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富士急オートサービス株式会社を企業審査|シビックランクD・58点/100点|3つの指定工場と月500台規模の整備品質を評価、年間休日105日・労災KPI非公表が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

今回審査する富士急オートサービス株式会社は、総合58点、シビックランクDです。

富士急オートサービス株式会社の特に強い点は、バスやタクシーの整備を、複数人のチームと完成検査まで含む仕組みで行っていることです。9拠点で月500台以上を管理し、3つの指定工場を持ち、車検では数百項目のチェックと自動車検査員による完成検査を行っています。[出典1・2・3]

そのため、この企業の整備サービスを利用したり、同社が整備を担う富士急グループのバスやタクシーを利用したりすれば、整備を急いで終わらせるより、複数人で確認し、車両事故を予防することを重視する交通インフラが残りやすい社会になる可能性が高まります。

一方で、改善点として働く人の休みと労働安全情報の公開が残ります。現在の公式採用情報では月平均残業10~15時間に対して年間休日は105日です。また、富士急オートサービス単体の死亡労災、休業災害、度数率、健康診断受診率などは公表されていません。2026年のハローワーク求人では育児休業、介護休業、看護休暇の取得実績も「なし」です。[出典4・5]

この記事では、富士急オートサービス株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

富士急オートサービス株式会社の企業審査結果

富士急オートサービスは、整備品質と交通安全への役割は高く評価できます。大型車両を2~3人で整備し、完成検査を別工程で行う仕組み、3つの指定工場、9拠点の分散配置は強みです。一方、年間休日105日、育児・介護休業の利用実績不足、会社単体の労災結果の非公表、設備投資が人の負担をどれだけ減らしたかという数値不足が点数を抑えました。

評価軸点数
Safety29/50
Innovation14/25
Protection15/25
総合点58/100
シビックランクD

評価時点:2026年10月

主な強み

  • 9拠点で月500台以上の車両を管理
  • 3つの指定工場を保有
  • 数百項目の点検と自動車検査員による完成検査
  • 1台を2~3人のチームで整備する体制
  • 月平均残業10~15時間
  • 整備士資格の受験費用・研修費用を会社が負担
  • 2柱リフト、フロアーリフト、塗装ブースなどを導入
  • 山梨、静岡、神奈川の9拠点による分散整備体制

主な課題

  • 年間休日105日
  • 有給取得率、平均取得日数が非公表
  • 育児休業、介護休業、看護休暇の取得実績なし
  • 平均年収、賃金中央値、男女賃金差が非公表
  • 富士急オートサービス単体の労災件数、休業災害、度数率が非公表
  • 最新設備によって重量物作業や整備時間が何%減ったか非公表
  • 災害時の代替整備、復旧時間、部品調達切替のKPIが非公表

事業内容と人間への貢献

富士急オートサービス株式会社は、富士急グループのバス、タクシー、水陸両用車などを中心に、一般の乗用車やトラックまで整備する自動車整備会社です。1998年に富士急行の整備部門から独立しましたが、整備事業の歴史自体は1927年までさかのぼります。現在は山梨、静岡、神奈川に9拠点を展開しています。[出典1]

基本情報

公式サイトでは資本金1,000万円、令和7年度の年間売上約8億円、月500台以上の車両整備・管理を公表しています。2026年のハローワーク求人では企業全体の従業員数は46人です。[出典1・5]

富士急行の最新開示では、富士急オートサービスは連結子会社として位置づけられ、富士急グループの営業車両の整備管理を担っています。[出典6]

主な事業内容

  • バスの車検・定期点検
  • タクシー・ハイヤーの整備
  • 一般乗用車・トラックの車検、修理
  • 板金・塗装
  • エンジン、電装品、セルモーター等の整備
  • 車内設備、各種機器の取り付け
  • 特殊車両、水陸両用車などの整備
  • 富士急グループ営業車両の予防保全

事業による人間への貢献

この会社の仕事は、利用者から見えにくい仕事です。

バスのブレーキ、タイヤ、エンジン、電装、車内設備が正常に動くのは、運転士だけではなく、整備士が事前に異常を見つけ、故障する前に部品を交換しているからです。

富士急オートサービスでは、1カ月単位で法定3カ月点検レベルの整備を行い、車検では自動車検査員や整備主任者の指示に基づいて作業します。完成後は別工程で検査を行い、基準を満たした車両だけを路上へ戻します。[出典2]

通勤・通学や観光で利用するバスが途中で故障したり、制動装置の異常で事故を起こしたりする可能性を減らすことが、この会社の人間への直接的な貢献です。

Safety|29/50

富士急オートサービスのSafetyは、利用者側の車両安全は強い一方、整備士自身の休息、育児・介護、労災結果の公開は弱いという構造です。大型車両整備は重量物、リフト、塗装、溶接などを扱うため、利用者の安全と同じくらい整備士本人の安全も重要です。

賃金・利益の還元|6/10

現在の公式採用情報では、大型車両整備士の年収は300万~550万円、3級整備士は月給23万円から、2級整備士は月給25万円からです。賞与は年2回、昇給は年1回です。[出典4]

ハローワークの2026年求人では職種によって月19万7,000円~31万円程度の募集もあり、職種・資格・勤務地で賃金幅があります。[出典7]

資格手当、自動車検査員手当、家族手当、住宅手当もあり、未資格者については整備士資格の受験費用・研修費用を会社が負担した実績があります。資格を取るための費用を本人だけに負担させず、技能向上へ会社が投資している点は評価できます。

一方、会社全体46人の平均年収、中央値、整備士以外を含む職種別賃金、毎年の賃上げ率は公表されていません。公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。

そのため6/10点です。全社員の賃金分布と継続的な賃上げ実績を公開し、広い層で所得改善が確認できれば8点以上を検討できます。

労働時間・休息|6/10

公式採用情報では勤務時間は8時50分~17時30分、実働7時間40分で、残業は月平均10~15時間程度です。残業代は全額支給するとしています。日曜定休を基本に月8~10日公休、年間休日は105日です。[出典4]

月10~15時間の残業は、自動車整備職としては過度な長時間労働が常態化している数字ではありません。法人車両を中心に1カ月先まで予定を組むことで、急な入庫を減らしていることも会社自身が説明しています。[出典2・4]

一方、年間休日105日は十分に多いとはいえません。有給休暇制度はありますが、有給取得率や平均取得日数は公表されていません。

そのため6/10点です。残業を現在の水準に抑えながら年間休日を120日前後へ増やし、有給取得実績まで公開できれば8/10点を検討できます。

雇用の安定・待遇の公平性|3/5

正社員の雇用期間は無期で、定年は65歳、再雇用制度があります。ハローワークでは労働組合ありとされています。未資格者から整備士3級・2級への資格取得を支援した実績もあり、長く働きながら技能を上げる仕組みは確認できます。[出典4・5]

一方、会社単体の離職率、平均勤続年数、男女賃金差、女性管理職比率、正規・非正規の待遇差は公表されていません。

整備業は男性比率が高い職場になりやすいですが、それだけで待遇差を推測しません。外部から公平性を確認できる結果データが少ないため3/5点です。定着率、男女賃金差、昇進実績を公開し、公平な結果が確認できれば4~5点を検討できます。

福利厚生・育児・介護|3/5

社会保険、通勤手当、資格手当、家族手当、住宅手当、富士急グループの交通乗車証、施設優待、フィットネスクラブ利用券などがあります。公式採用情報には産前産後・育児休暇も掲載されています。[出典4]

一方、2026年のハローワーク求人では、育児休業、介護休業、看護休暇の取得実績はいずれも「なし」です。[出典8]

制度と福利厚生は確認できるため3/5点です。ただし、制度が実際に使われ、復帰して働き続けられるかという結果がありません。育休・介護休業の取得者と復職・定着実績が確認できれば4点以上を検討できます。

人権・ハラスメント・労使関係|3/5

富士急グループ人権方針はグループのすべての役員・従業員へ適用され、人権デューデリジェンス、教育、救済・是正を定めています。内部通報窓口「ヘルプQライン」もグループ全体で整備されています。[出典9・10]

ハローワークでは富士急オートサービスに労働組合があることも確認できます。[出典5]

一方、富士急オートサービス単体のハラスメント相談件数、是正件数、人権研修受講率などは公表されていません。親会社の制度だけで対象会社の運用実績まであるとは扱いません。

そのため3/5点です。会社単体の研修、相談、是正結果まで公開できれば4点以上を検討できます。

労働安全・健康|4/10

富士急オートサービスでは朝礼時に健康状態を確認し、複数名で作業を分担しています。大型車両整備には2柱リフト、フロアーリフト、塗装ブースなどを導入し、会社は身体負担の軽減につながると説明しています。[出典2]

富士急グループでは労働災害を安全KPIへ含め、安全統括室による事業所指導に労働災害項目を追加する方針も示しています。中期計画では車両工場として富士急オートサービスも対象例に挙げられています。[出典11・12]

ただし、2024年度のグループ全体では労働災害を含む事故・インシデント139件、死者1人、30日以上の治療を要する者10人と公表されていますが、これは富士急オートサービス単体の数字ではありません。対象会社の事故として扱いません。[出典11]

富士急オートサービス単体の死亡災害、休業災害、労災件数、度数率、健康診断受診率、ストレスチェック結果については公開情報がありません。こうした重要情報が公開されていない点は課題であり、採点上も減点対象です。

そのため4/10点です。会社単体の事故・健康KPIを毎年公開し、重大労災0件や低い度数率を確認できれば6~8点を検討できます。

商品・サービスの安全|4/5

富士急オートサービスは3つの指定工場を持っています。国土交通省によると、指定工場は認証工場のうち、設備、技術、管理組織、検査設備、自動車検査員などの基準を満たした事業場です。[出典1・13]

実際の整備では、数百項目のチェックリスト、整備主任者・自動車検査員からの指示、完成検査という工程があります。富士急バスも、同社による定期点検と不具合時の迅速対応を一元化した整備体制として公表しています。[出典2・14]

この仕組みは、ブレーキやエンジンなど命に関わる不具合を複数段階で見つけるために役立ちます。

一方、富士急オートサービス単体の整備不良件数、再整備率、整備起因の故障・事故件数などは公表されていません。

そのため4/5点です。整備起因事故0件や再整備率などの結果まで継続公開できれば5点を検討できます。

従業員・元従業員の口コミ

転職会議では口コミ3件と非常に少なく、集計は残業12.7時間/月、有給消化率31.7%です。ただし掲載されている個別口コミは主に2014年頃の在籍者による古い情報で、現在の会社をそのまま表すものではありません。[出典15・情報ランクB]

古い正社員口コミには「給料が安すぎる」という記述がある一方、「メーカー問わず色々な車に携われる」という記述もあります。[出典15・情報ランクB]

現在の公式求人では当時と異なり、通勤手当、年1回の昇給、資格取得支援、月10~15時間の残業などが示されているため、古い口コミを現在の採点根拠として強く使いません。

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイ、OpenWork、Indeedの口コミ欄を別々に確認しました。

現在の富士急オートサービスの従業員・元従業員だと判断でき、2026年の採点を変更できる具体性を持つ投稿は確認できませんでした。Indeedでは現在の求人情報は多く掲載されていますが、会社評価として利用できる従業員口コミは確認できていません。

Innovation|14/25

富士急オートサービスは、最新設備で大型整備の身体負担を減らし、電動化・自動運転へ対応できる工場へ更新しようとしています。一方、設備導入によって「何kg持たなくなった」「何時間短縮した」という成果は公表されていません。Innovationでは導入した機械の数ではなく、人が実際に楽になったかを重視します。

作業負担・危険の削減|4/10

山梨工場では、2柱リフト、フロアーリフト、塗装ブースなどの設備を使っています。会社は、大型車両でもこうした設備によって身体負担を軽減できるとしています。基本的に1台を2~3人のチームで整備し、一人へ重量作業を集中させない体制も取っています。[出典2・16]

大型バスの下回り作業を、車体を持ち上げず狭い場所へ潜り込んで行うより、リフトで適切な高さへ上げられれば、無理な姿勢や重量負担を減らせます。

一方、腰痛、重量物作業、作業時間、事故件数が設備導入前後でどれだけ減ったかは公表されていません。

そのため4/10点です。重量物の持上げ量や作業時間、腰痛・労災件数の削減を数値で示せれば6点以上を検討できます。

商品・サービスの改善|4/5

富士急グループ内だけでなく、一般の乗用車・トラックの整備も受注し、バス、タクシー、水陸両用車など幅広い車種へ対応しています。9拠点を展開し、月500台以上を管理しています。[出典1・5]

2026年11月には静岡工場の全面建て替えを予定しており、電動化・自動運転技術に対応する最新設備を導入する計画です。これは現在時点では将来計画であり、稼働済みの成果としては加点していません。[出典1]

現在の複数車種対応と継続した工場更新を評価して4/5点です。新工場が実際に稼働し、EVや自動運転関連車両の整備実績まで確認できれば5点を検討できます。

改善成果の人間への還元|2/5

月平均残業10~15時間という比較的低い時間外労働は確認できます。[出典4]

しかし、リフト、設備更新、チーム整備によって何時間の残業が減ったか、休日が増えたか、賃金が上がったかという因果は公表されていません。年間休日も105日にとどまっています。

そのため2/5点です。設備導入前後で整備時間と身体負担を測定し、その成果を休日増加や労働時間短縮へ実際に返していることが確認できれば3~4点を検討できます。

研究開発・現場改善の継続|4/5

2016年に山梨工場を新築して最新設備を導入し、現在も電動化・自動運転へ対応する静岡工場の建て替えを計画しています。無資格者から整備士資格取得を支援する教育投資も行っています。[出典1・4]

約100年にわたりバス整備を続けながら、車両技術の変化に合わせて設備と技能を更新している点を評価して4/5点です。

一方、設備更新の効果を事故率、整備時間、再整備率などで定量評価する公開情報は不足しています。成果測定まで継続できれば5点を検討できます。

Protection|15/25

富士急オートサービスのProtectionでは、9拠点を山梨・静岡・神奈川へ分散していることが最大の強みです。一つの工場だけに整備機能を集中させるより、地域ごとに車両を支えやすい構造です。一方、実際の災害時にどの工場へ何台振り替え、何時間で復旧するのかという会社単体の結果情報はありません。

災害への備え・訓練|3/5

富士急グループはリスク管理規程に基づき、グループ全般のリスクを定期評価し、リスクマネジメント委員会を年4回開催しています。事故が発生した場合は速やかに社長や関係部門へ報告する仕組みもあり、すべてのグループ会社にリスク管理を求めています。[出典17]

例えば大地震で山梨工場の一部設備が停止した場合、整備中のバスを安全な状態で管理し、別拠点への移動や部品確保を判断する指揮系統が必要です。グループ共通のリスク管理体制は、その初動の土台になります。

一方、富士急オートサービス単体の防災訓練回数、参加率、工場停止を想定した実地訓練結果は公表されていません。

そのため3/5点です。会社単体の工場停止訓練と実測復旧時間まで公開できれば4~5点を検討できます。

生産・物流・調達の代替|4/5

富士急オートサービスは山梨4拠点、静岡4拠点、神奈川1拠点の計9拠点を持ち、そのうち3拠点は指定工場です。[出典1]

バス営業所の近くに整備拠点を分散しておけば、一つの拠点だけで全車両を整備する体制より、日常の故障対応を地域内で行いやすくなります。富士急バスも、各営業所へ整備工場を配置し、不具合発生時に迅速対応できる一元化体制として説明しています。[出典14]

一方、災害や設備故障で指定工場が停止した場合に、どの拠点が何台分を代替できるかという切替能力は公表されていません。

そのため4/5点です。拠点間の代替台数、部品共有、切替時間を訓練で示せれば5点を検討できます。

サイバー防衛・情報保護|3/5

富士急行と富士急グループ各社に適用される個人情報保護方針では、個人情報保護基準、セキュリティポリシー、不正アクセス・ウイルス対策を定めています。[出典18]

富士急オートサービス自身も採用サイトで個人情報を扱い、整備管理では車両や取引先情報を扱うため、グループ共通方針の適用は意味があります。

一方、富士急オートサービス単体のセキュリティ研修率、インシデント件数、バックアップ訓練、第三者認証は公表されていません。

そのため3/5点です。対象会社単体の訓練・事故・復旧実績まで公開できれば4点以上を検討できます。

供給継続・復旧能力|3/5

9拠点と3指定工場の分散は、日常の整備継続には強みです。約500台を毎月管理しているため、一つの小規模工場だけに依存した事業ではありません。[出典1]

しかし、大地震、停電、設備破損、部品供給停止が起きた場合に、どの整備機能を何時間で再開するのか、他拠点へ何台振り替えるのかというRTOや実績は公表されていません。

そのため3/5点です。実際の訓練で代替工場への切替時間と処理可能台数を公開し、高い復旧力が確認できれば4~5点を検討できます。

危機時の市民への対応|2/5

富士急オートサービスが整備するバス・タクシーは、災害時にも地域住民や観光客を運ぶ可能性があります。車両を早く修理できれば、公共交通の復旧を早められます。

しかし、自治体との災害時整備協定、緊急車両の優先修理、災害時の出張整備、過去の災害対応実績などは公表されていません。

そのため2/5点です。災害時に路線バスや避難輸送車を優先して何台・何時間で復旧するかを自治体や交通会社と取り決め、実績を示せれば3~4点を検討できます。

良いニュース・最近の前向きな動き

最近の富士急オートサービスでは、設備・技能の更新とグループ全体の安全管理強化が進んでいます。これらはInnovationとSafetyに関係します。同社の整備サービスや富士急グループ交通を利用することは、古い整備設備のまま使い続けるのではなく、新しい車両技術へ対応し、安全確認を続ける事業へ売上を集めることにつながります。

2026年11月 静岡工場を全面建て替え予定(Innovation)

富士急オートサービスは、2026年11月に静岡工場の全面建て替えを予定しています。電動化・自動運転技術へ対応する最新設備を導入し、安全性と整備効率の向上を目指す計画です。[出典1]

現時点ではまだ稼働前なので、計画を成果として採点していません。完成後にEV・自動運転対応車両の整備件数、作業時間、身体負担、事故率がどう変わったかまで確認する必要があります。

2026年 資格取得費用と研修費用を会社負担(Safety・Innovation)

現在の採用情報では、無資格者から自動車整備士3級・2級を取得した実績があり、受験費用や研修費用は会社が負担するとしています。[出典4]

整備士本人が資格費用をすべて自己負担するより、会社が教育費を負担する方が技能を身につけやすくなります。技能の底上げは、働く人のキャリアと車両安全の両方に関係します。

2026年中期計画 車両工場への安全指導を強化(Safety)

富士急グループの中期計画では、安全統括室が事業所へ入り込んで指導し、労働災害に関する項目も追加する方針が示され、車両工場の例として富士急オートサービスが明記されています。[出典12]

親会社の計画だけで高得点にはしませんが、今後、富士急オートサービス単体で労災件数や改善結果まで公開されるかを確認する材料になります。

悪いニュース・問題となった動き

富士急オートサービスでは、最近の重大な整備不正や会社名を特定できる重大労災よりも、働く人に関する結果情報の不足が大きな課題です。改善されない場合、車両を安全に整備していることは分かっても、その整備を担う人が十分に休めているか、安全に働けているかを利用者が判断しにくい状態が残ります。

2026年 年間休日105日(Safety)

公式採用情報では残業月10~15時間と比較的低い一方、年間休日は105日です。[出典4]

整備士はブレーキや重量部品など、集中力を必要とする作業を行います。残業だけでなく年間の休日日数を増やすことは、疲労を減らし、本人の健康と整備ミス防止の両方につながります。

2026年 育児・介護・看護休暇の取得実績なし(Safety)

ハローワーク求人では、育児休業、介護休業、看護休暇の取得実績はいずれも「なし」です。[出典8]

制度があっても利用実績がなければ、実際に長期で休めるかを外部から判断できません。複数人が資格を持ち、代替要員になれる体制を作ることは、安全と両立支援の両方に必要です。

会社単体の労災結果が非公表(Safety)

富士急グループは労働災害を含む安全KPIを公表していますが、富士急オートサービス単体の死亡、休業災害、度数率などは公表されていません。[出典11]

自動車整備ではリフト、重量物、塗装、溶接など労災リスクがあります。会社単体の結果を公開しなければ、最新設備や安全教育によって実際に事故が減っているかを検証できません。

総合評価と、これから改善してほしいこと

富士急オートサービス株式会社は58点、シビックランクDです。次のCランクは60点からなので、あと2点必要です。

整備品質は強く、車両利用者のSafetyには大きく貢献しています。一方、働く人側の休息、育児・介護、労災結果と、設備投資による負担削減の数値が不足しています。Cランクへ上がるためには、車両安全で行っているような「結果の見える化」を従業員側にも広げることが最も重要です。

年間休日を120日前後へ増やしてほしい(Safety)

現在の「労働時間・休息」は6/10点です。

月平均残業10~15時間は評価できますが、年間休日105日、有給取得率非公表です。

年間休日を120日前後へ増やし、有給取得率・平均取得日数を公開して実際に休めていることが確認できれば6→8点を検討できます。

加点は+2点で、総合58→60点となり、シビックランクCへ上がります。

参考企業はプラス株式会社です。Google Drive上の現行審査では年間休日125日、月平均残業20時間、有給取得率63.1%で、「労働時間・休息」8/10点です。[参考企業出典20]

労災件数と度数率を会社単体で公開してほしい(Safety)

現在の「労働安全・健康」は4/10点です。

安全朝礼や身体負担を減らす設備はありますが、会社単体の死亡労災、休業災害、度数率が公表されていません。

死亡0人、休業災害件数、度数率、事故原因、再発防止後の推移を毎年公開し、低い事故率が確認できれば4→6点を検討できます。

加点は+2点で、総合58→60点となりCランクです。

参考企業はキリンビバレッジ株式会社です。Google Drive上の現行審査では、2024年の死亡0人、休業災害度数率0.58、安全方針適用100%を法人単位で公開し、「労働安全・健康」8/10点です。[参考企業出典21]

最新設備の効果を身体負担の数字で示してほしい(Innovation)

現在の「作業負担・危険の削減」は4/10点です。

2柱リフト、フロアーリフトなどは大型車両の身体負担を減らす設備ですが、「楽になった」という説明だけでは、人間への効果を比較できません。

設備導入前後について、

  • 1人が持つ最大重量
  • 中腰・潜り込み作業時間
  • 1台あたり整備時間
  • 腰痛や労災件数
  • 残業時間

を公開し、大きな改善が確認できれば4→6点を検討できます。

加点は+2点で、総合58→60点となりCランクです。

参考企業はキリンビバレッジ株式会社です。Google Drive上の現行審査では、最大約25kgの茶葉原料を扱う工程をロボット化し、物流自動化で生産性42%向上と人員の別業務への再配置を確認でき、「作業負担・危険の削減」8/10点です。[参考企業出典21]

災害時の代替整備能力を数値化してほしい(Protection)

現在の「供給継続・復旧能力」は3/5点です。

9拠点は強みですが、山梨工場や静岡工場が停止した場合に、他拠点へ何台振り替えられるかは公表されていません。

主要拠点停止を想定した訓練を行い、

  • 他工場への切替時間
  • 代替処理可能台数
  • 部品の代替調達時間
  • 緊急車両の優先順位

を公開し、高い復旧力を確認できれば3→4点を検討できます。

加点は+1点で、総合59点となりDランクのままです。

参考企業は伊藤忠商事株式会社です。Google Drive上の現行審査ではProtection 22/25点で、東京本社被災時の大阪バックアップ、3日分備蓄、年次BCP訓練を具体化し、「供給継続・復旧能力」4/5点です。[参考企業出典22]

Cランクへ上がるための具体例

現在58点・Dで、Cランクは60点からです。

次のどれか一つを実績として確認できれば、2点加点して60点へ届きます。

  • 労働時間・休息:6→8点 +2
  • 労働安全・健康:4→6点 +2
  • 作業負担・危険の削減:4→6点 +2

情報を公開しただけでは自動加点しません。

休日が実際に増える、労災が低水準である、設備で重量負担や作業時間が実際に減るという結果まで確認できた場合に点数を上げます。

富士急オートサービスは、車両を利用する人の安全については比較的強い会社です。次に必要なのは、その安全を作っている整備士自身も、十分に休み、安全に働き続けられる会社であることを数字で示すことです。

出典一覧

1.富士急オートサービス株式会社「会社概要」【情報ランクA】
2.富士急オートサービス株式会社「チームワーク・整備工程」【情報ランクA】
3.富士急オートサービス株式会社「採用サイト トップ」【情報ランクA】
4.富士急オートサービス株式会社「採用情報」【情報ランクA】
5.ハローワーク「富士急オートサービス株式会社 自動車整備士求人」【情報ランクS】
6.富士急行株式会社「2026年3月期 有価証券報告書」【情報ランクS・A】
7.ハローワーク「板金・塗装業務求人」【情報ランクS】
8.ハローワーク公開求人「育児休業・介護休業・看護休暇取得実績」【情報ランクS】
9.富士急グループ「人権方針」【情報ランクA】
10.富士急グループ「法令遵守・ヘルプQライン」【情報ランクA】
11.富士急行株式会社「安心・安全の更なる追求」【情報ランクA】
12.富士急行株式会社「2026年3月期決算/中期経営計画説明資料」【情報ランクA】
13.国土交通省・関東運輸局「認証工場と指定工場」【情報ランクS】
14.富士急バス「安全への取り組み・車両整備」【情報ランクA】
15.転職会議「富士急オートサービス株式会社」【情報ランクB】
16.富士急オートサービス株式会社「社員インタビュー」【情報ランクA】
17.富士急行株式会社「コーポレート・ガバナンス/リスクマネジメント」【情報ランクA】
18.富士急グループ「個人情報保護方針」【情報ランクA】
19.gBizINFO「富士急オートサービス株式会社」【情報ランクS】
20.Google Drive現行審査「プラス株式会社|76点・B」【比較用】
21.Google Drive現行審査「キリンビバレッジ株式会社|74点・B」【比較用】
22.Google Drive現行審査「伊藤忠商事株式会社|83点・A」【比較用】

シビックランクの基準

シビックランク点数
S90~100
A80~89
B70~79
C60~69
D50~59
E40~49
F20~39
G0~19

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者による調査・監査・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・公式SNS、氏名・役職・立場を確認できる公表情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者と対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

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