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イオン琉球株式会社を企業審査|シビックランクC・62点/100点|7.03%賃上げ・月残業8時間と災害協定を評価、労災KPI・食品表示・サイバー開示が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査するイオン琉球株式会社は、総合62点、シビックランクCです。

イオン琉球株式会社の特に強い点は、有期・短時間・契約等の組合員3,612人に対して2026年春闘で7.03%の時給引き上げ回答があり、2025年度の月平均所定外労働時間も8時間まで抑えられていることです。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、小売店舗で働く人の賃金を上げながら、仕事以外に使える時間も確保しやすい社会につながる可能性が高まります。

一方で、改善点として会社単体の死亡労災、休業災害件数、度数率・強度率が公表されていないこと、2025年に店内加工品と生鮮食品で表示管理上の問題が発生したこと、イオン琉球単体のサイバー防御・復旧結果が十分に公開されていないことが残ります。

この記事では、イオン琉球株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

イオン琉球株式会社の企業審査結果

イオン琉球株式会社は、沖縄本島だけでなく宮古島・石垣島でも、イオン、イオンスタイル、マックスバリュ、ザ・ビッグ、イオンドラッグ、イオン薬局などを運営しています。

2026年2月末時点で68店舗、従業員約5,000人、営業収益1,116億3,000万円です。食品・衣料・日用品・医薬品の販売に加え、ネットスーパー、デリバリー、店内加工、薬局、災害時の生活物資供給まで担っています。[出典1]

評価軸得点主な評価
Safety31/502年連続約7%の非正規賃上げ、月平均所定外労働8時間、女性管理職22.3%などを評価。労災KPI非公表と2025年の表示問題が課題
Innovation18/25レジゴー、電子レシート、ネットスーパー、Uber Eats等を評価。省力化による従業員の残業・休日への還元結果は不足
Protection13/25自治体との災害協定、離島を含む店舗網、台風後の営業再開を評価。BCP訓練とサイバー復旧力の単体開示が不足
総合62/100シビックランクC

主な強み

・2026年春闘で有期・短時間・契約等3,612人に78.70円、7.03%の時給引き上げ回答
・2025年も3,645人に75.30円、7.00%の引き上げ回答
・2025年度の月平均所定外労働時間8時間
・平均有給休暇取得日数13日
・女性管理職比率22.3%
・正規雇用の男女賃金比率89.3%
・パート・有期労働者の男女賃金比率99.3%
・男性育休取得率40%、女性100%
・健康経営優良法人2026を2年連続取得
・えるぼし最高位の三ツ星を取得
・自治体との災害時物資供給・避難場所提供協定を多数締結
・ネットスーパーは対象地域で注文から最短3時間配送
・レジゴー、電子レシート、Uber Eatsなど店舗DXを継続

主な課題

・会社単体の死亡労災、休業災害件数、度数率、強度率が公表されていない
・安全衛生制度は詳しく公表されているが、その結果として事故が何件まで減ったか分からない
・2025年にザ・ビッグ田場店で製造時間表示の不適切な付け替えが50個確認された
・2025年に6店舗でやりいかの消費期限・保存温度を誤表示
・セルフレジやレジゴー導入後、従業員の作業時間・残業が具体的に何時間減ったか公表されていない
・イオン琉球単体のMFA、EDR、バックアップ復旧訓練、重大サイバー事故件数、復旧時間の公開が不足
・物流が海上・航空輸送へ依存する沖縄で、物流途絶時の安全在庫や代替航路・倉庫の定量情報が不足

事業内容と人間への貢献

イオン琉球は、沖縄県内で食品、衣料、日用品、医薬品などを販売し、毎日の生活に必要な商品を地域へ届ける会社です。

沖縄では台風による航空・船便の欠航や停電が起きることがあります。また宮古島・石垣島では、本島と比較して代替店舗や物流経路が限られます。そのため、店舗を営業すること自体に加え、在庫を確保し、停電後に営業を再開し、災害時に食料や水を提供する能力が人の生活へ直接影響します。

基本情報

項目内容
会社名イオン琉球株式会社
創立1975年3月1日
本社沖縄県島尻郡南風原町字兼城514番地の1
代表取締役社長鯉渕 豊太郎
資本金3億6,000万円
営業収益1,116億3,000万円
従業員数約5,000人
店舗数68店舗
主な地域沖縄本島、宮古島、石垣島
主な業態イオン・イオンスタイル、マックスバリュ、ザ・ビッグ、イオンドラッグ、イオン薬局、衣料館

情報ランク:A。[出典1]

主な事業内容

イオン琉球の店舗では、商品の仕入れと販売だけでなく、青果・精肉・鮮魚・惣菜の加工、発注、品出し、値引き、品質確認、レジ、薬局、ネットスーパーのピッキングなど、多数の仕事を組み合わせています。

例えばネットスーパーでは、対象店舗・地域で注文から最短3時間の配送を案内しています。高齢者、子育て世帯、体調不良で外出できない人、車を利用できない人でも食品や日用品を自宅で受け取れる仕組みです。[出典8]

事業による人間への貢献

スーパーマーケットが近くにあり、食品、水、紙製品、医薬品などを継続して買えることは、日常生活の時間と移動負担を減らします。

離島ではこの価値がさらに大きくなります。石垣市や宮古島にも複数店舗を持つことで、一店舗や一つの販売経路が使えなくても別の購入先を選べる可能性が高まります。

また災害協定では、店舗の商品だけでなく、駐車場、水道水、トイレ、災害情報まで地域住民へ提供する仕組みがあります。例えば津波や地震で自宅へ戻れなくなった場合、協定店舗の駐車場を一時避難場所として使い、水やトイレの提供を受けられる可能性があります。[出典17・18]

Safety 31/50

Safetyでは、約5,000人の従業員が賃金と休息を確保しながら安全に働けるか、そして店舗で購入する食品や商品を安全に利用できるかを評価しました。

2026年の賃上げ、月平均所定外労働8時間、女性登用、育休などには具体的な結果があります。一方、労働災害の結果が公開されていないことと、2025年に食品表示上の問題が二件発生したことが大きな弱点です。

賃金・利益の還元:8/10

連合の2026年春季生活闘争回答速報では、イオン琉球労働組合の有期・短時間・契約等組合員3,612人について、現行平均時給1,119円に対し78.70円、7.03%の引き上げ回答が確認できます。[出典3]

2025年も3,645人について、現行平均時給1,075円に75.30円、7.00%の引き上げ回答がありました。[出典4]

店舗運営の中心となるパート・短時間労働者について、2年連続で約7%の引き上げ結果が確認できることを高く評価します。

新卒初任給も2026年4月実績で大卒23万5,000円、短大・専門卒20万円です。時間外手当は固定残業ではなく別途支給されます。[出典5]

一方、正社員全体の平均給与・中央値、全社員のベースアップ率、利益に対して人件費へどれだけ還元したかは公表されていません。

幅広い非正規層への具体的な賃上げを評価して8/10点です。

10/10点を検討するには、正社員を含む職種・雇用区分別の平均または中央値と賃上げ率を継続公開し、高水準の実質賃金改善が全社で続いていることを確認する必要があります。

情報ランク:A。[出典3・4・5]

労働時間・休息:8/10

2025年度の月平均所定外労働時間は8時間、平均有給休暇取得日数は13日です。平均勤続年数は12年と公表されています。[出典5]

採用条件では年間休日112日、年次有給休暇20日、最大10日間の連続休暇制度があります。

会社はさらに、休息時間を確保するため11時間を目安にした勤務間インターバル制度、コアタイムなしのフレックスタイム制度、有休取得状況の把握と取得推奨を行っています。[出典2]

月8時間の所定外労働であれば、月20~30時間を超える企業と比べて仕事後の時間を確保しやすくなります。

一方、月45時間・60時間を超えた従業員の人数、正社員・パート・店舗別の残業分布、有休取得率までは公表されていません。

全社平均として良好な時間外労働実績を確認できるため8/10点です。

10/10点を検討するには、長時間労働者比率や有休取得率まで公開し、長時間残業者がほぼいない状態を複数年維持する必要があります。

情報ランク:A。[出典2・5]

雇用の安定・待遇の公平性:4/5

イオン株式会社の2026年2月期開示では、イオン琉球の女性管理職比率は22.3%、男女賃金比率は全労働者73.0%、正規雇用89.3%、パート・有期99.3%です。[出典6]

全労働者の73.0%という数字は、正社員と短時間労働者の構成差の影響を受けます。一方、正規雇用だけを見ると89.3%まで差が縮まり、パート・有期では99.3%です。

新卒採用では2024年採用の定着率88.9%、2025年94.1%です。2026年採用は22人で、調査時点の離職者は0人ですが、入社からの期間が短いため長期定着の実績とは扱いません。[出典5]

えるぼし三ツ星も取得しています。[出典7]

女性登用、賃金差、定着の具体的な結果を評価して4/5点です。

5/5点を検討するには、正規雇用の男女賃金比率をさらに100%へ近づけ、職位・勤続年数をそろえた格差分析や全社離職率も公開する必要があります。

情報ランク:A・S。[出典5・6・7]

福利厚生・育児・介護:4/5

2025年度の育児休業は、男性対象15人中6人が取得して40%、女性対象14人中14人が取得して100%です。[出典5]

福利厚生には従業員買物割引、社宅・家賃補助、退職金、確定拠出・確定給付年金、企業年金基金、財形貯蓄、社員持株会、団体生命保険、育児勤務、介護勤務などがあります。[出典9]

女性の育休100%は制度が実際に使われている結果です。男性40%も一定の利用実績があります。

一方、男性取得率には改善余地があり、育休の平均取得日数や介護休業利用人数、復職後の継続就業率は十分に公開されていません。

そのため4/5点です。

5/5点を検討するには、男性も高い取得率を継続し、取得日数、復職率、介護制度利用結果まで公開する必要があります。

情報ランク:A。[出典5・9]

人権・ハラスメント・労使関係:4/5

イオン琉球労働組合はイオングループ労働組合連合会へ加盟し、2026年にも3,612人の有期・短時間・契約等組合員を対象に実際の賃金交渉を行っています。[出典3・10]

労働安全についても、各事業所の安全衛生委員会に管理者、安全衛生担当者、従業員代表が参加し、労使で職場の状況と対策を検討しています。[出典2]

労組が存在するだけでなく、実際に賃金引き上げ結果まで確認できる点を評価します。

一方、ハラスメント相談件数、認定件数、是正件数、再発防止結果など、救済制度が実際にどの程度機能したかを法人単体で比較できる公開情報は不足しています。

そのため4/5点です。

5/5点を検討するには、相談・通報・是正件数と再発防止結果を継続公開し、問題が起きた際に制度が実際に機能していることまで示す必要があります。

情報ランク:A。[出典2・3・10]

労働安全・健康:0/10

イオン琉球は、労働安全衛生の仕組み自体はかなり具体的に公開しています。

・厚生労働省指針に準拠した労働安全衛生マネジメントシステム
・事業所単位で年3回のリスクアセスメント
・安全衛生委員会
・労災カレンダー
・労災マップ
・ヒヤリハット事例収集
・従業員への労災教育
・転倒、肩こり、腰痛予防の「イオン1分間体操」

などを実施しています。[出典2]

スーパーでは転倒、重量物運搬、包丁・スライサー、バックヤード、フォークリフトなど複数の危険があります。年3回リスク評価すること自体は具体的な安全対策です。

しかし、イオン琉球株式会社単体の直近の死亡労災、休業災害件数、度数率、強度率について公開情報がありません。

制度が詳しくても、実際に事故が何件発生し、前年から何件減ったのかが分からなければ安全の結果を評価できません。重要な結果情報が公開されていない点は課題であり、採点上も減点対象です。

このため0/10点です。

2点以上を検討するには、死亡・重大・休業災害件数、度数率、強度率、事故原因と再発防止結果を法人単体で公開する必要があります。6点以上には、重大事故0と事故減少を複数年確認できることが必要です。

情報ランク:A。[出典2]

商品・サービスの安全:3/5

2025年には食品表示に関する二つの問題が発生しました。

ザ・ビッグ田場店では、8時に製造・陳列したハンバーガー等を再パックし、10時製造の消費期限表示ラベルを貼り、計50個販売していたことが判明しました。外部専門機関による検査では安全性が確認され、健康への影響はないと会社は発表しています。[出典11]

また、マックスバリュ6店舗で販売した「インド産 やりいか(解凍)加熱用」について、既存商品のラベル情報を誤登録し、消費期限と保存温度を誤表示しました。公表時点で健康被害の報告はありませんでした。[出典12]

健康被害が確認されていないこと、問題を会社自身が公表し、チェック強化や回収対応を行ったことは評価します。

しかし、消費期限と保存温度は食品を安全に食べられる期間・条件を判断するための基礎情報です。製造時刻を実際より遅く表示した問題も含め、販売現場の品質管理上の問題として減点します。

良い安全管理と直近の問題の両方があるため3/5点です。

4~5点を検討するには、表示ミス件数、監査件数、再発率を公開し、同種問題が継続的に減っていることを確認する必要があります。

情報ランク:A。[出典11・12]

従業員・元従業員の口コミ

Indeedでは2026年9月時点で14件の口コミが掲載されています。

2026年9月の惣菜製造経験者からは、

「製造量が多く、時間に追われながら作業することが多かったです。」

という投稿があります。店舗・部門によっては、全社平均8時間という数字だけでは見えない繁忙時の負担がある可能性を示します。[出典13]

一方、転職会議では2025年頃のパート・アルバイト経験者から、他部門も助ける職場について、

「安心して働ける環境が整っていると感じます。」

という投稿もあります。[出典14]

口コミは店舗、職種、上司、時期による差が大きいため、個別投稿だけで全社を評価しません。全社採点では2025年度の月平均所定外労働8時間など会社提供の最新数値を優先し、口コミは店舗ごとの差を確認する補助材料として扱います。

情報ランク:B。[出典13・14]

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイについて、「イオン琉球」に「残業」「給与」「退職」「労災」「人員削減」「レジゴー」などを組み合わせて確認しました。

今回の公開検索では、対象法人の現在の従業員・元従業員であることと本文を確認でき、現在の採点を変更できる具体的な投稿は確認できませんでした。

そのためSNS・匿名掲示板による加点・減点は行いません。

Safety小計:31/50点

Innovation 18/25

Innovationでは、約68店舗のレジ、品出し、注文処理などを技術でどこまで軽くし、その成果を利用者と従業員へ返しているかを確認しました。

レジゴー、電子レシート、ネットスーパー、Uber EatsのPPPなど、利用者の時間や店舗作業を減らす仕組みは継続しています。一方で、技術導入後に従業員の残業や必要人数が何時間・何人減ったかという人間側の成果公開が弱点です。

作業負担・危険の削減:6/10

2022年にマックスバリュ一日橋店へ沖縄県内初の「レジゴー」を導入しました。利用者自身が商品をスキャンするため、通常レジで一品ずつ店員がスキャンする作業の一部を利用者側へ移せます。[出典15]

2025年にはUber Eatsの「ピック・パック・ペイ」を6店舗へ導入しました。注文商品のピッキング、袋詰め、会計、配達までをUber Eatsの配達パートナーが担う方式で、会社は店舗側の人時を増やさずデリバリーサービスを拡大できると説明しています。[出典16]

ネット注文が増えるほど店舗従業員のピッキング作業が増える問題に対し、外部の配送人員まで活用して追加作業を抑える仕組みです。

一方、レジゴー導入前後でレジ担当時間が何時間減ったか、PPP導入後に店舗社員の残業や必要人数が何%減ったかは公表されていません。

具体的な作業代替は確認できるものの、人への定量効果が不足するため6/10点です。

8/10点を検討するには、導入前後のレジ人時、ピッキング時間、残業、必要人数、身体負担を測定し、明確な削減結果を公開する必要があります。

情報ランク:A。[出典15・16]

商品・サービスの改善:5/5

イオン琉球は複数のサービス改善を継続しています。

・ネットスーパーで最短3時間配送
・レジゴー
・電子レシート
・Uber Eatsによる即時配達
・2026年6月から石垣市内4店舗へUber Eatsを拡大
・生理用品を無料提供する「トレルナ」
・南城市指定ごみ袋をレジ袋として使う実証

などです。[出典8・15・16・19・20・21]

買物時間、外出負担、急な日用品需要など、利用者の具体的な困りごとを解決する改善が複数年続いているため5/5点です。

情報ランク:A。

改善成果の人間への還元:2/5

店舗DXによって利用者の待ち時間や買物負担を減らす成果は確認できます。

一方、レジゴー、セルフレジ、電子レシート、ネットスーパーの効率化によって、従業員の残業が何時間減ったのか、休日が増えたのか、配置転換や賃金へどのように返ったのかは公表されていません。

2025年度の月平均所定外労働8時間は良い結果ですが、この数字がDXによって改善したものかを示す導入前後比較はありません。

そのため2/5点です。

3/5点以上を検討するには、DX導入店舗と未導入店舗、導入前後について、レジ人時、残業、休日、配置人数などを比較し、技術によって生まれた余力が人へ返っていることを確認する必要があります。

情報ランク:A。

研究開発・現場改善の継続:5/5

レジゴーは2022年、電子レシートは2024年、Uber EatsのPPPは2025年、石垣市での即時配達拡大やトレルナ、ごみ袋実証は2026年と、改善が毎年続いています。[出典15・16・19・20・21]

一度だけ新システムを導入したのではなく、店舗、決済、配送、生活支援を継続して更新しているため5/5点です。

情報ランク:A。

自動化・AI導入後の雇用状況

レジゴー、セルフレジ、電子レシートなどは、従来人が行っていた会計関連作業を減らす可能性があります。

一方、2026年2月時点でも会社は約5,000人規模で、マイナビでは2025年度の平均勤続年数12年、新卒採用も継続しています。2026年8月時点でもハローワークで店舗求人が出ています。[出典1・5・22]

今回確認した公式資料、報道、求人、従業員口コミ、X、5ちゃんねる、爆サイでは、レジゴー等の導入を理由とした大規模人員削減、希望退職、採用停止を示す具体的な公開情報は確認できませんでした。

ただし、店舗別のレジ担当人数、非正規契約更新数、配置転換人数を導入前後で比較できる情報も公表されていません。

自動化後も雇用と求人は続いていますが、自動化が個々の従業員の配置へ与えた影響までは公開情報から断定できません。

Innovation小計:18/25点

Protection 13/25

Protectionでは、台風、地震、津波、停電、物流途絶、サイバー攻撃が起きても、沖縄本島・宮古島・石垣島で食料や生活物資を届け続けられるかを評価しました。

複数自治体との災害協定と店舗網、実際の台風停電後の営業再開は強みです。一方、自社BCP訓練の結果、物流途絶時の在庫日数、サイバー復旧能力などの定量公開が不足しています。

災害への備え・訓練:3/5

イオン琉球は県内の複数自治体と災害時支援協定を締結しています。

宜野湾市との協定では災害時の物資供給、石垣市の地域防災計画ではマックスバリュ4店舗について、駐車場の一時避難場所提供、水道水、トイレ、食料・生活物資等の提供が定められています。[出典17・18]

例えば津波警報で自宅へ戻れなくなった場合、協定店舗の駐車場を一時避難場所として利用し、可能な範囲で水やトイレを使える仕組みです。

一方、イオン琉球単体の年間BCP訓練回数、参加率、停電・津波・物流途絶訓練で判明した問題、改善結果は公開情報が不足しています。

具体的な協定が現在の自治体防災計画に組み込まれているため3/5点です。

4点以上を検討するには、年次訓練回数、店舗の非常電源試験、緊急物資出荷訓練と実績を公開する必要があります。

情報ランク:S・A。[出典17・18]

生産・物流・調達の代替:3/5

沖縄本島、宮古島、石垣島に複数の店舗を持つため、一店舗が止まった場合でも地域によっては別店舗から供給できます。

マックスバリュだけでも31店舗あり、複数業態を運営しています。[出典1]

一方、沖縄県外からの商品供給は船舶・航空輸送へ依存します。主要港や空港が停止した場合にどの代替航路・物流拠点を使うのか、島ごとに何日分の安全在庫を確保しているのか、代替仕入先比率について公開情報がありません。

店舗網という代替余地はあるものの、物流途絶への定量的な裏付けが不足するため3/5点です。

4~5点を検討するには、重要商品の安全在庫日数、代替航路、複数仕入先、物流切替訓練の結果を公開する必要があります。

情報ランク:A。

サイバー防衛・情報保護:0/5

イオン琉球のプライバシーポリシーでは、安全管理措置、不正アクセスや情報漏えい防止、監査などの方針が示されています。[出典23]

しかし、イオン琉球株式会社単体について、MFAの対象範囲、EDR、SOC・CSIRTとの接続、バックアップの分離、復旧訓練、重大インシデント件数、RTO・RPOなどを確認できる公開情報がありません。

ネットスーパー、電子レシート、iAEON、オンライン決済などデジタルサービスが増えるほど、サイバー攻撃で店舗・注文・顧客情報を利用できなくなった場合の影響は大きくなります。

重要な結果情報が公開されていない点は課題であり、採点上も減点対象です。

そのため0/5点です。

3点以上を検討するには、イオン琉球単体で多要素認証、端末監視、分離バックアップ、訓練、重大事故件数と復旧結果を示す必要があります。

情報ランク:A。[出典23]

供給継続・復旧能力:3/5

2026年7月、台風9号の影響による停電でマックスバリュ宮古南店が臨時休業しましたが、7月12日15時30分から営業を再開しました。[出典24]

離島では一つの大型スーパーが停止すると、食品や生活用品を買える場所が減ります。停電後に実際に店舗営業を再開した結果はProtectionの具体的な実績です。

一方、停電開始から復旧までの総時間、非常用電源で維持できる設備、廃棄商品の数量、店舗ごとの目標復旧時間は公表されていません。

実災害での復旧を確認できるため3/5点です。

4~5点を検討するには、重要店舗ごとのRTO、非常電源稼働時間、停電訓練、実際の復旧時間を継続公開する必要があります。

情報ランク:A。[出典24]

危機時の市民への対応:4/5

石垣市との協定では、駐車場の一時避難場所提供、水道水・トイレ、災害情報、食料・生活物資の提供が定められています。[出典18]

宜野湾市でも災害時の物資供給協定が現在の自治体情報に掲載されています。[出典17]

災害時には店舗を「物を売る場所」から「地域住民を支える場所」へ切り替えられる仕組みです。

例えば台風や地震で家庭の水・食料が不足した場合、自治体は既存の協定を使ってイオン琉球へ生活物資の供給を要請できます。

複数自治体との具体的な協定が現在も確認できるため4/5点です。

5/5点を検討するには、協定に基づく実災害時の供給量、避難者数、要請から供給までの時間を継続公開する必要があります。

情報ランク:S・A。[出典17・18]

Protection小計:13/25点

良いニュース・最近の前向きな動き

直近では、店舗を支える短時間・有期労働者への大幅賃上げ、石垣島での即時配送拡大、台風停電後の店舗復旧が確認できます。賃金、買物アクセス、災害復旧という異なる方向から、沖縄で生活する人と働く人を支える動きです。

2026年3月 有期・短時間・契約等3,612人へ7.03%の賃上げ回答(Safety)

2026年春闘では、現行平均時給1,119円に対し78.70円、7.03%の引き上げ回答が出ました。[出典3]

前年2025年も7.00%だったため、2年連続で約7%の上昇です。

小売業ではパート・短時間労働者がレジ、品出し、惣菜、精肉など日常の店舗運営を支えています。この層の賃金を大きく引き上げることは、物価上昇時にも働く人の生活費を確保しやすくする直接的なSafety改善です。

イオン琉球の商品・サービスが利用され、その売上を背景に賃上げを継続できれば、低賃金に依存せず店舗を運営する方向を需要面から支えることにつながります。

2026年6月 石垣市4店舗でUber Eats開始(Innovation)

2026年6月25日から、石垣市内のマックスバリュ4店舗でUber Eatsを開始しました。[出典19]

食品や日用品を店舗まで取りに行かず注文できるため、車を使えない人、体調不良の人、育児中の世帯などの買物負担を減らせます。

離島でも即時配送サービスを利用できる選択肢を増やした点をInnovationとして評価します。

2026年7月 台風による停電後に宮古南店が営業再開(Protection)

台風9号の影響による停電で臨時休業していたマックスバリュ宮古南店は、2026年7月12日15時30分から営業を再開しました。[出典24]

宮古島では本島ほど大型店舗の選択肢が多くありません。停電した店舗を復旧し、その日の生活物資購入を再開できたことは、Protectionの実際の成果です。

悪いニュース・問題となった動き

現在の大きな問題は、2025年に発生した二つの食品表示事案です。消費期限や保存温度は食品を安全に食べるための基礎情報であり、店舗側の入力・運用ミスがそのまま利用者の判断へ影響します。

2025年10月 ザ・ビッグ田場店で製造時間表示を不適切に変更(Safety)

2025年10月、従業員からの相談をきっかけに調査した結果、7月26日から8月8日まで、8時に製造したハンバーガー等を再パックし、10時製造の消費期限表示ラベルを貼り、計50個販売していたことが判明しました。[出典11]

会社は外部専門機関による品質検査で安全性を確認し、健康への影響はないと公表しています。

健康被害がなかったことは重要ですが、消費期限の基準となる製造時刻を実際より遅く表示すれば、利用者は本来より新しい商品だと判断する可能性があります。

会社は店内加工商品の製造工程、品質・表示チェックを強化するとしています。今後は同種問題が再発していないかを数字で示すことが必要です。

2025年11月 6店舗でやりいかの消費期限・保存温度を誤表示(Safety)

6店舗で販売した「インド産 やりいか(解凍)加熱用」で、既存商品のラベル情報を誤登録したため、消費期限と保存温度に誤りが発生しました。[出典12]

一部商品では正しい消費期限より約2週間遅い日付が印字され、保存温度も本来の4℃以下ではなく-5℃以下と表示されました。

公表時点で健康被害は報告されていません。

一つの入力情報が複数店舗へ広がったことから、商品マスター登録時の二重確認や異常な期限を自動検知する仕組みが必要です。

総合評価と、これから改善してほしいこと

現在62点・シビックランクCです。次のBランクは70点からなので、あと8点必要です。

イオン琉球は、2026年の7.03%賃上げ、2025年度の月平均所定外労働8時間、女性管理職22.3%、自治体との災害協定など、働く人と地域住民へ直接つながる実績を持っています。

一方、労働安全とサイバー防御では「どのような制度を持つか」より重要な「実際に何件事故が起きたか」「攻撃や停止から何時間で復旧できたか」という結果が見えません。この二点を改善すればBランクへ上がる可能性があります。

労災件数と度数率を公開し、事故削減を結果で示す:労働安全・健康 0→6/10

現在の「労働安全・健康」は0/10点です。

年3回のリスクアセスメント、安全衛生委員会、ヒヤリハット収集など具体的な制度はありますが、死亡・休業災害件数、度数率、強度率が公表されていません。[出典2]

まず、全店舗・事業所を対象に死亡災害、休業災害、転倒、切創、腰痛、重量物、フォークリフトなど事故種類別の件数を毎年公開します。

そのうえで、事故原因を店舗へフィードバックし、重大事故0を継続しながら休業災害と度数率を年々低下させる必要があります。

具体的に複数年の死亡0、低い度数率・強度率と改善結果を確認できれば0→6/10点を検討できます。

現在:0/10点
改善後:6/10点
加点:+6点
総合:62→68点
ランク:Cのまま

改善すれば、レジ、惣菜、精肉、鮮魚、品出しなど約5,000人が働く店舗で、転倒や切創などによって仕事や生活を中断する人を減らせます。

参考企業は株式会社セブン&アイ・ホールディングスです。Google Drive上の現行審査は81点・シビックランクAで、持株会社単体の労働災害度数率・強度率を2020~2024年度の5年間0.00と公開しており、「労働安全・健康」は10/10点です。

サイバー防御を方針から復旧結果まで具体化する:サイバー防衛・情報保護 0→3/5

現在の「サイバー防衛・情報保護」は0/5点です。

プライバシーポリシーはありますが、イオン琉球単体のMFA、EDR、バックアップ、訓練、インシデント件数、復旧結果について公開情報がありません。[出典23]

ネットスーパー、電子レシート、アプリ、オンライン決済、店舗システムを対象に、多要素認証、端末監視、ネットワーク分離、オフラインまたは改ざん耐性のあるバックアップを整備し、年1回以上の復旧訓練を行います。

さらに、訓練時に注文・レジ・在庫等の重要システムを何時間で復旧できたか、重大インシデントが何件だったかを公開し、実際に復旧能力が確認できれば0→3/5点を検討できます。

現在:0/5点
改善後:3/5点
加点:+3点
総合:62→65点
ランク:Cのまま

この改善だけではBへ届きませんが、労働安全の改善と組み合わせれば総合71点になります。

参考企業は株式会社セブン&アイ・ホールディングスです。Drive上の現行審査では、7&i CSIRT、外部機関との情報共有、年2回以上のサイバー訓練などを確認し、「サイバー防衛・情報保護」は5/5点です。

次のランクへ上がるための具体例

現在62点・Cで、Bランクの下限70点まであと8点です。

まず、全店舗の死亡・休業災害件数、度数率、強度率を毎年公開し、転倒、切創、重量物、バックヤードなどの事故対策を実施します。死亡・重大事故0と低い度数率を複数年確認できれば、「労働安全・健康」を0→6点、+6点と評価できます。

次に、ネットスーパーや店舗システムについてMFA、EDR、分離バックアップ、復旧訓練を実施し、重大事故件数と復旧時間を公開します。実運用まで確認できれば「サイバー防衛・情報保護」を0→3点、+3点と評価できます。

この二つを実現すると、

現在62点
+ 労働安全・健康 6点
+ サイバー防衛・情報保護 3点
=71点

となり、シビックランクCからBへ上がります。

つまりイオン琉球が次のランクへ上がるために最も必要なのは、新しい制度を増やすことではなく、現在すでに行っている安全対策とデジタル対策の「結果」を数字で示すことです。約5,000人の従業員が実際にけがをせず働けていることと、店舗・ネットサービスが攻撃や障害から実際に復旧できることを証明できれば、評価は大きく上がります。

現時点の総合評価は62点/100点、シビックランクCです。

出典一覧

1.イオン琉球株式会社「会社概要」2026年2月末現在【情報ランクA】
2.イオン琉球株式会社「健康経営の推進」【情報ランクA】
3.連合「2026春季生活闘争 有期・短時間・契約等賃金 回答速報」【情報ランクA】
4.連合「2025春季生活闘争 有期・短時間・契約等賃金 回答速報」【情報ランクA】
5.マイナビ2027・2028「イオン琉球株式会社 採用・働き方データ」【情報ランクA】
6.イオン株式会社「2026年2月期 有価証券報告書」連結子会社人的資本情報【情報ランクA】
7.イオン琉球株式会社「働きやすい環境づくりのために」健康経営優良法人2026・えるぼし三ツ星【情報ランクS・A】
8.イオン琉球株式会社「ネットスーパー」【情報ランクA】
9.イオン琉球株式会社 公式採用情報「福利厚生・待遇」【情報ランクA】
10.イオングループ労働組合連合会「加盟単組」【情報ランクA】
11.イオン琉球株式会社「ザ・ビッグ田場店における製造時間の表示違反に関するお詫び 第二報」2025年10月8日【情報ランクA】
12.イオン琉球株式会社「やりいかの消費期限と保存温度誤表記に関するお詫びとお知らせ」2025年11月9日【情報ランクA】
13.Indeed「イオン琉球株式会社の社員クチコミ」【情報ランクB】
14.転職会議「イオン琉球株式会社の社員口コミ」【情報ランクB】
15.イオン琉球株式会社「レジゴー マックスバリュ一日橋店でサービス開始」【情報ランクA】
16.イオン琉球株式会社「Uber Eats ピック・パック・ペイ導入」2025年10月7日【情報ランクA】
17.宜野湾市「災害時協定について」【情報ランクS】
18.石垣市「地域防災計画 資料編」イオン琉球4店舗との防災活動協定【情報ランクS】
19.イオン琉球株式会社「石垣市内マックスバリュ4店舗でUber Eatsサービス開始」2026年6月【情報ランクA】
20.イオン琉球株式会社「トレルナ 5店舗83カ所導入」2026年3月【情報ランクA】
21.イオン琉球株式会社「南城市指定ごみ袋をレジ袋に活用」2026年4月【情報ランクA】
22.ハローワーク「イオン琉球株式会社 求人情報」2026年【情報ランクS】
23.イオン琉球株式会社「プライバシーポリシー」【情報ランクA】
24.イオン琉球株式会社「台風9号の影響による営業再開のお知らせ」2026年7月12日【情報ランクA】
25.Google Drive「株式会社セブン&アイ・ホールディングスを企業審査」現行版【参考企業】

シビックランクの基準

ランク点数
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる公表情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

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