私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。
働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。
反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。
だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。
なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット
今回審査する株式会社B・Iは、総合35点、シビックランクFです。
株式会社B・Iの特に強い点は、安全推進室を設置して全社の事故削減へ取り組み、立ち上げ当初に約40件あった社内事故を最も少ない年には15件まで減らしたことです。全車にドライブレコーダーとデジタルタコグラフを搭載し、年4回の全社員向け安全講習、事故多発者への個別講習、実際の事故現場での訓練まで行っています。
そのため、この企業の物流サービスを利用すれば、食品や日用品を届ける仕事で交通事故や荷役事故を減らすための教育・設備へ継続的に費用を使う物流会社が残りやすい社会につながる可能性が高まります。
一方で、改善点として2024年4月26日の死亡事故を端緒に国土交通省の監査を受け、運転者への指導監督義務違反で同年5月22日に文書警告を受けていることが残ります。さらに2026年のドライバー求人では年間休日108日、月平均残業30時間の職種が確認され、現在の全社事故件数、労災件数、度数率、人権・ハラスメント相談実績、BCP・サイバー復旧実績も十分公開されていません。
この記事では、株式会社B・Iの強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。
株式会社B・Iの企業審査結果
株式会社B・Iは、宮城県仙台市に本社を置く物流会社です。1974年設立で、東北5県、新潟、茨城に21拠点を展開し、食品・日配品・酒類・生鮮・日用品などの入荷、保管、出荷、店舗配送までを一貫して扱います。2025年7月時点の公式従業員数は670名、うちパート310名、保有車両は198台です。
安全教育と地域物流の実行力は具体的です。一方、2024年の死亡事故と行政上の文書警告、現在のドライバー休日・残業、人権、BCP、サイバー情報の不足を重く評価しました。
| 評価軸 | 点数 |
|---|---|
| Safety | 20/50 |
| Innovation | 10/25 |
| Protection | 5/25 |
| 総合点 | 35/100 |
| シビックランク | F |
主な強み
安全推進室は社内代表5人で構成され、ドライバーだけでなく倉庫スタッフも含めて全社の安全対策を担当しています。
2019年の立ち上げ当初には社内事故が約40件あったと会社が説明していますが、その後は最も少ない年に15件まで減りました。単純計算では約62.5%の減少です。
さらに全社員向け安全講習を年4回実施し、ドライブレコーダーのデータを使った毎月の個人面談、事故現場での実地訓練、全車へのドラレコ・デジタコ、バックレーダーなどを組み合わせています。
事故件数を減らすために「気を付ける」と呼びかけるだけでなく、教育、データ、車両設備を組み合わせている点は強みです。
主な課題
2024年4月26日に死亡事故を起こしたことを端緒に、国土交通省東北運輸局が仙台ロジスティクス営業所を監査しました。その結果、運転者への指導監督義務違反1件が認められ、2024年5月22日に文書警告となりました。
安全推進室設置後に事故を減らしたことは評価できますが、重大事故が実際に発生し、監査で安全管理上の違反も確認された事実は相殺しません。
また2026年の求人では、ドライバー職で年間休日108日、1日1~2時間程度の残業、または月平均残業30時間という条件が確認できます。
会社は2035年に向けて年間休日120日・完全週休2日を目標に掲げていますが、現時点では将来目標であり現在実績ではありません。
事業内容と人間への貢献
株式会社B・Iは、メーカーや卸売会社から商品を受け取り、倉庫で保管・仕分けし、スーパー、コンビニ、酒販店などへ届ける物流会社です。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社B・I |
| 法人番号 | 1370001005910 |
| 本社 | 宮城県仙台市宮城野区扇町3-1-1 |
| 設立 | 1974年3月1日 |
| 代表取締役社長 | 二階堂孝宏 |
| 資本金 | 1,100万円 |
| 従業員数 | 670名、うちパート310名(2025年7月時点) |
| 拠点数 | 21拠点 |
| 保有車両 | 198台 |
| 主な事業 | 一般貨物自動車運送、利用運送、倉庫 |
| 主な取扱品 | 食品、日配品、酒類、生鮮、青果、雑貨、日用品 |
Gビズインフォでは職場情報総合サイト由来の従業員数610人、厚生年金・健康保険の被保険者数556人という別時点のデータも掲載されています。
時点と集計範囲が異なるため、本文の現在規模は会社自身が2025年7月時点として公開する670人を基本にします。
食品や日用品を倉庫から店舗まで一括して届ける
B・Iは入荷、保管、出荷、配送までを一貫して扱い、約70社と取引しています。
株式会社やまや向けでは、東北物流センターから宮城・福島・山形・新潟の83店舗、関東物流センターから1都5県の88店舗へ配送しています。
大手コンビニ向けには山形県のセンターで倉庫管理と山形・岩手への店舗配送を一体で担当しています。
メーカーや店舗がそれぞれ別々に保管・配送を手配するより、物流センターで商品をまとめて仕分けし同じルートで届ければ、店舗側の荷受け回数やメーカーごとの個別配送を減らしやすくなります。
常温・冷蔵・冷凍に対応する
食品物流では、常温商品だけでなく冷蔵・冷凍品を適切な温度で運ぶ必要があります。
B・Iは常温からチルド、冷凍まで扱い、冷凍冷蔵車も複数保有しています。
冷蔵品が配送途中で温まり品質が落ちることを防ぎながら、スーパーやコンビニへ食品を届けることが利用者への直接的な価値です。
東日本7県・21拠点で地域物流を支える
青森、岩手、山形、宮城、福島、新潟、茨城に21拠点を展開しています。
一つの都市だけではなく、東北から関東北部まで拠点を持つことで、地域のスーパー、酒販店、メーカーへ日常的に商品を届けています。
2025年度には仙台市の地域中核企業輩出集中支援事業へ選定されました。会社の成長意欲と地域経済への波及を仙台市が支援する枠組みです。
Safety|20/50
Safetyでは、ドライバーや倉庫スタッフが十分な賃金と休息を得て、安全に働けるか、利用者や道路上の市民を事故から守れるかを評価します。
安全教育・車両設備・健康支援は具体的ですが、2024年の死亡事故、休日数、残業、人権情報、現在の労災結果が大きな課題です。
賃金・利益の還元|4/10
2026年の公式求人では、仙台の中型ドライバーが月給24万~34万円、関東の大型ドライバーが月収35万~39万円・年収440万~490万円などの条件を掲げています。
Indeedが求人データから算出した2026年9月時点の推定では、ルート配送ドライバー月給30.0万円、大型ドライバー31.8万円で、大型は全国平均程度、中型27.2万円は全国平均を7%下回るとされています。これは求人情報を集計した第三者推定であり、社員全体の平均給与ではありません。
4/10点とした理由は、主要現場職の現在給与レンジを具体的に確認できる一方、会社全体の平均給与、給与中央値、既存社員のベースアップ額、利益が賃金へどれだけ返ったかは公表されていないためです。
社員全体の平均基本給、職種別年収、毎年のベースアップを公開し、物価上昇を上回る実質賃金の改善が複数年確認できれば6~8点を検討できます。
労働時間・休息|4/10
現在のドライバー求人では年間休日108日の職種が複数あります。青森のドライバー求人では月7~9日休み、日勤でも1日1~2時間程度の残業があるとされています。
2026年6月のハローワーク求人でも月平均残業30時間の職種が確認できます。
一方、本社の事務職では年間休日121日以上・残業なしという求人もあり、職種によって差があります。
会社は将来目標として年間休日120日・完全週休2日を掲げています。
4/10点とした理由は、週休2日や希望休制度はあるものの、主要なドライバー職で年間休日108日、残業月30時間前後の例があり、十分な休息が全社で確保されているとは評価しにくいためです。
年間休日120日を実際に全主要職種で達成し、全社平均残業20時間以下、さらに有休取得率70%以上を公開できれば6~8点を検討できます。
雇用の安定・待遇の公平性|2/5
公式サイトは、年齢・性別・経験に関係なく管理職を目指せるキャリアプランを設け、女性の幹部社員も在籍すると説明しています。
一方、Gビズインフォに掲載された職場情報では、女性労働者割合14.1%という数値があるものの、女性管理職比率、男女賃金差、平均勤続年数、離職率は公表されていません。
女性幹部が「いる」ことと、女性が男性と同じ比率で管理職へ進めていることは別です。
そのため2/5点です。
女性管理職比率、男女賃金比率、正社員・パート別の定着率を公開し、管理職登用や賃金差が改善していることまで確認できれば3~5点を検討できます。
福利厚生・育児・介護|4/5
福利厚生では確定給付企業年金、結婚・出産・子どもの入学祝い、永年勤続制度、資格取得費用の全額負担を確認できます。
健康面では健康診断費用を全額補助し、SAS検査、40歳以上の脳ドック費用3分の2補助、50歳以上の眼底検査なども実施しています。
育児休暇は男性社員の取得実績があり、現在の青森求人では育児休業・介護休業の取得実績も明記されています。
4/5点とした理由は、物流・運転業務に重要な睡眠時無呼吸症候群の検査や健康支援まで具体的で、育休・介護休業の利用実績も確認できるためです。
男性育休取得率、育休復帰率、介護休業取得者数を毎年公開し、高い利用率を確認できれば5点を検討できます。
人権・ハラスメント・労使関係|0/5
株式会社B・I単体について、公開された人権方針、ハラスメント防止方針、内部通報制度、社外相談窓口、相談件数、是正件数、労働組合との協議実績は確認できません。
ハローワーク求人では労働組合なしとされています。
Indeedでは2026年4月15日の倉庫内作業経験者が「休日にも連絡が入ったりして、ワークライフバランスが取りづらかったです」と投稿し、ハラスメント気味の言動への不満も記しています。1件の個人投稿で会社全体の実態とは判断しませんが、企業側の相談・救済制度の結果情報もありません。
重要な人権・救済情報が公開されていない点は課題であり、採点上も減点対象です。そのため0/5点です。
全社員・パートを対象とする第三者通報窓口、ハラスメント防止規程、報復禁止、相談・是正件数を公開して運用実績を示せれば3点以上を検討できます。
労働安全・健康|4/10
安全推進室を5人で構成し、全社事故0件を目標としています。安全講習は年4回、事故を年2回以上起こしたドライバーには個別講習、事故現場での実地訓練、ドライブレコーダーを使った毎月の個人面談を実施しています。
健康面でもSASスクリーニング、健康診断、脳ドック補助などがあります。
事故件数は安全推進室設置当初の約40件から、最も少ない年には15件まで減少しました。
4/10点とした理由は、安全教育と健康支援が具体的で事故削減結果もある一方、15件が現在値なのか、事故の重大度、労災件数、休業災害、度数率、健康診断受診率が現在どの水準なのかは公表されていないためです。
現在の労災件数・度数率・重大度と健康KPIを毎年公開し、重大事故0件と事故率低下を3年程度継続して確認できれば6~8点を検討できます。
商品・サービスの安全|2/5
全車にドラレコ・デジタコを搭載し、バックレーダー、車線逸脱警報、追突防止システム、バックアイカメラなどを導入しています。複数営業所でGマーク認定を取得した沿革も公開しています。
一方、2024年4月26日に死亡事故を引き起こし、その事故を端緒にした国土交通省の監査で運転者への指導監督義務違反が認められ、5月22日に文書警告を受けました。
2/5点とした理由は、重大事故を実際に起こし、安全管理上の違反も公的に確認された一方、会社は安全推進室、定期教育、車両安全装備などの改善を継続しているためです。
死亡・重大事故0件を複数年継続し、現在の交通事故総数、有責事故率、教育違反の是正結果を毎年公開できれば4点以上を検討できます。
従業員・元従業員の口コミ
転職会議では19件の口コミが掲載され、投稿者集計は残業34.3時間/月、有給消化率48.6%、総合評点2.53です。会社公式統計ではないため補助情報として扱います。
Indeedは2026年4月15日時点で1件のみで、総合1.0です。倉庫内作業経験者から、休み希望の扱い、本社と現場の情報共有、休日連絡、ハラスメント気味の言動などへの強い不満が投稿されています。
一方、Yahoo!しごとカタログの正社員年収集計は平均445万円で、同サイトが示す陸運・道路貨物運送業界平均441万円とほぼ同水準です。12人の回答に基づく参考値です。
口コミは母数が小さく、拠点・職種差も大きい会社なので、会社全体の事実として断定はしません。
ただし、年間休日108日や月平均残業30時間という現在求人と、口コミの残業34.3時間は方向として大きく矛盾していません。全社・職種別の残業、有休、離職率を会社自身が公表する必要があります。
SNS・匿名掲示板の確認結果
X、5ちゃんねる、爆サイについて、株式会社B・I、旧社名ビー・アイ運送と「残業」「給与」「パワハラ」「事故」「退職」「人員削減」などを分けて検索しました。
今回の公開検索範囲では、対象法人との関係を特定でき、投稿本文まで確認できる現在の従業員・元従業員情報で、採点根拠として利用できるものは確認できませんでした。
有用な投稿が見つからなかったことを、問題が存在しない根拠には使いません。
Innovation|10/25
Innovationでは、人の重量物作業、運転リスク、単純作業、長時間労働を設備や業務設計でどこまで減らしたかを評価します。
B・Iは安全装備やカゴ台車・パレット運用など、現場の負担を下げる具体策を持っています。一方、作業時間・重量・歩数・残業が導入前後で何%減ったかという定量成果はほとんど公開されていません。
作業負担・危険の削減|4/10
現在の求人には「手積み手降ろしゼロ」「かご台車・パレット使用」の配送業務があり、荷役負担を抑える仕事があります。
車両では追突防止、車線逸脱警報、バックレーダー、バックアイカメラなどを標準的に搭載し、運転時の見落としや後退事故を減らす設備を導入しています。
2026年には普通免許で運転できるELFmioを導入し、大型・中型免許を持っていない人も物流現場へ入りやすい車両の活用を進めています。
4/10点とした理由は、人の荷役・運転負担を減らす設備と仕事設計は確認できる一方、導入前後で持ち上げ重量、荷役時間、腰痛、事故、残業がどれだけ減ったかという成果値がないためです。
商品・サービスの改善|3/5
常温・チルド・冷凍の3温度帯へ対応し、倉庫から配送までを一体で提供しています。取引先約70社に対し、メーカー物流、共同配送、店舗配送を組み合わせています。
2023年には仙台MLCセンターを竣工し、取扱能力を広げています。
顧客が保管会社と配送会社を別々に手配する手間を減らし、食品の温度条件に合わせて一括して任せられる点を評価して3/5点です。
一方、誤配率、荷待ち時間、配送リードタイム、荷役時間などが改善した定量成果は公表されていません。顧客側の待ち時間や物流コストがどれだけ減ったかを示せれば4~5点を検討できます。
改善成果の人間への還元|0/5
安全装備、台車・パレット、物流センター整備によって、社員の残業が何時間減ったのか、休日が何日増えたのか、給与がどの程度上がったのかについて公開情報がありません。
むしろ現在もドライバー求人には年間休日108日や月平均残業30時間の条件があります。
設備を導入したことだけで人への還元まで加点しないため0/5点です。
荷役改善・安全設備導入前後の残業、休日日数、労災、給与を同じ職種・拠点で比較し、複数の指標が改善していれば3点以上を検討できます。
研究開発・現場改善の継続|3/5
2009年にデジタル運行記録計を全車へ装備し、2019年ごろには安全推進室を設置、2023年には新物流センター、2026年には新型小型トラック導入と、設備・組織改善を複数年続けています。
3/5点とした理由は、継続的な改善投資は確認できる一方、改善提案件数、導入後の生産性・労働時間・事故削減を統一KPIで追う仕組みまでは公開されていないためです。
Protection|5/25
Protectionでは、地震、豪雨、サイバー攻撃、拠点停止などが起きても食品・日用品を届け続けられるかを評価します。
B・Iは21拠点・198台の車両を持ち、地理的な分散はあります。一方、BCP訓練、代替拠点への切替手順、サイバー防御、復旧時間の公開がほとんどなく、災害時の強さを外部から検証しにくい状態です。
災害への備え・訓練|0/5
B・I単体のBCP、防災訓練、安否確認訓練、非常用電源、燃料備蓄、災害対策本部訓練について公開情報がありません。
食品物流会社では、例えば大地震で一つの物流センターが使えなくなったときに、社員の安否を何分で確認し、どこを代替拠点として使うのかが重要です。
こうした準備・訓練の結果が公表されていない点は課題であり、採点上も減点対象です。そのため0/5点です。
生産・物流・調達の代替|3/5
東北5県、新潟、茨城に21拠点、198台の車両を持っています。
拠点と車両が一つに集中していないため、一部地域で車両故障や配送需要増が起きた場合に、他拠点から応援できる余地があります。
一方、実際に特定センター停止時にどの拠点が何台・何トンを代替するのか、切替に何時間かかるのか、協力会社を含むバックアップ輸送協定があるのかは公表されていません。
そのため3/5点です。
代替拠点、必要車両数、切替時間を定め、訓練で機能したことまで示せれば4~5点を検討できます。
サイバー防衛・情報保護|0/5
応募・問い合わせフォームでは氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどを取得していますが、対象法人単体の公開プライバシーポリシー、情報セキュリティ方針、多要素認証、EDR、バックアップ、標的型メール訓練、インシデント件数などは確認できません。
運行・倉庫管理のITが止まれば、商品の仕分けや配送指示にも影響します。
重要なサイバー防御情報が公表されていない点は課題であり、採点上も減点対象です。そのため0/5点です。
供給継続・復旧能力|2/5
21拠点と198台の車両を持ち、食品、日用品、医療雑貨などを東日本各地へ配送しています。
通常時のネットワーク分散は、供給継続の基礎になります。
一方、物流センター停電、基幹システム停止、燃料不足、大雪・豪雨による道路遮断などが起きた際の目標復旧時間、代替ルート、手作業切替、バックアップセンターの実績は公表されていません。
そのため2/5点です。
実災害で別拠点・別ルートへ切り替え、何時間で配送を再開したかまで公開できれば3~5点を検討できます。
危機時の市民への対応|0/5
自治体との災害時物資輸送協定、避難所への緊急配送、実災害時の食料・飲料・生活物資輸送の対象法人単体実績について公開情報がありません。
食品や日用品を運ぶ会社なので、災害時に通常物流を維持するだけでも市民生活への効果は大きい業種です。
しかし実際の協定や供給実績を推測で加点しないため0/5点です。
良いニュース・最近の前向きな動き
最近の前向きな動きでは、地域中核企業への選定と、働き手の裾野を広げる車両導入を評価できます。
こうした投資が安全と休日改善まで結びつけば、物流の人手不足に対応しながら、地域の食品・日用品供給を維持しやすくなります。
2025年度|仙台市の地域中核企業に選定(事業・雇用)
B・Iは2025年度、仙台市の地域中核企業輩出集中支援事業へ参画しました。会社は毎年5社限定の枠として紹介しています。
地域中核企業として成長すれば、仙台・東北で物流の雇用や取引を増やせる可能性があります。
一方、売上100億円だけを目標にせず、社員の休日、安全、賃金も同時に改善することが重要です。
2026年5月|普通免許で運転できるELFmioを導入(Innovation)
2026年5月27日、B・Iは普通免許で運転できるいすゞELFmioを導入しました。
大型・中型免許を持たない人でも物流ドライバーへ入りやすくなるため、人材不足への入口を広げる車両です。
免許取得支援と組み合わせれば、普通免許から働き始め、その後中型・大型免許へ進むキャリアを作りやすくなります。
現在|年間休日120日を将来目標に設定(Safety)
B・Iは2035年に向けた働く環境の目標として、年間休日120日と完全週休2日を掲げています。
現在のドライバー求人は年間休日108日なので、120日へ実現すれば年間12日の休み増加です。
計画段階なので現在点には加えていませんが、実現した場合にはドライバーの疲労回復時間を増やし、交通事故リスクを下げる方向へ働きます。
悪いニュース・問題となった動き
B・Iで最も重い問題は、2024年の死亡事故と、その後の監査で指導監督義務違反が確認されたことです。
物流会社では安全教育や設備がどれだけ充実していても、死亡事故の発生と行政上の指摘を別の高得点で消すことはできません。
2024年4~5月|死亡事故を端緒に監査、指導監督義務違反で文書警告(Safety)
2024年4月26日、仙台ロジスティクス営業所で死亡事故が発生しました。
国土交通省東北運輸局が監査した結果、貨物自動車運送事業輸送安全規則第10条第1項の運転者指導監督義務違反1件が認められ、5月22日に文書警告となりました。
事故そのものだけでなく、監査で指導監督上の違反が確認された点が重要です。
今後は、是正後に事故件数、有責事故、再教育受講、監査指摘の再発がどう変わったかを会社自身が公開する必要があります。
2026年|ドライバー年間休日108日・月平均残業30時間の求人(Safety)
2026年の複数のドライバー求人では年間休日108日が示されています。ハローワークでは月平均残業30時間の求人もあります。
年間休日120日の会社と比べると12日少なく、月平均残業30時間なら単純計算で年間約360時間の時間外労働になります。
運転は判断力と注意力が安全に直結するため、休日と残業の改善は待遇だけでなく事故防止にも関係します。
2026年4月|現場の休み・情報共有・ハラスメントへの不満口コミ(Safety)
Indeedでは2026年4月15日、倉庫内作業経験者が休み希望の扱い、本社と現場の連携、休日連絡、ハラスメント気味の言動への不満を投稿しています。
1件の個人経験談なので会社全体の事実とは判断しません。
一方、会社側がハラスメント相談窓口、相談件数、是正実績を公開していないため、外部から制度運用を照合できない状態は改善課題です。
総合評価と、これから改善してほしいこと
株式会社B・Iは現在35点・シビックランクFです。
次のEランクは40点からなので、あと5点必要です。
最優先は新しい設備を増やすことではなく、死亡事故後の安全改善を現在の事故数で証明し、人権・ハラスメントの救済制度を整え、主要現場の休日を増やすことです。
死亡・重大事故ゼロと指導監督の是正を結果で示してほしい(Safety)
「商品・サービスの安全」は現在2/5点です。
2024年の死亡事故と運転者指導監督義務違反が現在の最大の弱点です。
年4回の講習や車両設備はすでにあります。次に必要なのは、是正後の結果です。
死亡・重大事故0件を3年以上継続し、全社事故件数、有責事故率、再教育対象者数、監査・行政指摘の再発0件を毎年公表できれば4/5点を検討できます。
2→4点で+2点、総合は37点・Fになります。
参考企業のキリングループロジスティクス株式会社は、物流サービスの誤積・誤配や輸送パートナーの事故を管理し、Google Drive上の最新版企業審査では「商品・サービスの安全」4/5点です。
事故対応と再発防止を継続的な管理対象として公開している点が参考になります。
ハラスメント相談・内部通報制度を公開してほしい(Safety)
「人権・ハラスメント・労使関係」は現在0/5点です。
現時点では、社員・パートが上司や拠点長を通さず相談できる第三者窓口、通報者への報復禁止、相談件数、是正結果が公開されていません。
外部法律事務所などを含む相談窓口を設置し、全社員・パート・退職者まで利用可能とし、相談を理由とする不利益取扱いを禁止したうえで、相談・認定・是正件数を毎年公開できれば3/5点を検討できます。
0→3点で+3点です。
参考企業の株式会社JR東海リテイリング・プラスは、正社員、契約社員、派遣社員、退職後1年以内の元従業員、取引関係者まで内部通報対象にし、不利益取扱い禁止を明記しており、Google Drive上の最新版企業審査では「人権・ハラスメント・労使関係」3/5点です。
この改善と前項を合わせれば、
35点+2点+3点=40点
となり、シビックランクEへ上がります。
年間休日120日を計画ではなく実績にしてほしい(Safety)
「労働時間・休息」は現在4/10点です。
会社自身が将来目標として年間休日120日・完全週休2日を掲げています。現在のドライバー求人108日から120日になれば、年間12日休みが増えます。
全主要ドライバー職で年間休日120日以上を実現し、会社単体の平均残業を20時間以下、有休取得率70%以上へ改善・公開できれば6/10点を検討できます。
4→6点で+2点です。
参考企業のキリングループロジスティクス株式会社は年間休日121日の求人と年間所定労働時間の24時間削減が確認され、最新版企業審査では「労働時間・休息」6/10点です。
さらに株式会社JR東海リテイリング・プラスは年間休日120日、平均残業7.8時間、有休取得率76.1%を公開し、同項目8/10点です。
現在の事故・労災KPIを毎年公開してほしい(Safety)
「労働安全・健康」は現在4/10点です。
安全推進室設置後に事故を約40件から最少15件へ減らした実績は強みですが、最新年度の数値が公開されていません。
最新の事故件数、労災件数、死亡・重大事故、度数率、SAS検査受診率、健康診断受診率を毎年公開し、事故と健康リスクが継続的に下がっていることを確認できれば6/10点以上を検討できます。
参考企業の株式会社JR東海リテイリング・プラスは、労災51件、年千人率8.2、メンタル不調休職率1.0%を目標値とともに公開しており、「労働安全・健康」6/10点です。悪い数字を含めて現在値を公開することで、改善の成否を外部から判断できます。
次のランクへ上がるための具体例
現在35点・Fです。Eランクは40点からなので、あと5点必要です。
具体的には、
・商品・サービスの安全:2/5
死亡・重大事故0件を3年以上継続し、全社事故件数・有責事故率・指導監督是正結果を毎年公開
→ 4/5、+2点
・人権・ハラスメント・労使関係:0/5
第三者相談窓口、報復禁止、相談・認定・是正件数を全社員・パート対象で運用・公開
→ 3/5、+3点
この2項目を実際に改善すれば、
35点+2点+3点=40点
となり、シビックランクEへ上がります。
つまりB・Iが次のランクへ上がるために必要なのは、安全への「取り組み」を増やすことより、2024年の死亡事故後に重大事故が再発していないことを現在の数字で示し、働く人が問題を訴えたときに救済される仕組みを外部から確認できる状態にすることです。
B・Iには、安全推進室、全車ドラレコ・デジタコ、年4回の安全講習、SAS検査、免許取得支援など、物流会社として具体的な強みがあります。
一方、死亡事故と行政上の指導監督義務違反、年間休日108日、残業30時間の求人、人権・BCP・サイバー情報の不足は小さな課題ではありません。
最終評価は、
Safety:20/50
Innovation:10/25
Protection:5/25
総合:35/100
シビックランク:F
とします。
出典一覧
| 主な出典 | 情報ランク |
|---|---|
| 株式会社B・I「会社情報・沿革」 | A |
| 株式会社B・I「事業内容」 | A |
| 株式会社B・I「安全への取り組み」 | A |
| 株式会社B・I「福利厚生」 | A |
| 株式会社B・I「2035年のB・I」 | A |
| 株式会社B・I「募集要項」 | A |
| ハローワーク 株式会社B・I求人票 | S |
| Gビズインフォ・職場情報総合サイト | S |
| 国土交通省「事業者の行政処分情報検索」 | S |
| Indeed「株式会社B・Iの社員クチコミ」 | B |
| 転職会議「B・Iの評判・社員口コミ」 | B |
| Yahoo!しごとカタログ「株式会社B・I」 | B |
| Google Drive「キリングループロジスティクス株式会社企業審査」最新版 | 比較基準 |
| Google Drive「株式会社JR東海リテイリング・プラス企業審査」最新版 | 比較基準 |
シビックランクの基準
| ランク | 総合点 |
|---|---|
| S | 90~100点 |
| A | 80~89点 |
| B | 70~79点 |
| C | 60~69点 |
| D | 50~59点 |
| E | 40~49点 |
| F | 20~39点 |
| G | 0~19点 |
株式会社B・Iは35点のため、シビックランクFです。
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 行政、公的機関、裁判所、規制当局、独立第三者の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報 |
| A | 企業公式サイト、公式資料、採用情報、公式声明、氏名・役職が確認できる取材・公表発言など、発信主体を確認できる情報 |
| B | 従業員・元従業員口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報 |
