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株式会社日本アクセスを企業審査|シビックランクC・66点/100点|荷下ろし2時間→30分・年休122日を評価、残業20.68時間・食品回収と復旧KPIが課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する株式会社日本アクセスは、総合66点、シビックランクCです。

株式会社日本アクセスの特に強い点は、全国約500拠点の食品物流網を持ちながら、フローズンマザー物流センターによって従来平均2時間かかっていた冷凍食品の荷下ろし作業を約30分へ短縮し、作業生産性を3倍以上へ改善していることです。そのため、この企業の物流サービスを利用したり、日本アクセスが流通を担う商品を購入したりすれば、ドライバーが冷凍庫内などで長時間手荷役を続ける仕事を減らしながら食品を届ける社会につながる可能性があります。

一方で、改善点として2024年度の月平均時間外労働が20.68時間、4日以上休業する労働災害が1件発生していること、2025年にはPB商品「Delcy きざみオクラ」で大腸菌群陽性による自主回収が発生したこと、重大災害・サイバー障害後の具体的な復旧時間を確認できないことが残ります。

この記事では、株式会社日本アクセスの強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

株式会社日本アクセスの企業審査結果

株式会社日本アクセスは、食品メーカーとスーパー、コンビニ、ドラッグストア、外食企業などをつなぐ国内最大級の食品卸企業です。

2025年度の連結売上高は2兆4,719億円、経常利益336億円、2026年3月末の連結従業員数は4,097人です。伊藤忠商事株式会社が100%出資しています。

常温・冷蔵・冷凍の全温度帯に対応し、全国約500拠点の物流インフラを展開しています。食品の共同配送、小売専用センター、原材料調達から販売までの包括物流などを担っています。

評価軸得点主な評価
Safety31/50有休取得率78.2%、年休122日、男性育休、健康管理を評価。残業20.68時間、労災1件、PB商品回収が課題
Innovation23/25荷下ろし2時間→30分、年間9,184時間の待機削減、AI・DXを高評価
Protection12/25全国約500拠点、BCM体制を評価。サイバー・実復旧KPIと災害時の定量実績が不足
総合66/100シビックランクC

主な強み

・2026年3月末で全国約500の物流拠点
・常温・チルド・フローズンの全温度帯物流
・フローズンマザー物流センターで荷下ろし約2時間→30分
・荷役作業生産性3倍以上
・関東の取り組みではドライバー待機時間を年間9,184時間削減
・2027年卒新卒採用の年間休日122日
・2024年度有給休暇取得率78.2%
・健康診断受診率100%
・高ストレス者率9.8%
・離職率2.93%
・健康経営優良法人2026を5年連続取得
・AI棚割り、価格最適化、在庫マネジメント等を開発
・全国物流網と約500拠点による物理的な分散
・BCM推進委員会とBCPを整備
・社内・外部のヘルプラインを設置
・2025年度末までに約17.6万世帯の子育て家庭へ約94.3万点の物品を支援

主な課題

・2024年度月平均時間外労働20.68時間
・採用情報では2024年度23.9時間という集計もあり、20時間超の残業が続く
・Indeedでは勤務時間・残業評価2.8/5
・女性管理職比率の最新実績を公式資料から明確に比較しにくい
・2025年度から女性管理職比率を産業平均6.8%以上へ引き上げる目標を設定
・男性育休取得率は2024年時点で73.4%とされる一方、採用データでは42.4%となっており集計定義に差がある
・2024年度に4日以上休業する労働災害1件
・死亡労災、度数率、強度率は十分に公開されていない
・2025年に「Delcy きざみオクラ150g」を大腸菌群陽性で自主回収
・AI・DXによる日本アクセス社員自身の残業削減結果が十分に開示されていない
・BCPはあるが災害時の具体的なRTO・復旧実績が不足
・MFA、EDR、バックアップ復旧訓練などのサイバー対策詳細・結果が不足

事業内容と人間への貢献

日本アクセスは、食品メーカーが作った商品を、小売店や外食企業へ届ける「中間流通」を担っています。

食品卸がなければ、スーパーは数百・数千のメーカーと個別に発注・配送調整を行う必要があります。

日本アクセスが商品をまとめ、温度別に保管し、店舗ごとに仕分け、共同配送することで、メーカー・店舗双方の物流負担を減らしています。

基本情報

項目内容
会社名株式会社日本アクセス
創立1952年10月1日
設立1993年10月1日
本社東京都品川区西品川一丁目1番1号
代表取締役社長服部 真也
資本金26億2,000万円
株主伊藤忠商事株式会社100%
連結売上高2兆4,719億円
連結経常利益336億円
連結従業員数4,097人
物流拠点約500拠点
主な事業食品卸売、情報処理サービス、貨物利用運送

情報ランク:A。

全国約500拠点の食品物流

2026年3月末時点で約500の物流拠点を持っています。

常温だけでなく、チルド、フローズンまで一社で扱えるため、スーパー等は飲料・乾物・乳製品・アイス・冷凍食品などを一体的に調達できます。

物流拠点の集約や共同配送が進めば、メーカーごとに別々のトラックを走らせるより車両数や荷受け回数を減らせます。

人間への具体的な貢献

例えば一つのスーパーに100社のメーカーが商品を届ける場合、それぞれが個別配送すれば100回の荷受けが発生する可能性があります。

卸売会社が複数メーカーの商品をセンターでまとめ、同じ店舗へ一括配送すれば、店舗側の荷受け作業や道路を走るトラックを減らせます。

さらに冷凍物流では、ドライバーが一箱ずつ手で積み下ろす仕事自体を減らす取り組みも進めています。

Safety 31/50

Safetyでは、日本アクセスで働く人が賃金・休息・育児・健康を確保できるかと、食品卸として安全な商品を流通させられるかを確認しました。

健康・休暇制度は比較的強く、具体的な労災件数まで開示している点も評価できます。

一方、月20時間を超える残業と2025年の商品回収は改善課題です。

賃金・利益の還元:6/10

2026年4月入社から、新卒総合職初任給は月28万5,000円です。時間外手当は別途支給されます。

2026年9月時点の中途求人では、営業、物流企画、商品企画、システム職などで予定年収540万~830万円の募集が確認できます。

従業員口コミを集計したYahoo!しごとカタログでは、193人の回答による正社員平均年収は669万円です。ただし、これは会社公式の全社員平均ではないため補助情報として扱います。

会社全体の平均給与、中央値、2026年のベースアップ率を公式開示で十分に確認できないため6/10点です。

8/10点を検討するには、正社員・非正規、営業・物流・管理等の職種別賃金中央値と毎年の賃上げ率を公開し、物価上昇を上回る改善を確認できる必要があります。

情報ランク:A・B。

労働時間・休息:6/10

2024年度の会社公式データでは、月平均時間外労働20.68時間、有給休暇取得率78.2%です。

2027年度目標は残業19時間、有休取得率80%です。

新卒採用では完全週休2日制、年間休日122日です。

マイナビでは2024年度の月平均所定外労働23.9時間、平均有給取得14.8日とされており、集計定義や対象の違いによって公式健康経営データとの差があります。

年間休日と有休取得は比較的良い一方、平均残業は20時間を超えているため6/10点です。

8/10点を検討するには、月平均15時間以下、有休取得率80%以上を実現し、物流・営業など職種別の残業も公開する必要があります。

情報ランク:A。

雇用の安定・待遇の公平性:2/5

2024年度の離職率は2.93%です。平均勤続勤務年数は15.1年とされ、長期雇用の面では安定性があります。

一方、2025~2028年度の行動計画では、女性管理職比率を「産業平均6.8%以上」にすることを目標としています。

営業・物流を含む全職種で女性の適正配置を進め、転勤のない社員も管理職登用の対象とする人事制度改革を進めています。

改善施策は明確ですが、最新の女性管理職比率や男女賃金比率を外部から十分に比較できないため2/5点です。

4/5点を検討するには、女性管理職20%以上、男女賃金比90%以上などの結果と、その推移を公開する必要があります。

情報ランク:A。

福利厚生・育児・介護:4/5

フレックスタイム、時間単位有給、テレワーク、育児短時間勤務、子の看護休暇、不妊治療休暇などを整備しています。

2024年度の男性育児休業取得率はコーポレートレポートで73.4%です。会社は2027年度100%を目標にしています。

一方、マイナビでは2024年度の男性育休対象85人に対して取得36人、42.4%と掲載されており、育休に含める制度・算定範囲等に差がある可能性があります。

いずれの数字でも男性育児参加は進んでいますが、100%には到達していないため4/5点です。

5/5点を検討するには、算定方法を統一して男性・女性別の育休取得率、平均取得日数、復職率を継続公開し、男性も100%近い利用を確認する必要があります。

情報ランク:A。

人権・ハラスメント・労使関係:4/5

社内のコンプライアンス委員会事務局だけでなく、外部機関へ直接通報できるヘルプラインを設置しています。

判明した違反について事実調査、原因究明、再発防止、必要に応じた懲戒まで行う仕組みです。

労働組合も存在し、健康経営推進、安全衛生委員会、フードドライブなどで会社と連携しています。

一方、ハラスメント相談件数、認定件数、是正件数、再発率の年次公開は十分ではありません。

そのため4/5点です。

5/5点を検討するには、相談・調査・是正の件数を継続公開し、救済制度の結果まで確認できる必要があります。

情報ランク:A。

労働安全・健康:6/10

2024年度の定期健康診断受診率は100%、ストレスチェック受検率95.9%、高ストレス者率9.8%です。

4日以上休業した労働災害は1件でした。2027年度は0件を目標としています。

「労災件数を公表していない企業」と比べれば、実際の結果を1件と明示している点は評価できます。

一方、死亡災害件数、労働災害度数率、強度率、物流現場の交通事故・フォークリフト事故等を統一して比較できる情報は不足しています。

そのため6/10点です。

8/10点を検討するには、死亡0、休業労災0または低水準を継続し、度数率・強度率も業界平均以下であることを確認する必要があります。

情報ランク:A。

商品・サービスの安全:3/5

日本アクセスは食品安全管理部を置き、商品規格書、食品表示、PB商品のパッケージ、取引先工場等を確認しています。

グループ会社への年2回の定期訪問監査も行っています。

一方、2025年7月、製造委託していたPB商品「Delcy きざみオクラ150g」の一部で、冷凍食品の成分規格に適合しない大腸菌群陽性が確認され、自主回収と販売一時休止を行いました。

公表時点で健康被害の申し出はなく、通常の喫食で体調不良につながる可能性は低いと説明されています。

食品安全管理体制は具体的ですが、実際に規格不適合商品が流通したため3/5点です。

4~5点を検討するには、同種事故を複数年防ぎ、PB商品の工場監査合格率、回収件数、食品事故件数も公開する必要があります。

情報ランク:A。

従業員・元従業員の口コミ

OpenWorkでは残業時間26.0時間/月、有給休暇消化率63.4%という集計があります。会社公式の20.68時間・有休78.2%より厳しい数字です。

Indeedは2026年2月時点で11件の口コミがあり、勤務時間・残業の評価は2.8/5、給与・福利厚生は4.2/5です。

2023年の営業職経験者からは、

「残業代はしっかり出る」

という評価がある一方、営業の負担が重いとの指摘もあります。別の営業経験者からは、24時間365日の食品物流ゆえにトラブル連絡への対応負荷があるという投稿があります。

口コミは部署や時期による差が大きいため、それだけで会社全体を減点していません。

ただし、会社公式でも平均残業20時間超であることから、営業・物流など部署別の負荷差は今後も確認すべき課題です。

情報ランク:B。

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイ等について、株式会社日本アクセスと「残業」「物流」「退職」「労災」「AI」「人員削減」などを組み合わせて確認しました。

今回の公開検索では、現在の日本アクセス従業員・元従業員であることを確認でき、公式・口コミサイト以上に採点を変更できる具体的な投稿は確認できませんでした。

そのため、SNS・匿名掲示板による追加の加点・減点は行いません。

Safety小計:31/50点

Innovation 23/25

Innovationは日本アクセスの最大の強みです。

AIやデータ分析だけでなく、「冷凍食品をドライバーが手で降ろす」という非常に具体的な重労働へ技術・物流設計の両方から手を入れ、実際の削減時間まで公開しています。

作業負担・危険の削減:9/10

フローズン物流では従来、段ボールをバラ積みし、納品先でドライバーが一箱ずつ手降ろしするケースがありました。

日本アクセスは、メーカーから卸センターまでパレットのまま運ぶフローズンマザー物流センターを構築しました。

関東フローズンマザー物流センターでは、従来平均2時間だった荷下ろし作業が約30分まで短縮されています。

作業生産性は3倍以上です。

過去の国土交通省等の評価資料では、関東エリアだけでメーカー納品便の待機時間を年間9,184時間削減した実績も示されています。

9,184時間は8時間勤務換算で約1,148日分です。

ドライバーが冷凍環境でトラックから段ボールを一つずつ降ろす時間を直接削減しているため9/10点です。

10/10点を検討するには、腰痛、労災、1人あたり荷役時間等について導入前後の身体負担削減まで公開する必要があります。

情報ランク:S・A。

商品・サービスの改善:5/5

独自のAIプラットフォームを開発し、

・棚割り自動化
・価格最適化
・自社LLM
・在庫マネジメント
・AI需要予測
・発注最適化
・配送最適化

などを進めています。

流通在庫や販売実績を分析し、必要な店舗へ必要な量を届けられれば、欠品と食品ロスの双方を減らせます。

物流だけでなく小売の売場、価格、発注まで改善しているため5/5点です。

情報ランク:A。

改善成果の人間への還元:4/5

この項目では、技術で会社の利益が増えたかではなく、人間の負担が実際に減ったかを見ます。

日本アクセスのフローズンマザー物流センターでは、ドライバーの荷下ろしを約2時間から30分へ短縮し、年間9,184時間の待機時間を削減しました。

これは自動化・物流改革の成果が、人の時間削減として直接確認できる事例です。

一方、日本アクセス自身の社員について、DXによって残業20.68時間が何時間減ったのか、配置人数や休日がどれだけ改善したのかは十分に公表されていません。

社外ドライバーを含む物流従事者への明確な還元を評価して4/5点です。

5/5点を検討するには、自社社員についてもDX導入前後の残業・必要人時・配置転換・休日を公開し、人への還元を確認できる必要があります。

研究開発・現場改善の継続:5/5

フローズンマザー物流センターは2022年以降、関東、中四国、近畿へ拡大し、2025年9月には中部でも稼働しました。

DX専任組織も設置し、AI発注、配送最適化、デジタル販促等を継続しています。

第9次中期経営計画でもDX・物流改革を継続する方針です。

複数年、複数地域で改善が続いているため5/5点です。

自動化・AI導入後の雇用状況

日本アクセスはAI自動発注、棚割り自動化、物流DXなどを積極的に導入しています。

一方、2026年3月末の連結従業員数は4,097人で、2027年卒についても110人程度の新卒採用を予定しています。

今回確認した公式資料、求人、口コミ、SNSでは、AI・DX導入を理由とした大規模な解雇、希望退職、採用停止は具体的に確認できませんでした。

ただし、AI自動発注や物流効率化の導入前後について、職種別の必要人数、配置転換人数、採用抑制数を比較できる公開情報はありません。

したがって、DX後も採用は続いていますが、AIが個々の職種の雇用へ与えた影響まで断定できる情報は不足しています。

Innovation小計:23/25点

Protection 12/25

Protectionでは、巨大地震、豪雨、物流センター停止、サイバー攻撃などが起きても全国へ食品を届け続けられるかを確認しました。

全国約500拠点という物流網は非常に強い一方、現行仕様では「拠点が多いから復旧できる」と推測では加点しません。

実際の復旧時間やサイバー防御結果が不足するため点数を抑えています。

災害への備え・訓練:3/5

日本アクセスはBCM推進委員会を設置し、優先して継続・復旧する業務を特定したBCP・BCM体制を整えています。

大規模地震やパンデミック等を想定していることも明記されています。

一方、2025~2026年の年間訓練回数、参加人数、物流センター停止訓練の切替時間、訓練で発見した課題を確認できる公開情報は不足しています。

そのため3/5点です。

4~5点を検討するには、年次訓練回数、拠点停止時の切替実績、安否確認率等を公開する必要があります。

情報ランク:A。

生産・物流・調達の代替:5/5

全国約500拠点の物流ネットワークを持っています。

常温・冷蔵・冷凍を扱い、2025年にも久喜低温物流センターや中部フローズンマザー物流センターなど拠点整備を進めています。

特定の物流センター1カ所だけに依存する企業と比べ、地域・温度帯ごとに拠点を分散できています。

全国規模で物理的な代替余地を持つため5/5点です。

情報ランク:A。

サイバー防衛・情報保護:1/5

DX戦略ではITセキュリティリスク対策をIT基盤整備の対象として明記しています。

個人情報保護についても、不正アクセスやウイルス等への安全対策を行う方針があります。

一方、日本アクセス単体について、

・MFA導入率
・EDR導入率
・SOC・CSIRT
・ランサムウェア訓練
・オフラインバックアップ
・重大インシデント件数
・実際の復旧時間

を確認できる具体的な公開情報は不足しています。

物流・発注システムへの依存度が高い企業であり、サイバー停止時の影響が大きいため、方針だけでは高得点としません。

そのため1/5点です。

供給継続・復旧能力:0/5

全国約500拠点やBCPがあること自体は強みです。

しかし現行仕様では、主要物流拠点、受発注システム、冷凍・冷蔵設備等が実際に停止した場合に、

「何時間で通常の何%まで復旧したか」

という結果を確認できない場合、この項目を推測で中間点にはしません。

今回の調査では、主要機能のRTOと実際の復旧時間を確認できませんでした。

そのため0/5点です。

これは「復旧できない企業」という意味ではありません。

外部から結果を確認できないため点を付けないという意味です。

危機時の市民への対応:3/5

日本アクセスは食品卸の機能を使い、食に困難を抱える世帯への継続支援を行っています。

「こどもフードアライアンス」では2025年度末までに36メーカーと連携し、延べ691福祉団体を通じて約17.6万世帯へ約94.3万点の商品を届けています。

2026年の展示会後にも、食品約850kgをフードバンクへ寄贈しています。

東日本大震災後にはPB商品の売上の一部を被災地へ寄付する支援も長期間行ってきました。

一方、直近の地震・豪雨等で、発災後何時間以内に何トンの食料を被災地へ供給したかという危機対応の定量実績は不足しています。

継続的な食支援を評価して3/5点です。

Protection小計:12/25点

良いニュース・最近の前向きな動き

最近の日本アクセスでは、物流現場の重労働削減と食支援の拡大が進んでいます。

単に売上を増やすのではなく、物流従事者の時間削減と、食品を必要とする家庭への支援という二つの形で本業の力を人へ返している点が特徴です。

2025年9月 中部フローズンマザー物流センター稼働(Innovation)

2025年9月、中部フローズンマザー物流センターが稼働しました。

既存の関東拠点では、従来平均2時間かかった荷下ろしが約30分へ短縮され、作業生産性は3倍以上となっています。

冷凍食品は重量があり、低温環境での手荷役は身体的負担が大きい仕事です。

これをパレット単位のまま運べる仕組みに変えることは、「気をつけて作業する」安全対策より一段強く、重い作業そのものを減らす対策です。

2026年3月 健康経営優良法人を5年連続取得(Safety)

2026年3月、健康経営優良法人2026の大規模法人部門へ認定されました。

2022年から5年連続です。

健康診断100%、ストレスチェック、高ストレス者、残業、有休、労災等を数値管理している点は評価できます。

今後は残業20時間超を目標19時間以下へ実際に下げられるかが次の確認点です。

2026年 食支援を全国で継続(Protection)

2026年春の展示商談会では、東日本568kg、西日本474kg、中四国391kg、九州116kg、中部463kgの食品をフードバンク等へ寄贈しました。

さらに秋季展示会でも約850kgを寄贈しています。

展示会で余った食品を廃棄せず、子ども食堂や子育て家庭へ移すことで、食品ロス削減と生活支援を同時に行っています。

悪いニュース・問題となった動き

現在の問題では、食品安全と労働時間の二点を重視します。

食品卸は非常に多くの商品を扱うため、1商品の問題でも流通規模が大きくなります。

また24時間動く食品物流では、営業や物流担当に負担が集中しない仕組みも必要です。

2025年7月 Delcyきざみオクラを自主回収(Safety)

2025年7月15日、日本アクセスはPB商品「Delcy きざみオクラ150g」の一部で大腸菌群陽性が確認されたとして、自主回収と販売一時休止を発表しました。

通常の喫食では健康被害の可能性は低いとされ、公表時点で健康被害の申し出もありませんでした。

一方、食品安全の社内体制や工場監査を整えていても、規格不適合商品が実際に市場へ出たことは改善すべき結果です。

原因究明後、同種事故が繰り返されていないかを継続確認する必要があります。

2024年度 月平均時間外労働20.68時間(Safety)

2024年度の会社公式平均残業は20.68時間です。

目標の19時間を上回っています。

IndeedやOpenWorkでも営業・物流の負担を指摘する口コミが存在します。

フローズン物流では大幅な作業削減を実現しているため、次はその改善ノウハウを社内業務にも広げ、会社全体の残業を15時間以下へ近づけてほしいところです。

2024年度 休業労災1件(Safety)

4日以上休業する労働災害が1件発生しました。

1件という数字を公開していること自体は透明性として評価できます。

一方、目標は0件です。

物流現場には荷役、フォークリフト、車両、低温倉庫など複数の事故リスクがあるため、事故原因と再発防止、度数率まで示せると安全性をより判断しやすくなります。

総合評価と、これから改善してほしいこと

現在66点・シビックランクCです。次のBランクは70点からなので、あと4点必要です。

日本アクセスはInnovationが非常に強く、特にフローズン物流の改革は「技術によって人の重労働と拘束時間を実際に減らす」というこの企業審査の考え方と相性の良い取り組みです。

一方、その成果が日本アクセス社員自身の残業、休暇、安全へ十分に返ったかという点と、サイバー・災害後の実復旧力の公開が弱点です。

月平均残業を15時間以下へ削減する:労働時間・休息 6→8/10

現在の「労働時間・休息」は6/10点です。

2024年度は20.68時間でした。

AI自動発注、データ分析、物流DXを社内業務へさらに展開し、月平均残業15時間以下、有休取得率80%以上を実現します。

さらに営業・物流・管理など職種別の残業も公開し、特定部署だけ30~40時間という状態を減らす必要があります。

現在:6/10点
改善後:8/10点
加点:+2点
総合:66→68点
ランク:Cのまま

参考企業は株式会社三井住友銀行です。Google Drive上の現行審査では月平均法定外労働13.3時間、有休取得率95.5%を確認し、「労働時間・休息」は10/10点です。

労災0と度数率を継続公開する:労働安全・健康 6→8/10

現在の「労働安全・健康」は6/10点です。

4日以上休業する労災は1件です。

事故原因を分析し、物流センターでのフォークリフト、荷役、転倒、車両事故等を分類して公開します。

重大事故0、休業労災0または低水準を複数年維持し、度数率・強度率まで確認できれば8/10点を検討できます。

現在:6/10点
改善後:8/10点
加点:+2点
総合:66→68点
ランク:Cのまま

参考企業は株式会社セブン&アイ・ホールディングスです。Drive上の現行審査では持株会社単体の度数率・強度率が5年連続0.00です。

サイバー防御を結果まで公開する:サイバー防衛・情報保護 1→4/5

現在の「サイバー防衛・情報保護」は1/5点です。

受発注、在庫、配送をデジタルで管理する日本アクセスでは、サイバー攻撃でシステムが停止すると食品物流にも影響します。

MFA、EDR、SOC・CSIRT、オフラインバックアップ等を整備・公開し、年1~2回以上の復旧訓練を行います。

さらに重大インシデント件数と、発注・物流システムを実際に何時間で復旧できたかを公開できれば4/5点を検討できます。

現在:1/5点
改善後:4/5点
加点:+3点
総合:66→69点
ランク:Cのまま

参考企業は株式会社セブン&アイ・ホールディングスです。同社の現行審査ではCSIRTと年2回以上のサイバー訓練を確認し5/5点です。

実災害・訓練で復旧時間を公開する:供給継続・復旧能力 0→3/5

現在の「供給継続・復旧能力」は0/5点です。

全国500拠点という強い物流網はありますが、重要拠点停止時の実際の復旧結果を確認できません。

主要物流センター、受発注システム、冷凍設備についてRTOを設定し、訓練で目標時間内に代替拠点へ切り替えられた結果を公表できれば3/5点を検討できます。

現在:0/5点
改善後:3/5点
加点:+3点
総合:66→69点
ランク:Cのまま

次のランクへ上がるための具体例

現在66点・シビックランクCです。Bランクは70点からなので、あと4点必要です。

例えば、

・月平均残業を15時間以下へ改善:+2点
・休業労災0と低い度数率を継続:+2点

を同時に実現すれば、

66+2+2=70点

となり、シビックランクBへ上がります。

別の組み合わせでは、

・サイバー防衛の実績開示:+3点
・女性管理職・男女賃金等の公平性改善:+1点

でも70点へ到達できます。

日本アクセスはすでに、物流の荷下ろしを2時間から30分へ減らすほど大きな改善を実現しています。

次に必要なのは、この「人の時間を減らす技術」を自社社員の働き方にも広げることです。

ドライバーだけでなく、日本アクセスの営業・物流・管理社員についても残業が減り、安全に働けるようになった結果まで公開できれば、企業評価は一段上がります。

現時点の総合評価は66点/100点、シビックランクCです。

出典一覧

1.株式会社日本アクセス「会社概要」【情報ランクA】
2.株式会社日本アクセス「ロジスティクス」【情報ランクA】
3.株式会社日本アクセス「フローズンマザー物流センター」【情報ランクA】
4.株式会社日本アクセス「中部フローズンマザー物流センター稼働開始」2025年10月【情報ランクA】
5.国土交通省等「物流パートナーシップ優良事業者表彰 フローズンマザー物流センター」【情報ランクS】
6.株式会社日本アクセス「健康経営への取り組み」【情報ランクA】
7.株式会社日本アクセス「コーポレートレポート2025」【情報ランクA】
8.株式会社日本アクセス「DE&Iの推進」【情報ランクA】
9.株式会社日本アクセス「女性活躍推進法・次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画」【情報ランクA】
10.株式会社日本アクセス「2027年卒募集要項」【情報ランクA】
11.株式会社日本アクセス「ガバナンス」【情報ランクA】
12.株式会社日本アクセス「DX/AI活用」【情報ランクA】
13.株式会社日本アクセス「DX推進」【情報ランクA】
14.株式会社日本アクセス「食の安全・安心」【情報ランクA】
15.株式会社日本アクセス「商品回収および一時販売休止に関するお詫びとお知らせ」2025年7月15日【情報ランクA】
16.株式会社日本アクセス「社会貢献」【情報ランクA】
17.株式会社日本アクセス「展示会で集まった食品約850kgをフードバンク団体へ寄贈」2026年8月【情報ランクA】
18.マイナビ2028「株式会社日本アクセス 働き方データ」【情報ランクA】
19.OpenWork「株式会社日本アクセス 社員口コミ」【情報ランクB】
20.Indeed「株式会社日本アクセス 社員クチコミ」【情報ランクB】
21.Google Drive「株式会社三井住友銀行を企業審査」現行版【参考企業】
22.Google Drive「株式会社セブン&アイ・ホールディングスを企業審査」現行版【参考企業】

シビックランクの基準

ランク点数
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる公表情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

情報ランクは企業そのものの良し悪しではなく、個々の情報の出どころと検証状態を示します。

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