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株式会社グリーンバリューの企業審査|総合27点・シビックランクF|安全衛生と3Rは具体的、現在の賃金・労働時間・BCP実績の開示が課題

街角や職場の自動販売機が故障したまま直らなければ、飲み物を買いたい利用者が困るだけではありません。設置先の担当者は修理会社を探し、故障状況を説明し、撤去や交換まで調整する必要が出ます。また、役目を終えた自販機をそのまま廃棄すれば、鉄・銅・プラスチックなど再利用できる資源も失われます。

株式会社グリーンバリューは、こうした自動販売機の設置、保守、整備、撤去から、中古機の再利用・再資源化までを扱う伊藤園100%出資の会社です。公式サイトでは50社以上の協力会社と全国の維持管理網を構築し、設置から保守・整備・撤去までを一元管理すると説明しています。さらに、使用済み自販機を再整備して国内外で再利用したり、再利用できない機体を鉄・銅・プラスチックなどへ分別したりする3R事業も行っています。

この会社を見るうえで重要なのは、事業の具体性に比べて、現在の労働条件や危機対応の成果指標が十分には公開されていない点です。2026年5月時点の従業員は40人で、自動販売機調整技能士の資格保有者は17人。健康診断受診率100%、ストレスチェック受診率100%、40時間超の時間外労働者への部署長面談、80時間超での産業医面談など、安全衛生施策はかなり具体的です。

台東区からは2025年12月から2027年11月まで、子育て支援・働きやすい職場づくり・介護支援の3分野でワーク・ライフ・バランス推進企業として更新認定を受けています。 一方、2026年現在の平均残業時間、実際の有給休暇取得率、職種別の基本給、賃上げ率、賞与実績、非正規比率、離職率は公開資料から確認できませんでした。

また、2025年11月にはSI樹脂産業株式会社を吸収合併し、2026年3月には旧SI樹脂産業で進められていたプラスチック分解菌研究の成果が公表されています。 ただし、この研究成果をそのままグリーンバリュー単体の現行R&D成果へ全量加点するのは避けました。研究に携わった人物は旧SI樹脂産業で研究に専念し、その後、事業移管先となったグリーンバリューを退任したことも公表されています。

以上を100点制・第1版で採点すると、Safety 16点、Innovation 8点、Protection 3点、総合27点、シビックランクFとなりました。

このF評価の主因は、確認された重大な不祥事ではありません。今回の公開調査では、対象法人に明確に帰属する死亡事故、大規模労災、重大行政処分、大規模リコール、重大な情報漏えいは確認できませんでした。低得点の中心は、十分な調査後も現在の賃金・労働時間・雇用公平性・BCP・供給復旧実績など、重要な実績情報を確認できなかったことです。SNS調査ではTikTokの本文確認にアクセス制約があり、この部分は企業の非公表による減点とは分けています。

目次

結論|総合27点・シビックランクF

評価軸点数主な評価
Safety16 / 50安全衛生施策、WLB認定、技能資格は具体的。一方、現行の賃金、実残業、有休実績、雇用公平性の開示が弱い
Innovation8 / 25自販機の一元管理、3R、茶殻配合軽量パネル、樹脂関連事業の承継を評価。人への定量還元は不明
Protection3 / 25個人情報管理は具体的だが、BCP、代替物流、復旧訓練、危機時供給実績の会社単体開示が不足
総合27 / 100シビックランクF。次のEランク40点まで13点

低評価理由は、「重大な問題が確認されたから」ではなく、「重要情報が非公表だから」という部分が大きくなっています。

確認された問題としては、今回の調査で総合点を大きく押し下げる重大事故・重大行政処分等は確認できませんでした。

一方、現在の給与・賃上げ、平均残業、有休実績、非正規・離職、労災KPI、BCP、代替調達・復旧実績などは十分な調査後も確認できませんでした。

調査上の制約として、TikTokはアクセス制限で本文未確認、OpenWorkでは対象法人に明確に帰属する有用な本文を確認できず、Indeedは同名・類似求人が多く、対象法人の社員口コミとして採用できる本文を確認できませんでした。

会社概要

株式会社グリーンバリューは、伊藤園の自動販売機業務部と購買部の一部を会社分割して2010年2月1日に設立された会社です。自販機を売る飲料会社そのものではなく、自販機などの販売什器を動かし続けるための設置・保守・整備・撤去と、使用済み機器の再利用・再資源化を担う事業会社です。

項目内容
会社名株式会社グリーンバリュー/Green Value Co., Ltd.
設立2010年2月1日
本社東京都台東区浅草5-1-13 伊藤園台東浅草ビル5階
代表者代表取締役社長 山本 司
株主株式会社伊藤園100%
従業員40人、2026年5月時点
自動販売機調整技能士17人
拠点本社、春日部事業所
主な事業自販機等販売什器の設置・保守・整備、ラッピング、撤去、中古自販機の管理・販売、3R、茶殻配合軽量パネル等
ISOISO14001を2010年3月に取得
直近の組織変更2025年11月にSI樹脂産業株式会社を吸収合併

会社概要、従業員数、資格保有者数、拠点、沿革はいずれも会社公式情報で確認できます。

資本金表記には注意が必要です。会社公式サイトは「9,000万円、資本準備金4,500万円含む」としています。一方、Gビズインフォ掲載の2024年4月30日時点貸借対照表では、資本金45百万円、資本剰余金45百万円、うち資本準備金45百万円です。したがって本記事では、会社法上の資本金を4,500万円、資本準備金を4,500万円として区別します。

2026年4月期の官報決算を収録した資料では、当期純利益1億1,500万円、利益剰余金3億8,700万円、総資産6億6,500万円。2025年4月期は純利益2億600万円、利益剰余金3億9,600万円、総資産10億9,500万円でした。利益は前年から減りましたが黒字を維持しています。

主な業務内容と拠点

自販機の「メンテナンス会社」という一言だけでは、現場で何をしているか分かりません。グリーンバリューの特徴は、自販機を設置してから撤去・再利用・再資源化するまで、複数の工程をつないでいる点にあります。

カスタマーサポート部|全国の設置・保守・撤去をまとめる

会社公式サイトによると、カスタマーサポート部は自動販売機やショーケースなどの販売什器について、設置、メンテナンス、ラッピングを担当します。50社以上の協力会社と全国サービス網を構築し、設置から保守・整備・撤去までを一元管理しています。

具体的には、新しい自販機や販売什器を現場へ設置し、稼働後は故障・不具合を確認して協力会社網で修理・点検します。回収した什器は再使用できる状態へ整備し、必要に応じて自販機のラッピング制作・施工も行います。入れ替えや契約終了時には既存機を引き揚げます。

本社は東京都台東区浅草、もう一つの主要拠点は埼玉県春日部市南栄町の春日部事業所です。公式サイトはカスタマーサポートセンターで販売什器の整備、自販機ラッピング制作などを行うと説明しています。

伊藤園の2022年の発表では、当時、伊藤園が管理する自販機の修理はグリーンバリューが窓口となり、複数の外部メンテナンス会社へ委託していました。同年の伊藤園・キリンビバレッジ協業では、一部の修理窓口をキリンメンテナンス・サービスが担う仕組みへ変更しています。

したがって、グリーンバリューが現在すべての伊藤園自販機修理を単独で行っているとは扱いません。現在の公式サイトから確認できる重要な役割は、50社以上の協力会社と全国維持管理体制を組み、複数工程を一元管理することです。

3R営業推進部|中古自販機を捨てずに再利用・資源化する

使用済み自販機は大型の金属・樹脂製品です。そのまま廃棄すれば、再利用できる機械と資源の両方を失います。

グリーンバリューは、メーカーやオペレーターで使用済みとなった自販機について、再利用可能なものを再び自販機として蘇らせ、東南アジアなどで再使用する事業を行っています。再使用できない機体については、鉄、銅、プラスチックなどへ分別し再資源化します。

ここでは「Reuse」と「Recycle」を分けて考える必要があります。

Reuseは、機械としてまだ使える自販機を整備し、再び自販機として使用することです。

Recycleは、自販機そのものとして再利用できない場合に、鉄、銅、プラスチックなど素材単位へ分けて資源として利用することです。

機械を丸ごと再利用できれば、新品製造に必要な材料・加工を回避できます。再利用できない場合も、素材を回収することで廃棄物と一次資源消費を抑える方向へつながります。

ただし、年間何台をReuseし、何トンをRecycleし、廃棄物やCO2をどれだけ削減したかという会社単体KPIは確認できませんでした。

茶殻配合軽量パネル|製造時に出る茶殻を物流部材に変える

グリーンバリューは、伊藤園の茶殻リサイクルシステムから生まれた茶殻配合軽量パネルを販売しています。

2022年には、このパネルを伊藤園のボトルカー荷台のスライドドア、バックドア、床材へ使用する車両の導入が開始されました。会社は、従来車両より軽量化できることによる燃費向上・積載効率アップと、茶殻の再利用を物流企業へ提案しています。

この点は「将来導入する計画」ではなく、実車導入まで進んだ成果です。

一方、何kg軽くなったのか、燃料消費量が何%下がったのか、1台当たり何kgの茶殻を使っているのかは公開ページでは確認できません。そのため、実用化はInnovationへ加点しますが、効果を定量的に高評価するところまでは進めていません。

SI樹脂産業の吸収合併で樹脂分野を取り込む

2025年11月、グリーンバリューはSI樹脂産業株式会社を吸収合併しました。

旧SI樹脂産業は静岡県牧之原市に所在し、2025年4月期には純利益約506万円、総資産約6,245万円とする官報由来データが残っています。

2026年3月には、慶應義塾大学、ピーライフ・ジャパン、伊藤園などの共同研究チームが、P-Lifeを含有するプラスチックを分解する微生物の研究成果を発表しました。研究参加者の所属には「SI樹脂産業株式会社(現:株式会社グリーンバリュー)」と記載されています。

ただし、慶應義塾大学側のリリースは、研究者が旧SI樹脂産業で研究に専念し、その後、事業移管先となったグリーンバリューを退任したことも明記しています。したがって、「2026年現在もグリーンバリュー社員がこの研究を継続している」とは断定しません。

主な利用企業・取引・協力関係の例

取引先を網羅的に公開している会社ではありません。確認できる実名の関係を、顧客、親会社、協力会社を混同しないよう整理します。

関係先確認できる関係グリーンバリューとの関係
株式会社伊藤園100%親会社。2022年時点で伊藤園管理自販機修理の窓口。茶殻配合軽量パネルをボトルカーに採用自販機保守ネットワーク管理、循環商材の供給・提案
キリンメンテナンス・サービス株式会社2022年の伊藤園・キリン協業で伊藤園自販機修理の一部を一元化従来のグリーンバリュー窓口体制との役割分担が変更された例
富士ベンダーサービス株式会社同社が主要取引先の一つとしてグリーンバリューを掲載自販機・食品機器サービス分野の取引関係。個別委託内容は非公表

伊藤園・キリンの修理協業の役割変更は伊藤園の公式発表で確認できます。 富士ベンダーサービスも会社概要でグリーンバリューを主要取引先として明示しています。

事業による人間への貢献

グリーンバリューの仕事は一般消費者から見えにくい裏方業務です。しかし、自販機の停止を解消し、設置先の管理負担を減らし、使い終えた機械を再び商品または資源へ戻す仕事は、人の時間、利便性、資源消費に直接関係します。

故障した自販機を利用可能な状態へ戻す

自販機が故障すると、利用者はその場所で商品を買えず、設置先も販売機会を失います。保守窓口をまとめ、全国の協力会社と修理へつなげることは、設備停止を解消するための基盤になります。

2022年の伊藤園・キリンビバレッジ協業では、修理窓口の集約により、伊藤園の営業担当者が修理業務に関わる時間を短縮して営業へ専念できることが効果として明示されました。

ただし、この協業後の窓口主体はキリンメンテナンス・サービスなので、その時間削減をグリーンバリュー自身のInnovation成果として加点してはいません。

使用済み自販機を「廃棄物」だけにしない

グリーンバリューは、自販機としてまだ利用できる機械は再整備し、利用できない機械は素材へ分けます。

新品へ置き換える以外の選択肢を用意することで、機械寿命を延ばし、資源利用を抑える方向に働きます。

一方、Reuse台数やRecycle重量が開示されていないため、「年間○トンの廃棄物を削減した」という定量的な評価は行っていません。

茶殻を物流車両の部材に変える

茶殻配合軽量パネルは、飲料製造で発生した副産物を別の製品へ戻す循環設計です。

2022年から伊藤園ボトルカーへの実車導入が始まり、従来材より軽いことで燃費や積載効率を改善する狙いがあります。

ただし、改善量そのものの実測値は確認できません。

代表業務の審査|自販機のライフサイクル一元管理

代表業務には、自動販売機の設置から保守、撤去、再利用・再資源化までをつなぐライフサイクル管理を選びます。

流れとしては、設置先に自販機・什器を設置し、稼働後の不具合や修理へ協力会社網で対応します。外装変更が必要ならラッピングを行い、入れ替え時には撤去。再利用可能な機械は整備して中古機として再使用・販売し、再使用できない機械は鉄・銅・プラスチックなどへ分別して再資源化します。

この一連の流れを一元管理することで、顧客が工程ごとに別の業者を探す手間を減らせます。

しかし、ここからグリーンバリュー社員自身の労働時間短縮まで推測することはできません。

一元管理によって何時間の事務作業を減らしたのか、重量物運搬がどの程度減ったのか、協力会社の作業負荷がどう変わったのかという数値は公開されていません。

そのためInnovationの「作業負担・危険の削減」は0点です。

労働環境・賃金・福利厚生

働く人を評価する場合、企業の理念だけでなく「実際に何時間働き、いくら受け取り、休暇をどれだけ使えているか」を確認する必要があります。

グリーンバリューは健康・安全の仕組みを具体的に公開している一方、現在の賃金・残業・有休の実績値には大きな空白があります。

現在の人員規模

会社公式サイトは2026年5月時点の従業員を40人としています。台東区は2025年11月時点で41人としており、近い時点の数字はほぼ一致しています。

2021年のエン転職会社情報では63人でした。

ただし、63人から40人へ減った理由を人員削減と断定できる資料はありません。組織再編、業務移管、自然減、採用状況など複数の可能性があるため、原因は不明とします。

2026年4月期は純利益1億1,500万円、純資産約4.9億円とされ、正の純資産を維持しています。 これは直ちに雇用不安が高い企業だという材料ではありません。

賃金・昇給・賞与

2021年の営業事務求人では、月給20万6,000円~23万3,000円、固定残業代22時間分3万4,000円を含む条件でした。

年収例は28歳・入社2年で349万円、28歳・入社5年で414万円。昇給年2回、賞与年2回で、前年の賞与実績は4か月分と掲載されています。

これはかなり具体的な情報ですが、2021年の特定職種についての求人条件です。

2026年現在の全社員の基本給、職種別給与、実際のベースアップ率、平均賞与、賃金中央値へ広げることはできません。

2025年4月期に2億600万円、2026年4月期に1億1,500万円の純利益を計上したとする官報由来データがあります。 しかし、その利益が社員の基本給・賞与・一時金へどの程度還元されたかは公開資料で確認できません。

したがって「賃金・利益の還元」は0/10点です。

これは低賃金が確認されたという意味ではなく、現在の実績を比較できる形で確認できないためです。

労働時間・休日・有給休暇

現在の健康宣言は、時間外労働について具体的な管理ルールを公開しています。

月40時間を超えた場合は、本人の申請の有無にかかわらず部署長が面談指導します。

月80時間を超えた場合は、本人の申請にかかわらず産業医面談を行います。

有給休暇については「全社員70%以上」を取得目標としています。

2021年の社員口コミには「会社が残業をしないように働きかけている」「平均20時間程度」「土日祝は基本休み」「40時間超の社員をピックアップして原因究明する」といった内容があります。

転職会議の2015年頃の口コミでも、休暇は事前申請で比較的取得しやすく、時間管理と効率化によって以前より早く帰宅できるようになったとの投稿があります。

しかし、いずれも現在の成果値ではありません。

2026年の会社公式情報から確認できるのは管理ルールと目標であり、2025年度または2026年度の平均残業、40時間超人数、80時間超人数、有休取得率そのものではありません。

目標だけを実績として採点しないため、労働時間・休息は0/10点としました。

福利厚生・子育て・介護

この領域では、現在有効な第三者確認があります。

台東区はグリーンバリューを2025年12月1日から2027年11月30日までワーク・ライフ・バランス推進企業として認定し、子育て支援、働きやすい職場づくり、介護支援の3分野を認定しています。初回認定は2023年度です。

2021年求人では、産前産後休暇・育児休暇の取得および復職実績、介護休暇、家族手当、住宅手当、退職金、財形貯蓄、社員持株、保養所なども掲載されていました。

社員口コミにも福利厚生が親会社と同等で手厚いとの評価があります。

一方、現在の育休取得率、男性育休取得率、介護休業利用人数、復職率などは確認できません。

自治体認定と過去の具体的利用実績を評価しつつ、最新の利用数値が不足するため3/5点です。

人権・ハラスメント・労使関係

伊藤園グループには人権・コンプライアンス関連の方針がありますが、親会社の制度が存在するだけで対象子会社の運用成果とはみなしません。

グリーンバリュー単体について、ハラスメント相談件数、内部通報件数、是正件数、労働組合との協議、差別・人権問題への救済実績は今回確認できませんでした。

対象会社での運用・成果が不明なため0/5点としました。

労働安全・健康

この項目は、グリーンバリューの中でも特に具体的な開示があります。

会社は健康診断受診率100%、ストレスチェック受診率100%、健診結果に応じた産業医の健康指導、衛生委員会による職場環境改善提案、感染症対策、始業後のストレッチ、健康づくり担当者の配置、40時間超・80時間超の時間外労働者への面談を公表しています。

さらに2022年1月には、上野労働基準監督署の安全衛生表彰・署長賞を受賞したと会社沿革に掲載しています。2026年は健康経営優良法人2026、中小規模法人部門への認定も公表しています。

健康診断とストレスチェックは単なる目標ではなく、100%という成果値まで示されています。

一方、休業災害度数率、労災件数、死亡災害件数、車両事故件数、安全教育受講率といった会社単体KPIは確認できませんでした。

具体的な成果と外部評価を認めながら、事故統計の不足を残し、8/10点としました。

従業員・元従業員の口コミ

エン転職の会社ページでは、社員・元社員6人の回答が掲載され、2021年の口コミ本文を複数確認できます。データ数は10人未満なので、会社全体を代表する調査ではありません。

良い点としては、残業を抑える会社側の働きかけ、土日祝の休み、振替休日、福利厚生の手厚さなどが挙げられています。

一方、30代女性・中途正社員の口コミでは、入社時に聞いていたより初めて担当した業務の負荷が大きかったことや、ジョブローテーションのしやすさに差があるという不満が確認できます。別の投稿には、社員同士で協力するというより個々人で進める傾向があり、自分のペースで仕事をしたい人には合う一方、つらい場合もあるという趣旨の記述があります。

転職会議では口コミ1件を確認しました。2015年頃に在籍した40代前半男性正社員による投稿で、休暇の取りやすさや時間管理を肯定する一方、職場環境が部下の状況に左右されるという不満も述べています。

いずれも古い少数投稿であるため、2026年現在の40人全体の状況へ一般化していません。

OpenWorkは会社名で検索しましたが、対象法人に明確に帰属する閲覧可能な口コミ本文を今回の検索範囲では確認できませんでした。

Indeedも会社名検索を実施しましたが、同名・類似求人が大量に混在し、対象法人の社員口コミとして採用できる本文を確認できませんでした。

SNS・匿名掲示板の確認結果

口コミサイトとは別に、X、Facebook、YouTube、TikTok、5ちゃんねる、爆サイを検索しました。

Xでは会社名に「残業」「給料」「退職」「パワハラ」「自販機」「伊藤園」などを組み合わせて検索しましたが、対象法人との関係を確認できる有用な労働投稿は確認できませんでした。

FacebookとYouTubeも会社名と自動販売機関連語で検索しましたが、労働実態や重大問題を裏づける一般投稿は確認できませんでした。

TikTokは検索を試みましたが、アクセス制限により投稿本文を確認できませんでした。

5ちゃんねると爆サイも会社名で検索しましたが、対象法人へ結びつく有用な投稿は確認できませんでした。

これらの結果は、「悪評がない」「問題がない」という意味ではありません。特にTikTokの閲覧制限は調査側の制約なので、企業の非公表による0点の根拠にはしていません。

Safety評価|16/50点

Safetyでは、労働条件と安全を合わせて評価します。グリーンバリューでは、安全衛生は具体的ですが、現在の賃金・労働時間・雇用公平性の実績公開との差が大きくなっています。

項目点数根拠・確認段階低得点理由
賃金・利益の還元0 / 102021年求人はあるが、2026年の給与・賃上げ・賞与実績なし重要情報の非公表
労働時間・休息0 / 1040時間・80時間面談制度、70%有休目標は確認。現在の実残業・実有休率なし重要情報の非公表
雇用安定・待遇公平性2 / 540~41人の現行人数、黒字・正の純資産を確認。非正規比率・待遇差は不明一部実績のみ確認
福利厚生・育児・介護3 / 5台東区の3分野認定、過去の育休・復職実績現在の利用率不足
人権・ハラスメント・労使0 / 5対象会社の相談・通報・是正実績を確認できず重要情報の非公表
労働安全・健康8 / 10健診100%、ストレスチェック100%、面談、衛生委員会、安全衛生表彰労災KPI不足
商品・サービスの安全3 / 5自販機調整技能士17人、整備・点検体制を公開故障率・事故率等不足
合計16 / 50

自動販売機調整技能士17人は、従業員40人の42.5%に相当します。全社員が技術職ではないため単純比較はできませんが、一定数の専門技能者を社内に抱えていることは保守品質を考える具体的材料です。

一方、重大事故検索で案件が見つからなかっただけで商品・サービス安全を満点にはしていません。設備故障による人身事故、作業事故、再整備品の不具合率などを会社が定量開示しているわけではないためです。

Innovation評価|8/25点

Innovationでは、環境技術や新事業そのものだけでなく、それによって作業時間、危険、価格、賃金など人間側へ何が返ったかを確認します。

項目点数根拠・確認段階低得点理由
作業負担・危険の削減0 / 10一元管理はあるが、社員・協力会社の削減時間や危険低減KPIなし重要成果が非公表
商品・サービス改善4 / 5全国50社超ネットワーク、設置~撤去一元管理、Reuse・Recycle、茶殻パネル実用化定量効果不足
改善成果の人間への還元0 / 5効率化を賃金・労働時間短縮・価格へ還元した数値なし重要情報の非公表
研究開発・現場改善の継続4 / 5茶殻パネル実車導入、SI樹脂事業承継、2026年に旧SI研究成果公表現在の研究体制・成果量は不明
合計8 / 25

3Rは理念だけではなく、使用済み自販機を「機械として再利用する」工程と「素材へ分けて再資源化する」工程が具体的に公開されています。

茶殻配合軽量パネルも2022年からボトルカーで実用化されています。

一方、人が手で行っていた工程が何時間減ったのか、重量物運搬がどの程度減ったのか、浮いた時間・利益を休暇や賃金へ戻したのかは確認できません。

そのため、技術や循環事業の存在をそのまま「働く人への還元」とみなしてはいません。

Protection評価|3/25点

Protectionでは、平常時の利便性ではなく、地震、豪雨、供給途絶、システム障害、サイバー攻撃が起きても仕事を継続できるかを確認します。

項目点数根拠・確認段階低得点理由
災害への備え・訓練0 / 5対象法人単体のBCP、非常電源、避難・復旧訓練実績を確認できず重要情報の非公表
生産・物流・調達の代替0 / 550社超の全国協力網はあるが、災害時代替網としての運用実績は不明危機時成果が非公表
サイバー防衛・情報保護3 / 5アクセス制御、不正アクセス・不正ソフト対策、定期研修、委託先監督を会社単体で公表SOC、EDR、バックアップ、復旧訓練等は不明
供給継続・復旧能力0 / 5実災害・大規模障害時の復旧時間や供給維持実績なし重要情報の非公表
危機時の市民への対応0 / 5対象法人単体の災害支援・緊急供給実績を確認できず重要情報の非公表
合計3 / 25

個人情報保護については、2025年6月改定のプライバシーポリシーが比較的具体的です。

会社は個人データの責任者を置き、データを扱う社員と対象範囲を明確化し、違反や兆候があった場合の報告体制を整えるとしています。従業員への定期研修、機器・媒体の盗難防止、アクセス制御、不正アクセス・不正ソフトウェアから情報システムを守る仕組み、外部委託先への監督も明記しています。

これは単なる「情報を適切に管理します」という宣言より具体的なので3/5点としました。

ただし、企業全体のサイバーProtectionとして見ると、SOC、EDR、CSIRT、オフラインバックアップ、復旧目標時間、標的型メール訓練、ランサムウェア時の代替業務などは確認できません。

主なニュース・最近の動き

最近では、SI樹脂産業の統合によって事業領域が広がったことと、労働・健康面で外部認定が継続していることが重要です。

1.2025年11月、SI樹脂産業株式会社を吸収合併

会社公式沿革は、2025年11月にSI樹脂産業を吸収合併したと記載しています。官報由来の記録でも2025年9月に合併公告が確認できます。

自販機保守・3Rが中心だったグリーンバリューへ、樹脂関連の事業や研究蓄積が接続した点が重要です。

一方、合併後に具体的に何人、どの設備、どの顧客・事業が引き継がれたかは十分に公開されていません。

2.2025年12月、台東区WLB推進企業の更新認定

台東区は2025年度の審査でグリーンバリューを更新認定しました。

認定期間は2025年12月1日から2027年11月30日までで、子育て支援、働きやすい職場づくり、介護支援の3分野です。

これは会社自身の自己申告だけではなく、自治体の認定が存在する点で評価できます。

一方、認定ページから平均残業や育休取得率そのものは分からないため、制度・認定と定量成果を分けています。

3.2026年3月、旧SI樹脂産業の研究成果が公表

慶應義塾大学などの研究チームは2026年3月、P-Lifeを含有するポリスチレンやポリオレフィン系プラスチックを分解する微生物を複数取得したと発表しました。

発表では旧SI樹脂産業を「現:株式会社グリーンバリュー」としています。

ただし、研究担当者が事業移管後にグリーンバリューを退任したことも記載されているため、現在の研究組織や研究投資がどの程度継続しているかは別途確認が必要です。

4.2026年、健康経営優良法人2026への認定を公表

グリーンバリューは健康経営優良法人2026、中小規模法人部門への認定を公式サイトで公表しています。

同じページで健康診断100%、ストレスチェック100%、産業医指導、衛生委員会、長時間労働者面談まで開示しているため、認定ロゴだけに依存した評価ではありません。

今後、平均残業、40時間超・80時間超の人数、有休実績、労災件数まで同じページで公開されれば、制度が実際にどれほど成果を出しているか判断しやすくなります。

5.2026年7月、最新決算も黒字

2026年4月期の決算公告では、当期純利益約1億1,500万円、利益剰余金約3億8,700万円、純資産約4.9億円とされています。

前年の純利益2億600万円から減益ですが、赤字転落ではありません。

ただし、利益が出ていることと社員へ利益を還元していることは別問題です。現在のベースアップ・賞与実績が確認できないため、Safetyの賃金項目には自動加点していません。

重大事故・行政処分・回収・サイバー事故の確認

株式会社グリーンバリューと旧SI樹脂産業について、労災、死亡事故、書類送検、行政処分、火災、爆発、情報漏えい、サイバー攻撃、リコール、人員削減、閉鎖などを通常調査とは別に検索しました。

今回の公開調査範囲では、株式会社グリーンバリューそのものへ明確に帰属する死亡事故、大規模労災、重大行政処分、大規模リコール、重大情報漏えいは確認できませんでした。

ただし、検索で見つからないことは事故ゼロの証明ではありません。

会社単体の労災件数や休業災害度数率が公開されていないため、Safetyでは「事故がない会社」として満点評価していません。

総合評価

株式会社グリーンバリューには、分かりやすい強みがあります。

第一に、自販機を「設置して終わり」にせず、保守、整備、撤去、中古再利用、素材再資源化までつなげています。50社以上の協力会社による全国サービス網があり、自販機調整技能士も17人います。

第二に、安全衛生の開示は比較的具体的です。健康診断100%、ストレスチェック100%、40時間超・80時間超への面談、衛生委員会、健康づくり担当者、台東区WLB認定など、制度だけでなく一部成果まで確認できます。

第三に、茶殻配合軽量パネルの実車採用やSI樹脂産業の吸収合併など、資源循環を事業として広げる動きがあります。

一方、総合点を27点まで押し下げた最大の理由は、現在の「働いた結果」と「危機が起きたときの結果」が見えにくいことです。

2021年の求人・口コミには給与、休日、残業、福利厚生の具体情報があります。しかし2026年の企業審査で必要なのは、現在の基本給、賃上げ、平均残業、有休利用、離職、雇用区分別待遇です。

健康宣言には目標や管理ルールがありますが、現在の実績値がありません。

Protectionでも同様です。

50社以上の全国サービス網は平常時には強みですが、たとえば大規模災害で関東の協力会社が止まった場合に別地域へどのように切り替えるのか、春日部事業所が停止した場合にどこで整備を代替するのか、基幹システムが停止した場合に手動受注へ切り替えられるのかといった会社単体BCPは確認できません。

個人情報保護については、アクセス制御、従業員研修、委託先監督、不正アクセス・不正ソフトウェア対策まで具体的に開示しています。

しかし、サイバー攻撃からの復旧時間、バックアップ、BCP訓練までは見えません。

したがって今回のF評価は、「重大な事故や悪質な問題が確認されたためのF」というより、「安全衛生と3Rという具体的な強みはあるが、現在の労働成果と危機対応成果の説明責任が不足しているためのF」です。

改善の優先順位は3点です。

第一に、平均残業、40時間超・80時間超の人数、有休取得率、職種別給与レンジ、賃上げ率、賞与、離職率、非正規比率など、現在の労働実績を毎年公開することです。働く人が応募・継続就業を判断しやすくなり、Safetyの賃金、労働時間、雇用公平性を実績から再評価できます。

第二に、50社以上の協力会社網を災害時にどのように代替配置するのか、拠点停止時にどの会社・地域が引き継ぐのか、復旧訓練や実際の復旧時間を示すことです。顧客が自販機保守停止のリスクを判断しやすくなり、Protectionの災害、代替、復旧能力の評価材料になります。

第三に、中古自販機のReuse台数、素材回収量、廃棄削減量、茶殻使用量、パネルによる車両軽量化kg、燃料削減率など、3R・循環事業の成果を数量で示すことです。利用企業や市民が環境価値を比較しやすくなり、Innovationの商品改善・継続改善を実績から評価できます。

現在の27点からEランクの40点までは13点差です。

ただし、情報を公開しただけで13点上がるわけではありません。公開された実態が良好であり、具体的な成果と継続性が確認された項目だけを再採点します。

最終スコア

評価点数
Safety16 / 50
Innovation8 / 25
Protection3 / 25
総合27 / 100
シビックランクF

適用基準:企業審査マスター仕様書・100点制 第1版
評価時点:2026年9月28日

出典一覧

1.株式会社グリーンバリュー「会社情報・事業案内・SDGs」
会社概要、40人の従業員、技能士17人、50社超の協力網、3R、茶殻パネル、安全衛生施策、SI樹脂産業の吸収合併を確認。

2.台東区「令和7年度認定 株式会社グリーンバリュー」「令和7年度台東区ワーク・ライフ・バランス推進企業」
子育て支援、働きやすい職場づくり、介護支援の3分野での現行認定を確認。

3.Gビズインフォ「株式会社グリーンバリュー 第15期決算公告」
2024年4月30日時点の資本金45百万円、資本準備金45百万円等を確認。

4.株式会社伊藤園「伊藤園とキリンビバレッジ、自動販売機修理業務の協業を神奈川エリアで11月1日より開始」
2022年時点のグリーンバリューの修理窓口機能と、協業による役割変更を確認。

5.富士ベンダーサービス株式会社「会社概要」
主要取引先に株式会社グリーンバリューを掲載。

6.エン転職「株式会社グリーンバリュー」会社情報・社員口コミ、営業事務求人
2021年当時の給与・休日・福利厚生、社員口コミを確認。

7.官報決算関連資料
2026年4月期の純利益、純資産、利益剰余金等を確認。

8.株式会社伊藤園・慶應義塾大学等「P-Life含有プラスチックの分解菌に関する研究成果」
旧SI樹脂産業と現グリーンバリューとの事業系譜、研究担当者の移行状況を確認。

9.転職会議「グリーンバリューの評判・社風・社員の口コミ」
2015年頃の正社員口コミ1件を確認。

10.株式会社グリーンバリュー「プライバシーポリシー」
責任者、定期研修、物理的管理、アクセス制御、不正アクセス・不正ソフトウェア対策、委託先監督などを確認。

情報ランクの基準

ランク定義本記事での主な例
S公的機関の資料で直接確認できる情報、または独立第三者による検証・認証等の裏づけがある情報Gビズインフォ、台東区WLB認定
A企業自身の公式発表・報告書・採用情報などグリーンバリュー公式サイト、伊藤園公式発表、プライバシーポリシー
B役職・立場が確認できる関係者への取材・発言、記者による直接取材等今回は採点の中心となるB情報は限定的
C一般社員・元社員の勤務経験に基づく口コミエン転職、転職会議の社員・元社員口コミ
DXなど一般SNSで、発信者の立場や裏づけが十分でない情報今回は採点に使える有用投稿を確認できず
E匿名掲示板など、発信者の身元・関与をさらに確認しにくい情報5ちゃんねる・爆サイで有用情報を確認できず

情報ランクは情報の出どころと裏づけを示すもので、企業の良し悪しを評価する総合シビックランクとは異なります。媒体だけではなく、原発信者と根拠によって判定します。

低い情報ランクは虚偽を意味せず、高い情報ランクも記事全体の正しさを自動的に保証するものではありません。

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