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キリンメンテナンス・サービス株式会社の企業審査|総合55点・シビックランクD|3年連続ベアと全国365日修理網を評価、労災KPI・復旧時間の非公表が課題

自動販売機でお金を入れたのにおつりが出ない。飲食店でビールサーバーの出が悪くなり、注文を受けても提供できない。コンビニの肉まん加湿器や飲食店の洗米機が故障し、店員が本来の仕事を止めて対応しなければならない。

販売機器や厨房機器は、正常に動いている間はほとんど意識されません。しかし止まった瞬間、利用者は商品を買えなくなり、店舗側では販売機会を失ったり、従業員が故障対応に時間を取られたりします。

キリンメンテナンス・サービス株式会社は、こうした販売機器の設置、修理、撤去、整備、再生までを担う技術サービス会社です。

自動販売機だけでなく、ビールサーバー、コーヒーサーバー、ショーケース、ディスペンサーなどを扱い、自社拠点と協力会社を結んで全国47都道府県をカバーしています。修理受付は札幌のコールセンターで行い、故障内容を聞き取ったうえで担当地区のサービス担当者へ配信し、現場では車で訪問して修理します。

現在の労働条件を見ると、2026年の中途採用では月給25万7,200円~30万6,300円に残業代を別途支給し、賞与は前年度実績4.33カ月分です。会社は過去3年連続でベースアップを実施し、ベア部分だけで平均3~3.5%としています。

一方、この会社では車両運転、電気・機械の修理、現場作業を日常的に行います。現在の求人では重量物の移設は2人以上で対応し、外部研修や国家資格取得支援もありますが、会社単体の休業労災件数、交通事故件数、度数率などの結果指標は公開情報から確認できませんでした。

また、全国ネットワークは大きな強みですが、大規模地震やサイバー障害で一部拠点やコールセンターが止まったとき、何時間で業務を復旧できるかというRTOも確認できません。

100点制・第1版で採点すると、

Safety 31点
Innovation 14点
Protection 10点

総合55点。

総合シビックランクはDとします。

評価時点:2026年9月22日
適用基準:100点制・第1版

目次

結論:総合55点・シビックランクD

評価軸得点主な評価
Safety31/503年連続ベア平均3~3.5%、賞与4.33カ月、年休120日、育休実績、健康経営認定を評価。会社単体の労災・交通事故KPI、男女賃金差は確認できず
Innovation14/25コールセンター一元受付、タブレット配信、マルチブランド修理、アサヒ・伊藤園との協業を評価。効率化が労働時間・賃金へ戻った定量的因果関係は未確認
Protection10/25全国47都道府県・365日ネットワークとキリングループのCSIRT・SOCを評価。会社単体のBCP訓練結果、代替拠点能力、RTO、実復旧時間は確認できず
総合55/100シビックランクD

Dという評価は、サービス品質や待遇が低いと断定するものではありません。

むしろ賃上げ、賞与、休日、資格取得支援、全国修理網など、具体的に評価できる材料は比較的多い会社です。

得点が伸びない最大の理由は、事業上重要な「結果」が見えにくいことです。

販売機器の修理会社であれば、修理担当者の労働災害や交通事故はSafetyの中心指標です。また、全国365日のサービスを掲げるのであれば、地震・停電・通信障害・サイバー攻撃時に何時間で復旧できたか、別拠点へ何件振り替えられるかはProtectionの重要指標です。

予防策や体制は確認できても、その結果まで公開されていないため満点にはできません。

情報ランク:A|会社概要、業務内容、事業所、健康経営などは企業公式情報。

情報ランク:S|公的制度による健康経営認定等。

情報ランク:B|最新の給与・残業・休日等は求人・採用媒体。

基本情報

会社の規模を見るときは、出典によって従業員数が一致しない点に注意が必要です。dodaの2026年求人では241人と掲載されています。更新時点や集計対象によって差がある可能性があるため、一つの数字だけで固定的に判断しません。

項目内容
会社名キリンメンテナンス・サービス株式会社
設立2005年7月1日
本社東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス
代表者代表取締役社長 荻野威
資本金1,000万円
株主キリンビバレッジ株式会社100%
主な事業自動販売機等の販売機器の設置、撤去、保守、修理、整備
決算期12月31日
従業員規模dodaでは241人、2025年7月時点
主要ネットワーク自社拠点と協力会社で47都道府県をカバー
対応日全国365日サポート
上場非上場、キリンビバレッジ子会社

会社概要について、設立、本社所在地、代表者、資本金、キリンビバレッジ全額出資であることは現在の公式情報でも確認できます。

2025年12月期の決算公告では、当期純利益は4億338万6,000円で前期比29.2%増、利益剰余金は4億784万5,000円、総資産は11億8,390万6,000円です。2024年12月期の純利益3億1,223万円から増加しました。

情報ランク:A|公式会社概要。
情報ランク:B|官報決算データベース、求人媒体。

この会社は何をする会社か

この会社の仕事を「自販機修理」とだけ書くと、実態の半分も伝わりません。

販売機器を新しく置くところから、故障対応、古くなった機器の整備・再生、撤去、履歴管理まで、機器の一生を通して関わる会社です。

読者が自販機で商品を買ったり、飲食店で生ビールやコーヒーを注文したりできる状態を保つためには、機械が故障したときに誰かが直さなければなりません。その仕事を専門化しているのが同社です。

コールセンターが故障内容を聞き取り、担当者へ配信する

修理依頼は札幌コールセンターが受け付けます。

担当者は電話で、

  • どの機械が故障しているか
  • どこが動かないか
  • どのような症状が出ているか

などを聞き取ります。

その情報を担当地区のサービス担当者へ送り、現場担当者が顧客と訪問時間を調整して修理へ向かいます。

現在のdoda求人でも、顧客からコールセンターへ依頼が入り、担当エリアのエンジニアが訪問スケジュールを調整する仕事の流れが確認できます。

現場のサービス担当者は部品や工具を積んだ社用車で移動します。

一日に複数の現場を回り、

  • 自販機から釣銭が出ない
  • 商品が正常に出ない
  • 冷却・加温が機能しない
  • ビールサーバーの出が悪い
  • 飲食店や小売店の機器が動かない

といった故障へ対応します。

単純な部品交換で終わる場合もあれば、配線図や計測器を使って故障原因を探る場合もあります。

重い機材の移設は2人以上で対応する

機械修理は、デスクワークとは違う危険があります。

社用車による交通事故、工具使用中のけが、電気機器による感電、重量物による腰痛や挟まれ、現場での転倒などです。

現在の求人では、通常の修理で極端な重量物を一人で運ぶことは少なく、重量のある機器の移設時には2人以上で対応すると説明されています。

誰か一人の力任せで機器を動かすのではなく、人数を増やして作業することは具体的な安全対策です。

ただし、その対策によって腰痛や挟まれ事故が何件減少したかという結果までは公開されていません。

設置時には耐震性を確認する

自動販売機は利用者が直接近くを通る設備です。

適切に固定されていなければ、地震時の転倒が人身事故につながる可能性があります。

同社は販売機器の設置も担当しており、法令を守り、耐震性などへ配慮して設置するとしています。

販売機器メンテナンスの仕事は「壊れたら直す」だけではなく、最初に安全な状態で置くところから始まっています。

修理だけでなく、古い機械を再生する

販売機器を回収した後、そのまま廃棄するだけではありません。

整備工程では、

1.受入検査
2.分解
3.部品交換・洗浄
4.板金・塗装
5.再組立
6.最終検査

という工程で再び使用できる状態へ戻します。

使える機器を整備して再利用できれば、すぐ新品へ買い替える場合に比べ、顧客の設備更新コストや廃棄物を抑えられる可能性があります。

ただし、年間に何台を再生しているのか、何台分の新品購入を減らしたのか、廃棄物を何トン減らしたのかという会社単体の最新KPIは確認できませんでした。

自販機以外の機器も扱う

対象となる設備は自販機だけではありません。

確認できる主な機器には、

  • 清涼飲料の自動販売機
  • 生ビールサーバー
  • コーヒーサーバー
  • ショーケース
  • ディスペンサー
  • 飲食店・小売店で使用する各種販売機器
  • 冷却・加温設備

などがあります。

つまり利用者が直接触る自販機だけでなく、店舗の従業員が日々使用している機器も対象です。

一台の機械が故障すると、その機械を使って行っていた仕事を人が手作業へ戻したり、商品自体を販売できなくなったりします。

それを短時間で元に戻すことが、この会社のサービスの中心です。

情報ランク:A|企業公式の業務内容。
情報ランク:B|2026年の求人に掲載された具体的作業内容。

主な拠点と全国ネットワーク

全国47都道府県を自社社員だけで直接カバーしているわけではありません。

同社は自社拠点と協力会社をネットワーク化することで全国対応を行っています。

主な地域拠点として、北海道、東日本、中日本、西日本のCEセンターやサービス拠点があります。

地域主な機能・拠点例
北海道北海道CEセンター、札幌コールセンター
東日本東日本CEセンター、東京・神奈川・埼玉などの各拠点
中日本中日本CEセンター、大阪・京都・兵庫・愛知など
西日本西日本CEセンター、福岡など

地域ごとに担当者がいるため、故障のたびに東京本社から技術者を派遣する必要はありません。

現在の求人でも、担当エリアに依頼が集中した場合には、周辺の社員へヘルプを依頼して作業を分散する運用が説明されています。

これは通常時の負担分散には有効です。

一方、災害時の代替能力については別です。

例えば、

  • 東日本CEセンターが被災した場合、どのセンターが代替するか
  • 一日に何件まで他地域へ振り替えられるか
  • 札幌コールセンターが停止した場合にどこで電話を受けるか
  • 部品倉庫が使用不能になった場合に何日分の部品を持てるか

といった情報は確認できません。

拠点が多いことと、災害時に確実に代替できることは分けて評価します。

主な利用企業・取引先の例

キリンビバレッジの子会社だからといって、資本関係だけを理由にすべてのキリングループ会社を「顧客」とは扱いません。

公開情報からメンテナンスとの具体的な関係を確認できる企業を見ると、特徴的なのは競合する飲料メーカーの機器まで修理していることです。

利用企業・取引先確認できる関係同社が担う仕事
キリンビバレッジ・キリンビール関連主力メンテナンス対象自販機、ビールサーバー等の設置・修理・整備・撤去
アサヒ飲料関連2018年から自販機修理協業アサヒ側自販機の現地修理
伊藤園2022年から自販機修理協業修理受付と現場修理

アサヒ飲料との協業では、従来、アサヒ側のルート担当者が自販機への商品補充や販売業務と修理を掛け持ちしていました。

修理を専門会社であるキリンメンテナンス・サービスへ任せれば、ルート担当者は補充や販売など本来の仕事へ時間を使えます。

2018年に神奈川県で始めた協業は、2019年に東京、千葉、埼玉、茨城へ拡大しました。

伊藤園とも2022年に神奈川県で協業を開始し、修理窓口と修理業務をキリンメンテナンス・サービスへ一元化しています。

競合飲料メーカー同士でも、消費者から見えない修理部分を共同化することで、各社が同じ地域へ別々の修理員を走らせる重複を減らせる可能性があります。

情報ランク:A|各社公式発表。

事業による人間への貢献

この会社がなくなったとしても、日本中の自動販売機や飲食店設備が消えるわけではありません。

メーカー自身や他のメンテナンス会社など、代替手段は存在します。

それでも、専門修理会社が不足すれば、機械の停止時間が長くなり、その間は利用者が商品を買えず、店舗の従業員が故障対応へ時間を取られます。

同社の人間への貢献は、機械そのものを直すことだけではありません。

「故障のために人間が失う時間」を減らすことにあります。

自販機が止まっている時間を短くする

自販機で、

「商品が出ない」

「おつりが返ってこない」

「冷えていない」

という故障が起きれば、利用者はその機械から飲料を買えません。

店舗や施設側にも問い合わせが入り、従業員が対応しなければならない場合があります。

キリンメンテナンス・サービスでは、修理依頼をコールセンターへ集め、地域の担当者へ案件情報を配信します。

依頼者が各営業所や修理員を自分で探す必要を減らし、現場担当者まで情報を届ける経路を一本化しています。

ただし、公式サイトでは迅速な対応を掲げているものの、

  • 平均到着時間
  • 一次修理完了率
  • 平均復旧時間
  • 再修理率

などの会社単体最新値は確認できません。

「早く直している」という企業側の説明を、そのまま高評価にはしません。

他社の営業担当者を「修理係」にしない

アサヒ飲料との協業前には、飲料を補充・販売する担当者が自販機修理も行っていました。

一人の担当者が、

  • 商品を運ぶ
  • 自販機へ補充する
  • 売場を管理する
  • 故障した機械まで直す

という複数の役割を持つことになります。

修理を専門会社へ移せば、販売担当者は補充や営業へ集中できます。

伊藤園との協業も同じ考え方です。

同社自身の労働時間だけではなく、取引先社員が修理へ使う時間を減らすこともサービス価値です。

一方で、アサヒ飲料や伊藤園の社員一人当たり何時間削減されたのかという定量結果は確認できません。

365日対応で「月曜日まで待つ」を減らす

飲食店や自販機は、土曜日や日曜日にも利用されます。

金曜日の夜に機械が壊れ、修理会社が平日しか動かなければ、週明けまで機械が使えない可能性があります。

キリンメンテナンス・サービスは全国365日のサポート体制を掲げています。

利用者や店舗にとっては、休日でも修理へ動けることが大きな利便性です。

一方、この365日対応は社員のシフト勤務によって支えられています。

現在の求人では年間休日120日を確保していますが、配属先によって土日出勤も発生します。

利用者の便利さを働く人の過剰な負担だけで成立させていないかは、企業審査で同時に確認する必要があります。

古い販売機器を再生して使う

回収した機械を分解、清掃、部品交換、塗装、組立、検査まで行い、再び使える状態へ戻す業務もあります。

新品に交換するだけなら簡単ですが、修理・再生できるものを再利用すれば、

  • 顧客の機器購入費を抑える
  • 廃棄物を減らす
  • 新品製造に必要な資源を抑える
  • 機器を使える期間を延ばす

可能性があります。

ただし、年間再生台数や廃棄物削減量が公開されていないため、環境貢献を数量化して高得点へつなげることはしません。

代表業務:販売機器の修理・保守を審査

この会社を最もよく表している仕事は、自動販売機やビールサーバーなどの修理・保守です。

この業務を一つの「修理」という言葉でまとめると見えにくいですが、実際には、

依頼受付

故障内容の確認

担当者への案件配信

訪問時間の調整

車両で移動

現場診断

部品交換・電気機械作業

動作確認

顧客への説明

帰社後の事務・部品管理

という流れがあります。

一日に複数の現場を回る

現在の求人では、担当者はメールや担当エリアの修理依頼を確認して車で現場を回ります。

一件の現場だけに一日いる保守技術者ではなく、複数の故障現場を順番に訪問する仕事です。

そのため修理技術だけでなく、

  • 運転
  • 訪問順序の調整
  • 顧客対応
  • 部品管理
  • 予定外の故障への対応

も必要になります。

夏は冷却機器や自販機の使用が増え、修理依頼が増えるため、求人でも繁忙期には残業が増える場合があると説明されています。

未経験者を3~6カ月かけて独り立ちさせる

現在の中途採用では未経験入社が9割以上とされています。

入社直後から一人で電気・機械修理へ行かせるのではなく、最初に研修を行い、その後は先輩へ同行します。

最初は比較的簡単な部品交換などを経験し、3~6カ月ほどかけて一人で担当できる仕事を増やします。

現場で判断できない場合には、先輩や上司へ電話で相談できる体制も説明されています。

安全だけでなく、未経験者が技能を身につける仕組みとして評価できます。

国家資格取得を金銭面でも支援

自動販売機調整技能士などの資格取得も支援しています。

現在の求人では資格取得奨励金が設定されており、高度な資格には10万円以上の支給があります。

修理会社にとって技能資格は、単なる自己啓発ではありません。

電気、機械、診断、設置などの知識がサービス品質や事故防止へ直接関係します。

マルチブランド化で人員の重複を減らす

キリンの自販機だけを修理する会社から、アサヒ飲料や伊藤園の自販機も扱う会社へ業務範囲を広げています。

例えば同じ町で、

キリンの修理担当者
アサヒの修理担当者
伊藤園の修理担当者

がそれぞれ別々に走るより、一つの専門会社が複数メーカーの機器を扱えば、地域内の修理案件をまとめやすくなります。

現在のdoda求人でも、キリン以外の機器を扱う現在の事業形態が確認できます。

ただし、

  • 走行距離が何km減ったか
  • 一人当たり修理件数が何件増えたか
  • 燃料使用量がどれだけ減ったか
  • 残業が何時間減ったか

という定量的な会社単体KPIは確認できません。

労働環境

この会社への就職を考えるなら、「キリングループだから福利厚生が良さそう」という印象だけで判断するのは十分ではありません。

サービス担当者は車で現場を回り、機械を分解し、故障を診断します。シフト勤務や夏場の繁忙もあります。

そのため、基本給、残業、休日、有休、技能教育、安全、育児まで合わせて確認します。

賃金・ベースアップ・賞与

2026年8月更新のdoda求人では、月給は25万7,200円~30万6,300円です。

残業代は別途支給されます。賞与は年2回で、前年度実績4.33カ月分です。

未経験者の想定年収は残業月20時間程度と賞与を含め440万円以上、経験者では500万円以上とされています。モデル年収であり全社員の平均年収ではありません。

特に評価できるのは、過去3年連続でベースアップを実施し、定期昇給を除いたベア部分だけで平均3~3.5%と明記している点です。

初任給を上げただけではなく、既存社員の基本給引き上げにあたるベースアップを区別して説明しています。

一方、

  • 全社員平均年収
  • 賃金中央値
  • 職種別平均給与
  • 男女賃金差
  • 非正規社員のベア

までは十分確認できませんでした。

そのため賃金・利益の還元は8/10点とします。

情報ランク:B|2026年求人情報。

残業は月20時間台の公開値

採用情報では月平均残業は20時間台の数字が確認されています。

現在の求人でも想定年収のモデル計算として月20時間程度の残業を用いています。

口コミサイトの集計でも20時間台の数字が見られ、方向性として大きく乖離していません。

ただし繁忙期には修理件数が増えるため、すべての月・すべての拠点が同じ負担ではありません。

「残業がほとんどない会社」とまでは評価せず、労働時間・休息は6/10点とします。

年間休日120日

現在掲載中の求人は年間休日120日です。

月8日以上のシフト休を取り、原則として週休2日となります。

利用者には365日修理という利便性を提供するため、社員側はシフトで土日・祝日も勤務します。

つまり「会社が365日営業=社員が365日働く」という意味ではありません。

休日を交代で取る設計です。

有休についても平均取得日数が公開されており、さらに連休と有休を組み合わせてまとまった休暇を取る制度や、失効する有休を保存して長期療養などへ使う制度があります。

育児休業は取得実績あり

採用情報では男女とも育児休業取得実績が確認できます。

一年度の対象者数は大きくありませんが、「育休制度があります」という制度説明だけでなく、実際の取得者がいる点は評価できます。

一方、女性管理職比率は高いとはいえず、男女賃金差の会社単体公開も確認できません。

制度利用だけで男女の待遇公平性が十分と判断することはできません。

雇用の安定性

現在の中途求人は正社員採用です。

退職金、財形貯蓄、従業員持株会、グループ保険、福祉会など、長期勤務を前提とした制度があります。

一方、会社全体について、

  • 正社員数
  • 契約社員数
  • パート・アルバイト数
  • 雇用区分ごとの賃金
  • 雇用区分ごとの賞与

まで体系的に確認できません。

そのため雇用安定・待遇公平性は3/5点とします。

福利厚生と技能形成

現在確認できる制度には、

  • キリンビール健康保険組合
  • 扶養手当
  • 役職手当
  • 在宅勤務手当
  • 別居手当・帰省旅費
  • 退職金
  • 財形貯蓄
  • キリングループ従業員持株会
  • グループ生命保険
  • 法人会員制度
  • 通信教育補助
  • 資格取得支援・奨励金
  • キリングループ福祉会
  • 保存休暇制度

などがあります。

現在の求人では扶養手当について、1人目月1万5,000円、2人目1万円、3人目8,000円、上限3万3,000円と具体的に掲載されています。

修理担当者にとって特に重要なのが技能教育です。

資格取得支援を単なる福利厚生ではなく、電気・機械作業を安全に行うためのSafety投資としても見ます。

健康経営優良法人2026に認定

2024年7月2日に健康優良企業「銀の認定」を取得し、2025年8月1日に更新しています。

さらに日本健康会議による「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)」に認定されています。

会社が自ら「健康を大切にしている」と書くだけではなく、外部制度による認定がある点はプラスです。

ただし、健康経営優良法人だから交通事故や労災がゼロという意味ではありません。

修理現場の安全結果は別に評価します。

情報ランク:S|外部認定制度で確認できる範囲。

人権・ハラスメント・労使関係

キリングループでは、人権相談や内部通報のグループ共通制度を整えています。

匿名通報、通報者への不利益取り扱い禁止などが制度化されています。

一方、キリンメンテナンス・サービス単体について、

  • 相談件数
  • ハラスメント認定件数
  • 是正件数
  • 是正までの日数

などの結果は確認できません。

グループ制度が利用できる点を評価しつつ、会社単体結果がないため3/5点とします。

従業員・元従業員の口コミ

口コミサイトは、会社が発表する制度と実際の働き方が大きく食い違っていないかを見る補助資料として使います。

転職会議では複数の口コミが掲載されており、残業時間の集計は20時間台です。

サービスエンジニア経験者の投稿には、早番・遅番のシフトによるメリハリを肯定する声がある一方、夏の繁忙期には時間に追われるという趣旨の投稿もあります。

また、拠点によって残業や仕事内容に差を感じるという投稿や、自販機・ビールサーバー以外へ修理対象が広がり、覚える内容が増えているという趣旨の投稿も確認されています。

情報ランク:C。

ただし、少数の口コミだけで「全拠点で教育不足」「全社員が残業過多」と断定することはできません。

現在の求人では、

  • 導入研修
  • 先輩同行
  • 簡単な部品交換から開始
  • 3~6カ月の段階的な独り立ち
  • 電話で先輩へ相談できる体制

が具体的に説明されています。

古い口コミと現在の制度は分けて評価します。

エン系の会社口コミでも対象法人の投稿を確認できますが、回答者数は多くありません。

IndeedとOpenWorkについても検索しましたが、現在の会社評価へ使える十分な公開本文を今回の検索範囲では確認できませんでした。

「口コミが少ない=良い会社」とは評価していません。

Safety:31/50

Safetyでは、賃金・休日のような待遇だけでなく、車両運転、電気・機械修理、重量物移設、利用者が触る機器の設置品質まで確認します。

同社は賃金や休暇について比較的具体的な数字を出しています。

一方、最も大きな弱点は労働安全の結果KPIが公開されていないことです。

労働安全:具体的な予防策はあるが結果が見えない

サービス担当者は社用車で移動し、現場で機械を分解・診断・修理します。

この仕事には、

  • 交通事故
  • 感電
  • 工具によるけが
  • 重量物作業
  • 挟まれ
  • 転倒
  • 腰痛

などの危険があります。

予防策として確認できるのは、重量機器を2人以上で動かすこと、未経験者を段階的に教育すること、資格取得を支援すること、健康経営の外部認定を受けていることなどです。

一方、会社単体について、十分な調査後も次の最新結果を確認できませんでした。

  • 休業労災件数
  • 労働災害度数率
  • 労働災害強度率
  • 車両交通事故件数
  • 感電事故件数
  • 転倒・挟まれ事故件数
  • 腰痛による休業件数
  • 死亡労災の年間推移

検索で大きな事故が見つからなかったことを「事故ゼロ」とは扱いません。

具体的な安全策は評価しますが、結果の公開不足から労働安全・健康は4/10点とします。

商品・サービス安全:耐震設置と最終検査

利用者側では、自販機などの設置品質も重要です。

地震で販売機器が転倒すれば、人が下敷きになる可能性があります。

同社は設置時の安全・耐震性へ配慮し、再生整備でも最終検査を行います。

技能教育や資格取得も、利用者へ不完全な修理済み機器を返さないために重要です。

一方、

  • 自販機転倒事故件数
  • 修理不備件数
  • 再修理率
  • 感電・誤作動事故
  • 設置不良件数

などの会社単体年間KPIは確認できません。

商品・サービス安全は3/5点とします。

Safety採点

項目得点根拠
賃金・利益の還元8/103年連続ベア、ベアのみ平均3~3.5%、賞与4.33カ月、残業代別支給を確認。全社員平均年収・男女賃金差は未確認
労働時間・休息6/10月平均残業20時間台、年休120日、有休取得実績、連続休暇制度。夏季繁忙・土日シフトあり
雇用安定・待遇公平性3/5正社員採用、退職金等を評価。雇用区分別待遇・男女賃金差は不明
福利厚生・育児・介護4/5育休取得実績、扶養手当、保存休暇、福祉会、資格支援等
人権・ハラスメント・労使関係3/5グループの社内外ホットライン・人権窓口を評価。会社単体結果は未確認
労働安全・健康4/102人作業、研修、資格支援、健康経営認定を評価。単体労災・交通事故KPIが非公表
商品・サービス安全3/5耐震設置、整備後検査、技能者体制を評価。事故・再修理等の単体結果KPIは未確認
合計31/50

Innovation:14/25

Innovationでは、単に「修理技術が高い」「システムを使っている」という説明ではなく、以前人がやっていた仕事がどう変わり、時間や危険がどれだけ減ったかを見ます。

この会社には、案件受付の一元化、担当者へのデジタル配信、マルチブランド化、再生整備など具体的な仕組みがあります。

コールセンターから担当者へ案件を配信する

修理依頼を札幌のコールセンターへ集約し、症状を聞き取って地域担当者へ送ります。

現場担当者がそれぞれ直接電話を受け続ける方式より、修理中に電話対応で作業を止める回数を減らせる可能性があります。

担当地区で案件が多すぎる場合には周辺社員へヘルプを依頼する運用も説明されています。

これは仕事を個人へ固定せず、地域内で振り分ける仕組みです。

ただし、

  • 電話対応時間が何分減ったか
  • 移動距離が何%減ったか
  • 残業が何時間減ったか
  • 一件当たり修理時間が何分短くなったか

という導入前後の定量結果は確認できません。

競合メーカーの修理まで一つの会社へ集約する

2018年にアサヒ飲料との協業を開始し、その後対象エリアを拡大しました。

2022年には伊藤園との協業も開始しています。

現在の求人でも他メーカーの機器を扱う状態が続いているため、一時的な実証試験で終わった取り組みではありません。

同じ地域の故障をメーカーごとに別々の技術者が担当するより、一つの会社へまとめれば、

  • 技術者の移動重複を減らす
  • 修理案件の密度を高める
  • 飲料会社側の営業担当者を修理から外す
  • 修理専門技能を集約する

効果が期待できます。

しかし「期待できる」と「実績が出ている」は分けます。

走行距離や残業、修理時間の実績値がないため、その部分は高く加点しません。

賃上げはあるが、生産性向上との因果関係は不明

3年連続ベア平均3~3.5%は明確な賃金還元としてSafetyで評価しています。

しかし、

マルチブランド化

生産性向上

利益増加

ベースアップ3~3.5%

という因果関係を会社が示しているわけではありません。

生産性向上施策と賃上げの両方が存在するだけで、Innovationでも再度加点すれば二重評価になります。

そのため「改善成果の人間への還元」は0/5点とします。

Innovation採点

項目得点根拠
作業負担・危険の削減6/10コールセンター一元受付、案件配信、周辺社員へのヘルプ、重量物2人対応を評価。削減時間・事故件数は未確認
商品・サービス改善4/5365日・全国対応、マルチブランド・多機器対応、修理から再生まで一元管理
改善成果の人間への還元0/5ベアは確認できるが、生産性向上から賃金・時短への因果関係は確認できず
研究開発・現場改善の継続4/5他メーカーへの業務拡大、資格取得、段階教育、整備・履歴管理を継続
合計14/25

Protection:10/25

販売機器のメンテナンス会社は、災害時にも重要です。

平常時より機械故障や通信障害が増える可能性がある中で、修理会社自身が止まってしまえば機器の復旧も遅くなります。

そのためProtectionでは「全国に拠点があります」という説明だけではなく、拠点が被災した後に仕事を継続できるかを確認します。

全国47都道府県・365日のサービス網

同社は自社拠点と協力会社を組み合わせ、全国47都道府県をカバーしています。

通常時には非常に大きな強みです。

北海道から九州まで一つの拠点だけで出張するより、現場の近くに技術者を配置できます。

一方、Protectionとして本当に知りたいのは次の情報です。

  • 東日本の主要拠点が停止した場合の代替先
  • 代替拠点が追加処理できる一日当たり案件数
  • 札幌コールセンター停止時の代替受付方法
  • 部品倉庫被災時の在庫日数
  • 協力会社停止時の切替先
  • 停電時の修理依頼管理方法
  • 通信障害時の手作業運用
  • 主要システムの目標復旧時間

今回、これらの定量情報を十分確認できませんでした。

全国網は評価しますが、「大災害でも止まらない」とまでは判断しません。

キリングループのサイバー対策

キリングループでは、CSIRT、SOC、多層防御、監視、セキュリティ教育などのサイバー対策を行っています。

キリンメンテナンス・サービスもグループ会社としてガバナンスの対象です。

修理会社でもサイバー攻撃は無関係ではありません。

案件受付、顧客情報、担当者への配信、部品情報などがシステムへ依存するほど、システム停止は現場修理にも影響します。

一方、対象会社単体の、

  • サイバーインシデント件数
  • メール訓練結果
  • バックアップ復元時間
  • システム復旧時間
  • 独自のISO27001認証

などは確認できません。

グループ統制を評価し4/5点とします。

BCPはグループ体制まで確認できる

キリングループ全体では自然災害、感染症、サイバー攻撃などを対象としたリスク管理・BCPを進めています。

ただし、キリンメンテナンス・サービス自身が直近にどの拠点でどのような復旧訓練を行い、

「コールセンターを何分で再開した」

「別センターへ何件切り替えた」

という結果は確認できません。

グループ体制と分散拠点を評価しつつ、会社単体の結果がないため3/5点とします。

供給継続・復旧時間は0点

全国365日対応を掲げているからこそ、RTOは重要です。

大規模地震でセンターが止まったときに、

30分で切り替えられるのか
半日かかるのか
数日かかるのか

で利用者への影響は大きく変わります。

十分な調査後も目標復旧時間や実復旧時間を確認できなかったため、この項目は0/5点とします。

危機時の市民への直接対応

飲料販売会社では、自治体と災害時の飲料供給協定を結んでいる例があります。

一方、キリンメンテナンス・サービスについて、災害時に住民向け設備を緊急修理した具体的実績や、市民支援協定は確認できませんでした。

「修理会社なので災害時に役立つはず」という可能性だけで加点しません。

0/5点とします。

Protection採点

項目得点根拠
災害への備え・訓練3/5全国分散拠点とグループBCPを評価。会社単体の訓練結果は未確認
生産・物流・調達の代替3/5自社拠点+協力会社で47都道府県をカバー。ただし拠点停止時の代替容量は非公表
サイバー防衛・情報保護4/5グループCSIRT、SOC、多層防御等を評価。単体KPIは未確認
供給継続・復旧能力0/5RTO、実災害・システム停止時の復旧時間、代替受付実績を確認できず
危機時の市民への対応0/5対象会社単体の災害時住民支援協定・実績を確認できず
合計10/25

重大事故・行政処分・不祥事の確認

通常の会社情報とは別に、

  • 労災
  • 死亡事故
  • 書類送検
  • 行政処分
  • 火災
  • 爆発
  • 感電
  • 情報漏えい
  • サイバー攻撃

などを対象法人名と組み合わせて調査しました。

今回の公開検索範囲では、キリンメンテナンス・サービス株式会社を当事者とする重大な死亡労災、重大な労基署送検、大規模火災、重大な行政処分、大規模個人情報漏えいを具体的に確認できませんでした。

ただしこれは「事故が一度も起きていない」という意味ではありません。

会社単体の事故統計自体が十分公開されていないためです。

車両運転と機械修理を日常的に行う会社だからこそ、今後、

休業労災件数
交通事故件数
感電事故
腰痛等の休業
労災度数率

を公開すればSafetyの判断材料が大きく増えます。

SNS・匿名掲示板の確認結果

従業員口コミとは別工程で、X・一般SNS・匿名掲示板も検索しました。

会社名や社名表記の違いと、

「残業」
「給料」
「事故」
「パワハラ」
「退職」
「働きやすい」

などを組み合わせて確認しています。

媒体確認結果
X・Twitter検索エンジン経由で社名+労務関連語を確認したが、対象法人との関係を確認でき、評価へ使用できる社員投稿は確認できず
Facebook会社単体の労働実態を裏づけられる有用な一般投稿を確認できず
YouTube対象会社の労務・安全を評価できる社員・元社員の公開発信を確認できず
TikTok閲覧制限があり、投稿本文を網羅的には確認できず
5ちゃんねる社名・表記違いで検索したが、対象法人の事実確認に利用できる投稿を確認できず
爆サイ対象法人との関係を確認できる有用な投稿を確認できず

SNS・掲示板で悪評が見つからなかったから「良い企業」として加点することはしません。

非公開投稿や検索エンジンへ収録されていない投稿もあるためです。

主なニュース・最近の動き

最近の動きでは、健康経営、賃上げ、利益増加に加え、過去に始めた他メーカーとの修理共同化が現在の事業モデルとして続いていることが重要です。

2026年:健康経営優良法人2026に認定

日本健康会議から「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)」に認定されました。

2024年には健康優良企業「銀の認定」を取得し、2025年にも更新しています。

社員の健康づくりへ取り組んでいることを外部制度でも確認できる点はSafety上のプラスです。

ただし、これは修理現場の労災事故ゼロを証明する認定ではありません。

2026年:3年連続ベースアップを確認

現在の求人では、3年連続でベースアップを実施していることが確認できます。

ベア部分のみで平均3~3.5%です。

定期昇給込みの総額を「ベア」と表現した数字ではない点を評価します。

賞与についても現在の求人では前年度実績4.33カ月です。

一方、ベアの対象人数や非正規社員への適用範囲までは十分確認できません。

2026年3月:純利益4.03億円、前期比29.2%増

2025年12月期の純利益は4億338万6,000円で、前期比29.2%増でした。

2024年12月期は3億1,223万円、2023年12月期は2億8,022万5,000円で、直近では利益が増えています。

利益が増えたこと自体を高評価にはしません。

ただし、利益を確保しながら3年連続ベアも行っている点は、賃金・利益還元を見るうえで意味があります。

一方、「利益増加の何%を賃上げへ回したか」までは分からないため、Innovationの還元項目では二重加点していません。

他メーカーの自販機修理を現在の事業へ定着

2018年からアサヒ飲料との自販機修理共同化、2022年から伊藤園との協業を進めました。

これにより、キリン系列の機器だけを扱う会社から、複数メーカーの販売機器を修理する技術サービス会社へ事業領域を広げています。

2026年現在の求人にも複数メーカーの機器を扱う仕事内容が反映されているため、過去の実証実験だけの取り組みではなく、現在の事業モデルとして定着しています。

飲料各社が商品では競争しながら、修理という消費者から見えにくい非競争分野では共通インフラを利用する事例として特徴的です。

項目別得点

評価軸項目得点
Safety賃金・利益の還元8/10
Safety労働時間・休息6/10
Safety雇用の安定・待遇公平性3/5
Safety福利厚生・育児・介護4/5
Safety人権・ハラスメント・労使関係3/5
Safety労働安全・健康4/10
Safety商品・サービス安全3/5
Safety小計31/50
Innovation作業負担・危険の削減6/10
Innovation商品・サービス改善4/5
Innovation改善成果の人間への還元0/5
Innovation研究開発・現場改善の継続4/5
Innovation小計14/25
Protection災害への備え・訓練3/5
Protection生産・物流・調達の代替3/5
Protectionサイバー防衛・情報保護4/5
Protection供給継続・復旧能力0/5
Protection危機時の市民への対応0/5
Protection小計10/25
総合55/100

総合評価

キリンメンテナンス・サービスは、自販機や販売機器の裏側にいるため、利用者から会社名を意識されにくい企業です。

しかし実際には、機械が壊れた状態を短くし、店舗や営業担当者が修理へ奪われる時間を減らす専門会社です。

サービス担当者は車で複数の現場を回り、自販機のおつり機構、飲料機器、ビールサーバーなどを修理します。

コールセンターが症状を聞き取って担当者へ依頼を送り、担当件数が多ければ周辺社員へヘルプを出す。

重量機器は2人以上で移設する。

未経験者は簡単な部品交換から始め、数カ月かけて独り立ちする。

このように「誰が、どこで、何をするか」という仕事の具体像は比較的よく確認できます。

労働条件でも、

  • 3年連続ベースアップ
  • ベア部分のみ平均3~3.5%
  • 賞与4.33カ月
  • 年間休日120日
  • 月平均残業20時間台
  • 育休取得実績
  • 資格取得奨励金
  • 健康経営優良法人2026

など、評価可能な具体情報があります。

特に初任給だけでなく、既存社員のベアを明記している点は評価できます。

Innovationでは、キリンの設備だけに閉じず、アサヒ飲料や伊藤園の自販機修理まで引き受けるマルチブランド化が特徴です。

競合各社が別々に修理要員を動かすより、一つの専門会社へ地域の修理案件を集約するという発想には、移動や重複作業を減らす可能性があります。

しかし、企業審査で重要なのは「良い仕組み」と「確認された結果」を分けることです。

会社単体で、

走行距離が何km減ったか
修理完了時間が何分短くなったか
残業が何時間減ったか
事故が何件減ったか

までは分かりません。

3年連続ベアもありますが、修理効率化によって生まれた利益が賃上げ原資になったという因果関係も公開されていません。

そのためInnovationの「改善成果の人間への還元」は0点としました。

Safetyで最大の課題は、労働災害結果の公開です。

車両運転と電気・機械修理を行う会社であり、重量物2人作業、研修、資格取得、健康経営認定などの予防策は具体的です。

しかし、会社単体の休業労災件数、交通事故件数、感電・転倒・挟まれなどの事故結果を確認できません。

検索で大きな事故が出てこないことを、安全実績の代わりにはできません。

Protectionでも同じ問題があります。

全国47都道府県・365日の修理ネットワークは明確な強みです。

しかし、一つのCEセンターが地震で停止した場合に他拠点が何件を引き受けられるのか、札幌コールセンターが止まったらどこへ切り替えるのか、基幹システム障害から何時間で復旧できるのかは確認できません。

全国対応を掲げる企業だからこそ、「拠点があります」から一歩進んで「停止しても何時間で戻せます」という実績を公開できれば、Protection評価は大きく変わります。

以上から、

Safety 31点
Innovation 14点
Protection 10点

総合55点。

100点制・第1版による総合シビックランクはDとします。

出典一覧

1.キリンメンテナンス・サービス株式会社「会社概要」
2.キリンメンテナンス・サービス株式会社「健康経営の取り組み」
3.doda「キリンメンテナンス・サービス株式会社 メンテナンス職」2026年
4.doda「キリンメンテナンス・サービス株式会社 企業概要」
5.doda「過去3年連続ベースアップ・給与等」
6.doda「年収・モデルケース」
7.官報決算データベース「第21期決算公告」
8.官報決算データベース「会社情報・過年度決算一覧」
9.キリンメンテナンス・サービス株式会社「業務内容」
10.キリンメンテナンス・サービス株式会社「事業所一覧」
11.キリンメンテナンス・サービス株式会社「サービス担当の仕事」
12.キリンホールディングス「キリンビバレッジ、アサヒ飲料 非競争分野における協業を開始」
13.キリンホールディングス「自動販売機修理業務の取り組みエリアの拡大」
14.キリンホールディングス「自動販売機修理業務の協業を神奈川エリアで開始」
15.伊藤園「伊藤園とキリンビバレッジ、自動販売機修理業務の協業を神奈川エリアで開始」
16.キリンホールディングス「サイバー攻撃への対応」
17.キリンホールディングス「リスクマネジメント」
18.キリンホールディングス「コンプライアンス」
19.転職会議「キリンメンテナンス・サービス株式会社」
20.エン カイシャの評判「キリンメンテナンス・サービス株式会社」

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関の資料で直接確認できる情報、または独立した第三者による検証・監査・認証等の裏づけがある情報。裏づけの対象範囲に限る
A企業自身の公式発表、報告書、採用情報など。独立した裏づけまでは確認していない企業側の説明・自己申告
B役職や立場が確認できる関係者への取材・発言、記者による直接取材などに基づく情報
C一般社員、元社員、パート、アルバイトなどの勤務経験に基づく口コミ
DXなど一般SNSの投稿で、発信者の立場や内容の裏づけが十分でない情報
E匿名掲示板など、発信者の身元や関与をさらに確認しにくい情報

情報ランクは情報の出どころと裏づけを示すもので、企業の良し悪しを評価する総合シビックランクとは異なります。媒体だけでなく原発信者と根拠で判定します。低い情報ランクだから虚偽という意味ではなく、高い情報ランクだから記述全体が必ず正しいという意味でもありません。

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