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岳南電車株式会社を企業審査|シビックランクC・61点|安全設備投資と地域交通を評価、年間休日84日と賃金・労災開示が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

今回審査する岳南電車株式会社は、総合61点、シビックランクCです。

岳南電車株式会社の特に強い点は、小規模な地方鉄道でありながら、安全設備への投資と訓練を継続していることです。2025年度には線路・信号などの設備に8,855万9,000円、車両検査に1,544万円を使い、レール更新、踏切設備更新、車両重要部検査を実施しました。安全推進会議も月1回行い、消防とのAED救命訓練や警察とのテロ対策訓練も実施しています。

そのため、この企業の電車を利用すれば、地方鉄道でも老朽設備を放置せず、安全投資と訓練を続け、市民が自動車だけに頼らず移動できる社会に強くなる可能性が高まります。

一方で、改善点として働く人の休息と賃金が残ります。2026年7月の運転士求人では、月平均残業10時間に対して年間休日は84日、月給は運転士安全手当込みで21万5,300円~23万1,600円でした。動力車操縦者免許を必要とし、人の命を預かる専門職としては、休日日数と待遇に改善余地があります。会社全体の平均給与、男女賃金差、労災件数も公表されていません。

この記事では、岳南電車株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

岳南電車株式会社の企業審査結果

岳南電車は、富士市東部の9.2km・10駅を結ぶ地域交通です。安全投資、防災訓練、地域観光への貢献は具体的ですが、働く人については年間休日84日という厳しい条件と、賃金・労災・男女格差の情報不足が点数を押し下げました。

評価軸点数
Safety27/50
Innovation18/25
Protection16/25
総合点61/100
シビックランクC

主な強み

岳南電車の強みは、利用者数や収益が限られる地方鉄道でも、安全設備への投資を止めていないことです。

2025年度には、本吉原~岳南原田間のレール重軌条化、3か所の分岐レール交換、本町・山下・福泉裏・須津構内東の踏切設備更新、7003号車の重要部検査などを行いました。2026年度導入予定車両についても改造設計・部品調達を進めています。

主な課題

最大の課題は働く人の休息です。

2026年7月の運転士求人は、1日所定労働時間7時間20分程度、月平均残業10時間ですが、年間休日は84日です。月平均労働日数は23.4日となっています。

鉄道運転士は利用者の命を預かり、早朝・夜間勤務もある職種です。残業が比較的少なくても、年間休日そのものが少なければ、長期的な疲労回復や家族との時間を確保しにくくなります。

事業内容と人間への貢献

岳南電車株式会社は2013年4月1日に設立され、岳南鉄道株式会社から鉄道事業を引き継ぎました。

吉原駅から岳南江尾駅まで9.2km、10駅を結び、車両数は6両です。現在の代表取締役社長は奥田壮一氏、資本金は1億円です。

市民の移動を支える9.2kmの鉄道

岳南鉄道線は1949年の開業以来、富士市東部の住民の「暮らしの足」として利用されてきました。

富士市も岳南電車を「市民の暮らしの足として不可欠な交通手段」と位置づけ、公的支援を継続しています。市の検証では、自動車やバスと比較した時間短縮、交通費低減、道路交通事故削減などの社会的便益も評価されています。

電車がなくなれば、運転免許を持たない学生、高齢者、観光客などは自動車以外の移動手段を失いやすくなります。

自動車依存を減らす

鉄道が存在すれば、沿線住民のすべての移動を自家用車にする必要がありません。

富士市は岳南電車の社会的便益として、自動車交通の削減による道路交通事故削減も明示しています。

鉄道を利用する人が増えれば、道路混雑や駐車場需要を抑える方向にもつながります。

観光そのものを生み出す鉄道

岳南電車は移動手段だけではありません。

全駅から富士山を見ることができ、工場夜景を楽しむ「夜景電車」などを展開しています。沿線の工場地帯そのものを観光資源へ変え、鉄道へ乗ること自体を旅行目的にしています。

2025年度には、夜景電車14回、「富士の宵」4回、ビール電車3回、JAZZ電車1回を運行しました。イベント電車全体では22回、運転体験も5回実施しています。

Safety|27/50

岳南電車のSafetyは、鉄道利用者に対する安全管理では比較的強い一方、そこで働く人の休日・賃金・労災実績には弱点があります。

「安全な電車」であることと、「安全で無理なく働ける会社」であることは別なので、両方を分けて評価します。

賃金・利益の還元|4/10

2026年7月の運転士求人では、基本給20万2,800円~21万9,100円に運転士安全手当1万2,500円が加わり、月給は21万5,300円~23万1,600円でした。

固定残業代はありません。

前年の昇給実績は月5,000円、賞与は年2回で合計25万1,000円~36万3,000円です。

昇給と賞与が実際に支給されている点は評価できます。

一方、電車運転士は動力車操縦者免許を必要とし、利用者の生命に直接責任を持つ専門職です。その責任を考えると、求人上の給与は十分に高いとは評価しにくい水準です。

また、会社全体の平均給与、賃金中央値、2026年の社員全体のベースアップ率は公表されていません。

4/10点としました。

平均給与や継続的な賃上げを公開し、実際に待遇向上が確認できれば6~8点を検討できます。

労働時間・休息|4/10

運転士求人では月平均残業10時間です。

残業だけを見れば比較的少ない水準です。

一方、年間休日は84日、月平均労働日数は23.4日となっています。勤務時間も5時45分から14時02分、13時33分から23時00分など早朝・夜間を含む交番勤務です。

年間84日は、平均すると月7日程度の休日です。

鉄道運転士は集中力が安全性へ直結します。残業時間だけを減らしても、年間を通した休日日数が少なければ疲労回復の機会は限られます。

そのため4/10点です。

年間休日を100日台後半から120日前後へ増やし、残業10時間程度を維持できれば6~8点を検討できます。

雇用の安定・待遇の公平性|3/5

運転士求人は無期雇用の正社員で、65歳定年、70歳までの再雇用制度があります。

車両整備職では有期契約からの正社員登用制度があり、過去3年間に4人の登用実績があります。

長期雇用へつながる仕組みは評価できます。

一方、27人の小規模企業で、運転士の勤務場所では14人中女性2人です。女性管理職比率、男女賃金差、男女別離職率などは公表されていません。

公平性を判断できる情報が不足しているため3/5点です。

福利厚生・育児・介護|3/5

社会保険に加えて、中小企業退職金共済、富士急ハイランドなど富士急グループ施設の家族優待、富士急グループの鉄道・路線バスを利用できる身分証などがあります。

育児休業の取得実績もあります。

一方、介護休業・看護休暇について、2026年求人では取得実績なしとされています。託児施設や住宅制度も確認できません。

制度と一部利用実績を評価して3/5点です。

人権・ハラスメント・労使関係|3/5

岳南電車には労働組合があります。

現在の求人でも労働組合の存在が確認でき、過去の法定資料では岳南鉄道労働組合が日本私鉄労働組合総連合会に加盟していたことも確認できます。

一方、現在のハラスメント防止方針、相談件数、内部通報件数、是正実績などは公表されていません。

労働組合があることだけで高得点にはせず3/5点です。

労働安全・健康|6/10

2025安全報告書では、SASを含む健康診断結果で問題があった社員へのフォロー、労災防止の作業講習・研修などを安全重点施策にしています。

さらに地震防災、踏切復旧、脱線復旧、津波避難、列車防護、変電所停電復旧、踏切事故、テロ、利用者避難誘導、応急救命など幅広い訓練を実施しています。

健康と安全を鉄道運行の一部として管理している点は評価できます。

一方、従業員の労災件数、休業災害度数率、健康診断受診率、ストレスチェック結果などの会社単体数値は公表されていません。

6/10点としました。

安全施策だけでなく「その結果、働く人の事故が何件だったか」まで公開し、低水準を維持できれば8~10点を検討できます。

商品・サービスの安全|4/5

2024年度の鉄道運転事故は0件、インシデントも0件でした。

一方で輸送障害は、車両故障3件、信号故障1件、自然災害による運休3件が発生しています。

2024年度の設備投資8,900万円のうち8,800万円を安全投資に充て、コンクリートまくら木化、レール重軌条化、踏切設備更新などを実施しました。

2025年度も安全設備工事を継続しています。

運転事故0件という結果と大規模な安全投資を評価しますが、車両・信号故障が発生していること、警報機・遮断機のない第4種踏切が4か所残ることから4/5点としました。

従業員・元従業員の口コミ

岳南電車は従業員数が約25~27人の小規模企業で、従業員口コミも非常に少ない状態です。

エンの会社口コミでは回答者1人、評価3.5となっています。サンプルが1人しかないため、会社全体の労働環境を判断できる統計としては使用しません。

Indeedには給与推計がありますが、会社公式の平均給与ではなく、求人や利用者提供情報を含む推計です。

そのためSafetyでは、従業員口コミよりもハローワークの現在求人、公的資料、安全報告書を優先しています。

SNS・匿名掲示板の確認結果

一般SNSや匿名掲示板についても、岳南電車、運転士、残業、給与、退職、パワハラ、事故などを組み合わせて確認しました。

今回の検索範囲では、対象法人との雇用関係と本文を確認でき、現在の採点を変更するほど具体性のある従業員投稿は確保できませんでした。

利用者による接客評価には肯定・否定の両方がありますが、顧客口コミを従業員の労働環境そのものの根拠には使用していません。

Innovation|18/25

岳南電車のInnovationは、大規模なAIやロボット導入より、少人数で地方鉄道を維持するための販売省力化、デジタル乗車券、観光列車、地域との企画にあります。

利用者の利便性向上は具体的ですが、省力化によって生まれた時間が社員の休日や賃金へ十分返っているとは確認できません。

作業負担・危険の削減|6/10

2025年度には、夜景電車やビール電車の予約・販売をすべてセブンチケット化し、予約受付、現金収受、発券業務の省力化を進めています。

スマホ定期券「チケパス」も運用し、2025年度の取扱額は1,082万7,000円でした。

駅員が紙の申込や現金販売だけで対応する必要を減らせるため、事務負担削減として評価できます。

一方、これにより従業員の作業時間が年間何時間減ったのかは公表されていません。

そのため6/10点です。

商品・サービスの改善|5/5

スマホ定期、モバイルフリー乗車券、セブンチケット、Fuji City View Passportなど、購入手段を広げています。

観光面では夜景電車、富士の宵、ビール電車、JAZZ電車、実車を利用した運転体験などを展開しています。

「鉄道を使って目的地へ行く」だけでなく、「鉄道そのものを目的地にする」サービスへ発展させているため5/5点です。

改善成果の人間への還元|2/5

予約・発券業務の省力化やデジタル化は確認できます。

しかし2026年の運転士求人では年間休日84日です。

技術によって削減された業務時間が、休日増加、労働時間短縮、賃金向上へどの程度還元されたのかは公表されていません。

Innovationでは「デジタル化した」というだけでなく、人に時間を返したかを評価するため2/5点としました。

研究開発・現場改善の継続|5/5

デジタル乗車券、観光列車、運転体験、外国語案内、駅美化、イベント企画など複数の改善を継続しています。

2025年度には乗り方教室・見学会等を目標4回に対して12回実施し、富士市立高校のインターンも受け入れました。

安全面でも2026年度導入車両の改造設計・部品調達まで進めています。

小規模鉄道ながら改善を止めていないため5/5点です。

Protection|16/25

岳南電車は大規模企業ほど代替路線やシステムの余裕を持てません。

その一方で、地震、津波、脱線、停電、踏切事故、テロなどを想定した訓練は非常に具体的です。

有事の「訓練」は強いものの、路線や設備の代替性、サイバー対策については弱いため16点としました。

災害への備え・訓練|5/5

地震防災訓練、津波避難訓練、脱線復旧訓練、変電所停電復旧訓練、踏切事故対応訓練、利用者避難誘導訓練、応急救命講習などを実施しています。

2025年度には消防とのAED救命訓練と、富士警察署との合同テロ対策訓練も実施しています。安全推進会議は毎月、経営トップの現場巡視は年2回です。

例えば地震で列車が停止した場合、乗務員が初めて避難方法を考えるのではなく、平時に訓練した手順を使って乗客を誘導できます。

訓練対象が具体的で継続性も確認できるため5/5点です。

生産・物流・調達の代替|2/5

岳南鉄道線は9.2kmの単一路線で、車両数も6両です。

大規模な鉄道会社のように別路線へ列車を迂回させることはできません。

2025年度には車両更新準備を進めていますが、車両や変電設備が重大故障した場合の代替車両数、代行輸送体制などの詳細は十分公表されていません。

そのため2/5点です。

サイバー防衛・情報保護|2/5

岳南電車は個人情報の利用目的や管理について方針を公開しています。

定期券発行、イベント、キャンペーンなどで取得した個人情報をサービス提供、防犯、事故対応等に利用することを明示しています。

一方、サイバー攻撃対策、バックアップ、CSIRT、復旧訓練、多要素認証などの具体的情報は公表されていません。

2025年には代表者を騙ったLINEグループ作成要求メールへの注意喚起も出していますが、これは利用者への注意情報であり、自社システムの防衛力を示すものではありません。

そのため2/5点です。

供給継続・復旧能力|4/5

信号故障、車両故障、脱線、変電所停電などを想定した復旧訓練を実施しています。

2024年度には大雨による河川増水で3件の運休が発生しましたが、運転事故には至っていません。

2025年度もレール、分岐器、踏切設備、車両の修繕・更新を実施しています。

一方、実際の障害時に平均何分・何時間で復旧したのかというRTOに相当する数字は公表されていないため4/5点です。

危機時の市民への対応|3/5

富士市は岳南電車を「市民の暮らしの足として不可欠な交通手段」と認定し、公的支援を継続しています。

鉄道を維持すること自体が、高齢者、学生、車を持たない人にとって生活のProtectionになります。

一方、災害発生時の避難所輸送、代行バス、物資輸送など、岳南電車自身が市民へ提供できる危機時支援の具体的な規模は公表されていません。

そのため3/5点です。

良いニュース・最近の前向きな動き

岳南電車の前向きな動きで重要なのは、赤字の地方鉄道でありながら、安全投資とサービス改善を止めていないことです。

こうした鉄道が利用されれば、「採算が厳しいから設備更新を先送りする」のではなく、安全を維持しながら地域交通を残す経営を続けやすくなります。

2025年度|安全設備と車両検査に約1億400万円(Safety)

2025年度には、軌道・信号設備取得などに8,855万9,000円、車両検査に1,544万円を使いました。

レール重軌条化、分岐レール交換、踏切遮断機・警報機更新、7003号車重要部検査などを実施しています。

例えば古いレールや踏切設備を使い続ければ、脱線や踏切事故の危険が高まります。

乗客が支払う運賃と行政支援がこうした更新に回れば、設備老朽化による事故を防ぎやすくなります。

2025年度|警察・消防と合同訓練(Protection)

消防とのAED救命訓練、富士警察署とのテロ対策訓練を実施しました。

例えば列車内で乗客が心停止した場合、救急隊が到着するまで何もしないのではなく、訓練を受けた社員がAEDや救命処置を行える可能性が高まります。

2025年度|予約・発券業務をセブンチケット化(Innovation)

夜景電車やビール電車の予約・発売をセブンチケットへ移行しました。

利用者は窓口だけに依存せずチケットを購入でき、社員も電話予約や現金収受、発券作業を減らせます。

今後は、この省力化によって実際に何時間の業務を削減でき、その時間が休日や残業削減へどう還元されたかまで公開してほしいところです。

2025年度|乗り方教室などを12回開催(Innovation)

子ども向け乗り方教室・見学会などを年間12回実施しました。目標は4回だったため3倍です。

将来の利用者に鉄道の使い方を伝えることは、車を運転できない子どもが公共交通を自分で利用できるようになることにもつながります。

悪いニュース・問題となった動き

岳南電車では、重大な鉄道事故よりも、働く人の休息と経営の持続可能性が現在の大きな問題です。

安全な交通を長く残すには、設備だけでなく運転士や整備士が無理なく働き続けられる環境が必要です。

2026年|運転士の年間休日84日(Safety)

2026年7月の運転士求人では年間休日84日、月平均労働日数23.4日です。

月平均残業10時間は比較的少ないものの、休日日数そのものが少ないことは別の問題です。

運転士は早朝・深夜を含む交番勤務で、集中力の低下は乗客の安全にも直結します。

働く人の自由時間を増やすため、年間休日そのものを増やす必要があります。

2025年度|利用者数が計画を約5万900人下回る(Protection)

2025年度の利用者数は計画77万352人に対し、実績71万9,460人でした。

約5万900人の未達です。

定期利用者は目標37万1,856人に対して33万4,020人、定期外は目標39万8,496人に対して38万5,440人でした。

鉄道の利用者が減れば、運賃収入だけで設備更新や賃上げを行うことが難しくなります。

2025年度の営業収益は1億5,740万1,000円、営業費用は2億3,967万1,000円で、欠損額は8,227万円。富士市の補助金は7,245万4,000円でした。

公共交通として必要だから支援することには社会的な意味がありますが、利用者増と収益改善なしに長期的な鉄道維持を続けるのは難しい状態です。

労災・平均給与が公表されていない(Safety)

鉄道利用者の事故については安全報告書を公開していますが、従業員の労災件数は公表されていません。

会社全体の平均給与や男女賃金差についても公開情報がありません。

利用者の安全を細かく説明できている会社だからこそ、そこで働く人の安全と待遇についても同じ水準で数字を示してほしいところです。

総合評価と、これから改善してほしいこと

岳南電車株式会社は現在61点・シビックランクCです。

次のBランクは70点からなので、あと9点必要です。

鉄道の安全設備、訓練、地域交通、観光開発は強みです。

一方、次のランクへ進むためには、設備だけでなく、電車を毎日動かす人の休日と待遇を改善する必要があります。

年間休日を増やしてほしい(Safety)

「労働時間・休息」は現在4/10点です。

運転士の残業は月平均10時間ですが、年間休日84日です。

年間休日をまず105~110日程度まで増やし、その状態で残業10時間程度を維持できれば6/10点、120日前後の休日と低残業を継続できれば8/10点を検討できます。

4→8点なら**+4点**で、総合65点になります。

参考企業として、Google Drive上の最新版企業審査では株式会社JR東海リテイリング・プラスが年間休日120日、平均残業7.8時間、有休取得率76.1%を公開し、「労働時間・休息」8/10点となっています。

岳南電車でも休日が増えれば、運転士が身体と集中力を回復する時間を確保しやすくなります。

運転士の賃金を引き上げ、平均給与を公開してほしい(Safety)

「賃金・利益の還元」は現在4/10点です。

運転士の月給は安全手当を含め21万5,300円~23万1,600円です。

前年には月5,000円の昇給実績がありますが、専門免許を必要とする職種として待遇改善の余地があります。

基本給引き上げを継続し、全社員の平均給与や賃上げ率を公開して実際の改善が確認できれば6/10点を検討できます。

4→6点なら**+2点**、休日改善と合わせて67点です。

労災件数と健康KPIを公開してほしい(Safety)

「労働安全・健康」は現在6/10点です。

労災防止講習、健康診断、SAS対応、救命訓練などは確認できます。

しかし、その結果として社員に何件の労災が起きたのかは公表されていません。

労災件数、休業災害度数率、健康診断受診率、ストレスチェック受検率を継続公開し、良好な結果まで確認できれば8/10点へ上げられます。

6→8点なら**+2点**となり、ここまでで69点です。

サイバー防衛と復旧体制を具体化してほしい(Protection)

「サイバー防衛・情報保護」は現在2/5点です。

個人情報保護方針はありますが、バックアップ、サイバー訓練、監視体制、復旧目標などは見えません。

スマホ定期券や外部チケット販売などデジタルサービスを増やしているため、サービス停止時の復旧力も重要です。

多要素認証、バックアップ、訓練、復旧目標を整備し、その運用実績まで確認できれば4/5点を検討できます。

2→4点なら**+2点**です。

休日4→8点、賃金4→6点、労働安全6→8点、サイバー2→4点をすべて実現すれば、

61点 → 71点

となり、シビックランクBへ上がります。

次のランクへ上がるための具体例

改善項目現在改善後加点
労働時間・休息4/108/10+4
賃金・利益の還元4/106/10+2
労働安全・健康6/108/10+2
サイバー防衛・情報保護2/54/5+2
総合61点71点+10

岳南電車は、小規模な地方鉄道としては安全設備と訓練にかなり具体的に取り組んでいます。

2024年度の運転事故0件、2025年度の1億円規模の設備・車両安全支出、毎月の安全推進会議、消防・警察との合同訓練は明確な強みです。

また、夜景電車やデジタルチケットなどを使い、地方鉄道そのものを観光資源に変えようとしている点も評価できます。

一方、安全を支えるのは設備だけではありません。

年間休日84日で働く運転士や整備担当者が、十分に休み、専門職に見合う賃金を受け取り、安全に長く働ける環境を作ることも、鉄道安全そのものにつながります。

そのため今回の最終評価は、

Safety:27/50
Innovation:18/25
Protection:16/25
総合:61/100
シビックランク:C

とします。

出典一覧

主な出典情報ランク
岳南電車株式会社 会社概要・公式サイトA
岳南電車株式会社 安全報告書2025A
岳南電車株式会社 2026年安全報告書掲載告知A
富士市「岳南電車への公的支援」S
富士市「令和7年度 岳南電車公的支援効果検証」S
ハローワーク 岳南電車運転士・車両整備求人S
GビズインフォS
しずおか就職netS
エン カイシャの評判B
IndeedB

シビックランクの基準

ランク総合点
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

岳南電車株式会社は61点のためシビックランクCです。

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、行政、裁判所、規制当局、独立第三者による調査・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式サイト、公式資料、採用情報、公式声明など、発信主体を確認できる情報
B従業員・元従業員口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者や内容を独立に確認しにくい情報

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