私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。
働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。
反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。
だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。
今回審査する株式会社レゾナント・システムズは、総合58点、シビックランクDです。
レゾナント・システムズの特に強い点は、バス・鉄道の安全と現場負担を減らす機器を具体的に開発していることです。送迎用バスの置き去り防止支援装置「かくにん君」は国土交通省ガイドライン適合品として掲載され、音声合成放送装置や運行管理システムでは、車載器データの一括更新や帳票自動作成によって夜間作業や事務作業を減らす仕組みを提供しています。[出典7・8・9]
そのため、この企業の製品やサービスが交通事業者に選ばれれば、運転士や運行管理者の確認漏れ・事務負担を技術で減らし、乗客の安全と働く人の負担軽減を両立しやすい社会になる可能性が高まります。
一方で、改善点として、同社で働く人自身の結果情報が不足しています。2026年の求人では年間休日120日、サービスエンジニアの月平均残業20時間などを確認できますが、会社単体の平均残業、有給取得率、労災件数、メンタルヘルス、男女賃金差、離職率などを毎年比較できる公開情報は確認できませんでした。転職会議の投稿集計では残業34.2時間、有給消化率56.7%となっていますが、古い口コミも含むため現在の会社実績とは分けて扱います。[出典3・4・6]
この記事では、株式会社レゾナント・システムズの強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。
株式会社レゾナント・システムズの企業審査結果
レゾナント・システムズは、公共交通の安全機器、業務負担を減らすシステム、継続的な製品開発では強みがあります。働く環境も年間休日120日、育休取得実績、退職金や各種手当を確認できます。一方、会社単体の労働実績、DX導入後の人間への還元、BCPの定量情報が弱く、総合点を抑えました。
| 評価軸 | 得点 | 主な評価 |
|---|---|---|
| Safety | 29/50 | 年間休日120日、育休実績、ISO9001、安全機器を評価。平均賃金・労災・男女差・残業実績の会社単体開示が弱い |
| Innovation | 19/25 | 夜間作業をなくすデータ一括更新、帳票自動化、置き去り防止、ドライブレコーダーなどを評価。削減時間や賃金・休日への還元は未開示 |
| Protection | 10/25 | 2026年6月のISO27001取得と全国拠点を評価。BCP訓練、代替運用、RTO・RPOなどの会社単体開示が弱い |
| 総合 | 58/100 | シビックランクD |
主な強み
・社員数125名、1952年から続く交通機器・システム企業
・年間休日120日、完全週休2日制、育休取得実績あり
・バス向け「かくにん君」が国土交通省ガイドライン適合品
・DRHV-6100が国土交通省の対象機器として認定
・車載器データ自動更新で夜間作業をなくす設計
・運転日報・帳票の自動作成で運行管理業務を軽減
・2014年にISO9001、2026年6月にISO27001を横浜本社で取得
・2026年まで毎年のように新製品・新システムを投入
主な課題
・会社単体の平均年収、賃金中央値、ベースアップ率が非公表
・会社単体の平均残業、有給取得率、労災件数、メンタル不調などが非公表
・転職会議の投稿集計では残業34.2時間、有給消化率56.7%
・一部の現行求人で固定残業30時間分を含む給与設計
・男女賃金差、女性管理職比率、離職率の公開情報がない
・顧客現場の業務削減時間を定量化した情報が少ない
・BCP訓練、代替拠点切替時間、RTO・RPOの公開情報がない
・2026年10月31日で「チケパスプラス」の定期券購入受付を終了予定
事業内容と人間への貢献
レゾナント・システムズは、バス・鉄道向けの音声案内、表示器、ドライブレコーダー、バスロケーション、安全支援装置などを開発・製造する企業です。富士急グループ向けのITシステム開発も担い、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせて公共交通の運行を支えています。[出典1・2]
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社レゾナント・システムズ |
| 英文名 | Resonant Systems Inc. |
| 設立 | 1952年12月12日 |
| 代表者 | 代表取締役社長 石塚 利之 |
| 本社 | 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4-34-26 |
| 資本金 | 2,500万円 |
| 社員数 | 125名、2026年5月1日現在 |
| 株主 | 富士急行株式会社 |
| 主な拠点 | 横浜、山梨、渋谷、仙台、名古屋、関西、広島 |
| 主な事業 | 交通機器、録音・映像、業務システム、クラウド・ITサービス |
情報ランク:A。[出典1]
バス・鉄道の案内と運行を支える
主力は、音声合成放送装置、液晶・LED案内表示、バスロケーション、ドライブレコーダー、デジタルタコグラフなどです。乗客には「次にどこへ停まるのか」「バスが今どこにいるのか」を伝え、運転士や運行管理者には運行ナビ、映像、位置情報、帳票などを提供します。[出典2・7・8]
公共交通では、一つの表示・放送ミスが乗客の乗り間違いや混乱につながります。運転士が運転しながら手作業で多くの情報を扱う必要がなくなれば、安全運転へ集中しやすくなります。
置き去り防止と事故防止
「かくにん君」は、送迎後の車内点検を音声で促し、後部座席まで確認する行動を支援する装置です。国土交通省・こども家庭庁のガイドライン適合製品リストにA-005として掲載されています。2023年3月時点で3,000台以上のバスで利用されていたと同社は公表しています。[出典9・18]
また、「用心くん」や「安全くん」、バックカメラ、ソナー、AI障害物検知など、車両周辺の事故を防ぐ機器も展開しています。[出典7・11]
運行管理者の事務負担も減らす
運行管理システムでは、車載器から取得した情報を使い運転日報などの帳票を自動作成できます。また、更新データをLTEやWi-Fiで一括更新することで、従来の夜間作業をなくし、現場負担を軽減すると説明しています。[出典8]
DRHV-6100では、LTE・Wi-Fiによる運行データの自動収集、乗務員指導書の自動作成、リアルタイム映像確認などにも対応しています。[出典10]
Safety 29/50
Safetyでは、レゾナント・システムズで働く人が十分に休めるか、安全に働けるか、待遇の公平性が確認できるかに加え、同社の交通機器が利用者の安全を守れるかを確認しました。休日制度と福利厚生、製品安全には強みがありますが、会社単体の労働結果が十分に公開されていないことが最大の弱点です。
賃金・利益の還元:5/10
2026年の求人では、サービスエンジニアの基本給が月26万5,400円~36万4,870円、予定年収400万~600万円です。組込みソフト開発では基本給26万~41万円、固定残業30時間分を含む月給31万~48万円、予定年収430万~630万円とされています。昇給・賞与制度もあります。[出典3・4]
一方、これは求人レンジであり、既存社員全体の実際の平均賃金ではありません。会社単体の平均年収、中央値、職種・年齢別賃金、毎年のベースアップ率、利益増加分をどれだけ従業員へ返したかは確認できませんでした。
2018年頃の転職会議口コミには、残業代は支払われる一方、給与水準に不満があったという投稿もあります。ただし古い個人投稿であり、現在の給与水準へそのまま一般化しません。[出典6]
求人水準と昇給制度を評価し5/10点です。
情報ランク:A・B。
労働時間・休息:6/10
2026年の求人では、年間休日120日、完全週休2日制、土日祝休みが確認できます。サービスエンジニアでは月平均残業20時間で、夜間作業が発生する場合には翌日の勤務スケジュールを調整するとしています。[出典3]
組込みソフト開発求人も年間休日120日ですが、給与には固定残業30時間分が含まれています。固定残業手当は実際に毎月30時間残業していることを意味しませんが、長時間労働を防ぐためには実残業時間の公開が必要です。[出典4]
転職会議の投稿データでは残業34.2時間、有給消化率56.7%です。口コミは17件規模で、2016~2018年頃の古い投稿も含まれるため現在の全社実績とはみなしません。古い口コミでは年度末の繁忙や部署による休日出勤・徹夜を指摘する投稿がありました。[出典6]
現在の休日制度は評価できるものの、会社公式の平均残業・有休取得率がないため6/10点です。
情報ランク:A・B。
雇用の安定・待遇の公平性:3/5
現行求人では正社員採用、転勤なしの職種があり、社員数は2024年124名から2026年125名とほぼ維持されています。[出典1・3]
一方、男女別賃金、女性管理職比率、正規・非正規比率、離職率、中途採用後の定着率などは会社単体で確認できませんでした。
雇用の継続性は一定程度確認できるものの、待遇の公平性を比較できる情報が不足しているため3/5点です。
情報ランク:A。
福利厚生・育児・介護:4/5
現行求人では、育児休業取得実績あり、退職金、単身者寮、財形貯蓄、富士急グループ鉄道・バス無料乗車証、グループ施設優待、保養施設、資格取得支援などを確認できます。[出典3・4]
家族手当や住宅手当を設ける職種もあります。
一方、男女別の育児休業取得率、平均取得日数、介護休業利用実績、復職率などは公開されていません。
制度と実際の育休取得を確認できるため4/5点です。
情報ランク:A。
人権・ハラスメント・労使関係:2/5
富士急グループとしてコンプライアンスや人権に関する仕組みはありますが、企業審査ではレゾナント・システムズ単体の実績を重視します。
今回確認した公開情報では、同社単体のハラスメント相談件数、内部通報件数、是正件数、労働組合の有無、労使協議の結果などを確認できませんでした。
親会社の制度だけを子会社の実績へ置き換えず2/5点です。
情報ランク:A。結果情報は確認できず。
労働安全・健康:4/10
本社求人では屋内全面禁煙を確認でき、サービスエンジニアでは夜間作業発生時に翌日の勤務を調整するとしています。[出典3]
一方、車載器の取付・修理、製造・評価、全国への出張など、電気機器や車両周辺で作業する職種を持つ企業でありながら、会社単体の労災件数、休業災害、度数率、ヒヤリハット、メンタルヘルス休職率、長時間労働者数を毎年比較できる公開情報は確認できませんでした。
重要情報が非公表であるため4/10点です。
事故ゼロを推測して加点することはしません。
情報ランク:A。
商品・サービスの安全:5/5
横浜本社では2014年にISO9001認証を取得しています。品質方針でも「安全・安心を支える品質」を明示し、品質管理・保証体制を継続改善するとしています。[出典11・13]
さらに、「かくにん君」は国土交通省のガイドライン適合品、DRHV-6100は国土交通省の認定・補助対象機器となっています。[出典9・10・17]
交通安全に直接関わる製品で、公的基準への適合と品質マネジメントの両方を確認できるため5/5点です。
情報ランク:S・A。
従業員・元従業員の口コミ
転職会議には17件の口コミがあり、投稿者集計では残業34.2時間、有給消化率56.7%です。[出典6]
2018年頃の機械関連職の投稿では、閑散期は有給や代休を取りやすい一方、年度末の繁忙期には徹夜や休日出勤が発生することがあったとされています。2016年頃のプログラマの投稿でも、部署によって残業や休日出勤の差が大きかったという内容があります。[出典6]
一方、これらは5年以上前の個人経験です。現在の求人では年間休日120日とされているため、過去の口コミだけで現在も同じ働き方だとは断定しません。
現在の全社平均残業、有休取得率、部署別長時間労働者数を会社が公表すれば、改善が実際に進んだかを確認しやすくなります。
情報ランク:B。
SNS・匿名掲示板の確認結果
X、5ちゃんねる、爆サイについて、「レゾナント・システムズ」「社員」「残業」「給与」「退職」「パワハラ」などを組み合わせて確認しました。
今回の検索範囲では、勤務時期や社員・元社員であることを確認でき、採点に利用できる具体的な投稿本文は確認できませんでした。
投稿が確認できなかったことを「問題がない」という評価には使っていません。
Innovation 19/25
レゾナント・システムズのInnovationでは、公共交通で人が手作業していた確認・入力・更新を機器やネットワークへ移す取り組みを評価します。夜間作業をなくすデータ一括更新や帳票自動作成など、負担削減の方向は具体的です。一方、導入によって何時間減ったか、その成果を賃金や休日へどう返したかという定量実績は弱くなっています。
作業負担・危険の削減:8/10
バス運行管理システムでは、車載器から取得した情報を使って運転日報などの帳票を自動作成できます。さらに、車載器へ投入する更新データをネットワーク経由で一括管理し、「夜間作業をなくし、現場の負担を軽減」すると説明しています。[出典8]
DRHV-6100では、LTE・Wi-Fiによる運行データの自動収集に対応し、メモリーカードの破損、紛失、挿し忘れを防ぎながら、運行日報や乗務員指導書も自動作成できます。[出典10]
安全機器では、運転士への速度超過・急加速警告、バックカメラ・ソナー、EDSS連動、置き去り防止確認など、人が見落としやすい危険を機械で補います。[出典7・9]
「人がしていた夜間更新」「カード回収」「帳票作成」「確認」を機械へ移す流れが具体的に確認できるため8/10点です。
一方、顧客現場で削減された総作業時間、夜間勤務回数、事故件数の前後比較までは公開されていないため満点にはしません。
情報ランク:A・S。
商品・サービスの改善:5/5
1950年代から交通機器を手掛け、近年も継続的に新製品を投入しています。
2024年にはAI障害物検知システム「センシングアイ」と路線バス用車内モニター、2024年11月にはDRHV-6100、2025年には高速バス満空情報サイネージとイージーボイス、2026年にはUSB Type-C充電ソケット、EV-1100、高速バス発着案内表示システムを開発・販売しています。[出典11]
バス利用者の安全、案内、利便性と、運転士・管理者の業務改善を両方対象にしているため5/5点です。
情報ランク:A。
改善成果の人間への還元:1/5
「夜間作業をなくす」「帳票を自動作成する」といった負担削減の方向は明確です。[出典8・10]
しかし、実際の導入先で夜間作業が月何回から何回へ減ったのか、運行管理者の残業が何時間減ったのか、その削減分が休日増加・賃金・配置改善へどう返ったのかは確認できませんでした。
また、自社社員についても、製品開発や業務自動化で生産性が上がった結果、平均残業や休日、賃金が改善したことを示す数値は公開されていません。
そのため1/5点です。
削減時間と、その後の残業・休日・賃金の変化まで示せれば3~5点を検討できます。
情報ランク:A。成果還元の定量情報は確認できず。
研究開発・現場改善の継続:5/5
レゾナント・システムズは、バス向け音声案内からドライブレコーダー、バスロケ、安全支援、定期券、クラウド連携まで長期間にわたり製品開発を続けています。
2023年以降も、置き去り防止、AI障害物検知、高精細ドライブレコーダー、高速バス向けサイネージ、簡易音声案内、USB充電、発着案内など新製品が連続しています。[出典11]
単発の開発ではなく、交通現場の変化に合わせて製品群を継続更新しているため5/5点です。
情報ランク:A。
Innovation小計:19/25点
Protection 10/25
Protectionでは、公共交通を支える機器・クラウドを提供する企業として、災害やサイバー攻撃、拠点停止が起きても製品・システムを維持できるかを確認します。2026年のISO27001取得は大きな改善ですが、会社単体のBCP訓練、代替運用、復旧目標時間の公開はまだ弱くなっています。
災害への備え・訓練:1/5
本社のほか、山梨、渋谷、仙台、名古屋、大阪、広島に拠点があります。全国へ交通機器を提供する事業では、地震や豪雨など地域ごとの災害リスクを分散できる配置です。[出典1]
一方、会社単体で大地震、停電、火災、通信断などを想定したBCP訓練の実施日、参加人数、改善結果は今回確認できませんでした。
拠点が複数あることだけで訓練実績を推測せず1/5点です。
情報ランク:A。
生産・物流・調達の代替:2/5
全国に営業・サービス拠点を持ち、バス機器の取付・保守を全国で対応できる体制があります。[出典1・9]
一方、横浜本社や主要製造・開発機能が停止した場合に、山梨や他拠点へどの業務を切り替えられるのか、代替生産先、部品の複数調達、在庫日数、切替時間などは公表されていません。
そのため2/5点です。
情報ランク:A。
サイバー防衛・情報保護:4/5
2025年12月24日に情報セキュリティ基本方針を制定し、映像データや走行データなど重要情報を保護し、管理体制、教育、継続改善を進める方針を示しました。[出典12]
その後、2026年6月には横浜本社でISO27001認証を取得したことを沿革で公表しています。[出典11]
同社はドライブレコーダー映像、GPS走行データ、クラウド、定期券アプリなど個人情報・運行情報に関わるシステムを扱うため、第三者認証を取得した点は重要です。
一方、認証範囲の詳細、インシデント件数、標的型メール訓練、ペネトレーションテスト、復元訓練などの結果までは確認できないため4/5点です。
情報ランク:A。
供給継続・復旧能力:2/5
クラウドサービス、Webホスティング、バスロケ、車載器の遠隔データ更新など、継続運用が必要なサービスを提供しています。[出典2・8]
しかし、主要サービスごとのRTO・RPO、バックアップ拠点、データ復元時間、通信断時の代替運用、実際の復旧訓練結果は公開されていません。
公共交通に関わるシステムは、止まると乗客案内や運行管理へ影響するため、復旧力を具体的に示す必要があります。
そのため2/5点です。
情報ランク:A。
危機時の市民への対応:1/5
同社の安全運行システムには、地震速報のラジオ受信時に車内スピーカーへ音声出力する機能や、緊急時に車内状況を外部へ伝えるハンズフリーシステム、EDSS連動機能があります。[出典7]
これは災害・緊急時に乗客を守る製品として評価できます。
一方、同社自身が災害発生時に自治体へ機器を無償提供する、避難所や交通事業者を緊急支援するなど、会社単体の市民支援制度・実績は確認できませんでした。
そのため1/5点です。
情報ランク:A。
Protection小計:10/25点
良いニュース・最近の前向きな動き
最近の前向きな動きでは、交通安全機器の公的評価と情報セキュリティの強化が目立ちます。公共交通の安全を支える会社では、「新製品を出した」だけでなく、公的基準や第三者認証を通じて信頼性を高めることが重要です。
2026年8月:DRHV-6100が国土交通省の補助対象機器に認定
2026年8月、DRHV-6100が令和8年度の国土交通省「被害者保護増進等事業費補助金」の対象機器として案内されました。[出典10・17]
DRHV-6100は高精細映像、GPS、デジタルタコグラフ、運転日報・指導書作成、LTE・Wi-Fiによるデータ自動収集などを備えています。
事故発生後の状況把握だけでなく、日常の運転指導と安全運行管理に使える点を評価しています。
2026年6月:横浜本社でISO27001を取得
2026年6月、横浜本社でISO27001認証を取得しました。[出典11]
同社は前年12月に情報セキュリティ基本方針を制定し、ISO27001取得を目標としていました。半年後に実際の認証取得まで進んだため、「方針だけ」で終わらず運用へ進めた改善として評価できます。[出典12]
2026年3月:高速バス発着案内表示システムを開発・販売
2026年3月には高速バス発着案内表示システムを開発・販売しました。[出典11]
交通利用者が発着情報を把握しやすくなれば、案内係への問い合わせ負担や利用者の不安を減らせます。
悪いニュース・問題となった動き
直近で重大な製品リコールや行政処分は、今回確認した範囲では見つかりませんでした。一方、2026年にはスマホ定期券サービスの終了が発表されており、デジタル化したサービスを長期に維持する力という点では確認が必要です。また、働く人の実績開示が少ない状態も企業審査上の課題です。
2026年9月:「チケパスプラス」のサービス終了を発表
2026年9月28日、「チケパスプラス」アプリのサービス終了が発表され、定期券の新規・継続購入受付は2026年10月31日で終了する予定です。購入済み定期券は有効期限まで使用できると案内されています。[出典14]
導入先には富士山麓電気鉄道、岳南電車、富士急モビリティ、富士急シティバスなどがありました。サービス終了理由は「諸般の事情」とだけ説明され、具体的な理由は公表されていません。[出典14]
一部導入事業者では、終了後は紙の定期券購入へ戻る案内も出ています。利用者の時間を減らすデジタルサービスだっただけに、終了後の代替サービスや移行負担をどこまで小さくできるかが重要です。
App Store評価は1.4/5
2026年10月時点のApp Store表示では、「チケパス+」は40件の評価で1.4/5となっています。[出典15]
アプリストアの評価は利用者の主観であり、会社全体の品質評価には使いません。ただし、サービス終了と合わせて、利用者体験に改善余地があった可能性を確認する補助情報として扱います。
働く人の最新実績を会社単体で確認しにくい
現行求人から年間休日120日、サービスエンジニアの月平均残業20時間、育休取得実績などは確認できます。[出典3・4]
一方、会社全体の平均残業、有給取得率、労災、離職率、男女賃金差などは公開されていません。
過去口コミと現在求人の差が大きいため、現在どこまで改善したかを会社自身の数字で示すことが重要です。
総合評価と、これから改善してほしいこと
現在の総合評価は58点、シビックランクDです。
次のCランクは60点からなので、あと2点必要です。
レゾナント・システムズは、公共交通の安全機器と業務負担を減らす技術では明確な強みがあります。次に必要なのは、その技術を働く人自身の安全・時間・待遇へどこまで返せているのかを数字で示すことです。会社単体の労働実績とBCPを公開できれば、評価は大きく上がります。
労災・健康KPIを毎年公開する:労働安全・健康 4→6/10
現在の「労働安全・健康」は4/10点です。
サービスエンジニアは車両や電気機器の取付・修理、全国出張、場合によっては夜間作業もある職種です。一方、会社単体の労災件数、休業災害、度数率、ヒヤリハット、長時間労働者数、メンタルヘルス休職率は確認できませんでした。
改善条件は、重大事故・休業災害、度数率、ヒヤリハット、健康起因休職などを毎年公開し、改善施策後に実際に減っていることを確認できることです。
その場合、
現在4/10 → 6/10
加点:+2点
総合:58→60点
ランク:D→C
を想定できます。
参考企業はアスクル株式会社です。当サイトの最新版審査では、安全結果を具体的に公開している点を労働安全・健康で評価しています。
DXで削減した時間を残業・休日へ返す:改善成果の人間への還元 1→3/5
現在の「改善成果の人間への還元」は1/5点です。
車載器データの自動一括更新で夜間作業をなくす、帳票を自動作成するといった改善は確認できます。
改善条件は、導入先で夜間作業回数、帳票作成時間、運行管理者の残業などを導入前後で測定し、削減した時間を休日や勤務時間短縮へ返した実績まで公開することです。
その場合、
現在1/5 → 3/5
加点:+2点
総合:58→60点
ランク:D→C
を想定できます。
参考企業はキリングループロジスティクス株式会社です。当サイトの最新版審査では、業務改善を背景に年間所定労働時間を1,920時間から1,896時間へ24時間短縮した実績を評価しています。
実際の残業・有休取得率を会社単体で公開する:労働時間・休息 6→8/10
現在の「労働時間・休息」は6/10点です。
年間休日120日は評価できますが、会社全体の平均残業と有休取得率が公開されていません。転職会議の投稿集計では残業34.2時間、有給消化率56.7%となっているため、現在の改善状況を公式数値で示す必要があります。
改善条件は、会社単体の平均残業を毎年公開し、月10時間前後まで抑え、有休取得率80%以上を継続することです。
その場合、
現在6/10 → 8/10
加点:+2点
総合:58→60点
ランク:D→C
を想定できます。
参考企業は株式会社高島屋です。当サイトの最新版審査では、月平均残業5.7時間、年間休日122日を具体的な休息実績として高く評価しています。
BCPの代替拠点・復旧時間を公開する:供給継続・復旧能力 2→4/5
現在の「供給継続・復旧能力」は2/5点です。
全国に複数拠点があり、ISO27001も取得していますが、主要サービスが停止したときの代替運用や復旧目標時間は公開されていません。
改善条件は、横浜本社・クラウド・バスロケ・遠隔更新システムなどについて、代替拠点、バックアップ回線、RTO・RPO、実際の復旧訓練時間を公開することです。
その場合、
現在2/5 → 4/5
加点:+2点
総合:58→60点
ランク:D→C
を想定できます。
参考企業は株式会社みずほ銀行です。当サイトの最新版審査では、東京・大阪の二重運用、多摩のホットスタンバイ、千葉の遠隔バックアップなど、具体的な代替構成をProtectionで評価しています。
次のCランクへ上がる具体例
現在58点・Dです。
Cは60点からなので、あと2点です。
例えば、
・労働安全・健康:4→6点 +2
または、
・改善成果の人間への還元:1→3点 +2
のどちらかを実現するだけでも、
58点→60点
となり、シビックランクDからCへ上がります。
レゾナント・システムズは、公共交通の安全と省力化を支える製品をすでに持っています。
だからこそ次に期待したいのは、「事故防止装置を作る会社自身でも労災が少ない」「人の作業を減らす技術を作る会社自身でも残業が少ない」という状態を、会社単体の数字で示すことです。
現時点の総合評価は58点/100点、シビックランクDです。
出典一覧
1.株式会社レゾナント・システムズ「企業概要」
2.株式会社レゾナント・システムズ「事業内容」
3.doda「サービスエンジニア(車載器製品)求人」
4.doda「車載組込みソフト開発求人」
5.doda「株式会社レゾナント・システムズ 給与・求人情報」
6.転職会議「株式会社レゾナント・システムズ 社員口コミ」
7.株式会社レゾナント・システムズ「安全運行機器の連携」
8.株式会社レゾナント・システムズ「バス運行管理システム」
9.株式会社レゾナント・システムズ「かくにん君」・こども家庭庁適合製品一覧
10.株式会社レゾナント・システムズ「DRHV-6100」・国土交通省認定情報
11.株式会社レゾナント・システムズ「沿革」
12.株式会社レゾナント・システムズ「情報セキュリティ基本方針」
13.株式会社レゾナント・システムズ「品質方針」
14.株式会社レゾナント・システムズ・富士急モビリティ等「チケパスプラス サービス終了のお知らせ」
15.App Store「チケパス+」
16.経済産業省 gBizINFO「株式会社レゾナント・システムズ」
17.株式会社レゾナント・システムズ「2026年8月 国土交通省補助対象機器認定」
18.株式会社レゾナント・システムズ「かくにん君」2023年販売実績発表
シビックランクの基準
| ランク | 点数 |
|---|---|
| S | 90~100点 |
| A | 80~89点 |
| B | 70~79点 |
| C | 60~69点 |
| D | 50~59点 |
| E | 40~49点 |
| F | 20~39点 |
| G | 0~19点 |
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報 |
| A | 企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、氏名・役職・立場を確認できる記名取材や公表発言など、発信主体を確認できる公表情報 |
| B | 従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報 |
情報ランクは企業そのものの良し悪しではなく、個々の情報の出どころと検証状態を示します。
