情報基盤、グループ方針サイバー攻撃、人的資本、財務のグループ情報を確認
アサヒグループ食品の7工場粉ミルク、ベビーフード、食品、サプリメント、医薬部外品などを製造自社製造の仕事、勤務時間、品質、安全へ反映
委託先工場自社工場にない設備・技術を使い、一部商品を製造同社が選定・監査・改善要求できる範囲で評価
原料・包装の供給会社乳原料、野菜、肉、魚、穀物、油脂、添加物、容器などを供給原料規格、監査、異物、供給継続へ反映
物流会社・倉庫原料と完成品の保管・輸送供給継続と荷役・運転の負担へ反映

アサヒグループ食品は、自社工場と委託先工場を組み合わせて商品を作っています。会社はこの方式について、多様な商品を早く開発でき、供給を安定させやすいと説明しています。一方、公開されている商品ページだけでは、すべての委託製造会社、原料メーカー、物流会社を特定できません。

委託しているから責任がなくなるわけではありません。アサヒグループ食品が仕様、価格、納期、品質基準を決め、契約先を選べる以上、委託先の安全性と労働環境も企業評価へ関係します。ただし、委託先の従業員をアサヒグループ食品の社員と見なし、同社の初任給や福利厚生を適用することもできません。

アサヒグループ食品の基本情報

項目内容
正式社名アサヒグループ食品株式会社
英文名Asahi Group Foods, Ltd.
設立2015年7月10日
本社東京都墨田区吾妻橋1-23-1
代表者代表取締役社長 川原浩
資本金5億円
株主アサヒグループジャパン株式会社100%
従業員数約1,200人
主な事業ベビー関連、食品・菓子、フリーズドライ、健康食品、サプリメント、医薬部外品、化粧品、シニア食品、食品原料、通信販売
主なブランド和光堂、アマノフーズ、ミンティア、1本満足バー、クリーム玄米ブラン、ディアナチュラ、エビオス、素肌しずく
国内工場栃木さくら、栃木小金井、茨城、長野、安曇野、大阪、岡山の7工場
研究開発拠点商品開発センター(東京・豊洲)、技術開発センター(茨城・守谷)

アサヒグループ食品は非上場の事業会社であり、上場している親会社と同じ水準の単体財務情報は公開していません。就職情報では2024年12月期の売上高を1498億円、社員数を1387人とする資料がありますが、現在の公式会社概要では従業員数を約1200人としています。組織再編や集計時点の違いがあるため、この記事では現在の法人情報に公式数値を使います。

和光堂の120年と現在の事業

和光堂の前身は、弘田長博士が1906年に東京・神田で開いた和光堂薬局です。博士は小児科医として、当時の高い乳幼児死亡率を下げたいと考えていました。同年には、あせもやただれを防ぐベビーパウダー「シッカロール」を発売しています。

その後、国産初の育児用粉ミルクやベビーフードを開発しました。現在の和光堂は、乳幼児用ミルク「はいはい」「ぐんぐん」、カップ入り離乳食「栄養マルシェ」、レトルト食品「グーグーキッチン」、おやつ、飲料、幼児食、スキンケア、医薬品、妊産婦向け商品まで扱っています。

赤ちゃん向け食品では、成人向け食品より細かな設計が必要です。月齢に合わせて、味の濃さ、具材の大きさ、固さ、量を変えます。アレルゲンや栄養成分を表示し、のどに詰まりにくい形状、開封しやすい容器、外出先でも食べられる包装も考えなければなりません。

和光堂は商品販売に加え、栄養士による相談、育児アプリ「わこちゃんアプリ」、育児情報サイト、オンライン相談や離乳食イベントも行っています。栄養相談は60年間続けてきたと説明しており、商品を売った後の不安にも対応する事業です。

主な工場と仕事

工場主な製品・役割勤務上の特徴
栃木さくら工場「はいはい」「ぐんぐん」などの乳幼児用ミルク、クリーミングパウダー調合、殺菌、乾燥、缶への充填、溶けやすさ・味・香りの検査。勤務例は6時15分、14時15分、22時15分開始の3交替
栃木小金井工場酵母エキスなどの食品原料原料処理、抽出、濃縮、乾燥、品質検査など
茨城工場サプリメント、健康食品など原料計量、混合、成型、充填、包装、GMPに基づく管理
長野工場フリーズドライ食品など調理、凍結、真空乾燥、包装、検査
安曇野工場フリーズドライ食品など原料処理、調理、凍結乾燥、品質確認
大阪工場エビオスなどの医薬部外品医薬品に準じた製造管理、充填、包装、金属検査
岡山工場「栄養マルシェ」などのベビーフード、フリーズドライ食品混合、成分検査、充填、高温殺菌、製品検査。勤務例は6時、12時、21時開始の交替制

粉ミルクを作る栃木さくら工場では、原料を調合・殺菌して液体を作り、巨大な設備で乾燥させて粉末にします。その後、缶へ充填し、お湯への溶けやすさ、味、香りを確認します。乳幼児が毎日口にするため、微生物、異物、配合、酸化、密封のどれか一つでも問題があれば広い範囲へ影響します。

ベビーフードを作る岡山工場では、原料を釜で混ぜ、成分が規格に合うか確認し、容器へ入れて高温殺菌します。容器の内面、金属異物、X線、重量、賞味期限の印字、密封状態、殺菌不良を複数の工程で調べます。二つの商品とスプーンを箱へ入れる作業や、パレットへの積載は自動化されています。

衛生服、帽子、マスク、手洗い、エアシャワーは食品安全に必要ですが、働く人にとっては着替え、温度、動きにくさ、頻繁な洗浄という負担にもなります。高温の釜、蒸気、薬剤、濡れた床、回転機械、重量物、反復作業もあります。安全な商品を作る工程が、働く人の健康を損なわない設計になっているかを見る必要があります。

アサヒグループ食品の主なニュース

企業の評価は、平常時の制度だけでなく、事故、障害、需要の変化にどう対応したかで変わります。ここでは、和光堂とアサヒグループ食品の評価へ大きく影響した出来事を詳しく確認します。

時期主なニュース審査上の意味
2024年5月ベビーフード3商品約9万5000個を自主回収製造設備のフッ素樹脂製部品が異物の発生源となった。健康被害の報告はないが、乳幼児向け商品の安全評価へマイナス
2025年6月SNS上の異物混入報告について調査内容を説明多くは原料の一部や製造後の混入と判断した一方、原料由来の虫が選別・検品を通過した事例も認めた
2025年9月和光堂の商品規格・製造・消費者対応を見直し異物検査、設備部品、原料、専門家、委員会、相談窓口を具体的に改善。事故後の対応として評価できる
2025年9月29日アサヒグループがサイバー攻撃を受け、全7工場が生産停止受注・出荷を含む共通基盤が止まり、育児食の供給にも影響。情報と供給を守る能力に重大な課題
2026年3月・8月和光堂120周年と新商品の継続投入キユーピーが育児食から撤退する時期にも、和光堂は育児食の開発・供給を継続。社会的役割が増している
2026年春正社員の組合員約900人へ総額5%の賃上げ物価上昇への対応として評価できる。大卒初任給も4500円増の29万3000円となったが、非正規・委託先への波及は確認できない

ベビーフード約9万5000個を自主回収

2024年5月、アサヒグループ食品は「栄養マルシェ」の一部を自主回収しました。対象は、半製品「牛肉とほっくりじゃがいもの煮物」を使った「鮭のまぜごはんランチ」「牛肉おこわランチ」「BIG田舎風弁当」の3商品です。

原因は、製造ラインで使われていたフッ素樹脂製部品の一部が欠け、食品へ混入したことでした。利用者からの申し出を受けて調べた結果、製造時の混入が分かりました。対象は約9万5000個で、会社は回収と返金相当の対応を行いました。健康被害は報告されていません。

異物が硬い金属ではなく、健康被害も確認されていないことは重要です。しかし、対象が自分で異常を説明できない乳幼児向け食品である以上、一般食品より軽い事故とは扱えません。原料ではなく自社の製造設備が原因だった点も、安全管理の弱点として明確です。

2022年にも「1歳からのおやつ+DHA 黒豆きなこクッキー」の一部へ微細な金属異物が混入し、3万5016個が回収対象となりました。複数年に異物による回収が発生しているため、認証を取得していることだけでセーフティAにはできません。

SNSの異物報告と会社の調査

2025年には、和光堂のベビーフードへ虫や異物が入っていたとする投稿がSNS上で相次ぎました。投稿だけで製造時の混入を断定することはできません。会社は商品を引き取り、異物の特定、製造工程、同じ製造単位の申し出状況を調べています。

広報担当者の説明では、野菜の筋、ごぼう、人参など、原料そのものに由来するものだった事例がありました。虫に関する申し出の大半も、製造工程で入った可能性は極めて低いと判断されています。

一方で、すべてが誤認だったわけでもありません。原料に入り込んだ虫が、選別と検品で取り除かれず、商品に残ったと考えられる事例も確認されました。同じ製造単位で複数の申し出はなく、健康被害、法令違反、拡大の可能性がないとして回収は行われていません。

会社側の説明だけで投稿者を誤りと決めつけず、投稿だけで全商品を危険と決めつけないことが必要です。審査では、実物を回収し、小児科医や保健所とも連携した点を評価します。同時に、原料由来であっても選別工程を通過した事実は企業側の改善対象としました。

事故後に異物検査・原料・組織を見直し

アサヒグループ食品は2025年3月、和光堂の安全向上を目的とする社内プロジェクトを始めました。同年9月には、商品規格、製造工程、消費者との対話を見直す具体策を公表しています。

製造設備では、仕組みの異なる複数の異物検査装置を導入し、商品へ混入しても検出・除去しやすいパッキン類への変更を始めました。2024年の回収原因が設備部品だったことを踏まえた対応と考えられます。

原料については、野菜の筋や皮などを含む原料由来の異物の基準を見直し、商品規格、使用原料、調達方法、使用前の検品、製造工程を変更するとしています。単に検査機を増やすだけでなく、異物が入る前の段階へ対策を広げた点は評価できます。

商品設計には小児医療と管理栄養の専門家を参加させ、ベビーフードに特化した「赤ちゃん品質向上委員会」を設ける方針も示しました。粉ミルクとベビーフードの工場では、FSSC22000の最新版への移行審査を2025年3月までに終えています。

消費者対応では、LINEの相談窓口、オンライン工場見学、定期アンケート、オンライン栄養相談を拡充しました。事故後の説明が抽象的な謝罪だけで終わらず、設備、原料、専門家、組織、相談方法へ分かれている点は、問題発生後の対応として高く評価できます。

ただし、新しい設備によって異物の申し出率が何%下がったのか、原料の見直し対象が何品目か、委託先の改善が何社で完了したのかは示されていません。改善策の存在はプラスですが、その効果は今後の回収・苦情実績で確認する必要があります。

サイバー攻撃で育児食を含む供給が停止

2025年9月29日、アサヒグループがランサムウエア攻撃を受けました。攻撃者はグループ内拠点のネットワーク機器を経由して内部へ侵入し、パスワードの弱点を突いて管理者権限を奪った後、複数のサーバーと一部のパソコンを暗号化しました。

被害の拡大を防ぐため、会社はネットワークを遮断しました。その結果、国内グループ各社でシステムを使った受注・出荷が止まり、アサヒグループ食品では、和光堂商品を含むほぼすべての商品の生産が一時停止しました。

全7工場は10月8日までに一部生産を再開しました。発生から約9日で全工場を部分再開させたこと、手作業による受注と出荷を始めたことは復旧対応として評価できます。しかし、10月のアサヒグループ食品の売上収益は前年の7割超にとどまりました。工場を動かせても、注文、在庫、出荷、品質情報が使えなければ供給能力は戻りません。

個人情報への影響も大きな問題です。2026年7月時点で、漏えいのおそれがある情報は、お客様相談室へ連絡した人152万5000件、従業員10万7000件、家族16万2000件、取引先37万8000件など、合計約228万9000件です。すべてが実際に外部流出したという意味ではなく、データセンター内の情報は外部流出が確認されていません。それでも、漏えいのおそれを否定できない範囲として通知対象になりました。

お客様相談室には、商品の異常、健康、子どもの情報を含む相談が集まる可能性があります。食品会社の情報防御は、決済情報だけを守ればよいわけではありません。相談した人が再び安心して連絡できるかという点でも、セーフティとプロテクションへ影響します。

120周年後も育児食を増やす

2026年に和光堂は120周年を迎え、「ずっと、赤ちゃん品質。もっと、赤ちゃん品質。」を新しい約束として掲げました。粉ミルクやベビーフードの製造工程、栄養相談、商品開発の考え方を紹介する「赤ちゃん品質図鑑」も公開しています。

同年9月には「素材ふりふり」を発売します。家庭で扱いにくい固ゆで卵黄、塩抜きが必要なしらす、においと味に癖がある鶏レバー、パサつきやすい鮭を、粉末やフレークにした商品です。

これは新奇な味を売るだけの開発ではありません。調理、保存、食感調整に手間がかかる食材を使いやすくし、赤ちゃんの食体験を広げながら保育者の負担を減らします。商品による人間への貢献とイノベーションの両方で評価できます。

ただし、キユーピーの撤退によって市場での競争相手が減れば、和光堂の供給責任は以前より重くなります。売上が増える好機である一方、一社の事故や障害が子育て家庭へ与える影響も大きくなるため、安全と代替供給へ一層の投資が必要です。

労働環境の評価はB(普通)

アサヒグループ食品の採用条件と福利厚生は、大手食品会社として一定の水準があります。2026年4月の初任給は、大学卒29万3000円、修士卒30万9500円、博士卒33万3000円です。製造職は高校卒21万4500円、専門・短大卒22万9000円となっています。

正社員の組合員約900人には、2026年春に定期昇給を含む総額5%の賃上げが行われたと報じられています。一時金だけではなく月例賃金を上げる対応として評価できます。ただし、ベースアップの金額、等級別の上昇額、パート・有期雇用、委託先従業員への還元は確認できません。

賃金と福利厚生

項目公開・確認できる内容評価
大卒初任給月29万3000円食品メーカーの新卒水準として高め
製造職初任給高卒月21万4500円、専門・短大卒月22万9000円基準が明確。ただし交替勤務手当を含む実収入は別途確認が必要
2026年賃上げ正社員の組合員約900人に総額5%物価上昇への対応としてプラス。非正規への適用は不明
賞与年2回一般的な大手企業水準
手当家族、時間外、資格、出張日当など基本的な制度を用意
住居・資産形成社宅・寮、財形貯蓄、社員持株、社員積立金長期雇用と生活安定に寄与
退職・再就職退職金、ジョブリターン制度育児・介護で退職した人の復帰を支援

口コミサイトでは、正社員の平均年収を633万円から694万円程度とする集計があります。回答者数、年齢、職種に偏りがあり、会社が公表した平均給与ではないため、確定値としては扱いません。それでも、初任給と制度を合わせると、賃金が明確に低い企業とは判断しにくいでしょう。

問題は、同じブランドを支える全員の待遇が見えないことです。会社は自社工場と委託先工場を併用しています。委託先の製造員、倉庫、配送、原料農家の賃金まで同じ水準とは限りません。安い加工賃や厳しい納期で外部へ負担を移していないかは、今後の審査に必要です。

労働時間・休日・交替勤務

総合職の標準勤務は、本社・支店・研究所が9時から17時30分、工場・研究所が8時30分から17時、または8時から16時30分です。年間休日は123日で、完全週休2日制、夏期、年末年始、有給、慶弔休暇などがあります。

製造職にも年間休日123日が示されていますが、休日表は工場ごとに異なります。栃木さくら工場の勤務例は6時15分から14時45分、14時15分から22時45分、22時15分から翌6時45分。岡山工場は6時から14時30分、12時から20時30分、21時から翌5時30分です。

3交替は24時間に近い生産を可能にし、設備を効率よく使えます。一方、夜勤と日勤が切り替わる生活は、睡眠、食事、家族との時間へ負担を生みます。深夜手当が支払われても、健康上の負担そのものが消えるわけではありません。

OpenWorkでは月平均残業時間を18.7時間から20.4時間、有給休暇取得率を56.5%とする集計が見られます。エンゲージの口コミ集計では月30時間という表示もあり、製造現場では昼勤と夜勤の交替で自分の時間が取りにくい、本社と工場・部署で働きやすさに差があるという投稿があります。

口コミは個人の経験であり、全社を代表しません。しかし、公式情報にも深夜交替勤務が明記されているため、工場と本社の差は単なる印象ではありません。平均値だけでなく、工場別、職種別、勤務帯別の残業と有給取得が公開されれば、より正確に判断できます。

育児・介護と働き続けやすさ

福利厚生には、つわり休暇、出産休暇、産後パパ育休、育児休業、子育て休暇、短時間勤務、復職時面談、介護休業、ジョブリターン制度があります。リフレッシュ休暇は連続6日、メモリアル休暇は年間2日です。

アサヒグループ食品は、産後パパ育休の最初の10営業日を有給とし、2022年10月の制度開始以降、対象者の取得率100%を2024年7月時点まで継続していました。法定給付だけに任せず、有給部分を設けた点は高く評価できます。

一方、制度の取得日数は別の問題です。取得率100%でも、多くの人が10日程度で復帰しているのか、数カ月取っているのかで、家庭内の負担分担は変わります。工場の交替勤務者や繁忙部署でも同じように利用できるか、女性の昇進・賃金差が縮んだかも確認が必要です。

労働安全と情報開示

親会社の人的資本報告では、2024年のアサヒグループ全体の休業災害度数率は1.88、労災による死亡者は従業員と請負業者を合わせて1人でした。ただし、酒類、飲料、海外事業を含むグループ全体の数字であり、その死亡災害をアサヒグループ食品で起きたものと扱うことはできません。

アサヒグループ食品単体については、工場別の休業災害件数、度数率、事故の種類、請負従業員を含む範囲を確認できませんでした。食品工場には、高温、機械、薬剤、重量物、夜勤という危険があるため、事故数を公開しない状態で「安全な職場」と断定することもできません。

初任給、休日、制度は良好で、賃上げと男性育休にも進展があります。一方、交替勤務の負担、雇用区分ごとの待遇、会社単体の労災、委託先の労働環境が見えないため、労働環境はAではなくBとしました。

事業による人間への貢献はA(良い)

アサヒグループ食品の事業は、嗜好品だけでなく、乳幼児、高齢者、病気や栄養上の不安がある人の生活へ関わります。特に和光堂は、利用者本人が商品を選べない乳幼児を対象にしており、保育者の時間と判断を支える役割も持ちます。

乳幼児の成長と保育者の負担を支える

離乳食を家庭で毎回作るには、食材を選び、加熱し、月齢に合う大きさと固さにし、栄養とアレルギーを確認する必要があります。少量だけ作る場合でも手間は大きく、食べなければ廃棄も生じます。

ベビーフードは、保育者の労働を単に省く商品ではありません。外出、災害、病気、仕事、きょうだいの世話など、手作りが難しい場面でも乳幼児へ食事を提供する選択肢です。2025年の和光堂の調査では、ベビーフード利用率は7割を超え、手作りとの併用や調理しにくい食材の補完にも使われています。

粉ミルクも同様です。母乳だけで育てられない事情、授乳を分担したい家庭、母親の休息や就労を支える手段になります。育児用品を「手抜き」とみなす考え方ではなく、子どもの栄養と保育者の生活を同時に守る社会的な道具として評価すべきでしょう。

高齢者・健康・日常の食事へ広がる事業

同社は、ベビー事業で得た栄養と食べやすさの知見を、シニア向け食品や口腔ケアへ広げています。かむ力、飲み込む力、食事量が落ちた人に合わせる食品は、本人の栄養だけでなく介護者の調理負担も減らします。

アマノフーズのフリーズドライ食品は、軽く、常温で保存でき、湯を注ぐだけで食べられます。忙しい日常に加え、買い物や調理が難しい人、災害備蓄にも利用できます。エビオス、ディアナチュラなどは、不足する栄養や健康管理を補う選択肢です。

ただし、サプリメントは通常の食事や治療の代わりではありません。機能性表示や広告が消費者の期待を過度に高めれば、利益より損害が大きくなる可能性があります。2025年には、仕入れたサラシア原料へ医薬品成分エフェドリンが微量に混入した可能性が分かり、法令に抵触するため一部商品を回収しました。健康食品では、委託先・原料供給者まで管理する必要があります。

事業貢献をSにしない理由

和光堂が乳幼児死亡率を下げたいという目的から始まり、現在も育児食を継続していることは非常に高く評価できます。しかし、商品を購入できる家庭だけが利益を受ける市場事業であり、所得、地域、災害による入手格差は残ります。

また、必要な商品を安価に供給するため、工場、原料、物流の人へ過度な負担を移していないかは十分に見えません。商品の社会的意義が大きくても、作る人が犠牲になれば人間への総貢献は下がります。

無償・低価格での災害供給、低所得家庭への継続支援、医療・自治体との供給協定、調達先を含む労働条件まで確認できれば、Sを検討できます。現時点ではAが妥当です。

セーフティ評価はB(普通)

セーフティでは、消費者だけでなく、工場で働く人、委託先、取引先の生命・健康・権利も見ます。和光堂の商品は乳幼児向けであるため、通常の食品より高い安全水準を求めます。

原料から出荷までの品質管理

アサヒグループ食品は、原料ごとに規格書を取り寄せ、アレルゲン、残留農薬、原産地、保管方法、法令適合を確認しています。供給会社は品質、供給力、分析資料などで選び、定期的な品質監査を行います。

原材料、製造履歴、出荷先を追跡できる仕組みも持っています。問題が起きたときに対象商品と納入先を特定できることは、回収範囲を狭め、利用者へ早く知らせるために必要です。

全7工場は、製品特性に応じてFSSC22000または健康補助食品GMPを取得しています。和光堂の粉ミルクとベビーフードを作る栃木さくら・岡山工場はFSSC22000を取得し、2025年には最新版への移行審査を終えました。

ベビーフードでは、搬入口を二重扉にし、段ボールを製造区域へ持ち込まず、虫の侵入を抑えます。調理後はpH、糖度、塩分濃度を確認し、容器内面、金属、X線、重量、印字、密封、殺菌不良を検査します。育児用ミルクについては放射性物質の分析結果も公開しています。

フードディフェンスとして、入場、区域への立ち入り、持ち込み物、薬剤を管理しています。意図的な異物混入まで想定している点は評価できます。

管理制度があっても回収は起きた

FSSC22000は、安全な食品を作るための管理体制を外部が確認する国際規格です。しかし、認証は将来の事故ゼロを保証しません。2024年の回収では、検査工程があっても設備部品の破片が出荷商品へ残りました。

重要なのは、認証の有無よりも、設備の摩耗をどの頻度で調べたか、欠損を発見できる部品だったか、検査機が対象物を検出できたかです。会社が検出しやすいパッキンへ変更し、方式の異なる検査装置を導入したのは、この弱点へ対応する改善と見られます。

原料由来の虫を完全にゼロにすることは、農産物を使う食品では難しい面があります。それでも乳幼児向け商品では、原料の選別、洗浄、検品を成人向け以上に厳しくする必要があります。会社自身が調達と製造工程の見直しを始めたことからも、従来の方法に改善余地があったと判断できます。

消費者対応と情報の安全

相談を受けた商品を回収し、外部機関や保健所と連携して原因を調べる体制はあります。経営層、研究、営業、生産、品質保証が参加する委員会で相談内容を共有し、商品改善へ反映する仕組みも設けています。

LINE、電話、ウェブから相談できるようにしたことは、子育て中の人が異常や不安を伝えやすくする改善です。一方、サイバー攻撃では、お客様相談室へ連絡した人の個人情報が大規模な通知対象となりました。相談窓口を増やすほど、集まる情報を守る責任も増えます。

品質管理は詳しく、事故後の対策も具体的です。しかし、複数の回収、原料由来の異物、相談情報への影響があるため、セーフティはAではなくBとしました。

イノベーション評価はB(普通)

アサヒグループ食品には、東京・豊洲の商品開発センターと、茨城・守谷の技術開発センターがあります。前者は各商品カテゴリーの配合、製法、法令、安全性、量産条件を設計し、後者は酵母、乳酸菌、分析、容器包装の技術を開発します。

育児と食事の困りごとを技術で減らす

和光堂は、国産初の育児用粉ミルクとベビーフードを開発してきました。現在も、月齢に合わせた固さ、食材の大きさ、味、量、容器を設計しています。

2026年の「素材ふりふり」は、家庭で調理しにくい食材を粉末・フレーク化します。固ゆで卵黄を少量用意する、しらすを塩抜きする、レバーのにおいを抑える、鮭のパサつきを減らすという作業を商品側へ移しました。便利さだけでなく、家庭内の無償労働を減らす技術です。

フリーズドライ技術も、味と栄養を保ちながら軽量化し、保存と調理を容易にします。酵母・乳酸菌の機能研究、残留農薬や重金属を調べる分析法、開けやすさと密封を両立する容器の開発も行っています。

検査・包装の自動化

ベビーフードの製造では、容器検査、金属検出、X線、重量、印字、密封不良の検査を機械化しています。二つの商品とスプーンを箱へ組み合わせる工程や、出荷用パレットへの積載も自動です。

自動化は、見落としを減らし、重量物と反復作業を人から機械へ移せる可能性があります。夜勤の必要人数や身体負担を減らせるなら、労働環境にも直接貢献します。

会社は今後、労働人口の減少を理由に、省人化設備と自動化を進めるとしています。ここで注意すべきなのは、省人化と人間への貢献が同じではないことです。少ない人数へ仕事を集中させたり、余った人を削減したりすれば、会社の効率は上がっても働く人の利益にはなりません。

自動化の利益を誰へ返すか

現在の公開情報からは、自動化によって何時間の作業を削減し、夜勤を何人減らし、労災や腰痛を何件防いだかは分かりません。生産性向上分を賃上げ、休日、教育、配置転換へ返す方針も数値化されていません。

2026年の総額5%賃上げは従業員還元として評価できますが、自動化で生まれた利益との関係は示されていません。委託先で人員削減が起きていないかも確認できません。

商品と品質の技術には長い蓄積があり、社会的に役立つ開発も続いています。一方、シビックドライブが重視する「技術で労働者の未来を良くする」仕組みまでは確認できないため、イノベーションはBとしました。

プロテクション評価はC(やや悪い)

プロテクションでは、災害、停電、感染症、情報障害、原料不足、戦争などが起きたときに、生命と生活を守り、必要な商品を供給し続けられるかを見ます。

アサヒグループ食品は防衛企業ではありません。しかし、粉ミルク、ベビーフード、シニア食品を扱う以上、事業継続は企業利益だけの問題ではなく、利用者の生活に関わります。

災害時にも役立つ商品と複数工場

粉ミルク、レトルトのベビーフード、フリーズドライ食品、サプリメントは、一般的な生鮮食品より保存しやすい商品です。調理時間、燃料、水の使用量を減らせるため、災害時にも役立ちます。

国内に7工場があり、製品カテゴリーも複数拠点へ分かれています。自社工場と委託先を組み合わせる方式は、一つの設備が止まった場合の代替生産へ使える可能性があります。

ただし、和光堂の主要商品は均等に7工場へ分散しているわけではありません。粉ミルクは主に栃木さくら工場、カップ入りベビーフードは岡山工場が担います。別工場へすぐ移せない専用設備、認証、原料、配合があるため、工場数だけで十分な代替性があるとはいえません。

共通システムの障害が全工場へ波及

2025年のサイバー攻撃は、プロテクション上の弱点を実際の結果として示しました。侵入経路はグループ内拠点の機器でしたが、影響はアサヒグループ食品の受注、出荷、生産まで広がりました。

全7工場が一時停止したことから、工場を地理的に分けても、同じ情報基盤へ依存すれば同時停止することが分かります。食品会社に必要なのは、外部侵入を防ぐことだけではありません。情報基盤が使えない状態でも、安全を確認しながら注文、生産、出荷を続ける代替手段です。

手作業での受注を始め、約9日で全工場を一部再開した点は回復力としてプラスです。それでも、10月の売上収益が前年の7割超まで落ちたことは、代替手段が通常能力を十分に補えなかったことを示します。

原料・物流・海外への依存

粉ミルクには乳原料、油脂、ビタミン・ミネラル、缶、窒素、エネルギーが必要です。ベビーフードには野菜、肉、魚、穀物、容器、スプーン、段ボールを使います。国内工場で作っていても、原料と包装がすべて国内で完結しているとは限りません。

工場には電気、水、蒸気、衛生資材、検査装置が必要です。完成品を家庭へ届けるには、倉庫、燃料、道路、小売店も必要になります。長期停電、輸入途絶、燃料不足、広域災害では、商品の保存性だけで供給を守れません。

戦争や大規模災害を想定した原料の国産代替、地域別の備蓄量、自治体・医療機関との乳幼児食供給協定、情報基盤を切り離した手動出荷能力は、今回確認した公開情報では十分に具体化されていません。

育児食と保存食品を持つことはプラスですが、実際に全工場と出荷が影響を受けたため、プロテクションをBにはできません。再発防止策と供給の独立性が実証されるまでCとします。

アサヒグループ食品の総合シビックランク

最終項目ランク
労働環境B(普通)
事業による人間への貢献A(良い)
セーフティB(普通)
イノベーションB(普通)
プロテクションC(やや悪い)
総合シビックランクB(普通)

アサヒグループ食品株式会社の総合シビックランクは、B(普通)と判定します。

和光堂の粉ミルクとベビーフードは、赤ちゃんの栄養を支え、保育者の時間と不安を減らす社会的価値の高い事業です。キユーピーが育児食から撤退する中でも商品開発と供給を続けることは、売上の拡大だけでなく、育児を支える社会基盤としての意味を持ちます。

会社の待遇も、初任給、年間休日、福利厚生、5%の賃上げ、産後パパ育休の実績を見る限り、明確に悪いとはいえません。品質事故の後に、設備部品、検査、原料、専門家、委員会、相談窓口まで改善した対応も評価できます。

それでもAにしない最大の理由は、必要性の高い商品に対する安全と供給の実績です。2024年には乳幼児向け商品約9万5000個を回収し、2025年には全7工場が一時停止しました。会社自身の情報基盤だけでなく、委託先、原料、物流を含めた供給網の労働条件と代替性も十分には見えません。

商品の社会的意義はAでも、企業として人間を守る総合力はBです。良い商品を売っていることと、良い企業であることを同一視しない判定となります。

Aランクへ上がるために必要なこと

  1. ベビーフードと粉ミルクの異物・回収件数を年次で公開し、2025年の改善後にどれだけ減ったか示す
  2. 工場別、雇用区分別の労働時間、有給取得、賃金、休業災害を公開する
  3. 深夜交替勤務を自動化と増員で減らし、削減した夜勤時間を数値で示す
  4. 委託先工場、原料会社、物流会社の品質監査だけでなく、賃金、安全、人権の確認結果も公開する
  5. 自動化で生まれた利益と時間を、賃上げ、労働時間短縮、配置転換、改善提案への報酬へ返す
  6. サイバー攻撃後の復旧訓練を行い、共通基盤が停止しても育児食を安全に出荷できる能力を実証する
  7. 粉ミルクとベビーフードの代替生産、原料備蓄、地域別在庫、自治体・医療機関との供給協定を具体化する
  8. お客様相談室、従業員、家族、取引先の情報を分離して守り、再発防止策の外部評価を公開する

商品を選ぶ人はどう見るべきか

和光堂の商品を買うことは、粉ミルク、離乳食、栄養相談を継続し、保育者の負担を減らす事業へ売上を与える行為です。事業貢献はAであり、人間に貢献する商品を選びたい人にとって、検討する価値があります。

ただし、アサヒグループ食品の総合ランクBを、そのまま全商品へ付けるわけではありません。同じ会社の商品でも、粉ミルク、ベビーフード、サプリメント、タブレット菓子では、人体への影響、必要性、保存性、原料、製造会社が異なります。

和光堂の個別商品を審査するときは、栄養、アレルゲン、月齢への適合、容器、回収対象の有無、実際の製造所を確認します。関連企業として、原料、委託製造、物流、小売のランクも組み合わせます。

安い商品が必ず人間へ貢献するわけではありません。価格を下げるために、工場の夜勤、委託先の低賃金、危険な物流へ負担を移していれば、シビックアイテムランクは下がります。反対に、安全で使いやすく、育児時間を減らし、非常時にも役立つ商品なら、企業ランクがBでも商品自体は高く評価される可能性があります。

主な参照資料

数値は、対象がアサヒグループ全体、アサヒグループ食品単体、正社員、製造職、口コミ回答者のいずれかを区別して使用しています。親会社の数字をアサヒグループ食品単体の実績としては扱っていません。

企業の待遇、事故、商品、供給体制は変わります。今後、2025年の品質見直し後の回収件数、会社単体の労災、雇用区分別の賃金、自動化後の配置、サイバー攻撃後の供給訓練が公表された時点で再審査します。

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