私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。
働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。
反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。
だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。
なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット
今回審査するイオンフードサプライ株式会社は、総合70点、シビックランクBです。
イオンフードサプライ株式会社の特に強い点は、2026年に短時間・有期・契約等の組合員1,879人で時給平均99円・7.61%の引き上げが確認でき、複数工場でSQFやJFS-Cを取得し、異物検出工程を24時間画像監視して異常品を自動排除する食品安全体制を持っていることです。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、食品製造・物流を支える人の賃金を高めながら、異物や品質異常を見逃しにくい食品供給の仕組みにつながる可能性が高まります。[出典5・11・12]
一方で、改善点として2026年6月の株式会社アルティフーズ吸収合併後について、統合後の全社平均残業、有給取得率、労災件数、男女賃金差などの通年実績がまだ公表されていないことに加え、合併前の2026年2月期でも正規雇用の男女賃金比率が78.2%にとどまり、BCP訓練やサイバー復旧実績の会社単体開示も不足しています。[出典2・6]
この記事では、イオンフードサプライ株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。
イオンフードサプライ株式会社の企業審査結果
| 評価軸 | 得点 |
|---|---|
| Safety | 35/50 |
| Innovation | 18/25 |
| Protection | 17/25 |
| 総合点 | 70/100 |
| シビックランク | B |
評価時点:2026年10月
主な強みは、2026年の短時間組合員の時給平均7.61%引き上げ、合併前2025年度の平均残業16時間・有給休暇取得13.8日、年間休日123日、男性育児休業取得率100%、SQF・JFS-C認証、異物検出設備の24時間画像監視、全国各地域へ分散した製造・物流センターです。[出典3・5・6・8・11・12]
主な課題は、2026年6月1日に株式会社アルティフーズを吸収合併して従業員3,642人規模へ拡大した一方、合併後の新しい組織全体について残業、有休、男女賃金、育休、労災、離職率などの通年KPIがまだ揃っていないことです。合併前の2026年2月期では女性管理職比率15.1%、正規雇用の男女賃金比率78.2%でした。[出典1・2・6]
イオンフードサプライ株式会社とは|事業内容と人間への貢献
イオンフードサプライ株式会社は、イオングループの食品製造・加工・物流を担う企業です。畜産、水産、惣菜、農産、日配などの商品を加工し、全国のイオングループ店舗へ供給しています。2026年6月に株式会社アルティフーズを吸収合併し、製造・供給拠点と人員を統合しました。[出典1・2]
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | イオンフードサプライ株式会社 |
| 設立 | 1981年10月29日 |
| 代表取締役社長 | 戸田 茂則 |
| 本社 | 千葉県船橋市高瀬町24番6号 |
| 資本金 | 1億円 |
| 売上高 | 2,692億円(2026年2月期) |
| 従業員数 | 3,642人(2026年6月時点) |
| 主な事業 | 畜産・水産・惣菜等の製造加工、農産・日配等を含む食品物流 |
| 主な供給先 | イオングループのスーパーマーケット等 |
2026年6月の合併前はイオンフードサプライ2,172人、アルティフーズ1,126人と公表されていました。合併後は川崎・茨木などの拠点も統合し、現在の公式会社概要では従業員3,642人です。[出典1・2]
主な事業内容
イオンフードサプライは、生鮮食品や惣菜を店舗のバックヤードだけで加工するのではなく、プロセスセンターで集中加工し、店舗ごとに必要な商品を供給します。
例えば精肉では、原料肉の受け入れ、加工、盛り付け、包装、検品、出荷までをセンターで行います。惣菜では、調理・盛り付け・包装までを集中化し、店舗で行う加工負担を減らします。
物流では、センター管理システムとハンディ端末を連携させ、仕分けや積み込み時の誤りを減らします。AI需要予測と連携した生産計画、デジタル仕分け、配送データの可視化なども進めています。[出典8・13・14]
主な利用企業・取引先
主な供給先はイオンリテール、イオン東北、イオン九州など、イオングループのスーパーマーケットです。
2025年に本格稼働した新潟センターでは、イオンリテール新潟エリア、イオン東北、北関東エリアなどへ惣菜、水産、農産商品を供給します。[出典9]
商品供給だけでなく、店舗側の加工人員不足を補う役割もあります。プロセスセンターで加工を集約すれば、各店舗が同じ加工設備と人員を個別に持つ必要を減らせます。
事業による人間への貢献
食品スーパーでは、肉、魚、惣菜、野菜などを毎日安定して売場へ並べる必要があります。各店舗で全工程を行う場合、早朝から多数の従業員が加工・包装・値付けを行う必要があります。
イオンフードサプライは、こうした作業を大規模なプロセスセンターへ集約し、設備・品質管理・物流を共通化します。例えば店舗で肉を切り、盛り付け、包装する作業の一部をセンターへ移せば、店舗従業員は売場管理や接客へ時間を使いやすくなります。
一方、センター側では大量の食品を扱うため、機械への巻き込まれ、刃物、重量物、低温環境、長時間の立ち作業など別の負担が生じます。そのため、食品を効率よく供給できることだけでなく、センターで働く人の賃金、休息、安全、技術導入後の雇用まで含めて評価します。
Safety|35/50
イオンフードサプライのSafetyでは、2026年の時給7.61%引き上げ、合併前の平均残業16時間、有休13.8日、男性育休100%、充実した福利厚生、労働組合、SQF・JFS-Cと異物検出監視を高く評価します。一方、2026年6月の合併後については新組織全体の労働時間・労災・男女賃金などの通年実績がまだ公表されておらず、正規雇用の男女賃金差も残っています。
賃金・利益の還元|8/10
2026年春季生活闘争では、イオンフードサプライ労働組合の短時間・有期・契約等組合員1,879人について、平均時給1,301円に対し99円・7.61%の引き上げ回答が確認できます。[出典5]
時給99円の上昇は、月80時間勤務なら単純計算で月7,920円、月120時間なら月1万1,880円の増収です。食費や光熱費が上がる中で、生活費へ直接使える収入を増やす規模です。
正社員についても2024年の労使妥結では、定期昇給等を含む総額で6.37%の賃金改善が確認できます。[出典5]
現在の新卒採用では全国勤務の大卒初任給が月27万2,900円、大学院卒28万3,700円、地域勤務の大卒25万5,100円で、時間外勤務手当は固定残業ではなく別途支給です。[出典3]
短時間労働者への7.61%引き上げと正社員の賃金改善を確認できるため8/10点です。一方、2026年6月の合併後に統合された正社員全体の平均ベースアップ率、平均給与、中央値はまだ公表されていません。合併後の全雇用区分について実質ベースアップ率と給与中央値を毎年公開し、物価上昇を上回る賃上げを継続できれば10/10点を検討できます。
労働時間・休息|6/10
採用情報では年間休日123日、長期休日18日、指定有給休暇7日があります。2025年度の採用データでは月平均残業16時間、平均有給休暇取得日数13.8日です。[出典3・4]
月16時間は20勤務日で単純換算すると1日約48分です。食品製造・物流では早朝・交替勤務が発生しやすいことを考えると、平均残業が20時間を下回る点は評価できます。
転職会議の投稿者集計では残業22.5時間/月、有給消化率72.9%、Yahoo!しごとカタログでは残業28.8時間/月、有給消化率68.0%と、会社の採用データより悪い数値があります。媒体の投稿者・時期が異なるため、会社公式に近い採用データを採点の基礎にし、口コミは職場差の補助情報として扱います。[出典18・19、情報ランクB]
2025年度データは合併前の組織を中心とした実績であり、2026年6月以降の統合会社3,642人全体の残業・有休はまだ通年公表されていません。
平均残業16時間、年休123日、有休13.8日を評価して6/10点です。合併後の全社で月平均法定外労働20時間以下、有休取得率80%以上、月60時間超比率0%に近い状態を毎年公開できれば8/10点、残業10時間台前半・有休90%以上まで進めば10/10点を検討できます。
雇用の安定・待遇の公平性|3/5
2026年6月の吸収合併後も新卒、中途、パート採用を継続しています。2026年10月時点でも茨木センターなどで増員を含む求人が確認できます。[出典16]
合併前の2026年2月期では、女性管理職比率15.1%、男女賃金比率は全労働者66.3%、正規雇用78.2%、パート・有期99.8%です。男性育児休業等取得率は100%でした。[出典6]
パート・有期では男女賃金がほぼ同水準ですが、正規雇用では女性の平均賃金が男性の78.2%です。女性管理職15.1%も、会社が掲げる30%目標には届いていません。
継続採用と雇用維持を評価しつつ、正規雇用の男女賃金・管理職差が残るため3/5点です。女性管理職比率30%以上、正規雇用の男女賃金比率90%以上を実現し、職位・職種・勤続年数別の差まで公開できれば4~5/5点を検討できます。
福利厚生・育児・介護|5/5
新卒採用では、育児休職、育児勤務、看護休暇、介護休職・勤務、再雇用制度、借上住宅補助、イオングループ共済会、従業員買物割引、確定拠出年金、持株会、財形貯蓄、資格取得・自己啓発支援などを確認できます。[出典3]
パート従業員にも、年次有給休暇、有給の看護休暇、買物割引、社員登用制度、一定条件下の社会保険、共済制度、勤続条件を満たした賞与などがあります。[出典7]
合併前の2026年2月期では男性育児休業等取得率100%です。制度があるだけでなく、男性も実際に取得している点を評価できます。[出典6]
育児・介護、住居、年金、買物支援、非正規向け制度と利用実績まで確認できるため5/5点です。合併後も男女別育休取得率、平均取得日数、復職率を継続して公開することが望まれます。
人権・ハラスメント・労使関係|4/5
会社は、国籍、性別、年齢、障害、性的指向・性自認などによる差別を行わない方針を掲げ、外国人、障害者を含む多様な人材の雇用を進めています。パートタイマーを含む全従業員に年1回以上の教育を行い、階層別研修や資格支援も実施しています。[出典10]
イオンフードサプライ労働組合が存在し、2026年春闘で短時間組合員の賃金交渉結果が公表されているため、労使交渉が実際に機能していることも確認できます。[出典5・17]
一方、対象会社単体のハラスメント相談件数、認定件数、是正件数、再発率、研修受講率は公表されていません。
方針、全従業員教育、労働組合と具体的な賃金交渉を評価して4/5点です。相談・調査・是正・再発防止の結果まで毎年公開できれば5/5点を検討できます。
労働安全・健康|4/10
イオンフードサプライは、定期健康診断、事後フォロー、ストレスチェック、メンタルヘルス対策、長時間労働削減、労働災害撲滅を健康経営の施策として掲げています。2025年、2026年には健康経営優良法人の認定も受けています。[出典10]
健康診断やストレスチェックを定期的に実施し、異常がある人を医療・産業保健につなげれば、病気やメンタル不調の早期発見につながります。
一方、対象会社単体の最新の死亡労災、休業災害件数、度数率・強度率、フォークリフトや機械巻き込まれ事故、健康診断受診率などの結果は公表されていません。2026年6月の合併後は対象拠点も増えており、新会社全体の安全KPIは特に重要です。
安全・健康管理の制度と第三者認定は確認できるため4/10点です。合併後の全センターについて死亡・重大労災0、休業災害件数、度数率・強度率を毎年公開し、継続低下を確認できれば6~8/10点、業界内でも低い事故率を複数年維持できれば10/10点を検討できます。
商品・サービスの安全|5/5
2026年6月時点で、南関東センター、Craft Delica船橋、西関東センター、川崎センター、中部センター、茨木センター、兵庫センターなどがSQF認証を取得し、長泉センターはJFS-C認証を取得しています。第三者監査を継続して受ける食品安全管理体制です。[出典11]
工場では金属検出器やX線検査機の画像を24時間監視し、異物を検出した商品は自動的にラインから排除され、品質管理担当者が画像と隔離品を確認します。[出典12]
原材料の仕入れ先も社内基準で事前審査し、賞味・消費期限に安全期間を設け、微生物検査を実施します。薬剤・洗剤の保管管理、トレーサビリティ、50人以上のHACCP・SQF教育人材の配置も行っています。[出典11・12]
食品を大量生産する会社で、第三者認証、原料管理、異物自動排除、24時間監視、検査、教育を複数段階で組み合わせているため5/5点です。
従業員・元従業員の口コミ
転職会議では口コミ138件、投稿者集計の残業は22.5時間/月、有給消化率72.9%です。会社採用データの残業16時間より悪い値ですが、投稿者の職場・時期が異なるため補助情報として扱います。[出典18、情報ランクB]
2025年頃の20代前半・女性・正社員の投稿には、「長期休暇15日、最大3回に分けて取ることができる。」とあります。合併前の職場経験ですが、長期休暇を実際に利用できる部署があることを示します。[出典18、情報ランクB]
同じく2025年頃の投稿には「繁忙期が多く、繁忙期には残業がザラにある。」という記述もあり、平均値だけでは見えない繁忙期の負担がある職場も示されています。[出典18、情報ランクB]
Yahoo!しごとカタログでは残業28.8時間/月、有給消化率68.0%で、2020年勤務・2022年投稿の製造職経験では「製造職だと体力勝負みたいなところもある」と書かれています。古い投稿であり、現在の設備や合併後の職場にそのまま当てはめませんが、食品工場で身体負担を減らす自動化が重要な理由を示す補助情報です。[出典19、情報ランクB]
Indeed、OpenWork、エンゲージ会社の評判も確認しましたが、現在の合併後法人について採点を変更できるだけの具体的な新しい投稿本文は十分に公表されていません。
SNS・匿名掲示板の確認結果
Xなどの一般SNS、5ちゃんねる、爆サイについて、社名と「残業」「給与」「夜勤」「労災」「パワハラ」「AI」「自動化」「人員削減」「アルティフーズ」などを組み合わせて確認しました。
2026年の合併後法人について、現職・元職であることや勤務拠点を確認でき、採点を変更できるほど具体的な従業員投稿本文は今回の公開情報から確認できませんでした。
公開投稿が少ないことを働きやすさの証明には使いません。合併後の職場実態については、今後の従業員口コミと会社単体KPIを追う必要があります。
Innovation|18/25
イオンフードサプライのInnovationでは、AI需要予測と生産計画の連携、物流センター管理システム、デジタル仕分け、プロセスセンター集約、配送データ可視化などを評価します。店舗と物流で人が行っていた発注・加工・仕分け・確認作業を減らす設計は具体的ですが、削減人時が自社社員の残業・休日・賃金へどの程度返ったかの定量公開は不足しています。
作業負担・危険の削減|6/10
2024年に稼働したCraft Delica船橋は、AIオーダーによる需要予測と生産計画を連携し、店舗から集約した惣菜製造を行う次世代型プロセスセンターです。約1,500店舗への供給を想定し、店舗側の加工負担と食品ロスの削減を目的としています。[出典13]
物流では、センター管理システムとハンディ端末を連携させ、仕分け・積み込み時の誤りを防ぎます。配送データを可視化した実証では、トラックの待機や非効率な配送ルートを特定し、便数や物流コストの削減につなげました。[出典8・14]
人が紙や経験だけで発注数量を考える仕事、商品を目視だけで仕分ける仕事、トラックの待機状況を後から手作業で集計する仕事をデジタルへ移すため、反復作業とミスを減らす方向は明確です。
一方、自社社員について「1日何分の発注時間が減った」「仕分け人時が何%減った」「重量物作業が何kg・何回減った」という統一的な実測値は公表されていません。
具体的な工程置換は確認できるため6/10点です。複数センターで導入前後の作業時間、歩行距離、荷役重量、事故リスクを測定し、30%以上など大幅な削減を公開できれば8~10/10点を検討できます。
商品・サービスの改善|5/5
2025年には新潟センターが稼働し、惣菜、水産、農産を一つの拠点から新潟・東北・北関東へ供給する体制を拡張しました。2026年6月にはアルティフーズを吸収合併し、川崎・茨木などの生産拠点と技術・調達・供給網を統合しました。[出典2・9]
会社は合併目的として、生産・供給拠点、製造ノウハウ、原料調達力、生産技術、供給ネットワークを統合し、より速く効率的な商品供給と品質の標準化を進めることを掲げています。[出典2]
新センター、AI連携、合併による供給網拡張を複数年継続しているため5/5点です。
改善成果の人間への還元|2/5
AI需要予測、店舗加工のセンター集約、配送効率化は、人が発注・加工・仕分け・待機へ使う時間を減らす仕組みです。配送データの実証ではトラック便数や物流コストの削減という成果も確認されています。[出典13・14]
2026年には短時間組合員の時給7.61%引き上げも確認できます。[出典5]
一方、この賃上げがAI・物流効率化による生産性改善を原資として実施されたと会社が直接説明しているわけではありません。DX導入センターで残業が何時間減ったか、有休が何日増えたか、必要人数が減った場合に何人を別業務へ再配置したかも公表されていません。
効率化と賃上げの両方は確認できますが、因果と配置転換の結果が不足しているため2/5点です。導入前後の残業、休暇、必要人数、配置転換、賃金を同じ対象範囲で公開し、人員削減ではなく休息や高付加価値業務へ返った実績を示せれば3~5/5点を検討できます。
研究開発・現場改善の継続|5/5
Craft Delica船橋、新潟センター、物流デジタル化、AI需要予測、品質監視、2026年のアルティフーズ統合など、製造・物流・品質の改善を複数年継続しています。[出典2・9・13・14]
設備投資とシステム改善を一度の実証で終わらせず、対象地域・商品カテゴリー・拠点を広げているため5/5点です。
自動化・AI導入後の雇用状況
イオンフードサプライではAI需要予測、生産計画連携、物流デジタル化など、省人化につながり得る技術を導入しています。
一方、2026年6月にはアルティフーズを吸収合併して従業員3,642人規模となり、現在も新卒・中途・パート採用を継続しています。2026年10月時点でも茨木センターなどで増員求人があります。[出典1・16]
求人、報道、従業員口コミ、X、5ちゃんねる、爆サイを確認しましたが、AIや自動化を理由とする大規模な希望退職、解雇、採用停止、契約打ち切りを直接示す公開情報はありません。
ただし、合併による従業員数増加は自動化が雇用を守ったことの証明ではありません。AI導入後にセンター別の必要人数がどう変化し、余力をどの仕事へ再配置したのかは公表されていません。
今後は自動化前後の部門別従業員数、求人、契約更新、配置転換、退職、残業を継続公開し、技術が人員整理ではなく負担軽減へ使われたことを示す必要があります。
Protection|17/25
イオンフードサプライのProtectionでは、東北、関東甲信越、中部、近畿、九州へ分散した製造・物流センターと、船橋市の災害時物資供給協定に参加する食品コンビナートの一員であることを評価します。一方、対象会社単体のBCP訓練回数、サイバー技術対策、RTO・RPO、実災害での物資供給量は十分に公表されていません。
災害への備え・訓練|3/5
船橋市と京葉食品コンビナート協議会は災害時の食料・物資供給に関する協定を持ち、船橋市の公開資料ではイオンフードサプライが同協議会の構成企業として掲載されています。大規模災害時には、協議会企業がパン、飲料、その他の食品などを市へ供給する仕組みです。[出典15]
例えば地震で物流が混乱し、避難所の食料が不足した場合、市は事前に協定した食品企業群へ供給を要請できます。発災後に新しい仕入れ先を一から探すより、食品工場・物流センターを持つ企業へ早く要請できます。
一方、対象会社単体の直近年度のBCP訓練回数、安否確認率、出荷訓練時間、供給可能数量は公表されていません。
正式な協定枠組みと食品供給機能を評価して3/5点です。対象会社単体で年1~2回の訓練、初動時間、参加率、供給可能数量を公開できれば4~5/5点を検討できます。
生産・物流・調達の代替|5/5
2026年現在、東北の仙台、関東甲信越の新潟・南関東・船橋・新習志野・西関東・川崎、中部の長泉・中部、近畿の茨木・兵庫、九州の基山など、複数地域に製造・物流拠点を持っています。[出典8]
2025年には新潟センターが加わり、2026年のアルティフーズ吸収合併で川崎・茨木などの生産・供給能力も統合しました。[出典2・9]
食品カテゴリーも畜産、水産、惣菜、農産、日配に分散しています。一つの拠点・一つの商品群だけに依存しない供給構造は、工場停止や地域災害の際に代替を検討できる選択肢を増やします。
複数地域・複数機能の実在拠点と統合拡張を確認できるため5/5点です。拠点間の具体的な代替可能数量・切替時間まで公開されれば、供給継続力をさらに検証しやすくなります。
サイバー防衛・情報保護|2/5
会社の個人情報保護方針では、個人情報保護管理責任者・監査責任者を置き、従業員教育、定期監査、不適合時の改善、不正アクセス・紛失・改ざん・漏えいへの安全対策を行うとしています。[出典20]
受発注、生産計画、物流、従業員情報を扱う会社にとって、教育と監査を継続することは情報漏えい・不正利用を減らす基礎になります。
一方、対象会社単体のMFA、EDR、SOC、標的型メール訓練、脆弱性診断、ISO27001等の第三者認証、重大インシデント件数、RTO・RPOは公表されていません。
方針・教育・監査は確認できますが、技術対策と結果開示が不足しているため2/5点です。多要素認証、EDR、外部脆弱性診断、訓練結果、重大事故件数を公表できれば3~4/5点、第三者認証と低い事故水準を継続確認できれば5/5点を検討できます。
供給継続・復旧能力|4/5
イオンフードサプライは全国の複数センターへ製造・物流機能を分散し、2025年の新潟センター、2026年のアルティフーズ統合で供給網をさらに広げました。[出典2・8・9]
例えば関東の一つのセンターが停止しても、商品カテゴリーや供給エリアによっては他センター・グループ物流網からの振替を検討できる構造です。
一方、「南関東センター停止時に何時間以内にどのセンターへ何%振り替えるか」「基幹システム停止時に何時間で復旧するか」というRTO・RPOや代替訓練の結果は公表されていません。
実際の複数拠点と拠点拡張を評価して4/5点です。主要拠点別の代替可能数量、切替時間、システム復旧目標を定め、実地訓練で達成した結果を公開できれば5/5点を検討できます。
危機時の市民への対応|3/5
船橋市との協定に参加する京葉食品コンビナートの構成企業として、災害時に食品・飲料の供給要請へ応じられる枠組みがあります。[出典15]
また2022年には、生活困難を抱える子育て世帯3,200世帯への食品支援に協力した実績があり、第三者団体側からも支援実施が確認できます。[出典21]
食品製造企業が大量の商品を持つ強みを、通常販売だけでなく生活困難世帯や危機時の物資供給へ使うことは、市民の食料不足を直接減らします。
一方、地震・豪雨などの実災害で、対象会社自身が何トン・何食・何世帯へ供給したか、要請から何時間で出荷したかという定量実績は公表されていません。
正式な供給枠組みと実際の食品支援を評価して3/5点です。災害協定に基づく実供給量、初動時間、受益人数まで公開できれば4~5/5点を検討できます。
良いニュース|最近の前向きな動き
最近の前向きな動きでは、Safetyで短時間労働者の7%超の賃上げ、InnovationとProtectionで新潟センターの稼働とアルティフーズ統合、Safetyで食品安全認証の拡大が確認できます。イオンフードサプライの供給する商品を選ぶことは、食品製造・物流を支える人への賃金還元と、より安全で止まりにくい食品供給網を支えることにつながります。
2026年3月|短時間組合員1,879人の時給を平均99円・7.61%引き上げ(Safety)
2026年春季生活闘争では、短時間・有期・契約等組合員1,879人について、平均時給1,301円から99円・7.61%の引き上げ回答が確認できます。[出典5]
時給99円増は月120時間勤務なら単純計算で月1万1,880円の増収です。食品工場・物流センターを支える短時間労働者へ、事業成果を直接賃金として返す規模の改善です。
2026年6月|アルティフーズを吸収合併し、生産・供給網を統合(Innovation・Protection)
2026年6月1日、イオンフードサプライは株式会社アルティフーズを吸収合併しました。統合目的として、生産・供給拠点、製造ノウハウ、調達力、生産技術、供給ネットワークの一体化を掲げています。[出典2]
例えば一つの地域で需要が急増した場合、別法人だった工場・調達・物流を一体で調整できれば、原料調達や商品供給の判断を早めやすくなります。
一方、統合後の労働条件を旧会社の良い数字だけで判断することはできません。2027年以降は合併後の統一KPIを確認する必要があります。
2025年|新潟センターを本格稼働し、北日本の供給拠点を追加(Protection)
2025年、新潟センターが稼働し、惣菜、水産、農産をイオンリテール新潟、イオン東北、北関東方面へ供給する体制を整えました。敷地面積は4万623平方メートル、延床面積は1万3,744平方メートルです。[出典9]
北日本側に大型の加工・物流拠点が増えることで、関東側だけへ集中せず、より近い場所から商品を供給しやすくなります。
悪いニュース|問題となった動き
悪いニュースでは、Safetyの男女賃金・管理職格差と、合併後の労働・労災データがまだ揃っていない問題を扱います。改善されなければ、賃上げや食品安全が優れていても、女性が高い職位・賃金へ進みにくい状態や、統合後の新しい大規模組織で安全性が維持されているか外部から検証できない状態が残ります。
2026年2月期|正規雇用の男女賃金比率78.2%、女性管理職15.1%(Safety)
合併前の2026年2月期では、正規雇用の男女賃金比率78.2%、女性管理職比率15.1%でした。パート・有期では99.8%とほぼ同水準です。[出典6]
パート・有期の賃金差が小さい一方、正社員では女性の平均賃金が男性の約8割です。管理職比率も会社目標30%の半分程度にとどまっています。
職種・勤続年数・転居転勤の有無などの構成差が影響している可能性はありますが、結果として上位職・高賃金層に男女差が残っています。
2026年6月以降|合併後3,642人全体の労働・労災KPIが未公表(Safety・Protection)
2026年6月にアルティフーズを吸収合併し、現在の従業員数は3,642人です。[出典1・2]
一方、合併後の新しい組織全体について、平均残業、有休取得率、男女賃金比率、育休取得率、労災件数、度数率、離職率などの通年値はまだ公表されていません。
合併前のイオンフードサプライやアルティフーズの数字を足し合わせても、勤務制度、職種、集計対象が違うため、現在の会社の実績にはなりません。
統合で製造拠点と従業員が大きく増えたからこそ、2027年以降に同じ基準で全社KPIを公表することが必要です。
総合評価と、これから改善してほしいこと
イオンフードサプライ株式会社は70点、シビックランクBです。次のAランクは80点からなので、あと10点必要です。
時給7.61%の賃上げ、残業16時間、育児支援、SQF・JFS-C、24時間の異物検出監視、全国の拠点分散は強みです。一方、Aランクへ上がるには、合併後の新しい会社全体で労災と男女格差を改善・公開し、AI・物流DXの成果を社員の休息・配置転換へ返した結果を示し、BCP・サイバー復旧を実地検証する必要があります。
合併後の労災結果を毎年公開する|労働安全・健康 4/10 → 6/10
現在は健康診断、ストレスチェック、健康経営優良法人などの制度はありますが、合併後の死亡・休業労災、度数率・強度率は公表されていません。
2027年度以降、全センターについて死亡・重大労災0、休業災害件数、度数率、強度率、事故原因別件数を毎年公開し、前年より改善することを確認できれば、労働安全・健康を4/10から6/10へ引き上げる根拠になります。
改善幅は+2点で、他項目が同じなら72点・Bです。
参考企業は株式会社セブン&アイ・ホールディングスです。Google Drive上の現行審査では総合81点・Aで、持株会社単体の労働災害度数率・強度率を2020~2024年度の5年連続0.00と公表し、「労働安全・健康」10/10点です。[参考企業出典24]
イオンフードサプライも、食品安全と同じように働く人の安全を事故率で継続公開できれば、制度の存在ではなく結果で安全性を示せます。
女性管理職30%・正規雇用男女賃金90%以上を目指す|雇用の安定・待遇の公平性 3/5 → 4/5
合併前の女性管理職比率は15.1%、正規雇用の男女賃金比率は78.2%です。会社自身は女性管理職30%を目標にしています。[出典6]
合併後の全社で女性管理職比率30%以上、正規雇用の男女賃金比率90%以上を実現し、職位・職種・勤続年数別の差も公開できれば3/5から4/5へ引き上げる根拠になります。
改善幅は+1点で、他項目が同じなら71点・Bです。
参考企業は株式会社ミツウロコグループホールディングスです。Drive上の現行審査では総合84点・Aで、女性管理職比率47.4%、正規雇用の男女賃金比率91.5%を確認し、「雇用の安定・待遇の公平性」4/5点です。[参考企業出典22]
AI・物流DXの削減時間を社員へ返す|改善成果の人間への還元 2/5 → 4/5
現在はAI需要予測、デジタル仕分け、配送データ可視化などを導入していますが、削減した時間が社員の残業・休日・配置転換へどう返ったかは公表されていません。
各センターで導入前後の作業時間を測定し、例えば発注・仕分け・荷役時間を30%以上削減する。対象部署の残業を20%以上減らす。必要人数が減った工程では解雇ではなく検品・品質管理・設備保全などへ再配置し、人数を公表する。これらを確認できれば2/5から4/5への引き上げを検討できます。
改善幅は+2点で、他項目が同じなら72点・Bです。
参考企業はキリンビバレッジ株式会社です。Drive上の現行審査では総合74点・Bで、最大約25kgの茶葉投入をロボット化し、物流自動化の共同実証で生産性42%向上と人員の別業務への再配置を確認でき、「改善成果の人間への還元」4/5点です。[参考企業出典23]
BCP・サイバー復旧を訓練結果まで公開する|災害への備え 3/5 → 4/5、サイバー防衛 2/5 → 4/5、供給継続・復旧能力 4/5 → 5/5、危機時の市民対応 3/5 → 4/5
現在は全国へ拠点を分散し、災害時の食品供給枠組みもありますが、対象会社単体の訓練回数、システム切替時間、RTO・RPO、実災害での供給量が公表されていません。
年1~2回のBCP訓練を行い、主要センター停止時に別センターへ切り替える時間と代替数量を公開する。サイバー対策ではMFA、EDR、第三者脆弱性診断を導入し、バックアップからの復旧訓練とRTO・RPOを公表する。災害協定では要請から出荷までの時間、供給量、受益人数を記録する。これらを確認できれば、Protectionで合計+5点を検討できます。
改善幅は+5点で、他項目が同じなら75点・Bです。
参考企業は株式会社ミツウロコグループホールディングスです。Drive上の現行審査では「災害への備え・訓練」4/5、「供給継続・復旧能力」5/5で、複数年の安否確認訓練と埼玉・長野の2拠点BCPを確認しています。サイバー面ではウイングアーク1st株式会社がISO27001・27017・27018・27701、ISMAPを組み合わせ、「サイバー防衛・情報保護」5/5です。[参考企業出典22・25]
Aランクへ上がるための具体例
現在70点・Bランクで、Aランクの下限80点まであと10点です。
次の改善を組み合わせれば80点へ到達します。
| 改善項目 | 現在 | 改善後の目安 | 加点 |
|---|---|---|---|
| 労働安全・健康 | 4/10 | 6/10 | +2 |
| 雇用の安定・待遇の公平性 | 3/5 | 4/5 | +1 |
| 改善成果の人間への還元 | 2/5 | 4/5 | +2 |
| Protection4項目の改善 | 12/20 | 17/20 | +5 |
| 総合点 | 70/100 | 80/100 | +10 |
| シビックランク | B | A |
具体的には、合併後の全センターで死亡・重大労災0と事故率を公開し、女性管理職30%以上・正規雇用の男女賃金比率90%以上を実現します。AI・物流DXでは削減人時と配置転換を公開し、災害・サイバーでは実地訓練で代替供給時間とシステム復旧時間を検証します。
つまり、イオンフードサプライがAランクへ上がるためには、すでに強い食品安全と賃上げに加えて、「合併後の新会社で働く人の安全と公平性」「技術で浮いた時間の人への還元」「有事に何時間で復旧・供給できるか」を同じ会社単体の数字で示すことが必要です。
出典
1.イオンフードサプライ株式会社「会社概要」2026年6月時点【情報ランクA】
2.イオン株式会社・イオンフードサプライ株式会社「株式会社アルティフーズとの合併契約締結/合併に関するお知らせ」2026年2月~6月【情報ランクA】
3.マイナビ2027・2028「イオンフードサプライ株式会社 採用データ・募集要項」2026年確認【情報ランクA】
4.マイナビ2028「イオンフードサプライ株式会社 会社概要」平均残業・有休実績【情報ランクA】
5.日本労働組合総連合会・UAゼンセン「2026春季生活闘争/2024賃金闘争 イオンフードサプライ労働組合回答・妥結」【情報ランクA】
6.イオン株式会社「2026年2月期 有価証券報告書・主要子会社の人的資本指標」【情報ランクS】
7.イオンフードサプライ株式会社「パート・アルバイト採用 福利厚生・制度」【情報ランクA】
8.イオンフードサプライ株式会社「事業所・センター一覧」「物流・品質管理」【情報ランクA】
9.イオンフードサプライ株式会社「新潟センター本格稼働」2025年【情報ランクA】
10.イオンフードサプライ株式会社「人材・健康経営・ダイバーシティの取り組み」【情報ランクA】
11.イオンフードサプライ株式会社「SQF・JFS-C等の食品安全認証」2026年【情報ランクA】
12.イオンフードサプライ株式会社「品質管理・異物検出工程の24時間監視、トレーサビリティ、HACCP人材」【情報ランクA】
13.イオンフードサプライ株式会社「Craft Delica船橋・次世代プロセスセンター」【情報ランクA】
14.PAL株式会社等「イオンフードサプライ物流DX・DigiTrucks実証」2023~2024年【情報ランクA】
15.船橋市「災害時における食料等供給協定・京葉食品コンビナート協議会構成企業」【情報ランクS】
16.ハローワーク等「イオンフードサプライ株式会社 現行求人・増員求人」2026年【情報ランクS】
17.イオングループ労働組合連合会「加盟組合一覧・イオンフードサプライ労働組合」【情報ランクA】
18.転職会議「イオンフードサプライ株式会社の社員口コミ」【情報ランクB】
19.Yahoo!しごとカタログ「イオンフードサプライ株式会社の社員口コミ」【情報ランクB】
20.イオンフードサプライ株式会社「個人情報保護方針」【情報ランクA】
21.公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン等「子育て世帯への食品支援」2022年【情報ランクS・A】
22.Google Drive現行記事「株式会社ミツウロコグループホールディングスを企業審査|シビックランクA・84点/100点」【参考企業】
23.Google Drive現行記事「キリンビバレッジ株式会社の企業審査|74点/100点・シビックランクB」【参考企業】
24.Google Drive現行記事「株式会社セブン&アイ・ホールディングスを企業審査|シビックランクA・81点/100点」【参考企業】
25.Google Drive現行記事「ウイングアーク1st株式会社を企業審査|シビックランクA・81点/100点」【参考企業】
26.X、5ちゃんねる、爆サイ等の対象会社名・旧会社名・各センター名による公開検索【情報ランクB】
シビックランクの基準
| ランク | 点数 |
|---|---|
| S | 90~100点 |
| A | 80~89点 |
| B | 70~79点 |
| C | 60~69点 |
| D | 50~59点 |
| E | 40~49点 |
| F | 20~39点 |
| G | 0~19点 |
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報 |
| A | 企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言など、発信主体を確認できる公表情報 |
| B | 従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報 |
