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株式会社日ノ丸急送を企業審査|シビックランクE・44点/100点|Gマークと安全機器・共同配送を評価、月平均80時間残業とBCP・労災実績開示が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する株式会社日ノ丸急送は、総合44点、シビックランクEです。

株式会社日ノ丸急送の特に強い点は、Gマークを取得し、バックアイカメラ、追突防止センサー、車載端末、アルコールチェッカー、運行管理システムなどを導入しながら、食品共同配送で四国を中心とする生活物流を支えていることです。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、交通事故の危険を減らしながら、食品や日用品が安定して届く地域社会につながる可能性が高まります。[出典1・3]

一方で、改善点として配送職で月平均50~80時間の残業が公表されており、会社単体の労災発生件数・度数率、BCP訓練、サイバー防衛の実績開示も不足していることが残ります。[出典3・8]

この記事では、株式会社日ノ丸急送の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

株式会社日ノ丸急送の企業審査結果

評価軸得点
Safety23/50
Innovation14/25
Protection7/25
総合点44/100
シビックランクE

評価時点:2026年10月

主な強みは、Gマーク、安全機器・点呼・運行管理、食品共同配送、クラウド型WMSの導入、四国・岡山に広がる物流拠点です。食品や新聞を24時間体制で届ける物流は、店舗や家庭の生活を支える基盤になります。[出典1・2・10]

主な課題は労働時間です。公式採用ページでは丸亀CVSセンターの配送職に月平均80時間程度の残業が明記され、2026年の求人でも徳島で月平均50時間、松山で60時間、丸亀で55時間などの条件が確認できます。長時間の運転と深夜勤務が重なる物流では、休息不足が本人の健康だけでなく交通安全にも影響するため、最優先の改善課題です。[出典3・8]

株式会社日ノ丸急送とは|事業内容と人間への貢献

日ノ丸急送は、香川県高松市に本社を置き、四国・岡山を中心に食品、新聞、店舗向け商品などを運ぶ物流会社です。1957年設立で、2021年にSBSフレックが全株式を取得し、現在はSBSグループの一員です。[出典1・5]

基本情報

項目内容
会社名株式会社日ノ丸急送
本社香川県高松市朝日町6丁目7番30号
設立1957年7月15日
代表取締役坂藤 淳一
資本金1,000万円
主な事業一般貨物自動車運送、貨物運送取扱、梱包・荷役、保管・物流管理、食品流通加工、物流システム開発
公式サイト掲載人員役職員3人、現業員350人、パート210人
SBSフレック掲載人員553人、うち正社員344人
公式サイト掲載車両214台
親会社SBSフレック株式会社

従業員数は、日ノ丸急送の公式サイトでは役職員3人・現業員350人・パート210人の合計563人、SBSフレックのグループ会社紹介では2025年12月末時点で553人、うち正社員344人とされています。集計時点や区分が異なるため、同一値として扱いません。政府のGビズインフォでは職場情報総合サイト由来の従業員数580人も掲載されています。[出典1・4・7]

2025年3月13日付で、秋山伊依氏が取締役会長となり、SBSフレックの役員を務めていた坂藤淳一氏が代表取締役社長に就任しました。[出典6]

主な事業

食品共同配送では、複数の食品メーカーの商品を共同センターへ集約し、仕分けして各店舗へ届けます。同じ地域へ複数社が別々に運ぶより配送をまとめやすく、メーカーと小売店双方の物流を効率化できます。[出典2]

新聞輸送では四国新聞と愛媛新聞を販売店へ早朝配送しています。対企業物流ではルート配送などを年中無休・24時間体制で行い、荷役、梱包、保管、流通加工、情報業務まで引き受けています。[出典2]

主な取引先

公式サイトでは、エスアイシステム、日本アクセス、コゲツ産業、日本酒類販売、ベストランス、SBSロジコムなどが主要取引先として掲載されています。コンビニ、スーパー、食品流通と関係する物流を担っていることが分かります。[出典1]

事業による人間への貢献

物流会社の仕事は、商品そのものを製造する仕事ではありませんが、食品や新聞などを必要な場所へ運ぶことで、店頭の欠品を減らし、市民が日常生活を続けるための流通を支えます。

特に食品共同配送は、複数メーカーの商品を一つの拠点へ集めて店舗別に仕分ける仕組みです。配送の重複を減らしやすく、限られたドライバーと車両でより多くの商品を届ける方向に働きます。人手不足が続く物流業界では、この効率化自体に社会的な意味があります。[出典2]

一方、その便利さが長時間労働によって支えられている場合、利用者の利便性と働く人の健康が両立しているとは言えません。日ノ丸急送では、物流の社会的役割は明確ですが、労働時間の改善を同時に進める必要があります。

Safety|23/50

日ノ丸急送のSafetyでは、Gマーク、安全機器、運行管理、点呼、研修、福利厚生といった具体策を確認できます。一方、複数の配送拠点で月平均50~80時間の残業が公表されていることは大きな課題です。労災件数や度数率など、対策が実際に事故減少へつながったかを判断する会社単体の結果も十分には公開されていません。

賃金・利益の還元|4/10

公式採用情報では賞与年2回、家族手当、退職金制度などを掲載しています。2026年の徳島CVSセンター求人では月給18万9,000円に各種手当を加え、総支給例25万~30万円、年1回の給与改定、賞与年2回としています。坂出の求人でも賞与実績が公開されています。[出典3・8]

毎月の給与に加え、賞与や家族手当を設けることは、働く人が生活費や子育て費用を確保しやすくする点で加点できます。

一方、会社単体の平均年収、中央値、職種別賃金、定期昇給額、ベースアップ率は公表されていません。Yahoo!しごとカタログでは18人の投稿データによる平均年収340万円が掲載されていますが、投稿者データであり全従業員を示すものではありません。[出典14、情報ランクB]

賞与などの制度はあるものの、会社全体で利益が基本給の引き上げへ継続的に還元されているところまでは確認できないため4/10点です。会社単体で平均・中央値・職種別賃金を継続公開し、基本給の引き上げが複数年確認できれば6/10点以上を検討できます。

労働時間・休息|2/10

公式採用ページでは、丸亀CVSセンターの常温・フローズン配送職について月平均残業80時間程度と明記されています。休日は月6~9日で、休日出勤があることも記載されています。[出典3]

2026年の求人でも、徳島CVSセンターは月平均残業50時間程度・年間休日107日、松山センターは月平均60時間・年間休日98日、丸亀の配送求人は月平均55時間・年間休日107日、坂出では月平均60時間・年間休日105日という条件が確認できます。[出典8]

物流では早朝・深夜の勤務もあるため、長い時間外労働は睡眠時間の圧迫、疲労蓄積、事故リスクの上昇につながります。会社が残業時間を求人上で開示していること自体は透明性として重要ですが、50~80時間という水準は改善が必要です。

重大な長時間労働を自ら公開しているものの、改善後の低い実績までは確認できないため2/10点です。全拠点の月平均時間外労働を30時間以下へ下げ、さらに20時間以下へ近づけ、有給取得率80%以上、月60時間超の従業員比率を低水準で公開できれば4~6/10点への引き上げを検討できます。

雇用の安定・待遇の公平性|3/5

日ノ丸急送は2026年も複数拠点で正社員を募集しており、坂出のハローワーク求人では雇用期間の定めなしの正社員募集が確認できます。SBSフレックの掲載では2025年12月末時点で553人、うち正社員344人です。[出典4・8]

現在も採用を継続し、正社員雇用を維持していることは、地域で働く人が継続的な雇用を得られる点で評価できます。今回の調査では、自動化を理由とする大規模な希望退職や人員整理を示す公表情報は確認されませんでした。

一方、正社員とパートの賃金差、男女賃金差、昇進率、管理職比率を会社自身が一体的に説明する公開資料は不足しています。Gビズインフォには職場情報総合サイト由来で男性425人・女性155人、女性管理職3人・管理職全体23人などの情報がありますが、項目ごとに集計範囲が異なる表示もあるため、対象範囲を確認しながら扱う必要があります。[出典7]

安定雇用は確認できる一方、待遇の公平性を判断する情報が十分ではないため3/5点です。雇用形態別・男女別の賃金、昇進、離職率を同じ対象範囲で公開し、差が小さいことを確認できれば4/5点以上を検討できます。

福利厚生・育児・介護|3/5

公式採用ページでは、社会保険、家族手当、退職金、賞与年2回、通勤費、制服、社宅などを掲載しています。香川県の就職支援サイト「ワクサポかがわ」では、育児休業の取得実績、再雇用制度、資格取得支援なども確認できます。[出典3・16]

育児休業の利用実績があることや、家族手当・退職金があることは、出産、子育て、加齢などで働き方が変わっても雇用を続けやすくする点で評価できます。

一方、介護休業と看護休暇については同サイトで取得実績なしとされ、育休取得率、男性育休率、復職率、介護休業の利用実績などの定量情報は公表されていません。[出典16]

制度と一部利用実績は確認できるため3/5点です。男女別育休取得率、復職率、介護休業・看護休暇の利用実績を継続公開し、高い利用率を確認できれば4~5/5点を検討できます。

人権・ハラスメント・労使関係|2/5

会社公式の採用情報では研修制度を設けていますが、人権研修、ハラスメント相談窓口の利用件数、認定件数、是正措置、再発防止結果を対象会社単体で示す公開情報は不足しています。ワクサポかがわでは労働組合は「なし」とされています。[出典3・16]

従業員口コミでは、2020年頃の元ドライバーによる職場の人間関係を肯定的に評価する投稿がある一方、2017年頃の元パート従業員からは職場の人間関係に不満を示す投稿もあります。いずれも個人の経験であり、会社全体の状態とは断定できません。[出典14、情報ランクB]

相談制度や救済結果の会社単体開示が乏しいため2/5点です。相談窓口の対象、相談件数、是正件数、再発率、人権・ハラスメント研修受講率を継続公開し、改善実績まで確認できれば3~4/5点を検討できます。

労働安全・健康|6/10

日ノ丸急送はGマークを取得し、車両へバックアイカメラ、追突防止センサー、追突警報表示器、車載端末、アルコールチェッカーなどを導入しています。運行管理システム、始終業点呼、車両点検、安全会議・研修も実施するとしています。[出典1・3]

ドライバーが後退時の死角や前方車両との接近を把握しやすくし、飲酒運転を防ぎ、出発前後に体調や車両状態を確認する仕組みは、交通事故から従業員と市民の双方を守る具体策です。

一方、会社単体の年間労災件数、死亡・重大事故件数、労働災害度数率・強度率、交通事故件数、健康診断受診率、再発防止後の改善結果は公表されていません。安全設備を導入していても、その結果として事故がどこまで減ったかを検証できない点は課題です。採点上も減点対象です。

具体的な安全設備と運用があるため6/10点です。死亡・重大事故ゼロを継続し、労災件数、度数率、交通事故件数を毎年公開して低い水準を確認できれば8/10点、複数年にわたり極めて低い事故水準を維持できれば10/10点を検討できます。

商品・サービスの安全|3/5

食品物流では、配送の遅れや誤配送だけでなく、温度管理や荷扱いの不備が商品の品質に影響します。日ノ丸急送はチルド、米飯、常温、フローズンなどの配送を行い、点検・検品・積込・納品・回収までの工程を公式採用ページで示しています。[出典2・3]

安全運行の設備とルート配送の標準化は、食品が予定どおり店舗へ届くことに役立ちます。一方、会社単体の温度逸脱件数、誤配送率、破損率、重大品質事故、回収、顧客クレーム率などの結果は公表されていません。

工程と安全管理は確認できるものの、品質結果の定量開示が不足するため3/5点です。温度逸脱、誤配送、破損、重大品質事故を継続公開し、低水準を維持できれば4~5/5点を検討できます。

従業員・元従業員の口コミ

転職会議では口コミ2件、総合評点2.86、投稿データによる残業時間72.5時間/月、有給消化率100%と表示されています。件数が2件と少ないため、会社全体の実態を示す統計としては扱えませんが、公式求人にある50~80時間の残業と方向が一致しています。[出典13、情報ランクB]

2024年頃の40代前半・男性・正社員・倉庫関連の投稿では、上司や先輩から仕事を教えてもらえる点を挙げる一方、仕事について「体力的にきついのとプラスして、メンタル的にもかなりきつい」と記しています。[出典13、情報ランクB]

Yahoo!しごとカタログでは口コミ10件、年収投稿18件、平均年収340万円と表示されています。2020年頃の元ドライバーの投稿には長時間労働への不満があり、2017年頃の元パート従業員には給与や職場の人間関係への厳しい評価があります。一方、2020年頃の元ドライバーは職場の人柄やハラスメント面を肯定的に評価しています。[出典14、情報ランクB]

口コミは件数や時期に限界がありますが、長時間労働については現在の公式求人とも一致するため、Safetyの労働時間評価を補強する材料としました。

SNS・匿名掲示板の確認結果

Xなどの一般SNS、5ちゃんねる、爆サイについて、社名に加えて残業、事故、ハラスメント、退職、WMS、自動化、人員整理などを組み合わせて確認しました。

今回の公開検索では、対象法人の現在の労働実態や事故、自動化後の雇用について、点数を変更するだけの具体的な投稿本文は確認できませんでした。そのため、匿名投稿を推測で補わず、公式求人と本文まで確認できた従業員口コミを中心に評価しています。

Innovation|14/25

日ノ丸急送のInnovationでは、食品共同配送、クラウド型WMS、運行管理システム、車載端末など、物流の効率化と安全性を高める技術導入を確認できます。一方、導入によって何時間の作業が減ったか、残業が何時間減ったか、浮いた利益が賃金や休日へどう返ったかという「人への還元」はほとんど公開されていません。

作業負担・危険の削減|6/10

IHIエスキューブの導入事例では、日ノ丸急送が食品メーカー向けの新センターでクラウド型倉庫管理システム「iS-WMS@クラウド」を導入し、不定貫品の運用改善、短期間でのシステム構築、導入・運用コスト削減を実現したとされています。[出典10]

また、車載端末、運行管理システム、バックアイカメラ、追突防止センサーなどは、配車・運行管理をデジタル化し、ドライバーの死角や接近事故の危険を減らす方向に働きます。[出典3]

ただし、WMS導入前に人が何時間かけていた作業が何時間になったのか、歩行距離、手作業件数、必要人数、誤出荷、負傷リスクがどれだけ減ったのかは公表されていません。具体的な技術導入はあるため6/10点ですが、時間・重量・危険の削減量を定量化できれば8/10点以上を検討できます。

商品・サービスの改善|4/5

食品共同配送では複数メーカーの商品を共同センターへ集約し、店舗別に仕分けて配送しています。WMSは倉庫内の情報処理を支え、年中無休・24時間の企業物流と組み合わせることで、荷主が店舗へ商品を届ける流れを効率化します。[出典2・10]

メーカーごとに別々の配送を行うより、共同配送は車両・配送経路をまとめやすく、店舗側も受け入れを整理しやすくなります。物流を利用する企業と、その先の消費者双方に利益があります。

サービスの改善方法は具体的ですが、誤配送率、納品遅延率、積載率、配送便数削減率などの成果KPIが公開されていないため4/5点です。改善前後の数値を継続公開できれば5/5点を検討できます。

改善成果の人間への還元|1/5

WMS導入では運用改善とコスト削減が確認できますが、その削減効果が従業員の残業削減、休日増加、賃上げ、安全対策への再投資へどれだけ返ったかは公表されていません。[出典10]

むしろ現在の配送求人には月平均50~80時間の残業が残っています。WMSの対象は倉庫工程であり、配送職の残業と直接の因果関係は示せませんが、会社全体として「効率化の成果が人の自由時間へ返っている」と評価できる公開結果は不足しています。[出典3・8]

技術導入はあるものの人への還元実績がほぼ確認できないため1/5点です。導入部署ごとに残業、休日、有給取得、賃金、必要人数、配置転換を導入前後で公開し、明確な改善を確認できれば3/5点、複数年の改善と賃金・休暇への還元まで確認できれば4~5/5点を検討できます。

研究開発・現場改善の継続|3/5

会社の事業内容には物流システム開発が含まれ、WMS、運行管理、車載端末、安全機器、共同配送など複数の現場改善が確認できます。[出典1・3・10]

一度の設備導入だけでなく、倉庫と運行の双方でデジタル機器を利用している点は評価できます。一方、対象会社単体の年間DX投資額、改善件数、研究開発テーマ、現場提案制度の成果などは公表されていません。

継続的な改善の方向は確認できるため3/5点です。複数年の投資額、改善テーマ、成果指標を公開し、毎年改善が続いていることを確認できれば4~5/5点を検討できます。

自動化・AI導入後の雇用状況

確認できた技術導入は、AIによる全面的な無人化ではなく、WMS、運行管理システム、車載端末などを使った業務支援が中心です。IHIエスキューブの事例では導入効果としてコスト削減と運用改善が示されていますが、削減した必要人数は公表されていません。[出典10]

その後の雇用を見ると、SBSフレックは日ノ丸急送の従業員数を2025年12月末で553人、うち正社員344人と掲載しています。2026年も坂出、徳島、丸亀、松山などで正社員・パートの募集が続いています。[出典4・8・16]

労働組合資料、報道、求人、転職会議、Yahoo!しごとカタログ、X、5ちゃんねる、爆サイも分けて確認しましたが、WMS導入を理由とする採用停止、契約打ち切り、希望退職、大規模な人員整理を直接結びつける公開情報は確認されませんでした。

一方で、技術導入後も長時間残業が公表されているため、「人を減らさず技術で労働時間を短縮した」とも評価できません。今後は、WMS導入前後の人員数、採用数、配置転換、退職、残業時間を同じ拠点・職種で公開することが重要です。

Protection|7/25

日ノ丸急送は四国4県と岡山に複数拠点を持ち、年中無休・24時間の物流を運営しています。平時の供給網としては強みがありますが、地震・豪雨・停電・通信障害・サイバー攻撃を想定した会社単体のBCP、訓練、代替拠点への切替時間、復旧実績は十分に公開されていません。

災害への備え・訓練|1/5

香川、高知、徳島、愛媛、岡山に複数拠点がありますが、対象会社単体のBCP訓練頻度、安否確認訓練、停電訓練、津波・地震・豪雨時の避難訓練の結果は公表されていません。[出典1]

例えば南海トラフ地震で四国の道路や電力が止まった場合、物流会社には従業員の安否を確認し、使える拠点・車両・道路を短時間で判断する仕組みが必要です。その訓練結果が公開されていないため、備えの実効性を評価しにくい状態です。

複数拠点という基盤はあるものの、訓練実績が確認できないため1/5点です。年1~2回以上の実地訓練、参加率、初動時間、訓練後の改善内容を公開できれば3/5点以上を検討できます。

生産・物流・調達の代替|2/5

日ノ丸急送は高松、坂出、丸亀、高知、徳島、松山、岡山など複数の営業所・センターを持ち、SBSフレックグループにも全国の物流拠点があります。[出典1・4]

一つの拠点が使えないときに近隣拠点やグループネットワークを利用できる可能性はあります。しかし、日ノ丸急送のどの業務をどの拠点へ代替できるのか、代替車両・燃料・冷蔵設備・ドライバーをどう確保するのかという対象会社単体の具体的な切替計画は公表されていません。親会社の拠点数だけを日ノ丸急送の実績として加点することもできません。

複数拠点を持つ基礎的な冗長性を評価して2/5点です。主要センター停止時の代替先、切替手順、必要時間、代替輸送量を会社単体で示し、訓練で機能を確認できれば4~5/5点を検討できます。

サイバー防衛・情報保護|1/5

日ノ丸急送のプライバシーポリシーでは、個人情報の漏えい・滅失・毀損を防ぐための安全管理や、委託先の監督を行う方針を示しています。[出典11]

ただし、物流システムやWMSがサイバー攻撃を受けた場合の監視体制、従業員向け訓練、フィッシング訓練、バックアップ、復旧目標時間、インシデント件数などの会社単体情報は公表されていません。物流情報が止まれば、倉庫で商品が見つからない、配車ができない、店舗への納品が遅れるといった影響につながります。

基本方針のみ確認できるため1/5点です。教育訓練、バックアップ、復旧目標、第三者認証、インシデント件数と改善結果を公開できれば3~5/5点を検討できます。

供給継続・復旧能力|3/5

公式サイトでは対企業物流を年中無休・24時間体制で運営し、四国・岡山に複数の拠点を展開しています。SBSグループ入りによって広域物流ネットワークとの接続もあります。[出典1・2・5]

平時から24時間動き、複数拠点を持つことは、特定の時間帯や地域に需要が集中したときにも配送を続けやすくする要素です。

一方、災害でセンターが停止した場合のRTO、代替配送開始までの時間、非常用電源・燃料備蓄、冷蔵・冷凍機能の継続時間、実災害での復旧実績は公表されていません。

日常的な供給ネットワークは具体的であるため3/5点です。主要拠点停止を想定した代替運行の訓練と復旧時間を公開し、実際に供給を維持できた実績が確認できれば4~5/5点を検討できます。

危機時の市民への対応|0/5

対象会社単体について、自治体との災害時物資輸送協定、避難所への食品・飲料配送、災害時の無償輸送、被災地域への緊急物資配送実績など、危機時に市民へ直接つながる仕組みの公開情報は確認できません。

例えば豪雨で道路が寸断され、避難所へ水や食品が必要になった場合、自治体からどの窓口へ要請し、何台の車両を何時間以内に出せるかまで決まっていれば、市民への支援が早くなります。現状はその仕組みを評価できる公開情報がないため0/5点です。

自治体との正式な物資輸送協定、供給可能数量、出動手順、訓練、実際の災害対応実績を会社単体で公開できれば2~5/5点を検討できます。

良いニュース|最近の前向きな動き

直近では、雇用を維持しながら募集を続け、育児休業や資格取得支援などを確認できる求人情報が更新されています。SafetyとInnovationの観点では、人手不足を単純な人員削減で補うのではなく採用を続けている点、働き続けるための制度がある点が人への利益です。日ノ丸急送の物流サービスを利用することは、こうした地域雇用と生活物流の維持を支えることにつながります。

2026年9~10月|正社員・パート採用を継続し、育児休業取得実績も掲載(Safety・Innovation)

ワクサポかがわでは2026年9月末から10月初めに更新された日ノ丸急送の求人が掲載され、正社員やパートの採用を継続しています。福利厚生欄では育児休業取得実績、退職金、再雇用制度などが確認できます。[出典16]

WMSなどの業務システム導入後も求人が続いているため、少なくとも現在の公開求人からは「自動化後に採用を止めた」という状態ではありません。育児休業の取得実績があることも、出産・子育てで働くことを諦める人を減らす方向に働きます。

ただし、採用継続だけでは配置転換や退職率まで判断できないため、Innovationの人への還元を高得点にはしていません。

悪いニュース|改善が必要な動き

最大の問題はSafetyの労働時間です。現在の求人情報で複数拠点に50時間を超える月平均残業が残っており、長距離・深夜帯を含む運転では疲労が本人の健康と第三者の交通安全の双方へ影響します。この状態が改善されなければ、安全機器を増やしても、長時間労働という根本的な事故要因が残ります。

2026年|複数拠点で月平均50~80時間の残業を確認(Safety)

丸亀CVSセンターの公式募集要項では配送職の残業を月平均80時間程度と掲載しています。2026年の求人では、徳島50時間程度、松山60時間、丸亀55時間、坂出60時間など、別拠点でも長い時間外労働が確認できます。[出典3・8]

月80時間は、20営業日で単純平均すると1日約4時間の時間外労働に相当します。実際の勤務日は異なりますが、通常勤務に加えてこの水準の残業が続けば、睡眠、家族との時間、回復のための時間を圧迫します。

求人へ明記している透明性はありますが、重要なのは残業時間そのものを減らすことです。配車・共同配送・WMSなどの効率化を、ドライバーと倉庫従業員の休息増加へつなげる必要があります。

総合評価と、これから改善してほしいこと

株式会社日ノ丸急送は44点、シビックランクEです。次のDランクは50点からなので、あと6点必要です。

物流の社会的役割、安全設備、共同配送、WMSには具体的な強みがあります。一方、現在の点数を押し下げている最大の理由は長時間労働と、労災・BCP・サイバー・自動化後の人への還元について結果指標が不足していることです。次のランクへ上がるには、設備を増やすだけではなく、働く人の時間と安全が実際に改善したことを数字で示す必要があります。

月平均50~80時間の残業を減らす|労働時間・休息 2/10 → 4/10

現在は、丸亀で月平均80時間程度、徳島で50時間程度、松山・坂出で60時間などの残業が確認できます。[出典3・8]

まず全配送拠点で月平均時間外労働を30時間以下に下げ、60時間超の従業員比率を大幅に減らすことが必要です。同時に年間休日115日以上、有給取得率80%以上を目標とし、拠点別に毎年公開すれば、労働時間・休息を2/10から4/10へ上げる根拠になります。改善幅は+2点で、他項目が同じなら総合46点・Eです。

参考企業は株式会社三井住友銀行です。Google Drive上の現行企業審査では総合81点・Aで、2025年度の有給休暇取得率95.5%、平均取得19.1日、月平均法定外労働13.3時間、月60時間超の法定外労働者比率0%を確認し、「労働時間・休息」10/10点としています。[参考企業出典18]

物流と銀行では仕事内容が異なりますが、「休めているかを平均値だけでなく長時間者比率まで公開する」という情報開示は参考にできます。日ノ丸急送がまず30時間以下まで下げるだけでも、本人の睡眠・家族時間が増え、運転事故のリスクを下げる方向へ進みます。

WMSの効率化を残業・休日・賃金へ返す|改善成果の人間への還元 1/5 → 3/5

現在のWMS導入事例では、コスト削減と運用改善は確認できますが、働く人の残業が何時間減ったか、休日や賃金がどう変わったかは公表されていません。[出典10]

WMS導入拠点について、導入前後の一人当たり作業時間、残業時間、歩行距離、誤出荷、人員数、配置転換、離職率を公開し、残業が例えば20%以上減少したことを確認する。そのうえで、削減したコストの一部を基本給、休日、安全設備へ再投資したことまで示せれば、1/5から3/5への引き上げを検討できます。改善幅は+2点で、他項目が同じなら総合46点・Eです。

参考企業はキリンビバレッジ株式会社です。Google Drive上の現行審査では総合74点・Bで、最大約25kgの茶葉原料を扱う工程をロボット化し、物流自動化の共同実証で生産性42%向上、人員を検品など別作業へ再配置できる設計まで確認したことから、「改善成果の人間への還元」4/5点としています。[参考企業出典19]

日ノ丸急送でも「システム導入で会社のコストが下がった」で終わらず、「その結果、誰の何時間の仕事が減り、何に時間を使えるようになったか」まで示すことが重要です。

労災・交通事故の結果を毎年公開する|労働安全・健康 6/10 → 8/10

現在はGマーク、バックアイカメラ、追突防止センサー、アルコールチェッカー、点呼、運行管理などの対策を確認できます。一方、会社単体の労災件数、度数率、重大事故、交通事故件数が公開されていません。[出典1・3]

死亡・重大事故ゼロを維持し、労災件数、度数率、強度率、交通事故件数を拠点別または会社単体で毎年公開する。さらに事故が起きた場合は原因と再発防止後の変化まで示し、低い事故水準を複数年維持できれば、6/10から8/10への引き上げを検討できます。改善幅は+2点で、他項目が同じなら総合46点・Eです。

参考企業は株式会社セブン&アイ・ホールディングスです。Google Drive上の現行企業審査では総合81点・Aで、持株会社単体の労働災害度数率・強度率が2020~2024年度の5年連続で0.00であることから、「労働安全・健康」10/10点としています。[参考企業出典20]

安全機器は事故を防ぐための手段です。事故件数や度数率を公開すれば、その手段が本当に働く人と市民を守ったのかを検証できるようになります。

Dランクへ上がるための具体例

現在44点からDランクの50点へ上がるには6点必要です。例えば次の3つを同時に実現すれば50点へ到達します。

改善項目現在改善後の目安加点
労働時間・休息2/104/10+2
改善成果の人間への還元1/53/5+2
労働安全・健康6/108/10+2
総合点44/10050/100+6
シビックランクED

具体的には、全配送拠点の月平均残業を30時間以下へ下げて年間休日115日以上・有給取得率80%以上を公開し、WMS導入前後で残業や作業負担が20%以上減ったことと雇用・賃金への還元を示し、さらに死亡・重大事故ゼロと低い労災度数率を毎年公開することです。

つまり、日ノ丸急送が次のランクへ進むために重要なのは、「安全設備を導入している会社」から「実際に人が休め、効率化の利益が人へ返り、事故も少ないことを数字で証明できる会社」へ進むことです。

出典

1.株式会社日ノ丸急送「会社案内」【情報ランクA】

2.株式会社日ノ丸急送「公式サイト・事業内容」【情報ランクA】

3.株式会社日ノ丸急送「採用情報」【情報ランクA】

4.SBSフレック株式会社「グループ会社紹介・会社概要」【情報ランクA】

5.SBSホールディングス株式会社「SBSフレック/日ノ丸急送社の全株式を取得」2021年4月1日【情報ランクA】

6.SBSホールディングス株式会社「グループ会社役員人事」2025年2月14日公表、日ノ丸急送2025年3月13日付人事【情報ランクA】

7.経済産業省 Gビズインフォ「株式会社日ノ丸急送」【情報ランクS】

8.ハローワーク、ワクサポかがわ、日ノ丸急送採用サイト等の2026年求人情報【情報ランクSまたはA。各掲載主体に応じて区別】

9.株式会社日ノ丸急送「決算公告・電子公告」【情報ランクA】

10.株式会社IHIエスキューブ「iS-WMS@クラウド 導入事例:株式会社日ノ丸急送」【情報ランクA】

11.株式会社日ノ丸急送「プライバシーポリシー」【情報ランクA】

12.国土交通省「自動車運送事業者に対する行政処分等の情報」【情報ランクS】

13.転職会議「株式会社日ノ丸急送の口コミ」【情報ランクB】

14.Yahoo!しごとカタログ「株式会社日ノ丸急送の口コミ・年収」【情報ランクB】

15.Indeed「株式会社日ノ丸急送の求人・企業情報」【情報ランクB】

16.ワクサポかがわ「株式会社日ノ丸急送」および2026年求人情報【情報ランクS】

17.X、5ちゃんねる、爆サイ等の公開検索結果【情報ランクB】

18.Google Drive現行記事「株式会社三井住友銀行を企業審査|シビックランクA・81点/100点」【参考企業】

19.Google Drive現行記事「キリンビバレッジ株式会社の企業審査|74点/100点・総合シビックランクB」【参考企業】

20.Google Drive現行記事「株式会社セブン&アイ・ホールディングスを企業審査|シビックランクA・81点/100点」【参考企業】

シビックランクの基準

ランク点数
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言など、発信主体を確認できる公表情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

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