私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。
働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。
反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。
だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。
なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット
今回審査する株式会社ミツウロコフーズは、総合69点、シビックランクCです。
株式会社ミツウロコフーズの特に強い点は、傘下の飲料・食品事業で食品安全管理と災害時の飲料水供給を具体的に進めていることです。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、食品の安全性を高め、災害時にも飲料を地域へ届けられる食品事業に強い社会につながる可能性が高まります。
一方で、改善点としてミツウロコフーズ本体12人の平均残業、有給取得率、平均給与、離職率、労災件数などの会社単体KPIと、設備改善によって得た生産性向上を働く人の時間・賃金・安全へどこまで返したかという実績の公開が不足しています。
この記事では、株式会社ミツウロコフーズの強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。
株式会社ミツウロコフーズの企業審査結果
ミツウロコフーズは、自ら大規模工場や多数の飲食店を直接運営する会社というより、ミツウロコグループのフード&プロビジョンズ事業を統括する会社です。2026年時点の社会保険被保険者数は12人ですが、傘下にはミツウロコビバレッジ、ミツウロコプロビジョンズ、ミツウロコパートナーズなどがあり、飲料製造、ベーカリー、カフェ、売店、レストランなどの事業を展開しています。[出典1~4]
今回の採点では、本体12人の働き方と、同社が統括するフーズ事業の食品安全・設備投資・危機対応を分けて確認しています。子会社の従業員実績をミツウロコフーズ本体の実績として扱っていません。
| 評価軸 | 得点 |
|---|---|
| Safety | 31/50 |
| Innovation | 18/25 |
| Protection | 20/25 |
| 総合点 | 69/100 |
| シビックランク | C |
主な強み
・2026年の本体正社員求人で想定年収500万~800万円、年間休日122日、所定労働7時間30分
・育休取得実績と育休後復帰率100%を求人で確認
・グループ全体で人権方針、ハラスメント研修、内部・外部通報窓口を整備
・ミツウロコビバレッジ3工場でJFS-B、静岡ミツウロコフーズでFSSCを運用
・原水・製品の外部検査、ロットごとの微生物・官能検査を実施
・2025年に少人数運転とPFAS対策を組み込んだ新飲料ラインを稼働
・鳴沢村、静岡市、海津市などで災害時の飲料供給体制を整備
・複数地域に飲料工場を持ち、単一工場への依存を避けている
・グループで標的型メール訓練やサイバーセキュリティ教育を実施
主な課題
・本体12人の平均給与、賃金中央値、ベースアップ率が非公表
・本体の平均残業、有給取得率、長時間労働者比率が非公表
・本体の離職率、男女賃金差、男女別管理職比率が非公表
・本体の労災件数、休業災害、健康診断受診率が非公表
・傘下工場の自動化後、残業・休日・賃金・労災がどう変わったか非公表
・2025年に静岡ミツウロコフーズ製造商品で自主回収が発生
・工場停止後の目標復旧時間、代替生産可能率などの定量情報が不足
事業内容と人間への貢献
株式会社ミツウロコフーズは2017年設立、資本金1億円、本社は東京都中央区京橋にあります。株主は株式会社ミツウロコグループホールディングス100%です。2022年4月に旧「株式会社ミツウロコヴォイジャーズ」から現在の社名へ変更されました。[出典1・2]
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社ミツウロコフーズ |
| 設立 | 2017年 |
| 本社 | 東京都中央区京橋三丁目1番1号 東京スクエアガーデン |
| 資本金 | 1億円 |
| 代表者 | 代表取締役社長 大森 基靖 |
| 株主 | 株式会社ミツウロコグループホールディングス100% |
| 社会保険被保険者数 | 12人 |
| 主な役割 | フード&プロビジョンズ事業の統括 |
| 主な子会社 | ミツウロコビバレッジ、ミツウロコプロビジョンズ、ミツウロコパートナーズ等 |
主な事業内容
公式サイトでは、飲料事業、ショップ&レストラン事業、ベーカリー・カフェ事業などを統括する会社と説明しています。[出典1・3]
ミツウロコビバレッジは山梨県の鳴沢・山中湖と岐阜県養老で天然水などを製造しています。ミツウロコプロビジョンズは企業、学校、病院、ホテル、公共施設などで売店・食堂を運営しています。ミツウロコパートナーズは「元町珈琲」などのカフェ事業を展開しています。[出典3・4]
主な利用企業・取引先
ミツウロコフーズ自身は統括会社であるため、一般消費者との接点は主に傘下企業を通じます。利用者は、ミネラルウォーターなどの飲料を購入する人、カフェやベーカリーを利用する人、病院・企業・学校などの売店や食堂を利用する人です。
事業による人間への貢献
フーズ事業は、水分補給、食事、休憩、施設内での買い物といった日常生活を支えています。
特に飲料事業では、平時に安全な水を供給するだけでなく、災害時に自治体の要請を受けて飲料水や関連物資を供給できる協定を複数地域で整えています。例えば地震や豪雨で水道が止まり、避難所や住民の飲み水が不足した場合、自治体がグループ企業へ供給を要請できる仕組みがあります。[出典12~14]
Safety|31/50
Safetyでは、本体12人の賃金・休息・雇用・福利厚生・人権・安全と、同社が統括するフーズ事業の商品・サービス安全を評価します。本体の求人条件とグループ共通制度は比較的良好ですが、対象会社単体の労働実績が不足しています。一方、食品安全では認証・検査・水質対策を具体的に確認できます。
賃金・利益の還元|6/10
2026年6月に掲載された財務経理職の求人では、月給31万2,500円~50万円、想定年収500万~800万円、賞与年2回・計4カ月分とされています。固定残業代を含む賃金表示ではなく、基本給として示されています。[出典5]
責任者候補という条件を考慮する必要はありますが、本体正社員について具体的な賃金水準を確認できるため加点します。
一方、本体12人全体について、平均給与、給与中央値、既存社員のベースアップ率、若手社員の給与、利益に対する人件費比率は公表されていません。
一つの高水準求人だけで全社員への利益還元を判断できないため6/10点です。平均・中央値と継続的な賃上げ実績が良好であることを会社単体で確認できれば8/10点以上を検討できます。
労働時間・休息|6/10
同じ求人では9時30分~18時、所定労働時間7時間30分、年間休日122日、土日祝休み、年末年始6日とされています。[出典5]
1日の所定労働時間が8時間未満で、年間休日も120日を上回るため制度面は良好です。
一方、「残業あり」とされているものの月平均残業は示されておらず、本体12人の平均残業、有給取得率、年間総実労働時間、休日出勤、45時間超の残業者比率は公表されていません。
制度と実態の両方が一部確認できる段階として6/10点です。全社平均残業20時間以下、有休取得率80%以上など良好な結果を継続確認できれば8/10点を検討できます。
雇用の安定・待遇の公平性|3/5
gBizINFOでは社会保険被保険者数12人です。2026年の求人は正社員・期間の定めなしで、設備投資や販売数量増加を背景とした増員採用と説明されています。将来的に財務経理部長を目指せるキャリアも示されています。[出典2・5]
人員削減ではなく事業拡大に対応した採用である点を評価します。
一方、離職率、平均勤続年数、男女賃金差、男女別管理職比率、採用者の定着率は対象会社単体では公表されていません。
そのため3/5点です。待遇差や定着率まで継続公開し、安定した結果を確認できれば4~5点を検討できます。
福利厚生・育児・介護|4/5
2026年求人では、健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険、退職金、確定拠出年金、寮・社宅、家族手当、グループ団体保険、保養所、出産・育児支援制度、再雇用制度などを確認できます。[出典5]
4~9月入社では有給休暇20日が付与され、育児休業取得実績があり、育休後復帰率100%とされています。
制度だけでなく復帰実績まで確認できるため4/5点です。一方、本体12人全体の男女別育休取得率、平均取得日数、介護休業利用実績は公表されていないため満点とはしません。
人権・ハラスメント・労使関係|4/5
ミツウロコグループ人権方針では、差別・ハラスメント禁止、強制労働・児童労働禁止、労働基本権の尊重、ワークライフバランス支援を明記しています。全役員・従業員を対象にハラスメント研修を実施し、内部・外部通報窓口も設置しています。[出典6]
制度がグループ従業員へ適用されることを確認できるため4/5点です。
一方、ミツウロコフーズ単体の相談件数、認定件数、是正件数、研修受講率は公表されていません。対象会社での運用結果まで継続確認できれば5/5点を検討できます。
労働安全・健康|4/10
ミツウロコグループでは共通の労働安全衛生マネジメントを運用し、リスクアセスメントや専門職による各社・拠点巡回を行っています。2024年度のグループ全体では労災死亡者0人、重大事故0件、作業災害11件でした。作業災害は2021年度29件から減少しています。[出典7]
グループとして安全管理を継続し、事故件数を減らしている点は加点材料です。
ただし、この11件のうちミツウロコフーズ本体が何件なのかは公表されていません。本体12人の労災件数、休業災害、健康診断受診率、ストレスチェック結果、メンタル休職なども公開情報がありません。
対象会社単体の成果を判断できないため4/10点です。死亡0・労災件数・休業度数率などを会社単体で公開し、低い事故率を継続確認できれば6~8点を検討できます。
商品・サービスの安全|4/5
フーズ事業では、ミツウロコビバレッジの山中湖・鳴沢・岐阜養老工場がJFS-B、静岡ミツウロコフーズの工場ではFSSCを運用しています。HACCPチームを編成し、完成品をロットごとに抜き取り、微生物検査・官能検査を実施しています。原水・製品について外部機関による検査も行い、2026年にもPFAS検査結果を公開しています。[出典8~11]
食品安全認証と継続検査により、利用者が飲料や食品を摂取する際の微生物・水質リスクを下げる仕組みが確認できます。
一方、2025年7月には静岡ミツウロコフーズ庵原工場が製造したチェリオ「喫茶店の味 ミックスフルーツオレ」の一部でキャップ部にカビが確認され、自主回収が行われました。内容液にはカビは確認されず、第三者機関の分析では健康被害につながらないことが確認されていますが、品質問題として評価に反映します。[出典15]
認証・検査は強いものの直近の自主回収があるため4/5点です。重大回収ゼロを継続し、原因・再発防止結果まで公開できれば5/5点を検討できます。
従業員・元従業員の口コミ
転職会議では、ミツウロコフーズ単体の口コミとして確認できるのは面接・選考に関する投稿が中心で、実際に働いた社員による賃金、残業、人間関係、福利厚生などの具体的なレビューはほとんどありません。Yahoo!しごとカタログでも社員口コミは十分に蓄積されていません。[出典17・18]
そのため口コミを根拠に追加加点・減点は行いません。少人数企業だからこそ、会社自身が残業、有休、離職、安全の数字を公開する重要性が高くなります。
SNS・匿名掲示板の確認結果
X、5ちゃんねる、爆サイ等について「ミツウロコフーズ」と「給与」「残業」「退職」「パワハラ」「労災」「人員削減」などを組み合わせて確認しました。
今回、対象会社の現社員・元社員であること、勤務時期・職種を確認でき、採点根拠として使用できる具体的な投稿本文は確認できませんでした。
Innovation|18/25
Innovationでは、傘下事業で進める設備投資や業務改善が、人の重労働・危険・反復作業をどこまで減らし、その成果を人へ返しているかを評価します。2025年の飲料新ラインは少人数運転と省スペース化を実現する具体的な改善ですが、その成果が残業・休日・賃金・事故へどう返ったかは公開されていません。
作業負担・危険の削減|8/10
2025年7月、静岡ミツウロコフーズ庵原工場で新しいミネラルウォーター製造ラインが本格稼働しました。設備や搬送コンベヤを小型化して省スペース化し、少人数でのオペレーションを可能にする設計です。500mlと2LのPETボトルに対応し、1分間最大300本を製造できます。[出典11]
さらに自動ラップ倉庫の工事も進められ、人が大量の飲料を手作業で運搬・包装する負担を機械へ移す方向が確認できます。
人の反復作業や重量物運搬を設備へ置き換える具体性が高いため8/10点です。
一方、必要人員、重量物作業時間、残業、負傷件数が導入前後で何%変わったかは公表されていません。人側の改善結果まで数値で確認できれば10/10点を検討できます。
商品・サービスの改善|5/5
新ラインではPFASなどの水質汚染物質を除去する活性炭ろ過装置を導入しました。製造量だけでなく水質リスクにも対応しています。[出典11]
またフーズ事業全体では、ミネラルウォーター、茶系飲料、果汁飲料、ベーカリー、カフェ、施設内売店・食堂などを展開しています。食品安全認証と外部検査も継続しています。
利用者にとって安全性と選択肢を同時に改善する実績があるため5/5点です。
改善成果の人間への還元|0/5
新ラインは少人数で運転でき、生産能力も大きく拡大します。
しかし、その生産性向上によって社員の残業が減った、休日が増えた、賃金が上がった、危険作業が減った、余った時間を教育へ回したといった結果は公表されていません。
人員を少なくして生産量を増やすことだけでは、人への還元とは評価できません。そのため0/5点です。
設備導入前後の残業、配置人数、休日、賃金、労災を比較し、実際に人の時間・安全・所得へ利益が返ったことを確認できれば3/5点以上を検討できます。
研究開発・現場改善の継続|5/5
飲料事業では全自動充填設備、複数工場への展開、食品安全認証、外部検査を長期的に更新し、2025年にも新しいミネラルウォーターラインを導入しました。[出典8~11]
一度の設備投資ではなく、製造、品質管理、水質リスク対策を継続して改善しているため5/5点です。
自動化・AI導入後の雇用状況
今回確認した大きな自動化は主に傘下の飲料工場であり、本体12人を直接置き換える設備ではありません。
2026年にはミツウロコフーズ本体で事業拡大を背景とする正社員の増員求人が確認されています。[出典5]
一方、傘下工場について、自動化後に必要人数が減った部署で配置転換、採用抑制、契約終了、希望退職が起きたのかを時系列で示す公開情報は不足しています。
自動化の目的が単なる人員削減ではなく、危険作業削減や労働時間短縮につながったことを確認するため、導入前後の雇用・配置・残業を継続公開する必要があります。
Protection|20/25
Protectionでは、地震、豪雨、停電、工場停止、サイバー攻撃などが発生しても食品・飲料事業を維持できるか、そして飲料供給能力を市民の保護へ利用しているかを評価します。複数工場、グループBCP、サイバー対策、自治体との飲料供給協定がそろっており、今回の大きな強みです。
災害への備え・訓練|4/5
ミツウロコグループでは大規模災害などを想定したBCPと災害対応マニュアルを策定しています。飲料事業では複数地域に工場を置き、自治体との災害時飲料供給協定も進めています。[出典12~14・19]
例えば大地震で水道が止まり、地域の備蓄水が不足した場合、自治体は協定に基づいて飲料や関連物資の供給を要請できます。
計画だけでなく外部との正式な供給協定まで確認できるため4/5点です。一方、ミツウロコフーズ本体やフーズ事業全体のBCP訓練で、避難時間・供給開始時間・改善内容などの結果は十分に公表されていないため満点とはしません。
生産・物流・調達の代替|4/5
ミツウロコビバレッジは鳴沢、山中湖、岐阜養老の3工場を持ち、静岡ミツウロコフーズも複数の工場・製造ラインを持っています。[出典4・8・10]
一つの工場だけに飲料製造を集中していないため、設備故障や局地災害が起きたときに他拠点へ生産を振り替えられる余地があります。2025年の庵原工場新ラインによって製造能力も増強されています。
一方、一工場が完全停止した際に他工場で何%代替できるのか、原料・容器の代替調達まで何日かかるのかは公表されていません。そのため4/5点です。
サイバー防衛・情報保護|4/5
ミツウロコグループではサイバーセキュリティを経営課題として位置付け、グループ会社へ共通基準を適用しています。契約社員・協力会社を含む役職員へ年1回のeラーニングを行い、標的型攻撃メールの抜き打ち訓練も実施しています。[出典20]
ミツウロコフーズもグループ会社として共通対策の対象であることを評価し4/5点です。
一方、本体単体のインシデント件数、バックアップ復元時間、RTO・RPOは公表されていません。実際の復旧演習結果まで確認できれば5/5点を検討できます。
供給継続・復旧能力|3/5
グループはBCPを策定し、業務集約拠点についても複数拠点体制を整えています。フーズ事業も複数県に飲料工場を持つため、一地域へ完全依存する構造ではありません。[出典19]
一方、工場停止後の目標復旧時間、主要設備のRTO、物流停止時の代替輸送、原料やPET容器の代替調達時間などは公表されていません。
複数拠点とBCPを評価し3/5点です。実災害や訓練で復旧時間を計測・公開できれば4~5点を検討できます。
危機時の市民への対応|5/5
2025年7月、ミツウロコビバレッジは鳴沢村と災害時の飲料水等供給協定を締結しました。災害時には飲料水、ウォーターサーバー、その他調達可能な物資を提供します。[出典12]
2025年9月には静岡ミツウロコフーズが静岡市と協定を締結し、ミネラルウォーター、トイレカーで利用できる原水、その他物資を提供する体制を整えました。岐阜県海津市でも災害時飲料水供給協定があります。[出典13・14]
飲料を販売するだけでなく、複数地域で災害時に製造・供給能力を市民の生命維持へ利用する正式な仕組みが確認できるため5/5点です。
良いニュース・最近の前向きな動き
最近の前向きな動きでは、水質安全を高める製造設備への投資と、災害時に地域へ飲料を供給する協定拡大が進んでいます。Safety、Innovation、Protectionを同時に強める動きであり、この事業が選ばれることで、平時の飲料安全と有事の生活維持の両方へ資金が回りやすくなります。
2025年7月 少人数運転・PFAS対応の新ラインを稼働(Safety・Innovation)
静岡ミツウロコフーズ庵原工場で新しいミネラルウォーターラインが稼働しました。PFASなどを除去できる活性炭ろ過装置を備え、少人数運転が可能で、1分間最大300本を製造できます。[出典11]
水質リスクを抑えながら、人が大量のボトルを扱う反復作業を機械へ移しやすくなる設備です。
今後、導入前後の残業・事故・配置人数まで公表されれば、設備投資が働く人へどれだけ返ったかをさらに評価できます。
2025年 鳴沢村・静岡市などで災害時飲料供給を拡大(Protection)
鳴沢村、静岡市、海津市などで飲料供給の協定が整備されています。[出典12~14]
例えば地震や豪雨で水道が止まり、住民や避難所の飲み水が不足した場合、自治体は企業へ飲料水や関連物資を要請できます。行政備蓄だけに依存せず、地域の民間工場を供給源として使えるため、飲料不足の期間を短くできる可能性があります。
2026年 PFASを含む水質検査を継続公開(Safety)
ミツウロコビバレッジと静岡ミツウロコフーズは、2026年も各飲料工場の水質検査結果を公開しています。[出典9・10]
水質情報を外部へ公開することで、利用者が安全情報を確認でき、企業側も継続的に検査結果を示す責任を負うことになります。
悪いニュース・問題となった動き
問題面では、傘下工場での品質トラブルと、本体12人の労働実績が見えにくいことが重要です。食品安全認証があっても実際の回収は起こり得るため、再発防止を結果で示す必要があります。また、統括会社自身の働き方が非公表のままでは、グループ制度が本体社員へどの程度良い結果をもたらしているか判断しにくい状態が残ります。
2025年7月 静岡ミツウロコフーズ製造商品を自主回収(Safety)
チェリオが販売した「喫茶店の味 ミックスフルーツオレ」の一部商品で、キャップ部にカビが確認されました。製造元は静岡ミツウロコフーズ庵原工場です。[出典15]
内容液にはカビは確認されず、第三者機関の調査では健康被害につながらないことが確認されています。
重大健康被害案件ではありませんが、食品安全認証を持つ工場でも品質トラブルが発生した事実は残ります。原因・再発防止・その後の回収件数を継続して公開することが必要です。
2025年9月 一部天然水で風味に関する問い合わせ(Safety)
静岡ミツウロコフーズは、庵原工場で製造した一部天然水について顧客から風味に関する問い合わせがあったことを公表し、安全性と身体への影響がないことを確認したと説明しています。[出典16]
健康被害は確認されていませんが、味や臭いの変化も飲料メーカーでは重要な品質指標です。
2026年 本体12人の労働KPIが不足(Safety)
本体では年間休日122日、所定労働7時間30分、福利厚生などの制度を求人で確認できます。[出典5]
一方、平均残業、有給取得率、離職率、平均給与、労災件数などは会社単体で公表されていません。
グループ全体では詳細なESG情報を公開しているため、統括会社自身も同じように結果を開示すれば、働く人を大切にしていることを外部から確認しやすくなります。
総合評価と、これから改善してほしいこと
現在69点・シビックランクCです。次のBランクは70点からなので、あと1点必要です。
食品安全、複数工場、災害時飲料供給、サイバー対策は強い一方、本体12人の労働実績と、自動化の成果を働く人へ返した実績が弱点です。次のランクへ上がるためには新しい制度を増やすより、すでにある制度や設備投資が人の時間・賃金・安全へどう効いたかを数字で示すことが重要です。
本体12人の残業・有休を公開し、実際に休める状態を示す:労働時間・休息 6→8/10
現在の「労働時間・休息」は6/10点です。
年間休日122日、所定労働7時間30分は確認できますが、平均残業と有給取得率は公表されていません。
会社単体で月平均残業20時間以下、有給取得率80%以上、45時間超残業者が低水準であることを毎年公開し、良好な結果を継続できれば8/10点を検討できます。
現在6/10点
改善後8/10点
加点+2点
総合69→71点
ランクC→B
となります。
社員にとっては、制度上休日が多いだけでなく、実際に休めていることが確認でき、仕事以外の時間を確保しやすくなります。
参考企業はイオン九州株式会社です。Google Drive上の現行審査では、残業7.9時間、有給取得率82.1%を確認し、「労働時間・休息」8/10点と評価しています。
新ラインの省人化成果を社員の時間へ返す:改善成果の人間への還元 0→3/5
現在の「改善成果の人間への還元」は0/5点です。
新ラインで少人数運転が可能となり、生産能力も増えていますが、その成果が残業削減、休日増加、賃上げ、危険作業削減、再訓練へどう返ったかは公表されていません。
導入前後の配置人数、残業、夜勤、休日、賃金、事故件数を同じ拠点で公開し、少なくとも残業減少・危険作業削減・雇用維持のいずれか複数を確認できれば3/5点を検討できます。
現在0/5点
改善後3/5点
加点+3点
総合69→72点
ランクC→B
となります。
働く人にとっては、「少ない人数で多く作る」だけでなく、機械によって生まれた余裕を自分の休息や安全へ返してもらえることにつながります。
参考企業として、キリングループロジスティクス株式会社の現行審査では、業務改善・多能工化を背景に年間所定労働時間を短縮した実績を確認し、「改善成果の人間への還元」を評価しています。
本体の労災・健康KPIを公開する:労働安全・健康 4→6/10
現在の「労働安全・健康」は4/10点です。
グループ全体では死亡0、重大事故0、作業災害11件まで公表されていますが、本体12人の事故・健康実績は分かりません。
本体単体で死亡0、労災件数、休業災害、健康診断受診率、ストレスチェック受検率を毎年公開し、低い事故率と高い健診受診を継続できれば6/10点を検討できます。
現在4/10点
改善後6/10点
加点+2点
総合69→71点
ランクC→B
となります。
参考企業はKDDI株式会社です。Google Drive上の現行審査では、労災1件、死亡0、度数率0.05を会社単体で公開し、「労働安全・健康」8/10点と評価しています。
次のランクへ上がるための具体例
現在69点・シビックランクCで、Bは70点からです。
最も分かりやすい方法は、本体12人の労働時間を会社単体で測定・公開し、実際に良好な結果を示すことです。
具体的には、月平均残業、有給取得率、平均有給取得日数、45時間超残業者比率を毎年公開し、月平均残業20時間以下、有給取得率80%以上を継続します。これが確認できれば「労働時間・休息」を6/10点から8/10点へ上げることを検討できます。
69点+2点=71点となり、シビックランクBです。
さらに、新ライン導入前後の残業、配置人数、事故、賃金まで追跡し、設備投資によって人の時間・安全が改善したことを示せれば「改善成果の人間への還元」も0/5点から3/5点へ上げる余地があります。
つまり、ミツウロコフーズが次のランクへ上がるために必要なのは、グループとして新しい設備や制度を追加することより、本体社員と傘下工場で「残業が減った」「休めるようになった」「危険作業が減った」という結果を法人・拠点ごとに数字で示すことです。
出典一覧
1.株式会社ミツウロコフーズ「会社概要」【情報ランクA】
2.Gビズインフォ「株式会社ミツウロコフーズ」【情報ランクS】
3.株式会社ミツウロコフーズ「事業紹介」【情報ランクA】
4.株式会社ミツウロコビバレッジ/株式会社ミツウロコプロビジョンズ「会社概要」【情報ランクA】
5.リクルートエージェント等「株式会社ミツウロコフーズ 財務経理職求人」【情報ランクB】
6.株式会社ミツウロコグループホールディングス「人権方針・コンプライアンス」【情報ランクA】
7.株式会社ミツウロコグループホールディングス「労働安全衛生・ESGデータ」【情報ランクA】
8.株式会社ミツウロコビバレッジ「工場・食品安全情報」【情報ランクA】
9.株式会社ミツウロコビバレッジ「PFAS・水質検査」【情報ランクA】
10.静岡ミツウロコフーズ株式会社「食品安全・FSSC・水質検査」【情報ランクA】
11.静岡ミツウロコフーズ株式会社/ミツウロコグループ「庵原工場新ミネラルウォーターライン」【情報ランクA】
12.鳴沢村「災害時の飲料水等供給協定」【情報ランクS】
13.静岡市「災害時飲料水等供給協定」【情報ランクS】
14.海津市「災害時飲料水供給協定」【情報ランクS】
15.株式会社チェリオコーポレーション「喫茶店の味 ミックスフルーツオレ自主回収」【情報ランクA】
16.静岡ミツウロコフーズ株式会社「一部天然水の風味に関するお知らせ」【情報ランクA】
17.転職会議「株式会社ミツウロコフーズ」【情報ランクB】
18.Yahoo!しごとカタログ「株式会社ミツウロコフーズ」【情報ランクB】
19.株式会社ミツウロコグループホールディングス「BCP・災害対応」【情報ランクA】
20.株式会社ミツウロコグループホールディングス「サイバーセキュリティ」【情報ランクA】
シビックランクの基準
| ランク | 点数 |
|---|---|
| S | 90~100点 |
| A | 80~89点 |
| B | 70~79点 |
| C | 60~69点 |
| D | 50~59点 |
| E | 40~49点 |
| F | 20~39点 |
| G | 0~19点 |
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報 |
| A | 企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、氏名・役職・立場を確認できる記名取材や公表発言など、発信主体を確認できる公表情報 |
| B | 従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報 |
情報ランクは企業そのものの良し悪しではなく、個々の情報の出どころと検証状態を示します。
