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東海ビバレッジサービス株式会社の企業審査|総合46点・シビックランクE|3年連続ベースアップと災害対応を評価、ルート職の長時間残業と債務超過が課題

職場や学校、図書館、公園で「飲み物を買いたい」と思ったとき、すぐそばにある自動販売機。普段は機械だけが目に入りますが、その裏では人が商品を積み、トラックで巡回し、売上金や空容器を回収し、釣銭を補充し、翌日の商品まで積み込んでいます。東海ビバレッジサービス株式会社は、静岡県と愛知県でその日常を支える自動販売機オペレーターです。

もし同社の仕事が止まれば、影響は単に「キリンの商品が買えなくなる」だけではありません。複数メーカーの商品を扱う自動販売機、県立高校や図書館など公共施設の販売設備、災害時に庫内商品を開放する仕組みまで、地域の日常と非常時の両方に関わっています。その一方で、そこで働く人の負担は軽いとは言えません。2025年度の会社開示では月平均所定外労働時間が33時間、2026年のハローワーク求人ではルート職の月平均時間外労働が36~47時間の支店が確認されました。

本審査では、東海ビバレッジサービス株式会社という実際の事業会社を対象に、労働環境、人への貢献、Safety、Innovation、Protectionの観点から公開情報を調査しました。親会社であるキリンビバレッジやキリングループ全体の制度は、東海ビバレッジサービスに適用されることが確認できた範囲だけ補助資料として用い、親会社の実績をそのまま同社の実績として扱っていません。

目次

結論:総合46点、シビックランクE

東海ビバレッジサービスの強みは、地域密着の自販機網、多メーカー商品を組み合わせる販売力、公共施設での運営実績、災害時の飲料提供協定、キリングループの福利厚生基盤、3年連続の基本給ベースアップです。単なる「飲料を補充する会社」ではなく、地域の飲料アクセスを日常から非常時まで支える機能を持っています。

一方、評価を大きく下げたのは労働時間と情報開示です。2025年度の平均所定外労働時間33時間に加え、2026年のルート配送求人では富士44時間、豊橋42時間、浜松36時間、島田47時間という月平均時間外労働が確認されました。36協定の特別条項は最大月80時間、年720時間です。働き方改革プロジェクトを実施していることは評価できますが、改善後の水準としても負担は軽くありません。

さらに、2025年12月31日時点の第36期決算公告では純資産がマイナス1億418万5千円、当期純損失が5801万7千円でした。売上高は2025年12月実績で52億円とされ、事業そのものは継続していますが、会社単体の財務耐久力を見るうえで債務超過は無視できません。

評価分野得点満点主な評価
Safety1950ベースアップ、福利厚生、労組は評価。長時間残業、労災実績の非開示が課題
Innovation1225働き方改革、多メーカー自販機、地域ニーズ対応を評価
Protection1525災害協定、複数拠点、キリングループのBCP・サイバー体制を評価
合計46100シビックランクE

基本情報

東海ビバレッジサービスは、1991年に米久株式会社の子会社「米久ベンディング株式会社」として設立され、2008年にキリンビバレッジが株式を取得、2017年に現在の社名へ変更しました。現在はキリンビバレッジ株式会社が100%出資する子会社です。

項目内容
商号東海ビバレッジサービス株式会社
設立1991年5月30日
本社静岡県静岡市清水区下野緑町4-24
代表者代表取締役社長 和田秀之
資本金1億円
事業内容清涼飲料水・食品の販売、自動販売機の運営
営業エリア静岡県、愛知県
株主キリンビバレッジ株式会社 100%
売上高52億円、2025年12月実績
従業員153名、2026年4月時点。Gビズインフォでは157名
主な拠点本社、静岡、島田、浜松、沼津、富士、豊橋

従業員数は情報源と基準日によって153名、157名、求人票では159名と差があります。本記事では、矛盾を無理に一本化せず、それぞれの基準日と情報源を併記します。

事業内容と事業所

同社の中心は、自動販売機を設置して終わる仕事ではありません。商品構成の提案、設置、巡回、補充、売上金回収、空容器回収、釣銭管理、機器管理、翌日の積み込みまでを繰り返す運営事業です。利用者から見れば数十秒の購入体験ですが、その背後には継続的な物流と現場作業があります。

誰が、どこで、何をしている会社なのか

ルートセールス職は、静岡、島田、浜松、沼津、富士、豊橋などの各拠点を起点に専用車両で担当エリアへ出ます。2026年の採用情報では、1日に十数台程度の自動販売機を回り、売上金と空容器の回収、釣銭と商品の補充を行い、帰社後は空容器を降ろし、車両を水洗いし、売上金と車内在庫を確認し、翌日分の商品を積み込む流れが示されています。

つまり、仕事の中心は「運転」だけでも「補充」だけでもありません。商品を運ぶ物流、現金を扱う管理業務、販売状況を見る営業、機械を維持する保守、顧客との関係管理が一つの職種に重なっています。飲料は重量物であり、夏季の屋外作業もあるため、現場負担を評価する際には単純なオフィスワークと同じ基準では見られません。

多メーカー商品を扱うことが利用者の選択肢につながる

同社はキリンビバレッジ100%子会社ですが、仕入先はキリンだけではありません。2026年の会社概要では、キリンビバレッジ、アサヒ飲料、ポッカサッポロフード&ビバレッジ、大塚製薬、大塚食品などが主な仕入先として示されています。公式サイトでも、さまざまな飲料メーカーや食品の自動販売機を用意すると説明しています。

この点は人への貢献を考えるうえで重要です。親会社の商品だけを並べるより、設置先の利用者や顧客の需要に応じて異なるメーカーの商品を組み合わせられる方が、利用者の選択肢を広げられます。また、調達先が複数あることは、一社の商品供給に全面依存するよりも供給面の分散につながります。ただし、非常時にメーカー間でどのように代替調達するかという具体的な会社単体BCPまでは公開されていません。

公共施設で確認できる具体的な運営先

取引先を企業名だけで並べるより、実際にどこでサービスが使われているかを見る方が、社会との接点を理解しやすくなります。2026年の静岡県の自動販売機公募結果では、藤枝総合庁舎、藤枝北高等学校、島田高等学校、浜松湖南高等学校、湖西高等学校などで東海ビバレッジサービスが契約相手として確認できます。三島北高等学校でも2026年7月21日設置分の1台を年額36万8500円で契約しています。

浜松市では、教育委員会事務局5階エレベーターホール、中央図書館の自販機コーナー、弁天島海浜公園の自動販売機で同社が落札者になっています。弁天島海浜公園の機械は飲料だけでなく自転車用タイヤチューブも販売する仕様です。これは「自販機なら何でも革新的」と評価する話ではありませんが、場所の利用者が必要とする商品を機械販売に組み込む具体的なサービス改善例として評価できます。

事業規模は地域インフラに近いが、公共性と独占性は別問題

2026年のマイナビ会社情報では、静岡県と愛知県の6営業拠点で事業を展開し、売上高52億円、従業員153名とされています。自販機は日常生活に身近で、学校や公共施設にも設置されています。しかし、東海ビバレッジサービスが地域の飲料供給を独占しているわけではありません。静岡県や浜松市の公募結果では複数の自販機事業者が契約先となっています。

したがって、人への貢献は「この会社がなければ飲料供給そのものが消える」という意味ではなく、複数のオペレーターの一社として、地域の選択肢、補充網、公共施設の利便性、災害時の飲料確保を担っていると評価するのが妥当です。

人への貢献

企業の価値を売上高だけで見ると、自販機事業は「飲料を売っているだけ」に見えます。しかし、利用者側から見ると価値はもう少し細かく分けられます。必要な場所に飲み物があること、複数メーカーから選べること、公共施設や学校でも利用できること、災害時に庫内飲料を使える可能性があることです。

日常の飲料アクセスを維持する

ルート担当者が定期的に巡回することで、利用者は店舗がない場所や営業時間外でも飲料を購入できます。特に学校、庁舎、図書館、公園などは、すべての施設に売店があるわけではありません。自動販売機は人員を常駐させずに飲料を供給できるため、施設側の運営負担を増やさず、利用者の水分補給の選択肢を確保できます。

2026年の静岡県公募では、高校や庁舎に同社の設置実績が複数確認できました。これは企業の自己申告ではなく、自治体の契約結果で確認できるため、事業の社会接点として情報の確度が高い部分です。

利用場所に合わせた商品構成

同社は複数メーカーの商品を仕入れられるため、設置先の年齢層や利用目的に合わせて商品を組み合わせやすい構造です。浜松市の弁天島海浜公園では、自転車用タイヤチューブまで販売する仕様で落札しています。サイクリングや観光利用を想定した場所で、飲料以外の緊急ニーズに応える設計になっている点は、単なる販売台数の拡大とは違う人間側の利便性向上です。

災害時には「在庫」が救援物資に変わる

伊豆の国市の地域防災計画資料編には、2021年10月1日に大塚ウエルネスベンディングと東海ビバレッジサービスを協定先とする「緊急時開放備蓄型自動販売機に関する覚書」が掲載されています。内容は、災害時に自動販売機内に在庫された商品を提供するものです。

吉田町の防災資料でも、2020年4月1日に東海ビバレッジサービス島田支店と「災害対策に関する覚書」を締結し、総合体育館・体育センターに設置された自動販売機を災害対策に活用することが確認できます。

通常時に販売在庫として置かれている飲料を、非常時には救援物資へ切り替えられる仕組みは、同じ設備に二つの役割を持たせるものです。災害協定の存在だけで実際の災害対応能力を最大評価することはできませんが、自治体文書で確認できる具体的なProtection実績です。

地域課題への関与を自販機の外へ広げ始めている

2026年9月2日には、静岡県清水町、加和太建設、東海ビバレッジサービスの3者が包括連携協定を締結しました。各者の人的・物的資源を活用し、地域住民の福祉向上や地域活性化を図るもので、SDGs、環境教育など複数分野で連携するとしています。

これはまだ協定締結直後であり、実施成果と同一視はできません。ただし、自販機設置者として地域に点在する接点を、販売以外の見守りや地域支援へ使おうとしている方向性は、人への貢献の広がりとして注目できます。

代表事業レビュー:ルートセールスと自動販売機運営

同社を評価するうえで最も重要なのは、現場のルートセールスです。自販機の見た目だけを見ても、会社の実態は分かりません。誰が、どこで、何をしているのかを具体的に見る必要があります。

1日の仕事は「補充」より広い

2026年の採用情報では、ルート担当者は出社後に訪問計画を確認し、専用車で出発します。顧客先では売上金と空容器を回収し、釣銭と商品を補充します。帰社後は空容器を降ろし、トラックを水洗いし、売上金と在庫を確認し、翌日分の商品を積み込みます。

一日に十数台を担当するため、道路状況、設置先の混雑、売れ行き、補充量によって作業量は変わります。飲料を運ぶので重量負担もあります。Yahoo!しごとカタログの2023年頃の元ドライバー口コミでは、一人で現場へ行き、自分の采配で作業できる点や、売上と効率が上がった時のやりがいが良い点として挙げられました。一方で、同じ投稿者は会社からの指示や方針変更が多く、現場が振り回されると感じたと述べています。

自由度と負荷が同じ仕事の中にある

一人で担当エリアを回る仕事は、常に上司の目の前で働く仕事より裁量を感じやすい反面、予定が崩れた時に本人が吸収しやすい仕事でもあります。会社全体の2025年度平均所定外労働時間は33時間です。さらに2026年のハローワーク求人では、富士支店44時間、豊橋支店42時間、浜松支店36時間、島田支店47時間が確認されています。

別の浜松支店求人では26時間という数字も確認できるため、職種や募集単位によって差があります。しかし「会社平均33時間」に加え、複数のルート求人で36~47時間が並んでいることから、長時間労働は一つの求人だけの例外として片付けにくい状態です。

働き方改革は存在するが、成果の評価には残業の絶対水準も必要

マイナビ2027では、同社が「働き方改革プロジェクト」を実行し、所定外労働時間の削減と年次有給休暇取得率向上につながっていると説明しています。過去の求人記事では、現場のルート配送スタッフがプロジェクトを主導し、残業削減や年間休日増加に向けて意見を出しているとも紹介されていました。

現場参加型の改善は評価できます。ただし、基準年から何時間減ったのか、どの施策が何時間を削減したのかという定量的な推移は公開されていません。現在の平均33時間、支店求人36~47時間という水準を考えると、「改革をしている」ことと「十分に負担が下がった」ことは分けて評価する必要があります。

労働・賃金・福利厚生

同社の労働条件は、福利厚生や勤続年数だけを見ると安定感がありますが、勤務時間を見ると評価が大きく変わります。良い制度と重い現場負担が同時に存在している会社です。

賃金:3年連続ベースアップは明確なプラス

2026年採用のルートセールス職は、月給22万7500円、内訳は基本給20万7500円と職務手当2万円です。固定残業代はありません。養育手当は子1人につき月1万円、通勤手当もあります。マイナビの採用データでは3年連続で基本給のベースアップを実施したと明記されています。

ハローワークの2026年求人では、基本給20万7500円~24万3500円、職務手当2万円で、前年度の昇給実績は月0~2000円、賞与は年2回で計2.70カ月分です。固定残業代ではなく残業代を別途支給する設計である点も確認できます。

ベースアップを複数年続けていることは「利益や物価上昇に対して人へ返す」姿勢として評価できます。ただし、各年のベースアップ額、全従業員への適用割合、非正規雇用との賃金差、実質賃金の推移までは開示されていません。また、2025年12月期は会社単体で純損失を計上しているため、今後も同じペースで賃金改善を続けられるかは注視が必要です。

労働時間:今回の最大の課題

2025年度の会社開示では、月平均所定外労働時間は33時間です。平均有給休暇取得日数は8.9日でした。年間休日は2026年採用情報とハローワーク求人で112日、基本は日曜日と他1日の週休2日です。

一方、2026年のハローワーク求人では、富士支店の月平均時間外労働44時間、豊橋支店42時間、浜松支店36時間、島田支店47時間が確認できます。36協定の特別条項は、年6回まで最大月80時間、年720時間です。

この数字は「違法な長時間労働が確認された」という意味ではありません。求人票に記載された時間外労働と36協定の上限です。しかし、人が働き続けられる環境かという審査では、合法性だけでなく負担の絶対量を見る必要があります。特に飲料ケースを扱い、車両運転も伴う仕事で月40時間前後の残業が続けば、疲労管理や交通安全とも関係します。

働き方改革プロジェクトがあるため改善意志は確認できますが、現時点の公開数値からは「十分に改善済み」とは評価できません。

有給休暇:取得実績は公開されているが、取得率は見えない

2025年度の平均有給休暇取得日数は8.9日です。採用情報では付与日数を10~20日としていますが、従業員ごとの付与日数が分からないため、8.9日から正確な取得率を計算することはできません。

Indeedの2026年2月の現職者回答では、ルート担当は連休が取りづらいという声があり、年間休日を115日とする回答もありました。ただし公式の2026年採用情報とハローワーク求人は112日なので、本記事では112日を現在の確認値として採用し、口コミの115日は参考情報にとどめます。

安定雇用:平均勤続18年は強いが、財務面には注意

マイナビ2027では平均勤続年数18年、平均年齢43歳とされています。2026年のハローワーク求人は正社員、期間の定めなしで、退職金制度は勤続3年以上、定年60歳、再雇用65歳までです。

一方で、第36期決算公告では2025年12月31日時点の純資産がマイナス1億418万5千円、当期純損失が5801万7千円です。官報決算データベースではこの純損失を前期比で赤字縮小と整理していますが、会社単体ではなお赤字と債務超過が残っています。100%親会社であるキリンビバレッジの存在は事業基盤の一要素ですが、親会社が存在することだけで会社単体の財務リスクをゼロとみなすことはできません。

福利厚生:キリングループの制度を使える点は強い

2026年採用情報では、キリンビール健康保険組合、キリングループ福祉会、グループ保険、社宅制度、表彰制度、ユニフォーム・安全靴・スマートフォン貸与が明記されています。休暇制度には慶弔、産前産後、育児、介護、特別休暇があります。

2025年度の育児休業は、対象者が男性1名、女性1名で、取得者も男性1名、女性1名でした。母数は各1名と非常に小さいため「誰でも取得しやすい」と一般化はできませんが、少なくとも対象者が実際に取得したことは確認できます。

Indeedの2026年2月の回答でもキリングループの福利厚生を肯定する現職者の声があり、無料歯科検診に関する回答もあります。口コミだけで制度を確定することはできませんが、公式採用情報と方向性は一致しています。

女性活躍と多様性:人数構成に大きな偏り

Gビズインフォに連携された職場情報では従業員157名のうち男性143名、女性14名です。マイナビ2027では2025年度の役員・管理的地位にある者24名のうち女性0名、女性比率0%とされています。

ルート配送という職種構成が男女比に影響している可能性はありますが、管理職女性が0名という結果は、登用の多様性という意味では課題です。採用、配置、昇進のどの段階で差が生まれているかは公開情報だけでは分かりません。したがって、原因を推測せず、結果としての偏りを評価対象にしています。

労働組合:存在だけでなく、現在も外部の労組活動に参加

東海ビバレッジサービス労働組合は法人番号を持つ組織として確認できます。さらにフード連合の2026年5月の書記長・事務局長情報交換会、2026年1月の中小労組情報交換会にも参加単組として掲載されています。

労働組合が形式上存在するだけでなく、外部の労組ネットワークで休暇制度や組織課題などを議論する場に参加している点はプラスです。ただし、会社との団体交渉結果、賃上げ要求と回答、ハラスメント相談件数、労使協議の議事内容などは公開されていません。

労働安全衛生:重要情報の開示不足

会社の採用情報では安全靴の貸与が確認できます。しかし、企業審査で本当に知りたいのは、労災件数、休業災害度数率、交通事故件数、重量物作業による傷病、夏季の熱中症発生、運転安全教育、再発防止策などです。

今回の調査範囲では、東海ビバレッジサービス会社単体のこれらの実績値を確認できませんでした。ルート職は運転と重量物取扱いを伴い、残業時間も比較的長いため、安全情報の非開示は軽く扱えません。このため労働安全衛生は0点としました。これは「事故が多いと確認した」という意味ではなく、「重要な安全実績を十分に確認できないため、説明責任の観点から点を与えない」という評価です。

従業員・元従業員の口コミ

口コミは会社公式資料だけでは見えない現場感覚を補うために確認しました。ただし、個人の経験を会社全体の事実へ一般化しません。投稿時期、職種、現職・退職、情報の古さを分けて扱います。

比較的新しい口コミ

Indeedでは、2026年2月19日に「飲料事業、現職、静岡県」とする1件の口コミがあり、総合評価は2.0でした。投稿者は、組織内では効率化を重視する傾向があり、満足度向上につながっていないという趣旨を述べています。質問回答ではキリングループの福利厚生を肯定する一方、ルート担当は連休が取りづらいとの声もあります。

Yahoo!しごとカタログでは、2023年頃に勤務した元正社員の男性ドライバー、リーダー職、中途入社という属性の投稿があります。良い点として、一人で現場を回るため自分の采配で作業でき、売上や効率が上がった時にやりがいを感じるとしています。悪い点としては、会社の指示や方針変更が多く、現場側が振り回されると感じたとしています。

転職会議の口コミは古さに注意

転職会議では8件の口コミが確認できましたが、検索で本文を確認できた主要投稿は2012~2013年頃の勤務経験をもとにしたものです。ルート配送の勤務時間、評価制度、管理職への不満など厳しい内容が含まれています。

しかし、当時は現在の社名になる前で、キリン傘下に入った後も組織再編の途中にあたります。2017年に社名変更してからも時間が経っているため、2012~2013年の口コミを2026年の職場実態と同一視することはできません。本記事では過去に存在した警戒材料として残し、現在評価は2025~2026年の求人、公的データ、比較的新しい口コミを優先しました。

エンゲージとOpenWork

エンゲージ会社の評判では、福利厚生・オフィス環境4件、成長・働きがい7件、働き方6件、女性の働きやすさ6件、年収・給与5件など計34件のカテゴリ表示を確認しました。一方、検索時点で個別口コミ本文を十分に取得できなかったため、件数だけで良し悪しを判断していません。

OpenWorkについては、会社名と旧社名を用いた検索エンジン経由のsite検索を行いましたが、今回の調査範囲では対象企業と確実に一致する有用なページを確認できませんでした。「口コミが存在しない」と断定するのではなく、「検索範囲内で確認できなかった」と扱います。

口コミと公的データを突き合わせる

口コミで出ている「連休の取りづらさ」「現場負担」は、会社平均33時間の所定外労働、複数支店の36~47時間というハローワーク求人の時間外労働と方向性が重なります。一方、福利厚生が良いという口コミは、キリンビール健康保険組合、キリングループ福祉会、グループ保険、社宅制度などの公式採用情報と整合します。

つまり、口コミだけを見れば「不満のある会社」、公式採用情報だけを見れば「安定したキリングループ企業」という単純な二択になりがちですが、両方を合わせると「制度面は比較的強いが、ルート現場の時間負担が大きい」という像が最も整合的です。

Safety

Safetyでは、働く人の安全、生活の安定、労働時間、人権、製品・サービス安全までを評価します。同社は賃金・福利厚生・労組で点を取る一方、長時間労働と労働安全情報の不足が大きな減点要因です。

賃金と生活への還元

3年連続の基本給ベースアップ、固定残業代なし、養育手当、年2回賞与は評価できます。2025年から2026年の採用情報では若年層採用賃金も引き上げられています。

ただし、全社員の平均賃金上昇率や実質賃金、非正規との格差は確認できません。債務超過の財務状態も継続性を考えるうえで注意が必要です。

時間と休息

年間休日112日、平均有休取得8.9日は一定の休息制度を示しますが、残業の絶対水準は高めです。特にルート配送で36~47時間という求人実績が複数拠点で確認されたため、Safetyで高得点を付けることはできません。

人権・ハラスメント・労使関係

現行の労働組合が確認でき、2026年のフード連合会合にも参加しています。これは労働者側の交渉・相談基盤として評価できます。一方、会社単体のハラスメント相談件数、是正件数、内部通報の利用実績は確認できません。転職会議には古い否定的主張がありますが、現在の事実として採用せず、現行制度の開示不足を評価対象にしました。

製品・サービス安全

会社は安心・品質を重視する方針を示し、ルート担当が自販機管理を担います。しかし、東海ビバレッジサービス単体の誤販売、衛生事故、苦情件数、機器事故、是正実績などの定量情報は確認できません。このため低得点にとどめました。

Innovation

Innovationは新技術の派手さではなく、「仕事をどれだけ安全で楽にしたか」「利用者にどんな改善をもたらしたか」「改善の果実を人へ返したか」を見ます。

働く人の負担軽減

最も具体的なのは働き方改革プロジェクトです。会社は所定外労働時間削減と有休取得率向上につながっていると説明しています。現場スタッフが改善に関与する形も過去の求人記事で確認できます。

ただし、AIルート最適化、補充予測、自動積込、重量物負担の削減設備など、現場負担を直接減らす会社単体の技術導入は今回の公開情報では確認できませんでした。スマートフォン貸与はありますが、貸与自体を大きなInnovationとして評価することはできません。

サービス改善

複数メーカーの商品を組み合わせられる点、公共施設のUD仕様自販機を運営している点、弁天島海浜公園で自転車用タイヤチューブまで販売する点は具体的なサービス改善です。単一メーカーの販社でありながら他社商品も扱えることで、設置先の需要へ合わせる自由度があります。

改善利益の人への還元

3年連続ベースアップ、養育手当、福利厚生は人への還元としてプラスです。ただし、業務効率化によって何時間削減し、その成果を賃金や休日へどの程度戻したかという因果関係まで会社は公開していません。したがって中程度の評価にとどめています。

継続改善

働き方改革プロジェクトに加え、新入社員研修や管理職研修、キリングループ研修が採用情報で確認できます。一方、自己啓発支援、メンター制度、キャリアコンサルティング制度はマイナビ上で明確な制度として確認できず、研究開発型企業でもありません。現場改善は認められるものの、Innovationの仕組みとして十分に可視化されているとは言えません。

Protection

Protectionでは、災害、供給停止、サイバー攻撃などが起きた時に、人と生活をどれだけ守れるかを評価します。東海ビバレッジサービスは地域会社ですが、自治体との災害協定という会社単体の強い証拠があります。

災害対策

伊豆の国市では緊急時開放備蓄型自動販売機の覚書、吉田町では災害対策に関する覚書が確認できます。平時の商品在庫を災害時に提供する仕組みは、飲料オペレーターの事業資産を市民保護へ転用する具体策です。

ただし、東海ビバレッジサービス単体での防災訓練回数、訓練参加人数、停電時の機器開放手順、災害時の配送訓練などは確認できません。協定の存在は高く評価しつつ、訓練実績が見えないため満点にはしていません。

代替調達と物流

同社は静岡、島田、浜松、沼津、富士、豊橋の複数拠点を持ち、仕入先もキリン、アサヒ、ポッカサッポロ、大塚系など複数あります。この構造は、一拠点・一メーカーだけに依存するより分散性があります。

しかし、どこかの支店が被災した場合に隣接支店が何台・何日分を代替するのか、仕入先が止まった時にどのメーカーへ切り替えるのかという具体的な復旧計画は会社単体では公開されていません。

サイバー・個人情報保護

キリングループの個人情報保護方針では、対象グループ会社として東海ビバレッジサービスが明記されています。キリングループではKIRIN-CSIRTを設置し、SOCと連携した検知、情報セキュリティ規程、事業会社の管理責任者などの体制を整備しています。

ここは親会社実績の流用に注意が必要です。確認できるのは「東海ビバレッジサービスがグループのプライバシー保護対象に含まれること」と「キリングループが共通のサイバー対策体制を持つこと」です。東海ビバレッジサービス単体の監査結果、訓練参加率、インシデント件数までは確認できないため中程度の点数にしています。

供給継続と復旧

キリングループは自然災害、感染症、サイバー攻撃を対象としたオールハザード型BCPを整備し、グループ横断で大規模地震を想定した訓練を行っています。東海ビバレッジサービスはグループ会社ですが、会社単体の復旧目標時間や代替配送能力は公開されていません。

さらに、2025年12月期の債務超過は会社単体の経営耐久力を考える上でマイナス要因です。グループBCPがあることと財務的に余裕があることは別なので、供給継続の点数は抑えました。

市民への非常時対応

伊豆の国市と吉田町の協定は、非常時に市民へ飲料を提供する仕組みとして明確です。単に自社施設を守るだけでなく、地域住民に在庫を開放する方向が確認できるためProtectionの中では高く評価しました。

SNS・匿名掲示板の確認結果

SNSや匿名掲示板は、公式資料や口コミサイトとは別工程で確認しました。検索日は2026年9月22日です。今回は各サービス内のアプリ検索ではなく、検索エンジンから会社名、旧社名、拠点名と関連語を組み合わせる方法を使っています。そのため「投稿が存在しない」という断定ではなく、「検索範囲内で会社を確実に特定できる有用情報を確認できなかった」と表現します。

媒体主な検索語確認結果
X東海ビバレッジサービス、米久ベンディング、残業、事故、パワハラ、退職、給料、休み、改善会社を確実に特定できる有用な現行投稿を検索範囲内で確認できず
Facebook会社名、旧社名、支店名評価に使える従業員・事故情報を検索範囲内で確認できず
YouTube会社名、旧社名、支店名企業評価に使える具体的な現場情報を検索範囲内で確認できず
TikTok会社名、旧社名検索エンジン結果に有用情報が乏しく、ページ側のアクセス制約もあり十分な本文確認ができず
5ch会社名、旧社名、支店名対象会社と確実に一致する有用スレッドを検索範囲内で確認できず
爆サイ会社名、旧社名、支店名対象会社と確実に一致する有用情報を検索範囲内で確認できず

SNSで重大な問題が見つからなかったことを、そのまま「問題がない証明」にはしていません。匿名情報は見つかれば一次情報と突合し、見つからなければ公的資料や求人実績の方を優先する方針です。

重大問題検索

労災、死亡事故、書類送検、行政処分、火災、爆発、リコール、異物、情報漏えい、不正アクセス、システム障害、ハラスメント、訴訟、事業所閉鎖などを、現社名と旧社名で検索しました。

今回の調査範囲では、東海ビバレッジサービスを当事者として行政・会社発表・主要報道で突合できる重大な労災死亡事故、行政処分、大規模リコール、重大情報漏えいは確認できませんでした。ただし、これは「過去に一件も存在しない」という証明ではありません。特に労災件数や交通事故件数は会社単体で公開されていないため、Safetyでは非開示をそのまま評価に反映しています。

一方、重大な経営上の公開情報として、2025年12月31日時点の債務超過は確認できました。法令違反ではありませんが、事業継続力を見るうえで重要なためProtectionと安定雇用の評価に反映しています。

主なニュース・最近の動き

直近の動きには、地域連携や公共施設への設置拡大という前向きなニュースと、財務面の厳しさが同時に表れています。

清水町、加和太建設との包括連携協定

2026年9月2日、清水町、加和太建設、東海ビバレッジサービスの3者が包括連携協定を締結しました。各者の人的・物的資源を活用し、地域住民の福祉向上と地域活性化を図ることを目的としています。

評価上は、販売活動だけでなく地域福祉へ事業接点を広げる動きとしてプラスです。ただし、現時点では協定締結直後で、成果指標はまだ確認できません。

三島北高校の自販機設置を受注

静岡県は2026年7月3日、三島北高等学校に7月21日から設置する飲料用自動販売機1台の再公募結果を公表し、東海ビバレッジサービスが年額36万8500円で契約相手となりました。学校という日常的な水分需要のある場所での具体的な公共サービス実績です。

2025年12月期は債務超過が継続

2026年3月30日掲載の第36期決算公告では、2025年12月31日時点で総資産14億6725万2千円、負債15億7143万8千円、純資産マイナス1億418万5千円、当期純損失5801万7千円でした。

一方、マイナビでは2025年12月実績の売上高を52億円としています。売上規模があることと利益・純資産が健全であることは別なので、両方を合わせて見る必要があります。

浜松市で中央図書館などを落札

浜松市が2026年3月17日に公表した自動販売機設置場所の入札結果では、教育委員会事務局、中央図書館、弁天島海浜公園の一部で東海ビバレッジサービスが落札者になっています。弁天島海浜公園の機械は飲料と自転車用タイヤチューブを扱う仕様で、場所に合わせた商品提供の具体例です。

2026年採用情報で労働データを継続開示

2026年の採用情報では、3年連続ベースアップ、平均所定外労働33時間、平均有給休暇取得8.9日、育休対象者・取得者の男女別人数などが公開されています。労働条件の数字を出している点は評価できますが、その数字自体を見ると残業削減はなお重要課題です。

項目別採点

採点は企業審査マスター仕様書の100点制第1版に基づきます。情報が確認できない項目を推測で埋めず、重要情報の非開示は0点または低得点としています。親会社・グループ情報を使う場合は、東海ビバレッジサービスへの適用範囲が確認できた部分だけを補助材料にしています。

分野項目得点満点主な根拠範囲情報ランク
Safety賃金・人への還元6103年連続ベースアップ、固定残業代なし、賞与2.70カ月実績、養育手当会社・正社員求人A・S
Safety労働時間・休息210平均所定外33時間、支店求人36~47時間、年休112日、有休8.9日会社・各支店求人A・S
Safety安定・公正な雇用35正社員無期、平均勤続18年、退職金・再雇用。女性管理職0名、財務面は課題会社A・S
Safety福利厚生・育児介護45健保、福祉会、社宅、グループ保険、育児・介護休暇、2025年度育休男女各1名取得会社A
Safety人権・ハラスメント・労使35労組法人を確認、2026年もフード連合会合参加。会社単体の相談・是正件数は非開示会社・労組S・B
Safety労働安全衛生010安全靴貸与は確認できるが、労災・交通事故・熱中症等の実績値を確認できず会社A・非開示
Safety製品・サービス安全15安心・品質方針と自販機管理は確認。会社単体の事故・苦情・衛生KPIは非開示会社A
Innovation労働負担・危険低減210働き方改革プロジェクトは実施。ただし残業水準は高く、負担削減技術の具体成果は不足会社A
Innovation商品・サービス改善45多メーカー構成、公共施設UD機、タイヤチューブ販売など設置先別の工夫会社・自治体A・S
Innovation改善成果の人への還元353年連続ベースアップ、養育手当、福利厚生。生産性向上との因果は非開示会社A
Innovation継続的改善・育成35働き方改革、研修制度。自己啓発・キャリア支援の開示は限定的会社A
Protection防災・訓練35伊豆の国市・吉田町の災害協定。会社単体訓練実績は未確認会社・自治体S
Protection代替生産・物流・調達356拠点、多メーカー仕入れ。代替輸送計画の定量開示はなし会社A
Protectionサイバー・情報保護35対象会社としてグループ個人情報方針に明記、KIRIN-CSIRT等の共通体制。単体実績は非開示グループ適用A
Protection供給継続・復旧25複数拠点とグループBCP。単体復旧目標は非開示、債務超過は耐久力の懸念会社・グループA・S
Protection危機時の市民対応45災害時に自販機在庫を提供する自治体協定を複数確認自治体協定S

Safetyは19点、Innovationは12点、Protectionは15点、合計46点です。

総合評価

東海ビバレッジサービスは、「地域に自販機を置いているだけの会社」ではありません。学校、庁舎、図書館、公園などに日常の飲料アクセスを作り、複数メーカーの商品を扱い、自治体とは災害時の在庫開放協定を結んでいます。2026年には清水町・加和太建設との包括連携へ踏み出し、地域支援へ役割を広げようとしています。

働く側にとっても、3年連続ベースアップ、固定残業代なし、キリングループの福利厚生、平均勤続18年、現在も活動が確認できる労働組合は明確な強みです。

しかし、現在の企業審査で最も重い問題は、ルート現場の労働時間です。会社平均33時間、複数支店の求人で36~47時間の月平均残業は、運転と重量物作業を伴う仕事として軽視できません。働き方改革を実施しているからこそ、次に必要なのは「何時間減ったのか」「どの支店が改善したのか」「事故や体調不良がどう減ったのか」という成果の開示です。

同時に、労災件数、交通事故、熱中症、ハラスメント相談、サービス安全事故といったSafetyの重要指標が会社単体では十分に見えません。企業審査では、公開されていないことを安全の証拠にはできないため、ここが点数を強く押し下げています。

財務面では2025年12月期の債務超過も無視できません。キリンビバレッジ100%子会社であり、売上高52億円の事業を継続しているものの、会社単体で赤字とマイナス純資産が続けば、設備更新、人員配置、賃金改善、BCP投資の余力にも関係し得ます。今後は黒字化と純資産回復を確認したいところです。

以上から、総合シビックランクはE、46点としました。地域貢献、防災、福利厚生、賃上げには評価できる実績があります。一方で、長時間残業、労働安全情報の不足、会社単体の財務耐久力が現在の主な課題です。

主な出典

  1. 東海ビバレッジサービス株式会社・キリンホールディングスの会社概要、グループ関連会社情報
  2. マイナビ2027会社概要・採用データ
  3. Gビズインフォの法人・職場情報
  4. ハローワークの富士・島田・豊橋・浜松支店求人
  5. 東海ビバレッジサービス労働組合、フード連合活動記録
  6. Indeed、転職会議、エンゲージ会社の評判、Yahoo!しごとカタログ
  7. 静岡県・浜松市の自動販売機公募、入札結果
  8. 伊豆の国市・吉田町の防災資料
  9. 清水町、加和太建設の包括連携協定資料
  10. 第36期決算公告・官報決算データ
  11. キリングループの個人情報保護、サイバーセキュリティ、BCP資料

情報ランクの基準

ランク基準本記事での扱い
S行政、公的機関、独立監査、認証等最優先。自治体契約、Gビズインフォ、ハローワーク、官報など
A企業公式の自己開示会社概要、採用情報、グループ方針など。自己申告である点を考慮
B実名・立場を確認できる関係者、業界団体、取材記事労組団体の活動記録、取材記事など
C従業員・元従業員口コミIndeed、転職会議、エンゲージ、Yahoo!しごとカタログなど。一般化しない
D一般SNSX、Facebook、YouTube、TikTok等。会社特定と時期確認が必要
E匿名掲示板5ch、爆サイ等。単独で事実認定しない

調査基準日は2026年9月22日。公開情報は更新・削除される可能性があります。

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