私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。
働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。
反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。
だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。
なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット
今回審査するNビバレッジ株式会社は、総合59点、シビックランクDです。
Nビバレッジ株式会社の特に強い点は、2023年以降の年1万円ベースアップ、年間休日125日、2024年度の一律17万円決算賞与、FSSC22000に基づく全製造ロットの理化学・微生物検査を行っていることです。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、飲料工場で働く人の賃金と休息を改善しながら、厳格な品質管理を続ける企業へ売上が集まる可能性が高まります。
一方で、改善点としてNビバレッジ単体の労災件数・度数率、人権・ハラスメント相談実績、BCP・代替生産・サイバー復旧の具体的な公開情報が不足しています。また、製造拠点が富山県朝日町の1工場に集中している点も、有事の供給継続を考えるうえで課題です。
この記事では、Nビバレッジ株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。
Nビバレッジ株式会社の企業審査結果
| 評価軸 | 得点 |
|---|---|
| Safety | 35/50 |
| Innovation | 18/25 |
| Protection | 6/25 |
| 総合点 | 59/100 |
| シビックランク | D |
| 主な強み | 主な課題 |
|---|---|
| 2023年以降、給与ベースアップ1万円/年を継続 | 全社員の平均年収・男女賃金差は非公表 |
| 年間休日125日 | 一部求人では交替勤務・深夜勤務あり |
| 賞与4.7カ月実績、2024年度は全社員へ決算賞与17万円 | 労災件数・死亡事故・度数率などのKPIが非公表 |
| 女性管理職比率20.0% | ハラスメント相談・是正件数が非公表 |
| FSSC22000、有機JASを取得 | BCP・災害訓練の単体実績が非公表 |
| 全製造ロットで理化学・微生物検査 | 製造拠点が朝日町の1工場に集中 |
| 2025年にPETボトル成型3号ラインを増設 | 自動化後の残業・必要人数・事故低減の定量公開が不足 |
| 廃棄物再資源化率100%を継続 | サイバー防御・復旧時間の具体的な開示が不足 |
事業内容と人間への貢献
Nビバレッジ株式会社は、富山県下新川郡朝日町で清涼飲料水の製造・販売を行う会社です。1997年5月20日に創立し、旧社名はニットービバレッジ株式会社です。2025年7月1日にNビバレッジ株式会社へ社名変更しました。株式会社ライフドリンク カンパニーが100%出資しています。
会社公式では2024年3月末の従業員数を101人としていますが、2026年9月末受付のハローワーク求人では企業全体153人とされており、近年は人員規模が拡大しています。別の企業データでは2026年9月の社会保険被保険者数159人という情報もあります。定義と時点が異なるため、現在は150人前後の規模まで拡大した可能性が高いと考えられます。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | Nビバレッジ株式会社 |
| 旧社名 | ニットービバレッジ株式会社 |
| 法人番号 | 9230001007608 |
| 創立 | 1997年5月20日 |
| 本社・工場 | 富山県下新川郡朝日町平柳500番地 |
| 東京事務所 | 東京都港区新橋6丁目14番3号 御成門PREX4階 |
| 代表者 | 代表取締役社長 岡野 邦昭 |
| 資本金 | 8,000万円 |
| 株主 | 株式会社ライフドリンク カンパニー 100% |
| 従業員 | 会社公式101人(2024年3月末)、ハローワーク153人(2026年9月求人) |
| 主な事業 | 清涼飲料水・PETボトルの製造販売、OEM、自社開発商品 |
| 年間生産量 | 約1億本 |
| 主な認証 | FSSC22000、有機JAS |
主な事業内容
Nビバレッジは、黒部川扇状地の地下水を活用し、水、お茶などのPETボトル飲料を製造しています。主力は小売・飲料企業向けのOEM・PB商品の受託製造で、原料調合、飲料充填、PETボトル成型、包装、品質管理までを自社工場で行います。
製造工程ではペットボトルの多くを自社で成型し、2025年4月には成型3号ラインを増設しました。年間約1億本を生産できる規模を持っています。
主な利用企業・取引の関係
Nビバレッジの主要取引はOEM・PB飲料です。全国のスーパーマーケット、量販店、飲料販売事業者などのブランド商品を製造しており、消費者は店頭でNビバレッジの社名を意識せず商品を購入する場合もあります。
OEMメーカーでは、消費者が購入する商品ブランドの売上が、発注元を通じてNビバレッジの製造量・売上・雇用へつながります。
事業による人間への貢献
飲料は毎日の水分補給を支える生活必需品です。Nビバレッジは年間約1億本を製造し、多様なPB・OEM商品を通じて全国へ飲料を供給しています。
また、FSSC22000に基づく食品安全管理と全ロット検査によって、毎日飲む商品を安全に供給する役割を担っています。品質管理ではタンニン値、Brix、pHなどの理化学検査、微生物検査、キャップ閉栓状態まで確認しています。
Safety|35/50
Safetyでは、Nビバレッジで働く人の賃金、休息、雇用、福利厚生、人権、安全と、飲料そのものの安全性を評価します。
同社はベースアップ、年間休日125日、賞与、住宅補助など、採用情報で具体的な待遇を公開しています。食品安全も非常に強い一方、労災・ハラスメント・男女賃金差などの結果指標は不足しています。
賃金・利益の還元|8/10
会社公式採用ページでは、2023年以降、給与ベースアップを年1万円実施していると公表しています。2024年度には業績に応じた決算賞与として全社員へ一律17万円を支給しました。
2026年のdoda求人では、製造オペレーターの予定年収433万~523万円、製造リーダー候補500万~700万円、設備保全403万~696万円などの求人があります。賞与は前年実績4.7カ月です。
継続的なベースアップと賞与の具体的な還元を確認できるため8/10点です。
一方、会社全体の平均年収、賃金中央値、男女賃金差、雇用形態別の賃金上昇率は公開されていません。全社員について実質賃金が物価上昇を上回っていることを年次で確認できれば10/10点を検討できます。
労働時間・休息|8/10
公式採用情報では製造部オペレーターの年間休日は125日で、GW・お盆4~5日、年末年始8~10日の休暇があります。
2026年のdoda求人では平均残業時間を月15時間程度とする製造リーダー求人があり、過去求人では3交代制への変更によって残業を減らす取り組みも説明されていました。
ハローワークの一部求人では月平均時間外労働5時間という職種も確認できます。
年間休日125日と比較的低い残業水準を評価して8/10点です。
一方、交替勤務では深夜勤務があり、求人によっては土曜日に12時間勤務となる勤務形態もあります。また全社員平均残業、有給取得率、年間総実労働時間は公開されていません。全社残業15時間以下、有給取得率80%以上を複数年確認できれば10/10点を検討できます。
雇用の安定・待遇の公平性|4/5
2026年9月末のハローワーク求人では企業全体153人、就業場所129人、女性36人、パート5人とされています。2026年3月求人では従業員129人であり、採用を続けながら従業員数を増やしていることが確認できます。
会社公式では女性管理職、係長クラス以上の比率を20.0%と公表しています。
正社員採用を継続し、女性管理職比率も具体的に公開しているため4/5点です。
一方、男女賃金差、男女別平均勤続年数、離職率、非正規社員の待遇差は公開されていません。これらを会社単体で継続公開できれば5/5点を検討できます。
福利厚生・育児・介護|4/5
食事代補助、退職金制度、作業服・安全靴の無償貸与、交代番手当月4万5,000円、住宅補助上限2万5,000円、転居手当10万円、資格取得費用の会社負担などが用意されています。
ハローワークでも退職金制度、再雇用制度、社会保険を確認できます。
生活費と職業能力の両面を支える福利厚生を評価して4/5点です。
一方、男女別育休取得率、介護休業利用実績、復職率、育児短時間勤務の実績は公開されていません。利用実績まで確認できれば5/5点を検討できます。
人権・ハラスメント・労使関係|1/5
Nビバレッジ単体について、人権方針、ハラスメント相談窓口、内部通報制度、相談・認定・是正件数、研修実施率を具体的に示す公開情報は確認できませんでした。
ハローワーク求人では労働組合なしとされています。
重大な人権問題が発生していると断定する情報はありませんが、問題が起きたときに従業員がどこへ相談でき、会社がどのように是正するかを外部から判断しにくいため1/5点です。
社外相談窓口、匿名通報、報復禁止、研修実施率、相談・是正件数を継続公開できれば3点以上を検討できます。
労働安全・健康|4/10
製造現場ではフォークリフト、クレーン、飲料充填機、PETボトル成型機などを使用します。会社は安全靴の無償貸与、フォークリフト技能講習などの資格取得支援を行っています。
機械保全職を置き、設備トラブルの予防や定期的な保全も行っています。
一方、Nビバレッジ単体の死亡災害件数、休業労災件数、度数率、強度率、フォークリフト事故、機械事故、熱中症などの年次実績は公開されていません。
安全施策は確認できるものの結果を判断できないため4/10点です。死亡0、休業災害件数、度数率、事故原因と再発防止を毎年公開し、低い事故率を継続できれば6~8点を検討できます。
商品・サービスの安全|5/5
NビバレッジはFSSC22000と有機JASの認証を取得しています。第三者機関による外部監査、自社内部監査、顧客工場監査を実施し、HACCPに基づく重要管理点を管理しています。
品質管理では、全製造ロットについて理化学検査、微生物検査、キャップ閉栓状態を確認しています。PETボトルも目視だけでなく画像検査、寸法、耐熱性を検査しています。
トレーサビリティと全ロット検査まで具体的に確認できるため5/5点です。
従業員・元従業員の口コミ
転職会議ではNビバレッジの口コミデータが非常に少なく、残業15時間、有給消化率50%という集計が表示されています。ただし投稿母数が少なく、全社員の実態として扱うことはできません。
確認できた具体的投稿も主に面接・選考に関するもので、現職・元従業員による労働環境の具体的な口コミは限られています。
そのため口コミを理由とする直接の加点・減点は行わず、公式求人・公的求人情報を中心に採点しています。
SNS・匿名掲示板の確認結果
X、5ちゃんねる、爆サイなどについて旧社名「ニットービバレッジ」と現社名「Nビバレッジ」に「残業」「給料」「事故」「パワハラ」「退職」「夜勤」などを組み合わせて確認しました。
今回の調査では、従業員・元従業員であることや勤務時期を確認でき、採点を変更できる具体的な投稿は使用していません。
Innovation|18/25
Innovationでは、製造設備や品質管理の技術が、人の作業負担や廃棄をどこまで減らしているか、その成果が働く人や利用者へ返っているかを評価します。
NビバレッジはPETボトルの自社成型、画像検査、製造ライン増設、茶かす脱水設備、リサイクルPET対応などを進めています。一方、技術導入前後で作業時間・必要人数・労災・残業が何%減ったかという定量実績は不足しています。
作業負担・危険の削減|6/10
PETボトル成型、飲料充填、包装などは機械設備を中心に行い、従業員は機械操作、監視、調整、資材準備などを担当します。2025年4月にはPETボトル成型3号ラインを増設しました。
品質検査でも画像検査機を使用し、人の目だけへ依存しない検査体制を作っています。
これにより大量のPETボトルを人手だけで成型・検品する必要を減らせます。
一方、ライン増設・自動化によって1本あたりの作業時間、必要人数、持ち上げ回数、事故件数が何%減ったかは公開されていません。そのため6/10点です。
商品・サービスの改善|5/5
Nビバレッジは多様なOEM飲料に対応し、自社開発商品も製造しています。PETボトルの軽量化、リサイクルPET樹脂を使った商品製造にも対応しています。
品質管理では全ロット検査を行い、製品サンプルや検査結果を顧客へ提供できます。
飲料そのものだけでなく容器・品質管理も継続的に改善しているため5/5点です。
改善成果の人間への還元|3/5
設備投資と並行して、2023年以降は年1万円のベースアップを続け、年間休日125日、2024年度は全社員へ17万円の決算賞与を支給しています。
また従業員数も2026年に増加しており、設備増強を理由とする大規模な希望退職や採用停止は確認していません。
一方、自動化によって浮いた時間が直接どれだけ残業削減、休日増加、賃上げ、配置転換へ結び付いたかは公表されていません。
技術改善と待遇改善が同時に進んでいる点を評価して3/5点です。導入前後を同じ職場で比較し、人への還元との因果を示せれば4~5点を検討できます。
研究開発・現場改善の継続|4/5
2020年の飲料充填1号ライン更新、2025年のPETボトル成型3号ライン増設、軽量PET、再生PET、茶かす脱水設備など、継続的な設備・環境改善が確認できます。
また、FSSC22000に基づき外部監査・内部監査・顧客監査の指摘を改善へ反映しています。
継続改善は確認できるため4/5点です。
一方、Nビバレッジ単体の研究開発費、年間改善件数、歩留まり向上率、作業時間削減率などは公開されていないため満点とはしません。
自動化・AI導入後の雇用状況
NビバレッジはPETボトル成型・飲料充填・検査の機械化を進めていますが、2026年も製造、倉庫、設備保全など複数職種で正社員求人を出しています。
ハローワークでは2026年3月に企業全体129人、同年9月末求人では153人となっており、同一求人系データ上では人員が増加しています。
自動化や設備増設を理由とした希望退職、大規模人員削減、採用停止は今回確認していません。
ただし、自動化前後の配置転換、職種別人数、退職者数、再訓練人数を継続的に公開する情報はありません。
Protection|6/25
Protectionでは、地震、豪雨、停電、工場停止、原料不足、サイバー攻撃などが起きても飲料を供給し続けられるかを評価します。
Nビバレッジはライフドリンク カンパニーのグループ会社で、親会社グループ全体は全国に複数工場を持っています。一方、今回の審査では親会社の供給能力をNビバレッジ単体のBCP実績としてそのまま加点しません。Nビバレッジ自身は朝日町の1工場に製造が集中しており、単体の代替生産・復旧訓練に関する公開情報が不足しています。
災害への備え・訓練|1/5
Nビバレッジ単体について、大地震、豪雨、停電、工場浸水などを想定したBCP、安否確認訓練、非常用電源、備蓄、年次訓練の回数を示す具体的な公開情報は確認できませんでした。
飲料メーカーは災害時に必要性が高い業種ですが、商品が水であることだけでは災害対応の加点にはしません。
基本的な工場運営・設備保全は確認できる一方、有事訓練の実績が公開されていないため1/5点です。
生産・物流・調達の代替|1/5
Nビバレッジの製造拠点は富山県朝日町の1工場です。
親会社ライフドリンク カンパニーは全国に複数工場を持ち、グループ全体では天災等への供給柔軟性を強みとして説明しています。
しかし、Nビバレッジの商品を他のグループ工場で代替製造できる契約・設備・訓練が具体的に公表されているわけではありません。
対象会社単体で確認できる代替手段が不足するため1/5点です。
サイバー防衛・情報保護|1/5
Nビバレッジのウェブサイトでは問い合わせ時の個人情報を親会社のプライバシーポリシーに基づき管理するとしています。
一方、Nビバレッジ単体のMFA、EDR、SOC、バックアップ分離、標的型メール訓練、脆弱性診断、サイバー事故件数、復旧訓練などの公開情報は確認できません。
具体的な防御・復旧実績を判断できないため1/5点です。
供給継続・復旧能力|2/5
設備保全担当者を置き、部品交換・メンテナンス・トラブル対応を行っています。2025年にはPETボトル成型3号ラインも増設しました。年間約1億本の生産能力があります。
日常的な設備停止への対応能力は確認できます。
一方、工場全体が停止した場合の目標復旧時間、非常用発電、代替水源、代替製造先、実災害での復旧実績は公開されていません。
通常時の保全能力を評価して2/5点です。
危機時の市民への対応|1/5
Nビバレッジの商品は朝日町のふるさと納税返礼品にも登録されており、地域との関係は確認できます。
一方、自治体との災害時飲料供給協定、避難所への無償提供、供給本数、実地訓練などの対象会社単体の公開情報は今回確認できませんでした。
飲料水・お茶を製造する企業として危機時に活用できる商品を持つ点はあるものの、具体的制度・実績が不足するため1/5点です。
良いニュース・最近の前向きな動き
最近のNビバレッジでは、製造能力の拡大と従業員への還元が同時に進んでいます。設備投資だけでなく、給与ベースアップ、賞与、休日など人への還元を確認できる点が強みです。
2025年4月 PETボトル成型3号ラインを増設(Innovation)
2025年4月、NビバレッジはPETボトル成型3号ラインを増設しました。
PETボトルを自社で成型できる能力を増やすことで、外部から完成ボトルを運び込む必要を減らし、生産能力を高めやすくなります。
今後、増設によって作業時間、エネルギー、輸送量、人の持ち運び負担がどれだけ減ったかを公表できれば、Innovationをさらに高く評価できます。
2025年7月 Nビバレッジへ社名変更(事業基盤)
2025年7月1日、ニットービバレッジ株式会社からNビバレッジ株式会社へ社名を変更しました。事業・サービスは変更せず、企業成長とブランド強化を目的としています。
2023年のライフドリンク カンパニー傘下入り後も設備投資・採用を続けており、2026年のハローワーク求人では従業員規模が増えています。
2023年以降 年1万円のベースアップを継続(Safety)
会社公式採用ページでは、2023年以降、給与ベースアップ1万円/年を継続していると公表しています。2024年度には全社員へ一律17万円の決算賞与も支給しました。
設備投資で生産能力を伸ばす一方、利益を基本給と賞与へ返していることを確認できる点はSafety上の強みです。
悪いニュース・問題となった動き
今回の調査では、近年の大規模リコール、重大な行政処分、死亡事故など、採点を大幅に下げる公開事例は確認できませんでした。
一方、問題が「ない」と断定できるわけではありません。Nビバレッジは製造拠点が1か所に集中し、労災・人権・BCPなどの重要KPIを十分に公開していません。事故や災害が起きていない場合でも、結果を数字で示さなければ外部から安全性を検証できません。
2026年現在 労災KPIの公開が不足(Safety)
フォークリフト、クレーン、成型・充填機などを扱う工場ですが、死亡災害、休業災害、度数率、強度率などの結果指標が公開されていません。
安全靴や資格支援などの対策だけでなく、「実際に何件の事故が起きたか」を毎年公開することが必要です。
2026年現在 単一製造拠点に対してBCP・代替生産の公開が不足(Protection)
朝日町工場が地震、豪雨、停電などで停止した場合、どの工場が何日以内に代替するか、非常用電源で何時間稼働できるか、主要原料をどの程度備蓄しているかという公開情報はありません。
親会社グループは全国工場網を持っていますが、対象会社の商品を実際に代替できるかは別に確認する必要があります。
総合評価と、これから改善してほしいこと
現在59点・シビックランクDです。Cは60点からなので、次のランクまであと1点です。
Nビバレッジは、待遇と食品安全ではC~Bランク企業に近い強みがあります。特に年1万円のベースアップ、年間休日125日、賞与4.7カ月、FSSC22000、全ロット検査は明確です。
一方、Protectionが6/25点と低く、Safetyでも労災・人権情報が弱いことが総合点を押し下げています。
労災件数・度数率を公開し、安全成果を証明してほしい(Safety)
現在の「労働安全・健康」は4/10点です。
死亡0、休業災害件数、度数率、強度率、フォークリフト・機械事故、事故原因と再発防止を毎年公開し、重大事故0と低い事故率を確認できれば4→6点を検討できます。
加点は+2点で、総合59→61点となり、シビックランクCへ上がります。
参考企業はKDDI株式会社です。Google Drive上の現行審査では労災1件、死亡0、度数率0.05を会社単体で公開し、「労働安全・健康」8/10点です。
BCP・代替生産を具体化してほしい(Protection)
現在の「災害への備え・訓練」は1/5点、「生産・物流・調達の代替」は1/5点です。
朝日町工場が停止した場合の代替製造先、非常用発電、原料・包材在庫、代替物流を決め、年1回以上の実地訓練を行い、訓練結果を公開してください。
BCP策定・訓練で「災害への備え・訓練」を1→3点、他工場での代替生産を実証して「生産・物流・調達の代替」を1→3点とすることを検討できます。
合計+4点で、総合59→63点となります。
参考企業は静岡ミツウロコフーズ株式会社です。Google Drive上の現行審査ではFSSCだけでなく、災害時給水やグループ連携を確認し、Protectionを一定程度評価しています。
自動化後の人への還元を定量化してほしい(Innovation)
現在の「改善成果の人間への還元」は3/5点です。
ベースアップ、年間休日125日、従業員数増加という良い結果がありますが、PETボトルライン増設や機械化によって作業時間、残業、事故がどれだけ減ったかは公開されていません。
自動化導入前後の作業時間、残業、必要人数、事故、配置転換、賃金を同じ職場で比較し、人への還元を実証できれば3→4点を検討できます。
加点は+1点で、総合59→60点となり、シビックランクCへ上がります。
次のランクへ上がるための具体例
| 改善項目 | 現在点 | 改善後 | 加点 | 達成条件 |
|---|---|---|---|---|
| 労働安全・健康 | 4/10 | 6/10 | +2 | 死亡0・労災件数・度数率・強度率を毎年公開し低水準を継続 |
| 改善成果の人間への還元 | 3/5 | 4/5 | +1 | 自動化前後の残業・事故・配置転換・賃金改善を実証 |
最小構成では、59点+1点=60点でもCへ上がります。例えば「改善成果の人間への還元」を3→4点へ上げるだけでも到達可能です。
ただし、本質的に改善すべき優先順位はProtectionと労働安全です。飲料工場は災害時にも必要とされる商品を作るため、事故を防ぐ実績と、工場停止後も供給を続けられる仕組みを数字で示すことが、次のランク以上を目指すうえで重要です。
出典一覧
1.Nビバレッジ株式会社「企業情報」
2.Nビバレッジ株式会社「社名変更に関するお知らせ」
3.Nビバレッジ株式会社「安心・安全への取り組み」
4.Nビバレッジ株式会社「働く環境を知る」
5.doda「Nビバレッジ株式会社 平均年収・給与情報」
6.doda「Nビバレッジ株式会社 製造職・設備保全等求人」
7.Nビバレッジ株式会社「募集要項」
8.厚生労働省 ハローワークインターネットサービス「Nビバレッジ株式会社 求人情報」
9.Compalyze「Nビバレッジ株式会社 企業データ」
10.Nビバレッジ株式会社「仕事を知る」
11.doda「Nビバレッジ株式会社 過去求人・製造系総合職」
12.厚生労働省 ハローワーク求人票「飲料製造オペレータ」
13.転職会議「Nビバレッジ株式会社の評判・社員口コミ」
14.株式会社ライフドリンク カンパニー「グループ会社・事業情報」
参考比較:Google Drive内の現行企業審査「KDDI株式会社」「静岡ミツウロコフーズ株式会社」ほか。
シビックランクの基準
| シビックランク | 点数 |
|---|---|
| S | 90~100点 |
| A | 80~89点 |
| B | 70~79点 |
| C | 60~69点 |
| D | 50~59点 |
| E | 40~49点 |
| F | 20~39点 |
| G | 0~19点 |
Nビバレッジ株式会社は59点のため、今回のシビックランクはDです。
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報 |
| A | 企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、記名取材など、発信主体を確認できる公表情報 |
| B | 従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報 |
Sは第三者による裏づけがある情報として最も強く扱います。AとBは情報の性質が異なり、働き方の実態確認ではBが有用な場合もあります。口コミは時期・職種・拠点・件数を確認し、公式・公的情報と照合して使用します。
