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株式会社ケーブルテレビ富士を企業審査|シビックランクF・36点|災害情報を伝える地域インフラと回線改修を評価、労働・サイバー復旧情報の不足が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

今回審査する株式会社ケーブルテレビ富士は、総合36点、シビックランクFです。

株式会社ケーブルテレビ富士の特に強い点は、山中湖村の地域情報インフラとしての役割です。同社は山中湖村全域をケーブルテレビのサービスエリアとし、テレビ放送、コミュニティチャンネル、地域情報の発信、インターネットサービスを提供しています。山中湖村の防災資料でも、災害時にはCATV山中湖から村の重要情報が放送されると説明されています。

そのため、この企業のテレビやインターネットサービスを利用すれば、大手の全国放送だけでは拾いにくい山中湖の生活情報や災害情報を地域住民へ届ける通信インフラが維持されやすい社会になる可能性が高まります。

一方で、改善点として働く人に関する情報公開が大きく不足しています。gBizINFOで確認できる社会保険の被保険者数は2人ですが、賃金、残業時間、年間休日、有給休暇取得率、離職率、労働災害件数などは公開されていません。少人数の会社だから情報公開が不要ということではなく、少人数だからこそ、一人あたりの負担が大きくなっていないかを確認する情報が重要です。

この記事では、株式会社ケーブルテレビ富士の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

株式会社ケーブルテレビ富士の企業審査結果

ケーブルテレビ富士は、山中湖村のテレビ・インターネット・地域情報を支える小規模な通信事業者です。2025年から2026年にかけても設備伝送路、インターネット回線、ケーブル幹線のメンテナンス・改修を続けています。

一方で、働く人の待遇や労働安全、自動化・設備改善後の負担軽減、サイバー防衛、災害時の復旧時間については公開情報が乏しく、SafetyとProtectionの一部を高く評価できませんでした。

評価軸得点満点
Safety850
Innovation1325
Protection1525
総合36100
シビックランクF—

株式会社ケーブルテレビ富士とは

株式会社ケーブルテレビ富士は、山梨県南都留郡山中湖村に本店を置くケーブルテレビ事業者です。日本ケーブルテレビ連盟では「CATV山中湖」の略称で登録され、ケーブルテレビとインターネットを山中湖村で提供しています。

富士急グループの企業一覧にも掲載されており、山中湖エリアを中心に有線テレビジョン放送を行う会社とされています。富士急グループの資料では、有線放送事業と電気通信業を展開していることも確認できます。

gBizINFOでは、社会保険の被保険者数は2人です。従業員全体の人数とは必ずしも一致しませんが、非常に小規模な事業者であることがうかがえます。

山中湖村全域へテレビを届ける

公式サイトでは、ケーブルテレビのサービスエリアを「山中湖村全域」としています。

地上デジタル放送に加え、コミュニティチャンネルを持ち、山中湖の地域情報や番組情報を発信しています。

地域住民にとっては、全国ニュースだけでなく、身近なイベント、行政、生活、災害などの地域情報をテレビで受け取れることに意味があります。

インターネットも地域で提供する

日本ケーブルテレビ連盟では、ケーブルテレビ富士の提供サービスとして「ケーブルテレビ」「インターネット」が登録されています。

公式サイトでも富士急山中湖畔別荘地内の一部でインターネットサービスを提供していることが確認できます。

山間部や別荘地では、大都市のように多数の通信事業者を自由に選べるとは限りません。

地域に通信回線を維持する事業者には、情報格差を小さくする役割があります。

Safety:8/50点

Safetyでは、ケーブルテレビやインターネットを安全に利用できるかに加えて、それを維持する社員が十分な賃金と休息を得て、安全に働けているかを確認します。

ケーブルテレビ富士ではサービス設備の定期的なメンテナンスは確認できます。一方、社員の待遇、労働時間、福利厚生、労災などの公開情報が非常に少なく、働く人をどの程度守れているかを外部から判断できません。

賃金・利益の還元:0/10点

今回の調査では、ケーブルテレビ富士の正社員給与、平均基本給、平均年収、賃金中央値、賞与、ベースアップ率について、信頼できる公開情報を確認できませんでした。

財務情報についても、gBizINFOでは対象会社単体の決算情報を確認できません。

賃金が低いと確認されたわけではありません。

一方、十分な賃金を払っていることも確認できません。

企業審査では公開されていない待遇を推測して加点しないため0/10点としました。

2点以上へ上げるには、正社員の基本給や賞与、既存社員の賃上げ率などを公開し、働く人へ一定の利益還元が行われていることを確認できる必要があります。

労働時間・休息:0/10点

公式サイトの営業時間は平日9時~17時で、土日は定休日とされています。

しかし、これは顧客対応の営業時間であり、従業員の勤務時間や休日数を示すものではありません。

通信設備では夜間メンテナンスや障害対応が必要になる場合があります。

実際、2025年7月のインターネット回線メンテナンスは深夜2時~午前4時に予定されていました。

だからこそ、

・平均残業時間
・夜間勤務回数
・年間休日
・有給休暇取得率
・障害時の呼び出し回数

などが重要です。

これらの会社単体情報は確認できないため0/10点としました。

2点以上へ上げるには、社員の勤務実態を公開し、夜間障害対応を含めても過度な長時間労働になっていないことを確認できる必要があります。

雇用の安定・待遇の公平性:1/5点

gBizINFOでは社会保険適用事業所として登録され、被保険者数2人が確認できます。

少なくとも社会保険に加入する従業員が存在することは確認できます。

一方、

・正社員数
・非正規社員数
・離職率
・平均勤続年数
・男女賃金差
・採用人数
・退職人数

について公開情報がありません。

非常に少人数の会社では一人の退職でも業務負担が大きく変わる可能性があります。

雇用の安定性を判断できる情報がほぼないため1/5点としました。

2点以上へ上げるには、雇用形態別人数や勤続年数、離職状況を公開する必要があります。

福利厚生・育児・介護:0/5点

今回の調査では、ケーブルテレビ富士単体の退職金、住宅支援、育児休業、介護休業、健康支援、資格取得制度などを確認できませんでした。

富士急グループ企業であることだけを理由に、親会社や他のグループ企業の福利厚生がそのまま適用されるとは判断しません。

対象会社への適用が確認できない制度は加点しないため0/5点です。

人権・ハラスメント・労使関係:2/5点

富士急グループは2025年3月に人権方針を制定し、グループのすべての役員・従業員を対象としています。

内部通報窓口「ヘルプQライン」も設置し、人権侵害やコンプライアンス上の問題について相談・救済する体制を整えています。

カスタマーハラスメントについても富士急グループ各社を対象に、社内報告・相談体制や警察・弁護士との連携を定めています。

ケーブルテレビ富士も現在、富士急グループ企業として掲載されているため、グループ方針の対象であることを評価します。

一方、ケーブルテレビ富士単体の内部通報件数、ハラスメント相談件数、是正件数、研修実績は確認できません。

制度が存在することは評価できますが、対象会社で実際に機能しているかまでは判断できないため2/5点としました。

3点以上へ上げるには、対象会社での教育・相談・是正実績を確認できる必要があります。

労働安全・健康:2/10点

ケーブルテレビ事業では、事務作業だけでなく、ケーブル、通信設備、伝送路などの保守が必要です。

2025年には設備伝送路のメンテナンス、2026年には平野地区方面のケーブル幹線改修が告知されています。

設備保守を継続していることは、利用者側の安全・安定性にはプラスです。

一方、保守作業を行う従業員や委託先について、

・労働災害件数
・高所作業事故
・感電事故
・車両事故
・安全研修
・ヒヤリハット件数

などの公開情報がありません。

重大労災が確認されたという意味ではありませんが、安全実績を評価できる材料が不足しています。

そのため2/10点としました。

4点以上へ上げるには、安全教育や作業管理の内容と、労災・負傷実績を継続公開する必要があります。

商品・サービスの安全:3/5点

2025年4月には、ケーブルテレビサービスの維持管理を目的として山中湖エリア全域の設備伝送路メンテナンスを実施しました。サービス停止時間は30分弱程度と事前告知されています。

同年7月にはインターネット回線メンテナンスを深夜2時~4時に実施し、利用者への影響が比較的小さい時間帯に作業を設定しています。

2026年1月にも平野地区方面でケーブル幹線改修が告知されており、設備を放置せず維持・更新していることが分かります。

一方、

・年間サービス稼働率
・障害件数
・平均障害時間
・利用者苦情件数
・情報漏えい件数

などは公開されていません。

定期保守を評価しつつ、その成果を示すKPIが不足しているため3/5点としました。

4点以上へ上げるには、サービス稼働率や年間障害時間などを公開し、高い信頼性が確認できる必要があります。

従業員・元従業員の口コミ

株式会社ケーブルテレビ富士について、社員・元社員の勤務経験を確認できる口コミを検索しました。

今回の調査範囲では、会社との雇用関係を確認でき、賃金、残業、人間関係、職場環境などを判断できる具体的な社員口コミは確認できませんでした。

Yahoo!マップでも調査時点でクチコミ投稿はありません。

口コミがないことを「職場に問題がない」という証拠にはしません。

会社規模が非常に小さいことから、口コミ自体がほとんど出ない可能性もあります。

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイ等について、会社名と「給与」「残業」「退職」「パワハラ」「労災」「障害」などを組み合わせて確認しました。

今回の調査範囲では、対象会社の社員・元社員と判断できる投稿で採点へ利用できるものは確認できませんでした。

有用な投稿がない場合は、公式・公的資料の情報不足をそのまま評価へ反映します。

Safety小計:8/50点

Innovation:13/25点

Innovationでは、テレビやインターネットを提供していること自体ではなく、設備更新によって利用者の不便や通信格差を減らしているか、保守や運営の負担を軽減しているか、その成果が働く人へ返っているかを評価します。

ケーブルテレビ富士では、光ケーブルへの更新、インターネット提供、継続的な伝送路・幹線改修が確認できます。一方、こうした改善によって社員の作業時間や負担がどの程度減ったかは公開されていません。

作業負担・危険の削減:4/10点

富士急山中湖畔別荘地域では、従来設備から光ケーブルへの張り替えが進められ、BS放送も視聴できるようになるなど通信設備の改善が実施されてきました。

2025年には伝送路とインターネット回線、2026年にはケーブル幹線の改修を継続しています。

古い設備を故障するまで使い続けず更新することは、突発障害時の緊急作業を減らす可能性があります。

一方、

・保守時間が何時間減ったか
・故障対応件数が何件減ったか
・高所作業がどの程度減ったか
・必要人員がどう変化したか

は公開されていません。

実際の人間側の効果を確認できないため4/10点としました。

6点以上へ上げるには、設備更新前後の保守時間、障害出動、危険作業などを比較し、働く人の負担が減った実績を公開する必要があります。

商品・サービスの改善:5/5点

ケーブルテレビ富士はテレビだけでなくインターネットも提供しています。

山中湖村で複数の地上波、コミュニティチャンネル、地域情報を視聴でき、別荘地の一部ではインターネット接続も利用できます。

過去には地域情報通信基盤整備事業の主体となり、山中湖村の一部でケーブルテレビ施設を整備し、地上デジタル放送、コミュニティチャンネル、行政チャンネルを提供することで情報格差の是正を図りました。

現在も地域情報を発信しながら設備改修を続けています。

地域限定の小規模事業者として、放送と通信を組み合わせてサービスを継続していることを評価し5/5点としました。

改善成果の人間への還元:0/5点

通信設備の光化、伝送路メンテナンス、インターネットサービスなどは確認できます。

しかし、それによって、

・社員の残業が減った
・夜間作業が減った
・休日が増えた
・賃金が上がった
・保守担当者の危険作業が減った

という結果は公開されていません。

設備の高度化と社員への還元は別に評価するため0/5点です。

3点へ上げるには、設備更新前後の残業、緊急出動、休日出勤、安全実績、賃金などを比較し、複数の項目で働く人への改善を確認できる必要があります。

研究開発・現場改善の継続:4/5点

2010年代の光ケーブル化から、2025年の伝送路・インターネットメンテナンス、2026年のケーブル幹線改修まで、設備を継続して維持・改善していることが確認できます。

一回の設備投資で終了せず、長期間サービスを維持している点を評価しました。

一方、投資額、障害率改善、通信速度改善などを年度別にまとめた資料は公開されていません。

そのため4/5点としました。

Innovation小計:13/25点

Protection:15/25点

Protectionでは、富士山噴火、地震、豪雨、停電、通信設備故障、サイバー攻撃などが発生したとき、住民へ情報を届け続けられるかを評価します。

ケーブルテレビ富士は、災害時に山中湖村の重要情報を伝える地域メディアとして明確な役割があります。これは非常に大きな強みです。一方、その重要なインフラ自体が被災した場合の代替回線や復旧時間、サイバー防衛については情報不足があります。

災害への備え・訓練:3/5点

山中湖村は、災害時の情報収集手段としてCATV山中湖を挙げ、村からの重要な情報を含めて放送すると説明しています。

富士山噴火、土砂災害、豪雨などのリスクがある地域で、地域放送が災害情報伝達手段として位置付けられていることは重要です。

一方、ケーブルテレビ富士自身が実施する、

・災害対応訓練
・停電訓練
・設備損壊訓練
・非常電源訓練

などの公開情報は確認できませんでした。

災害情報を届ける役割を評価しますが、自社インフラの災害訓練を確認できないため3/5点としました。

4点以上へ上げるには、実際のBCP訓練とその結果を公開する必要があります。

生産・物流・調達の代替:2/5点

地域内にケーブル網を持つことは確認できますが、主要伝送路や設備が切断された際に、

・別ルートへ自動迂回できるか
・予備回線があるか
・代替ヘッドエンドがあるか
・他社回線へ切り替えられるか

という具体的な冗長化情報は公開されていません。

通信インフラでは、一つの経路が切れたときに別経路へ切り替えられることが重要です。

代替能力を判断できる情報が不足しているため2/5点としました。

3点以上へ上げるには、主要設備の二重化や代替回線について公開し、実際の切替訓練を確認できる必要があります。

サイバー防衛・情報保護:1/5点

インターネットサービスを提供する企業では、通信設備へのサイバー攻撃、顧客情報漏えい、不正アクセスへの対策が重要です。

今回の調査では、ケーブルテレビ富士単体について、

・情報セキュリティ方針
・MFA
・EDR
・SOC
・侵入テスト
・サイバー訓練
・情報漏えい件数
・バックアップ

などの具体的な公開情報を十分に確認できませんでした。

富士急グループとしてコンプライアンスや情報システム・セキュリティを含む推進体制があることは確認できますが、対象会社へ具体的にどの対策が適用されているかは分かりません。

そのため1/5点です。

2点以上へ上げるには、対象会社の情報セキュリティ管理、バックアップ、訓練等を具体的に公開する必要があります。

供給継続・復旧能力:4/5点

2025年4月には山中湖エリア全域の伝送路について30分弱の計画停止を伴うメンテナンスを実施しました。7月には深夜2時~4時にインターネット回線を停止してメンテナンスを行いました。

2026年にも平野地区方面でケーブル幹線改修を進めています。

サービスを止める必要がある設備について、事前告知したうえで計画的に改修していることは、長期的な供給継続のための行動として評価できます。

一方、地震や断線など予期しない障害について、

・平均復旧時間
・復旧目標時間
・年間停止時間
・非常電源による運用時間

は公開されていません。

計画保守の実績を評価し4/5点としましたが、満点には実災害・突発障害時の復旧結果が必要です。

危機時の市民への対応:5/5点

山中湖村の防災資料では、災害時にCATV山中湖から村の重要情報を含む放送が行われることが明記されています。

これはケーブルテレビ富士の非常に重要な社会的役割です。

豪雨や富士山噴火などの際、避難情報、災害状況、行政からの案内を地域住民へ伝えることができれば、住民が「いつ避難するか」「どこへ行くか」を判断する助けになります。

通常時の娯楽放送だけでなく、危機時に人命を守る情報インフラとして公的資料に位置付けられているため5/5点としました。

Protection小計:15/25点

良いニュース・最近の前向きな動き

ケーブルテレビ富士の良い点は、非常に小規模な会社でありながら、地域のテレビ・通信網を維持し続けていることです。

山中湖で同社のサービスを利用することは、テレビ番組を見るためだけでなく、地域情報と災害情報を住民へ届ける通信基盤を維持することにもつながります。

2026年1月|平野地区方面のケーブル幹線を改修【Innovation・Protection】

2026年1月、ケーブルテレビ富士は平野きらら付近でケーブル幹線改修を行うことを告知しました。

通信設備は古くなれば、断線や障害が起こりやすくなります。

故障してから直すだけでなく、幹線そのものを改修することは、日常の通信だけでなく災害時の情報伝達能力を維持することにつながります。

2025年|テレビ・インターネット設備を継続メンテナンス【Innovation・Protection】

2025年4月には山中湖エリア全域の伝送路を、7月にはインターネット回線をメンテナンスしました。

7月の作業は深夜2~4時に設定され、利用者が比較的少ない時間帯にサービスを停止しています。

通信サービスは「壊れないこと」が最も利用者には分かりにくい価値です。

定期的に設備を止めて点検・更新することは、突然長時間使えなくなる危険を減らすために重要です。

災害時に地域の重要情報を放送【Protection】

山中湖村は、災害時の情報収集手段としてCATV山中湖を明示しています。

住民がケーブルテレビを利用し続け、地域放送網が維持されれば、災害時にも地域特有の避難情報をテレビで伝える手段を残すことができます。

悪いニュース・問題となった動き

今回の調査では、ケーブルテレビ富士について重大な行政処分、大規模情報漏えい、死亡労災などは確認できませんでした。

一方、「問題が確認されなかった」ことと「安全で働きやすいことが確認できた」ことは別です。

同社では、働く人とサイバー防衛について外部から判断できない項目が非常に多く残っています。

賃金・残業・休日・労災の公開情報がほぼない【Safety】

gBizINFOで社会保険被保険者2人は確認できますが、給与、残業、年間休日、有給、離職率、労災などは確認できません。

従業員が2人規模なら、一人が夜間障害対応を多く抱えているだけでも勤務負荷は大きく変わります。

小規模だから公開しなくてよいのではなく、地域インフラを少人数で維持しているからこそ、働く人へ無理が集中していないことを確認したいところです。

サイバー・復旧情報が不足【Protection】

インターネットを提供する通信会社ですが、対象会社単体の具体的なサイバー対策や、突発障害時の復旧目標時間は公開されていません。

平時の設備メンテナンスは確認できますが、サイバー攻撃、大規模停電、幹線断線が起きた場合にどの程度サービスを維持できるかまでは判断できません。

災害情報を届ける地域インフラである以上、ここは今後特に公開してほしい項目です。

総合評価と、これから改善してほしいこと

株式会社ケーブルテレビ富士は現在36点、シビックランクFです。

次のEランクは40点からなので、あと4点必要です。

最大の強みは、山中湖の地域情報と災害情報を伝える通信インフラを維持していることです。

一方で、会社単体の労働条件や労災、設備改善後の社員への還元、サイバー・復旧力が十分に公開されていません。

働く時間と休息を公開する【Safety・労働時間・休息:0→2/10点】

現在は0/10点です。

顧客対応時間は平日9時~17時ですが、これは社員の労働時間ではありません。夜間の通信メンテナンスも確認されています。

平均残業、年間休日、有給取得率、夜間・休日出勤回数を公開し、過度な労働が発生していないことを確認できれば0→2点、プラス2点を検討できます。

総合点は36→38点となります。

さらに残業が少なく十分な休日が確認できれば4点以上への再評価も可能です。

参考企業は株式会社JR東海リテイリング・プラスです。Drive上の最新版審査では、平均残業7.8時間、有給取得率76.1%を会社単体で公開しており、「労働時間・休息」は8/10点です。

社員への賃金還元を見えるようにする【Safety・賃金・利益の還元:0→2/10点】

現在は0/10点です。

正社員給与や賃上げ実績が公開されていません。

既存社員の基本給、賞与、賃上げ率などを公開し、継続的な賃金改善が確認できれば0→2点、プラス2点を検討できます。

労働時間の改善と合わせれば、

36+2+2=40点

となり、シビックランクEへ上がります。

参考企業としては、富士急グループ親会社の富士急行株式会社があります。Drive上の最新版企業審査では、対象会社自身の賃金情報を確認しながら「賃金・利益の還元」を評価しています。

通信設備改善の成果を社員へ返す【Innovation・改善成果の人間への還元:0→3/5点】

現在は0/5点です。

光化や幹線改修を進めていますが、設備が新しくなったことで障害対応や保守時間がどの程度減ったのか分かりません。

設備更新前後で、

・障害件数
・夜間出動
・保守作業時間
・残業
・休日出勤
・賃金

を比較し、社員の負担が実際に減っていることを確認できれば0→3点を検討できます。

プラス3点なら総合39点となり、Eまであと1点です。

サイバー防衛と復旧時間を公開する【Protection】

同社は災害時に地域住民へ情報を届ける重要なインフラです。

そのため、MFA、EDR、バックアップ、非常電源、代替回線、サイバー訓練、RTOなどを公開し、地震・断線・サイバー攻撃時にも一定時間内でサービスを復旧できることを示してほしいところです。

参考企業はSNCF Réseauです。Drive上の最新版企業審査では、火災や暴風、土砂崩れなど実際の障害について復旧実績を確認でき、「供給継続・復旧能力」を4/5点としています。

次のEランクへ上がるための具体例

現在36点・Fです。

Eは40点からなので、あと4点必要です。

例えば、

・労働時間・休息:0→2点 +2点
・賃金・利益の還元:0→2点 +2点

となれば、

36+2+2=40点

となり、シビックランクEへ上がります。

また、

・改善成果の人間への還元:0→3点 +3点
・雇用の安定・待遇公平:1→2点 +1点

でも40点です。

情報を公開しただけで自動的に加点するわけではありません。

公開された情報から、実際に十分な賃金を払い、休息を確保し、設備改善によって社員の負担も減っていることが確認できた場合に再評価します。

出典一覧

情報源主な確認内容情報ランク
gBizINFO法人情報、社会保険被保険者数S
日本ケーブルテレビ連盟ケーブルテレビ・インターネット事業、サービス地域S
CATV山中湖公式サイト地域情報、放送内容、サービスエリア、設備改修A
山中湖村災害時のCATV山中湖の情報伝達上の役割S
富士急行富士急グループ企業であること、人権・カスハラ方針A
富士山・山中湖別荘情報過去の光ケーブル化A
Yahoo!マップ等利用者口コミの有無の補助確認B

シビックランクの基準

シビックランク総合得点
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

情報ランク

情報ランク:B

ケーブルテレビ・インターネット事業と地域での役割については、日本ケーブルテレビ連盟、山中湖村、富士急行、会社公式サイトから確認できます。設備改修についても具体的な日付まで確認できます。

一方、従業員規模が小さく、賃金、残業、休日、離職率、労災、福利厚生、財務、サイバー防衛、障害復旧時間など企業審査で重要な項目の多くが公開されていません。

そのため、確認できる情報の信頼性は高いものの、企業全体を審査するための情報量が不足しており、情報ランクはBとしました。

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