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日本クロージャー株式会社を企業審査|シビックランクC・総合点(68点/100点)|男性育休100%・省人化設備を評価、正規男女賃金比69.9%と単体労災・復旧KPI非公表が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する日本クロージャー株式会社は、総合68点、シビックランクCです。

日本クロージャー株式会社の特に強い点は、飲料・食品の密封と開封を支えるキャップ技術を持ち、4つの国内工場で生産しながら、段ボールの自動開梱・キャップ自動供給・ロボット・無人搬送などによって人の反復作業を減らしていることです。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、食品や飲料を安全に密封しながら、人が重い箱を開ける、キャップを供給する、搬送する作業を機械へ移していく製造現場が広がる可能性が高まります。

一方で、改善点として正規雇用労働者の男女賃金比69.9%、女性管理職比率4.6%という差が残り、会社単体の死亡・休業労災、度数率、設備自動化による削減人時、システムの復旧時間も十分に公表されていません。

この記事では、日本クロージャー株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

日本クロージャー株式会社の企業審査結果

日本クロージャーは、飲料・食品・調味料・乳製品などに使う金属キャップ、樹脂キャップ、関連機械や金型を開発・製造する企業です。キャップは小さな部品ですが、内容物の漏れや異物侵入を防ぎ、未開封であることを分かるようにし、利用者が適切な力で開けられる状態を作るために欠かせません。

男性育児休業取得率100%、4工場体制、密封・開封技術、省人化設備、健康経営の取り組みは強みです。一方、男女の役割・賃金差、会社単体の労災結果、自動化による人への還元、BCP・サイバー復旧指標には改善余地があります。

評価軸点数評価の要点
Safety34/50男性育休100%、年休122日、健康経営、匿名相談窓口、密封・品質技術を評価。正規男女賃金比69.9%、女性管理職4.6%、会社単体労災KPI非公表が課題
Innovation20/25キャップ自動供給、ロボット・無人搬送、開けやすい製品、Cap-to-Cap開発を評価。削減人時・夜勤・残業・賃金への還元が非公表
Protection14/25石岡・平塚・小牧・岡山の4工場とグループBCPを評価。製品別の代替能力、単体サイバー対策、RTO・RPO、危機時の直接支援実績が不足
総合点68/100シビックランクC

主な強み

・1941年設立、2026年3月末時点の従業員1,298人
・2026年3月期の売上高545億6,900万円、当期純利益21億1,300万円
・石岡、平塚、小牧、岡山の国内4工場を持つ
・石岡・小牧など複数工場で金属・樹脂キャップを生産し、一部製品では拠点分散の余地がある
・男性育児休業取得率100%
・女性管理職比率は2023年0.8%から2025年4.6%へ改善
・年間休日122日の採用条件を確認
・平塚工場の公開求人では月平均残業8~17時間程度
・社員寮、住宅・家族・交替・深夜勤務などの各種手当を用意
・小牧工場は健康づくりの取り組みで表彰され、会社は健康経営優良法人2026に認定
・内部・外部のコンプライアンス相談窓口を設け、匿名相談と不利益取扱い禁止を明記
・密封性、開封性、タンパーエビデンスを軸にキャップを研究開発
・段ボール自動開梱とキャップ自動供給設備で、人による開梱・投入・空箱整理を自動化
・小牧工場ではロボット、自動機、無人搬送車を活用した省人化ラインを構築
・高齢者や手指に疾患がある人の声を基に、弱い力でも開けやすい「スマホリング+キャップオープナー」を開発
・使用済みプラスチックキャップを再びキャップへ戻すCap-to-Capの水平リサイクル技術を共同開発
・2026年4月から小牧工場の電力約12%をオフサイト太陽光PPAで賄い、年間約1万260トンのCO2削減を見込む

主な課題

・2025年の正規雇用労働者の男女賃金比は69.9%
・全労働者の男女賃金比67.8%、非正規60.0%
・女性管理職は6人、管理職全体131人で4.6%
・女性管理職比率は改善しているが、依然として管理職の大半が男性
・会社単体の平均年収、賃金中央値、ベースアップ率が十分に公開されていない
・工場求人には深夜0時から8時30分を含む交替勤務がある
・会社単体の有休取得率や月45時間超社員比率は公表されていない
・東洋製罐グループの2025年度労災度数率1.65は製造業平均1.33を上回るが、日本クロージャー単体の度数率は非公表
・会社単体の死亡労災、休業労災、強度率、設備事故類型が公表されていない
・現職社員の口コミに、安全より作業効率が優先されがちとの指摘がある
・自動化による年間削減人時、必要人数、夜勤回数、残業削減、配置転換の実績が非公表
・4工場がある一方、主要製品ごとの代替工場、切替時間、代替可能量は非公表
・会社単体のMFA、EDR、SOC・CSIRT、バックアップ、サイバー訓練結果が非公表
・重要システムや工場の目標復旧時間・実測復旧時間が非公表
・危機時に市民へ直接物資を供給した日本クロージャー単体の実績は公開情報が少ない

事業内容と人間への貢献

日本クロージャー株式会社は、東洋製罐グループのクロージャー専門会社です。金属キャップ、樹脂キャップ、樹脂成形品、関連機械、金型の開発・製造・販売を行っています。[出典1]

基本情報

項目内容
会社名日本クロージャー株式会社
英文名Nippon Closures Co., Ltd.
設立1941年1月17日
代表取締役社長桐 基晃
資本金5億円
本社東京都品川区東五反田2丁目18番1号 大崎フォレストビルディング18階
従業員数1,298人(2026年3月末)
売上高545億6,900万円(2026年3月期)
当期純利益21億1,300万円(2026年3月期)
国内工場石岡工場、平塚工場、小牧工場、岡山工場
主な事業金属キャップ、樹脂キャップ・樹脂製品、新規分野製品、機械、金型の製造・販売

主な事業内容

日本クロージャーの主力は、飲料、食品、調味料、乳製品などの容器を閉じるクロージャーです。[出典1・3]

キャップには、内容物を外気・異物・漏れから守る密封性、開封されたかどうかを分かるようにするタンパーエビデンス、利用者が適切な力で開けられる開封性が求められます。日本クロージャーはこの3つを研究開発の基本としており、金属と樹脂の両方で製品を展開しています。[出典3]

製造拠点は国内4工場です。石岡では金属キャップやプラスチッククロージャー、平塚ではツイストオフキャップや乳製品向けキャップ、小牧では王冠・金属・樹脂キャップ、岡山では樹脂系クロージャーなどを生産しています。[出典2]

また、キャップを作るだけでなく、キャップを製造ラインへ供給する装置、搬送機器、検査・関連機械も扱います。段ボールを自動で開梱し、キャップをホッパーへ供給し、空箱を整理する設備では、人が繰り返し行っていた箱開け・投入・片付けを機械へ移しています。[出典4]

主な利用企業・取引先

会社は顧客名の全一覧を公表していませんが、飲料、食品、調味料、乳製品、酒類など、容器を密封する幅広いメーカーが主な利用者です。

キャップは最終消費者が会社名を意識しにくい部品ですが、PETボトル、ガラスびん、食品びんなどを購入するとき、内容物が漏れないこと、未開封であること、開けやすいことを裏側で支えています。

事業による人間への貢献

キャップが正しく密封できなければ、飲料や食品が漏れたり、空気や異物が入り、品質を保てなくなります。未開封状態を見分けられなければ、購入者は商品が安全に管理されてきたか判断しにくくなります。

例えばスーパーで飲料を買うとき、キャップのリングが切れていなければ未開封であることを目で確認できます。開封後は再び閉められるため、持ち運び時の漏れも防げます。

さらに、高齢者や手指に疾患がある人は、一般的なキャップを強くひねる動作自体が負担になります。日本クロージャーは当事者との対話を基に「スマホリング+キャップオープナー」を開発しました。軽い力で開けられる道具が普及すれば、握力が弱い人でも家族や介助者を呼ばずに飲料を自分で開けやすくなります。[出典5]

Safety|34/50

Safetyでは、4工場で働く人が十分な賃金と休息を得られるか、交替勤務でも健康と安全が守られているか、女性や育児中の社員が公平にキャリアを築けるか、そしてキャップが利用者の食品・飲料安全を守れるかを評価します。男性育休100%、健康経営、相談窓口、密封技術は強みですが、男女賃金差と会社単体の労災結果が大きな課題です。

賃金・利益の還元|6/10

2026年の採用情報では、短大・高専・専門学校卒の初任給として月23万1,000円が掲載されています。高校卒求人では地域・職種により月20万~21万円程度の求人があり、固定残業代ではなく、時間外・深夜・交替勤務手当を別途支給する条件を確認できます。[出典8・9]

昇給は年1回、賞与は年2回で、住宅・家族・交替勤務・深夜勤務などの手当もあります。社員寮を設けている工場もあり、平塚の求人では寮費月6,000円で水道・NHK・Wi-Fi込みという条件が示されています。[出典8・9]

一方、日本クロージャー単体の平均年収、賃金中央値、既存社員のベースアップ率は十分に公表されていません。

転職会議には2025年の在籍経験について「給与は低い。かわりに賞与は高い。」との現職正社員の投稿があります。別の投稿では「毎月の給与が低いので残業ありきの仕事になる」との指摘もあります。個人の経験であり会社全体へ一般化しませんが、固定給の単体データが不足しているため公式数値で比較しにくい状態です。[出典17、情報ランクB]

手当・賞与・住宅支援を評価して6/10点です。8/10には、正社員の賃金中央値、職種・等級別賃金、ベースアップ率を毎年公開し、物価上昇を上回る基本給改善を複数年示す必要があります。

労働時間・休息|6/10

採用情報では年間休日122日です。[出典8]

平塚工場の求人では、日勤のほか16時~0時30分、0時~8時30分を含む交替勤務があり、月平均残業は職種により8~17時間程度です。残業自体は極端に長くありませんが、深夜交替は睡眠・生活リズムへの負担があります。[出典9]

石岡工場を紹介する自治体資料では、有給休暇の平均取得日数13.4日が示されています。[出典12]

一方、会社全体の有休取得率、勤務間インターバル、夜勤回数、月45時間超の社員比率は公表されていません。公開情報がない点は、4工場全体の負担を評価するうえで課題であり、採点上も減点対象です。

年間休日122日と公開求人の残業水準を評価する一方、深夜交替と全社KPI不足から6/10点です。8/10には、全社平均残業15時間以下、有休取得率80%以上、勤務間休息と職種別夜勤回数を公開し、複数年維持する必要があります。

雇用の安定・待遇の公平性|3/5

Gビズインフォの職場情報では、正社員男性の平均勤続年数は16.7年です。長期雇用が可能な人が一定数いることはプラス材料です。[出典10]

一方、最新開示では女性管理職比率4.6%、男性育児休業取得率100%、男女賃金比は全労働者67.8%、正規雇用69.9%、非正規60.0%です。[出典11]

女性管理職比率は2023年の0.8%から4.6%へ改善し、男性育休も13%から100%へ大きく上昇しました。しかし、管理職131人のうち女性は6人で、正規社員の男女賃金比も約7割です。制度利用の改善に対し、昇進・賃金の結果差はまだ大きく残っています。

そのため3/5点です。4/5には、女性管理職比率10%以上、正規男女賃金比80~85%以上へ改善し、男女別昇進率も公開する必要があります。

福利厚生・育児・介護|5/5

男性育児休業取得率は100%まで上昇しています。[出典11]

社員寮、住宅・家族手当、育児・介護制度、健康診断などの制度があり、小牧工場は2026年に健康づくりの取り組みで表彰されました。会社全体でも「健康経営優良法人2026 大規模法人部門」の認定を受けています。[出典7・8]

小牧工場では歯周病対策、がん教育、メンタルヘルス、職場コミュニケーションなど、制度だけでなく具体的な健康施策が評価されています。

男性育休100%と公的な健康経営評価まで確認できるため5/5点です。

人権・ハラスメント・労使関係|4/5

日本クロージャーは、社内と社外のコンプライアンス相談窓口を設けています。正社員だけでなく、派遣・請負等で同社の職場に関わる人も利用対象とし、匿名相談と相談したことを理由とする不利益取扱いの禁止を明記しています。[出典13]

東洋製罐グループでは人権方針と人権デューデリジェンスを進め、国内グループ会社向けの人権教育、外部のJaCERを利用した通報・救済窓口も整備しています。[出典14]

一方、日本クロージャー単体のハラスメント相談件数、是正完了率、再発率、労使協議の結果は公表されていません。

匿名の外部窓口と報復禁止まで明記されている点を評価して4/5点です。5/5には、相談件数、是正率、人権研修率、再発防止結果を単体で継続公開する必要があります。

労働安全・健康|6/10

東洋製罐グループが公表する2025年度の労災集計では、対象9社合計で労災62件、負傷者62人、死亡0人でした。度数率は1.65で、厚生労働省の製造業平均1.33を上回っています。強度率は0.03で、製造業平均0.07を下回っています。日本クロージャーも集計対象ですが、この数字はグループ合計であり同社単体の数字ではありません。[出典15]

会社は健康経営や安全教育を進めていますが、日本クロージャー単体の死亡労災、休業災害、度数率、強度率、機械への挟まれ・巻き込まれ、フォークリフト、転倒、熱中症などの件数は公表されていません。

2026年1月15日の転職会議には、現職正社員から「作業の安全性。安全第一とは言いながら、実際のところは作業効率を優先しがち。」との投稿があります。個人の経験ですが、安全管理の運用を確認するうえで無視できない指摘です。[出典17、情報ランクB]

グループで死亡0を継続し、健康・安全活動がある点を評価しますが、単体結果と現場指摘を踏まえて6/10点です。

8/10には、日本クロージャー単体で死亡0、休業災害、度数率、強度率、事故類型を毎年公開し、度数率1.0以下など製造業平均を明確に下回る水準を複数年示す必要があります。

商品・サービスの安全|4/5

日本クロージャーは、密封性、タンパーエビデンス、開封性を基本技術としてキャップを開発しています。[出典3]

例えば飲料キャップのリングが開封時に切れる仕組みは、利用者が未開封かどうか判断する助けになります。密封性能が安定すれば、輸送中の漏れや内容物への外気・異物侵入を抑えられます。

品質保証部門を持ち、サプライヤーにも製品・サービスの適合性、不具合時の対応などを求めています。[出典1・21]

今回の公開調査では、日本クロージャー単体を主体とする近年の大規模リコールや重大な製品事故は具体的に確認されませんでした。一方、会社単体の不良率、重大品質事故件数、顧客苦情、回収件数の年次KPIは公表されていません。

製品の安全設計を評価して4/5点です。5/5には、重大品質事故0、不良率、回収、顧客苦情の推移を継続公開する必要があります。

従業員・元従業員の口コミ

転職会議には約90件の口コミがあり、投稿集計では残業月21.6時間、有休消化率51.5%です。公式求人の残業8~17時間や石岡工場の有休平均13.4日とは対象時期・職種が異なるため、そのまま会社平均へ置き換えません。[出典17、情報ランクB]

2026年1月15日の30代後半・現職正社員の投稿には、「作業の安全性。安全第一とは言いながら、実際のところは作業効率を優先しがち。」との記載があります。[出典17、情報ランクB]

2025年の現職正社員の給与口コミには、「給与は低い。かわりに賞与は高い。」との記載があります。[出典17、情報ランクB]

Indeedは口コミ件数が2件と少なく、総合3.0/5、勤務時間・残業2.5、給与・福利厚生4.0、定着率・昇進2.0です。母数が小さいため補助情報として扱います。[出典18、情報ランクB]

口コミからは賞与・福利厚生への一定の評価がある一方、基本給、昇進、安全運用への不満が見られます。職種・工場別の賃金、安全、残業KPIを公式に公開すれば、こうした差をより正確に検証できます。

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイについて、日本クロージャー、各工場名、残業、給料、夜勤、事故、労災、パワハラ、人員削減、省人化などを分けて確認しました。

今回の公開検索では、現在の日本クロージャー従業員・元従業員と明確に特定でき、採点を変更できる具体性を持つ現行のX・5ちゃんねる・爆サイ投稿は確認できませんでした。

有用なSNS・匿名掲示板情報が見つからないこと自体は加点・減点していません。

Innovation|20/25

Innovationでは、キャップ製造で人が行ってきた箱開け、投入、搬送、整列、検査などの反復・重筋作業を機械へ移し、その技術を利用者の開けやすさや資源循環にも広げているかを評価します。日本クロージャーは設備と製品の技術力が高い一方、省人化で生まれた時間を従業員へどう返したかの定量開示が不足しています。

作業負担・危険の削減|8/10

日本クロージャーは、段ボールの自動開梱、キャップの自動供給、キャップの向き判定・整列などの設備を提供・活用しています。[出典4]

従来、人が段ボールを開け、キャップをホッパーへ投入し、空箱を片付けていた工程を自動化できれば、反復動作や持ち上げ、箱を扱う作業を減らせます。

設備メーカーの小牧工場事例では、人手不足を背景にロボット、自動機、無人搬送車を最大限活用し、原材料から包装・出荷までの省人化を追求したラインが紹介されています。[出典16]

人が繰り返す搬送・投入作業を具体的に機械へ置き換えているため8/10点です。

10/10には、設備導入前後の作業人数、年間削減人時、重量物取扱回数、危険区域への立入り、残業、夜勤必要人数を会社自身が定量公開する必要があります。

商品・サービスの改善|5/5

研究開発では、密封、改ざん防止、開けやすさを継続的に改良しています。[出典3]

「スマホリング+キャップオープナー」は、高齢者や手指に疾患がある人との対話から生まれ、弱い力でもペットボトルキャップを開けやすくする製品です。2025年にはソーシャルプロダクツ・アワードを受賞しました。[出典5]

通常の商品では見過ごされやすい「開けられない」という負担を設計対象にした点は、人への直接的な改善です。

また、使用済みプラスチックキャップを再びキャップへ戻すCap-to-Capの技術開発にも取り組んでいます。[出典21]

利用者の安全・自立と資源循環の両面で具体的な改善があるため5/5点です。

改善成果の人間への還元|2/5

省人化設備は、箱開け、投入、搬送、整列などを人から機械へ移しています。

一方、日本クロージャーは、こうした設備で年間何時間の作業が減ったか、何人分の夜勤・反復作業が減ったか、残業や労災がどれだけ減ったか、浮いた時間を教育・保全・改善業務へ何時間振り向けたかを公表していません。

自動化設備の存在は確認できますが、「人が楽になった結果」を数字で追えないため2/5点です。

3/5には、主要ラインで年間削減人時、残業、重量物作業、配置転換を公開し、削減時間を別業務や休息へ振り向けた実績を示す必要があります。

研究開発・現場改善の継続|5/5

会社は密封・改ざん防止・開封性の基礎技術を継続的に研究し、金属・樹脂クロージャー、機械、金型まで開発しています。Gビズインフォでは400件を超える特許情報が紐づいています。[出典3・10]

近年もCap-to-Capリサイクル、開封支援製品、省人化設備、工場のエネルギー改善を続けています。

2026年4月から小牧工場ではオフサイトPPAを開始し、年間使用電力の約12%を太陽光由来電力で賄い、残る電力にも再エネ電力プランを組み合わせ、年間約1万260トンのCO2削減を見込んでいます。[出典6]

研究・製品・生産工程の改善が複数年継続しているため5/5点です。

自動化・AI導入後の雇用状況

小牧工場を含む生産現場ではロボット、自動機、無人搬送、省人化設備が導入されています。

一方、今回の公開調査では、自動化を理由とする日本クロージャーの大規模な希望退職、整理解雇、採用停止は確認されませんでした。2026年も新卒・工場採用が継続しています。[出典8・9]

会社公式では2026年3月末の従業員数は1,298人、Gビズインフォの職場情報では1,284人です。時点・集計定義が異なるため、この差を自動化による人員削減とは判断しません。[出典1・10]

自動化部署ごとの導入前後の人数、配置転換、再教育、契約終了、退職者数は公表されていません。今後は省人化が雇用削減ではなく、重労働から保全・品質・改善業務への移行につながっているかを時系列で確認する必要があります。

Protection|14/25

Protectionでは、地震、停電、火災、物流停止、原材料不足、サイバー攻撃が起きても、食品・飲料の密封に必要なキャップを供給し続けられるかを評価します。4工場体制は明確な強みですが、製品別の代替生産能力と会社単体の復旧KPIは十分に公開されていません。

災害への備え・訓練|3/5

東洋製罐グループでは、グループ各社がBCPを整備し、自然災害・火災・感染症などを想定した訓練、安否確認、リスクモニタリングを進めています。[出典20]

日本クロージャー自身も2011年の東日本大震災で石岡工場が被害を受けた経験があります。[出典19]

しかし、日本クロージャー単体について、4工場の地震・火災・停電訓練回数、非常電源稼働時間、原料備蓄日数、初動・再稼働時間は公表されていません。

グループBCPと実災害経験を評価して3/5点です。4点以上には、4工場それぞれの訓練結果、非常電源、備蓄、安否確認・再稼働までの実測時間を公開する必要があります。

生産・物流・調達の代替|4/5

国内には石岡、平塚、小牧、岡山の4工場があり、複数拠点で金属・樹脂キャップを生産しています。[出典2]

例えば一つの工場で設備故障や地震が起きた場合でも、同種の設備・製品を持つ別工場が代替候補になり得る点は、一拠点だけの企業より有利です。

一方、特定の飲料・食品向けキャップを別工場で何日以内に切り替えられるか、金型・原料・品質承認を含めて平時能力の何%を代替できるかは公表されていません。

4工場の分散を評価して4/5点です。5/5には、主要製品別の代替工場、切替時間、代替可能量を訓練・実績で示す必要があります。

サイバー防衛・情報保護|2/5

生産計画、品質データ、設備制御、受発注がデジタル化するほど、サイバー攻撃やシステム停止はキャップ供給へ直結します。

東洋製罐グループでは情報セキュリティ教育やリスク管理を進めています。[出典20]

一方、日本クロージャー単体のMFA、EDR、SOC・CSIRT、製造系ネットワーク分離、オフラインバックアップ、第三者攻撃テスト、重大インシデント件数は公表されていません。

今回の公開調査では、日本クロージャー単体を主体とする大規模な情報漏えい・サイバー事故は具体的に確認されませんでしたが、事故が見つからないことを防御力の証明には使いません。

具体的な単体防御の公開不足から2/5点です。3点以上には、IT・OT双方の防御、訓練、事故件数、検知・封じ込め時間を公開する必要があります。

供給継続・復旧能力|3/5

4工場の分散と東洋製罐グループのBCPは、供給継続の基盤になります。

2011年には石岡工場が東日本大震災で被害を受けましたが、会社沿革にはその事実が残されています。[出典19]

しかし、石岡工場が何時間・何日で再稼働したのか、現在の各工場・主要システムのRTO・RPO、停電・設備故障訓練の実測復旧時間は公表されていません。

複数拠点を持つ点を評価して3/5点です。4~5点には、重要製品・システムごとの目標復旧時間と実測値を毎年確認し、目標内復旧を示す必要があります。

危機時の市民への対応|2/5

日本クロージャーのキャップは、飲料水や食品を密封して流通させるための重要部材です。災害時にもキャップ供給が止まらなければ、飲料・食品メーカーは衛生的な商品を生産しやすくなります。

一方、日本クロージャー自身が自治体と災害時供給協定を結び、避難所へ物資を直接提供した数量や開始時間など、危機時の市民への直接対応実績は公表情報が限られています。

社会インフラを間接的に支える役割はありますが、直接的な市民支援の実績が不足するため2/5点です。

3点以上には、飲料・食品メーカーや自治体と非常時の優先供給体制を構築し、訓練または実災害でキャップを何時間以内に何個供給したかを公開する必要があります。

良いニュース・最近の前向きな動き

最近の前向きな動きでは、働く人の健康、開封に困る利用者への製品改善、工場のエネルギー転換を評価します。これらが広がれば、製造現場の健康を守りながら、握力が弱い人にも使いやすい商品を増やし、工場運営の環境負荷も下げることができます。

2026年3月|健康経営優良法人2026に認定、小牧工場も健康づくりで表彰(Safety)

日本クロージャーは2026年3月、健康経営優良法人2026の大規模法人部門に認定されました。小牧工場も同年、健康づくりの取り組みで自治体から表彰されています。[出典7]

小牧工場では、歯周病、がん教育、メンタルヘルス、コミュニケーションなどを計画的に扱っています。

例えば交替勤務の社員が体調を崩した場合、健診だけで終わらず、疾病予防・メンタルヘルス・職場コミュニケーションまで継続して取り組むことで、早期発見と就業継続につなげやすくなります。

2025年|キャップオープナーがソーシャルプロダクツ・アワードを受賞(Innovation)

高齢者や手指に疾患がある人との対話を基に開発した「スマホリング+キャップオープナー」が、ソーシャルプロダクツ・アワード2025を受賞しました。[出典5]

ペットボトルを開ける動作は、多くの人には数秒で終わりますが、握力が弱い人には自力で飲料を飲めるかどうかに直結します。

開封補助が普及すれば、他人に頼らず自分で飲料を開けられる場面が増えます。日本クロージャーの商品・技術が選ばれることは、「密封性だけでなく開ける人の力まで設計する」製品開発を支えることにつながります。

2026年4月|小牧工場へ再エネ電力を導入、年間約1万260トンCO2削減見込み(Innovation)

2026年4月から、小牧工場はオフサイト型の太陽光PPAを導入しました。太陽光で年間電力の約12%を賄い、残る電力にも再エネプランを組み合わせ、2024年度使用量を基準に年間約1万260トンのCO2削減を見込んでいます。[出典6]

キャップ製造では成形・加工・搬送に継続して電力を使います。生産量を維持しながら電力由来の排出を減らせれば、同じ製品を供給するための環境負荷を下げられます。

悪いニュース・問題となった動き

現在の大きな課題は、製造現場の安全結果と男女のキャリア・賃金差です。会社が技術や福利厚生を整えていても、事故率や昇進・賃金の結果に差が残れば、働く人の安全・公平性には改善余地があります。

2025年度|グループ労災度数率1.65、製造業平均1.33を上回る(Safety)

東洋製罐グループの主要9社を対象とする2025年度の労災度数率は1.65でした。同年の製造業平均1.33を約24%上回ります。死亡者は0、強度率は0.03で製造業平均0.07を下回っています。[出典15]

この数値は日本クロージャー単体ではありません。そのため同社の事故率を1.65と断定しません。

問題は、日本クロージャーがこの集計対象であるにもかかわらず、会社単体の度数率や休業災害を外部から比較できないことです。単体KPIを公開し、製造業平均を下回る状態を示すことがSafety改善の第一歩です。

2025年度|正規男女賃金比69.9%、女性管理職4.6%(Safety)

最新開示では、日本クロージャーの正規雇用労働者の男女賃金比は69.9%、全労働者67.8%です。女性管理職比率は4.6%でした。[出典11]

女性管理職比率は2023年0.8%から改善し、男性育休取得率も100%になっています。しかし、正規社員の賃金差はなお約30%あり、管理職の95%超が男性です。

育児制度の利用しやすさを、高い役割への登用と賃金の結果改善までつなげることが次の課題です。

2026年1月|現職社員から安全より効率優先との指摘(Safety)

2026年1月15日の転職会議には、現職正社員から「作業の安全性。安全第一とは言いながら、実際のところは作業効率を優先しがち。」との投稿があります。[出典17、情報ランクB]

一人の口コミを全工場へ一般化しません。しかし、会社単体の労災件数・度数率が非公表であるため、この指摘を公式の安全結果と照合できません。

安全教育の回数だけでなく、工場別の事故件数、ヒヤリハット、設備停止権限、是正完了率を公開することで、安全優先が現場で機能しているかを確認しやすくなります。

総合評価と、これから改善してほしいこと

日本クロージャー株式会社は68点、シビックランクCです。次のBランクは70点からなので、あと2点必要です。

男性育休100%、4工場体制、省人化設備、密封・開封技術、健康経営は明確な強みです。Bランクへ上がるために最優先で必要なのは、工場の安全を会社単体の結果で示すことです。そのうえで、自動化によって人の負担が何時間減ったか、女性が高い役割へどこまで進めたか、サイバー障害から何時間で復旧できるかを数値化すれば、さらに上位を目指せます。

会社単体の労災を公開し、製造業平均を下回る|労働安全・健康 6→8/10

現在の「労働安全・健康」は6/10点です。

グループでは死亡0を継続していますが、2025年度の度数率1.65は製造業平均1.33を上回り、日本クロージャー単体の死亡・休業災害、度数率、強度率は公表されていません。

4工場について死亡0、休業災害、度数率、強度率、事故類型を毎年公開し、会社単体の度数率1.0以下、死亡0を複数年継続できれば6→8点、+2点を検討できます。

この改善だけで68+2=70点となり、シビックランクBへ到達します。

参考企業はTOPPAN株式会社(73点・B)です。現行審査では2025年の死亡0、休業災害度数率0.043、強度率0.000を単体で公開しているため、「労働安全・健康」8/10点としています。

自動化の削減人時と配置転換を公開する|改善成果の人間への還元 2→3/5

現在の「改善成果の人間への還元」は2/5点です。

段ボール自動開梱、キャップ自動供給、ロボット、無人搬送など、人の反復作業を置き換える設備は確認できます。しかし、年間何時間の作業が減り、その時間をどこへ振り向けたかは公表されていません。

主要ラインごとに、導入前後の作業人数、年間削減人時、重量物取扱回数、残業、夜勤回数、配置転換・再教育人数を公開し、削減時間を保全・品質・改善活動へ振り向けた結果を示せれば2→3点、+1点を検討できます。

単独では69点・Cですが、労働安全改善と合わせれば71点・Bとなります。

参考企業はTOPPAN株式会社(73点・B)です。熊本工場で環境データの巡回点検作業を7割強削減し、浮いた時間を別業務へ振り向けたことまで公開しており、「改善成果の人間への還元」は3/5点です。

女性管理職と正規男女賃金差を改善する|雇用の安定・待遇の公平性 3→4/5

現在の「雇用の安定・待遇の公平性」は3/5点です。

男性育休100%は大きく改善しましたが、女性管理職4.6%、正規男女賃金比69.9%が残っています。

女性管理職比率を15%以上、正規社員男女賃金比を85%以上へ引き上げ、男女別の昇進率と職種・等級別賃金を公開できれば3→4点、+1点を検討できます。

労働安全の+2点と合わせると総合71点・Bです。

参考企業は花王株式会社(80点・A)です。現行審査では女性管理職28.7%、正規男女賃金比88.7%、男性育休90.1%を確認し、「雇用の安定・待遇の公平性」5/5点としています。

サイバー対策と復旧時間を単体公開する|サイバー防衛・情報保護 2→3/5

現在の「サイバー防衛・情報保護」は2/5点です。

グループのリスク管理はありますが、日本クロージャー単体のMFA、EDR、製造系ネットワーク分離、バックアップ、復旧訓練、重大インシデント件数は公表されていません。

全4工場と本社についてIT・OTネットワーク分離、MFA・EDR適用率、オフラインバックアップ、年1回以上の復旧訓練を公開し、重要システムを目標時間内に復旧できた実績を示せれば2→3点、+1点を検討できます。

参考企業は東洋製罐株式会社(79点・B)です。現行審査では約9,000人への情報セキュリティeラーニング・標的型メール訓練、グループ共通サイバー基準、外部リスクアセスメントを評価し、「サイバー防衛・情報保護」4/5点としています。

次のランクへ上がるための具体例

・日本クロージャー単体の死亡・休業災害、度数率、強度率を公開し、死亡0・度数率1.0以下を複数年継続する。「労働安全・健康」6→8点、+2点。

・主要自動化ラインの年間削減人時、残業、夜勤、配置転換・再教育を公開し、浮いた時間を別業務へ振り向ける。「改善成果の人間への還元」2→3点、+1点。

・女性管理職15%以上、正規男女賃金比85%以上を実現し、昇進率を公開する。「雇用の安定・待遇の公平性」3→4点、+1点。

・本社・4工場のMFA、EDR、ネットワーク分離、バックアップ、復旧訓練結果を公開する。「サイバー防衛・情報保護」2→3点、+1点。

最短では、労働安全・健康を6→8点へ改善すれば68+2=70点となりBへ上がります。さらに自動化の人への還元、男女の昇進・賃金差、サイバー復旧まで改善できれば73点程度まで引き上げられます。

日本クロージャーが次のランクへ上がるために最も重要なのは、「安全を重視している」「省人化した」という方針ではなく、事故率と削減時間という結果を会社単体で公開することです。

出典一覧

1.日本クロージャー株式会社「会社概要」
2.日本クロージャー株式会社「事業所・工場」
3.日本クロージャー株式会社「研究開発」
4.日本クロージャー株式会社「生産機械・省人化設備」
5.日本クロージャー株式会社「スマホリング+キャップオープナー」およびソーシャルプロダクツ・アワード2025
6.日本クロージャー株式会社「小牧工場 オフサイト型フィジカルPPA導入」2026年
7.日本クロージャー株式会社「健康経営優良法人2026」および小牧市健康づくり表彰
8.マイナビ2027・2028「日本クロージャー株式会社 採用情報」
9.厚生労働省 ハローワーク等「日本クロージャー株式会社 平塚工場・小牧工場求人」
10.経済産業省 Gビズインフォ「日本クロージャー株式会社」
11.東洋製罐グループホールディングス株式会社 有価証券報告書・人的資本指標
12.石岡市「日本クロージャー株式会社 石岡工場 企業情報」
13.日本クロージャー株式会社「コンプライアンス相談窓口」
14.東洋製罐グループホールディングス株式会社「人権尊重の取り組み」
15.東洋製罐グループホールディングス株式会社「従業員の尊重:安全衛生活動」
16.設備メーカー公開事例「日本クロージャー小牧工場 省人化ライン」
17.転職会議「日本クロージャー株式会社の社員口コミ」[情報ランクB]
18.Indeed「日本クロージャー株式会社の社員クチコミ」[情報ランクB]
19.日本クロージャー株式会社「沿革」
20.東洋製罐グループホールディングス株式会社「リスクマネジメント・BCP」
21.日本クロージャー株式会社・東洋製罐グループ「サステナビリティ/Cap-to-Cap」
22.官報決算データ「日本クロージャー株式会社 第94期決算」
23.Google Drive「TOPPAN株式会社を企業審査|73点/100点・シビックランクB」現行版
24.Google Drive「東洋製罐株式会社を企業審査|シビックランクB・79点/100点」現行版
25.Google Drive「花王株式会社を企業審査|シビックランクA・総合点(80点/100点)」現行版

シビックランクの基準

ランク総合点
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

日本クロージャー株式会社は68点のため、今回のシビックランクはCです。

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言など、発信主体が明確な一次情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報
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