私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。
働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。
反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。
だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。
なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット
今回審査する株式会社グリーンバリューは、総合27点、シビックランクFです。
株式会社グリーンバリューの特に強い点は、健康診断・ストレスチェックの受診率100%を公表し、自動販売機を再整備してReuseし、再利用できない機体は鉄・銅・プラスチックへ分別してRecycleする3R事業を実行していることです。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、働く人の健康管理を進めながら、使い終えた設備を廃棄物だけにせず再利用・再資源化する社会につながる可能性が高まります。
一方で、改善点として2026年現在の賃金・賃上げ、平均残業時間、実際の有給休暇取得率、雇用公平性、BCP訓練・代替運用・復旧時間などの重要な成果が十分に公表されていないことが残ります。
この記事では、株式会社グリーンバリューの強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。
株式会社グリーンバリューの企業審査結果
株式会社グリーンバリューは、伊藤園100%出資の事業会社で、自動販売機の設置、保守、整備、撤去、中古機の再利用・再資源化、茶殻を利用した循環資材などを扱っています。2026年5月時点の従業員数は40人、自動販売機調整技能士は17人です。50社を超える協力会社と全国の維持管理網を構築しています。[出典1]
| 評価軸 | 点数 |
|---|---|
| Safety | 16/50 |
| Innovation | 8/25 |
| Protection | 3/25 |
| 総合点 | 27/100 |
| シビックランク | F |
評価時点:2026年10月12日
主な強み
・健康診断受診率100%
・ストレスチェック受診率100%
・月40時間超の時間外労働者には部署長面談、80時間超には産業医面談を行う制度
・2022年に上野労働基準監督署の安全衛生表彰・署長賞
・健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)の認定を会社が公表
・台東区のワーク・ライフ・バランス推進企業として、子育て支援・働きやすい職場づくり・介護支援の3分野で2025年12月から2027年11月まで更新認定
・自動販売機調整技能士17人
・50社超の協力会社による全国の自販機維持管理網
・使用済み自販機を再整備して再利用し、再利用できない機体は素材別に再資源化
・茶殻配合軽量パネルを伊藤園のボトルカー部材として実用化
・2025年11月にSI樹脂産業株式会社を吸収合併し、樹脂関連事業を承継
・個人情報保護でアクセス制御、不正アクセス・不正ソフトウェア対策、従業員研修、委託先監督を明記
主な課題
・2026年現在の職種別給与、賃上げ率、賞与実績が公表されていない
・2026年現在の平均残業時間、40時間超・80時間超の人数、実際の有給休暇取得率が公表されていない
・正社員・非正規比率、離職率、男女賃金比率、女性管理職比率など雇用公平性の実績が公表されていない
・対象法人単体のハラスメント相談件数、内部通報件数、是正件数が公表されていない
・労災件数、休業災害度数率、死亡災害件数、車両・作業事故件数が公表されていない
・Reuseした自販機台数、Recycle重量、茶殻使用量、軽量化重量、燃料削減率など3Rの定量成果が公表されていない
・一元管理や協力会社網によって社員・協力会社の作業時間や危険がどれだけ減ったか公表されていない
・会社単体のBCP、災害訓練、非常電源、代替拠点・協力会社切替手順が公表されていない
・SOC、EDR、CSIRT、オフラインバックアップ、RTO・RPO、サイバー復旧訓練の結果が公表されていない
・実災害・大規模障害時の供給継続・復旧時間、危機時の市民支援実績が公表されていない
事業内容と人間への貢献
株式会社グリーンバリューは、自動販売機を「設置する会社」だけではなく、稼働中の保守・整備、撤去後の再利用・再資源化までをつなぐ会社です。故障した自販機を利用可能な状態へ戻し、役目を終えた機械を中古機または素材として循環させることで、利用者の不便、設置先の調整負担、廃棄物と一次資源の使用を減らす役割があります。[出典1]
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社グリーンバリュー |
| 法人番号 | 8011101055338 |
| 本社 | 東京都台東区浅草5丁目1番13号 |
| 設立 | 2010年2月1日 |
| 親会社 | 株式会社伊藤園、100%出資 |
| 資本金 | 4,500万円、資本準備金4,500万円 |
| 従業員数 | 40人、2026年5月時点 |
| 自動販売機調整技能士 | 17人 |
| 主な拠点 | 本社、春日部事業所 |
| 主な事業 | 自販機設置・保守・整備・撤去、Reuse・Recycle、循環資材等 |
法人番号と所在地はGビズインフォで確認できます。会社公式サイトの従業員数40人は2026年5月時点、台東区の認定ページは2025年11月時点41人で、時点が異なります。[出典1~3]
主な事業内容
自動販売機について、設置、ラッピング、保守、整備、撤去までを扱い、全国50社超の協力会社と維持管理網を構築しています。[出典1]
撤去した使用済み自販機は、機械として再利用できるものを再整備して国内外でReuseし、再利用できないものは鉄、銅、プラスチックなどへ分別してRecycleすると説明しています。機械を丸ごと再利用できれば新品製造に必要な材料・加工を減らし、再利用できない場合も素材回収によって廃棄物と一次資源の使用を抑えられます。[出典1]
また、伊藤園の茶飲料製造で発生する茶殻を配合した軽量パネルを販売し、2022年から伊藤園のボトルカーのスライドドア、バックドア、床材への採用が始まりました。従来材より軽量な部材へ置き換えることで、車両の燃費と積載効率を改善する狙いがあります。[出典1]
2025年11月にはSI樹脂産業株式会社を吸収合併しました。2026年3月には、旧SI樹脂産業が参加していたP-Life含有プラスチックの分解菌研究の成果が公表されています。研究成果は合併で受け継いだ技術・事業の系譜を示しますが、研究担当者が事業移管後にグリーンバリューを退任したことも公表されているため、現在のグリーンバリュー社員が同研究を継続しているとは扱いません。[出典1・10]
主な利用企業・取引・協力関係
親会社の伊藤園とは、自販機保守や循環資材で関係があります。2022年の伊藤園・キリンビバレッジの自販機修理協業では、当時グリーンバリューが伊藤園の修理窓口を担い、複数の外部メンテナンス会社へ修理を委託していたことが確認できます。協業後は地域ごとにキリンメンテナンス・サービスへ修理窓口を集約する運用も始まったため、現在の伊藤園自販機修理をすべてグリーンバリューが単独で担っているとは扱いません。[出典5]
事業による人間への貢献
自販機が故障すると、利用者はその場で飲料を買えなくなり、設置先は故障状況の確認、修理会社への連絡、交換・撤去の調整を行う必要があります。グリーンバリューが設置から保守・撤去までを一元管理し、全国の協力会社へつなぐことで、設置先が個別に複数業者を探す手間を減らせます。[出典1]
撤去した機械をReuse・Recycleへつなげることは、使える機械を廃棄せず、使えない機械も鉄・銅・プラスチックという資源へ戻すことにつながります。茶殻配合パネルも、飲料製造の副産物を別の製品へ使う循環設計です。
一方、年間のReuse台数、Recycle重量、廃棄削減量、CO2削減量、茶殻使用量は公表されていません。人と環境への貢献を比較できるようにするには、事業の存在だけでなく量の成果を公開する必要があります。
Safety|16/50
Safetyでは、働く人が十分な賃金と休息を得られるか、安全・健康に働けるか、利用者が整備された自販機を安全に使えるかを確認します。グリーンバリューは健康診断・ストレスチェック100%、長時間労働者への面談、自治体のWLB認定など安全衛生の仕組みは具体的です。一方、2026年現在の賃金、実残業、有休取得、雇用公平性、労災結果の公開に大きな空白があります。[出典1・2]
賃金・利益の還元|0/10
2021年の営業事務求人では月給20万6,000円~23万3,000円、昇給年2回、賞与年2回、前年賞与実績4か月分などの条件が確認できます。[出典7]
しかし、これは2021年の特定職種の求人です。2026年現在の全社員の基本給、職種別給与、ベースアップ率、実際の賞与、賃金中央値は公表されていません。現在の求人でも給与情報を比較できる十分な公開情報は確認できませんでした。
2026年4月期は純利益1億1,500万円を計上しており、会社が赤字だから還元を評価できないという状態ではありません。利益のうちどれだけが基本給・賞与・一時金など働く人へ返ったかが公表されていないことが課題です。[出典4]
現在の賃金還元実績を判断できないため0/10点です。職種別給与レンジ、全社員の賃金中央値、ベースアップ率、賞与実績を毎年公開し、実際に広い層の賃金が継続的に上がっていることを確認できれば4~8/10点を検討できます。
労働時間・休息|0/10
会社は、月40時間を超える時間外労働者には本人の申請に関係なく部署長が面談し、月80時間超では産業医面談を行う仕組みを公表しています。また、全社員の有給休暇取得率70%以上を目標にしています。[出典1]
制度があることで、長時間労働者を放置せず管理職・産業医が介入する経路はあります。
一方、2025年度または2026年度の平均残業時間、40時間超・80時間超の人数、実際の有給休暇取得率は公表されていません。目標値や面談制度だけでは、働く人が実際に何時間働き、何日休めたかを判断できません。公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。
現在の成果値を確認できないため0/10点です。会社全体の月平均残業15時間以下、有給取得率70%以上、月45時間超の従業員を極少数または0にする実績を毎年公開できれば6/10点以上を検討できます。
雇用の安定・待遇の公平性|2/5
会社公式では2026年5月時点40人、台東区では2025年11月時点41人で、近い時点の人員規模は大きく離れていません。2026年4月期は黒字で、純利益1億1,500万円を計上しています。[出典1・2・4]
一方、2021年の求人・会社情報では従業員63人との記載もあります。63人から40人へ減った理由について、希望退職、人員整理、組織再編、業務移管、自然減のどれによるものかを示す公開情報はありません。理由が分からないため、人員削減があったとは断定しません。[出典7]
現在の正社員・非正規比率、契約更新率、離職率、男女賃金比率、女性管理職比率、正社員登用実績も公表されていません。
近年の人員規模と黒字を確認できる点を評価して2/5点です。雇用区分別人数、離職率、契約更新率、男女の賃金・管理職比率を毎年公開し、安定雇用と待遇差の小ささを確認できれば3~4/5点を検討できます。
福利厚生・育児・介護|3/5
台東区はグリーンバリューをワーク・ライフ・バランス推進企業として更新認定し、2025年12月1日から2027年11月30日まで、子育て支援、働きやすい職場づくり、介護支援の3分野で認定しています。初回認定は2023年度です。[出典2]
2021年の求人では産前産後休暇、育児休暇の取得・復職実績、介護休暇、家族手当、住宅手当、退職金、財形貯蓄、社員持株などが掲載されていました。[出典7]
自治体が現在も3分野で認定していることから、制度が継続している点を評価して3/5点です。一方、現在の男女別育休取得率、復職率、介護休業利用人数、各手当の利用実績は公表されていません。利用率と復職率を毎年公開し、高い利用実績を確認できれば4~5/5点を検討できます。
人権・ハラスメント・労使関係|0/5
伊藤園グループには人権・コンプライアンスに関する方針がありますが、親会社に制度があることだけではグリーンバリュー単体の運用成果として採点しません。
対象法人単体のハラスメント相談件数、内部通報件数、是正件数、相談窓口の利用実績、労働組合または従業員代表との協議実績について、現在の公開情報がありません。公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。
対象会社で救済制度が実際に使われ、相談後に是正されていることを確認できないため0/5点です。独立した相談・通報経路と、匿名化した相談件数・認定件数・是正結果を毎年公開し、重大人権問題が低水準であることを確認できれば2~4/5点を検討できます。
労働安全・健康|8/10
会社は健康診断受診率100%、ストレスチェック受診率100%を公表しています。必要者への産業医の健康指導、衛生委員会による職場環境改善、健康づくり担当者、始業後のストレッチ、感染症対策、40時間超・80時間超の時間外労働者への面談制度もあります。[出典1]
2022年1月には上野労働基準監督署から安全衛生表彰・署長賞を受け、2026年には健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)の認定を会社が公表しています。[出典1]
健康診断とストレスチェックは「制度がある」だけでなく100%という結果まで確認でき、身体・メンタルの双方で全社員へ接触できる体制になっています。そのため8/10点です。
一方、会社単体の死亡災害、休業災害、度数率、車両事故、整備・撤去作業中の事故件数は公表されていません。事故結果を重症度別に毎年公開し、重大災害0と低い事故率を継続できれば10/10点を検討できます。
商品・サービスの安全|3/5
2026年5月時点で自動販売機調整技能士17人を抱え、設置、保守、整備、撤去までの体制を公開しています。専門技能者を社内に置き、全国の協力会社と修理・整備をつなぐことは、設備を適切に点検し、故障状態を放置しないための具体的な基盤です。[出典1]
また、グリーンバリューはISO14001の対象組織として本社・事業所を含む環境管理の認証範囲に入っています。[出典6]
一方、整備後の再故障率、重大故障件数、整備・設置に起因する人身事故、再整備中古機の不具合率などは公表されていません。
専門資格と整備体制を評価して3/5点です。故障率、再修理率、人身事故、重大クレームを年次公開し、低水準を継続できれば4~5/5点を検討できます。
従業員・元従業員の口コミ
エン転職では2021年の社員・元社員口コミを複数確認できます。30代女性・中途入社・正社員の投稿には「自分の業務が終わり次第帰れる雰囲気はある。」とあります。媒体はエン転職、2021年、情報ランクBです。[出典7]
同媒体には、部署や人による残業の偏りや、40時間超の社員を把握して原因を確認する会社の運用に触れた投稿もあります。現在の会社公式の40時間超面談制度と方向性は一致しますが、2021年の投稿なので2026年の実績値として採点には使いません。
転職会議には2015年頃在籍の40代前半男性・正社員の投稿が1件あり、休暇について「事前に申請すれば比較的取りやすいです。」と記載されています。媒体は転職会議、情報ランクBです。[出典8]
いずれも古い少数口コミです。OpenWorkとIndeedも検索しましたが、現在の対象法人へ明確に帰属し、本文まで確認できる有用な口コミは今回の公開検索では確認できませんでした。
SNS・匿名掲示板の確認結果
Xでは会社名に「残業」「給料」「退職」「パワハラ」「自販機」「伊藤園」などを組み合わせて検索しましたが、投稿者と株式会社グリーンバリューの雇用関係、時期、職種・拠点まで本文で確認でき、採点根拠として使える投稿は確認できませんでした。
5ちゃんねる、爆サイも会社名で個別に検索しましたが、対象法人へ結びつく有用な投稿は確認できませんでした。
SNSや匿名掲示板で有用情報が見つからないことは、問題がないことの証明には使いません。
Innovation|8/25
Innovationでは、自販機の一元管理、Reuse・Recycle、茶殻配合パネルなど、サービスと資源循環の改善は具体的です。一方、人が行っていた作業が何時間・何kg・何件減ったのか、その成果が賃金・休日・労働時間へどう返ったかという人間側の成果が公表されていません。[出典1]
作業負担・危険の削減|0/10
設置から保守・撤去までを一元管理すれば、顧客が複数業者へ個別連絡する手間を減らせる可能性があります。全国50社超の協力会社網も、近い業者へ修理を振り分ける基盤になります。[出典1]
しかし、グリーンバリュー社員や協力会社について、導入前後の電話・事務処理時間、移動距離、重量物運搬、修理待ち時間、必要人数、事故件数がどれだけ減ったかは公表されていません。
技術・管理方法による人の負担削減を結果で確認できないため0/10点です。例えば1件あたりの受付・手配時間を20%以上短縮した、移動距離を削減した、重量物作業や事故を減らしたなど、導入前後の成果を公開できれば4~8/10点を検討できます。
商品・サービスの改善|4/5
使用済み自販機を再整備してReuseし、再利用できない機体を鉄、銅、プラスチックへ分けてRecycleする工程を事業として実施しています。[出典1]
茶殻配合軽量パネルも研究段階にとどまらず、2022年から伊藤園のボトルカーのスライドドア、バックドア、床材へ実装されています。[出典1]
新品・廃棄一辺倒ではなく、機械の寿命延長と素材循環を同じ事業に組み込んでいるため4/5点です。一方、Reuse台数、Recycle率・重量、茶殻使用量、車両軽量化kg、燃料削減率が公表されていません。これらを年次公開し、高い循環率と削減効果を確認できれば5/5点を検討できます。
改善成果の人間への還元|0/5
自販機一元管理や3Rによって業務を効率化し、資源使用を減らす仕組みはあります。
しかし、その成果によって社員の残業が何時間減ったか、休日が増えたか、賃金や賞与が増えたか、協力会社の作業負担が減ったか、顧客の保守費用が下がったかは公表されていません。
改善成果が人へ返ったことを確認できないため0/5点です。導入前後の削減時間と、残業・賃金・休日・料金の変化を同時に公開し、実際の還元を確認できれば2~4/5点を検討できます。
研究開発・現場改善の継続|4/5
グリーンバリューは茶殻配合軽量パネルを実車へ採用し、2025年11月にはSI樹脂産業を吸収合併しました。2026年3月には、旧SI樹脂産業が参加していたP-Life含有プラスチック分解菌の研究成果が公表されています。[出典1・10]
複数年にわたり自販機3R、茶殻循環材、樹脂分野へ事業を広げているため4/5点です。
一方、吸収合併後の研究担当者数、研究開発費、現在継続しているテーマ、量産・事業化の進捗は公表されていません。現在の研究体制と複数年の成果を確認できれば5/5点を検討できます。
Protection|3/25
Protectionでは、地震・豪雨・停電・サイバー攻撃で本社や春日部事業所、協力会社が止まったときでも、自販機の修理・撤去・再資源化を続けられるかを評価します。個人情報保護では具体的な対策を確認できますが、会社単体のBCP、災害訓練、代替運用、復旧時間、危機時支援の実績がほぼ公表されていません。[出典9]
災害への備え・訓練|0/5
対象法人単体のBCP、地震・停電・通信断を想定した訓練回数、非常用電源、安否確認完了時間、備蓄について公開情報がありません。
例えば首都圏で大地震が起き、本社が使えなくなった場合、修理依頼の受付と全国協力会社への手配をどこへ切り替えるかが決まっていなければ、故障した自販機の復旧が遅れる可能性があります。
重要な危機対応情報が公表されていない点は課題です。採点上も減点対象です。そのため0/5点です。会社単体BCPを整備し、年1回以上の実地訓練と結果を公開できれば1~3/5点を検討できます。
生産・物流・調達の代替|0/5
50社を超える全国の協力会社網は、平時には地域ごとに保守を行える強みです。[出典1]
しかし、災害時に一つの協力会社や地域が止まった場合、別地域の会社がどの範囲・何件を代替するか、春日部事業所が停止した場合に整備・3R作業をどこへ振り替えるかという危機時の代替運用は公表されていません。
平時の全国網を危機時の代替実績とみなせないため0/5点です。協力会社を地域別に相互バックアップ化し、代替可能件数と切替時間を訓練で示せれば1~4/5点を検討できます。
サイバー防衛・情報保護|3/5
2025年6月改定のプライバシーポリシーでは、個人データの責任者・取扱範囲を定め、違反兆候の報告、従業員への定期研修、機器・媒体の盗難防止、アクセス制御、不正アクセス・不正ソフトウェア対策、委託先の監督を明記しています。[出典9]
例えば修理依頼に含まれる担当者情報や設置先情報が外部へ漏れれば、顧客へ迷惑がかかります。アクセス範囲を制限し、従業員教育と委託先監督を行うことで、情報へ触れる人と経路を管理できます。
会社単体の具体策を確認できるため3/5点です。一方、SOC、EDR、CSIRT、オフラインバックアップ、標的型メール訓練、重大インシデント件数、復旧演習、RTO・RPOは公表されていません。これらの導入と結果を確認できれば4~5/5点を検討できます。
供給継続・復旧能力|0/5
本社、春日部事業所、50社超の協力会社という平時の事業基盤はあります。
一方、地震、停電、システム停止、主要協力会社の停止などが発生した場合の目標復旧時間、受付・手配の代替方法、手作業への切替、実災害での復旧時間は公表されていません。
修理・保守会社では「何日で戻れるか」が顧客の自販機停止時間へ直結します。公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。そのため0/5点です。RTOを設定し、受付・手配を24時間以内に代替運用へ切り替えた訓練実績などを公開できれば1~4/5点を検討できます。
危機時の市民への対応|0/5
グリーンバリュー単体について、自治体との災害協定、避難所への飲料・設備支援、被災地での自販機復旧支援、緊急時に無料飲料を出せる災害対応自販機の運用実績などの公開情報は確認できませんでした。
親会社や取引先の災害支援実績を対象会社の実績として加点しません。
危機時に一般市民へ直接提供した支援実績を確認できないため0/5点です。自治体・親会社と役割を明確にした協定を結び、実災害や訓練で支援件数・復旧台数・初動時間を公開できれば1~4/5点を検討できます。
良いニュース・最近の前向きな動き
最近の前向きな動きでは、自治体による働き方・子育て・介護支援の継続認定、健康管理の具体的成果、樹脂循環分野への事業拡張を評価します。こうした企業のサービスが選ばれれば、働く人の健康管理を重視しながら、設備と素材を長く使う事業へ資金が集まりやすくなります。
2025年12月 台東区WLB推進企業を3分野で更新認定(Safety)
台東区はグリーンバリューを2025年12月1日から2027年11月30日までワーク・ライフ・バランス推進企業として更新認定しました。認定分野は子育て支援、働きやすい職場づくり、介護支援の3分野です。[出典2]
会社の自己申告だけでなく自治体による現行認定があるため、育児・介護と仕事の両立を支える制度が現在も運用されている材料になります。
一方、平均残業や育休取得率など具体的な利用実績は別途公開されていません。認定を利用実績まで可視化できれば、働く人が応募や継続勤務を判断しやすくなります。
2026年 健診・ストレスチェック100%と健康経営認定(Safety)
グリーンバリューは健康診断受診率100%、ストレスチェック受診率100%を公表し、健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)の認定も公表しています。[出典1]
40人規模の会社で受診率100%であれば、健康診断・ストレスチェックから漏れる従業員を出さず、身体・メンタル双方の異常を早期に把握する入口を全員へ提供できます。
この体制を維持しながら、休業者、高ストレス者、労災など結果KPIも公開できれば、制度が実際に健康改善へつながっているかまで確認できます。
2026年3月 旧SI樹脂産業のプラスチック分解菌研究成果を公表(Innovation)
慶應義塾大学、ピーライフ・ジャパン、伊藤園などの共同研究チームは、P-Lifeを含有するプラスチックを分解する微生物に関する研究成果を公表し、研究参加者として「SI樹脂産業株式会社(現:株式会社グリーンバリュー)」が記載されています。[出典10]
グリーンバリューが2025年11月にSI樹脂産業を吸収合併したことで、従来の自販機3Rに加えて樹脂循環の技術・事業系譜が接続しました。
一方、研究担当者が事業移管後に退任したことも公表されているため、現在の研究人員・投資・事業化状況を示すことが次の評価材料になります。
悪いニュース・問題となった動き
今回の公開調査では、グリーンバリューへ明確に帰属する近年の死亡事故、大規模労災、重大行政処分、大規模リコール、重大情報漏えいを特定していません。現在の評価を大きく押し下げているのは、確認された重大事件よりも、働いた結果と危機対応の結果を比較できる重要情報が公表されていないことです。
2026年 現在の賃金・残業・有休実績を公表せず(Safety)
2021年の求人では給与・賞与・残業に関する条件を確認できますが、2026年現在の職種別給与、ベースアップ率、賞与実績、平均残業時間、40時間超・80時間超の人数、実際の有給休暇取得率は公表されていません。[出典1・7・11]
会社は2026年4月期に純利益1億1,500万円を計上しています。利益が出ている中で、それが働く人の基本給、賞与、休暇、労働時間へどう返っているかを公開すれば、利用者は自分が支払うお金が働く人の待遇改善につながっているか判断できます。[出典4]
現在はその因果を確認できないため、賃金・労働時間の両項目で大きく減点しています。
2026年 会社単体のBCP・代替運用・復旧時間を公表せず(Protection)
グリーンバリューは50社超の協力会社網を持ちますが、地震・停電・通信断で本社、春日部事業所、地域の協力会社が止まった際の代替手順、訓練結果、RTOは公表されていません。[出典1]
例えば関東の複数協力会社が同時に稼働できなくなった場合、別地域から何社・何人を振り替え、何時間で修理受付を再開できるかが分からなければ、顧客は非常時の保守継続力を判断できません。
公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。全国網を平時の説明だけで終わらせず、危機時の代替網として訓練・実測することが必要です。
総合評価と、これから改善してほしいこと
株式会社グリーンバリューは現在27点・シビックランクFです。次のEランクは40点からなので、あと13点必要です。
健康診断・ストレスチェック100%、台東区WLB認定、自販機3R、茶殻配合パネルは明確な強みです。一方、現在の賃金と労働時間の成果、全国網の危機時運用が見えません。次のランクへ上がるためには、方針や目標ではなく、働く人へ返った所得・時間と、災害時に事業を続けられた実測結果を公開することが優先課題です。
現在の賃金・利益還元を実績で示してほしい|賃金・利益の還元 0→4/10
現在の「賃金・利益の還元」は0/10点です。2021年の求人条件はありますが、2026年現在の給与・賃上げ・賞与実績は公表されていません。2026年4月期には純利益1億1,500万円を計上しているため、利益が働く人へどの程度返っているかを示す余地があります。[出典4・7]
企業が実行する改善行動は、職種別の基本給レンジ、全社員の賃金中央値、前年からのベースアップ率、賞与月数・支給額の中央値を毎年公開し、少なくとも物価上昇に負けない基本給上昇と、正社員だけに偏らない賃上げを実施することです。
現在の実績を公開したうえで、基本給上昇と賞与還元が広い層で確認できれば0→4/10点、+4点を検討できます。総合27→31点で、Fのままです。より高い継続賃上げまで確認できれば6~8点を検討します。
参考企業は株式会社クリーン・アクア・ビバレッジです。Google Drive上の現行審査では総合59点・D、「賃金・利益の還元」6/10点です。2026年求人で固定残業代なし、前年度昇給最大3.6%、賞与年3回・計6か月分を公開しています。業種は異なりますが、小規模な製造・運営会社でも現行の給与・昇給・賞与結果を具体化できることが参考になります。[出典12]
実残業と有休取得率を公開し、目標を成果に変えてほしい|労働時間・休息 0→6/10
現在の「労働時間・休息」は0/10点です。40時間超・80時間超への面談制度と有休取得率70%以上の目標はありますが、実際の残業時間と有休取得率が公表されていません。[出典1]
企業が実行する改善行動は、会社全体の月平均残業時間、月45時間超・80時間超の人数、有給休暇取得率、平均取得日数を毎年公開し、月平均残業15時間以下、有休取得率70%以上、月80時間超0人を少なくとも複数年維持することです。
これを確認できれば0→6/10点、+6点を検討できます。上の賃金改善と合わせると27+4+6=37点で、Eまであと3点です。
参考企業は株式会社クリーン・アクア・ビバレッジです。現行審査の「労働時間・休息」は8/10点で、2026年求人では年間休日127日、製造職の月平均残業2時間、管理職候補1時間を公開しています。グリーンバリューも自社の実績値を同じように公開すれば、制度ではなく働いた結果を比較できます。[出典12]
全国網をBCPの代替網として訓練してほしい|災害0→1、代替0→1、供給継続0→1
現在は「災害への備え・訓練」0/5点、「生産・物流・調達の代替」0/5点、「供給継続・復旧能力」0/5点です。50社超の全国協力網はありますが、危機時の切替手順と復旧結果が公表されていません。[出典1]
企業が実行する改善行動は、本社・春日部事業所・主要地域の協力会社停止を想定したBCPを作り、年1回以上の訓練を行うことです。地域別の代替協力会社を事前指定し、修理受付・手配を24時間以内に代替運用へ切り替える目標を設定します。訓練では、安否確認完了時間、代替できた修理件数、受付再開時間を実測して公開します。
会社単体BCPと訓練実績が確認できれば災害0→1点、協力会社の相互代替を実証できれば代替0→1点、受付・手配の復旧時間を実測できれば供給継続0→1点を検討します。合計+3点です。
賃金+4点、労働時間+6点と合わせると27+4+6+3=40点となり、シビックランクEへ到達します。
参考企業は株式会社ファミリーマートです。Google Drive上の現行審査ではProtection 22/25点で、災害への備え5/5点、生産・物流・調達の代替4/5点、供給継続4/5点です。毎年の災害対策本部設置訓練、製造・物流のバックアップ、能登半島地震で約150人の本部社員派遣と小型車両による代替配送まで実行しています。会社規模は大きく異なりますが、「平時のネットワークを危機時にどう切り替え、実際に何を復旧したか」を示す方法が参考になります。[出典13]
次のランクへ上がるための具体例
現在は27点・Fで、Eは40点からです。あと13点必要です。
・現在の職種別基本給、賃金中央値、ベースアップ率、賞与実績を毎年公開し、広い雇用区分で基本給上昇を確認できる状態にする。「賃金・利益の還元」0→4点、+4点。参考企業は、前年度昇給最大3.6%、賞与年3回・計6か月を公開し6/10点の株式会社クリーン・アクア・ビバレッジです。
・月平均残業、45時間超・80時間超人数、有休取得率、平均取得日数を公開し、月平均残業15時間以下、有休取得率70%以上、80時間超0人を複数年維持する。「労働時間・休息」0→6点、+6点。参考企業は、年間休日127日・月平均残業2時間で8/10点の株式会社クリーン・アクア・ビバレッジです。
・本社・春日部事業所・主要協力会社停止を想定したBCP訓練を年1回以上行い、地域別代替会社を事前指定し、24時間以内の修理受付・手配再開を実測する。「災害への備え・訓練」0→1点、「生産・物流・調達の代替」0→1点、「供給継続・復旧能力」0→1点、合計+3点。参考企業は、毎年の災害訓練と実災害で代替物流を実行しProtection 22/25点の株式会社ファミリーマートです。
27点+4点+6点+3点=40点となり、シビックランクEへ到達します。
つまり株式会社グリーンバリューが次のランクへ上がるためには、安全衛生の仕組みを維持したまま、「社員の給料が実際に上がった」「残業と有休の実績が目標どおりだった」「災害で一部拠点が止まっても全国網へ切り替えて24時間以内に受付を再開できた」という成果を数字で示すことが重要です。
出典一覧
1.株式会社グリーンバリュー 公式サイト「会社情報・事業案内・SDGs・健康経営」
https://www.greenvalue.co.jp/
2.台東区「令和7年度認定 株式会社グリーンバリュー」「令和7年度台東区ワーク・ライフ・バランス推進企業を認定しました」
https://www.city.taito.lg.jp/kurashi/jinken/habataki21/work/nintei/wlb_no38.html
3.経済産業省 Gビズインフォ「株式会社グリーンバリュー」法人番号8011101055338
https://info.gbiz.go.jp/hojin/ichiran?hojinBango=8011101055338
4.官報決算データベース等「株式会社グリーンバリュー 第17期決算公告」2026年7月23日掲載
5.株式会社伊藤園「伊藤園とキリンビバレッジ、自動販売機修理業務の協業を神奈川エリアで11月1日より開始」2022年10月27日
https://www.itoen.co.jp/news/article/44879/
6.株式会社伊藤園「グループ会社・環境マネジメント関連資料」
7.エン転職「株式会社グリーンバリュー」会社情報・社員口コミ・2021年営業事務求人
https://employment.en-japan.com/comp-112107/
8.転職会議「グリーンバリューの評判・社風・社員の口コミ」
https://jobtalk.jp/companies/3876302/answers
9.株式会社グリーンバリュー「プライバシーポリシー」2025年6月23日改定
https://www.greenvalue.co.jp/privacy_policy/
10.株式会社伊藤園・慶應義塾大学等「P-Life含有プラスチックの分解菌に関する研究成果」2026年3月3日
https://www.itoen.co.jp/news/article/83444/
11.doda「株式会社グリーンバリュー 企業情報・年収情報」2026年確認
12.Google Drive最新版「株式会社クリーン・アクア・ビバレッジを企業審査|シビックランクD・59点/100点」
13.Google Drive最新版「株式会社ファミリーマートを企業審査|シビックランクB・78点/100点」
シビックランクの基準
| シビックランク | 点数 |
|---|---|
| S | 90~100点 |
| A | 80~89点 |
| B | 70~79点 |
| C | 60~69点 |
| D | 50~59点 |
| E | 40~49点 |
| F | 20~39点 |
| G | 0~19点 |
株式会社グリーンバリューは27点のため、今回の評価はシビックランクFです。
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報 |
| A | 企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言 |
| B | 従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報 |
