私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、その企業の働き方や安全対策、事業のあり方を間接的に支えています。
コンプモトでパソコンや周辺機器、スマートフォン用品、食品・飲料などを購入すれば、その売上は販売事業者であるコンプモト株式会社に入ります。そこで得られた利益が、社員の賃金や休暇、安全対策、ECシステムの改善、人材育成などにどう使われるのかは、購入する側にとっても無関係ではありません。
今回の企業審査では、コンプモト株式会社について、働く人への還元、安全性、EC業務の自動化、災害やシステム障害への備えなどを調べました。
同社では、商品登録や価格調整、在庫・配送管理を独自システムで効率化し、毎月1万単位の商品情報メンテナンスを半自動化するなど、Innovationでは具体的な取り組みが確認できます。
一方で、その効率化によって社員の残業が何時間減ったのか、賃金や休日がどれだけ改善したのかについて公開情報がありません。また、賃金、平均残業時間、有給取得率、離職率、労災件数、サイバー攻撃時の復旧時間など、企業を人間への貢献という視点で評価するための重要情報も十分に公表されていません。
そのため、今回の総合点は22/100点、シビックランクFとしました。EC業務を効率化する技術は評価できる一方、その成果を働く人へどう還元しているのかを確認できないことが、大きな課題です。
コンプモト株式会社の企業審査結果
| 評価軸 | 得点 |
|---|---|
| Safety | 2/50 |
| Innovation | 14/25 |
| Protection | 6/25 |
| 総合 | 22/100 |
| シビックランク | F |
| 主な強み | 主な課題 |
|---|---|
| 商品登録・価格調整を独自システムで効率化 | 賃金・残業・休日など労働環境の開示が少ない |
| 毎月1万単位の商品メンテナンスを半自動化 | 自動化成果が社員へどう還元されたか非公表 |
| 100社超のメーカー在庫を連携 | 労災件数や安全衛生の実績が非公表 |
| 直送・受注発送を組み合わせた物流 | BCPや災害訓練の具体的情報が少ない |
| 複数ECモールで商品を販売 | サイバー防御・復旧時間が非公表 |
| ECノウハウを学校・地域へ共有 | 自動化後の雇用変化が非公表 |
事業内容と人間への貢献
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 法人名 | コンプモト株式会社 |
| 法人番号 | 5420001010694 |
| 所在地 | 青森県弘前市大字泉野2丁目14番地11 |
| 代表者 | 葛西豊喜 |
| 主な事業 | ECによるパソコン・周辺機器等の販売 |
| 主な販売先 | 楽天市場、Yahoo!ショッピング等 |
| 主な取扱商品 | PC・周辺機器、スマートフォン用品、食品、飲料、青森県産品等 |
| 取扱規模 | コンプモト関連サイトでは10万点以上の商品を案内 |
Gビズインフォでは、コンプモト株式会社の法人番号と所在地を確認できます。
楽天市場やYahoo!ショッピングでは、パソコン、周辺機器、スマートフォン関連商品、食品、飲料、青森県産品など幅広い商品を販売しています。
主な事業内容
コンプモトは、多数の商品をEC上で販売する事業を行っています。
特に特徴的なのは、単に商品を仕入れて販売するだけではなく、大量の商品情報、価格、メーカー在庫、入荷予定、発送状況などをシステムで管理している点です。
100社以上のメーカーから在庫情報を取得し、メーカー直送と受注後発送を組み合わせることで、大量の商品を扱える仕組みを構築しています。
事業による人間への貢献
コンプモトの事業は、利用者が必要なパソコン、周辺機器、事務用品、食品・飲料などをオンラインで購入できる環境を提供することにあります。
近隣店舗で扱っていない専門的な商品でも、ECを利用することで購入できます。
法人にとっても、複数の店舗を探し回らず、大量の商品から必要な機器や用品を選べることは調達時間の削減につながります。
また、青森県産品などを全国へ販売することは、地方の商品を地域外の消費者へ届ける役割も持っています。
Safety 2/50
Safetyでは、働く人の賃金、労働時間、休息、雇用、安全、健康と、利用者が安全に商品やサービスを利用できる環境を評価します。
コンプモト株式会社はEC事業やシステムについては比較的具体的な情報を公開していますが、社員の働き方についての公開情報が非常に少ない企業です。
そのため、問題が確認されたから低得点なのではなく、働く人がどのような条件で働いているのかを判断するための重要情報が公開されていないことが、大きな減点要因になっています。
賃金・利益の還元 0/10
コンプモト株式会社単体について、社員の平均賃金、基本給、賞与、昇給、ベースアップ、賃上げ率などの十分な公開情報がありません。
同社のEC事業は年商10億円を超える規模として紹介されたことがあります。
しかし、売上が大きいことと、その利益が社員へ還元されていることは別です。
売上拡大やECシステムによる効率化で得られた利益が、社員の賃金や賞与へどれだけ戻されているのかについて公開情報がありません。
公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。
そのため0/10点としました。
ベースアップ率、平均賃金、賞与、利益還元額などが継続的に公開されれば、4点以上を検討できます。
労働時間・休息 0/10
コンプモト株式会社単体について、平均残業時間、年間休日、有給取得率、休日出勤、勤務間インターバルなどの公開情報がありません。
EC事業では、商品登録、価格変更、注文処理、在庫確認、問い合わせ、発送など、多くの作業が発生します。
同社はこうした作業をシステムで効率化しています。
しかし、その結果として社員の残業時間が何時間減ったのか、休日が増えたのかについて公開情報がありません。
公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。
そのため0/10点です。
雇用の安定・待遇の公平性 0/5
正社員・非正規社員数、雇用形態別人数、離職率、平均勤続年数、男女別人数、障がい者雇用率などについて十分な公開情報がありません。
また、EC業務の自動化が進んだ後に従業員数がどう変化したのかについても公開情報がありません。
自動化によって人員削減が行われたことを示す根拠は確認できません。
一方で、雇用を維持しながら自動化を進めたと評価できるだけの情報もありません。
そのため0/5点です。
福利厚生・育児・介護 0/5
育児休業、介護休業、看護休暇、短時間勤務、健康支援、退職金などについて、コンプモト株式会社単体の十分な公開情報がありません。
公開情報がない点は課題です。
そのため0/5点です。
人権・ハラスメント・労使関係 0/5
ハラスメント防止規程、相談窓口、内部通報制度、労働組合、人権方針、相談件数、是正件数などについて十分な公開情報がありません。
社員が問題を感じたとき、どのような仕組みで相談し、どのように救済されるのかを外部から判断できません。
そのため0/5点です。
労働安全・健康 0/10
倉庫やオフィスでの労災件数、休業災害、ストレスチェック、安全衛生委員会、健康診断後の支援などについて十分な公開情報がありません。
楽天市場店では、感染症拡大時に従業員の安全確保のため人員を縮小して営業すると案内したことがあります。
従業員の安全を優先してサービス水準を一時的に落とす判断は評価できます。
しかし、一時的な感染症対応だけでは、通常時の労働安全・健康を高く評価することはできません。
そのため0/10点です。
商品・サービスの安全 2/5
楽天市場店では店舗セキュリティ責任者を明記しています。
また、楽天市場では決済を楽天側が処理し、問い合わせフォームでも利用者の実メールアドレスをショップ側が直接参照しない仕組みが使われています。
管理医療機器販売業の届出についても案内されています。
こうしたECプラットフォーム側の安全機能を利用している点は評価できます。
一方、コンプモト株式会社自身の情報セキュリティ認証、脆弱性管理、個人情報漏えい件数、セキュリティ事故件数などについて十分な公開情報がありません。
そのため2/5点です。
従業員・元従業員の口コミ
従業員口コミサイト等を確認しましたが、今回の採点根拠として利用できる形で、コンプモト株式会社の職種、時期、雇用形態を十分に特定できる口コミは確認できませんでした。
口コミが少ないこと自体は減点していません。
SNS・匿名掲示板の確認結果
X、一般SNS、5ちゃんねる等についても確認しましたが、今回の企業審査で採点根拠として使用できる本文確認可能な投稿は確認できませんでした。
SNSや掲示板に情報が少ないこと自体は減点していません。
Innovation 14/25
Innovationはコンプモト株式会社の最も強い評価軸です。
大量の商品を扱うECでは、商品登録、価格変更、廃番処理、在庫確認、入荷確認、発送処理など、大量の反復作業が発生します。
コンプモトでは、こうした業務を独自システムで効率化していることが確認できます。
作業負担・危険の削減 6/10
コンプモトでは、自社オリジナルの商品登録・価格調整ツールと、配送・在庫管理システムを利用していることが紹介されています。
商品登録・価格調整では、仕入原価や他社価格などをもとに価格を調整する仕組みを構築しています。
さらに、廃番商品と新商品を合わせて毎月1万単位の商品メンテナンスが発生する中で、それを半自動で管理しているとされています。
人が一件ずつ商品を確認し、価格や商品状態を変更する作業を大幅に減らせる仕組みです。
単純反復作業を技術へ移している点は具体的であり、6点としました。
一方、システム導入前後で何時間の作業を削減したのか、何人分の作業負担が減ったのかについて公開情報がありません。
削減時間や人員負担を数字で示せれば8点以上を検討できます。
商品・サービスの改善 4/5
配送・在庫システムでは、100社以上のメーカーからほぼ毎日在庫情報を取得しているとされています。
メーカーからの直送と、商品を仕入れて発送する方式を組み合わせています。
メーカーごとの入荷予定もシステムで管理し、商品が入荷した日に発送できる仕組みを整えています。
利用者側から見れば、多数の商品を扱いながら、在庫状況や入荷予定を管理して発送できることはサービス改善につながります。
そのため4/5点です。
満点にしない理由は、発送遅延率、誤配送率、欠品率、注文処理時間などの継続的な改善結果が公開されていないためです。
改善成果の人間への還元 0/5
ここがコンプモト株式会社のInnovationにおける最大の弱点です。
商品登録、価格調整、在庫管理、配送処理の自動化は確認できます。
しかし、自動化によって、
・社員の残業時間が何時間減ったのか
・休日が増えたのか
・賃金が上がったのか
・業務量が減ったのか
・必要人数が減った場合に社員をどう扱ったのか
・削減されたコストを社員へどれだけ還元したのか
について公開情報がありません。
技術によって会社の効率が上がったことと、働く人が豊かになったことは同じではありません。
人が担っていた単純作業を減らしたのであれば、その成果を残業削減、休日、賃金、安全などへ返しているかまで確認したいところです。
現時点ではそれを確認できないため0/5点です。
研究開発・現場改善の継続 4/5
コンプモトでは、商品登録・価格調整システム、配送・在庫管理システム、需要予測など、複数の仕組みをEC運営に利用しています。
単発のシステム導入ではなく、大量の商品を効率的に販売するために複数の業務改善を継続してきたことが確認できます。
そのため4/5点です。
一方、直近年度の改善投資額、システム更新内容、削減時間などを毎年継続して公開しているわけではありません。
こうした成果まで継続的に公開されれば5点を検討できます。
自動化・システム導入後の雇用状況
コンプモトでは、大量の商品情報、価格、在庫、発送をシステムで処理する仕組みが確認できます。
一方、自動化導入前後の従業員数、採用数、退職者数、配置転換人数、契約終了、採用抑制などについて公開情報がありません。
今回の調査では、「自動化によって従業員を解雇した」とする根拠は確認できませんでした。
ただし、「自動化しても雇用を維持した」と評価できるだけの情報もありません。
そのため、雇用への影響は非公表として扱います。
Protection 6/25
Protectionでは、災害、物流停止、仕入先停止、サイバー攻撃、システム障害などが起きても、利用者が商品を購入できる状態をどれだけ維持できるかを評価します。
コンプモトは100社以上のメーカー在庫と連携し、複数のECモールを利用している点では一定の強みがあります。
一方、BCP、サイバー防御、復旧時間については公開情報が不足しています。
災害への備え・訓練 0/5
地震、豪雨、火災、停電などを想定したBCP、避難訓練、非常電源、データバックアップ訓練などについて十分な公開情報がありません。
ECモールでは災害や悪天候による配送遅延を案内していますが、配送遅延の告知と、自社が災害時にも事業を継続できることは別です。
例えば大規模停電で受注システムが止まった場合、何時間で復旧できるのか、別拠点へ切り替えられるのかについて公開情報がありません。
そのため0/5点です。
生産・物流・調達の代替 3/5
コンプモトの配送・在庫システムでは、100社以上のメーカーから在庫情報を取得し、メーカー直送と受注後発送を組み合わせています。
一つの倉庫や一つの仕入先だけに依存しない仕組みは、商品供給の継続性という点で強みです。
例えば一つのメーカーで在庫がなくても、類似商品や別メーカー商品を販売できる可能性があります。
そのため3/5点です。
一方、特定メーカーが停止した場合の代替手順、物流会社が停止した場合の代替会社、災害時の切替訓練について公開情報がありません。
代替可能な割合や切替時間まで確認できれば4~5点を検討できます。
サイバー防衛・情報保護 1/5
楽天市場店では店舗セキュリティ責任者が明記されています。
また、楽天市場側の決済システムや問い合わせシステムを利用することで、利用者の決済情報などを販売店舗だけで管理しない仕組みになっています。
一方、これは主にECモール側のセキュリティです。
コンプモト株式会社単体で、多要素認証、EDR、SOC、ネットワーク分離、バックアップ、サイバー演習などをどの程度行っているのかについて公開情報がありません。
そのため1/5点です。
供給継続・復旧能力 2/5
コンプモトは楽天市場、Yahoo!ショッピングなど複数の販売チャネルを利用しています。
さらに、100社以上のメーカー在庫を利用する仕組みがあるため、一つの販売サイト、一つの仕入先だけに依存している企業よりは供給経路が分散しています。
そのため2/5点です。
一方、自社の在庫・価格・注文処理システムが停止した場合の目標復旧時間、バックアップからの復元時間、手動受注への切替方法などについて公開情報がありません。
公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。
危機時の市民への対応 0/5
災害時にパソコン、通信機器、食品、飲料などを自治体や避難所へ優先供給する協定や、被災地へ物資を提供した具体的実績について、コンプモト株式会社単体の公開情報は確認できませんでした。
同社は食品、飲料、IT機器など幅広い商品を扱っているため、災害時には生活物資や通信環境を支える役割を担える可能性があります。
しかし、現在の公開情報では具体的な支援体制を確認できないため0/5点です。
人への還元
コンプモト株式会社を評価するうえで、最も重要な論点の一つが「自動化の成果を誰へ返しているのか」です。
同社では、毎月1万単位の商品情報メンテナンスを半自動化し、100社以上のメーカー在庫をシステムへ取り込み、価格や配送処理も効率化しています。
これは、人が一件ずつ価格や在庫を確認するような単純反復作業を技術へ置き換える取り組みとして評価できます。
しかし、その先の情報がありません。
自動化によって浮いた時間を残業削減へ使ったのか。
必要人数が減った場合、社員を解雇せず別の仕事へ配置したのか。
効率化によって利益が増えた場合、賃金や賞与を増やしたのか。
年間休日や有給取得を増やしたのか。
こうした情報が公表されていません。
そのため、コンプモト株式会社は「EC業務の効率化に強い企業」と評価できますが、「効率化の成果を働く人へ還元している企業」とまでは現時点では評価できません。
Innovation内の「改善成果の人間への還元」は0/5点としました。
良いニュース・最近の前向きな動き
良いニュースでは、コンプモトが大量の商品を人海戦術だけで処理するのではなく、独自システムで効率化している点と、そのECノウハウを地域や教育へ共有している点を取り上げます。
こうした取り組みはInnovationに関係します。さらに、自動化によって生まれた時間や利益を社員の賃金・休暇へ還元できれば、Safetyにもつながります。
大量の商品メンテナンスを半自動化
コンプモトでは、商品登録・価格調整を独自ツールで処理し、廃番・新商品を含む毎月1万単位の商品メンテナンスを半自動で管理していると紹介されています。
大量の商品ページを人が一件ずつ更新するよりも、システムへ置き換えることで単純反復作業を減らせます。
これは「人がやらなくてもよい仕事を技術へ移す」というInnovationの考え方に合致します。
次に必要なのは、何時間の作業を削減し、その時間が社員へどう返ったのかを数字で示すことです。
100社以上のメーカー在庫をシステムで連携
コンプモトでは100社以上のメーカーから在庫情報を取得し、直送や受注後発送に活用しています。
利用者にとっては、商品の選択肢を増やしながら、多数の在庫情報を効率的に管理できるメリットがあります。
企業側でも、担当者がメーカーへ一社ずつ在庫確認する作業を減らせる可能性があります。
ECノウハウを学校・地域へ共有
コンプモトは楽天IT学校に参加し、青森県内の高校を対象にECに関する講義を行った実績があります。
また、EC事業者支援や自治体に関係するEC分野の支援にも取り組んできました。
自社のECノウハウを社内だけで囲い込まず、学生や地域事業者へ共有することは、人材育成や地域経済への貢献として評価できます。
悪いニュース・問題となった動き
今回の公開情報調査では、コンプモト株式会社について、重大な労災、行政処分、大規模情報漏えいなどを示す強い資料は確認できませんでした。
しかし、「大きな不祥事が見つからないこと」と「高い安全性を確認できること」は同じではありません。
最大の問題は、働く人や危機対応について判断するための情報が非常に少ないことです。
労働環境の定量情報がほとんど公表されていない
コンプモトでは、商品数、EC運営、自動化システムについては具体的な情報が確認できます。
一方、賃金、残業時間、年間休日、有給取得率、離職率、育児休業、労災件数などについて公開情報がありません。
購入者がコンプモトで商品を買えば、その売上は会社へ入ります。
その利益によって社員がより良い賃金や休日を得ているのか、それとも効率化しても働き方が変わっていないのかを外部から判断できません。
この情報不足がSafetyの大きな減点理由です。
自動化後の人への還元が見えない
大量の商品管理をシステムへ置き換えていることは明確な強みです。
しかし、自動化後に残業が減った、休日が増えた、賃金が上がったといった情報がありません。
効率化によって会社側の処理能力だけが増え、社員の負担が変わっていないのであれば、人間への貢献としては十分とは言えません。
自動化の前後比較を公表することが必要です。
コンプモト株式会社を名乗る偽サイトが確認された事例
2025年には、「コンプモト株式会社」を名乗る偽ECサイトについて第三者から注意情報が出ています。
これはコンプモト株式会社自身が不正を行ったという意味ではなく、第三者に会社名を悪用された事例です。
EC企業にとって、会社名を悪用した偽サイトは利用者の金銭被害につながる問題です。
公式店舗一覧、偽サイトへの注意喚起、発見時の問い合わせ窓口などを分かりやすく公開することが重要です。
総合評価と、これから改善してほしいこと
現在22点・シビックランクFです。
Eは40点からなので、次のランクまであと18点です。
コンプモト株式会社の強みは、EC事業の大量の反復作業をシステムで効率化していることです。
一方、その技術によって生まれた時間や利益が、働く人へどのように還元されているのかが見えません。
また、賃金、残業、休日、労災、BCP、サイバー復旧など、市民が企業を判断するための重要情報も不足しています。
自動化の成果を労働時間と賃金で公開してほしい
現在の「作業負担・危険の削減」は6/10点、「改善成果の人間への還元」は0/5点です。
商品登録、価格調整、在庫確認などを半自動化している点は高く評価できます。
一方、その結果として社員がどれだけ楽になったのかについて公開情報がありません。
例えば、
・自動化前後の月平均残業時間
・商品登録1件当たりの処理時間
・月間総作業時間
・従業員数
・平均賃金
・年間休日
・有給取得率
などを公開してほしいところです。
仮に、自動化によって社員の残業時間が大幅に減り、賃金も維持・上昇し、休日も増えたことが確認できれば、「改善成果の人間への還元」は0→4点程度を検討できます。
Safetyの情報を積極的に公開してほしい
現在のSafetyは2/50点です。
これは重大な問題が大量に確認されたためではありません。
働く人を評価するための情報がほとんど公開されていないことが主な理由です。
平均賃金、残業時間、年間休日、有給取得率、育児休業取得率、離職率、労災件数などを継続的に公開してほしいところです。
単に数字を公開するだけでなく、それらが年々改善していることまで確認できればSafetyは大きく上がります。
BCPとサイバー復旧時間を公開してほしい
現在、「災害への備え・訓練」は0/5点、「サイバー防衛・情報保護」は1/5点、「供給継続・復旧能力」は2/5点です。
コンプモトの事業は、商品情報、価格、在庫、注文、配送をシステムで処理することで成立しています。
そのためシステム停止は事業そのものの停止につながります。
バックアップ、別システムへの切替、手動処理、サイバー攻撃時の復旧訓練などを行い、
「システム停止から何時間で受注を再開できたか」
「バックアップから何時間で復元できたか」
まで公開してほしいところです。
実際の復旧訓練と時間が確認できれば、Protectionを大きく改善できます。
働く人への利益還元を具体化してほしい
コンプモトで商品を購入すると、その売上は同社へ入ります。
その売上が新しいシステムや商品拡充だけではなく、社員の生活改善にも使われていることを確認できれば、購入する側も企業をより評価しやすくなります。
例えば、利益増加に合わせて、
・ベースアップ
・賞与増加
・休日増加
・残業削減
・教育費負担
・育児・介護支援
などへ還元した実績を公開してほしいところです。
次のランクへ上がるための具体例
現在22点・Fで、Eまであと18点です。
| 改善項目 | 現在 | 改善後の例 | 加点 |
|---|---|---|---|
| 賃金・利益の還元 | 0/10 | 4/10 | +4 |
| 労働時間・休息 | 0/10 | 4/10 | +4 |
| 福利厚生・育児・介護 | 0/5 | 3/5 | +3 |
| 労働安全・健康 | 0/10 | 4/10 | +4 |
| 改善成果の人間への還元 | 0/5 | 3/5 | +3 |
| 合計 | 22点 | 40点 | +18 |
この改善が実態として確認できれば、22点から40点となり、シビックランクFからEへ上がります。
コンプモトの場合、新しい技術をさらに増やすこと以上に、すでに持っている技術によって生まれた利益と時間を、働く人の賃金、休日、安全、自由時間へ返すことが重要です。
出典一覧
1.Gビズインフォ「コンプモト株式会社」
2.Yahoo!ショッピング「コンプモト ヤフー店 会社概要」
3.楽天市場「コンプモト 楽天市場店 会社概要」
4.COMPMOTO関連サイト
5.トゥルーコンサルティング「コンプモト株式会社 特別講演」
6.PR TIMES「コンプモト株式会社のEC戦略・システム活用に関する紹介」
7.ASCII.jp「コンプモトのEC戦略に関する記事」
8.COMPMOTO「ねっと通販勉強くらぶ/実績紹介」
9.株式会社ネオブラッド「偽サイトの情報公開」2025年2月21日
シビックランクの基準
| シビックランク | 点数 |
|---|---|
| S | 90~100点 |
| A | 80~89点 |
| B | 70~79点 |
| C | 60~69点 |
| D | 50~59点 |
| E | 40~49点 |
| F | 20~39点 |
| G | 0~19点 |
シビックランクは企業の総合点をS~Gで示す評価です。
コンプモト株式会社は22点のため、今回の評価はFです。
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報 |
| A | 企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、記名取材など、発信主体を確認できる公表情報 |
| B | 従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報 |
情報ランクは情報の出どころと検証状態を示すもので、企業の良し悪しを評価する総合シビックランクとは別です。
Sは独立した第三者の裏づけがあるため最も強い根拠として扱います。
AとBは単純な上下関係ではなく、公表情報と現場側情報という性質の違いです。
