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株式会社協同を企業審査|シビックランクE・47点/100点|全車GPS・MCAと三温度帯物流を評価、長時間労働情報の不一致と死亡事故後の行政警告が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する株式会社協同は、総合47点、シビックランクEです。

株式会社協同の特に強い点は、全車へのGPS・MCA無線配備と、常温・冷蔵・冷凍の三温度帯に対応した24時間365日の食品物流です。そのため、この企業の物流サービスを利用すれば、食品や日用品が必要な時間に店舗へ届きやすく、欠品や輸送中の品質劣化を減らしやすい社会につながる可能性が高まります。

一方で、改善点として、配送ドライバーの労働時間に関する公開情報が統一されていないことと、2021年に長門営業所が死亡事故を端緒とする監査で乗務時間等告示、点呼、指導監督など5件の違反を指摘され、国土交通省から文書警告を受けたことが残ります。

この記事では、株式会社協同の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

株式会社協同の企業審査結果

株式会社協同は、食品物流を中心に24時間365日の配送網を運営し、全車GPS・MCA無線、三温度帯輸送、パワーゲート車、タイヤ整備工場などを備えています。物流を止めにくくする現場設備は強みです。一方、労働時間の公開値に不一致があり、会社全体の事故・労災KPI、技術導入後の人への還元、サイバー防衛、災害時の代替輸送能力の定量開示は不足しています。

評価軸点数
Safety23/50
Innovation13/25
Protection11/25
総合点47/100
シビックランクE

評価時点:2026年10月6日

主な強み

・全車にMCA無線とGPSを配備し、車両位置と運行状況をリアルタイム把握
・常温・冷蔵・冷凍の三温度帯輸送に対応
・24時間365日体制でスーパー、コンビニ、物流センターへ配送
・エチレンガス除去装置と温度・鮮度管理による食品品質管理
・パワーゲート付き車両や冷凍・冷蔵車を多数保有
・タイヤ整備工場を併設し、タイヤ寿命を従来の約2倍に延ばしたと公表
・90%以上が日帰り運行
・年齢や体力に合わせた配置転換を掲げ、70代のドライバーも在籍
・ハラスメント相談窓口、メンタルヘルス産業医によるカウンセリング、内部通報制度を整備
・2026年9月には同月5台目となる新車を納車

主な課題

・公式採用ページでは鋳銭司営業所の残業を「1か月60~70時間程度」と掲載
・一方、2026年の別求人では月平均残業20時間と掲載され、労働時間情報が統一されていない
・複数の求人で60時間分の固定残業代を設定
・年間休日は95~96日とする求人がある
・2021年、長門営業所が死亡事故を端緒とした監査で5件の違反を指摘され文書警告
・会社全体の死亡事故、重大事故、休業労災、交通事故件数を継続的に一覧公開していない
・GPS、MCA、パワーゲート、新車導入で残業・荷役時間・事故がどれだけ減ったか非公表
・サイバー防衛の具体的な実装と復旧時間の開示が不足
・拠点停止時に、どの営業所が何台・何人・何時間で代替できるか非公表

事業内容と人間への貢献

株式会社協同は、山口県山口市秋穂東に本社を置く物流会社です。法人番号は7250001001437、代表取締役は木村正人氏です。会社公式では2025年4月時点の従業員数180人、gBizINFOでは職場情報総合サイト由来の従業員数182人とされています。1982年に設立され、一般貨物自動車運送、第1類倉庫、特定信書便、第1種利用運送などを行っています。[出典1・4]

主な事業内容

同社は、受注、伝票作成、商品加工、在庫管理、分荷、輸送までをまとめて請け負う3PLを展開しています。常温、冷蔵、冷凍の三温度帯に対応し、2t・3t・4t・大型車を使ってスーパー、コンビニ、小売店、物流センターへ食品や日用品などを配送します。関東から九州までの中・長距離輸送にも対応しています。[出典1・2]

食品物流では、エチレンガス除去装置を使った生鮮野菜の劣化防止、適正温度管理、低温輸送を行っています。食品を必要な温度帯で保ち、定時に店舗へ届けることで、腐敗や品質低下、店舗の欠品を減らす役割があります。[出典2]

主な利用企業・取引先

主要取引先として、全農山口県本部、深川養鶏農業組合、山口農協直販、日本郵便輸送、全農物流、食協、ミートサプライ、あじかん、エス・ブイ・デーなどを公式に掲載しています。エス・ブイ・デーについては「セブンイレブン常温センター」と明記されています。[出典1]

事業による人間への貢献

食品や日用品の物流は、店頭で商品を買える状態を維持するための基盤です。例えば、コンビニへ定時配送する車両が止まれば、弁当、飲料、加工食品、生活用品などの在庫が不足し、利用者は必要な商品を買いにくくなります。

株式会社協同は24時間365日稼働し、三温度帯輸送、定時店着、GPSによる運行把握を組み合わせています。店舗側が必要な時間に、必要な品質で商品を受け取りやすくすることが、この会社の人間への主な貢献です。

Safety|23/50

Safetyでは、配送する人が十分に休息を取れるか、賃金や雇用が安定しているか、交通事故や荷役事故を減らせているか、食品を安全な状態で届けられるかを確認しました。日帰り運行、配置転換、相談制度、食品温度管理には強みがあります。一方、残業時間の公開情報に大きな差があり、死亡事故を端緒とする行政警告と、最新の全社事故KPI不足が大きな課題です。

賃金・利益の還元|2/10

2026年のコンビニ配送求人では月給26万5,000円~33万円、基本給18万円、60時間分の固定残業代8万5,000円~15万円を含む条件が確認できます。別の3t・4t求人でも基本給17万~17万8,000円程度に60時間分の固定残業代を組み合わせる求人があります。昇給年1回、賞与年2回を掲げる求人もあります。[出典5・6・7]

総支給額だけを見ると一定の収入を確保できますが、固定残業代の比率が大きく、基本給と実労働時間を分けて見る必要があります。2026年求人では月1,000~2,000円の昇給実績を示す例もありますが、会社全体の平均給与、賃金中央値、既存社員のベースアップ率、職種別の所得推移は公表されていません。

そのため2/10点です。固定残業への依存を下げ、基本給の継続的な引き上げ率、職種別中央値、既存社員の賃上げ実績を公開し、実際に広い層の所得が上がっていることを確認できれば4/10点を検討できます。

労働時間・休息|4/10

鋳銭司営業所の会社公式採用ページでは、12時~21時の勤務に加えて「早出・残業あり(1か月60~70時間程度)」、年間休日96日と記載されています。[出典5]

一方、2026年に掲載された同営業所の別求人では、12時~20時30分、月平均残業20時間、週休2日とされています。ただし、この求人も60時間分の固定残業代を設定しています。別の3t求人では月平均残業20時間、年間休日95日とされています。[出典6・7]

月20時間と60~70時間では、月40~50時間の差があります。求職者にとっては、実際にどの程度の時間外労働が発生するのか判断しにくい状態です。会社全体、営業所別、職種別の実績値が統一して公開されていない点は課題です。

そのため4/10点です。全営業所の月平均時間外労働、中央値、長時間労働者数、年間休日、有休取得日数を統一基準で公開し、月平均20時間以内、年間休日110日以上を広い職種で実現できれば6/10点を検討できます。

雇用の安定・待遇の公平性|3/5

会社は「終身雇用を実践」とし、年齢や体力に応じて仕事内容を変えながら働ける体制を掲げています。70代のドライバーが十数名在籍し、90%以上の業務が日帰り運行としています。[出典1]

2022年の転職会議でも、50代男性正社員ドライバーが「年齢的体力の低下でも、それに見合った部署に配置転換があるので、安心できる。」と投稿しています。情報ランクBです。[出典11]

長く働き続ける仕組みは評価できます。一方、現在の男女賃金差、女性管理職比率、正規・非正規別の待遇差、離職率は公表されていません。山口県の紹介では女性管理職の登用が記載されていますが、基礎データは2015年時点で古く、現在の成果として高く採点できません。[出典8]

そのため3/5点です。男女賃金比率、管理職比率、雇用形態別の賃金・定着率を現在値で公開し、待遇差が小さく、長期雇用が幅広い層で確認できれば4/5点を検討できます。

福利厚生・育児・介護|3/5

現在の求人では社会保険、家族手当、通勤手当、資格取得支援、勤続5年以上の退職金制度、無事故表彰などが確認できます。[出典6]

山口県の事業者紹介では、育児・介護休業制度の周知、対象者への取得働きかけ、配偶者出産休暇、半日単位の有給休暇が紹介されています。[出典8]

制度自体は働き続けやすさにつながります。一方、男性育休取得率、介護休業利用率、育休復職率、有給取得率などの現在の実績は公表されていません。

そのため3/5点です。育児・介護制度の利用率、復職率、有給取得実績を毎年公開し、幅広い職種で利用が確認できれば4/5点を検討できます。

人権・ハラスメント・労使関係|3/5

2022年のSDGs宣言では、ハラスメント相談窓口、メンタルヘルス産業医によるカウンセリング、内部通報制度、法令遵守、取引先情報管理を掲げています。[出典12]

相談先が用意されていることは、問題が起きた際に従業員が一人で抱え込まず申告できる基盤になります。

一方、相談件数、是正件数、重大ハラスメント事案、内部通報後の改善実績は公表されていません。

そのため3/5点です。相談・通報件数と是正結果を匿名化して継続公開し、重大な人権問題がなく、救済が機能していることを確認できれば4/5点を検討できます。

労働安全・健康|4/10

現在、全車GPS・MCA無線、運行前のアルコール検査、交通安全訓練・勉強会、Gマーク、事故防止マニュアル、無事故表彰などを実施しています。車両のリアルタイム位置を把握し、運行状況を確認できることは、異常時の連絡を早め、安全管理を補助します。[出典2・3・12]

一方、国土交通省によると、長門営業所では2020年11月、12月、2021年3月に死亡事故を端緒とする監査が行われ、乗務時間等告示、点呼、運転者台帳、指導監督、特定運転者の適性診断の5件で違反が認められ、2021年10月6日に文書警告を受けました。違反点数は事業者・営業所とも0点です。[出典9]

現在の安全対策は評価できますが、会社全体の死亡事故、重大事故、有責事故、休業労災、度数率を年度別に一覧公開していません。事故後に安全管理がどこまで改善したのかを数値で追いにくい状態です。

そのため4/10点です。全営業所の死亡・重大・有責事故、休業労災、点呼不備、拘束時間違反を毎年公開し、重大事故0と監査上の重大違反0を複数年継続できれば6/10点を検討できます。

商品・サービスの安全|4/5

食品物流では、常温・冷蔵・冷凍の三温度帯、エチレンガス除去装置、適正温度管理を採用しています。冷凍・冷蔵車はマイナス30度対応車も保有しています。[出典1・2・3]

例えば冷蔵が必要な食品を常温で長時間運べば、品質劣化や食品安全リスクが高まります。温度帯を分けて管理し、定時に店舗へ届けることは、利用者が安全な状態の商品を受け取りやすくする直接的な意味があります。

一方、温度逸脱件数、誤配件数、重大な食品事故、配送品質KPIを全社で継続公開しているわけではありません。

そのため4/5点です。温度逸脱、誤配、重大品質事故の件数を毎年公開し、高水準の実績を継続できれば5/5点を検討できます。

従業員・元従業員の口コミ

Indeedでは、2024年10月13日に山口市の配送ドライバーが「人間関係が良く先輩、上司が優しいので良くしてくれます。仕事も助けてくれます。」と投稿しています。媒体はIndeed、情報ランクBです。[出典10]

転職会議では、2022年11月20日に50代男性・正社員・ドライバー配送関連の投稿者が「有給がとりにくい。事前に言ってても却下される人もいた。」と投稿しています。媒体は転職会議、情報ランクBです。[出典11]

同じ投稿者は「年齢的体力の低下でも、それに見合った部署に配置転換があるので、安心できる。」とも投稿しており、会社が現在掲げる年齢・体力に合わせた配置方針と方向性が一致します。[出典11]

転職会議の投稿者集計では残業時間40時間/月と表示されていますが、口コミは9件と少なく、会社全体の平均値としては扱いません。公式求人の20時間と60~70時間という差も含め、営業所・職種別の実労働時間を会社自身が統一的に公開する必要があります。[出典11]

SNS・匿名掲示板の確認結果

Xなどの一般SNS、5ちゃんねる、爆サイについて、社名、所在地、営業所名、残業、給料、退職、事故、パワハラなどを分けて調査しました。

現在の株式会社協同の直接雇用者であること、投稿時期、職種・拠点を具体的に判断でき、評価根拠として使える投稿は確認できませんでした。SNSや匿名掲示板に有用情報がないことを、問題がないことの証明には使いません。

Innovation|13/25

Innovationでは、GPS・MCA、パワーゲート、低温輸送設備、タイヤ整備、新車更新など、物流を安全かつ効率的にする現場改善を確認しました。ただし、技術導入によって人の荷役時間、残業、事故、必要人数がどれだけ減ったのか、浮いた時間や利益が賃金・休日へどう返ったのかという結果は十分公開されていません。

作業負担・危険の削減|4/10

全車にGPSとMCA無線を備え、一部の大型・中型・小型車にはパワーゲートを搭載しています。パワーゲートは荷台と地面の間で荷物を上下させる装置で、重い荷物を人の力だけで持ち上げる作業を減らせます。[出典2・3]

一方、2026年のコンビニ配送求人では、積み込みについて「手積みまたパワーゲート」、店舗では手降ろしを行う仕事内容が確認できます。人力荷役は残っています。[出典6]

GPS、パワーゲート、新車更新によって、荷役時間、腰痛・転倒、事故、残業がどれだけ減ったかは公表されていません。

そのため4/10点です。導入前後の荷役時間、手積み重量、腰痛・荷役災害、事故件数を測定し、具体的な削減成果が確認できれば6/10点を検討できます。

商品・サービスの改善|4/5

同社は受注、在庫、分荷、加工、配送まで一体で設計する3PLを提供し、常温・冷蔵・冷凍の三温度帯、定時店着、エチレンガス除去、GPS管理を組み合わせています。[出典1・2]

荷主が複数の会社へ別々に物流工程を委託する必要を減らし、食品を適温で店舗へ届けやすくするため、サービス改善として4/5点です。

一方、納品遅延率、誤配率、在庫削減率、廃棄削減量など、改善効果を比較できるKPIが十分公開されていないため満点とはしません。これらを継続公開し、高水準の結果が確認できれば5/5点を検討できます。

改善成果の人間への還元|2/5

会社は90%以上を日帰り運行とし、年齢や体力に応じた配置転換も掲げています。長距離泊まり勤務を減らし、体力低下に合わせて仕事を変えられることは、働き続けやすさにつながります。[出典1]

しかし、GPS、パワーゲート、タイヤ整備、新車導入などによって浮いた時間や費用が、残業削減、休日増、基本給引き上げ、安全性向上へどれだけ返ったのかは公表されていません。

そのため2/5点です。技術導入前後の作業時間・残業・事故・配置転換・賃金を公開し、人員整理ではなく、残業や危険作業の減少として成果が返っていることを確認できれば3/5点を検討できます。

研究開発・現場改善の継続|3/5

同社はタイヤ整備工場を併設し、タイヤ寿命を従来の約2倍にしたと公表しています。全車GPS・MCA、三温度帯車、パワーゲート車を運用し、車両は定期的に新型へ入れ替えています。2026年9月30日には「今月5台目の新車が納車されました」と公表しました。[出典2・3・13]

設備更新を継続している点は評価できます。一方、自動荷役、AI配車、無人搬送など、人の作業を大幅に代替する高度な自動化や、その効果測定までは公開されていません。

そのため3/5点です。現場改善を導入前後の時間、人数、事故、燃料、残業で測定し、複数年にわたり改善を継続できれば4/5点を検討できます。

Protection|11/25

Protectionでは、災害、車両故障、拠点停止、通信障害が起きても食品や日用品を届け続けられるかを確認しました。10拠点、24時間365日運行、緊急通信に使えるMCA、車両整備は強みです。一方、BCP訓練、代替拠点の処理能力、サイバー防御、復旧時間の具体的な公開が不足しています。

災害への備え・訓練|2/5

24時間365日体制とMCA無線により、緊急品配送や交通情報の共有ができる仕組みを持っています。[出典2・3]

例えば豪雨で一部道路が通れない場合、車両と営業所が無線で状況を共有できれば、危険な経路への進入を避け、配送先や経路変更を早めやすくなります。

一方、地震、豪雨、停電を想定した全社BCP訓練の頻度、参加人数、訓練結果、改善点は公表されていません。

そのため2/5点です。年1回以上の全社BCP訓練を行い、代替配車・通信・燃料・倉庫運用まで実地確認できれば3/5点を検討できます。

生産・物流・調達の代替|3/5

本社を含め、山口県、広島県、福岡県に10の営業所・事業所を持っています。車両も小型、中型、大型、常温、冷凍・冷蔵など複数種類を保有しています。[出典1・3・4]

複数拠点と多様な車両を持つことは、一部車両や営業所の停止で会社全体が直ちに止まるリスクを下げます。

一方、特定営業所が停止したときに、どの営業所から何台・何人を応援できるのか、何時間で切り替えられるのか、冷凍・常温別の代替能力は公表されていません。

そのため3/5点です。主要営業所ごとの代替車両数、応援要員、代替倉庫、切替時間を定めて訓練できれば4/5点を検討できます。

サイバー防衛・情報保護|1/5

株式会社協同は特定信書便事業の許可を取得し、公文書、証明書、請求書など重要書類を扱います。2022年のSDGs宣言でも取引先情報管理を掲げています。[出典2・12]

しかし、MFA、EDR、バックアップ分離、脆弱性診断、標的型メール訓練、サイバーインシデント件数、復旧試験などの具体的な全社対策は公表されていません。

そのため1/5点です。MFA・EDR・分離バックアップを全社導入し、年2回以上の訓練と復旧試験、重大情報漏えい0件などを公開できれば3/5点を検討できます。

供給継続・復旧能力|3/5

24時間365日の運行体制に加え、タイヤ整備工場を併設し、タイヤ寿命を従来の約2倍に延ばし、パンクトラブルを減らして納入遅延を防ぐとしています。全車GPS・MCAで車両位置も把握できます。[出典2]

車両故障を減らし、故障時の位置をすぐ把握できることは、配送を止めにくくする具体的な仕組みです。

一方、倉庫停電、システム障害、冷凍設備故障、大規模災害時のRTO・RPO、代替受入れ時間は公表されていません。

そのため3/5点です。主要業務の復旧目標を設定し、24時間以内の代替配送開始や72時間以内の主要拠点復旧などを訓練で実証できれば4/5点を検討できます。

危機時の市民への対応|2/5

同社は食品・生活関連商品の物流を担っており、災害時にも物流を維持できれば住民が食料や生活用品を入手しやすくなります。MCAでは緊急品配送のための通信にも対応しています。[出典2・3]

一方、自治体との災害時物資輸送協定、避難所への物資配送、災害時の実輸送量など、危機時に市民へ直接支援した具体的な公開実績は確認できません。

そのため2/5点です。自治体・小売事業者との災害物流協定を整備し、実地訓練や実災害で物資を届けた数量・時間を公開できれば3~4/5点を検討できます。

良いニュース・最近の前向きな動き

最近の前向きな動きでは、車両更新を継続していることを評価します。物流会社では、車両の老朽化を放置すると故障や安全装置の世代差が配送品質と運転者の負担に影響します。新しい車両を継続導入することはSafety、Innovation、Protectionの基盤になります。ただし、導入した車両の安全装置や、事故・燃費・荷役負担がどれだけ改善したかまで示すことが次の課題です。

2026年9月 同月5台目の新車を納車(Safety・Innovation)

株式会社協同は2026年9月30日、「今月5台目の新車が納車されました」と公表しました。会社の車両紹介でも、定期的に新型車両へ入れ替える方針を示しています。[出典3・13]

古い車両を更新すれば、故障リスクを下げ、新しい安全装置や運転支援機能を利用できる可能性があります。食品配送では、車両故障で店舗到着が遅れると欠品や温度管理にも影響するため、計画的な更新には利用者側の利益もあります。

一方、新車5台の具体的な安全装置、燃費、荷役設備、旧車との事故率比較は公表されていません。新車導入だけで高得点とせず、今後の事故・故障・燃料・運転負担の改善結果を確認する必要があります。

悪いニュース・問題となった動き

現在の評価で最も重い問題は、過去の死亡事故を端緒に安全管理上の違反が複数確認されたことと、現在の労働時間情報が統一されていないことです。前者はSafetyで運転者と道路利用者の安全に、後者は運転者の疲労と求職者の判断に直結します。改善したかどうかを、現在の事故率と労働時間の統一データで示す必要があります。

2021年10月 長門営業所が死亡事故を端緒とする監査で文書警告(Safety)

国土交通省の行政処分情報によると、長門営業所では2020年11月20日、12月9日、2021年3月17日に、死亡事故を端緒とする監査が行われました。監査では、乗務時間等告示の遵守、点呼、運転者台帳、運転者への指導監督、特定運転者への適性診断の5項目で違反が認められ、2021年10月6日に文書警告を受けました。違反点数は事業者・営業所とも0点です。[出典9]

乗務時間や点呼、指導監督は、疲労や体調不良の状態で大型車を運転させないための基本的な安全管理です。違反が死亡事故を端緒とした監査で確認されたことは重大です。

現在はGPS・MCA、アルコール検査、訓練、Gマークなどの安全対策を掲げています。これらの対策後に重大事故や監査指摘がどれだけ減ったのか、会社全体の年度別KPIを公開することが必要です。

2026年 現在の残業情報に月20時間と60~70時間が併存(Safety)

会社公式の鋳銭司営業所採用ページでは、残業を「1か月60~70時間程度」、年間休日96日と記載しています。一方、2026年の求人媒体では同営業所の月平均残業を20時間、週休2日としています。[出典5・6]

勤務制度の変更、職種・便の違い、求人情報の更新時点の違いなどによって数値が異なる可能性がありますが、公開情報だけでは理由を特定できません。

求職者にとって、月20時間と60~70時間では生活設計が大きく変わります。会社自身が営業所・便・職種別の最新実績を統一して公開し、古い募集情報を更新する必要があります。

総合評価と、これから改善してほしいこと

株式会社協同は現在47点・シビックランクEです。次のDランクは50点からなので、あと3点必要です。

全車GPS・MCA、三温度帯物流、24時間365日運行、食品品質管理は明確な強みです。一方、運転者の労働時間と事故実績を数字で揃えて公開し、設備投資の成果を残業・安全・休日へ返すことができれば、利用者が物流サービスを選ぶことと働く人の生活改善を結びつけやすくなります。

配送ドライバーの残業と休日を統一的に改善・公開してほしい|労働時間・休息 4→6/10

現在は4/10点です。公式採用ページには月60~70時間程度の残業と年間休日96日、別の2026年求人には月平均20時間と掲載されており、実態を統一的に判断できません。[出典5・6]

全営業所について、月平均時間外労働、中央値、月45時間超の人数、年間休日、有休取得日数を同じ基準で毎年公開し、実績として月平均20時間以内、年間休日110日以上を達成できれば6/10点を検討できます。

4→6点で+2点、総合47→49点です。単独ではEのままですが、睡眠、家族時間、通院などに使える時間が増え、疲労運転のリスクも下げやすくなります。

参考企業のキリングループロジスティクス株式会社は当サイトの現行審査で65点・C、「労働時間・休息」6/10点です。業務改善と多能工化を背景に年間所定労働時間を1,920時間から1,896時間へ24時間短縮し、現在の求人でも年間休日121日などを確認しています。同じ物流業で、改善成果を勤務時間へ反映した比較例です。

GPS・パワーゲート・新車の成果を社員の時間へ返してほしい|改善成果の人間への還元 2→3/5

現在は2/5点です。GPS、MCA、パワーゲート、タイヤ整備、新車更新は確認できますが、導入前後の荷役時間、残業、事故、必要人数、賃金、休日の変化は公表されていません。[出典2・3]

荷役工程ごとの手積み・手降ろし時間、1日あたり荷役重量、腰痛・転倒事故、残業時間を導入前後で測定し、人員整理ではなく、残業削減または危険作業削減として成果が出たことを示せれば3/5点を検討できます。

2→3点で+1点、総合47→48点です。

参考企業のキリングループロジスティクス株式会社は当サイトの現行審査で「改善成果の人間への還元」3/5点です。現場改善を背景に年間所定労働時間を24時間短縮し、生産性向上を社員の自由時間へ実際に返した実績があります。

全社事故KPIを公開し、重大事故0を継続してほしい|労働安全・健康 4→6/10

現在は4/10点です。現在はGPS・MCA、アルコール検査、交通安全訓練などを実施していますが、2021年には死亡事故を端緒とする監査で5件の違反が確認されました。会社全体の死亡・重大・有責事故、休業労災の最新推移も公表されていません。[出典2・9]

全営業所の死亡事故、重大事故、有責事故、休業労災、点呼不備、拘束時間違反を毎年公開し、重大事故0、重大な監査違反0を少なくとも3年間継続できれば6/10点を検討できます。

4→6点で+2点、総合47→49点です。

参考企業のアスクル株式会社は当サイトの現行審査で74点・B、「労働安全・健康」8/10点です。2025年5月期単体で死亡0、重度0、軽度2、度数率0.00まで分けて公開しており、安全実績を外部から確認できます。

情報システムが止まっても物流を続けられる体制を公開してほしい|サイバー防衛・情報保護 1→3/5

現在は1/5点です。重要書類を扱う特定信書便や取引先情報管理の方針はありますが、MFA、EDR、分離バックアップ、サイバー訓練、復旧試験などの実装状況は公表されていません。[出典2・12]

全社MFA、EDR、オフラインまたは分離バックアップを整備し、年2回以上の標的型メール訓練、年1回以上の復旧訓練を実施して、重大な情報漏えい0件と復旧時間を公開できれば3/5点を検討できます。

1→3点で+2点、総合47→49点です。

参考企業のみずほ銀行は当サイトの現行審査で74点・B、「サイバー防衛・情報保護」3/5点です。24時間365日のSOC、Mizuho-CIRT、多層防御、TLPT、経営層を含む訓練、年2回以上の標的型メール訓練を実施しています。業種は異なりますが、具体的な防御と訓練を外部へ示す比較例です。

次のDランクへ上がるための具体例

現在47点・Eで、Dは50点からです。あと3点必要です。

一つの具体的な道筋は、まず全営業所の労働時間を統一基準で公開し、月平均残業20時間以内、年間休日110日以上を実現して「労働時間・休息」を4/10点から6/10点へ上げることです。これで+2点です。参考企業は、年間所定労働時間を24時間短縮したキリングループロジスティクス株式会社です。

次に、GPS、パワーゲート、新車更新の前後で荷役時間、残業、事故を測定し、人員整理ではなく残業・危険作業削減として社員へ返したことを示します。「改善成果の人間への還元」が2/5点から3/5点になれば+1点です。参考企業は、現場改善を社員の年間所定労働時間短縮へつなげたキリングループロジスティクス株式会社です。

計算すると、47点+労働時間2点+人間への還元1点=50点となり、シビックランクDに到達します。

つまり株式会社協同が次のランクへ上がるためには、車両や物流設備を増やすだけではなく、「実際の残業が減った」「休日が増えた」「荷役時間や事故が減った」という働く人側の成果を営業所別・職種別の数字で示すことが必要です。

出典一覧

1.株式会社協同「会社案内」「公式サイト」
2.株式会社協同「物流について」
3.株式会社協同「車両紹介」
4.経済産業省 gBizINFO「株式会社協同」、株式会社協同「営業所・事業所」
5.株式会社協同「鋳銭司営業所 採用情報」
6.Indeed「株式会社協同 コンビニ配送ドライバー」2026年掲載
7.ハローワークおよび2026年の株式会社協同求人情報
8.山口県「事業者の紹介・株式会社協同」
9.国土交通省「事業者の行政処分情報検索 株式会社協同 長門営業所」2021年10月6日
10.Indeed「株式会社協同のクチコミ」2024年10月13日
11.転職会議「株式会社協同の口コミ」2022年11月20日
12.株式会社協同「SDGs宣言」2022年10月4日、山口銀行公表資料
13.株式会社協同「今月5台目の新車が納車されました」2026年9月30日
14.Google Drive「キリングループロジスティクス株式会社の企業審査」当サイト現行版
15.Google Drive「アスクル株式会社の企業審査」当サイト現行版
16.Google Drive「株式会社みずほ銀行を企業審査」当サイト現行版

シビックランクの基準

シビックランク点数
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

株式会社協同は47点のため、今回の評価はシビックランクEです。

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、記名取材など、発信主体を確認できる公表情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

今回の中心資料は、株式会社協同の公式サイト・採用情報、国土交通省、gBizINFO、山口県、ハローワーク、山口銀行のSDGs宣言、従業員口コミです。口コミは労働実態を補う情報として使い、公的・公式情報と区別して評価しました。

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