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株式会社フジシールを企業審査|シビックランクD・総合点(58点/100点)|完全無人FAMF・RecTackを評価、男女賃金比64.9%と単体労災KPI非公表が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する株式会社フジシールは、総合58点、シビックランクDです。

株式会社フジシールの特に強い点は、PETボトルの再生工程を妨げにくいRecTackなどの環境対応ラベルと、ラベル原反の供給・接続を自動化して人手を減らす包装機械技術です。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、包装を使いながら資源循環を進め、製造ラインの反復作業を機械へ移して人の負担を減らす社会につながる可能性が高まります。FAMFはケースのデパレタイズから開梱、ラベル接続までを無人化し、RecTackはPET再生工程を阻害しにくい設計です。

一方で、改善点として、2026年3月期の男女平均賃金比率が全労働者64.9%、女性管理職比率が5.4%にとどまり、製造現場を持つ株式会社フジシール単体の死亡・休業労災、度数率、強度率などの安全実績も公表されていないことが残ります。

この記事では、株式会社フジシールの強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

株式会社フジシールの企業審査結果

株式会社フジシールは、シュリンクラベル、タックラベル、ソフトパウチなどの包装資材だけでなく、それらを高速で装着・供給する包装システムまで扱う国内事業会社です。環境対応ラベルと省人化機械には明確な強みがあります。一方、働く人の側では工場夜勤と月20~26時間台の残業、男女の平均賃金差、単体の労災KPI非公表が評価を押し下げました。

評価軸点数主な評価
Safety25/50平均年間給与565万5,000円、年休125日、福利厚生、人権制度、ISO13485を評価。工場残業・夜勤、男女賃金差、単体労災KPI非公表が課題
Innovation20/25完全無人FAMF、ASW、RecTack、ラベルtoラベルなどを評価。自動化成果の自社従業員への還元実績は不足
Protection13/25国内拠点のOHS監査・自然災害診断、サイバー監視・復元テストを評価。単体RTO・RPO、代替生産実績、市民支援が不足
総合58/100シビックランクD

主な強み

・FAMFは段ボールケースのデパレタイズ、開梱、ラベル接続までを無人化し、最大1,080BPMに対応します。

・ASWは生産を止めずにシュリンクラベル原反を自動接続し、条件により最大12ロールをストックできます。

・RecTackは剥がしやすく糊残りしにくい設計に加え、アルカリ洗浄でインキを除き、PET再生工程を妨げにくいモノマテリアル設計です。

・2025年度は国内8拠点でOHS法令監査と是正を完了し、各拠点で自然災害対応力診断も実施しています。筑波、名張、結城はいずれも株式会社フジシールの主要工場です。

主な課題

・2026年3月期の男女平均賃金比率は全労働者64.9%、正規雇用69.0%、女性管理職比率5.4%です。男性育児休業等取得率は28.6%でした。

・名張工場の求人では月平均残業20時間、8時~17時と20時~翌5時の交替勤務、特別条項は月80時間・年720時間です。

・株式会社フジシール単体の死亡労災、休業労災、度数率、強度率を継続比較できる公開情報がありません。

・2019年11月には筑波工場で火災が発生し、建物・設備等の滅失に対して約9億8,098万円の保険金が計上されています。

事業内容と人間への貢献

今回の審査対象は、持株会社の株式会社フジシールインターナショナルではなく、日本国内で包装資材・包装システムの企画、開発、製造、販売を担う株式会社フジシールです。親会社・グループの制度や実績を使う場合は、株式会社フジシールが適用範囲に含まれることを確認し、グループ合計値を単体実績へ置き換えません。

基本情報

項目内容
会社名株式会社フジシール
法人番号4120001108867
本店大阪市淀川区宮原4丁目1番9号 新大阪フロントビル
東京本社東京都千代田区神田淡路町2丁目101番地 ワテラスタワー8F
代表者代表取締役社長 京金武司
設立2004年10月
資本金3億6,000万円
主な事業シュリンクラベル、タックラベル、ソフトパウチ、包装システムの企画・提案・開発・製造・販売
従業員数1,543人、臨時雇用者293人を外数表示。2026年3月31日現在
平均年齢42.5歳
平均勤続年数15.1年
平均年間給与565万5,000円。基準外賃金・賞与を含む

法人番号と本店所在地はGビズインフォ、代表者は2026年4月更新の公式個人情報保護方針で確認できます。従業員数・平均年齢・勤続年数・給与は2026年3月期有価証券報告書の株式会社フジシール単体値です。

主な事業

フジシールの代表事業は、飲料や食品、日用品、医薬品などに使われるシュリンクラベル、粘着式のタックラベル、詰め替え・流動食などに使われるソフトパウチです。

さらに包装機械も扱います。FAMFはラベル原反の段ボールケースを人が開け、ロールを取り出し、接続する一連の作業を自動化します。ASWはラベル原反を生産ライン停止なしで自動接続します。高速生産を単純な人員増加で支えるのではなく、繰り返し作業を機械へ移す技術です。

主な利用企業・取引先

包装は飲料、酒類、乳製品、食品、調味料、日用品、化粧品、医薬品など幅広い業界で使われています。2020年に開発されたリサイクル対応のキャンペーンタックラベルでは、サントリー食品インターナショナル提供のPETリサイクル工程を用いた検証で、アルカリ洗浄によって99%以上を分離可能とする結果が示されています。

事業による人間への貢献

ラベルには商品名、成分、使用方法、注意事項などを伝える役割があり、キャップシールやフルシュリンクには開封・改ざんを分かりやすくする役割があります。包装は見た目だけでなく、利用者が正しい商品情報を読み、安全に使うための基盤です。

一方、包装材は使用後に廃棄物になります。フジシールグループは再生PETラベル、RecTack、ラベルレス、ラベルtoラベルなどを開発し、包装の役割を維持しながら新規プラスチック使用や再生工程の負担を減らす方向へ技術を進めています。

Safety

Safetyでは、賃金、労働時間、雇用の公平性、福利厚生、人権、労働災害、商品・サービス安全を分けて見ます。株式会社フジシールは平均給与や休日、福利厚生、医薬包装の品質管理に強みがありますが、工場の交替勤務と残業、男女格差、単体労災KPIの不足が大きな課題です。

賃金・利益の還元|6/10

2026年3月期の株式会社フジシールの平均年間給与は565万5,000円で、基準外賃金と賞与を含みます。前年からの増減率はプラス0.2%でした。平均勤続年数は15.1年です。

名張工場の2026年求人では基本給20万7,600円~33万4,800円、固定残業代なし、時間外手当は別途支給とされています。

平均給与と賞与制度、固定残業代なしの求人条件を評価して6/10点です。一方、0.2%の平均給与増を全社員一律のベースアップとみなすことはできず、単体の賃上げ率、給与中央値、職種・等級別賃金、利益還元の実績は公表されていません。

8/10点には、平均だけでなく中央値・職種別賃金を公開し、毎年のベースアップ率と物価を上回る実質賃金改善、賞与や利益還元の対象人数・平均額まで確認できる必要があります。

労働時間・休息|6/10

名張工場の求人では月平均時間外労働20時間です。勤務は8時~17時と20時~翌5時の交替制で、36協定の特別条項は特別な事情がある場合に月80時間、年720時間までとされています。

筑波工場の2026年求人では、工場の前事業年度の平均所定外労働時間が26.3時間、有給休暇の平均取得日数が13.9日でした。企業全体欄では平均所定外労働21.5時間、有給平均13.2日となっています。年間休日125日の求人も確認できます。

年間休日125日は休息を確保するプラス材料です。一方、20~26時間台の残業に夜勤が重なる製造職は、睡眠リズムや家族との生活時間への負担が大きくなります。特別条項の月80時間は実際に毎月80時間働いたという意味ではありませんが、繁忙・トラブル時に長時間労働が生じ得る制度上限です。

休日と有休取得実績を評価しつつ、工場負担を考慮して6/10点です。8/10点には、株式会社フジシール全体と工場別で平均残業15時間以下、有給休暇平均15日以上または取得率80%以上、月60時間超・80時間近い長時間労働者0人を継続し、夜勤者の勤務間インターバル等も公開する必要があります。

雇用の安定・待遇の公平性|2/5

2026年3月31日時点で従業員1,543人、臨時雇用者293人、平均勤続15.1年です。長い平均勤続は雇用継続のプラス材料です。

一方、女性管理職比率は5.4%です。男女平均賃金比率は全労働者64.9%、正規雇用69.0%、非正規68.6%でした。有価証券報告書は賃金基準自体は性別に関係なく同一と説明しているため、同一職務の男女へ異なる賃金表を使っていると断定はできません。職種、役職、勤続、夜勤、労働時間などの構成差が影響し得ます。

それでも、女性の平均賃金が男性の約65~69%、女性管理職が5.4%という結果には大きな改善余地があります。2/5点です。3/5点には、女性管理職比率を10~15%以上へ高め、正規雇用の男女賃金比率を少なくとも75~80%台へ改善し、職位・職種・勤続年数別の要因を公開する必要があります。

福利厚生・育児・介護|3/5

名張工場の求人では、確定拠出年金や退職金制度などが確認できます。また筑波工場の求人では、入社初月に有給休暇10日を付与し、育児休業復職後は子どもが小学校を卒業するまで短時間勤務を利用できる制度、地域限定制度、通信教育補助などが示されています。

一方、2026年3月期の男性育児休業等取得率は28.6%です。制度が存在していても、男性が育児のために実際に休める割合はまだ高いとは言えません。

制度の広さを評価して3/5点です。4/5点には、男性育児休業等取得率60%以上、女性・男性の復職率、介護休業利用実績、短時間勤務利用率を単体で公開し、工場の交替勤務者にも利用が広がっていることを示す必要があります。

人権・ハラスメント・労使関係|4/5

フジシールグループ人権方針は、期間を定めて雇用される従業員を含む全役員・従業員を適用対象とし、国際人権章典、ILOの基本原則、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を尊重するとしています。株式会社フジシールもグループ会社として対象です。

相談ホットラインは人権侵害、ハラスメント、贈収賄などを対象とし、匿名利用が可能で、秘密保持と通報者への不利益取扱い禁止を明記しています。対応状況はグループコンプライアンス委員会、取締役会・監査委員会へ報告されます。

制度と救済経路が具体的なため4/5点です。5/5点には、株式会社フジシール単体の相談件数、ハラスメント認定件数、是正・再発防止件数、解決までの期間を匿名性に配慮して年次公開する必要があります。

労働安全・健康|0/10

2025年度はフジシールグループの安全防災部が国内8拠点でOHS法令監査を行い、是正措置を完了しました。各拠点では自然災害対応力診断も実施し、2026年度には診断結果に基づく設備対策や建屋補強を進める計画です。

ただし、株式会社フジシール単体の死亡災害、休業災害、度数率、強度率、火災・機械接触・化学物質曝露などの年次件数は公表されていません。製造会社として最も重要な結果指標を外部から比較できない状態です。

さらに2019年11月には筑波工場で火災事故があり、滅失した建物・設備等に対して約9億8,098万円の保険金が計上されました。

安全対策の仕組みは確認できるものの、単体の結果指標が公表されていないため0/10点です。公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。4/10点には、死亡・重大労災0、休業災害件数、度数率、強度率、事故類型と是正結果を毎年単体で公開する必要があります。

商品・サービスの安全|4/5

筑波工場では医療・医薬分野の受託包装を行い、一部医療機器についてISO13485を取得しています。2021年には陰圧室・クリーンルームを備える新棟が完成し、医薬品・医療機器・化粧品製造に必要な許認可を保有しています。

包装の不具合は、表示の読み違い、異物・汚染、医薬品の取り違えなど利用者の安全へ直結します。医療機器向けの品質マネジメント規格と専用設備を持つことは具体的な加点要素です。

4/5点です。5/5点には、株式会社フジシール単体で重大品質事故0、回収件数、顧客クレーム件数、不適合率、監査指摘と是正完了率を毎年公開し、低い水準を複数年確認できる必要があります。

従業員・元従業員の口コミ

OpenWorkの株式会社フジシール集計では、246件のクチコミを基に総合評価2.81、月間残業19.5時間、有給休暇消化率60.4%と表示されています。ただし集計時期が混在する投稿データであり、2026年の全社員公式実績とは扱いません。

転職会議では208件の口コミがあり、集計残業23.7時間、有給消化率52.4%です。2026年の40代前半・正社員・製品開発・課長クラスの投稿では、「残業はほとんどなく、定時で帰る社員がほとんど。」と記載されています。

この投稿は開発部門の一例で、名張・筑波の工場求人に出る月20~26時間台の残業とは職種が異なります。部門差がある可能性を示す補助情報として扱い、全社の残業が少ないと一般化しません。

Indeedは2026年3月時点で評価2.7ですが、クチコミは3件にすぎません。母数が小さいため採点を大きく動かす根拠には使いません。

SNS・匿名掲示板の確認結果

Xなどの一般SNS、5ちゃんねる、爆サイについて、株式会社フジシールと「残業」「夜勤」「退職」「解雇」「事故」などを分けて検索しました。今回、対象法人の2026年の労働実態を採点変更できるほど具体的に確認できる本文投稿は見つかりませんでした。

また、死亡労災、書類送検、行政処分、情報漏えい、サイバー攻撃について2024~2026年を中心に追加検索しましたが、株式会社フジシール単体の重大事案として採点を変更する新しい公開情報は確認できませんでした。これは「事故がない」という証明ではなく、単体KPIを公開する必要性は残ります。親会社の2026年有価証券報告書でも、サイバー攻撃や情報流出を事業上のリスクとして挙げています。

Innovation

Innovationでは、人が行う反復・重量・危険作業を機械へ移したか、商品やサービス自体が改善したか、そこで生まれた時間や利益を人へ返したかを見ます。フジシールの機械・ラベル技術は強い一方、自社従業員の残業や賃金への還元までを数値でつないだ公開は不足しています。

作業負担・危険の削減|8/10

FAMFは、段ボールケースのデパレタイズ、開梱、ラベル接続までを無人で行う自動原反供給装置で、最大1,080BPMです。公式ページでは「世界初」「省人化」を特徴として掲げています。

ASWは運転中にシュリンクラベル原反を自動接続でき、折径114mmの場合は最大12ロールをストックできます。人が高速ラインの近くで頻繁に交換・接続する作業を減らし、ライン停止も抑えます。

反復作業の自動化が具体的なため8/10点です。10/10点には、導入前後の交換作業時間、必要人数、重量物取扱回数、ヒヤリハット・労災件数を数値で比較し、人の負担がどこまで減ったかを示す必要があります。

商品・サービスの改善|5/5

RecTackは、手で剥がしやすく糊残りしにくい粘着剤、アルカリ洗浄による脱墨、ポリエステルフィルムと粘着剤のモノマテリアル設計を採用しています。ラベルを剥がし忘れたPETボトルが回収されても、再生PETの品質を妨げにくくする設計です。

フジシールグループは、使用済みシュリンクラベルからインキを除去して新しいラベルへ戻す「ラベルtoラベル」や、インキ自体を再生する「インキtoインキ」も進めています。

包装に必要な表示・加飾機能を残しつつ、使用後の再資源化まで設計へ組み込んでいるため5/5点です。

改善成果の人間への還元|2/5

FAMFやASWは顧客工場の省人化と停止時間削減に直接つながります。2026年の統合報告書でも、日本のタックラベル事業で省人化ラベラーシステムを開発し、初号機を2026年度に導入する予定としています。

一方、株式会社フジシール自身の工場自動化で、残業が何時間減ったのか、夜勤人数がどう変わったのか、浮いた利益が賃金・休日・教育へどう返ったのかは公表されていません。

技術成果は大きいものの、自社で働く人への還元実績が不足するため2/5点です。4/5点には、自動化部門の残業20%以上削減、重量作業・危険作業の削減数、雇用維持・配置転換・再訓練時間、賃金への還元を同じ期間で公開する必要があります。

研究開発・現場改善の継続|5/5

フジシールグループは2026年の事業説明で、日本のタックラベル事業における省人化ラベラーシステムの初号機導入予定や、製造工程で発生したPET端材を再利用するPIRラベルの商品化を示しています。

また、環境配慮型ラベル、ラベルtoラベル、包装機械の自動化など、素材と機械の両面で改善が継続しています。単発の設備導入ではなく、複数世代の製品へ改良が続いているため5/5点です。

自動化・AI導入後の雇用状況

フジシールは省人化機械を顧客へ提供するだけでなく、国内の生産・技術職でも採用を続けています。2026年の筑波工場求人では、新卒採用者数が2025年度33人、2024年度37人、2023年度41人と記載され、筑波工場でも採用が続いています。

一方、自動化導入前後を同じ基準で比較した株式会社フジシール単体の従業員数、配置転換人数、採用抑制、契約終了、希望退職、再訓練人数は公表されていません。

現在確認できる公開情報から、自動化が人員削減の直接原因になったとは結びつけられません。同時に、自動化で雇用が完全に守られたとも断定できません。今後は同一部門・同一期間の雇用推移と再訓練実績の公開が必要です。

Protection

Protectionでは、地震・火災・供給途絶・サイバー攻撃などが起きたときに、製品を作り続け、早く復旧できるかを評価します。フジシールは国内工場の災害診断とグループ共通のサイバー対策を進めていますが、株式会社フジシール単体の復旧時間や代替生産の実績は不足しています。

災害への備え・訓練|3/5

2025年度は国内8拠点でOHS法令監査と是正措置を完了し、各拠点で自然災害対応力診断を実施しました。2026年度には診断結果に基づく設備対策や建屋補強を完了する計画です。

例えば大地震で工場の建屋や設備が損傷した場合、事前診断で弱点を把握し補強しておけば、従業員の負傷と生産停止の両方を減らしやすくなります。

ただし、株式会社フジシールの各工場で何回訓練したか、参加率、安否確認完了時間、備蓄量、復旧目標は公表されていません。3/5点です。4/5点には、筑波・名張・結城の訓練実績と復旧目標、訓練結果を公開する必要があります。

生産・物流・調達の代替|3/5

株式会社フジシールは筑波、名張、結城など複数の国内工場を持ちます。2026年統合報告書では、日本で原材料不足や地政学リスクに備え、供給リスク評価、取引先との定期的情報共有、代替調達ルートの検討を進めるとしています。

例えば一つの原料メーカーからフィルムやインキが届かなくなった場合、代替調達先が事前に認定されていれば、生産停止を短くできます。

ただし、「検討」段階の内容も含まれ、主要材料の複数購買率、工場間の代替生産可能量、切替に要する時間は公表されていません。3/5点です。4/5点には、重要材料の二重調達率や工場間代替能力、実際の切替訓練・供給途絶対応実績を示す必要があります。

サイバー防衛・情報保護|4/5

2026年統合報告書では、グループ情報セキュリティ規程・標準の整備、2024年12月からのASMとクレデンシャル監視、各リージョンの危機対応マニュアル、本社への即時エスカレーション、主要システムのバックアップ、リストアテストの定常化、侵害範囲の縮小を進めています。株式会社フジシールは連結子会社としてこのグループ対策の範囲に含まれます。

株式会社フジシール自身の個人情報保護方針も公開され、代表者と個人情報管理責任部署が明記されています。

具体的な監視・復元対策があるため4/5点です。5/5点には、株式会社フジシール単体または国内リージョンについて重大漏えい0、訓練回数、検知・封じ込め・復旧時間、RTO・RPO、第三者認証・監査結果まで公開する必要があります。

供給継続・復旧能力|3/5

国内に複数工場を持ち、グループはエッセンシャルビジネスとして安定供給を重要課題に位置付けています。2025年度には自然災害診断を各拠点で行い、原材料不足への供給リスク評価も進めています。

一方、2019年の筑波工場火災は、建物・設備の滅失と利益補填保険の計上につながる規模でした。過去に実際の拠点停止リスクを経験した企業だからこそ、現在の復旧力を時間で示すことが重要です。

株式会社フジシール単体のRTO・RPO、代替工場への切替時間、火災・災害後の実復旧時間、納期維持率は公表されていないため3/5点です。4/5点には、主要製品別の復旧目標と実績、代替生産切替訓練、供給継続率を公開する必要があります。

危機時の市民への対応|0/5

フジシールは飲料・食品・医薬など生活に必要な商品の包装を支えていますが、株式会社フジシール自身が自治体と災害協定を結び、市民や避難所へ直接物資・設備・人員を提供する仕組みや実績は、今回の公開情報調査では確認できませんでした。

例えば大規模災害で避難所へ水や医薬品が必要になった場合、包装資材の安定供給は間接的に重要です。しかし、自治体から株式会社フジシールへ直接支援要請できる制度とは別です。

公開情報がないため0/5点です。公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。2~3点には、自治体・支援団体との協定、緊急時の包装・物資支援、要請から提供までの時間や支援量を公開する必要があります。

良いニュース・最近の前向きな動き

最近の前向きな動きでは、環境対応ラベルと省人化機械を同時に進めています。これは、消費者が商品を使い終えた後の資源循環と、製造現場の人手不足・反復作業という二つの課題を包装技術で解く方向です。

2026年度|省人化ラベラーシステム初号機を導入予定

2026年の事業説明では、日本のタックラベル事業で顧客の生産性向上に貢献する省人化ラベラーシステムを開発し、初号機を2026年度に導入予定としています。

人がラベル交換やライン周辺作業へ張り付く必要を減らせれば、人手不足への対応だけでなく、反復作業や機械近接作業を減らすことにつながります。今後は導入後の削減時間、必要人数、労災・ヒヤリハットの変化まで公開されると、人への効果をさらに評価できます。

2026年|PIRラベルを商品化

同じ事業説明では、ロート製薬の目薬容器製造で発生するPET端材を再利用したPIRラベルの商品化も紹介しています。製造工程から出る端材をフィルムへ戻し、タックラベルとして利用する取り組みです。

新品原料だけを使う包装から、工場で発生する端材を再び包装へ戻す方向へ進むため、廃棄物と新規資源投入を同時に減らす可能性があります。

悪いニュース・問題となった動き

現在の主な問題は、技術力よりも働く人の結果と安全実績の透明性です。男女の賃金・昇進差や工場の長時間労働可能性が改善されなければ、優れた省人化技術を持ちながら自社の働き方では負担が残る状態になります。

2026年3月期|男女賃金比64.9%、女性管理職5.4%

2026年3月期の株式会社フジシールは、女性管理職比率5.4%、男女平均賃金比率は全労働者64.9%、正規雇用69.0%でした。男性育児休業等取得率は28.6%です。

賃金基準は性別に関係なく同一と開示されているため、数字だけで同一労働への差別的賃金を断定はできません。それでも役職・職種・夜勤・勤続などの構成差を含め、女性の賃金と管理職登用が低い理由を分解し、改善結果を示す必要があります。

2026年求人|名張工場は夜勤と特別条項月80時間

名張工場の求人では通常の平均残業は月20時間ですが、勤務には20時~翌5時の夜勤があり、36協定の特別条項は月80時間・年720時間です。

月80時間は通常の実績ではなく、特別な事情がある場合の上限です。しかし、夜勤と繁忙時の長時間労働が重なれば、睡眠や安全への負荷は大きくなります。特別条項を実際に使った人数・回数を公開し、通常残業そのものを下げることが望まれます。

2019年|筑波工場火災

2019年11月には株式会社フジシール筑波工場で火災が発生し、建物・設備等の滅失に対する保険金として約9億8,098万円が計上されました。

過去の火災を現在の会社へ永続的な減点として固定するのではなく、その後の防火対策と事故実績で改善を確認する必要があります。現在はOHS監査や自然災害診断を進めていますが、単体の火災・労災件数が公開されていないため、改善結果を外部から定量確認しにくい点が残ります。

総合評価と、これから改善してほしいこと

株式会社フジシールは58点、シビックランクDです。次のCランクは60点からなので、あと2点必要です。

RecTack、FAMF、ASWなど、包装の資源循環と省人化を進める技術は強みです。一方、次のランクへ上がるために最も必要なのは新しい機械を増やすことではなく、自社で働く人の時間と安全について結果を改善し、単体データで示すことです。

工場残業を月15時間以下へ下げる|労働時間・休息 6→8/10

現在の「労働時間・休息」は6/10点です。年休125日は評価できますが、名張工場は平均残業20時間、筑波工場は26.3時間で、名張では夜勤もあります。

株式会社フジシールには、自動化・無人化を自社工場にも広げ、全社と工場別の平均残業を月15時間以下、有給休暇平均15日以上または取得率80%以上へ改善し、月60時間超の労働者を0人にしてほしいです。夜勤者には勤務間インターバルや夜勤回数も公開すると負担を検証できます。

これを確認できれば6→8点、+2点を想定します。総合点は58→60点となり、シビックランクDからCへ上がります。

参考企業は株式会社キングジムです。当サイトDriveの現行審査は68点・Cで、個別正社員の平均残業月5.6時間、年間休日125日を公開し、「労働時間・休息」は8/10点です。フジシールも製造現場の残業実績を15時間以下へ近づけることが参考になります。

単体の労災KPIを公開する|労働安全・健康 0→4/10

現在の「労働安全・健康」は0/10点です。OHS監査、是正、災害診断は進んでいますが、株式会社フジシール単体の死亡・休業労災、度数率、強度率がありません。

株式会社フジシールには、死亡・重大労災0を目標とし、休業災害件数、度数率、強度率、火災、挟まれ・巻き込まれ、切創、化学物質曝露、熱中症などを毎年公開してほしいです。事故が起きた場合は、原因と再発防止、是正完了まで示す必要があります。

死亡・重大労災0と定量KPIを継続公開できれば0→4点、+4点を想定します。総合点は58→62点となり、Cランクへ上がります。

参考企業はTOPPAN株式会社です。当サイトDriveの現行審査は73点・Bで、2025年の単体労災死亡0、度数率0.043、強度率0.000を公開し、「労働安全・健康」は8/10点です。フジシールも安全方針を事故結果の数字までつなげることが参考になります。

次のランクへ上がるための具体例

現在:58点・D

Cランク下限:60点

不足:2点

・労働時間・休息 6→8:全社・工場別平均残業を月15時間以下、有給休暇平均15日以上または取得率80%以上、月60時間超0人へ改善して年次公開する。+2点

58+2=60点となり、シビックランクDからCへ上がります。

別の経路として、株式会社フジシール単体の死亡・休業労災、度数率、強度率を毎年公開し、重大事故0と低い災害率を確認できれば、「労働安全・健康」を0→4点として62点へ到達できます。

フジシールが次のランクへ上がる鍵は、省人化技術を顧客へ売るだけでなく、その技術を自社の残業削減と安全改善にも使い、働く人への効果を数字で公開することです。

出典一覧

1.フジシールインターナショナル「グループ会社」

2.株式会社フジシールインターナショナル「2026年3月期 有価証券報告書」

3.Gビズインフォ「株式会社フジシール」

4.フジシール「個人情報保護方針」

5.ハローワーク「株式会社フジシール 名張工場」2026年求人

6.ハローワーク「株式会社フジシール 筑波工場」2026年求人

7.フジシールグループ「グループ人権方針」

8.フジシールインターナショナル「ガバナンス」

9.フジシールインターナショナル「統合報告書2026」

10.フジシールインターナショナル「原反供給機-自動供給 FAMF-」

11.フジシールインターナショナル「原反供給機-ASW-」

12.フジシールインターナショナル「RecTack(アップサイクル)ラベル」

13.フジシールインターナショナル「サーキュラーエコノミーに関する取り組み」

14.フジシールインターナショナル「ラベル事業」

15.フジシールインターナショナル「PS事業(受託包装)」

16.フジシールインターナショナル「グループサステナビリティ基本方針」

17.OpenWork「株式会社フジシール 社員クチコミ」

18.転職会議「株式会社フジシールの評判・口コミ」

19.Indeed「株式会社フジシール」

20.株式会社フジシールインターナショナル「2021年3月期決算短信」筑波工場火災に係る受取保険金

21.当サイトGoogle Drive「株式会社キングジムを企業審査|シビックランクC・68点/100点」現行版

22.当サイトGoogle Drive「TOPPAN株式会社を企業審査|73点/100点・シビックランクB」現行版

23.Yahoo!しごとカタログ「株式会社フジシール 会社概要」

シビックランクの基準

ランク点数
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言など、発信主体を確認できる公表情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

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