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信濃高原食品株式会社を企業審査|シビックランクE・48点/100点|FSSC22000・災害時1000人避難拠点を評価、月35時間残業・労災・サイバーKPI非公表が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する信濃高原食品株式会社は、総合48点、シビックランクEです。

信濃高原食品株式会社の特に強い点は、FSSC22000・ISO9001を継続更新し、富士小山工場を災害時には飲料・食料・AEDを提供できる避難施設として開放し、最大約1,000人を受け入れられる体制を持つことです。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、平時には安全性を管理した飲料を供給し、地震・風水害・富士山噴火などの有事には地域住民へ飲料と避難場所を届けられる社会につながる可能性が高まります。

一方で、改善点として2026年の製造職求人で月平均35時間の時間外労働と、繁忙時に1か月90時間・年6回・年間720時間まで延長できる特別条項が公表されていることに加え、対象法人単体の死亡・休業労災、度数率、ハラスメント救済実績、サイバー防御・復旧KPIが公表されていないことが残ります。

この記事では、信濃高原食品株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

信濃高原食品株式会社の企業審査結果

信濃高原食品株式会社は、丸善食品工業グループで飲料・食品のOEM・委託ブランド製造を行う会社です。1982年2月設立で、本社は長野県須坂市、主な製造拠点は静岡県駿東郡小山町の富士小山工場です。2026年2月のハローワーク求人では会社全体の従業員数86人、富士小山工場の就業場所39人とされています。[出典1・2・4]

富士小山工場にはアセプティック充填AラインとBラインがあり、Aラインは日産96万本、Bラインは日産115.2万本の能力が公表されています。2026年6月にはFSSC22000・ISO9001の認証更新も公表されました。[出典3・6]

一方、2026年2月受理の製造職求人では、月給19万~23万円、賞与年3回・計5.0か月分、月平均残業35時間、年間休日129日、4勤2休の交替勤務です。1日あたり3時間20分の時間外勤務を伴う勤務形態が明記され、36協定の特別条項は1か月90時間、年6回、年間720時間までです。[出典4]

評価軸点数
Safety22/50
Innovation13/25
Protection13/25
総合点48/100
シビックランクE

評価時点:2026年10月8日

主な強み

・2026年求人で賞与年3回、計5.0か月分
・残業、深夜、交替勤務の各手当を別途支給
・2026年求人の年間休日129日
・育児休業取得実績あり
・正社員の増員採用を継続
・労働安全衛生方針を公表し、リスクアセスメント、内部監査、マネジメントレビューを実施
・FSSC22000、ISO9001を2026年に更新
・アセプティックAライン日産96万本、Bライン日産115.2万本
・食品安全・品質マネジメントシステムを継続レビュー
・小山町と災害時の救援物資・避難施設提供協定を締結
・災害時に飲料、食料、AEDを提供可能
・予備電源を備え、最大約1,000人を収容可能
・容器包装リサイクル法のPETボトル再商品化義務を継続履行

主な課題

・製造職の月平均残業35時間
・4勤2休の昼夜交替勤務
・繁忙時の36協定特別条項が月90時間、年6回、年間720時間
・会社採用ページには月平均40時間・年休113日が残り、2026年ハローワーク求人の35時間・129日と情報が一致していない
・会社全体の平均年収、賃金中央値、ベースアップ率が公表されていない
・従業員数は2022年の94人から2026年求人の86人へ減っているが、退職・採用・配置転換の内訳が公表されていない
・労働組合なし
・ハラスメント相談、内部通報、是正件数の公開情報がない
・死亡労災、休業労災、度数率、強度率、機械巻き込まれ、熱中症などの労災KPIが公表されていない
・自動化設備で作業時間、必要人数、重量作業、事故、残業が何%減ったかの成果が公表されていない
・自動化後の配置転換、教育、採用抑制、離職を追える工程別雇用データがない
・対象法人単体のサイバー防御方針、MFA、EDR、SOC、バックアップ、復旧訓練の公開情報がない
・主要製造ライン停止時の代替生産先、RTO・RPO、復旧時間の公開情報がない

事業内容と人間への貢献

信濃高原食品株式会社は、他社ブランドの飲料・食品を受託製造するOEM企業です。ブランド会社から製品仕様を受け、原料を調合し、飲料を充填し、容器へラベルや外装を付け、品質を検査して出荷できる状態へ仕上げます。[出典1・2]

基本情報

項目内容
会社名信濃高原食品株式会社
法人番号3100001005563
設立1982年2月
代表者代表取締役 春日靖史
資本金5,000万円
本社長野県須坂市大字小河原4062-3
富士小山工場静岡県駿東郡小山町小山1-1
事業内容OEM・委託ブランドの商品製造
従業員数86人、2026年2月ハローワーク求人
富士小山工場就業場所39人、うち女性13人、2026年2月求人

主な事業内容

製造職は、果汁、茶葉、コーヒー豆などをレシピどおり専用機へ投入して飲料の中身液を作る仕事と、ペットボトル製造ラインで外装フィルムを装着する大型機械の操作・メンテナンスを担当します。[出典4]

富士小山工場のアセプティック充填Aラインは日産96万本、Bラインは日産115.2万本の能力を持ちます。無菌充填設備を使うことで、飲料を衛生的な環境で高速生産し、大量需要へ対応できます。[出典6]

主な利用企業・取引先

同社は大手飲料メーカー向けOEMを中心に事業を行っています。親会社側の公的求人では、丸善食品工業グループの主要取引先としてサントリー食品インターナショナル、キリンビバレッジ、ポッカサッポロフード&ビバレッジが掲載されています。これらはグループ取引先情報であり、信濃高原食品単体の個別受託品目までは公表されていません。[出典15]

事業による人間への貢献

飲料ブランド会社が自社で工場を新設する場合、調合設備、無菌充填設備、PETボトルライン、品質管理、人員教育など大きな投資と時間が必要です。信濃高原食品が既存の製造設備と品質管理体制でOEM生産すれば、ブランド会社は工場を一から整備せず飲料を供給できます。

消費者にとっては、天然水、お茶、スポーツドリンクなど日常的に必要な飲料が大量かつ安定して市場へ届くことにつながります。さらに富士小山工場は災害時に飲料・食料・避難施設を地域へ提供する役割も持っています。[出典7・8]

Safety|22/50

Safetyでは、交替勤務の製造職が十分な賃金と休息を得られるか、大型設備を扱う工場で事故を防げているか、飲料の食品安全を維持できているかを評価します。賞与5か月、年間休日129日、育児休業実績、FSSC22000・ISO9001は強みです。一方、月平均35時間の残業、最大月90時間の特別条項、労災KPI・ハラスメント救済実績の非公表が大きな課題です。[出典3~5]

賃金・利益の還元|6/10

2026年2月のハローワーク求人では、富士小山工場の製造職は基本給月19万~23万円です。固定残業代はなく、残業、深夜、交替勤務の手当が別途支給されます。求人では「基本給額・残業時間により変わるが、残業、深夜、交代手当を合わせて概ね10万円程度プラス」とされています。賞与は年3回、前年度実績で計5.0か月分です。[出典4]

固定残業代ではなく、時間外・深夜・交替勤務を手当として別に支給する仕組みは、長時間勤務分を給与へ反映しやすい点で評価できます。賞与5か月分も製造職の年収を押し上げる要素です。

一方、会社全体の平均年収、中央値、職種別賃金、既存社員のベースアップ率、パート・派遣を含む待遇差は公表されていません。そのため6/10点です。既存社員の基本給を継続的に引き上げ、職種・雇用形態別の賃金中央値と実質賃金上昇を毎年公開できれば8/10点以上を検討できます。

労働時間・休息|4/10

2026年2月の製造職求人では、6時55分~15時40分と18時55分~翌3時40分の4勤2休交替勤務です。求人には「就業時間の他に3時間20分の時間外労働」と記載され、月平均時間外労働は35時間です。年間休日は129日です。[出典4]

129日の休日は休日日数としては良好ですが、交替勤務と平均35時間の残業を組み合わせると、勤務日の疲労負荷は大きくなります。36協定特別条項では、取引先都合の繁忙・納期逼迫時に1か月90時間、年6回、年間720時間まで時間外労働を延長できる条件です。

会社公式採用ページには月平均40時間、年間休日113日という旧条件も残っています。公開情報が一致していないため、2026年のハローワーク求人を最新条件として優先しますが、求職者が条件を比較しにくい点は改善が必要です。[出典3・4]

そのため4/10点です。製造職の月平均残業を20時間未満へ下げ、月45時間超の人数を0または極少数に抑え、有給取得率80%以上を公表し、交替勤務者の勤務間休息まで確認できれば6~8/10点を検討できます。

雇用の安定・待遇の公平性|3/5

2026年2月求人は雇用期間の定めのない正社員を5人増員募集しており、2026年10月時点でも製造・品質管理等の求人が確認できます。生産を拡大しながら正社員採用を続けていることは雇用安定の材料です。[出典4・10]

一方、エン転職では2022年6月時点の従業員数94人、2026年求人では86人です。4年間で8人減っていますが、自然退職、採用、異動、自動化、組織再編のどれが要因かを示す時系列情報は公表されていません。男女賃金比、女性管理職比率、障がい者雇用率なども対象法人単体では公表されていません。[出典4・9]

そのため3/5点です。採用・退職・配置転換を毎年公開し、男女・職種・雇用形態別の待遇差も示して、雇用維持と公平性を確認できれば4/5点以上を検討できます。

福利厚生・育児・介護|3/5

2026年求人では、社会保険、労災保険、退職金共済、勤続3年以上の退職金制度、再雇用制度を確認できます。育児休業取得実績もあります。[出典4]

一方、介護休業と看護休暇の取得実績は「なし」とされています。育児休業の男女別取得率、平均取得日数、復職率も公表されていません。

そのため3/5点です。男女の育児休業取得率90%以上、取得日数、復職率、介護休業・看護休暇の利用実績を毎年公開し、利用者が継続して働けていることまで示せれば4~5/5点を検討できます。

人権・ハラスメント・労使関係|0/5

2026年求人では労働組合は「なし」です。会社は労働安全衛生方針で「人間の尊重」を掲げていますが、対象法人単体のハラスメント相談窓口、内部通報件数、相談件数、認定件数、是正措置、労使協議の実績について公開情報がありません。[出典4・5]

こうした情報は、交替勤務や製造現場で上司・同僚との問題が起きた際に、従業員が安全に相談できるかを確認するために重要です。十分に調査しても対象法人単体の救済実績が公表されていないため0/5点です。

外部窓口を含む相談制度を整え、相談件数、認定件数、是正措置、再発防止を匿名化して毎年公開できれば1~3/5点を検討できます。

労働安全・健康|2/10

会社は労働安全衛生方針で、リスクアセスメント、危険有害性の低減、運用管理、パフォーマンスの測定・モニタリング、内部監査、マネジメントレビュー、従業員教育を行うとしています。[出典5]

大型充填機、外装機械、原料投入、交替勤務がある工場では、機械への巻き込まれ、重量物、薬品、転倒、熱中症、睡眠不足などの管理が重要です。安全管理の仕組みを公表している点は加点できます。

一方、対象法人単体の死亡災害、休業災害、度数率、強度率、機械事故、熱中症、腰痛、ヒヤリハット件数は公表されていません。公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。

そのため2/10点です。死亡災害0、休業災害件数、度数率、強度率、機械事故・熱中症を毎年公開し、事故率が低下または低水準であることを確認できれば4~6/10点、業界上位の低事故率を複数年維持できれば8~10/10点を検討できます。

商品・サービスの安全|4/5

信濃高原食品はFSSC22000とISO9001に基づく食品安全・品質マネジメントシステムを運用し、2026年6月に両認証を更新しました。食品安全目標を設定し、法規制、取引先、消費者、規制当局とのコミュニケーションを行う方針も公表しています。[出典3・5]

FSSC22000は食品安全マネジメントの国際的な認証制度で、OEM製造企業にとって原料受入、衛生管理、工程管理、異常時対応を体系化する基盤になります。大手ブランドの飲料を受託する企業では、同じ安全手順を継続的に運用することが消費者の食中毒・異物混入リスクを下げます。

重大な対象法人固有のリコール・行政処分は今回の公開情報調査で特定していません。一方、年度別の重大品質事故件数、回収件数、外部監査の不適合件数と是正結果は公表されていません。そのため4/5点です。重大事故0、回収0または迅速な回収実績、監査不適合の改善結果まで複数年公開できれば5/5点を検討できます。

従業員・元従業員の口コミ

エン転職には2022年当時の社員・元社員4人の回答が掲載されています。30代男性・正社員の口コミでは、「基本給は少し低めだが、残業・深夜手当は働いた分はちゃんと支払われている。」とあります。別の20代男性・正社員は、交替勤務について「トラブル等が起こらない限りは決まった時間で帰る事が出来る。」と投稿しています。いずれも情報ランクBです。[出典9]

一方、転職会議は残業45時間、有給消化率50%という投稿者集計を表示していますが、同ページには「まだ投稿はありません」とあり、母数・時期を本文から検証できません。会社全体の現在値として採点には直接使いません。[出典11]

Indeedでは2025年10月のQ&Aに「派遣社員にはなし」という福利厚生に関する回答があります。投稿者の雇用関係・勤務時期を独立確認できないため、派遣社員全体の待遇と断定せず補助情報にとどめます。[出典10]

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイについて、会社名、富士小山工場、残業、夜勤、事故、退職、人員削減などを分けて検索しました。

対象法人の現従業員・元従業員との関係、投稿時期、職種・拠点まで本文から確認でき、採点に使える投稿は公開検索では得られませんでした。匿名投稿が見つからないことを、問題がないことの証明には使いません。

Innovation|13/25

Innovationでは、アセプティック充填ラインや大型機械が、人が行っていた充填・外装作業をどこまで代替し、その成果が従業員の時間・安全・賃金へ返っているかを評価します。高速の自動設備と継続的な設備投資は確認できますが、導入前後の作業人数、残業、事故、重量作業の削減量が公表されていません。[出典3・6・13]

作業負担・危険の削減|4/10

富士小山工場では、飲料を無菌環境で充填するアセプティックA・Bラインが稼働しています。Aラインは日産96万本、Bラインは115.2万本の能力です。製造職求人でも、外装フィルムを装着する大型機械のオペレーター・メンテナンス業務が中心とされています。[出典4・6]

機械が高速で充填・外装を行うことで、人が1本ずつ手作業する必要はありません。大量の反復作業を設備へ移すこと自体は、人の手作業量を減らします。

一方、自動化導入前後で必要人数が何人減ったか、原料投入重量が何kgから何kgへ減ったか、残業・腰痛・巻き込まれ事故が何%減ったかは公表されていません。そのため4/10点です。人が持つ重量、作業時間、必要人数、労災、残業の削減量を定量公開し、20%以上の負担減などを複数工程で確認できれば6~8/10点を検討できます。

商品・サービスの改善|4/5

アセプティック充填は、飲料を衛生的な環境で高速充填することで、品質を維持しながら大量供給しやすくする設備です。A・Bラインを合わせた公表能力は日産211.2万本です。[出典6]

OEM先にとっては、自社で同規模の充填工場を持たなくても大量生産を委託できます。消費者にとっては、大手ブランドの水、お茶、スポーツドリンク等を安定して入手しやすくなります。

FSSC22000・ISO9001の継続更新も、設備だけでなく品質管理手順を維持する仕組みです。そのため4/5点です。欠品率、品質不良率、廃棄率、切替時間など顧客・消費者側の改善成果を継続公開できれば5/5点を検討できます。

改善成果の人間への還元|1/5

自動化設備の能力は確認できますが、その生産性向上が従業員の残業削減、休日増、賃上げ、安全へ直接返ったことを示す資料は公表されていません。

2026年求人では年間休日129日、賞与5.0か月分を確認できる一方、製造職の月平均残業は35時間です。自動化が進んでいても残業負担はなお大きく、設備投資の成果と労働条件の因果を確認できません。[出典4]

そのため1/5点です。設備導入前後で残業、必要人数、休日、賃金、事故を同じ工程で比較し、削減した工数や利益を休日増・基本給上昇・安全設備へ返した結果を公開できれば3~4/5点を検討できます。

研究開発・現場改善の継続|4/5

2016年に富士小山工場が稼働し、2018年にはアセプティックBラインが稼働しました。2026年にもFSSC22000・ISO9001の認証を更新しており、設備と品質管理の継続改善は確認できます。[出典3・13]

一方、2024~2026年の対象法人単体で、設備投資額、最新のライン改造、エネルギー削減率、作業削減時間などを毎年比較できる情報は不足しています。そのため4/5点です。設備投資と人の負担・品質改善の成果を毎年定量公開できれば5/5点を検討できます。

自動化・AI導入後の雇用状況

信濃高原食品は高速アセプティック充填設備を使うため、自動化後の雇用も確認しました。

エン転職では2022年6月時点の従業員数94人、2026年2月のハローワーク求人では86人です。人数は8人、約8.5%減っています。[出典4・9]

一方、2026年2月には富士小山工場で正社員5人を「増員」募集し、2026年秋も製造・品質管理の求人が確認できます。自動化を理由とする希望退職、大規模人員整理、契約終了を示す公表情報は今回の調査で特定していません。[出典4・10]

従業員数減少と自動化の因果を結び付ける根拠はありません。今後は、ライン別必要人数、配置転換、再訓練、採用、退職、契約更新を時系列で公開し、自動化が「人を減らす」ためなのか「人の重い・危険な作業を減らす」ためなのかを検証できる状態にすることが重要です。

Protection|13/25

Protectionでは、地震、風水害、富士山噴火、停電、物流停止、システム障害が起きても飲料を供給できるかを評価します。富士小山工場は小山町との正式協定、予備電源、飲料・食料・AED、最大約1,000人の避難受入れという非常に具体的な地域防災機能を持ちます。一方、代替生産、サイバー防御、RTO・RPOの公開が不足しています。[出典7・8]

災害への備え・訓練|4/5

小山町の地域防災計画には、2016年7月14日に信濃高原食品株式会社と「災害時における救援物資・避難施設の提供に関する協定」を締結した記録があります。災害発生またはその恐れがある場合に、救援物資と避難施設を提供する内容です。[出典8]

グループの防災説明では、富士小山工場は飲料、食料品、AEDを提供でき、予備電源を備え、最大約1,000人を収容できるとされています。[出典7]

例えば富士山噴火や豪雨で周辺住民が自宅にいられず、停電も発生した場合、町は協定に基づいて工場を避難施設として使い、飲料・食料・AEDを確保できます。予備電源があることで停電中も避難拠点として使いやすくなります。

そのため4/5点です。一方、避難訓練の頻度、1,000人受入れ時の備蓄日数、物資供給開始までの時間、直近の実地訓練結果は公表されていません。これらを毎年実測・公開できれば5/5点を検討できます。

生産・物流・調達の代替|2/5

富士小山工場にはA・Bの2本のアセプティック充填ラインがあり、一方の設備トラブル時に生産能力を一部残せる可能性があります。グループ全体では丸善食品工業の別工場も存在します。[出典6・13]

ただし、信濃高原食品株式会社の製品を別ライン・別法人・別工場へ何時間で切り替えられるか、原料・PET容器・物流の代替調達先がどこかという対象法人単体のBCP情報は公表されていません。

そのため2/5点です。主要OEM品について代替ライン・代替工場を事前指定し、24~48時間以内に切り替えられることを訓練・実績で示せれば3~4/5点、複数拠点で実際に供給継続できれば5/5点を検討できます。

サイバー防衛・情報保護|0/5

対象法人単体について、情報セキュリティ方針、MFA、EDR、SOC、バックアップ、脆弱性診断、標的型メール訓練、重大インシデント件数、復旧演習などを確認できる公開情報がありません。

飲料工場では生産計画、レシピ、品質記録、設備制御、受発注がシステムへ依存します。サイバー攻撃でこれらが停止すれば、生産設備が正常でもOEM飲料の供給を止める可能性があります。

十分に調査しても対象法人単体の防御・復旧実績が公表されていないため0/5点です。基本方針とバックアップ・多要素認証等の導入状況を公開し、年1回以上の復旧訓練まで確認できれば2~3/5点を検討できます。

供給継続・復旧能力|2/5

予備電源を備えていることは、停電時に避難施設機能や一部設備を維持するうえで強みです。A・Bの2ラインを持つことも設備故障に対する一定の冗長性になります。[出典6・7]

一方、停電時に飲料製造を何時間続けられるか、主要ライン停止時に何時間で復旧するか、RTO・RPO、手動運転や別工場への切替手順、復旧訓練の実測時間は公表されていません。公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。

そのため2/5点です。主要設備と受発注システムにRTO・RPOを設定し、年1回以上の停止訓練で48時間以内に生産・出荷を再開できることを実証すれば3~4/5点、実災害でも目標時間内に復旧できれば5/5点を検討できます。

危機時の市民への対応|5/5

小山町との正式協定により、信濃高原食品の富士小山工場は災害時の救援物資と避難施設を提供する役割を持ちます。グループ説明では飲料、食料、AEDを提供でき、予備電源を備え、最大約1,000人を収容できます。[出典7・8]

例えば大地震や富士山噴火で避難所が不足し、飲み水も不足した場合、住民は工場を避難場所として利用でき、工場で製造する飲料や保有物資を支援に回せます。提供物資、電源、収容人数まで具体化されている点を高く評価します。

そのため5/5点です。今後も満点を維持するには、備蓄量・供給開始時間・訓練結果を更新し、実災害でも住民支援を実行できることを継続確認する必要があります。

良いニュース・最近の前向きな動き

最近の前向きな動きでは、食品安全認証の継続と、正社員採用を続けながら休日数を増やした最新求人を評価します。信濃高原食品の商品を選ぶことが、食品安全を継続的に管理し、災害時には地域へ飲料を返せる製造体制を支える関係になる点が強みです。

2026年6月 FSSC22000・ISO9001を更新(Safety)

信濃高原食品は2026年6月10日、FSSC22000とISO9001の認証更新を公表しました。[出典3]

食品安全認証は、一度取得して終わる仕組みではなく、監査や更新を通して管理体制を維持することに意味があります。OEM先が変わっても同じ品質管理の土台を使えるため、消費者がブランドごとに異なる製造管理へさらされるリスクを減らします。

2026年 製造職を5人増員、賞与5か月・年間休日129日を公表(Safety)

2026年2月受理のハローワーク求人では、富士小山工場の製造職を5人増員募集し、賞与年3回・計5.0か月分、年間休日129日を公表しています。[出典4]

会社公式採用ページには年休113日が残っているため情報更新は必要ですが、最新の公的求人上では休日日数が増えています。人員を増員し、休日を確保しながら生産する方向が定着すれば、既存従業員への仕事集中を減らす可能性があります。

悪いニュース・問題となった動き

直近の問題では、製造現場の長時間労働リスクと、安全の結果情報が見えないことを重視します。大量生産設備と災害対応力が強くても、日常的に働く人の疲労や工場事故を外部から検証できなければ、人を守る企業かどうかを十分判断できません。

2026年 製造職の月平均残業35時間、繁忙時は月90時間まで延長可能(Safety)

2026年2月のハローワーク求人では月平均残業35時間です。さらに36協定の特別条項で、取引先都合の繁忙・納期逼迫時には月90時間、年6回、年間720時間まで時間外労働を延長できるとしています。[出典4]

月35時間は、月20勤務日で単純換算すると1日約1時間45分の時間外労働です。これに昼夜交替勤務が重なるため、睡眠と疲労回復の管理が重要になります。年間休日129日は強みですが、勤務日の負荷を下げなければ十分な休息が確保されたとは評価できません。

2026年 労災KPI・ハラスメント救済実績を公表せず(Safety)

会社はリスクアセスメントや内部監査を行う労働安全衛生方針を公表していますが、対象法人単体の死亡災害、休業災害、度数率、強度率、機械事故、熱中症の結果は公表していません。[出典5]

また、労働組合はなく、ハラスメント相談件数、内部通報件数、是正措置も公表されていません。安全活動の実施と事故・救済の結果の両方が見えなければ、制度が現場で機能しているかを外部から検証できません。

2026年 会社採用ページと公的求人で労働条件表記が不一致(Safety)

会社公式採用ページは月平均残業40時間、年間休日113日を掲載しています。一方、2026年2月のハローワーク求人は月平均35時間、年間休日129日です。[出典3・4]

最新の公的求人を現在条件として優先しますが、公式サイトの更新が遅れると、応募者は16日分の休日差と5時間分の残業差がある二つの情報を比較しなければなりません。募集条件は生活設計に直接影響するため、公式情報を最新求人と同期する必要があります。

総合評価と、これから改善してほしいこと

信濃高原食品株式会社は現在48点・シビックランクEです。次のDランクは50点からなので、あと2点必要です。食品安全と災害時の市民対応は強い一方、働く人の労災結果・長時間労働、自動化後の人への還元、サイバー復旧力の公開が弱く、ここを改善すれば次のランクへ進めます。

労災KPIを毎年公開し、安全の結果を示す|労働安全・健康 2→4点

現在の「労働安全・健康」は2/10点です。リスクアセスメント、内部監査、教育の仕組みはありますが、死亡・休業災害、度数率、強度率などの結果が公開されていません。

企業が実行する改善行動は、富士小山工場を含む対象法人全体で、死亡災害、休業災害、度数率、強度率、機械巻き込まれ、転倒、熱中症、腰痛を毎年公開し、事故原因と再発防止策まで示すことです。

死亡災害0を維持し、休業災害件数と度数率を公開して改善傾向を示せれば2/10点から4/10点へ、+2点を検討できます。総合48点+2点=50点となり、シビックランクDへ上がります。

参考企業は株式会社セブン‐イレブン・ジャパンです。Google Drive上の最新版審査では総合78点・B、「労働安全・健康」8/10点です。対象会社単体で死亡災害0件、労働災害度数率0.78、強度率0.01を公表し、度数率も2022年度1.75、2023年度1.53から改善しています。

製造職の残業を20時間未満へ下げる|労働時間・休息 4→6点

現在の「労働時間・休息」は4/10点です。年間休日129日は強みですが、月平均残業35時間、繁忙時に月90時間まで延長可能な特別条項があります。

企業が実行する改善行動は、増員と設備改善で製造職の月平均残業を20時間未満へ下げ、月45時間超の従業員数、有給取得率、勤務間休息時間を毎年公開することです。有給取得率80%以上、月45時間超0人または極少数も目標とします。

これを複数年確認できれば4/10点から6/10点へ、+2点を検討できます。これだけでも48点+2点=50点でDへ到達します。

参考企業はイオン九州株式会社です。Google Drive上の最新版審査では総合73点・B、「労働時間・休息」8/10点です。対象会社の月平均残業7.9時間、有給休暇取得率82.1%を公開しています。業種は異なりますが、残業と有給を同時に結果指標として公開している点が参考になります。

自動化の成果を残業・休日・賃金へ返す|改善成果の人間への還元 1→3点

現在の「改善成果の人間への還元」は1/5点です。日産200万本超の充填能力を持つ設備は確認できますが、その省力化が残業・休日・賃金へどう返ったかが公表されていません。

企業が実行する改善行動は、A・Bラインについて導入前後の必要人数、作業時間、原料投入重量、残業、事故、賃金を比較し、削減した工数の一部を休日増加、基本給引き上げ、安全設備、教育へ振り向けた結果を公開することです。

例えば残業を35時間から20時間未満へ削減し、同時に基本給を引き上げ、雇用を維持したことを確認できれば1/5点から3/5点へ、+2点を検討できます。総合50点・Dへ到達します。

参考企業は株式会社ライフドリンク カンパニーです。Google Drive上の最新版審査では総合67点・C、「改善成果の人間への還元」4/5点です。飲料製造の自動化を進めながら4年連続ベースアップ、年間休日105日から120日への増加、提出会社従業員数398人から593人への増加を確認しています。

次のランクへ上がるための具体例

現在は48点・Eで、Dは50点からです。あと2点必要です。

・富士小山工場を含む対象法人全体で死亡災害、休業災害、度数率、強度率、機械事故、熱中症を毎年公開し、死亡0と事故率改善を示す。「労働安全・健康」2→4点、+2点。これで48+2=50点となりDへ上がります。

別の経路として、製造職の月平均残業を35時間から20時間未満へ下げ、有給取得率80%以上、月45時間超の従業員0または極少数を公開して「労働時間・休息」を4→6点へ上げても、48+2=50点でDへ到達します。

さらに、アセプティックラインの省力化前後で必要人数・残業・事故・賃金を比較し、雇用を維持したまま残業削減や基本給上昇へ結びつければ「改善成果の人間への還元」を1→3点、+2点とすることもできます。

つまり、信濃高原食品が次のランクへ上がるために最も必要なのは、新しい大型設備を増やすことではなく、現在の設備と安全活動によって「事故が減った」「残業が減った」「人の生活が良くなった」という結果を対象会社自身の数字で示すことです。

出典一覧

1.信濃高原食品株式会社「会社概要」
2.信濃高原食品株式会社「事業内容」
3.信濃高原食品株式会社「採用情報」「2026年 FSSC22000・ISO9001更新」
4.厚生労働省 ハローワークインターネットサービス「信濃高原食品株式会社 富士小山工場 製造(飲料)求人票」2026年2月5日受理
5.信濃高原食品株式会社「労働安全衛生方針・食品安全品質方針」
6.丸善食品工業株式会社「工場案内・ライン能力」
7.丸善食品工業株式会社「防災協定」
8.小山町地域防災計画「災害時における救援物資・避難施設の提供に関する協定」
9.エン転職「信濃高原食品株式会社の転職・求人・口コミ情報」
10.Indeed「信濃高原食品株式会社のキャリア・企業情報」
11.転職会議「信濃高原食品株式会社の転職・採用情報」
12.公益財団法人日本容器包装リサイクル協会「信濃高原食品株式会社 事業者情報」
13.丸善食品工業株式会社「丸善の歴史」
14.丸善食品工業株式会社「2026感謝祭のご案内(信濃高原食品 富士小山)」
15.厚生労働省 ハローワークインターネットサービス「丸善食品工業株式会社 会社情報・主要取引先」
16.GビズINFO「信濃高原食品株式会社」
17.Google Drive最新版「株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを企業審査|シビックランクB・78点/100点」
18.Google Drive最新版「イオン九州株式会社を企業審査|シビックランクB・73点/100点」
19.Google Drive最新版「株式会社ライフドリンク カンパニーを企業審査|シビックランクC・67点/100点」

シビックランクの基準

ランク点数
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

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