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【緑茶ランキング】市民貢献度で選ぶTOP5|伊右衛門・生茶・綾鷹・お~いお茶・セブンプレミアムを比較

上司から人前で怒鳴られる。失敗するたびに人格まで否定される。残業しても仕事は終わらず、休みを取りたいと言えば嫌な顔をされる。

こんな会社で働きたいと思う人は、ほとんどいないでしょう。

私たちは、どんな企業を支持するのかを選択することができます。

ブラックな労働環境を改善しない企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすれば、その企業に売上が生まれ、そうした働き方が社会に残り続ける一因になります。

一方で、賃金を上げ、休暇を増やし、働く人の安全や負担軽減に取り組む企業の商品やサービスを選べば、より明るく、働きやすい社会をつくる企業を支えることができます。

当サイトでは、市民にとってよりよい社会を目指すため、商品そのものだけでなく、その商品に関わる企業の労働環境や人への貢献を審査しています。

今回比較するのは、ペットボトルの緑茶です。

コンビニやスーパー、自動販売機では、お~いお茶、伊右衛門、綾鷹、生茶など、多くの無糖緑茶が並んでいます。

どれも日常的に飲める緑茶ですが、その1本を作るまでに関わる企業は同じではありません。

茶葉を育てる企業。

商品を企画する企業。

工場で抽出・充填する企業。

ペットボトルやラベルを作る企業。

倉庫から店舗へ運ぶ企業。

自動販売機へ補充する企業。

使用済みPETボトルを回収し、もう一度飲料ボトルへ戻す企業。

毎日のように買う商品だからこそ、味や価格に加えて「どんな企業のやり方を支える商品なのか」を比較する意味があります。

この記事では、お~いお茶、サントリー緑茶 伊右衛門、綾鷹、キリン 生茶、セブンプレミアム 一(はじめ)緑茶の5商品を100点満点で比較し、市民貢献度の高い順にランキングします。

目次

このランキングは何を評価するのか

ここでいう「市民貢献度」とは、その商品が市民の生活にどれだけ役立つかだけでなく、その商品を支える企業が、働く人の生活、安全、負担軽減、災害時の供給などにどれだけ貢献しているかを含めた評価です。

シビックランキングでは、売上、知名度、CMの多さでは順位を決めません。

商品に関係する企業で働く人が大切にされているか。

技術によって重労働や危険な仕事を減らしているか。

地震や豪雨、工場停止、サイバー攻撃が起きても商品を届け続けられるか。

そして、商品そのものが安全で、使いやすく、継続して購入しやすいか。

この4つを評価します。

評価方法・配点

評価項目配点
Safety40点
Innovation20点
Protection20点
商品自体20点
合計100点

Safety|働く人が大切にされているか

Safetyでは、賃金、残業、休暇、労災、ハラスメントなど、働く人の環境を評価します。

シビックランキングでは、4つの評価項目の中でもSafetyを最も重く、40点に設定しています。

その理由は、商品が安くて便利でも、その裏で長時間労働、低賃金、危険な作業、ハラスメントなどが続いていれば、私たちの購入がそうした働き方を支えることにもつながるからです。

言い換えれば、「この商品はブラックな労働環境の上に成り立っていないか」を最も強く確認する項目がSafetyです。

たとえば、継続的に賃上げを行う、有給休暇を取りやすくする、残業を減らす、労災を防ぐといった取り組みを評価します。反対に、重大な労災や長時間労働、ハラスメントなどが確認されれば減点します。

つまりSafetyでは、その商品をつくる人が大切にされているかを見ています。

Innovation|人の負担をどれだけ減らしているか

Innovationでは、技術によって重労働や危険作業、待ち時間、単純作業をどれだけ減らしているかを評価します。

技術が発展する意味は、人がより速く働くことではなく、人が無理をしなくても社会を維持できるようにすることだと考えているからです。

たとえばキリンビバレッジでは、最大約25kgの茶葉原料を扱う作業をロボットへ移し、年間約2,300時間の業務負荷を削減しています。

セブン‐イレブンではAI発注や店舗作業の省力化が進み、伊右衛門の供給網でも製造・包装・物流の自動化が進められています。

つまりInnovationでは、技術が実際に人を楽にしているかを見ています。

Protection|困ったときにも生活を守れるか

Protectionでは、地震、豪雨、停電、物流停止、サイバー攻撃などが起きたときの備えを評価します。

普段は問題なく商品を買えていても、災害が起きた瞬間に供給できなくなれば、市民の生活を支える力は十分とは言えないからです。

たとえば、非常用電源を備える、複数の物流ルートを持つ、別の工場で代替生産できる、災害時に飲料を供給する仕組みを持つ、といった取り組みを評価します。

つまりProtectionでは、社会に問題が起きたときにも人を守れるかを見ています。

商品自体|そもそも商品として役に立つか

商品自体では、安全性、品質、使いやすさ、価格・継続性を評価します。

関連企業の働き方が優れていても、商品そのものが危険だったり、極端に高かったり、使いにくかったりすれば、市民にとって良い商品とは言いにくいからです。

緑茶では、原材料、無糖であること、品質管理、容量、価格、入手しやすさ、国産茶葉、容器などを確認しています。

つまり商品自体では、市民が実際に飲む商品として十分な価値があるかを見ています。

緑茶シビックランキングTOP5

今回の1位はサントリー緑茶 伊右衛門600mlです。

2位の生茶との差は、わずか0.11点でした。

一方、3~5位も66~68点台に集中しており、「1位だけが圧倒的に優れている」という結果ではありません。

順位商品総合点シビックランク特に評価した点主な課題
1位サントリー緑茶 伊右衛門 600ml71.82点B国産茶葉100%、企業Safety、製造・物流省力化、水性フレキソ物流残業、BCP・労災情報の不足
2位キリン 生茶 600ml71.71点B25kg重筋作業のロボット化、年間2,300時間削減、R100ボトル地域販売会社の30~40時間残業、Safety・BCP開示
3位セブンプレミアム 一 緑茶 600ml68.69点C116円、地域別国産茶葉、100%再生PET、累計8億本回収物流・再生PET工程のSafetyとProtection
4位綾鷹 650ml67.98点C約3年・200種類超の試作、旨み約40%増、物流自動化約8万8千ケース自主回収、価格上昇、販売・物流透明性
5位お~いお茶 緑茶 PET 600ml66.32点C純国産茶葉100%、茶産地育成50年、100%再生PET労災95件、関連製造会社の労働負荷、220円価格

1位|サントリー緑茶 伊右衛門 600ml(シビックランクB・71.82点)

わずか0.11点差で1位になったのが、サントリー緑茶 伊右衛門600mlです。

評価項目得点
Safety25.94/40
Innovation15.49/20
Protection12.40/20
商品自体18.00/20
総合71.82/100

最大の強みは、関連企業側のSafetyとInnovationです。

ブランド・商品企画を担うサントリービバレッジ&フードでは、平均年間給与1,170万円超など高い待遇水準が確認されています。

商品では国産茶葉を100%使用し、茶葉の生産履歴や残留農薬を確認。福寿園とサントリーの双方が品質を確認する体制を持っています。

2026年版では一番茶の比率を高め、焙煎抹茶による香りを加えています。

包装でも、600mlラベルへ両面水性フレキソ印刷を採用し、従来方式と比べて印刷工程のCO₂排出量を半分以下に抑えています。

Innovation15.49点は今回の5商品の中でも非常に高い水準です。

一方、弱点は物流現場です。

供給網には残業時間の長い物流企業や、会社単体の労災、BCP、災害時の復旧時間を十分公開していない企業も含まれます。

商品そのものが良くても、運ぶ人の負担が大きければ満点にはできません。

主な関連企業

企業シビックランク・点数主な役割
サントリービバレッジ&フード株式会社A・87点ブランド・商品企画
サントリープロダクツ株式会社製造関連企業製造・充填
株式会社福寿園茶葉・商品開発茶葉品質・共同開発
レンゴー株式会社A・84点包装・物流資材

伊右衛門が1位になった理由は、商品そのものだけでなく、ブランド主体の待遇、製造・包装のInnovation、災害時の供給力まで比較的バランスよく点を取ったことです。

2位|キリン 生茶 600ml(シビックランクB・71.71点)

1位との差は、わずか0.11点です。

総合点ではほぼ並んでいます。

評価項目得点
関連企業3軸合計53.71/80
商品自体18.00/20
総合71.71/100
シビックランクB

生茶で最も評価したいのは、「人が重いものを持つ仕事を機械へ移す」というInnovationです。

キリンビバレッジの湘南工場では、最大約25kgの茶葉原料を人が扱っていた工程へロボットを導入しました。

年間約2,300時間の業務負荷を削減しています。

25kgの原料を持ち上げる仕事そのものを減らせるため、腰や肩への負担、作業時の事故リスク、配置できる人の制約を減らせます。

さらに2026年春闘では、キリンビバレッジで1万1,000円のベースアップが行われています。

「機械を入れて人を減らす」だけではなく、賃金改善も同時に確認できる点は重要です。

商品は国産緑茶と国産生茶葉を使用し、600mlではR100ペットボトルも採用しています。

一方、地域の自販機・販売会社まで見ると評価は下がります。

東京キリンビバレッジサービスでは月平均残業40時間、関西キリンビバレッジサービスでは月平均所定外労働39.2時間、北海道キリンビバレッジサービスでも月平均残業30時間が確認されています。

工場で人の負担を減らしていても、商品を販売する現場で長時間労働が残れば、供給網全体として高評価にはできません。

主な関連企業

企業シビックランク・点数主な役割
キリンビバレッジ株式会社B・74点ブランド・商品企画・製造
キリンホールディングス株式会社C・69点品質・研究・危機管理
キリングループロジスティクス株式会社B・70点物流
花王株式会社A・80点物流・資源循環連携
TDK株式会社B・78点自動化・電子部品

伊右衛門との差はわずか0.11点なので、今回の比較ではほぼ同水準と考えてよい結果です。

生茶がさらに伸びるかどうかは、工場の自動化を地域販売会社の残業削減まで広げられるかが大きなポイントになります。

3位|セブンプレミアム 一(はじめ)緑茶 600ml(シビックランクC・68.69点)

3位はセブンプレミアム 一(はじめ)緑茶です。

総合ではCランクですが、商品自体だけなら今回最高の19/20点です。

評価項目得点
Safety24.07/40
Innovation13.47/20
Protection12.15/20
商品自体19.00/20
総合68.69/100

最大の特徴は価格です。

静岡茶入り、宇治茶入り、八女茶入りの3商品はいずれも600ml・116円(税込)。

地域によって使う茶葉も変えており、東日本では静岡茶など、西日本では宇治茶など、九州では八女茶などの国産茶葉を使います。

さらに大きな強みが、PETボトルの循環です。

セブン‐イレブンの店頭PET回収は47都道府県へ広がり、2025年度だけで約2億4,000万本、約6,200トンを回収。

2017年からの累計では8億本を超えています。

回収されたPETの一部は再び「はじめシリーズ」の100%再生PETボトルへ戻ります。

商品を買う。

飲む。

店舗へ戻す。

再生PETへ加工する。

再び飲料ボトルになる。

この循環が実際の回収量を伴って動いている点は、他の商品にも広がってほしい特徴です。

一方で、供給網を見るとREX36点・F、琉仁カスタマーサービス26点・F、サーキュラーペット41点・Eなどが含まれます。

環境技術が優れていても、そこで働く人のSafetyやBCP情報が不足していれば、シビックランキングでは高得点にはなりません。

主な関連企業

企業シビックランク・点数主な役割
セブン&アイ・ホールディングスA・81点ブランド・資源循環
セブン‐イレブン・ジャパンB・78点販売・PET回収
コカ・コーラ ボトラーズジャパンB・77点製造・供給
REXF・36点物流
サーキュラーペットE・41点再生PET

Bランクまであと1.31点です。

商品自体を変えるより、物流・再生工程で働く人の休日、残業、労災、BCPを改善したほうが、次のランクへ近づきます。

4位|綾鷹 650ml(シビックランクC・67.98点)

4位は綾鷹650mlです。

評価項目得点
Safety24.23/40
Innovation14.10/20
Protection12.65/20
商品自体17.00/20
総合67.98/100

綾鷹の特徴は商品開発と、コカ・コーラの大規模な供給網です。

2024年のリニューアルでは、上林春松本店と約3年間かけて200種類以上を試作しました。

日本コカ・コーラは従来品と比べて旨みを約40%高めたと説明しています。

関連企業では、コカ・コーラ ボトラーズジャパンが物流自動化を進めています。

白州工場倉庫では自動運転フォークリフトを本格稼働し、製造から倉庫保管、トラック積み込みまでの自動化を進めています。

2026年の熊本地震では飲料や工場井戸水を提供し、熊本県へ約6万本の飲料を供給しました。

Protection12.65点は、今回比較した商品の中でも強い部類です。

一方、2025年1月には650mlの一部で「異なる味がする」との指摘があり、約8万8千ケースが自主回収されました。

健康上の懸念を示す兆候は確認されていませんでしたが、大規模な品質問題として商品評価へ反映しています。

価格も2024年160円から2025年180円、2026年3月には200円へ上昇しました。

主な関連企業

企業シビックランク・点数主な役割
日本コカ・コーラ株式会社C・62点ブランド・商品企画
コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社B・77点製造・供給
東洋製罐株式会社B・79点容器
有限会社上林春松本店E・42点茶葉・商品開発
REX株式会社F・36点物流

商品開発力と災害対応は高評価ですが、品質問題と周辺企業のSafety・Protectionが順位を下げました。

5位|お~いお茶 緑茶 PET 600ml(シビックランクC・66.32点)

5位はお~いお茶 緑茶 PET 600mlです。

ただし、5位だから商品そのものの評価が低いわけではありません。

評価項目得点
Safety23.17/40
Innovation13.96/20
Protection12.19/20
商品自体17.00/20
総合66.32/100

お~いお茶の大きな強みは、国産茶葉と産地育成です。

伊藤園は1976年から茶産地育成事業を続け、2026年で50周年を迎えました。

契約栽培、新産地事業、荒廃農地の活用、機械化などを通じ、国内の茶生産そのものを支えています。

600mlでは100%リサイクルPETも採用しています。

2025年からは、飲料製造で生じる茶殻約200トンを肥料化し、静岡県内の契約茶園約27haで利用する循環も始まりました。

Innovationでも、伊藤園は物流委託先の作業時間2万時間以上の削減や、モーダルシフトによる乗務員労働時間400時間以上の削減をKPIとして掲げています。

一方、Safetyでは伊藤園の2025年4月期に労働災害95件、度数率2.00が確認されています。

関連製造会社でも、ティーエムパックの月残業32時間、丸菱食品の製造職月残業37時間、キンキサインの12時間2交替勤務などが確認されました。

さらに600mlの希望小売価格は220円(税別)。

同容量帯の大手緑茶より高めの設定です。

主な関連企業

企業シビックランク・点数主な役割
株式会社伊藤園B・76点ブランド・商品企画
レンゴー株式会社A・84点包装
東洋製罐株式会社B・79点容器
ティーエムパック株式会社D・54点製造
株式会社伊藤園ネオスF・37点自販機・販売

純国産茶葉や茶産地育成は5商品の中でも特に評価したい取り組みです。

順位を下げたのは商品ではなく、供給網のSafetyと価格です。

Safetyを横断比較

働く人の待遇や安全を見るSafetyでは、商品のブランドイメージとは違った差が出ます。

商品Safety
伊右衛門25.94/40
綾鷹24.23/40
セブンプレミアム 一 緑茶24.07/40
お~いお茶23.17/40

生茶は完成審査で関連企業3軸を合計53.71/80として評価しており、Safety単独値は分離していないため、この表では数値順位に入れていません。

伊右衛門が強い理由は、ブランド主体や包装企業などに待遇・安全面で高得点企業が多いことです。

一方、お~いお茶では伊藤園本体の待遇面には強みがあるものの、労災95件や関連製造・販売会社の残業・Safety情報不足が商品全体を押し下げました。

セブンプレミアム緑茶もセブン&アイ81点・A、セブン‐イレブン・ジャパン78点・Bという高評価企業を含みますが、物流・自販機・再生PET側にF~Eランク企業があり、全体では24.07点です。

Innovationを横断比較

Innovationでは、単にAIやロボットを導入したかではなく、人の仕事が実際にどれだけ軽くなったかを重視しています。

商品Innovation
伊右衛門15.49/20
綾鷹14.10/20
お~いお茶13.96/20
セブンプレミアム 一 緑茶13.47/20

生茶は3軸個別値を分離していませんが、今回比較した商品の中でも特に分かりやすいInnovation実績を持っています。

最大約25kgの茶葉原料作業をロボットへ移し、年間約2,300時間の業務負荷を削減したキリンビバレッジの事例です。

伊右衛門では製造、包装、物流の複数工程で自動化・省力化を確認できたことが1位につながりました。

綾鷹では自動運転フォークリフトや包装工程の自動化、お~いお茶では茶園・製造・物流の機械化、セブンプレミアムではAI発注やPET回収機が特徴です。

5商品すべてにInnovationはあります。

今後の差になるのは、「機械を入れた」から「実際に残業が減り、事故が減り、休暇や賃金へ返った」まで進められるかです。

Protectionを横断比較

災害や工場停止、物流障害が起きたときの強さでは、全国規模の飲料メーカーと物流網が有利です。

商品Protection
綾鷹12.65/20
伊右衛門12.40/20
お~いお茶12.19/20
セブンプレミアム 一 緑茶12.15/20

生茶は関連企業3軸合計53.71/80で評価しており、Protection単独値は分離していません。

綾鷹は、コカ・コーラ ボトラーズジャパンによる17工場規模の供給網や、2026年熊本地震での実際の支援が強みです。

伊右衛門やお~いお茶も全国規模の製造・物流網を持ちます。

一方、各商品に共通する弱点が、上流企業や中小関連会社のBCPです。

「BCPがあります」という情報はあっても、工場が止まったとき何時間で再開できるのか、別工場へどれくらい切り替えられるのかまで公開する企業は多くありません。

商品自体を横断比較

商品自体だけを見ると、総合順位とは違う結果になります。

商品商品自体
セブンプレミアム 一 緑茶19/20
伊右衛門18/20
生茶18/20
綾鷹17/20
お~いお茶17/20

商品単体ではセブンプレミアム緑茶が1位です。

600ml・116円(税込)、地域別の国産茶葉、100%再生PETという条件を同時に実現しています。

伊右衛門と生茶は18点。

どちらも国産茶葉を使い、日常の無糖茶として高い品質を持っています。

綾鷹は2025年の自主回収、お~いお茶は220円という価格が商品点を下げる要因になりました。

価格を比較すると大きな差がある

緑茶は似た商品に見えますが、公式価格にはかなり差があります。

商品審査時に確認した価格
セブンプレミアム 一 緑茶 600ml116円(税込)
伊右衛門 600ml200円(税別)
生茶 600ml200円(税別)
綾鷹 650ml200円(税別・2026年3月改定時点)
お~いお茶 600ml220円(税別)

セブンプレミアム緑茶は、価格だけなら圧倒的です。

600ml・116円なので、1L当たり約193円です。

伊右衛門と生茶は600ml・200円なら約333円/L、お~いお茶は600ml・220円なら約367円/Lです。

綾鷹は650ml・200円時点なら約308円/Lです。

ただし、セブンプレミアムは税込価格、他商品はメーカー希望小売価格の税別表示が中心であり、実際の店頭価格は販売店によって変わります。

価格だけで順位を決めるランキングではありませんが、毎日買う商品では継続性に大きく影響します。

もっと広がってほしい取り組み

今回の5商品には、総合順位とは別に「これは他の商品や企業にも広がってほしい」と思える取り組みがあります。

商品全体の点数が低いから優れた取り組みがないわけではありません。

個別の企業行動として特に評価したものを見ていきます。

25kgの重筋作業をロボットへ移す|2位 生茶(シビックランクB・71.71点)

キリンビバレッジ株式会社(74点・B)の取り組みです。

湘南工場では最大約25kgの茶葉原料を扱う工程をロボットへ移し、年間約2,300時間の業務負荷を削減しています。

「効率が上がった」だけではありません。

人が重い原料を何度も持ち上げなくてよくなります。

腰や肩への負担を減らし、事故リスクを下げ、体力によって担当できる人が限られる問題も減らせます。

飲料工場全体へ広がってほしいInnovationです。

店頭回収したPETを次のボトルへ戻す|3位 セブンプレミアム 一 緑茶(シビックランクC・68.69点)

セブン&アイ・ホールディングス(81点・A)とセブン‐イレブン・ジャパン(78点・B)を中心とした取り組みです。

店頭PET回収は47都道府県へ広がり、累計回収量は8億本を突破しました。

その一部が再び「はじめシリーズ」の100%再生PETボトルへ戻ります。

販売店舗を回収拠点としても使うため、消費者が特別な場所へ資源を持っていく必要も減らせます。

商品販売と回収を同じ店舗網でつなぐ仕組みは、他の飲料にも広がってほしい取り組みです。

包装工程でも環境負荷と作業負担を減らす|1位 伊右衛門(シビックランクB・71.82点)

伊右衛門600mlでは、ラベルへ両面水性フレキソ印刷を採用しています。

従来方式と比べて印刷工程のCO₂排出量を半分以下に抑えています。

商品そのものだけでなく、毎回捨てられる包装材料の作り方まで改善することで、販売本数が多い飲料ほど累積効果が大きくなります。

茶産地を50年間育てる|5位 お~いお茶(シビックランクC・66.32点)

伊藤園(76点・B)は1976年から茶産地育成事業を続けています。

2026年で50周年です。

茶葉を買うだけではなく、契約栽培、新産地育成、荒廃農地の活用、機械化まで長期的に関与しています。

さらに茶殻約200トンを肥料として契約茶園へ戻す循環も始まりました。

国内農業を商品需要と結びつけて維持する仕組みとして評価できます。

災害時に工場と物流を市民支援へ切り替える|4位 綾鷹(シビックランクC・67.98点)

コカ・コーラ ボトラーズジャパン(77点・B)の取り組みです。

2026年熊本地震では避難所へ飲料や熊本工場の井戸水を提供し、熊本県へ約6万本の飲料も供給しました。

平常時に商品を売るための在庫、工場、物流網を、災害時には市民の水分確保へ切り替えています。

飲料企業のProtectionとして他社にも広がってほしい取り組みです。

今後改善してほしいこと

5商品すべてに評価できる取り組みがある一方、改善してほしい部分もあります。

ここでは商品名だけでなく、改善の中心となる関連企業と、何を変えてほしいのかを具体的に見ます。

物流現場の残業とBCPを改善してほしい|1位 伊右衛門(シビックランクB・71.82点)

伊右衛門の弱点は、商品品質より供給網です。

製造・包装では高いInnovationがありますが、物流企業では長時間労働や労災情報、災害時の復旧時間が十分見えない会社があります。

自動化や物流DXによって生産性が上がったなら、その成果を残業削減、休日、安全へ返し、実際の削減時間まで公表することが望まれます。

地域販売会社の30~40時間残業を減らしてほしい|2位 生茶(シビックランクB・71.71点)

改善の中心はキリンの地域販売・自販機会社です。

東京キリンビバレッジサービスは月平均残業40時間、関西は39.2時間、北海道は30時間です。

キリンは工場では最大25kgの重筋作業をロボットへ移せています。

同じ考え方を自販機補充や配送にも広げ、AIルート最適化によって実際に残業、走行距離、重量物作業が何時間減ったのかまで示してほしいところです。

完全循環型PETを働く人にも優しい仕組みにしてほしい|3位 セブンプレミアム 一 緑茶(シビックランクC・68.69点)

改善の中心となるのはREX(36点・F)、琉仁カスタマーサービス(26点・F)、サーキュラーペット(41点・E)などです。

PETボトルを循環させる技術は高く評価できます。

一方、そのボトルを運び、回収し、再生する人の残業、休日、労災、災害時の復旧情報が弱ければ、「人にも環境にも良い循環」とはまだ言い切れません。

環境面だけでなく、働く人のSafetyも同時に改善してほしい部分です。

大規模回収を繰り返さない品質管理を進めてほしい|4位 綾鷹(シビックランクC・67.98点)

2025年には650ml約8万8千ケースが自主回収されました。

健康上の懸念を示す兆候は確認されなかったとはいえ、全国規模の商品でこれだけの数量を回収すれば、廃棄・回収・再配送の作業も発生します。

製造時の異常検知をさらに早め、市場へ出る前に止められる仕組みを強化することは、商品Safetyと現場負担の両方の改善につながります。

労災を減らし、製造現場の負担を軽くしてほしい|5位 お~いお茶(シビックランクC・66.32点)

改善の中心は伊藤園(76点・B)と関連製造会社です。

伊藤園では2025年4月期に労働災害95件、度数率2.00が確認されています。

ティーエムパックでは月残業32時間、丸菱食品では製造職月残業37時間、キンキサインでは12時間2交替勤務が確認されています。

茶園、工場、物流の機械化は進んでいるため、その技術を事故件数、残業時間、夜勤負担の削減へさらに結びつける余地があります。

まとめ

今回の緑茶ランキングは、次の結果になりました。

順位商品点数ランク
1位サントリー緑茶 伊右衛門 600ml71.82点B
2位キリン 生茶 600ml71.71点B
3位セブンプレミアム 一(はじめ)緑茶 600ml68.69点C
4位綾鷹 650ml67.98点C
5位お~いお茶 緑茶 PET 600ml66.32点C

1位は伊右衛門ですが、2位の生茶との差はわずか0.11点です。

伊右衛門は企業側のSafetyとInnovationのバランス、生茶は最大25kgの重筋作業をなくしたロボット化が特に強い結果でした。

セブンプレミアム緑茶は総合3位ですが、商品自体では19/20点で1位。116円という価格と、累計8億本を超えるPET回収・ボトルtoボトルが大きな特徴です。

綾鷹は商品開発と災害対応に強みがある一方、約8万8千ケースの自主回収が減点要因になりました。

お~いお茶は5位ですが、50年間続く茶産地育成は5商品の中でも特に評価したい取り組みです。一方、労災と関連企業の労働環境、220円という価格が総合点を押し下げました。

同じ「ペットボトル緑茶」でも、高く評価された理由はそれぞれ違います。

今回の比較では、商品の味やブランド力だけでは見えない、働く人、工場、物流、災害対応、茶産地、PETボトル循環まで含めた違いが表れました。

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