ワインやスピリッツの瓶から、口元を覆う金属製のカプセルがなくなれば、商品そのものは飲めても、封緘、外観、ブランド識別、開封時の扱いやすさといった「最後の仕上げ」が失われます。数千、数万本を扱うワイナリーでは、一本ずつ形状や印刷のばらつきを確認するわけにもいきません。そこで必要になるのが、錫やアルミを成形し、印刷し、顧客ごとの寸法・意匠に合わせて大量かつ一定品質で供給する包装メーカーです。COLIEGE METALCO EMBALLAGESは、トゥールーズとル・ポン=クレティアン=シャベネに製造拠点を持ち、ワイン・スピリッツ向けのカプセル、フード、スリーブなどを設計・製造・販売するフランス企業です。[1][2]
会社公式は、4つの国内営業拠点、2,200の顧客、年間7億個のカプセル、世界で約200人の従業員という事業規模を示しています。[2] 一方、法人単体の最新公表決算として確認できた2023年は、売上高約3,750万ユーロ、従業員167人、従業員利益参加約40.1万ユーロでした。[3] 2026年には職種区分に応じ0.5~1.0%の一般昇給、半期・休暇賞与750ユーロ、土曜の任意時間外勤務への追加手当、利益参加制度の見直しが労使協定で定められています。[6]
ただし、会社が賃上げをしていることと、働く人の負担が十分に見えていることは別問題です。全社平均残業時間、有給休暇取得率、休業災害率、重大労災件数などは、十分に調べても会社単体の最新集計値を確認できませんでした。2026年に公表された男女平等指数は78/100で、産休復帰後の昇給に関する指標が0/15となり、外部データベースでは是正措置が必要と表示されています。[11][12] また、2026年の元従業員口コミには、生産ペースや機械保全への厳しい不満もありますが、これは匿名性のある個人の体験であり、事実確認された全社状況としては扱いません。[15]
一方、Innovationでは具体的な前進があります。Infini-TINは再生錫100%を使い、会社説明では99%超のリサイクル性と、回収・再溶解を組み合わせた場合に最大95%のCO2削減を掲げています。[21] つまり「環境に配慮する」という抽象的な宣言ではなく、回収箱をワイナリー等へ置き、使用済みカプセルを集め、再溶解して次のカプセルへ戻す循環工程を商品として構成しています。
本記事では、親会社Lafitte Groupや関連企業の制度を自動的にCOLIEGE METALCO EMBALLAGESへ移さず、この法人で確認できる雇用・労使・製造・安全・技術・危機対応を中心に審査します。
結論/総合シビックランク
COLIEGE METALCO EMBALLAGESの総合得点は29点/100点、総合シビックランクFです。適用基準は「100点制・第1版」、評価時点は2026年9月29日です。
| 評価軸 | 得点 | 満点 | 主な評価 |
|---|---|---|---|
| Safety | 17 | 50 | 2026年の一般昇給、賞与、利益参加、労使協定、福利厚生は具体的。男女平等指数78/100の課題も開示。一方、全社実残業・有休取得率・労災KPIが非公表 |
| Innovation | 10 | 25 | Infini-TINの再生錫・回収循環、R&D部門、新商品・商標開発を評価。ただし自社作業の負担削減と、生産性向上の社員への定量還元は弱い |
| Protection | 2 | 25 | ToulouseとLe Pont-Chrétien-Chabenetに製造機能を持つ構造は一定の分散要素。一方、BCP訓練、サイバー防御、復旧時間、市民支援の会社単体実績は確認できず |
| 総合 | 29 | 100 | シビックランクF |
F評価の中心は、商品品質が低いことではありません。企業として公開されている労使協定はむしろ具体的で、賃金・賞与・保障制度を確認できます。また、国のEntreprise du Patrimoine Vivant認定や、EcoVadis Bronze 2025、循環型カプセルの開発など、ものづくり・RSE面で評価できる材料があります。[22][23]
低得点の理由は、次の3種類に分けます。
- 確認された課題:現在公表されている男女平等指数は78/100で、産休復帰後の昇給指標が0/15です。2024年の88/100から総合点が下がっています。ただし、この指標だけから個々の女性社員への違法な差別があったと断定はしません。[11][12]
- 重要情報の非公表:全社平均残業時間、有休取得率、休業災害件数、労災度数率、重大ヒヤリハット、離職率、BCP訓練、サイバー復旧時間など。現行仕様では、十分な調査後も確認できない重要実績を推測で中間点にしません。
- 調査上の制約:TikTokはrobots.txt等により投稿本文を十分確認できませんでした。転職会議、OpenWork、エンゲージ会社の評判、5ちゃんねる、爆サイなどでは対象法人と確認できる有用情報を今回確認できませんでした。これ自体は企業の減点理由ではありません。
審査対象の整理
依頼名は「Coliege Metal & Emballage」でしたが、公的登録と会社公式で確認できる正式法人名はCOLIEGE METALCO EMBALLAGESです。フランス語表記ではColiège Metalco Emballagesと記載されています。[1][2]
| 区分 | 内容 | 今回の扱い |
|---|---|---|
| COLIEGE METALCO EMBALLAGES | SIREN 408 598 324のフランスSAS | 主な審査対象 |
| Coliège Metalco Emballages | 会社が使用するブランド・表記 | 同一対象 |
| LAFITTE GROUP | 現在の法人上のPresidentであり、会社公式が親会社として説明 | 親会社。親会社制度を対象会社実績へ自動適用しない |
| Le Bouchage Métallique | Le Pont-Chrétien-Chabenetの製造拠点・名称 | 対象法人の事業所として扱う |
| MORLO GmbH | ドイツ側グループ会社として求人に登場 | 別法人。雇用条件を混ぜない |
フランス政府の企業名簿では、本社SIRETは408 598 324 00015、所在地は44 rue Jean d’Alembert, 31100 Toulouse、主業は「軽量金属包装の製造」、法人形態はSASです。2026年9月13日更新データでも活動中です。[1]
基本情報
会社の規模や採点対象を誤らないため、法人単体の登記・決算と、会社がグローバル表示している数値を分けて整理します。
| 項目 | 内容 | 情報ランク |
|---|---|---|
| 法人名 | COLIEGE METALCO EMBALLAGES | S |
| SIREN | 408 598 324 | S |
| 本社 | 44 rue Jean d’Alembert, 31100 Toulouse, France | S |
| 法人形態 | SAS | S |
| 主業 | 軽量金属包装の製造、カプセル・フード・スリーブ等 | S・A |
| 設立 | 1996年8月5日、現法人 | S |
| President | LAFITTE GROUP | S相当の登記情報 |
| 資本金 | 1,401,200ユーロ | S相当の登記情報 |
| 2023年売上高 | 37,498,814ユーロ | S相当の公表決算 |
| 2023年純利益 | 683,587ユーロ | S相当の公表決算 |
| 2023年従業員数 | 167人 | S相当の公表決算 |
| 2023年従業員利益参加 | 401,173ユーロ | S相当の公表決算 |
| 会社公式規模 | 4国内営業拠点、2,200顧客、7億カプセル、世界約200人 | A |
| 現行男女平等指数 | 78/100 | A・S相当のEgapro由来データ |
2023年決算では売上高約3,750万ユーロ、営業利益約439万ユーロ、純利益約68.4万ユーロでした。従業員利益参加として約40.1万ユーロが計上されています。[3] 会社に利益があること自体は加点しませんが、その利益の一部が従業員参加制度として実際に計上されていることは、賃金・利益還元を見るうえで具体的な材料です。
2026年求人では会社自身を約150人の家族経営型SMEと説明しています。[5] 2023年決算の167人、公式サイトの「世界200人」と差があるため、数値の対象時点・範囲を混ぜず、「現在の法人単体人数はおおむね150人規模と会社求人が説明するが、最新公的確定値としては2023年167人」と扱います。
主な業務内容と拠点
この会社の仕事は、完成したボトルに「飾り」を付けるだけではありません。顧客が指定する瓶径、口部形状、素材、色、印刷、エンボス、開封方法などを設計に落とし、錫・アルミ等の素材を成形し、印刷し、検査し、同じ仕様を大量に再現して出荷する必要があります。[2][20]
Toulouse本社・工場
Toulouseの44 rue Jean d’Alembertには本社、Sud-Ouest営業機能、製造工場があります。[4]
現在の求人から、現場の仕事を具体化できます。[5]
- 成形機オペレーターは、素材を機械へ供給し、製品仕様に合わせて機械を機械的・空気圧的に調整し、生産物を確認します。
- グラビア印刷機オペレーターは、アルミ、インク、印刷シリンダー等を準備し、機械を設定・監視・調整しながら印刷品質を維持します。
- 管理部門では給与担当者が約60人分の給与計算からDSNまでを処理し、事業所の会計も担当する求人が出ています。
- 営業部門では地域顧客との商談、既存顧客管理、開拓、営業所の管理、新商品・新工程の提案を技術・生産部門と連携して進めます。
つまり、Toulouseでは「デザインされた商品を売る」だけでなく、素材投入、色・印刷の再現、成形、品質管理、受注、給与・会計までが同じ事業基盤で動いています。
Le Pont-Chrétien-Chabenet/Le Bouchage Métallique
Indre県のLe Pont-Chrétien-Chabenetには、Le Bouchage Métalliqueと呼ばれる工場があります。[4]
現行求人では、プレス成形機の段取り・調整担当を募集しており、材料供給、製品特性に合わせた機械設定、生産確認が主な仕事です。[5] 2026年の労使協定では、この拠点をBMと略し、非管理職が土曜に自主的に時間外勤務する場合の追加手当23ユーロ、勤続に応じた休暇、研修手当などを個別に定めています。[6]
Toulouse工場とIndre工場の二拠点があることは事業分散の材料ですが、両工場が互いの全製品を同じ量・品質で代替できる証拠は確認できません。Protectionでは「二工場だから完全なバックアップ」とは評価しません。
Avignon、Yvrac、Beauneの営業拠点
会社公式は、Avignon、Yvrac、Beauneに地域営業拠点を置いています。[4] 公的登記でもこれらの事業所が現在活動中であることを確認できます。[3]
営業担当者は、ワイン産地に近い場所で顧客と仕様を詰め、製造側へ必要な寸法・意匠・数量・納期を戻します。大量生産品であっても、カプセルはブランドごとに色・印刷・エンボスが異なるため、顧客と工場の間をつなぐ地域営業の役割が大きい業種です。
顧客について
会社公式は2,200顧客と説明しますが、主要顧客名の一覧は公表していません。[2] したがって、有名ワイナリーや酒類メーカーを推測で顧客として書きません。
確認できる顧客層は次の通りです。
- ワイン生産者・ネゴシアン
- スピリッツ事業者
- オイル等の食品事業者
- 化粧品・医薬品・食品向けスリーブ利用企業
2026年3月の裁判資料には、南仏のワイン関連事業者が2022年に12万個のカプセルを注文した商取引が確認できますが、これは代金回収をめぐる個別訴訟であり、特定顧客を「主要顧客」として宣伝材料にはしません。[25]
事業による人間への貢献
金属カプセルは生活必需品そのものではありません。それでも、商品の真正性、ブランド識別、開封性、輸送・陳列時の外観保持など、ワイン・食品等を安全かつ分かりやすく市場へ届けるための包装機能を担います。さらに、地域工場で金属加工・印刷の技能を維持し、ワイン産地に近い営業拠点から小規模生産者を含む顧客へ対応することも、地域産業を支える一つの役割です。
地域のワイン・スピリッツ産業へ小ロット・個別仕様を届ける
同社のカプセルは、素材、色、印刷、エンボス等を顧客ごとに変更できます。[2][20] ワイナリー側から見ると、瓶の形やブランドデザインに合わせた包装を自社で金属加工・印刷設備まで持たずに調達できます。
会社は4地域に営業拠点を配置し、2,200顧客へ対応すると説明しています。[2][4] これは大手向けの単一大量生産だけでなく、地域のワイン事業者が包装を外部調達できる基盤として意味があります。
一方、顧客満足度、納期遵守率、不良率、クレーム件数などは会社単体で十分確認できません。「顧客数が多いから高品質」とは自動的に評価しません。
金属加工・印刷の技能を残す
COLIEGE METALCO EMBALLAGESは2024-2025年のEntreprise du Patrimoine Vivant認定企業として、フランス政府のOccitanie地域資料にも掲載されています。[22] 対象分野はワイン産業向けのsur-bouchage製造です。
EPVは雇用条件の良さを証明する制度ではありません。しかし、成形、印刷、素材選択、金型・機械調整などの技能を国内工場で維持し、次世代へ継承する能力が第三者の公的制度で認定された点は、事業の人間貢献として評価できます。
包装を循環資源へ近づけるInfini-TIN
同社が近年最も具体的に示している改善がInfini-TINです。[21]
会社説明では、次の構成になっています。
- カプセル素材に再生錫100%を使用する。
- 使用後も再び錫として回収・再生できる単一素材系を目指す。
- ワイナリーや販売地点へ回収箱を置く。
- 使用済みカプセルを回収、分別、再溶解し、新しいカプセルの原料へ戻す。
- ライフサイクル分析を根拠に99%超のリサイクル性を掲げる。
- 回収・地域再溶解を組み合わせた仕組みで最大95%のCO2削減を掲げる。
これらの数値は会社発表であり、本記事では独立第三者によるLCA検証書そのものを確認できていません。そのため「最大95%削減」は企業側の算定結果として扱います。それでも、単に薄肉化や「リサイクル可能」と表示するだけでなく、回収工程を含めた商品設計になっている点はInnovationとして具体的です。
環境リスクを持つ工場として行政監督を受ける
Toulouse工場はフランスのICPE制度上、許可を受けて操業する施設です。Géorisquesでは、印刷設備、金属加工、ポリマー保管のほか、吸入急性毒性カテゴリー3の物質、可燃性液体、水環境に有害な物質の保管区分が登録されています。Non-Sevesoで、最新確認できるDREAL検査は2024年10月10日、2024年12月には追加的な県令上のprescriptions complémentairesが公開されています。[18]
これは直ちに「違反工場」を意味しません。危険物・溶剤等を扱う製造業として、行政許可・監督の対象であるという事実です。事故・環境事故・労災の会社単体KPIが見えないため、安全実績は別途低く評価します。
代表業務・代表事業の審査
この会社を最もよく表す仕事は、顧客が指定する外観・寸法・素材を、成形・印刷・検査の工業工程へ落とし込み、何万個単位でも同じ仕様で再現することです。デザイナーだけ、営業だけ、機械オペレーターだけでは完成しません。
一つのカプセルができるまで
公開されている商品・求人情報から、代表的な工程を次のように整理できます。[5][20]
- 営業担当がワイナリー等から瓶の形、寸法、色、意匠、数量、納期を受け取る。
- 技術・R&D・デザイン側が素材、印刷、成形方法、エンボス等を決める。
- 生産側が錫・アルミ等を供給し、成形機やプレス機を製品仕様へ合わせて設定する。
- グラビア、シルク印刷などで色・ロゴ・装飾を再現する。
- オペレーターが機械状態と生産品を監視し、形状・印刷・外観を確認する。
- 完成品を顧客仕様ごとに出荷し、地域営業が次回注文や変更へ対応する。
この工程で人に残るのは、色合わせ、機械の段取り、例外判断、品質確認、顧客との仕様調整です。単純反復だけでなく技能が必要なため、EPV認定とも整合します。[22]
技術革新が作業者の負担を減らしたか
ここは情報が弱い部分です。
会社は「継続的な工程改善」「技術革新」を説明し、R&D部門も持っています。[20] しかし、自社工場について次のbefore/afterは確認できませんでした。
- 手作業の重量物搬送をロボット化し、持ち上げ回数が何回減ったか。
- 印刷色調整をデジタル化し、段取り時間が何分減ったか。
- 自動検査導入で目視検査時間が何時間減ったか。
- 機械防護改善で挟まれ・切創事故が何件減ったか。
- 生産性向上後に残業が何時間減ったか。
そのため、技術企業であること自体を「作業負担・危険の削減」の加点には使いません。
労働環境
COLIEGE METALCO EMBALLAGESは非上場企業ながら、フランスの企業協定公開制度を通じて、賃金、賞与、利益参加、保障、テレワーク、CSEなどの情報をかなり具体的に確認できます。一方、制度は見えるのに「実際にどの程度休めたか」「事故が何件起きたか」という結果値が弱いという特徴があります。
賃金・利益の還元
2025年11月27日にCGTと締結され、2026年1月1日から適用されたNAO協定では、勤続12か月以上の対象社員に一般昇給を定めています。[6]
- MetallurgyのA2~C6等は原則1.0%。
- 印刷部門とB3~C6等も原則1.0%。
- D7~E10は0.8%。
- F11以上は0.5%。
- 一部SMIC連動者は移行ルールを適用。
- 半期・休暇賞与は730ユーロから750ユーロへ増額。
- BMの非管理職が自主的に土曜一日を時間外勤務する場合、23ユーロ総額の追加手当。
昇給率は高率とは言いにくいものの、企業単体で「誰に何%」まで公開されている点は評価できます。
さらに2023年決算では、従業員利益参加として401,173ユーロが計上されています。[3] 2026年協定では利益額に応じたparticipationの計算式を見直し、利益が35万~50万ユーロの場合の係数を2.50%とする新ケースを設けています。また2026年上期にintéressementの交渉を開始することも約束しました。[6]
過去の2022年協定でも、2023年から職種により0.5~2.0%の一般昇給、対象者への最大2,000ユーロの価値分配賞与、BM拠点のRBE賞与、営業アシスタントの目標賞与、スリーブ部門の効率賞与を導入しています。[26]
一方、2026年の実際の平均支給額、利益参加の一人当たり平均、基本給中央値、男女・職種別の年収分布は確認できません。
賃金・利益の還元は6/10点です。
労働時間・休息
労働時間で最も重要な点は、「300時間」という数字を実残業と誤解しないことです。
2022年に締結された協定では、2023年から全社員の年間時間外労働contingentを300時間まで引き上げました。協定は、事業拡大への柔軟性を高めるため、追加採用と並行して時間外労働を活用すると説明しています。[9]
これは「全社員が300時間残業した」という意味ではなく、年間上限・枠の設定です。2026年現在の実際の平均残業時間、300時間に近い社員の割合、夜勤時間、休日出勤回数は確認できませんでした。
2022年末のテレワーク協定では、産業企業であることを踏まえ、対象業務について週1~2日程度のテレワーク制度を設け、right to disconnectも盛り込んでいます。[10] Indeedの従業員Q&Aでは、2024年に年間休暇25日という回答、2025年に「テレワークはオフィス職のみ」という回答があります。[13] ただし、これらは従業員投稿であり全社の公的集計ではありません。
現行仕様では、制度や上限は見えても、実残業・有休取得率という重要実態が不明なため、労働時間・休息は0/10点です。これは「長時間労働が確認された」という意味ではありません。
雇用の安定・待遇の公平性
2023年決算の従業員数は167人、2022年は174人でした。[3] 2026年の求人は会社を約150人規模と説明しています。[5] これだけから大量解雇や急激な雇用崩壊は読み取れません。
公平性で明確な現在指標は男女平等指数です。公式サイトは2026年の指数を78/100として、次の内訳を公表しています。[11]
- 男女賃金差:33/40。
- 昇給率差:35/35。
- 産休復帰後に必要な昇給を受けた女性の指標:0/15。
- 上位10報酬者における少数側性別:10/10。
2024年の指数は88/100で、当時は産休復帰指標15/15、上位報酬者指標5/10でした。[5] 現在は上位報酬者側が改善した一方、産休復帰指標が大きく悪化しています。Egapro由来の外部データでは78点に「是正措置が必要」と表示されています。[12]
この0/15がどの人数を母数にするのか、対象者が何人だったか、2026年中にどう是正したかまでは確認できません。したがって違法な賃金差別と断定はせず、「公表指標として明確な課題がある」と評価します。
雇用の安定・待遇の公平性は2/5点です。
福利厚生、育児・介護
2026年から、一部のmetallurgy非管理職について、就業不能・障害・死亡保障の保険料会社負担を50%から60%へ引き上げています。[7]
2025年にはCSEの社会・文化活動予算へ18,000ユーロの例外的な追加拠出を行う協定も締結されています。[8] Glassdoorの口コミでは、mutuelle、CSE、chèques vacances、目標賞与、participation等を肯定する声があります。[14]
テレワーク制度や利益参加、従業員貯蓄も求人・協定で確認できます。[10][27]
一方、育児休業取得率、男性育休取得率、介護休業利用者、保障制度の利用率、復職率などの法人単体KPIは確認できません。
福利厚生、育児・介護は3/5点です。
人権・ハラスメント・労使関係
現在の労使関係では、CGTが2025年NAO・保障協定・CSE社会予算協定に署名し、2023年のCSE範囲協定にはCGTとCFE-CGCが参加しています。[6][7][8][17] 労働組合と会社が賃金、保障、時間、CSEを継続交渉していることは、労使対話の実在を示します。
一方、内部通報件数、ハラスメント相談件数、是正完了率、研修受講率は確認できません。
過去の労働紛争もあります。2023年11月、最高裁に相当するCour de cassationは、RBE賞与等をめぐる従業員との訴訟で会社側と従業員側双方の上告を棄却しました。下級審では、雇用契約の不誠実な履行に対する損害賠償が認められており、その判断が維持されました。[16] ただし一つの個別事件を現在の全社員環境へ一般化しません。
さらに2018年には、組合・CHSCT等の代表を務めた保護対象従業員の解雇許可をめぐる行政訴訟があり、行政控訴院はハラスメント疑惑に関する事実認定に疑義が残るとして会社側の訴えを退けました。[24] ここでも、元従業員がハラスメントを行ったと事実認定されたとは書きません。
継続的な労使協定を評価しつつ、救済・通報KPIが不足し、過去に労働紛争も確認されるため、人権・ハラスメント・労使関係は3/5点です。
従業員・元従業員の口コミ
口コミは統計ではなく、職種・時期・個人差が大きいため、確認された内容を補助資料としてのみ使います。
Indeedでは、2022年12月のToulouseの機械オペレーターによる1件のレビューが1/5で、管理職による監視や職場環境への強い不満を述べています。[13]
Glassdoorでは4件、総合3.3/5、51%が友人に勧めると表示されています。[14]
| 投稿日・属性 | 主な内容 | 情報ランク |
|---|---|---|
| 2026年4月、匿名社員 | CSE、participation、ワークライフバランス、技能職の報酬を肯定。一方、成長には専門技能習得が必要と指摘 | C |
| 2024年3月、print-webグラフィック職 | mutuelle、CSE、休暇券、目標賞与、チームを肯定。労働条件、速い生産ペース、管理、賃金伸びを批判 | C |
| 2022年1月、事務職 | 権威的な企業文化、コミュニケーション不足、圧力を批判 | C |
| 2022年12月、Indeed機械オペレーター | 管理者による監視等への強い不満 | C |
GoWorkでは2026年6月、元従業員と自己申告する投稿者が、管理による生産圧力、速いペース、低賃金、機械の予防保全不足を批判しています。[15] ただしGoWorkは投稿者の雇用関係を独立確認していないため、匿名自己申告という限界を明記します。
転職会議、OpenWork、エンゲージ会社の評判も対象法人名で個別検索しましたが、今回の検索範囲ではCOLIEGE METALCO EMBALLAGESの勤務実態を確認できる本文を見つけられませんでした。
口コミに否定的な声があることは記録しますが、これだけで会社全体を「劣悪」と断定したり、Safetyの事故項目を減点したりはしません。
Safety
Safetyでは、金属加工・印刷設備で働く人の安全と、顧客へ供給する包装材の安全・適合性を分けます。COLIEGE METALCO EMBALLAGESは品質・環境への方針や行政許可は比較的確認できますが、働く人の事故実績が見えない点が最大の弱点です。
労働安全・健康
Toulouse工場はICPE許可施設で、印刷、金属加工、可燃性液体、水環境有害物質等を扱います。[18] つまり切創・挟まれだけでなく、印刷インク、溶剤、化学物質、火災等のリスク管理も必要な工場です。
会社はRSE方針で「職場の安全」を掲げ、EcoVadis Bronze 2025も取得したと公表しています。[11][23] しかし、今回確認できなかった重要KPIは次の通りです。
- 2024~2026年の休業災害件数。
- 労災度数率・強度率。
- 死亡労災件数。
- 切創・挟まれ・化学物質曝露等の事故分類。
- near miss件数。
- 安全研修受講率。
- 設備保全に起因する事故件数。
重大な死亡労災や大規模工場事故を会社名・拠点名で追加検索しましたが、今回の公開調査範囲では確認できませんでした。ただし「検索で見つからない」ことは安全実績の証明ではありません。
GoWorkの2026年投稿には機械保全への不満がありますが、匿名口コミだけで実際に設備が法令違反状態だったとは判断できません。[15]
会社単体の事故成果が十分な調査後も確認できないため、労働安全・健康は0/10点です。
商品・サービスの安全
COLIEGE METALCO EMBALLAGESは商品技術資料で、POLYTOPやPOLYSUP等の包装がEU包装指令94/62/ECおよびフランス環境法規の該当規定に適合すると説明しています。[19]
会社公式は統合的な品質管理システムを運用し、顧客仕様、品質、安全、持続可能性を管理するとしています。[20] またEPV認定は技能品質の公的認定として参考になります。[22]
一方、2024~2026年の全商品不良率、顧客クレーム件数、重大回収、検査不合格率などを会社単体で確認できませんでした。大規模リコールも今回の検索範囲では確認できませんが、「ゼロ」とは断定しません。
商品・サービスの安全は3/5点です。
Safety小計は17/50点です。
Innovation
Innovationで最も評価できるのは、包装を「捨てる前提」から回収・再資源化へつなげようとしている点です。一方、自社工場の自動化が作業者の負担をどれだけ減らしたかという人間側の成果はほとんど見えません。
作業負担・危険の削減
同社は機械成形・印刷・R&Dを行い、継続的工程改善を掲げています。[20] しかし、現行仕様が求める次の情報は確認できませんでした。
- 従来の手作業が何工程あったか。
- 新設備で何工程を自動化したか。
- 重量物持ち上げ回数、危険区域への立入、手作業時間が何%減ったか。
- 自動化によって労災・腰痛・切創等が何件減ったか。
- 作業者がどの職務へ移ったか。
そのため、機械設備を持つ製造会社であることだけを理由に加点せず、作業負担・危険の削減は0/10点です。
商品・サービスの改善
Infini-TINは、近年の商品改善として具体性があります。[21]
再生錫100%、回収箱、回収、分別、再溶解、再びカプセルへ戻すという循環を一つの仕組みにしています。会社は99%超のリサイクル性と最大95%のCO2削減を掲げています。
2025年にはInfini-TINの商標を登録し、2026年3月にはALLIANCE CAPSULESも商標登録されています。[12][28] 商標登録そのものを技術革新とは評価しませんが、R&D部門が商品・ブランド開発を継続している補助材料になります。
Infini-TINの環境数値について第三者検証書の全文までは確認できないため満点にはせず、商品・サービスの改善は4/5点です。
改善成果の人間への還元
2022年協定では、スリーブ部門へ「prime d’efficience」を設け、営業アシスタントにも目標賞与、BM拠点にはRBE賞与を導入しました。[26] また現在も利益参加制度が存在し、2023年決算では約40.1万ユーロの従業員利益参加が実際に計上されています。[3]
つまり、効率・業績の一部を従業員報酬へ接続する仕組みは存在します。
一方、Infini-TINや工程改善によって生まれた利益・時間の何%が、基本給、休暇、労働時間短縮、人員増、教育へ戻ったのかは確認できません。因果関係と配分率が弱いため、改善成果の人間への還元は2/5点です。
研究開発・現場改善の継続
会社公式はR&D部門による新商品・新工程開発を明示しています。[20] Infini-TINの2025年商標登録、2026年のALLIANCE CAPSULES登録、2025年のEcoVadis Bronze、EPV認定など、直近にも商品・工程・RSEの更新が続いています。[22][23][28]
会社の歴史ページも「継続的な工程改善」を事業方針として掲げています。[2]
新しい取り組みが一回限りではないことは確認できるため、研究開発・現場改善の継続は4/5点です。
Innovation小計は10/25点です。
Protection
包装部品メーカーが止まると、顧客は中身のワインを作れていても完成品を予定通り出荷できないことがあります。そのため、複数拠点、材料調達、サイバー防御、復旧計画が重要です。ただし、COLIEGE METALCO EMBALLAGESはこの領域の会社単体KPIをほとんど公開していません。
災害への備え・訓練
Toulouse工場は危険物を含むICPE許可施設であり、行政上の設備・環境リスク管理が必要です。[18] しかし、会社単体で次の実績を確認できませんでした。
- 火災・化学物質漏えいを想定した訓練回数。
- 地震・洪水・長時間停電を想定したBCP訓練。
- 非常用電源の稼働時間。
- 安否確認完了時間。
- 工場避難完了時間。
行政許可を受けていることと、事業継続訓練の成果は別です。災害への備え・訓練は0/5点です。
生産・物流・調達の代替
同社はToulouseとLe Pont-Chrétien-Chabenetに製造拠点を持ち、Avignon、Yvrac、Beauneにも営業拠点があります。[4]
一拠点しかない会社より地理的分散はあります。しかし両工場がどの素材・商品・印刷を相互代替できるか、主要材料を複数社から調達しているか、代替生産を実際に試したかは公開されていません。
構造的な分散だけを限定的に評価し、生産・物流・調達の代替は2/5点です。
サイバー防衛・情報保護
会社は顧客データ、デザインデータ、注文、給与・会計、製造指示等を扱うため、サイバー停止は製造にも影響します。
今回、会社単体で次の情報を確認できませんでした。
- ISO/IEC 27001等の認証。
- MFA、EDR、SOC、CSIRT等の運用。
- 標的型メール訓練。
- バックアップ復元試験。
- 重大インシデント件数。
- RTO・RPO。
2024~2026年の大規模ランサムウェア被害・情報漏えいも今回の検索範囲では確認できませんでしたが、「事故が見つからない」ことは防御能力の実績にはなりません。
サイバー防衛・情報保護は0/5点です。
供給継続・復旧能力
会社が工場停止、IT停止、主要設備故障、材料不足を経験した際、何時間・何日で通常供給へ戻れるかというRTOや復旧実績は確認できませんでした。
二つの工場があることは生産代替項目で限定的に評価済みのため、同じ事実を二重加点しません。復旧時間・訓練実績がないため、供給継続・復旧能力は0/5点です。
危機時の市民への対応
災害時に、同社が包装製造設備、物資、資金、輸送を市民・自治体へ緊急提供した最近の定量実績は今回確認できませんでした。
通常の地域雇用や寄付を危機支援へ読み替えず、危機時の市民への対応は0/5点です。
Protection小計は2/25点です。
SNS・匿名掲示板の確認結果
公式資料・求人・口コミサイトとは別工程で、2026年9月29日にSNSと匿名掲示板を検索しました。対象法人と同名別組織を混同しないよう、正式法人名COLIEGE METALCO EMBALLAGESを中心に検索しています。
| 媒体 | 検索方法・範囲 | 確認結果 |
|---|---|---|
| X/旧Twitter | 正式社名にtravail、salarié、salaire、accident、grève等を組み合わせて検索 | 対象法人社員の勤務実態を裏づける一般投稿本文を確認できず |
| 正式社名で検索 | 採点に使える社員の勤務体験本文を確認できず | |
| YouTube | 正式社名で検索 | 対象法人の労働実態を検証できる一般社員動画を確認できず |
| TikTok | 正式社名でsite検索 | robots.txt等の取得制限で投稿本文を十分確認できず |
| 正式社名で検索 | 採点に使える対象社員投稿を確認できず | |
| 5ちゃんねる | 正式社名でsite検索 | 対象法人と確認できる投稿を確認できず |
| 爆サイ | 正式社名でsite検索 | 対象法人と確認できる投稿を確認できず |
| 会社公式・関係者投稿を検索 | Infini-TIN、EcoVadis、EPV等の公式発信を事業確認に利用。一般社員の匿名労働口コミとしては扱わず |
SNS・掲示板で投稿が見つからないことは減点していません。TikTokの取得制限も企業側の問題とは扱いません。
主なニュース・最近の動き
2025~2026年は、賃金制度、男女平等指数、循環型商品、RSE評価で動きがありました。単に出来事を並べず、働く人・顧客・企業評価へどう関係するかを説明します。
2026年1月、一般昇給・賞与・保障制度の改定が発効
2025年11月にCGTと締結したNAO協定が2026年1月1日から適用されました。[6]
職種等に応じ0.5~1.0%の一般昇給、半期・休暇賞与750ユーロ、BM土曜任意勤務への23ユーロ手当、利益参加計算式の見直し、intéressement交渉開始などが盛り込まれています。また別協定では、一部非管理職の就業不能・障害・死亡保障について会社負担を60%へ引き上げました。[7]
これは制度の存在だけでなく、2026年に実際に適用される条件としてSafetyの賃金・福利厚生へ反映しています。
2026年、男女平等指数が78/100へ低下
会社公式が現在掲げる指数は78/100です。[11] 2024年は88/100でした。[5]
賃金差指標は33/40、昇給率差は35/35、上位報酬者の性別バランスは10/10ですが、産休復帰後の昇給指標が0/15となりました。外部のEgapro由来表示では是正措置が必要とされています。[12]
母数人数や是正内容は十分公開されていないため、個別の差別認定はしません。しかし公平性の実測指標が悪化した事実としてSafetyへ反映しました。
2025~2026年、Infini-TINの循環型モデルを展開
Infini-TINは2025年2月に商標登録され、2025年末から2026年にかけてVSpack等で回収循環型の商品として発信されています。[21][28]
会社は再生錫100%、99%超のリサイクル性、最大95%のCO2削減を掲げています。回収箱を顧客側へ置き、使用済みカプセルを回収・再溶解するところまで仕組みに入れている点をInnovationの主要根拠としました。
一方、削減率の第三者検証書や年間回収重量、実際に回収されたカプセル数は今回確認できず、将来性と実績を分けています。
2025年、EcoVadis Bronzeを取得
会社公式LinkedInはEcoVadis 2025でBronzeメダルを取得し、評価企業の上位35%に入ったと公表しています。[23]
EcoVadisは環境、労働・人権、倫理、持続可能な調達等を見る外部評価です。第三者評価があることはプラスですが、Bronze取得だけで実残業や労災が良好だとは判断できません。そのため個別KPIが不足する項目を自動的に加点していません。
2024年10月、Toulouse工場をDREALが検査、同年12月に追加的な県令上の規定
Géorisquesによれば、Toulouse工場の最新掲載DREAL検査日は2024年10月10日で、同年12月11日付でprescriptions complémentairesが公開されています。[18]
Toulouse工場は印刷・金属加工に加えて可燃性液体等を扱う許可施設です。公開ページだけでは「重大違反に対する処分」とは確認できないため、そのようには書きません。現在も許可を受けて操業中で、Non-Sevesoとされています。
項目別得点・シビックランク
適用基準:100点制・第1版
評価時点:2026年9月29日
Safety 17/50点
| 項目 | 得点 | 具体的根拠 | 理由区分・情報ランク |
|---|---|---|---|
| 賃金・利益の還元 | 6/10 | 2026年0.5~1%一般昇給、750ユーロ賞与、2023年利益参加約40.1万ユーロ、participation制度 | S・A。実支給平均・賃金中央値は不足 |
| 労働時間・休息 | 0/10 | テレワーク制度、時間外労働枠は確認 | 実平均残業、有休取得率、夜勤・休日実績が重要情報として非公表 |
| 雇用の安定・待遇の公平性 | 2/5 | 現行男女平等指数78/100、賃金差33/40、産休復帰0/15 | A・S相当。確認された指標上の課題。違法差別とは断定しない |
| 福利厚生・育児・介護 | 3/5 | 保障の会社負担60%、CSE追加拠出18,000ユーロ、テレワーク、利益参加等 | S・A・C。取得率・利用率は不足 |
| 人権・ハラスメント・労使関係 | 3/5 | CGT・CFE-CGCを含む労使協定・CSE。過去に雇用紛争も確認 | S。現在の相談・通報・救済KPIは不足 |
| 労働安全・健康 | 0/10 | ICPEとして行政監督、重大事故は検索範囲で確認せず | 会社単体の労災率・事故件数・研修成果が非公表 |
| 商品・サービスの安全 | 3/5 | 技術資料でEU包装規制適合、統合品質管理、EPV | A・S。全社不良率・回収・クレームKPIは不足 |
Innovation 10/25点
| 項目 | 得点 | 具体的根拠 | 理由区分・情報ランク |
|---|---|---|---|
| 作業負担・危険の削減 | 0/10 | 工程改善方針はある | 自社作業のbefore/after、削減時間・重量・事故が非公表 |
| 商品・サービスの改善 | 4/5 | Infini-TINの再生錫、回収・再溶解、循環モデル | A。環境効果は具体的だが第三者検証全文・回収実績不足 |
| 改善成果の人間への還元 | 2/5 | 効率賞与、RBE賞与、利益参加制度が存在 | S・A。個別Innovation成果との因果・還元率は不足 |
| 研究開発・現場改善の継続 | 4/5 | R&D部門、Infini-TIN、2026年新商標、継続的工程改善 | A・S相当 |
Protection 2/25点
| 項目 | 得点 | 具体的根拠 | 理由区分・情報ランク |
|---|---|---|---|
| 災害への備え・訓練 | 0/5 | ICPE規制対象ではある | BCP・火災・停電等の訓練成果が非公表 |
| 生産・物流・調達の代替 | 2/5 | ToulouseとLe Pont-Chrétien-Chabenetの2製造拠点、複数営業拠点 | A・S。相互代替能力・切替実績は不明 |
| サイバー防衛・情報保護 | 0/5 | 重大公表事故は検索範囲で確認せず | 防御体制・訓練・RTO等の重要情報が非公表 |
| 供給継続・復旧能力 | 0/5 | 複数拠点は別項目で評価 | 工場・IT停止からの復旧時間、代替運用実績が非公表 |
| 危機時の市民への対応 | 0/5 | 最近の具体的緊急支援を確認できず | 重要成果を確認できず。未実施とは断定しない |
総合:29/100点
総合シビックランク:F
総合評価
COLIEGE METALCO EMBALLAGESは、「情報が何もない会社」ではありません。むしろ賃金・利益参加・CSE・保障制度については、フランスの労使協定制度を通じてかなり具体的な条件を確認できます。2026年には0.5~1.0%の一般昇給、750ユーロの半期・休暇賞与、利益参加式の改定、保障負担の引き上げが行われています。[6][7] 2023年決算では約40.1万ユーロの従業員利益参加も実際に計上されています。[3]
事業面では、国のEPV認定を受ける金属加工・印刷技能を維持し、2,200顧客へカプセル等を供給しています。[2][22] Infini-TINは、再生錫を使うだけではなく、使用済みカプセルを回収して再溶解する循環へ踏み込んでおり、単なる環境宣言より具体性があります。[21]
それでも29点・Fになった最大の理由は、働く人の「結果」と危機対応の「結果」が見えないことです。現行仕様では、制度があるだけでは重要な実態を中間点で埋めません。
改善の優先順位は次の3点です。
- 労働時間と労災を会社単体KPIで公開する
300時間の時間外労働枠があることは分かりますが、重要なのは何時間実際に働いたかです。全社平均残業、職種別残業、有休取得率、夜勤・休日勤務、休業災害、労災度数率、near missを毎年示せば、口コミではなく実測でSafetyを判断できます。
- 男女平等指数78/100、特に産休復帰0/15の原因と是正結果を示す
現在の指数は過去の88点から下がっています。[11][12] 産休復帰対象者が何人で、なぜ0点となり、次の給与改定でどう是正したかを示すことが重要です。指標を公開しているだけではなく、改善が確認できれば雇用公平性を再評価できます。
- BCP・サイバー・代替生産を実績で示す
二つの製造拠点は強みになり得ます。しかし、Toulouseが止まった場合にIndreで何%代替できるのか、主要材料を何社から調達しているのか、システムを何時間で復旧できるのかが見えません。RTO、バックアップ復元試験、代替生産テスト、災害訓練を公開すればProtectionは大きく変わります。
次のシビックランクEは40点以上で、現在の29点との差は11点です。ただし、情報を公開しただけで11点上がるわけではありません。公開された結果が良好で、運用・成果・継続性まで確認できた項目だけを再採点します。
この会社は、伝統技能と循環型包装という「商品側の改善」は比較的見えています。次に必要なのは、同じ解像度で「その商品を作る人が何時間働き、どれだけ安全で、改善利益をどの程度受け取り、会社が止まったとき何時間で復旧できるか」を見える形にすることです。
出典一覧
[1] L’Annuaire des Entreprises「Siège social – COLIEGE METALCO EMBALLAGES」
[2] Coliège Metalco Emballages「Histoire」「公式サイト」
[3] Pappers/Le Figaro Entreprises「COLIEGE METALCO EMBALLAGES」公表決算・事業所・登記情報
[4] Coliège Metalco Emballages「Contact」
[5] Coliège Metalco Emballages「Carrière」および2026年求人
[6] Légifrance/DILA「ACCORD D’ENTREPRISE SUR LA NEGOCIATION ANNUELLE OBLIGATOIRE – Année 2025」、2026年1月適用
[7] Légifrance「Régime collectif de prévoyance incapacité, invalidité et décès」
[8] Légifrance「Abondement exceptionnel au budget des œuvres sociales année 2025」
[9] 企業協定「Contingent d’heures supplémentaires」、2023年から300時間枠
[10] 2022年テレワーク・right to disconnect協定、DILA由来
[11] Coliège Metalco Emballages「Nos Engagements」
[12] Pappers「Egapro、2025年78/100・Mesures de correction nécessaires」
[13] Indeed「COLIEGE METALCO EMBALLAGES : carrières et emplois」
[14] Glassdoor「Avis sur Coliege Metalco Emballages」
[15] GoWork「COLIEGE METALCO EMBALLAGES avis」
[16] Cour de cassation, Chambre sociale, 15 novembre 2023, 21-24.931 / 22-16.813
[17] Légifrance「Accord d’entreprise fixant le périmètre du CSE」
[18] Géorisques「Installations classées – COLIEGE METALCO EMBALLAGES, Toulouse」
[19] Coliège Metalco Emballages「Fiche technique POLYTOP / POLYSUP」
[20] Coliège Metalco Emballages「Savoir-faire」
[21] COLIEGE METALCO EMBALLAGES公式LinkedIn「Infini-TIN」
[22] Préfecture de région Occitanie「Entreprises du patrimoine vivant 2024-2025」
[23] COLIEGE METALCO EMBALLAGES公式LinkedIn「EcoVadis Bronze 2025」
[24] Cour administrative d’appel de Bordeaux, 17 décembre 2018, 16BX02163, 16BX02166
[25] Tribunal judiciaire de Toulon, 10 mars 2026, RG 26/00057
[26] DILA由来「NAO 2022」
[27] Indeed 2026年求人「Gestionnaire paie et comptable」「Responsable des ventes」「Conducteur machine Héliogravure」
[28] INPI由来商標データ「Infini-TIN」「ALLIANCE CAPSULES」、Origami Entreprises集約
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 公的機関の資料で直接確認できる情報、または独立した第三者による検証・監査・認証等で裏づけがある情報。裏づけられた範囲に限る |
| A | 企業自身の公式発表、報告書、採用情報など。企業側の説明・自己申告であり、独立した裏づけまでは確認していない情報 |
| B | 役職や立場が確認できる関係者への取材・発言、記者による直接取材等に基づく情報 |
| C | 一般社員、元社員、パート、アルバイトなどの勤務経験に基づく口コミ |
| D | Xなど一般的なSNS投稿で、発信者の立場や内容の裏づけが十分でない情報 |
| E | 匿名掲示板など、発信者の身元や関与をさらに確認しにくい情報 |
情報ランクは情報の出どころと裏づけを示すもので、企業の良し悪しを評価する総合シビックランクとは異なります。媒体だけでなく原発信者と根拠で判定するため、企業公式SNSの発表はAなどとして扱います。低い情報ランクは虚偽を意味せず、高い情報ランクも記述全体の正しさを保証するものではありません。
