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丸善食品工業株式会社を企業審査|シビックランクD・52点/100点|3工場のFSSC22000と災害時1000人避難拠点を評価、4勤2休・月35時間残業と労災KPI非公表が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する丸善食品工業株式会社は、総合52点、シビックランクDです。

丸善食品工業株式会社の特に強い点は、本社工場・須坂工場・富士小山工場でFSSC22000を取得し、毎月のトレーサビリティ訓練や製造ごとの微生物・アレルゲン検査まで行いながら、富士小山工場を災害時に最大約1,000人が避難できる施設として地域へ提供していることです。

そのため、この企業の商品を買ったりサービスを利用したりすれば、食品安全を継続的に検証しながら大量の飲料・食品を供給し、災害時には工場設備や在庫を地域住民の避難・救援にも使える社会につながる可能性が高まります。

一方で、改善点として製造職では4勤2休の交替勤務で月平均残業35時間となっており、法人単体の死亡労災、休業労災、労災度数率、人権・ハラスメント相談実績などの重要な結果情報が公表されていないことが残ります。

この記事では、丸善食品工業株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

丸善食品工業株式会社の企業審査結果

今回の対象は、長野県千曲市に本社を置き、自社ブランド「テーブルランド」と大手飲料メーカーなどのOEM製造を行う丸善食品工業株式会社です。

東京都板橋区に本社を置く同名の天然調味料メーカー「丸善食品工業株式会社」とは別法人です。本記事では両社の情報を混ぜていません。

対象会社は1961年設立で、2024年度売上高313億円、2024年6月時点の従業員数446人、グループ全体566人です。本社工場、須坂工場、富士小山工場などを持ち、大量の清涼飲料、PETボトル飲料、缶飲料、レトルト食品などを製造しています。

評価軸得点主な評価
Safety24/50点賞与年3回・計6カ月、年休125日の製造求人、育児・介護休業実績、3工場のFSSC22000を評価。月35時間残業、労災・人権結果の非公表が課題
Innovation11/25点多様な容器・大量生産設備、OEM・自社商品開発を評価。設備によって人の作業が何時間・何kg減ったかは非公表
Protection17/25点複数工場、防災協定、予備電源、約1,000人の避難受入、2026年情報セキュリティ方針を評価。RTO・サイバー訓練結果は不足
総合52/100点シビックランクD

評価時点:2026年10月8日
適用基準:Google Drive「企業審査マスター仕様書」最新版

主な強み

  • 本社工場、須坂工場、富士小山工場でFSSC22000を取得・更新
  • 須坂・富士小山工場ではISO22000:2018も確認
  • ISO9001による品質管理
  • トレースバック訓練を毎月、トレースフォワード訓練も定期実施
  • 製造ごとに微生物、官能、アレルゲン検査を実施
  • 工場環境の空気、機械、水について環境微生物検査を実施
  • 工場内5S検査を毎月実施し、製品だけでなく従業員の安全確保も目的として明記
  • 2026年に健康経営優良法人認定
  • 製造職で賞与年3回・計6カ月の実績
  • 製造職で年間休日125日
  • 育児休業・介護休業の取得実績を確認
  • 本社、須坂、富士小山に生産拠点を分散
  • 富士小山工場を災害時の緊急避難施設として提供
  • 飲料・食品・AEDを提供可能
  • 予備電源を備え、最大約1,000人を収容可能
  • 2026年9月に情報セキュリティ基本方針を制定し、バックアップ・復旧体制を明記

主な課題

  • 本社飲料製造職は4勤2休の昼夜交替勤務
  • 同職種の月平均残業は35時間
  • 繁忙・納期逼迫時は労使協議を経て月90時間、年720時間まで延長可能
  • 品質保証職でも月平均残業20時間
  • 会社単体の平均年間給与、賃金中央値、ベースアップ額・率が非公表
  • 有給休暇取得率が非公表
  • 男女賃金差、女性管理職比率、離職率が非公表
  • 死亡労災、休業労災、労災度数率が非公表
  • ハラスメント相談件数、是正件数、内部通報実績が非公表
  • 設備導入による作業時間、重量物取扱量、危険作業の削減実績が非公表
  • 生産性向上が残業・休日・賃金へどの程度返ったか非公表
  • サイバー対策ではMFA、EDR、SOC、訓練結果、RTO・RPOなどの公開が不足
  • 各工場停止時の製品別代替生産能力と切替時間が非公表

事業内容と人間への貢献

丸善食品工業は、自社ブランドの商品を販売すると同時に、他社ブランドの飲料・食品を受託製造するOEMメーカーです。

私たちがスーパーやコンビニで買う飲料の中には、販売ブランドと実際に製造する会社が異なる商品があります。

丸善食品工業の役割は、その裏側で大量の商品を安全かつ一定品質で製造し、小売店まで供給できる状態を作ることです。

基本情報

項目内容
会社名丸善食品工業株式会社
法人番号2100001006240
設立1961年2月20日
本社長野県千曲市大字寂蒔880
代表取締役会長春日 靖史
代表取締役社長馬場 博一
資本金8,000万円
売上高313億円、2024年度実績
従業員数446人、グループ566人、2024年6月1日時点
主な事業清涼飲料・食品等のOEM製造、自社ブランド商品の企画・製造・販売
主な工場本社工場、須坂工場、富士小山工場
自社ブランドテーブルランド

2026年の求人では企業全体の従業員数を462人とする情報も確認できます。基準日が異なるため、446人から462人へ正確に16人増えたとは断定しません。

主な事業内容

丸善食品工業は、缶、ボトル缶、PETボトル、ソフトパウチなど複数の容器で商品を製造できます。

本社工場では、

缶・ボトル缶ライン:日産3万ケース、90万本
PETボトルライン:日産3万4,000ケース、81万6,000本
炭酸・缶ライン:日産3万5,000ケース、84万本
ソフトパウチ食品:日産16万食

の能力を公表しています。

富士小山工場では3本のアセプティック充填ラインがあり、それぞれ日産81万6,000本、96万本、96万本です。

須坂工場のアセプティック充填ラインも日産96万本とされています。

大量の商品を安定して製造できることは、スーパー、コンビニ、自動販売機などの商品欠品を減らす供給能力につながります。

主な利用企業・取引先

2026年のハローワーク求人に掲載された主要取引先には、

  • サントリー食品インターナショナル株式会社
  • キリンビバレッジ株式会社
  • ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社

が記載されています。

丸善食品工業は、販売者として自社ブランドを育てる一方、大手飲料メーカーの商品を実際に製造する生産基盤の一部も担っています。

事業による人間への貢献

飲料・食品は、人間が日常的に消費する商品です。

特に水、お茶、スポーツドリンクなどは、日々の水分補給だけでなく、猛暑や災害時にも必要になります。

丸善食品工業は複数の大規模工場を持ち、自社商品とOEM商品を大量製造できます。

その供給能力があることで、ブランド側がすべての工場を自前で持たなくても大量の商品を市場へ届けられます。

一方、大量生産が人間への貢献になるためには、そこで働く人が長時間労働や事故へ追い込まれず、安全な商品を作れることが必要です。

そのため以下では、生産量の多さそのものではなく、働く人と利用者へどのような結果が出ているかを評価します。

Safety|24/50点

丸善食品工業のSafetyでは、食品安全は非常に強い一方、働く人のSafetyには情報不足と長時間労働の課題があります。

特に本社飲料製造では、年間休日125日は評価できますが、4勤2休の昼夜交替勤務で月平均残業35時間です。

また、会社は毎月5S検査や安全衛生教育を行っていますが、実際の労災件数・事故率を公表していません。

賃金・利益の還元|6/10点

2026年の本社飲料製造職は月給19万~24万円です。

交替勤務手当、深夜割増が加わり、資格を持っていない場合のフォークリフト資格取得費用は会社が全額負担します。

品質保証職は月18万~22万円です。

品質保証職では前年度昇給0~4%、賞与は年3回・計6カ月分という実績が確認できます。本社製造でも同社の現在求人では賞与・昇給制度を確認できます。

賞与6カ月という実績は、利益を働く人へ還元する仕組みとして評価できます。

一方、

  • 全社員の平均年間給与
  • 賃金中央値
  • 既存社員の平均ベースアップ額
  • 会社利益に対する人件費還元率

は公表されていません。

求人の月給だけでは、446人以上の社員全体が継続的に豊かになっているかまでは判断できません。

そのため6/10点です。

平均年間給与、中央値、毎年のベースアップ額・率を公開し、物価上昇を上回る賃金改善を複数年確認できれば8/10点を検討できます。

労働時間・休息|4/10点

2026年の本社飲料製造職は、

6時55分~15時40分
18時55分~翌3時40分
8時30分~17時15分

の勤務で、4勤2休の交替勤務です。

月平均時間外労働は35時間、年間休日は125日です。繁忙や納期逼迫時には労使協議を経て、年6回を限度として月90時間、年720時間まで延長できる特別条項があります。

年間休日125日は強みです。

一方、夜勤を含む交替勤務で月35時間の時間外労働は、身体の回復という点では軽い負担とは言えません。

品質保証職では月平均残業20時間の求人もあり、職種による差があります。

転職会議の投稿者集計では残業31.2時間、有給消化率36.2%です。情報ランクBであり、会社公式値ではありません。

公式の製造職35時間と口コミ集計31.2時間は、残業について大きく矛盾していません。

年間休日を評価する一方、残業と有休実績の非公表を考慮して4/10点です。

会社全体で月平均残業20時間以下、有休取得率80%以上を継続公開できれば6/10点を検討できます。

雇用の安定・待遇の公平性|3/5点

2026年の本社飲料製造求人では5人の増員募集があり、品質保証でも増員募集を確認できます。

2027年卒向け採用でも製造、品質保証、技術、開発、IT、管理など複数職種の採用を計画しており、現在大規模な採用停止や人員整理を行っている状況は確認していません。

一方、

  • 男女賃金差
  • 女性管理職比率
  • 離職率
  • 正規・非正規別人数
  • 平均勤続年数

について対象法人単体の十分な最新情報は公表されていません。

雇用を継続して増員していることを評価して3/5点です。

これらの公平性・定着KPIを毎年公開し、男女・雇用形態による大きな格差がないことを確認できれば4/5点を検討できます。

福利厚生・育児・介護|4/5点

現在の求人では、

  • 社会保険
  • 財形貯蓄
  • 退職金制度
  • 退職金共済
  • 通信教育援助
  • 各種研修
  • フォークリフト資格取得費用の会社負担

などを確認できます。

育児休業と介護休業については取得実績が「あり」です。

さらに丸善食品工業は2026年3月9日、健康経営優良法人2026に認定されました。

健康診断、ストレスチェック、毎月の健康情報提供、ラジオ体操、熱中症対策、予防接種支援などを行っています。

制度だけでなく育児・介護休業の利用実績も確認できるため4/5点です。

男性・女性別の育休取得率、復職率、介護休業利用人数まで公表できれば5/5点を検討できます。

人権・ハラスメント・労使関係|0/5点

2026年の求人では労働組合なしとされています。

労働組合がないこと自体を減点理由にはしません。

問題は、対象会社単体の、

  • 人権方針
  • ハラスメント防止方針
  • 社内・外部相談窓口
  • 内部通報件数
  • ハラスメント相談件数
  • 是正件数
  • 人権研修受講率

について、十分な公開情報を確認できないことです。

転職会議には2022年頃勤務の30代後半男性正社員による、上司や同僚からの圧力・パワハラを指摘する投稿があります。情報ランクBであり、一人の体験を会社全体の確定事実とは扱いません。

しかし、そのような外部投稿がある一方で、会社側から相談制度や是正結果を確認できないため、外部から改善状況を判断できません。

重要情報が公開されていないため0/5点です。

明確な人権・ハラスメント方針、独立した相談窓口、研修、相談・是正結果を公表し、制度運用を確認できれば2~4/5点を検討できます。

労働安全・健康|2/10点

会社は安全な製品づくりと従業員の安全確保のため、工場内5S検査を毎月実施しています。

健康経営では、安全衛生教育、熱中症対策、健康診断、ストレスチェックなどを実施しています。

製造職ではフォークリフトによる原料運搬を行い、資格がない社員には会社負担で資格を取得させています。

一方、対象会社単体の、

  • 死亡労災
  • 休業労災
  • 不休業災害
  • 労災度数率
  • フォークリフト事故
  • 熱中症発生件数

について最新の結果情報は公表されていません。

食品工場では大型設備、高温設備、薬品、フォークリフト、夜勤など複数のリスクがあります。

安全教育をしているという情報だけでは、「実際に事故が少ない」とまでは判断できません。

具体的な予防活動を評価して2/10点です。

死亡災害0件、休業災害件数、度数率、事故原因、改善後の推移を毎年公開し、低い水準が確認できれば6/10点以上を検討できます。

商品・サービスの安全|5/5点

ここは丸善食品工業の非常に強い部分です。

2026年時点で、

本社工場:FSSC22000 Version 6
須坂工場:FSSC22000 Version 6・ISO22000:2018
富士小山工場:FSSC22000 Version 6・ISO22000:2018

の認証を確認できます。

さらに、

  • トレースバック訓練を月1回
  • トレースフォワード訓練を定期実施
  • 製造ごとの微生物検査
  • 官能検査
  • アレルゲン検査
  • 空気・機械・水の環境微生物検査
  • 官能検査担当者の資格試験
  • 毎日の官能訓練

を行っています。

仮に異常商品が見つかった場合でも、「いつ、どの工場・設備で作り、どこへ出荷したか」を追跡できれば、回収対象を早く絞り込めます。

今回の追加検索では、対象法人を特定できる直近の重大な健康被害を伴う大規模回収や重大な行政処分は確認できませんでした。

ただし「検索で見つからなかった」ことを過去の問題が一度もないという意味では扱いません。

認証、検査、追跡訓練を具体的かつ継続して確認できるため5/5点です。

従業員・元従業員の口コミ

転職会議では、長野県千曲市の丸善食品工業株式会社として39件の口コミがあり、投稿者集計は残業31.2時間、有給消化率36.2%です。情報ランクBです。

Indeedには同名会社の情報が混在する可能性があるため、勤務地と仕事内容が対象会社の拠点と整合する投稿だけを補助情報として扱います。

2024年3月13日の「静岡・飲料課」投稿では、

「全体的に人手不足なので、忙しく休憩行けない時あり。」

としています。対象会社には静岡県の富士小山工場があり内容は整合しますが、投稿者の雇用関係を第三者が確認したものではないため情報ランクBです。

2023年8月の長野県千曲市・製造業の投稿では、日勤・夜勤の4勤2休について触れつつ、給与面を比較的肯定的に評価しています。

現在の公式求人でも4勤2休と月35時間残業が確認されるため、交替勤務と残業が存在する点では口コミと現在求人に一定の整合性があります。

一方、過去投稿の12時間勤務などを2026年現在の勤務条件としてそのまま使用していません。現在の労働時間は最新求人を優先しています。

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイなどについて、対象法人名に「残業」「パワハラ」「事故」「労災」「退職」「工場」などを組み合わせて確認しました。

同名企業や関連会社が検索結果へ混在するため、丸善食品工業株式会社・長野県千曲市の社員であることと投稿本文を十分確認できる情報だけを採用対象としました。

今回の検索では、現在の対象法人との雇用関係を十分特定でき、採点を変更できる有用なSNS・匿名掲示板投稿は確認できませんでした。

そのため、SNS・匿名掲示板だけを理由とした加点・減点はしていません。

Safety小計:24/50点

Innovation|11/25点

丸善食品工業は、大規模な飲料製造設備、多様な容器への対応、OEMと自社商品開発を長期間継続しています。

一方、この企業審査では設備の処理能力そのものより、「その設備によって人間の仕事が何時間・何kg・何回減ったか」を重視します。

その人間側の結果情報が不足していることがInnovationの点数を抑えています。

作業負担・危険の削減|2/10点

本社、須坂、富士小山では、PETボトル、缶、ボトル缶、アセプティック充填など大規模な専用設備が稼働しています。

大量生産工程の多くを設備が処理することで、全工程を人が手作業で行う方式より人的作業は少なくできます。

一方、2026年の製造求人では、人が果汁・添加物などを専用機へ投入し、フォークリフトで原料を運搬する仕事が残っています。

会社は、

  • 設備導入前後で何時間減ったか
  • 重量物を持つ回数が何回減ったか
  • フォークリフト運搬が何時間減ったか
  • 危険エリアへの立入りが何回減ったか
  • 必要人数がどう変化したか

を公表していません。

大規模設備の存在は確認できるものの、人への削減効果を評価できる結果が不足しているため2/10点です。

作業時間、重量物、危険作業の導入前後を測定し、明確な削減を確認できれば6~8/10点を検討できます。

商品・サービスの改善|5/5点

丸善食品工業は、缶、ボトル缶、PETボトル、炭酸飲料、アセプティック飲料、ソフトパウチ食品など多様な製造方式に対応しています。

OEM部門では営業・技術・品質保証・物流をつなぎ、取引先の商品企画を実際の大量生産へ移します。

自社ブランド「テーブルランド」でも食品や飲料の商品開発を続けています。

製造できるカテゴリーと容器を継続的に拡張し、食品安全認証も更新しているため5/5点です。

改善成果の人間への還元|0/5点

生産設備の処理能力は高いものの、その改善によって浮いた時間や利益を、

  • 残業削減
  • 休日増加
  • 基本給上昇
  • 危険作業削減
  • 配置転換
  • 再教育

へどの程度返したかを示す公開情報はありません。

現在も本社飲料製造では月平均残業35時間です。

生産能力が高いことと、人が楽になったことは同じではありません。

因果関係を確認できないため0/5点です。

設備による年間削減時間と、その後の残業・休日・賃金・人員配置を一緒に公開できれば2~4/5点を検討できます。

研究開発・現場改善の継続|4/5点

丸善食品工業は1961年の設立から、食品・飲料の製造技術を拡張してきました。

2026年にもFSSC22000とISO9001の認証更新を行い、品質管理と製造工程の改善を継続しています。

OEMでは商品開発から量産、品質保証までを組み合わせ、自社ブランドでも商品開発を続けています。

一方、対象会社単体の研究開発費、年間改善提案件数、生産性向上率、歩留まり改善率などの時系列KPIは公表されていません。

改善を継続している事実を評価して4/5点です。

自動化・AI導入後の雇用状況

今回の調査では、丸善食品工業自身がAIやロボットを導入した結果、大規模な人員削減や希望退職を実施した事例は確認していません。

2026年には本社製造、品質保証などで増員募集を行っており、2027年卒向けにも製造・品質保証・技術・開発・IT・管理など複数職種の採用計画があります。

一方、現在の大量生産設備について導入前後の従業員数や配置転換人数は公表されていません。

したがって、「自動化で雇用が減った」とも「自動化で人員を安全な仕事へ移した」とも断定せず、確認できた範囲だけを評価しています。

Innovation小計:11/25点

Protection|17/25点

丸善食品工業のProtectionでは、複数工場と災害時の避難施設提供が大きな強みです。

特に富士小山工場は、災害時に飲料・食料・AED・予備電源を地域住民へ提供し、最大約1,000人を収容できる協定を小山町と締結しています。

一方、工場ごとの代替生産能力や情報システムの具体的復旧時間は公表されていません。

災害への備え・訓練|3/5点

丸善食品工業は2013年1月、静岡県小山町と、地震、風水害、富士山噴火などの災害時に救援物資と避難施設を提供する協定を締結しています。

富士小山工場には予備電源があり、停電時にも避難施設として使える体制を整えています。

「災害対策を検討している」という段階ではなく、自治体との正式な協定と具体的な設備まで確認できるため評価します。

一方、対象会社単体の防災訓練の実施回数、参加人数、訓練結果、改善内容は公開情報が不足しています。

そのため3/5点です。

年次防災訓練の結果、非常電源の稼働時間、訓練後の改善内容まで公開できれば4~5/5点を検討できます。

生産・物流・調達の代替|4/5点

対象会社自身が、

  • 長野県千曲市の本社工場
  • 長野県須坂市の須坂工場
  • 静岡県小山町の富士小山工場

という複数地域の生産拠点を持っています。

本社と富士小山には複数の飲料ラインがあり、須坂にもアセプティック充填ラインがあります。

一つの工場だけで全商品を生産する企業より、災害・設備故障時の分散性があります。

ただし、全商品を全工場で作れるわけではありません。

例えば本社工場が停止した場合に、対象商品を富士小山・須坂へ何%、何時間で移管できるかは公表されていません。

複数拠点を評価して4/5点です。

製品別の代替工場、切替時間、代替可能数量を公表できれば5/5点を検討できます。

サイバー防衛・情報保護|2/5点

2026年9月1日、丸善食品工業は情報セキュリティ基本方針を制定しました。

不正アクセス、情報漏えい、改ざん、破壊、紛失、盗難、マルウェア感染への技術的・組織的対策を実施すると明記しています。

従業員教育、事故発生時の迅速対応、サプライチェーン管理に加え、システム障害・自然災害・サイバー攻撃へ備えたバックアップ管理と復旧体制も明記しています。

一方、

  • MFA
  • EDR
  • SOC
  • OTと社内ITのネットワーク分離
  • オフラインバックアップ
  • 標的型メール訓練
  • インシデント件数
  • RTO・RPO

などの具体的な実装・結果は公開されていません。

方針と復旧体制の明記を評価して2/5点です。

技術対策と訓練結果、重大インシデント0件などを確認できれば4/5点以上を検討できます。

供給継続・復旧能力|3/5点

複数工場、大量生産ライン、物流拠点を持つことで、通常時の供給能力は高い企業です。

富士小山工場には非常時に使える予備電源もあります。

さらに2026年の情報セキュリティ方針では、バックアップ管理と復旧体制を整備すると明記しています。

一方、

  • 工場停止時の目標復旧時間
  • システム停止時のRTO
  • 停電時の生産継続時間
  • 実際の災害からの復旧実績
  • 代替工場への切替訓練結果

は確認できません。

実設備と拠点分散は評価できますが、復旧速度を外部から測れないため3/5点です。

危機時の市民への対応|5/5点

ここはProtectionの最大の強みです。

富士小山工場は災害時の緊急避難施設として開放されます。

提供可能なものとして、

  • 飲料
  • 食料品
  • AED
  • 避難施設
  • 予備電源

が明記されています。

最大約1,000人の近隣住民を収容できます。

飲料メーカーが災害協定を結ぶ場合、単に商品を寄付するだけのケースもあります。

丸善食品工業は、工場そのものを避難場所として提供し、電源、食品、飲料、AEDを組み合わせています。

災害時に人の命と生活を直接支える具体的な仕組みであるため5/5点です。

Protection小計:17/25点

良いニュース・最近の前向きな動き

丸善食品工業の最近の前向きな動きでは、食品安全認証の更新、健康経営認定、情報セキュリティ方針の新設が重要です。

商品を購入したりOEM製造を依頼したりすることで得られる売上が、食品安全、働く人の健康、サイバー・事業継続対策へ継続的に使われるなら、食品を安全に作り続けられる社会を支えることにつながります。

2026年8月 3工場のFSSC22000認証を更新・確認

2026年8月27日の会社発表では、本社工場のFSSC22000 Version 6の更新、須坂工場のFSSC22000 Version 6・ISO22000:2018、富士小山工場のFSSC22000 Version 6・ISO22000:2018を確認できます。

食品メーカーにとって重要なのは、生産量より先に「安全な商品を作れるか」です。

3つの主要工場で食品安全マネジメントを第三者認証によって確認できることは大きな強みです。

2026年3月 健康経営優良法人2026に認定

2026年3月9日、健康経営優良法人2026の認定を取得しました。会社発表では2024年度から2回目の認定としています。

健康診断、ストレスチェック、安全衛生教育、熱中症対策、予防接種などを進めています。

ただし健康経営認定だけで労災や長時間労働がないとは判断せず、Safetyでは実際の残業と労災KPIを別に評価しています。

2026年9月 情報セキュリティ基本方針を新設

2026年9月1日、情報セキュリティ基本方針を制定しました。

食品会社でも、生産計画、原料情報、取引先情報、在庫、出荷などがITへ依存しています。

ランサムウェアなどでこれらのシステムが停止すれば、工場設備そのものが無事でも製造・出荷が止まる可能性があります。

バックアップと復旧体制を明文化したことはProtectionの前進です。

悪いニュース・問題となった動き

今回の調査では、対象法人を特定できる直近の死亡事故、大規模な健康被害を伴う商品回収、重大な行政処分を確認していません。

ただし「問題を検索で確認できなかった」ことと「問題が一度も起きていない」ことは同じではありません。

現在の最大の問題は、働く人の労働時間と安全について、会社側の最新結果情報が十分に公開されていないことです。

2026年 製造職は4勤2休・月平均残業35時間

本社飲料製造職は4勤2休の交替勤務で、月平均残業35時間です。

年間休日125日は良好ですが、夜勤と残業が組み合わされます。

口コミサイトでも残業31.2時間という集計があり、公式求人と大きく離れていません。

食品需要が増えた際に残業で生産量を吸収するのではなく、人員配置や設備改善によって残業を減らせるかが今後の課題です。

労災KPIを確認できない

会社は毎月5S検査を行い、安全衛生教育や熱中症対策も実施しています。

一方、

死亡災害0件なのか
休業災害が何件なのか
前年より増えたのか減ったのか
フォークリフト事故が何件あるのか

を外部から確認できません。

食品安全についてはFSSC22000、ISO9001、微生物検査、トレーサビリティ訓練まで非常に詳しく情報公開しています。

働く人の安全についても、同じレベルで「結果」を公開してほしいところです。

ハラスメント・相談対応の結果も見えない

転職会議には過去の社員から人間関係・パワハラに関する厳しい投稿があります。

口コミ1件だけで会社全体を問題企業とは判断しません。

しかし、会社側から現在のハラスメント防止制度、相談窓口、相談件数、是正結果が公表されていないため、「過去の不満が現在は改善された」と確認することもできません。

総合評価と、これから改善してほしいこと

丸善食品工業株式会社は現在52点、シビックランクDです。

次のCランクは60点からなので、あと8点必要です。

食品安全と災害時の市民支援はすでに強い企業です。

次のランクへ上がるためには、商品を守る仕組みと同じくらい、工場で働く人の時間、安全、人権について結果を公開することが重要です。

製造職の残業を月20時間以下へ減らす|Safety

現在の「労働時間・休息」は4/10点です。

本社飲料製造では年間休日125日を確保する一方、月平均残業35時間で、昼夜交替勤務です。

会社全体・職種別に、

平均残業月20時間以下
有休取得率80%以上
月45時間超・60時間超の社員比率
交替勤務者の勤務間休息

を継続公開できれば6/10点を検討できます。

改善後想定:4→6点
加点幅:+2点
総合点:52→54点
ランク:Dのまま

参考企業の株式会社ロジスネクストは、Google Drive上の現行企業審査で平均残業9.18時間、年間休日128日、有休取得率80%・平均17.6日を公開し、「労働時間・休息」8/10点、Safety34/50点、総合63点・シビックランクCと評価しています。

丸善食品工業も年間休日125日という土台はすでにあるため、残業と有休実績を改善できれば次の水準へ近づけます。

労災件数・度数率を毎年公開する|Safety

現在の「労働安全・健康」は2/10点です。

5S、安全衛生教育、健康経営など予防活動はありますが、事故結果が公開されていません。

毎年度、

  • 死亡労災件数
  • 休業災害件数
  • 不休業災害件数
  • 労災度数率
  • フォークリフト事故
  • 熱中症
  • ヒヤリハット
  • 事故原因と再発防止

を公開し、死亡0件・低い度数率と改善傾向を確認できれば6/10点を検討できます。

改善後想定:2→6点
加点幅:+4点
総合点:54→58点
ランク:Dのまま

参考企業のキリンビバレッジ株式会社は、Google Drive上の現行企業審査で2024年の死亡労災0人、休業災害度数率0.58を法人単位で公開しており、「労働安全・健康」8/10点、Safety38/50点、総合74点・シビックランクBと評価しています。

同社も食品・飲料メーカーであり、丸善食品工業が目指せる現実的な開示例です。

人権・ハラスメント対応を制度から結果まで公開する|Safety

現在の「人権・ハラスメント・労使関係」は0/5点です。

過去の口コミに厳しい指摘がある一方、対象会社自身の相談制度や改善結果を外部から確認できません。

今後、

  • 人権・ハラスメント防止方針
  • 社内外の相談窓口
  • 匿名通報制度
  • 全社員研修
  • 相談件数
  • 是正件数
  • 再発防止結果
  • 通報者への不利益取扱い禁止

を公開し、実際の制度運用が確認できれば2/5点を検討できます。

改善後想定:0→2点
加点幅:+2点
総合点:58→60点
ランク:D→C

参考企業のSBペイメントサービス株式会社は、Google Drive上の現行企業審査で、人権ポリシーに差別・ハラスメント禁止、結社の自由、団体交渉権などを明記しており、「人権・ハラスメント・労使関係」4/5点、総合68点・シビックランクCです。

丸善食品工業でも、問題がないことを主張するより、問題が起きたときに誰へ相談でき、どのように是正したかを公開することが重要です。

次のランクへ上がるための具体例

現在52点・Dです。

Cランクは60点からなので、あと8点必要です。

例えば、

労働時間・休息:4→6点 +2点
労働安全・健康:2→6点 +4点
人権・ハラスメント・労使関係:0→2点 +2点

と改善すれば、

52点 → 60点

となり、シビックランクCへ上がります。

丸善食品工業は、食品安全についてはFSSC22000、ISO9001、毎月のトレーサビリティ訓練、微生物・アレルゲン検査までかなり具体的に公開しています。

つまり「安全を数値と仕組みで管理する能力がない会社」ではありません。

その情報公開の水準を、食品から働く人へ広げることが次の課題です。

製造現場の残業、労災、ハラスメント相談についても、食品のトレーサビリティと同じように「何が起き、何を改善し、結果がどう変化したか」まで確認できる会社になれば、評価は大きく上がります。

出典一覧

  • 丸善食品工業株式会社「会社概要」
  • 丸善食品工業株式会社「工場案内・ライン能力」
  • 丸善食品工業株式会社「安全・安心について」
  • 丸善食品工業株式会社「FSSC22000の認証を更新いたしました」
  • 丸善食品工業株式会社「健康経営」
  • 丸善食品工業株式会社「情報セキュリティ基本方針」
  • 丸善食品工業株式会社「防災協定」
  • ハローワーク由来「製造 本社(飲料)」求人
  • ハローワーク由来「品質保証(本社工場)」求人
  • 転職会議「丸善食品工業株式会社」従業員口コミ・集計 情報ランクB
  • Indeed「丸善食品工業株式会社」従業員口コミ 情報ランクB
  • Google Drive「株式会社ロジスネクスト企業審査」
  • Google Drive「キリンビバレッジ株式会社企業審査」
  • Google Drive「SBペイメントサービス株式会社企業審査」

シビックランクの基準

シビックランク総合点
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

丸善食品工業株式会社は52点のため、シビックランクDです。

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言など、発信主体を確認できる公表情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立して確認しにくい情報
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