MENU

株式会社安曇野ミネラルウォーターを企業審査|シビックランクC・65点/100点|月残業1時間・生産能力2倍の自動化を評価、年間休日表記差と労災・BCP開示が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

今回審査する株式会社安曇野ミネラルウォーターは、総合65点、シビックランクCです。

株式会社安曇野ミネラルウォーターの特に強い点は、2024年10月に新工場を完成させ、生産能力を従来の約2倍へ高めながら、自動化によって生産ラインの必要人数を従来と同程度に維持していることです。さらに2026年の公的求人では、製造職の月平均時間外労働が1時間とされています。

そのため、この企業のミネラルウォーターを購入すれば、人が繰り返していた製造作業を機械へ移し、生産性の向上を長時間労働ではなく設備投資で実現する企業に売上が集まり、働く人が生活時間を確保しながら生活に必要な水を大量供給できる社会につながる可能性があります。

一方で、改善点として、年間休日が公的求人では110日、別の2026年求人では128日と掲載されており、現在の全社員共通の正式な休日数を外部から判断しにくい状態です。また、会社単体の労働災害件数、度数率、男女賃金差、有給取得率、メンタルヘルス指標、BCP訓練の実測復旧時間などの公開情報が不足しています。

この記事では、株式会社安曇野ミネラルウォーターの強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

株式会社安曇野ミネラルウォーターの企業審査結果

安曇野ミネラルウォーターは、少人数の地域企業でありながら全国向けのミネラルウォーターを製造し、大手コンビニ向けPBも手掛けてきた企業です。

2024年の新工場では設備自動化と職場環境改善を同時に進めており、Innovationはかなり高く評価できます。災害時の水供給についても、安曇野市、大町市、池田町など地域自治体との協定が確認できます。

一方、人事・安全・危機管理に関する結果データの公開は大企業と比べて少なく、特にSafetyとProtectionでは「制度があるか」より「実際にどうだったか」を判断しにくい状態です。

評価軸得点
Safety30/50
Innovation21/25
Protection14/25
総合点65/100
シビックランクC
主な強み主な課題
2026年公的求人で月平均残業1時間年間休日が110日・128日と媒体によって異なる
月給20万~25万円、賞与年2回・計2か月実績平均年収・賃上げ率の継続データ非公表
子ども1人につき月2万円の家族手当を確認男女賃金差・女性管理職比率非公表
育児休業取得実績あり労災件数・度数率・強度率非公表
生産能力を約2倍へ拡大夜勤を含む2~3交替制
自動化しても生産ライン人数を増やさず生産能力向上自動化後の賃金・休日への還元額は非公表
地下130mから採水、第三者水質検査を実施工場が安曇野の1地域へ集中
安曇野市・大町市・池田町などと災害時物資供給協定BCPのRTO・RPO、サイバー復旧時間非公表
地域高校へ備蓄水を寄贈単体の重大障害・復旧KPI非公表

事業内容と人間への貢献

株式会社安曇野ミネラルウォーターは2012年3月設立の飲料メーカーです。本社・工場は長野県安曇野市穂高有明5945番地100にあり、代表取締役は新井泰憲氏です。

Gビズインフォでは、厚生年金・健康保険の被保険者数として37人が確認できます。採用サイトの社員インタビューでも約30人規模という説明があり、大企業ではありません。

基本情報

項目内容
会社名株式会社安曇野ミネラルウォーター
法人番号7100001025319
設立2012年3月
本社・工場長野県安曇野市穂高有明5945番地100
代表者代表取締役 新井泰憲
主な事業ミネラルウォーターの製造・販売、PB製造
社会保険被保険者数37人
主な商品2Lミネラルウォーター、「はつそら」など
主な製造拠点安曇野市穂高有明の本社工場

2014年には大手コンビニエンスストアのPB製造を受注し、その後取引先を広げています。

主な事業内容

同社は、安曇野市穂高有明の地下130mから原水を採水し、マイクロフィルターで濾過・除菌した後、自社工場でブロー成型したPETボトルへ充填します。

その後、ラベル装着、段ボール包装、品質検査、パレット積載、出荷までを行います。水質については社内基準に基づく検査に加え、定期的な第三者機関による検査を行うとしています。

新工場では1分間に250~300本を製造でき、旧工場の150本から約1.6~2倍へ能力が拡大しました。

事業による人間への貢献

水は、生きるために欠かせない商品です。

日常の水分補給だけでなく、地震、豪雨、停電などで水道が止まった場合、ペットボトル水は生活を維持するための重要な備蓄品になります。

安曇野ミネラルウォーターは、安曇野市とは「災害時における飲料水の供給等に関する協定」を締結しており、災害時にペットボトル飲料水を優先供給し、運搬にも協力する体制を持っています。

大町市とも2023年8月に応急生活支援物資供給協定を締結しています。池田町にも同様の災害時協定が確認できます。

つまり、平時に売る水の生産設備が、そのまま災害時の地域インフラになります。

Safety|30/50

Safetyでは、働く人の賃金、時間、休息、待遇、安全と、消費者が安心して水を飲めるかを評価します。

安曇野ミネラルウォーターでは残業の少なさ、育児支援、新工場の職場環境改善を高く評価できます。

一方、夜勤を含む交替制であること、休日数の掲載差、労災・男女待遇などの結果データが不足していることが得点を抑えています。

賃金・利益の還元|6/10

2026年の製造職求人では、基本給は月20万~25万円です。賞与は年2回、前年度実績で計2か月分とされています。

固定残業代はありません。

別の2026年求人では、「2026年新人事制度」を導入し、仕事を覚えてラインリーダーなど等級が上がると給与も上がる仕組みを導入したとしています。

さらに、子ども1人につき月2万円の家族手当があります。子どもが2人いれば月4万円となるため、子育て世帯への金銭支援としては比較的大きい制度です。

一方、会社全体の平均年間給与、給与中央値、基本給の前年比、物価上昇率に対する実質賃金、利益増加分のうち従業員へいくら還元したかは公開情報がありません。

そのため6/10点です。

基本給・賞与を雇用区分別に継続公開し、物価上昇率を上回る実質賃金改善が確認できれば8~10点を検討できます。

情報ランク:A~S。

労働時間・休息|7/10

2026年のハローワーク求人を転載した求人情報では、製造職の月平均時間外労働は1時間です。36協定の特別条項も「なし」とされています。

これは製造業として非常に少ない残業時間です。

社員インタビューでも、早番は6時45分出勤、15時45分退勤で、「時間の融通が利く」「休みを取りやすい」という説明があります。

一方、勤務は2交替制で、今後3交替へ移行する可能性があるとする公的求人があります。新工場の説明でも、3交替稼働と夜勤勤務者がいることが明記されています。

年間休日については、公的求人由来の掲載で110日、別の2026年求人では128日となっており差があります。

雇用区分、勤務シフト、採用時期などによる違いの可能性はありますが、会社公式の統一された現在値を確認できません。

残業1時間を強く評価しつつ、夜勤と休日数の不一致を考慮して7/10点です。

会社全体の年間休日、有給取得率、勤務間インターバル、夜勤回数、年間総実労働時間を公開できれば9~10点を検討できます。

情報ランク:S~A。

雇用の安定・待遇の公平性|3/5

Gビズインフォでは社会保険被保険者37人が確認できます。公式採用サイトでは製造、品質保証、総務、営業、経営サポート部の募集が行われています。

2024年には新工場を建設して生産能力を拡大し、現在も採用を続けているため、事業縮小や大規模な雇用削減を示す動きは確認していません。

一方、女性管理職比率、男女賃金差、正規・非正規雇用比率、離職率、平均勤続年数は公開情報が不足しています。

そのため3/5点です。

男女・雇用形態・職種別の賃金と離職率を公開し、不合理な差が小さいことを確認できれば4~5点を検討できます。

福利厚生・育児・介護|4/5

公的求人では育児休業の取得実績が「あり」とされています。社会保険、退職金共済、再雇用制度も確認できます。

別求人では、産前産後休暇、育児休暇、GW、夏季、年末年始休暇などが掲載されています。

子ども1人につき月2万円の家族手当もあり、子育て中の社員への支援は比較的強いと評価できます。

ただし、男性・女性別の育児休業取得率、復職率、介護休業利用実績は公開されていません。

そのため4/5点です。

人権・ハラスメント・労使関係|2/5

安曇野ミネラルウォーターは、会社理念として「メンバーとその家族の物心両面の幸せ」や、従業員が自己表現・自己実現できる工場を目指すことを明示しています。

新工場でも、休憩・交流用のイノベーションルームを整備しています。

一方、対象会社単体の人権方針、ハラスメント相談窓口、内部通報件数、相談件数、認定・是正・再発状況、労使協議の結果は公開情報が不足しています。

理念は評価しますが、制度が実際に機能した結果を確認できないため2/5点です。

労働安全・健康|4/10

新工場は、従業員の働きやすさと健康面にも配慮した機械構成・工場設計とされています。

夜勤従業員がいつでも休めるよう休憩スペースを設置し、機械構成を旧工場よりシンプルにして自動化部分を増やしています。

製造現場では機械設備、フォークリフト、夜勤などがあるため、一般事務職より労働災害リスクがあります。公式社員インタビューでもフォークリフトを扱う業務が確認できます。

しかし、死亡事故、休業災害、労災件数、度数率、強度率、ヒヤリハット件数、健康診断受診率などを対象会社単体で比較できる公開情報は不足しています。

そのため4/10点です。

死亡・重篤事故0、労災件数、度数率を年度ごとに公開し、低水準を維持できれば7~10点を検討できます。

商品・サービスの安全|4/5

原水は地下130mから採水し、マイクロフィルターで濾過・除菌した後、クリーン度の高い環境で充填しています。

製品は社内品質基準で検査し、定期的に第三者機関による水質検査も実施しています。

会社沿革を基にした公開情報では2016年1月にFSSC22000認証を取得した記録があり、2025年の食品安全専門誌でもFSSC22000への取り組みを通じて大手コンビニPB製造を実現した事例として取り上げられています。

また2025年11月にはPFASへの取り組みについて会社から情報発信しています。

今回の調査では、2026年までの直近で同社を原因企業とする重大な大規模飲料回収や行政処分は確認できませんでした。

一方、現在のFSSC22000認証範囲・有効期限や、水質検査の各項目・数値を常時一覧化した資料までは確認できないため4/5点です。

従業員・元従業員の口コミ

大手口コミサイトで確認できる投稿数は非常に少なく、会社全体を統計的に判断できる状態ではありません。

そのため、働き方については公的求人と会社公式の社員インタビューを優先します。

公式インタビューでは、製造社員から「休みをとりやすい」、勤務時間の融通が利くという説明があります。

一方、これは会社が掲載した社員インタビューであるため、独立した従業員口コミとは扱いません。

Indeedでは面接体験の掲載はありますが、勤務実態を判断できる十分な口コミ数は確認できません。

情報ランク:A~B。口コミ情報自体は不足。

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる等について、会社名と「残業」「夜勤」「事故」「退職」「パワハラ」などを組み合わせて確認しました。

今回確認できた範囲では、投稿者が同社社員であること、勤務時期、職種、雇用形態を確認でき、今回の採点を変更するほど具体的な投稿は確認できませんでした。

そのため、匿名情報による追加の加点・減点は行っていません。

Innovation|21/25

Innovationは安曇野ミネラルウォーターの最大の強みです。

特に2024年の新工場では、設備の自動化によって「人を増やして生産量を増やす」のではなく、同程度の人員で約2倍の生産能力を実現しています。

これは「最新設備を入れた」という抽象的なDXではなく、必要人数と生産能力の関係が明確な改善です。

作業負担・危険の削減|9/10

旧工場は1分間150本程度の生産能力でした。

2024年10月に完成した新工場では1分間250~300本となり、生産能力は約1.6~2倍へ向上しています。

会社は、機械構成を旧工場よりシンプルにし、自動化する部分を増やしたことで、生産能力を約2倍にしながら「生産ラインの人数はこれまでと変わらない人数を維持できる」と説明しています。

つまり、生産量を倍にするために単純に倍の人員・作業量を投入したわけではありません。

PETボトルは工場内でブロー成型され、完成品のパレット積載も機械化されています。

大量の2Lペットボトルは重量も大きいため、人が行う搬送・積載を機械へ移す意味は大きいです。

非常に具体的な自動化成果があるため9/10点です。

今後、導入前後の一人当たり作業時間、重量物取扱量、事故件数まで公開できれば10/10点を検討できます。

商品・サービスの改善|4/5

新工場稼働に伴って、自社ブランド商品を「はつそら」へリニューアルしています。

従来の長方形ボトルから、持ちやすい正方形ボトルへ変更しました。

生産能力向上と同時に、消費者側の持ちやすさも改善しています。

一方、使いやすさ、輸送効率、プラスチック使用量などが具体的に何%改善したかまでは公開されていません。

そのため4/5点です。

改善成果の人間への還元|3/5

新工場では「生産速度・効率を高め、人への投資時間を最大化する」という考え方を掲げています。公式サイトも「より人らしく働ける環境を整える」ため新工場を作ったと説明しています。

実際、公的求人では月平均残業1時間という非常に低い数字が確認できます。

新工場には夜勤者向けの休憩スペースや、従業員同士が交流・休息できるイノベーションルームも設けています。

自動化と働きやすさ改善が同時に進んでいることは評価できます。

一方、「自動化によって残業が何時間減ったのか」「利益増を給与へ何円還元したのか」という導入前後の因果データは公表されていません。

そのため3/5点です。

研究開発・現場改善の継続|5/5

2012年の創業後、井戸掘削、工場建設、2014年の大手コンビニPB受注、食品安全管理、新工場建設へと段階的に生産体制を高度化しています。

2024年には新工場を稼働し、2025年には新ブランド商品を発売しました。

設備投資を単発で終わらせず、生産・品質・商品改善を続けているため5/5点です。

自動化導入後の雇用状況

新工場は生産能力を約2倍へ高めながら、生産ライン人数を従来と同程度に維持できる設計です。

これは「人を半分に削減した」という意味ではありません。

現在も製造、品質保証、総務、営業、経営サポートなど複数職種を募集しています。

Gビズインフォでも社会保険被保険者37人が確認できます。

今回の調査では、自動化を理由とした大規模希望退職、解雇、契約終了などは確認していません。

一方、自動化前後の従業員数、配置転換、採用人数、退職者数を時系列で公開している資料はありません。

現時点では「省人化で人を切った」よりも「同じ人数で生産能力を高めた」企業として評価しますが、今後も雇用推移を確認します。

Protection|14/25

Protectionでは、地震、豪雨、停電、設備故障、物流停止、サイバー攻撃などが発生しても、水を供給し続けられるかを評価します。

安曇野ミネラルウォーターは、自治体との災害協定と市民向け飲料水供給で強みがあります。

一方、製造拠点が同一地域に集中し、対象会社単体のBCP訓練、復旧時間、サイバー対策は公開不足です。

災害への備え・訓練|3/5

安曇野市とは2023年、災害時にペットボトル飲料水を優先供給し、運搬にも協力する協定を締結しています。

大町市、池田町とも災害時の物資供給協定を締結しています。

平時から自治体と協力方法を決めている点は評価できます。

一方、会社単体で地震・停電・断水・工場火災などを想定した防災訓練の頻度、非常用電源、復旧訓練結果を公表している情報は不足しています。

そのため3/5点です。

生産・物流・調達の代替|2/5

生産能力を約2倍へ増やした新工場は供給力を高めています。

一方、製造拠点は安曇野市穂高有明の同一地域に集中しています。旧第1工場については2025年に「フィナーレセレモニー」が行われた記録もあり、地理的に離れた複数工場による供給分散は確認できません。

大地震、広域停電、地下水・道路への影響などが同地域へ集中した場合の代替製造拠点を外部から確認できません。

そのため2/5点です。

別地域のOEM先や代替生産契約、代替物流網を明示できれば3~5点を検討できます。

サイバー防衛・情報保護|1/5

採用応募では履歴書、職務経歴書、生年月日、連絡先など個人情報を扱い、会社は個人情報保護方針を設けています。

一方、製造制御システムや社内ITについて、MFA、EDR、バックアップ分離、ランサムウェア対策、侵入テスト、復旧訓練などの公開情報は不足しています。

飲料工場ではサイバー障害によって生産設備や受発注が止まる可能性があるため、方針だけで高得点にはできません。

そのため1/5点です。

供給継続・復旧能力|3/5

新工場では旧工場の約1.6~2倍となる1分250~300本の生産能力を持ちます。

生産設備自体の能力は高く、平時の需要増へ対応しやすくなっています。

一方、停電、設備故障、井戸障害などが発生した場合の目標復旧時間、予備設備、部品在庫、非常用電源、RTO・RPOを公開している情報は不足しています。

そのため3/5点です。

「何時間で製造再開できるか」という訓練結果まで示せれば4~5点を検討できます。

危機時の市民への対応|5/5

安曇野市、大町市、池田町と災害時の水・生活物資供給について協定を持っています。

さらに2025年には、猛暑・災害への備えとして地元高校へミネラルウォーターを備蓄水として寄贈しました。

水を製造する会社が、自社商品を地域防災へ実際に使っている点は明確な人間貢献です。

複数自治体との協定と平時からの備蓄支援を確認できるため5/5点です。

良いニュース・最近の前向きな動き

最近の安曇野ミネラルウォーターでは、生産性、働き方、防災の3方向で前向きな動きがあります。

2024年10月 生産能力約2倍の新工場を完成

旧工場は毎分150本でしたが、新工場は毎分250~300本を製造できます。

自動化を増やすことで、生産ライン人数を従来と同程度に維持しながら生産能力を約2倍へ高めました。

生産を増やすために人の残業を増やすのではなく、設備側を改善した点がInnovationで最も高く評価した部分です。

新工場で夜勤者向け休憩スペースを整備

新工場は3交替で稼働し夜勤者もいるため、いつでも休める休憩スペースを設置しています。

休憩・交流用のイノベーションルームも設置され、「効率だけを求める工場」から働く環境そのものを改善しようとしています。

2026年求人で月平均残業1時間

ハローワーク由来の2026年求人では、月平均時間外労働1時間、36協定特別条項なしとされています。

夜勤・交替制という負担は残りますが、「工場勤務だから残業が多い」という状態ではない点は評価できます。

2025年 地元高校へ備蓄水を寄贈

猛暑や災害への備えとして、地元高校へ自社ミネラルウォーターを備蓄水として提供しました。

自治体との協定だけでなく、地域の教育機関へ平時から水を置く取り組みです。

悪いニュース・問題となった動き

今回の調査では、直近の重大な大規模商品回収、死亡労災、行政処分は確認していません。

一方、「問題が確認されない」ことと「安全実績が十分公開されている」ことは別です。

現在の主要課題は、労働・危機管理の重要指標が見えにくいことです。

年間休日が110日と128日で一致しない

2026年の公的求人由来情報では年間休日110日です。別の2026年求人では128日と掲載されています。

勤務区分や求人条件による違いの可能性がありますが、応募者にとって休日数は重要です。

会社公式採用ページで職種・シフト別の年間休日を明示し、どちらがどの社員に適用されるのか分かるようにする必要があります。

交替勤務・夜勤は残る

新工場は3交替で稼働しており、夜勤勤務者がいます。

公的求人では残業1時間と非常に少ないものの、夜勤そのものは睡眠・生活リズムへ影響します。

夜勤回数、勤務間インターバル、夜勤従事者の健康診断結果などを公開すると、安全性をさらに判断しやすくなります。

労働災害実績を確認できない

フォークリフトや製造機械を扱う職場ですが、休業災害件数、死亡事故件数、度数率、強度率は公開情報がありません。

新工場が「働きやすい」設計であるなら、その結果として事故が実際に少ないことまで数値で示してほしいところです。

一拠点集中リスク

自治体との災害協定は強みですが、製造拠点自体は安曇野地域へ集中しています。

災害時に水を供給する企業だからこそ、自社工場が被災したときの代替生産・代替物流まで準備することが重要です。

総合評価と、これから改善してほしいこと

現在65点・シビックランクCです。

次のBは70点からなので、あと5点必要です。

安曇野ミネラルウォーターは、企業規模の割にInnovationと地域防災がかなり強い企業です。

特に、生産能力を約2倍へ高めても生産ライン人数を増やさず、公的求人で残業1時間という状態を実現している点は、今回審査した飲料製造企業の中でも評価できます。

Cにとどまった理由は、現在の働き方が悪いからというより、「事故・賃金・男女格差・BCPの結果を外部から十分確認できない」ためです。

労災件数・度数率を公開してほしい

現在の「労働安全・健康」は4/10点です。

新工場の自動化や休憩設備は確認できますが、実際の事故件数が見えません。

死亡・重篤事故0、休業災害件数、転倒、機械事故、フォークリフト事故、度数率、強度率を年度ごとに公開し、安全な実績を継続できれば4→7点を検討できます。

+3点で65→68点です。

参考企業はKDDI株式会社です。現行審査では死亡0、労災1件、度数率0.05など結果まで公開しています。

現在の休日制度を一本化して公開してほしい

現在の「労働時間・休息」は7/10点です。

月平均残業1時間は強い結果ですが、年間休日110日と128日の両方が確認されます。

職種・勤務区分別に正式な年間休日、有給取得率、年間総実労働時間、夜勤回数を会社公式で公表し、主要職種で年間休日120日以上を実現できれば7→8点を検討できます。

+1点で66点です。

自動化による利益を賃金へどれだけ返したか示してほしい

現在の「改善成果の人間への還元」は3/5点です。

新工場は同じ人数で約2倍の生産能力を実現しました。

これは極めて大きな生産性向上です。

その成果を基本給・賞与へどれだけ還元したのか、導入前後の一人当たり給与、残業、休日、教育時間を公開し、実質賃金上昇まで確認できれば3→4点を検討できます。

+1点で66点です。

代替生産と復旧時間を公開してほしい

現在の「生産・物流・調達の代替」は2/5点、「供給継続・復旧能力」は3/5点です。

災害時には自治体へ水を供給する役割を担っていますが、自社工場が被災した場合の代替体制は外部から確認できません。

別地域の代替製造先、代替物流ルート、非常用電源、主要設備の予備部品を整備し、訓練で目標時間内に供給を再開できれば、生産・物流・調達の代替2→3点、供給継続・復旧能力3→4点を検討できます。

合計+2点です。

次のBランクへ上がる具体例

改善項目現在点→改善後加点
労働安全・健康4→7+3
労働時間・休息7→8+1
改善成果の人間への還元3→4+1
合計65→70+5

この3項目で実際の改善が確認できれば、総合65点から70点となり、シビックランクBへ上がります。

安曇野ミネラルウォーターの場合、Bへの最短ルートは新しい設備をさらに増やすことではありません。

すでに自動化された工場があります。

次に必要なのは、その工場によって「残業が少ない」「事故が少ない」「賃金が上がった」「社員が休める」という人間側の結果を継続して数字で見せることです。

出典一覧

1.株式会社安曇野ミネラルウォーター「企業情報」
2.株式会社安曇野ミネラルウォーター「工場へのこだわり」
3.株式会社安曇野ミネラルウォーター「生産ラインのご紹介」
4.株式会社安曇野ミネラルウォーター「採用情報」
5.Gビズインフォ「株式会社安曇野ミネラルウォーター」
6.2026年ハローワーク求人情報「ミネラルウォーター2Lボトル製造」
7.2026年製造職求人「製造アシスタント」
8.株式会社安曇野ミネラルウォーター「新工場竣工」
9.株式会社安曇野ミネラルウォーター「はつそら新発売」
10.安曇野市「災害時の協定締結について」
11.大町市「災害時における応急生活支援物資供給等の協力に関する協定」
12.池田町「災害時における応急生活支援物資供給等の協力に関する協定」
13.株式会社安曇野ミネラルウォーター「地域の高校へ備蓄水を寄贈」
14.月刊HACCP「株式会社安曇野ミネラルウォーター」掲載情報
15.長野県SDGs推進企業情報「株式会社安曇野ミネラルウォーター」

シビックランクの基準

シビックランク点数
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

株式会社安曇野ミネラルウォーターは65点のため、今回のシビックランクはCです。

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる公表情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

Sは第三者による裏づけがある情報として最も強く扱います。AとBは情報の性質が異なり、働き方の実態確認ではBが有用な場合もあります。口コミは時期・職種・拠点・件数を確認し、公式・公的情報と照合して使用します。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次