私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。
働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。
反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。
だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。
今回審査するジェイフード株式会社は、総合24点、シビックランクFです。
この記事で対象とするのは、東京都品川区西五反田2丁目25番1号に本店を置く、法人番号2010701018024のジェイフード株式会社です。同名企業が東京都台東区や大阪府などにも存在するため、別法人と混同しないよう区別しています。品川区のジェイフードは2001年8月30日設立で、代表取締役は川上剛二氏。清涼飲料水の製造委託・販売、食品の製造販売、原料販売を行っています。
ジェイフード株式会社の特に強い点は、自社工場だけに限定せず、食品・飲料の企画から商品化までをまとめて支援していることです。包装惣菜、デザート、スイーツ、オリジナルドリンクなどについて、味や風味、パッケージまで含めたPB商品の企画・開発・販売に対応しています。
そのため、この企業を利用すれば、自社で食品工場や商品開発部門を持てない企業でも、独自の商品を市場へ出しやすくなります。また、自社ブランド「カラダLab」では蒟蒻麺、低糖質カレー、粒こんにゃくを使ったリゾット・雑炊などを展開し、食事の選択肢を広げようとしています。
一方で、最大の課題は企業の中がほとんど見えないことです。Gビズインフォで確認できる社会保険被保険者数は2人ですが、平均給与、賃上げ率、残業時間、年間休日、有給取得率、福利厚生、離職率、労災、人権制度などの職場情報は掲載されていません。
さらに食品を扱う企業であるにもかかわらず、ジェイフード自身の公式サイトでは、FSSC22000、ISO22000、HACCP運用、仕入先工場の監査基準、食品事故件数など、品質管理を外部から評価できる具体的な情報を確認できません。
2017年には販売者となっていた「Delcy 豚汁230g」で、パッケージとは異なる商品が封入されたとして2度の自主回収が行われています。製造者は別会社のS・Tecフーズ株式会社であり、誤封入そのものをジェイフードが直接起こしたと断定することはできませんが、販売者として商品管理・委託先管理に関わる問題です。
この記事では、ジェイフード株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。
ジェイフード株式会社の企業審査結果
今回の低得点は、「現在重大な不祥事が大量に起きている企業だから」という意味ではありません。
働く人、委託製造先の管理、品質保証、災害・サイバー対策について公開情報が非常に少なく、人間への貢献を検証できない項目が多いことが最大の理由です。
| 評価軸 | 得点 | 主な評価 |
|---|---|---|
| Safety | 6/50 | 商品企画・回収対応は確認できるが、賃金・残業・福利厚生・労災・人権制度がほぼ非公表。2017年に販売商品の自主回収が2回 |
| Innovation | 11/25 | PB食品・飲料の企画開発、低糖質食品などは評価。従業員の負担削減・還元成果は不明 |
| Protection | 7/25 | 外部製造・グループ企業網はあるが、BCP、代替生産、サイバー防衛、災害対応の公開が不足 |
| 合計 | 24/100 | シビックランクF |
主な強み
- 2001年から食品・飲料事業を継続
- 清涼飲料・食品・原料を扱う
- PB商品の企画から販売まで対応
- 包装惣菜、デザート、スイーツ、飲料など幅広い商品開発に対応
- パッケージ、味、風味まで一括して企画可能
- 低糖質食品ブランド「カラダLab」を展開
- Jホールディングスグループ内に飲料・食品・物流関連会社が存在
- 2017年の自主回収時には返金・回収窓口を設置
主な課題
- 平均給与が非公表
- 賃上げ率が非公表
- 残業時間・年間休日・有給取得率が非公表
- 福利厚生・育児介護制度が非公表
- 人権・ハラスメント制度が非公表
- 労働災害件数が非公表
- 社会保険被保険者は2人と確認されるが、雇用実態の詳細は不明
- 委託製造先の労働環境・安全管理基準が非公表
- 食品安全認証・工場監査基準の公開が不足
- 2017年に同一商品で2度の自主回収
- BCP・災害対応計画が非公表
- サイバーセキュリティ方針が確認できない
- 事業継続時の代替製造先・復旧目標が非公表
事業内容と人間への貢献
ジェイフードは、自社で大規模な製造設備を保有して大量生産する会社というより、企画・販売と製造委託を組み合わせて食品を市場へ出す役割を持つ会社です。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | ジェイフード株式会社 |
| 法人番号 | 2010701018024 |
| 設立 | 2001年8月30日 |
| 所在地 | 東京都品川区西五反田2-25-1 インテックスビル4F |
| 代表取締役 | 川上 剛二 |
| 事業 | 清涼飲料水の製造委託・販売、食品製造販売、原料販売 |
| グループ | Jホールディングスグループ |
| 社会保険被保険者数 | 2人 |
| 主な商品領域 | 包装惣菜、食品、デザート、スイーツ、飲料、低糖質食品 |
会社公式サイトでは、清涼飲料水について「製造委託・販売」と明記しています。Jホールディングス側もジェイフードを「オリジナル加工食品の企画~販売、加工食品・輸入食品卸売、原料・資材卸売」を行うグループ会社として掲載しています。
Gビズインフォでは、同社事業所の社会保険被保険者数は2人です。
このため、食品を実際に工場で作る多数の作業員をジェイフード自身が直接雇用しているというより、外部製造会社やグループ企業との連携によって商品化する事業構造とみられます。
事業による人間への貢献
ジェイフードの役割は、食品メーカーや小売企業が独自商品を作る際の負担を減らすことです。
商品を一から開発する場合、
- レシピ
- 原料
- 製造工場
- パッケージ
- デザイン
- 販売方法
などを別々に探す必要があります。
ジェイフードはこれらをまとめて企画できるPBパートナーを掲げています。
例えば、自社工場を持たない企業でも独自の惣菜や飲料を市場へ出せる可能性があります。
この点は、新しい食品を世の中へ出すための負担を減らす役割として評価できます。
Safety
Safetyでは、ジェイフード自身の2人規模の職場だけでなく、同社が企画・販売する食品を実際に作る委託先の管理も重要です。
しかし、双方について公開情報が非常に少ない状態です。
賃金・利益の還元 0/10点
ジェイフードの平均給与、給与中央値、昇給、賞与、賃上げ率を確認できる公開情報はありません。
事業を24年以上継続していても、その利益が働く人へどの程度返されているのか外部から判断できません。
公開情報がない点は課題であり、0/10点としました。
例えば、
- 平均年収
- 月例給与
- 毎年の賃上げ額
- 賞与
- 利益に対する人件費率
などを公開し、継続的な所得改善が確認できれば加点できます。
労働時間・休息 0/10点
平均残業時間、年間休日、有給取得率、勤務時間などの現在の労働実績は確認できません。
企業公式サイトの問い合わせ窓口にも、従業員の勤務体系を判断できる情報はありません。
食品製造自体を委託しているため、ジェイフード本体が典型的な24時間工場勤務を行っているとは考えにくいものの、推測で加点はできません。
0/10点としました。
雇用の安定・待遇の公平性 2/5点
同社は2001年設立で、現在も事業を継続しています。公式サイトも稼働しており、法人も存続しています。
Gビズインフォでは社会保険被保険者2人が確認できます。
小規模ながら継続雇用が存在することを評価して2/5点としました。
一方、
- 離職率
- 勤続年数
- 雇用形態
- 男女構成
- 男女賃金差
などは確認できません。
福利厚生・育児・介護 0/5点
ジェイフード自身について、
- 社会保険以外の福利厚生
- 育児休業
- 介護休業
- 住宅手当
- 退職金
- 時短勤務
などの情報は確認できませんでした。
制度が存在しないと断定しているわけではありません。
公開情報がなく評価できないため0/5点です。
人権・ハラスメント・労使関係 0/5点
ジェイフード自身の人権方針、ハラスメント防止方針、相談窓口、内部通報制度を確認できませんでした。
Jホールディングスの公式サイトにも、今回確認した範囲ではグループ人権方針や内部通報制度の詳細は掲載されていません。
食品を製造委託する企業では、委託先の工場で働く人の人権・労働環境も重要です。
仕入先・委託先への人権基準まで公開できれば評価を上げられます。
労働安全・健康 1/10点
Gビズインフォではジェイフード本体の社会保険被保険者は2人です。
そのため、大規模な製造工場で多数の従業員を直接働かせている会社とは事業構造が異なります。
一方、労災件数、健康診断、メンタルヘルス、安全衛生方針などは非公表です。
さらに実際の食品製造は外部工場へ委託するため、その工場で働く人の安全管理についても、ジェイフードの調達基準や監査制度を確認できません。
最低限、直接雇用が存在し事業継続している点だけを評価して1/10点としました。
商品・サービスの安全 3/5点
ジェイフードは20年以上食品事業を続けています。
今回の2026年10月時点の公開調査では、近年の重大な行政処分や大規模な食品事故をジェイフード自身について確認できませんでした。
一方、過去には重要な問題があります。
2017年2月、「Delcy 豚汁230g」を自主回収
2017年2月、共同開発商品の「Delcy 豚汁230g」の一部について、豚汁のパッケージの中に「肉じゃが」が入った商品が販売された可能性が判明し、自主回収が行われました。
対象は最大225個です。
製造者はS・Tecフーズ株式会社、販売者はジェイフード株式会社でした。
この回収ではアレルゲン表示上の問題はなく、健康への影響はないと発表されています。
2017年9月、同じ「Delcy 豚汁230g」で再び自主回収
同年9月には、同じ「Delcy 豚汁230g」のパッケージ内に「Delcy 鶏大根200g」が入った商品が混入した可能性が判明しました。
こちらは豚汁にはない「鶏肉・ごま」が含まれ、該当アレルギーのある人が食べた場合にはショック症状のおそれがあるとして回収されています。
こちらも製造者はS・Tecフーズ、販売者はジェイフードでした。
誤封入した製造工程そのものはS・Tecフーズ側であり、ジェイフードが直接作業ミスをしたとは判断しません。
一方、同一商品で短期間に2回の誤封入回収が発生したことは、販売者・商品企画側として委託製造先の品質保証を強化すべき事例でした。
回収窓口を設け、返金対応を行ったこと、その後の近年に同様の重大事例を今回確認できないことを考慮して3/5点としました。
Innovation
ジェイフードのInnovationは製造ロボットやAIではなく、「商品開発を外部企業の代わりにまとめて行う」というサービス設計にあります。
作業負担・危険の削減 2/10点
ジェイフードは企画・製造委託・販売をまとめて請け負います。
利用企業から見れば、食品開発のために複数会社を個別に探す負担を減らせます。
一方、ジェイフード自身や委託工場の従業員について、
- 自動化
- AI
- ロボット
- 作業時間短縮
- 重筋作業削減
などの具体的成果は確認できません。
利用企業の業務負担軽減を限定的に評価して2/10点としました。
商品・サービスの改善 5/5点
この項目はジェイフードの強みです。
包装惣菜だけでなく、
- 食品
- デザート
- スイーツ
- 飲料
- パッケージデザイン
- 味・風味
まで幅広く企画できます。
また「カラダLab」では、
- 蒟蒻麺
- 粒こんにゃくリゾット
- 低糖質カレー
- 粒こんにゃく雑炊
などを開発し、糖質を抑えたい利用者向けの食事選択肢を提案しています。
商品企画を企業の中心事業にしているため5/5点です。
改善成果の人間への還元 1/5点
低糖質食品など、利用者側への商品改善は確認できます。
しかし商品開発や製造委託の効率化によって、
- 社員給与が上がった
- 休日が増えた
- 残業が減った
- 委託工場の労働環境が改善した
といった働く人への成果は確認できません。
そのため1/5点です。
研究開発・現場改善の継続 3/5点
2001年から食品・飲料の企画開発を継続し、現在もPB商品の企画を事業の中心に掲げています。
「カラダLab」でも複数の低糖質商品を展開しています。
ただし、
- 年間新商品数
- 研究開発費
- 改善件数
- 消費者調査
- 開発成果
などのKPIは公開されていません。
商品開発事業を継続している点を評価して3/5点としました。
Protection
ジェイフードは製造委託型の会社なので、自社工場が一つ止まればすべて停止する企業よりは柔軟性を持てる可能性があります。
一方、その強みを裏付ける具体的なBCPや代替工場情報は公開されていません。
災害への備え・訓練 0/5点
ジェイフード自身の、
- BCP
- 地震対策
- 防災訓練
- 安否確認
- 災害備蓄
- 災害時の食品供給
に関する具体的な情報を確認できませんでした。
食品・飲料を扱う企業は災害時に社会的役割を果たせる業種ですが、現時点では評価できないため0/5点です。
生産・物流・調達の代替 2/5点
ジェイフードは清涼飲料水を自社で一貫生産するのではなく、製造委託を行っています。
またJホールディングスグループには、
- 株式会社ジャスティス
- 富士キャニング株式会社
- 株式会社JHM
- フジフードサービス
など食品・飲料・物流に関係する企業があります。
複数会社と連携できる事業構造には代替性を持てる可能性があります。
ただし、
「工場Aが止まったら工場Bへ切り替える」
「主要原料を複数社から調達する」
といったBCPは公表されていません。
可能性だけで満点評価できないため2/5点としました。
サイバー防衛・情報保護 1/5点
ジェイフードの公式サイトには問い合わせフォームがあり、氏名、会社名、メールアドレス、電話番号等を入力します。
一方、今回確認した公式サイトのページでは、
- 情報セキュリティ方針
- プライバシーポリシー
- サイバー攻撃対応
- バックアップ
- セキュリティ責任者
- 第三者認証
などを確認できませんでした。
問い合わせ機能を運用していることを最低限評価して1/5点としました。
供給継続・復旧能力 2/5点
会社は2001年から事業を継続し、Jホールディングスグループ内にも食品・飲料・物流企業があります。
しかし、
- 主要委託工場
- 代替工場数
- 災害時の切替手順
- 復旧目標時間
- 在庫日数
などは非公表です。
事業構造上一定の柔軟性が考えられるものの、検証できないため2/5点です。
危機時の市民・顧客対応 2/5点
2017年の自主回収では、ジェイフードが商品回収窓口となり、着払いによる回収と返金対応を行いました。
特に9月の回収ではアレルギーによるショック症状の可能性を明示し、対象商品を食べないよう注意しています。
問題が発生した際に消費者へ情報を出し、回収・返金したことは評価できます。
一方、災害時の食品提供や地域支援など、より広い危機対応実績は確認できないため2/5点としました。
良いニュース・最近の前向きな動き
ジェイフードについて、2026年時点で大規模な設備投資や人的資本改善を公表したニュースは今回確認できませんでした。
一方、同社は現在も食品・飲料の商品開発事業を継続しています。
健康を意識した食品の選択肢を提供
自社ブランド「カラダLab」では、蒟蒻麺や低糖質カレーなどを展開しています。
企業が食品を作る目的を「大量に売ること」だけでなく、利用者が自分の食生活に合わせて選択肢を持てるようにする方向へ広げている点は評価できます。
小規模組織で商品開発機能を維持
Gビズインフォ上の社会保険被保険者数は2人ですが、同社は食品・飲料の企画開発・販売事業を現在も継続しています。
実製造を外部へ委託しながら、小規模な企画会社として商品開発機能を持つビジネスモデルです。
ただし「少人数で高効率だから良い会社」とまでは評価しません。
少人数であるほど、一人当たりの長時間労働が起きていないかを判断する労働時間公開が重要になります。
悪いニュース・問題となった動き
今回の審査で明確に確認できた過去の問題は、2017年に同一商品で2回発生した自主回収です。
同じ豚汁商品で2回の誤封入
2017年2月は肉じゃが、9月は鶏大根が誤って豚汁のパッケージに入った可能性がありました。
特に9月は、本来の豚汁には表示されていない鶏肉・ごまが含まれるため、アレルギーのある人への健康リスクがありました。
製造者はS・Tecフーズ株式会社なので、ジェイフード自身の工場事故ではありません。
しかしOEM・委託製造型企業では、「自分で製造していないから品質責任が小さい」わけではありません。
どの工場を選び、どのように監査し、不良をどう防ぐかも企画・販売会社の重要な役割です。
現在の委託先監査基準、HACCP確認、食品安全認証の要求基準などを公開すれば、過去の問題からどこまで改善したのか判断しやすくなります。
従業員口コミ
OpenWork、転職会議、Indeed等を確認しましたが、東京都品川区西五反田のジェイフード株式会社について、職場環境を評価できる十分な従業員口コミは今回確認できませんでした。
同名企業が複数存在するため、「ジェイフード」という名前だけが一致する口コミは使用していません。
従業員口コミがないこと自体は減点していません。
問題は、会社側からも労働実績がほぼ公開されていないため、職場について判断できる材料そのものが少ないことです。
SNS・匿名掲示板
X、Facebook、YouTube、5ちゃんねる等についても対象会社名・所在地を組み合わせて確認しました。
対象法人の社員・元社員と確認できる、現在の労働環境に関する有用な投稿は今回の検索では確認できませんでした。
匿名投稿がないことを「問題のない会社」という加点材料にはしていません。
Jホールディングスグループとの関係
ジェイフードは公式サイトで株式会社Jホールディングスを関連会社として掲載しています。
Jホールディングス側ではジェイフードをグループ事業会社として掲載し、ほかに、
- ジャスティス
- 富士キャニング
- Jリカー
- Jダイニング
- JHM
- Jコミュニケーション
などを紹介しています。
食品・飲料の企画、製造委託、物流、飲食まで複数機能をグループ内に持つことは事業上の強みです。
ただし、Jホールディングスの制度をそのままジェイフードの従業員待遇として採点していません。
グループ全体としても賃金、労働時間、人権、BCP等の公開が限定的だからです。
総合評価と、これから改善してほしいこと
ジェイフード株式会社は24点/100点、シビックランクFです。
次のEランクは40点からなので、16点必要です。
商品開発会社としての役割には価値があります。
特に、自社で工場を持てない企業の商品開発を支え、低糖質食品など新しい選択肢を市場へ出す力は評価できます。
しかし企業審査で見ると、働く人、食品安全、委託工場、災害・情報セキュリティについて公開情報が足りません。
現在のFランクは、「悪質企業と認定した」という意味ではありません。
人間への貢献を確認するための情報が少なすぎる企業という評価です。
賃金と労働時間を公開してほしい
現在、
- 賃金・利益の還元 0/10点
- 労働時間・休息 0/10点
です。
たとえば、
- 全社員の平均給与
- 毎年の賃上げ額
- 年間休日
- 平均残業時間
- 有給取得率
を公開し、十分な水準が確認できれば、それぞれ4点程度まで上げられる可能性があります。
0→4点を2項目で実現すれば+8点となり、総合32点です。
ただし情報を公開しただけではなく、内容自体が働く人にとって良好である必要があります。
食品安全管理を具体的に公開してほしい
現在の商品・サービス安全は3/5点です。
2017年の自主回収から時間は経過しています。
次に必要なのは、
- 委託製造先の監査回数
- HACCP運用確認
- FSSC22000等を持つ工場の利用割合
- 商品回収件数
- 異物・誤表示件数
- アレルゲン確認方法
の公開です。
長期間にわたり重大回収ゼロが確認でき、委託工場の品質管理制度まで公開できれば4~5点へ上げられます。
人権・福利厚生を整備し公開してほしい
現在、
- 福利厚生 0/5点
- 人権・ハラスメント 0/5点
です。
小規模企業でも、
- ハラスメント相談窓口
- 人権方針
- 育児・介護休業
- 退職金
- 健康支援
などは整備・公開できます。
両項目が各2~3点になるだけでも総合点は大きく改善します。
BCPとサイバー対策を公開してほしい
製造を外部委託している会社だからこそ、
「委託先Aが停止した場合、別工場へ切り替えられるのか」
を明示することが重要です。
また、商品企画・受発注・顧客情報を扱う企業として、
- データバックアップ
- 多要素認証
- サイバー攻撃時の対応
- 個人情報保護方針
も公開してほしいところです。
次のランクへ上がるための具体例
現在24点・Fランクです。
Eランクの下限40点まであと16点です。
例えば、
- 賃金・利益の還元 0→4点 +4点
- 労働時間・休息 0→4点 +4点
- 福利厚生 0→2点 +2点
- 人権・ハラスメント 0→3点 +3点
- 労働安全・健康 1→3点 +2点
- サイバー防衛 1→2点 +1点
まで改善すれば、
24点 + 16点 = 40点
となりEランクへ上がります。
ジェイフードの場合、大規模な新工場を作る必要はありません。
まず、いま働いている2人がどのように働き、委託工場で商品がどのように安全に作られ、問題が起きたときにどう守るのかを公開することが、評価改善の第一歩です。
出典一覧
- ジェイフード株式会社 公式サイト「Company profile」
設立、代表者、所在地、事業内容、Jホールディングスとの関係を確認。 - ジェイフード株式会社「Our Services」
包装惣菜、食品、スイーツ、オリジナルドリンク、PB企画を確認。 - Gビズインフォ「ジェイフード株式会社」
法人番号、本店所在地、社会保険被保険者数2人、職場情報の非掲載状況を確認。 - 株式会社Jホールディングス 公式サイト
ジェイフードを含むグループ事業会社、食品・飲料・物流等の事業構成を確認。 - カラダLab
蒟蒻麺、低糖質カレー、粒こんにゃく食品等の商品展開を確認。 - 株式会社日本アクセス「商品回収に関するお詫びとお知らせ」2017年2月8日
Delcy豚汁への肉じゃが誤封入、自主回収、販売者ジェイフードを確認。 - 株式会社日本アクセス「商品回収に関するお詫びとお知らせ」2017年9月19日
Delcy豚汁への鶏大根誤封入、アレルゲンリスク、自主回収、販売者ジェイフードを確認。
シビックランクの基準
| シビックランク | 総合点 |
|---|---|
| S | 90~100点 |
| A | 80~89点 |
| B | 70~79点 |
| C | 60~69点 |
| D | 50~59点 |
| E | 40~49点 |
| F | 20~39点 |
| G | 0~19点 |
ジェイフード株式会社は24点のため、シビックランクFです。
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 国・自治体・規制当局・独立した第三者機関による調査、登録、認証、検証など |
| A | 企業公式サイト、企業公式発表、取引先の正式な回収発表など |
| B | 従業員・元従業員口コミ、一般SNS、匿名掲示板等 |
今回の審査では、Gビズインフォの法人・被保険者情報をSランク情報として使用しました。
会社公式サイト、Jホールディングス公式サイト、正式な商品回収資料を主要なAランク情報として使用しています。
従業員口コミについては対象法人を確実に特定できる有用な投稿がなく、採点には使用していません。
今回の最大の調査上の制約は、ジェイフード自身が人的資本、食品安全管理、災害対応、サイバー対策をほとんど公開していないことです。
