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株式会社利根川産業を企業審査|シビックランクB・73点/100点|RPA年360時間削減・有休72%とBCP認定を評価、労災・サイバーKPIと休暇評価2.93が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット
https://tousikyousomirai.com/?p=3511

今回審査する株式会社利根川産業は、総合73点、シビックランクBです。

株式会社利根川産業の特に強い点は、廃棄物収集・リサイクルという社会インフラを維持しながら、RPAによって毎日90分かかっていた入力作業を100%自動化し、年間約360時間を削減したことです。さらに2025年の全社有給休暇取得率72%、健康経営優良法人2026の継続認定、2026年7月の「事業継続力強化計画」認定まで確認できます。

そのため、この企業のサービスを利用すれば、東京の衛生環境と資源循環を支えながら、単純作業を人からデジタルへ移し、働く人が顧客対応や改善提案など人にしかできない仕事へ時間を使いやすい社会につながる可能性が高まります。

一方で、改善点として、株式会社利根川産業単体の死亡・休業労災、交通事故件数、度数率、強度率などの最新結果KPIが公開されていません。また、クラウドバックアップなどのBCP対策は進んでいますが、MFA、EDR、標的型メール訓練、重大サイバー事故件数、復旧時間といったサイバー防衛の結果も公開情報が不足しています。2025年組織サーベイでは「休暇のとりやすさ」2.93、「適切な評価」2.89と、社員自身が感じる課題も残っています。

この記事では、株式会社利根川産業の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

株式会社利根川産業の企業審査結果

株式会社利根川産業は、東京都足立区入谷に本社とリサイクル工場を置き、一般廃棄物・産業廃棄物の収集運搬、中間処理、RPF製造、PETボトルのフレーク化、発泡スチロール・古紙・金属・びんの再資源化などを行う企業です。2026年7月1日時点の従業員数は121人で、社員53人、パート・アルバイト68人です。

東京23区の700カ所を超える排出事業者を定期回収し、地域の衛生環境と事業活動を支えています。

評価軸点数
Safety34/50
Innovation22/25
Protection17/25
総合点73/100
シビックランクB

主な強み

最大の強みは、DXとリサイクル設備の導入効果を、人の負担削減まで具体的に示していることです。

RPAツール「Coopel」を使い、CSVから顧客システムへ手入力していた作業を自動化しました。従来は毎日90分以上、休み明けには4.5時間かかることもあった作業が自動化され、年間約360時間を削減し、入力ミスもゼロになったと公表しています。

さらに、2025年の全社有給取得率72%、健康経営優良法人2026、毎年の組織サーベイ、1on1、安全衛生委員会など、人を対象とする改善も継続しています。

主な課題

最大の課題は、「取り組み」は多数公開している一方、「事故・労災の結果」が十分に数値公開されていないことです。

同社は廃棄物収集車、破砕・圧縮・溶融設備、フォークリフトなどを扱うため、交通事故、巻き込まれ、転倒、火災などのリスクがあります。会社は安全衛生委員会、準備体操、安全運転ミーティング、消防訓練などを実施していますが、最新年度の死亡労災、休業労災、交通事故件数、度数率・強度率を会社単体で一覧化した公開データは確認できません。

また、2025年組織サーベイでは「休暇のとりやすさ」2.93、「適切な評価」2.89と、働く人自身が改善を求める項目があります。

事業内容と人間への貢献

利根川産業の仕事は、事業所から出るごみや資源物を回収し、適正に処理し、可能なものを再資源化することです。廃棄物の回収が止まれば、飲食店やスーパーでは生ごみがたまり、悪臭や衛生環境の悪化につながります。廃棄物処理は目立ちにくい一方、都市生活を維持する社会インフラです。

基本情報

項目内容
会社名株式会社利根川産業
本社東京都足立区入谷8-3-8
設立1986年5月16日
資本金2,000万円
代表取締役利根川 満彦
従業員数121人(社員53人、パート・アルバイト68人、2026年7月1日)
主な事業一般廃棄物・産業廃棄物の収集運搬、中間処分、リサイクル
主な再資源化RPF、PETフレーク、古紙、発泡スチロール、缶、びん
主なエリア東京23区、産業廃棄物収集は東京都・埼玉県・神奈川県・茨城県等

東京23区700カ所超の衛生環境を支える

一般廃棄物の定期回収では、700カ所を超える排出事業者を訪問しています。スーパー、飲食店、事務所などから出る廃棄物を日々回収することは、街中へのごみの滞留を防ぎ、事業活動を継続させる役割があります。

災害時や台風時にもごみ収集を可能な限り止めないことを会社として明示しており、生活インフラとしての役割がはっきりしています。

廃プラスチックをRPFや再生原料へ変える

同社は、廃プラスチックや再生しにくい紙・繊維・木くずなどをRPFへ加工しています。RPFは石炭・石油などの化石燃料を代替する固形燃料で、同社は石炭等と比べCO2排出を約30%抑えられると説明しています。

また、PETボトルは高純度フレークへ加工し、発泡スチロールは再生原料へ、缶は圧縮、びんはカレット化しています。単純に廃棄するのではなく、再び資源として使用できる形へ戻すことは、天然資源の使用と埋立量を減らすことにつながります。

Safety|34/50

Safetyでは、廃棄物収集ドライバー、工場スタッフ、事務スタッフが十分な賃金、休息、安全、健康支援を得られているかを評価します。

利根川産業は残業、有休、社員サーベイ、健康経営、安全活動を中小企業としてかなり詳しく公開しています。一方、ドライバーの年間休日110日、休暇のとりやすさへの不満、労災結果KPIの不足が満点を妨げています。

賃金・利益の還元|6/10

2026年9月掲載の廃棄物収集ルートドライバー求人では、月給33万2,000円~35万円です。試用期間は原則3カ月で時給1,250円からですが、中型・大型免許保有者や経験者は早期に本採用給与へ移行できるとされています。

賞与年2回、昇給年1回、資格取得支援もあり、AT限定解除や中型免許取得費用を会社が全額負担する求人があります。

6/10点とした理由は、現場ドライバーの給与が明確で、資格取得費も会社負担となっているためです。

一方、全社員の平均年収、2025年・2026年の平均賃上げ率、正社員・パート別賃金、実質賃金の推移は公開されていません。

全社の平均賃上げ率を毎年公開し、物価上昇率を上回る賃金改善を複数年確認できれば8/10点を検討できます。

労働時間・休息|8/10

採用サイトでは職種別の実態を公開しています。

収集ドライバーの月平均残業は約21時間、工場スタッフは約8時間、事務スタッフは原則0時間です。年間休日は収集ドライバー110日、工場スタッフ117日、事務スタッフ142日で、2025年の全社有給休暇取得率は72%です。

残業と有休を具体的な数字で公開している点は高く評価できます。

一方、2025年組織サーベイでは「休暇のとりやすさ」が2.93で、前回より0.29ポイント低下しました。社員の62%が「休暇のとりやすさ」を仕事で重視しているため、会社側も重要課題として認識しています。

そのため8/10点です。

ドライバーの年間休日を120日前後へ引き上げ、休暇のとりやすさのサーベイスコアを3.5以上まで改善できれば10/10点を検討できます。

雇用の安定・待遇の公平性|3/5

採用サイトでは、過去3年間に36人を採用し、現在20人が在籍していると公表しています。在籍割合は約56%です。

20代から70代まで働き、60歳定年後の再雇用制度もあります。男女構成は男性約66%、女性約34%です。

年齢や性別を問わず働ける点は評価できます。

一方、3年間での在籍56%は高い定着率とは言えず、男女賃金比率、女性管理職比率、正社員・パート間の賃金差、登用率は十分に公開されていません。

そのため3/5点です。

離職率を職種別に公開し、3年定着率70%以上、男女賃金比率90%前後、女性管理職比率20%以上を確認できれば4~5点を検討できます。

福利厚生・育児・介護|4/5

資格・免許取得支援、退職金、保養施設、健康診断、健康増進施策などが確認できます。

会社は2030年までに「業界一、健康になれる会社」を掲げ、社会保険未加入の従業員も含め年2回の健康診断を実施しています。

足立区のワーク・ライフ・バランス関連資料では、2030年までに介護・子育てなど従業員のライフステージ変化に寄り添う制度の構築・運用を目標にしています。

一方、男性育休取得率、介護休業取得者数、時短勤務利用者数などの実績値は十分に公開されていません。

そのため4/5点です。

人権・ハラスメント・労使関係|3/5

2025年3月の組織サーベイは回答率86%で、全体スコア3.23でした。「良好な人間関係」は3.46、「経営への信頼」は3.45と比較的高い結果です。

Indeedの2026年7月口コミでも、社員同士の関係や上司とのコミュニケーションを評価する投稿があります。

一方、サーベイでは「適切な評価」が2.89で最も低く、「多様な働き方」も2.98でした。

会社自身が悪い数字も公開し、評価制度や休暇制度を改善すると明言している姿勢は評価できますが、ハラスメント相談件数、内部通報件数、是正件数の公開はありません。

そのため3/5点です。

労働安全・健康|6/10

利根川産業は東京労働局のSafe Work TOKYOへ参加し、安全衛生方針を公開しています。

安全衛生委員会では労災発生事例、車両事故、病気・けが、労働時間などを共有しています。始業前にはストレッチを行い、転倒・けが防止にも取り組んでいます。

2026年には健康経営優良法人2026を継続取得し、安全運転ミーティングやセーフティードライブ表彰も実施しました。さらに入谷工場では抜き打ち消防訓練を行い、火災時の初動を確認しています。

6/10点とした理由は、制度・訓練・健康施策は非常に具体的な一方、最新の死亡労災、休業労災、交通事故、度数率・強度率を一覧で確認できないためです。

死亡事故0、休業労災件数、交通事故件数、度数率・強度率を毎年公開し、低い事故率を複数年維持できれば8~10点を検討できます。

商品・サービスの安全|4/5

利根川産業は産業廃棄物収集運搬・中間処理の許可を取得し、2026年10月には東京23区の事業系一般廃棄物収集運搬業の許可更新を公表しました。

中間処理ではISO14001を運用し、電子マニフェストにも対応しています。

廃棄物を受け入れた後に、契約・マニフェストに基づいて追跡し、適正処理することは、不法投棄や不適正処理を防ぐうえで重要です。

一方、誤回収、不適正処理、飛散、漏えい、顧客クレームなどの年間件数は公表されていません。

そのため4/5点です。

従業員・元従業員の口コミ

Indeedでは2026年7月時点で5件の口コミがあり、総合評価4.0です。勤務時間と残業4.0、給与と福利厚生3.8、定着率と昇進3.8、上司との関係4.3、企業文化4.5となっています。

2026年7月の投稿では、人間関係が良く、上司が話を聞き、ミスをした際も改善を一緒に考えるという内容があります。2025年5月の投稿でも、中型免許取得支援や福利厚生イベント、管理職との距離の近さが評価される一方、夏や冬の屋外作業は体力的に厳しいとされています。

口コミ件数は少ないため、会社全体を断定する材料にはしませんが、会社が公開する組織サーベイの「人間関係3.46」と方向性が一致している点は参考になります。

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイ等で「株式会社利根川産業」「足立区」「ごみ収集」と「残業」「パワハラ」「労災」「事故」「退職」などを組み合わせて確認しました。

今回、勤務時期・雇用形態・職種を確認でき、採点を変更できるだけの具体的な匿名掲示板原文は確保していません。

そのため、口コミについてはIndeedと転職会議、会社自身が公開した組織サーベイを優先しています。

Innovation|22/25

Innovationでは、廃棄物収集・リサイクルで人が行っていた反復作業や危険作業をどこまでデジタル化・機械化し、サービス品質と働き方を改善しているかを評価します。

利根川産業は中小企業ながら、RPA、kintone、電子マニフェスト、最新リサイクル設備を継続導入し、削減時間まで公表しています。この項目は非常に強い企業です。

作業負担・危険の削減|8/10

RPA導入前は、CSVデータを顧客指定システムへ手入力する作業に毎日90分以上かかっていました。

導入後は、この作業を100%自動化し、年間約360時間を削減しました。入力ミスもゼロになったとしています。

また、ドライバーがタブレットへ入力した回収実績をデータ連携することで、紙や再入力を減らしています。

物理作業でも、破砕、圧縮、溶融、RPF成形などを専用設備で行っています。

8/10点とした理由は、事務作業の削減効果は非常に具体的ですが、工場での重量物運搬、手選別、積み込み、収集作業について、設備導入前後で腰痛・歩行距離・荷役時間が何%減ったかまでは公開されていないためです。

商品・サービスの改善|5/5

廃棄物を単純焼却・埋立するのではなく、PETフレーク、RPF、発泡スチロール再生原料、古紙、金属、びんカレットへ変えています。

事業系一般廃棄物では700カ所を超える排出先をルート回収し、食品リサイクルではメタンガス化による発電ルートも案内しています。

廃棄物処理というサービスを「捨てる」から「資源へ戻す」方向へ改善しているため5/5点です。

改善成果の人間への還元|4/5

RPAで削減した年間約360時間について、単に人員を削減したとは説明していません。

会社は、担当者が顧客対応や改善提案など「人にしかできない業務」に時間を使えるようになったと説明しています。

また、2025年の有給取得率72%、工場残業8時間、事務残業原則0時間という働き方も確認できます。

4/5点とした理由は、効率化が人の仕事の質向上へ使われていることを確認できる一方、「DXによって残業が○時間減った」「賃金が○%上がった」といった因果関係まで一貫して公開されていないためです。

研究開発・現場改善の継続|5/5

DXは2013年頃から継続し、kintone、RPA、電子マニフェスト、NotebookLMなどを段階的に導入しています。

2026年にはNEW環境展や廃棄物業界の勉強会で、自社のDX・AI活用を外部へ共有する段階まで進んでいます。

リサイクルでもPET、RPF、発泡スチロールなどの設備を継続改善しています。

単発の改善ではなく、長期間にわたって現場改善を続けているため5/5点です。

自動化・AI導入後の雇用状況

RPAで年間360時間の作業を削減していますが、今回の調査では、それを理由とする大規模な人員削減や希望退職は確認していません。

むしろ採用サイトでは正社員・パートの採用を続け、資格取得支援やドライバー研修を行っています。

一方、RPA・AI導入前後の事務人数、配置転換数、採用数、離職率を時系列で公開しているわけではありません。

そのため「自動化しても雇用を完全に守った」とまでは断定せず、「公開情報上、大規模な雇用削減は確認されていない」と評価します。

Protection|17/25

Protectionでは、地震、台風、集中豪雨、火災、停電、通信障害、サイバー攻撃が起きても、廃棄物回収とリサイクルを継続・復旧できるかを評価します。

2026年の事業継続力強化計画認定、年2回の訓練方針、抜き打ち消防訓練、台風マニュアル、データのクラウド保存など、中小企業としてかなり具体的な備えがあります。

災害への備え・訓練|4/5

2026年7月15日付で、関東経済産業局から「事業継続力強化計画」の認定を受けています。

計画には避難経路、安全確保、緊急連絡網、災害対策本部、年2回の手順確認・訓練、多能工化、バックアップ、通信手段の多重化などが含まれています。

2026年5月には入谷工場で事前告知なしの消防訓練も実施しています。

計画だけでなく実際の訓練も確認できるため4/5点です。

満点としない理由は、安否確認完了時間、避難完了時間、実際の訓練時RTOなどを毎年一覧公開していないためです。

生産・物流・調達の代替|3/5

事業継続力強化計画では、正社員・パートを含めた多能工化、リサイクル品の代替受入先など協力事業者との連携強化を掲げています。

通常の担当者が出勤できない場合でも、複数人が業務を代替できるようにすることは継続性を高めます。

一方、本社・本社工場・入谷工場など主要施設は足立区入谷周辺に集中しており、大規模浸水や広域停電では同時被災するリスクがあります。

遠隔地の代替処理拠点や代替車庫まで確認できないため3/5点です。

サイバー防衛・情報保護|2/5

事業継続力強化計画では、重要データのクラウド保存、バックアップ体制強化、通信手段の多重化を明記しています。

RPA、kintone、電子マニフェストなどデジタル化が進んでいるため、データ保護をBCPへ組み込んでいる点は評価できます。

一方、MFA、EDR、SOC、標的型メール訓練、ランサムウェア復元訓練、重大サイバー事故件数、RTO・RPOは公開されていません。

そのため2/5点です。

供給継続・復旧能力|4/5

2026年6月には、台風・豪雨時の「ゴミ収集を止めない」ための運行計画を公開しています。

全ルートの状況報告、危険時の中断判断、停電や浸水による大量廃棄物発生への対応など、実務に即した手順を整理しています。

さらにBCPでは多能工化、代替受入先、クラウドバックアップ、通信多重化を進めています。

実際の災害での復旧時間や代替処理量が数値公開されれば5/5点を検討できます。

危機時の市民への対応|4/5

廃棄物回収は、災害時の公衆衛生を維持する重要な仕事です。

停電で冷蔵庫が止まれば大量の腐敗食品が発生し、豪雨や台風で回収が止まればごみが街に滞留します。利根川産業は、悪天候時も安全を優先しながら収集継続を図るマニュアルを公開しています。

通常業務そのものが地域の危機耐性へつながるため4/5点です。

満点としない理由は、自治体との災害廃棄物協定や、実災害時に回収した廃棄物量・支援地区数などの定量実績を確認できないためです。

良いニュース・最近の前向きな動き

2026年の利根川産業では、BCP、健康経営、安全運転、DX、許認可更新など、働く人と社会インフラの両方を強くする取り組みが続いています。

中小企業でありながら、課題も含めて数字を公開する姿勢は企業審査上の大きな強みです。

2026年10月|東京23区の事業系一般廃棄物収集運搬業許可を更新(Safety)

2026年10月2日、東京23区の事業系一般廃棄物収集運搬業の許可更新を公表しました。

廃棄物処理は無許可・不適正処理が社会問題になりやすい業界なので、許可を維持しながら継続運営していることはサービスの基礎的な安全性につながります。

2026年7月|事業継続力強化計画が認定(Protection)

2026年7月15日、関東経済産業局から事業継続力強化計画の認定を受けました。

年2回の訓練、多能工化、クラウドバックアップ、通信多重化、代替受入先確保など、具体的な対策が計画に含まれています。

2026年5月|健康経営優良法人2026を継続取得(Safety)

2021年から健康経営を本格化し、2026年も健康経営優良法人の認定を継続しました。

年2回の健康診断、安全衛生委員会、ストレスチェック、運動・食事支援などを行っています。

2025年|RPAで年間約360時間を削減(Innovation)

毎日90分以上発生していたデータ入力を自動化し、年間約360時間を削減しました。入力ミスもゼロとなり、担当者が顧客対応や改善提案へ時間を使えるようになったとしています。

悪いニュース・問題となった動き

今回の調査では、株式会社利根川産業について直近の重大な行政処分や大規模な不祥事は確認していません。

一方で、社員自身が回答した組織サーベイでは、休暇と評価制度に明確な課題が出ています。また、安全対策は多数公開しているものの、事故・労災結果の一覧公開が不足しています。

2025年組織サーベイ|「休暇のとりやすさ」2.93へ低下(Safety)

2025年3月の組織サーベイでは、全体総合スコアは3.23で前回より0.11ポイント低下しました。

「休暇のとりやすさ」は2.93で前回より0.29ポイント低下し、「適切な評価」は2.89で最も低い項目でした。

会社自身がこの結果を公開し、改善課題と認めていることは評価できますが、社員が重視する休暇と評価制度には実際の改善が必要です。

過去3年採用36人のうち在籍20人(Safety)

採用サイトでは、過去3年間に36人を採用し、現在20人が在籍していると公開しています。

単純在籍割合は約56%です。

採用理由や契約形態、本人都合など退職理由の内訳は分からないため「離職率44%」と断定することはできませんが、定着改善の余地はあります。

2026年時点|労災・サイバーKPIの結果公開が不足(Safety・Protection)

死亡・休業労災、交通事故件数、度数率、強度率の最新一覧は確認できません。

サイバー面でも、MFA、EDR、標的型メール訓練、重大事故件数、実測復旧時間は公表されていません。

公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。

総合評価と、これから改善してほしいこと

株式会社利根川産業は現在73点・シビックランクBです。

次のAランクは80点からなので、あと7点必要です。

DX、リサイクル、健康経営、BCPはすでに高い水準です。次のランクへ上がる鍵は、「事故が実際に減っていること」「社員が実際に休みやすくなっていること」「サイバー攻撃から何時間で復旧できるか」を数値で示すことです。

労災・交通事故KPIを公開してほしい|労働安全・健康:6→8/10

現在の「労働安全・健康」は6/10点です。

安全衛生委員会、消防訓練、安全運転ミーティング、健康経営まで実施しているため、次に必要なのは結果です。

・死亡労災件数
・休業4日以上の労災件数
・車両人身事故件数
・工場での巻き込まれ・転倒件数
・度数率・強度率
・100万kmあたり交通事故件数

を毎年公開し、死亡・重篤事故0と事故率低下を複数年確認できれば6→8/10点、+2点を検討できます。

参考企業はKDDI株式会社です。当サイトの現行審査では、対象会社単体の労災件数、死亡事故、重篤工事事故、度数率、強度率まで公開しているため「労働安全・健康」8/10点としています。

ドライバーの休日を増やし、休暇サーベイを改善してほしい|労働時間・休息:8→10/10

現在は8/10点です。

有休取得率72%は優秀ですが、収集ドライバーの年間休日は110日で、組織サーベイの「休暇のとりやすさ」は2.93です。

・収集ドライバー年間休日120日以上
・有休取得率80%以上
・休暇のとりやすさサーベイ3.5以上
・月45時間超の従業員0

を達成・公開できれば8→10/10点、+2点を検討できます。

参考企業として、当サイトの東京アート株式会社審査では月平均残業6.9時間、有休取得率75.2%を確認し、「労働時間・休息」8/10点としています。利根川産業はすでに有休率で上回るため、年間休日と社員の体感を改善できればさらに上を狙えます。

評価制度と定着率を改善してほしい|雇用の安定・待遇の公平性:3→4/5

現在は3/5点です。

組織サーベイで「適切な評価」が2.89と最も低く、過去3年の採用36人のうち現在20人が在籍しています。

評価基準と昇進条件を明文化し、

・3年定着率70%以上
・女性管理職20%以上
・男女賃金比率90%前後
・正社員・パートの登用実績

を公開できれば3→4/5点、+1点を検討できます。

参考企業は株式会社ミツウロコグループホールディングスです。当サイトの現行審査では、女性管理職比率47.4%、正規雇用の男女賃金比率91.5%を公開し、「雇用の安定・待遇の公平性」4/5点としています。

サイバー防衛と復旧結果を公開してほしい|サイバー防衛・情報保護:2→4/5

現在は2/5点です。

BCPではクラウドバックアップと通信多重化まで踏み込んでいるため、次はサイバー攻撃に対する技術対策と結果を公開してください。

・MFA適用率
・EDR導入範囲
・標的型メール訓練
・重大サイバー事故件数
・バックアップ復元訓練
・kintone・RPA・配車関連システムのRTO・RPO
・実測復旧時間

を公開し、毎年復旧訓練を行えば2→4/5点、+2点を検討できます。

参考企業は株式会社ミツウロコグループホールディングスです。当サイトの現行審査では、契約社員・協力会社を含むセキュリティ教育と抜き打ち標的型メール訓練を確認し、「サイバー防衛・情報保護」4/5点としています。

次のランクへ上がるための具体例

現在73点・Bで、Aランクは80点からです。あと7点必要です。

・労働安全・健康:6→8/10
死亡・休業労災、交通事故、度数率を公開し、重大事故0を継続
→+2点

・労働時間・休息:8→10/10
ドライバー年休120日、有休80%以上、休暇サーベイ3.5以上
→+2点

・雇用の安定・待遇の公平性:3→4/5
評価制度明文化、3年定着率70%以上、男女賃金・管理職比率公開
→+1点

・サイバー防衛・情報保護:2→4/5
MFA・EDR、標的型メール訓練、復元訓練、RTO・RPO公開
→+2点

これらを実現すれば、

73点+2点+2点+1点+2点=80点

となり、シビックランクAへ到達します。

利根川産業は、中小企業でありながらDX・健康経営・社員サーベイ・BCPを具体的な数字で公開している点が大きな強みです。今後は「事故・労災の結果」「サイバー防御の結果」「社員が本当に休みやすくなった結果」まで公開できれば、企業審査上かなり強い会社になります。

最終評価は、

Safety:34/50
Innovation:22/25
Protection:17/25
総合:73/100
シビックランク:B

とします。

出典一覧

1.株式会社利根川産業「会社概要・経営理念」【情報ランクA】

2.株式会社利根川産業 採用サイト「会社概要」【情報ランクA】

3.株式会社利根川産業「事業系一般廃棄物の収集運搬」【情報ランクA】

4.株式会社利根川産業「産業廃棄物の処分」【情報ランクA】

5.株式会社利根川産業「SDGs」【情報ランクA】

6.株式会社利根川産業「Coopel導入事例:90分の業務削減と働き方改革」【情報ランクA】

7.株式会社利根川産業 採用サイト「よくある質問」【情報ランクA】

8.株式会社利根川産業「健康経営優良法人2026」【情報ランクA】

9.株式会社利根川産業「事業継続力強化計画が経済産業省より認定」【情報ランクA】

10.株式会社利根川産業「安全運転ミーティング」【情報ランクA】

11.株式会社利根川産業「入谷工場 抜き打ち消防訓練」【情報ランクA】

12.株式会社利根川産業「台風・災害時回収計画」【情報ランクA】

13.東京労働局「Safe Work TOKYO 株式会社利根川産業 安全衛生方針」【情報ランクS】

14.厚生労働省 SAFEアワード取組事例集【情報ランクS】

15.Indeed「株式会社利根川産業 社員クチコミ」【情報ランクB】

16.転職会議「株式会社利根川産業 社員口コミ」【情報ランクB】

17.株式会社利根川産業/note「2025年組織サーベイ」【情報ランクA】

18.株式会社利根川産業「2026NEW環境展 DX導入と業務効率化」【情報ランクA】

19.株式会社利根川産業「東京23区 事業系一般廃棄物収集運搬業 許可更新」【情報ランクA】

20.茨城県「産業廃棄物収集運搬業許可証」等の許認可情報【情報ランクS】

21.シビックギルド「KDDI株式会社を企業審査」【比較資料】

22.シビックギルド「株式会社ミツウロコグループホールディングスを企業審査」【比較資料】

23.シビックギルド「東京アート株式会社を企業審査」【比較資料】

シビックランクの基準

ランク総合点
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

株式会社利根川産業は73点のため、シビックランクBです。

情報ランクの基準

情報ランク基準
S行政、公的機関、裁判所、規制当局、独立第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言など、発信主体を確認できる情報
B従業員・元従業員口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

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