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丸菱食品株式会社を企業審査|シビックランクD・55点/100点|FSSC22000・有休13.7日を評価、製造職残業37時間・労災/BCP開示不足が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する丸菱食品株式会社は、総合55点、シビックランクDです。

丸菱食品株式会社の特に強い点は、本社・第5工場・第6工場・第8工場でFSSC22000を取得し、大手飲料メーカーのOEM製品を長年製造しながら、2024年度の平均有給休暇取得日数13.7日や平均勤続17.7年といった雇用面の安定も確認できることです。そのため、この企業が製造する飲料が選ばれれば、食品安全を重視した国内飲料製造と、地域に長く雇用を残す事業を支えることにつながる可能性があります。

一方で、改善点として製造職の求人では月平均残業37時間、12時間交替勤務があり、会社単体の労災件数・死亡災害・度数率・強度率、BCP訓練、復旧時間、サイバー対策の具体的な公開情報が不足しています。

この記事では、丸菱食品株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

目次

丸菱食品株式会社の企業審査結果

評価軸得点
Safety29/50
Innovation17/25
Protection9/25
総合点55/100
シビックランクD

主な強み

・本社、第5工場、第6工場、第8工場でFSSC22000を取得
・2024年度の平均有給休暇取得日数13.7日
・2024年度の平均勤続年数17.7年
・2025年度の女性管理職比率10.0%
・2026年の生産技術職で年間休日113日、4勤2休の場合は120日以上
・社員食堂、住宅手当、家族手当、資格取得全額会社負担
・2024年11月に紙パック200mlラインを増設
・2026年5月にサーフビバレッジをグループ会社化
・伊藤園、ヤクルト、サントリー、アサヒ、キリンなど大手飲料企業のOEMを担う
・PET・紙パックなど複数容器と多様な飲料に対応

主な課題

・2024年度の全社平均残業25.7時間
・2026年の製造職求人では月平均残業37時間
・7時~19時、19時~翌7時の12時間交替勤務がある
・製造職の基本給は大卒20万7,400円からで、高水準とは言いにくい
・会社単体の労災件数、死亡災害、度数率、強度率が非公表
・人権方針、匿名内部通報、ハラスメント相談・是正件数の会社単体開示が不足
・省人化・設備更新による作業時間、事故、配置人数の改善量が非公表
・主要製造拠点が寒河江市の同一地域へ集中
・BCP訓練、RTO、非常用電源、製品別代替生産率が非公表
・MFA、EDR、バックアップ分離、サイバー訓練などの公開情報が不足

事業内容と人間への貢献

丸菱食品株式会社は、山形県寒河江市でPETボトル飲料と紙パック飲料を中心に清涼飲料水を製造するOEMメーカーです。事業の沿革は1952年に農産加工工場として始まり、1990年代以降に飲料事業を拡大しました。[出典1・2]

現在の法人は2026年2月にMBS株式会社として法人番号が指定され、2026年4月30日に丸菱食品株式会社へ商号変更されています。一方、公式サイトでは1952年からの事業沿革を継承して掲載しています。[出典2・10・11]

基本情報

項目内容
会社名丸菱食品株式会社
事業の創業1952年6月
現法人の商号変更2026年4月30日
本社・工場山形県寒河江市大字寒河江字赤田65-1
代表者代表取締役社長 播野 由史明
資本金9,800万円
従業員数公式サイト122人、2026年採用情報では128人
売上高142億4,700万円(2025年3月期採用情報)
事業PETボトル飲料・紙パック飲料等のOEM製造
主な取引先ヤクルト本社、伊藤園、サントリー、アサヒ飲料、キリンビバレッジ、味の素AGF等
関連会社サーフビバレッジ、マルビシ倉庫

主な事業内容

丸菱食品は、日本茶、烏龍茶、紅茶、健康茶、果汁飲料、野菜飲料、スポーツ飲料、乳性飲料などを受託製造しています。PETボトルでは280mlから2Lまで複数サイズに対応し、紙パックでは野菜飲料、茶系飲料、乳性飲料、機能性飲料などを製造しています。[出典3~5]

自社商品として、山形県産紅花を使った緑茶、りんご・桃などの地域原料を使った飲料も展開しています。[出典7]

主な利用企業・取引先

公式サイトでは、主要取引先としてヤクルト本社、伊藤園、サントリービバレッジ&フード、アサヒ飲料、キリンビバレッジ、味の素AGF、丸紅食料などを掲載しています。[出典1]

イオンのトップバリュ商品でも、製造所固有記号Q89として丸菱食品の寒河江工場が掲載されている商品があります。消費者が大手ブランドやPBの飲料を購入すると、その需要の一部が丸菱食品の製造量や雇用を支える構造です。[出典18]

事業による人間への貢献

飲料OEMメーカーは、ブランド企業の代わりに飲料を大量かつ安全に製造する役割を担います。

丸菱食品がFSSC22000に基づく食品安全管理を続けることで、伊藤園、ヤクルト、サントリーなど複数ブランドの飲料を安全に市場へ供給できます。[出典3]

また、寒河江市で100人を超える雇用を維持し、平均勤続年数17.7年となっていることは、地域で長く働ける製造業の雇用基盤という意味があります。[出典7]

Safety|29/50

Safetyでは、製造現場で働く人の賃金、勤務時間、雇用、福利厚生、人権、安全と、消費者が口にする飲料の安全性を評価します。

食品安全と福利厚生は強い一方、製造職の残業37時間、12時間交替勤務、会社単体の労災KPI非公表が大きな弱点です。

賃金・利益の還元|6/10

2027年卒向け生産技術職では、大卒基本給20万7,400円、短大・専門・高専卒19万2,400円です。固定残業制度はありません。交替勤務者には1日600円、最大月1万2,600円の交替手当が付きます。住宅手当1万5,000円、家族手当もあります。[出典8]

大卒で交替勤務21日、月37時間の残業をしたモデルでは、基本給・交替手当・時間外手当を合わせて総支給28万500円とされています。[出典8]

固定残業ではなく実残業に応じて時間外手当を支給する点は評価できます。

一方、基本給20万7,400円は飲料製造の技能職として高い水準とは言いにくく、全社員の平均給与、中央値、既存社員のベースアップ率は公表されていません。

賞与年2回、各種手当、固定残業なしを評価して6/10点です。全社員の平均・中央値、ベースアップ率を公開し、基本給を継続的に底上げできれば8/10点を検討できます。

労働時間・休息|4/10

2024年度の全社平均所定外労働時間は月25.7時間、平均有給休暇取得日数は13.7日です。平均勤続年数は17.7年です。[出典7]

2027年卒向け生産技術職では年間休日113日で、4勤2休体制の場合は年度によって120日以上になるとされています。[出典8]

一方、2026年の製造求人では、7時~19時と19時~翌7時の2交替、4勤2休で、月平均時間外労働37時間です。繁忙期や急な受注時には36協定の特別条項があります。[出典9]

有給13.7日は良好ですが、工場の中核職で月37時間の残業と12時間交替勤務があることは身体負担が大きいと評価します。

そのため4/10点です。製造職の平均残業を20時間以下、全社平均を15時間以下へ下げ、有給平均15日以上または取得率80%以上を複数年維持できれば6~8点を検討できます。

雇用の安定・待遇の公平性|4/5

2024年度の平均勤続年数は17.7年で、長期雇用の実績があります。2025年度の役員・管理的地位にある者の女性割合は20人中2人、10.0%です。[出典7]

2026年の常用員求人では、過去3年間に男性1人・女性2人を正社員へ登用した実績があり、事務パート求人でも過去3年間に男性4人・女性2人の正社員登用実績が示されています。[出典9・12]

一方、新卒では2024年採用2人のうち1人が離職し、定着率50%となっています。採用人数が少ないため単年数字を会社全体へ一般化はしませんが、若手定着は確認が必要です。[出典7]

長期勤続、女性管理職、正社員登用を評価して4/5点です。男女賃金差、離職率、雇用形態別待遇まで会社単体で公開できれば5/5点を検討できます。

福利厚生・育児・介護|4/5

社会保険、住宅手当、家族手当、交替手当、社員食堂、資格取得費用の全額会社負担、育児・介護休業、看護休暇の規程があります。社員食堂は会社補助により1食380円です。[出典6・8・9]

育児休業と看護休暇には取得実績があります。一方、2024年度は育児休業対象者そのものが男女とも0人で、取得率を実質的に評価できる年度ではありません。介護休業取得実績は2026年求人ではなしとされています。[出典7・9]

制度と利用実績の一部を評価して4/5点です。男性・女性双方で育休取得者が継続的に確認でき、取得日数や復職率まで公開できれば5/5点を検討できます。

人権・ハラスメント・労使関係|2/5

公式の経営・CSR方針では法令遵守と地域社会への貢献を掲げています。[出典13]

一方、丸菱食品単体の人権方針、匿名内部通報窓口、報復禁止、ハラスメント相談窓口、相談件数、是正件数、研修実績について十分な公開情報がありません。2026年求人では労働組合なしとされています。[出典9]

法令遵守方針は評価しますが、問題が起きた際に従業員が安全に相談し、是正結果を確認できる仕組みが外部から見えないため2/5点です。

労働安全・健康|4/10

製造職は大型の飲料製造設備の運転・保守を行い、フォークリフト等の資格も業務に関わります。12時間交替勤務や夜勤もあり、機械への巻き込まれ、転倒、運搬事故、熱中症、夜勤による健康負担への対策が重要です。[出典8・9]

会社は業務上必要な資格取得費用を全額負担し、改善提案による職場改善を採用ページで掲げています。[出典7・9]

一方、死亡災害、休業災害、労災件数、度数率、強度率、機械事故、フォークリフト事故、夜勤者の健康指標を会社単体で公表していません。

公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象として4/10点です。死亡0、休業災害件数、度数率、事故類型を毎年公開し、低い事故率を継続できれば6~8点を検討できます。

商品・サービスの安全|5/5

本社、第5工場、第6工場、第8工場でFSSC22000を取得しています。HACCPに基づく衛生管理に加えて、微生物検査、理化学分析、専門検査員による異味・異臭などの官能検査を行っています。[出典3]

PETボトル工場と紙パック工場はいずれもFSSC22000認証工場として運用されています。[出典4・5]

2024~2026年の公開情報では、丸菱食品を原因とする大規模商品回収や食品安全上の重大行政処分は確認できませんでした。

複数製造ラインで国際食品安全認証を継続し、検査工程も具体的であるため5/5点です。

従業員・元従業員の口コミ

Indeedでは丸菱食品の食品製造に関する口コミは1件で、2024年2月3日の山形県・飲料製造業の投稿です。

投稿には「働く意欲無くす会社です。」とあり、給与、人間関係、仕事量への不満が書かれています。[出典12、情報ランクB]

1件だけの口コミであり、投稿者の雇用形態や勤務部署も十分に確認できないため、この投稿だけで会社全体を低評価にはしません。

一方、現行求人でも製造職の平均残業37時間が確認できるため、働き方への不満という論点については、会社側が職種別の残業や離職率を開示して実態を示すことが望まれます。

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイ等について、会社名と「残業」「夜勤」「事故」「退職」「パワハラ」「労災」などを組み合わせて確認しました。

今回、丸菱食品の現社員・元社員であること、勤務時期、職種まで確認でき、採点根拠として利用できる具体的な投稿本文は確認できませんでした。

Innovation|17/25

Innovationでは、飲料製造で人が担う運転・監視・検査・運搬をどこまで設備へ移し、製造効率や品質を高め、その成果を働く人へ返しているかを評価します。

丸菱食品は長年にわたり製造ライン増設と設備更新を続けていますが、人の負担削減を直接示す定量KPIは少なく、Innovationは17/25点としました。

作業負担・危険の削減|6/10

PET工場では高速の飲料製造設備、紙パック工場では複数サイズの専用ラインを運用しています。公式サイトは「先進の設備」「高度な生産システム」による量産を掲げています。[出典4・5]

2024年11月には第8工場で200ml紙パックラインを増設しました。製造設備の増設・更新は、一人あたりの手作業を減らし、安定した大量生産を可能にする方向に働きます。[出典2]

一方、設備導入前後で作業人数、重量物作業、検査時間、残業、事故が何%減ったかは公表されていません。

設備化は具体的ですが、人への効果を定量確認できないため6/10点です。

商品・サービスの改善|4/5

PETでは280mlから2L、紙パックでは200mlなど複数容量に対応し、日本茶、烏龍茶、紅茶、果汁、野菜、スポーツ、乳性、機能性飲料まで幅広く製造できます。[出典4・5]

2018年にはアレルゲン対応の計量専用棟を完成させ、2024年11月には200ml紙パックラインを増設しました。[出典2]

需要変化と食品安全へ合わせて設備を改善しているため4/5点です。一方、容器軽量化、廃棄削減、品質苦情削減などの具体的な改善率は公表されていないため満点とはしません。

改善成果の人間への還元|3/5

2024年度の平均有給休暇取得日数は13.7日で、改善提案制度や資格取得支援もあります。[出典7]

一方、全社平均残業25.7時間、製造職37時間であり、設備更新による生産性向上が十分な労働時間削減へつながったとは言いにくい状態です。[出典7~9]

また、設備増設後に配置人数、休日、賃金、事故がどう変化したかも公表されていません。

一定の休暇取得を評価して3/5点です。設備更新前後で残業、人数、事故、教育時間、賃金を比較し、人への還元を明示できれば4~5点を検討できます。

研究開発・現場改善の継続|4/5

1990年代以降、PET、紙パック、缶などの製造設備を段階的に整備し、2012年の省エネボイラー導入、2018年のアレルゲン対応計量室、2024年の紙パックライン増設など改善を継続しています。[出典2]

2024年度採用情報でも、改善提案による働きやすい職場づくりを掲げています。[出典7]

一度の設備投資で終わらず、品質・設備・省エネを更新しているため4/5点です。一方、研究開発費、年間改善件数、採用率、削減成果の定量公開はないため5点とはしません。

自動化・AI導入後の雇用状況

丸菱食品は製造ラインの設備化・更新を進めていますが、2026年も生産技術職や営業職を採用しています。2024年度の平均勤続年数も17.7年です。[出典7・8]

自動化を理由とする大規模な希望退職や一斉解雇は確認していません。

一方、2025年9月には飲料缶ラインが操業終了し、2026年には法人・グループ体制も変化しています。缶ライン終了に伴う配置転換、退職、再訓練人数は公表されていません。[出典2]

省人化や事業再編が雇用へ与えた影響を判断するため、部門別人員推移と配置転換・再教育の実績を公開することが望まれます。

Protection|9/25

Protectionでは、地震、豪雪、火災、停電、原料不足、物流停止、サイバー攻撃が起きても飲料製造を続けられるかを評価します。

2026年にサーフビバレッジをグループ会社化したことで地理的な広がりは生まれましたが、丸菱食品自身のBCP・代替生産・復旧時間の公開は弱く、Protectionは9/25点です。

災害への備え・訓練|2/5

丸菱食品は100人を超える従業員と複数の飲料工場を持つため、地震、豪雪、火災、停電への備えが重要です。

一方、会社単体のBCP、定期防災訓練、非常用発電機、燃料備蓄、安否確認、工場火災訓練の実績について公開情報がありません。

製造拠点として基本的な防災対応は必要ですが、外部から実効性を確認できないため2/5点です。

生産・物流・調達の代替|3/5

寒河江市の同一敷地には第5、第6、第8工場など複数ラインがあり、PETと紙パックの両方を扱います。[出典2~5]

さらに2026年5月には山梨県で飲料製造を行うサーフビバレッジをグループ会社化しました。[出典1・2]

これによりグループとしては山形以外の飲料製造拠点を持つことになります。

一方、寒河江工場停止時にサーフビバレッジがどの商品を何%代替できるか、容器・原料・レシピを何日で移管できるかという正式なバックアップ計画は公開されていません。

地理的分散の可能性を評価して3/5点です。

サイバー防衛・情報保護|1/5

丸菱食品単体について、情報セキュリティ基本方針、MFA、EDR、SOC、標的型メール訓練、バックアップ分離、サイバー復旧訓練などの公開情報を確認できません。

食品工場でも受注、生産計画、品質記録、在庫、出荷がシステム停止すれば製造・供給へ影響します。

公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。

最低限の法令遵守・CSR方針があることを考慮し1/5点です。

供給継続・復旧能力|2/5

複数の飲料ラインを持ち、PETと紙パックに対応し、主要飲料メーカーのOEMを長年担っていることから、通常時の供給能力は高いと考えられます。[出典1・15]

2024年11月には紙パックラインを増設し、2026年にはサーフビバレッジをグループ会社化しました。[出典2]

一方、主要ライン停止時の目標復旧時間、代替生産可能率、予備設備、非常用電源、原料・包材在庫日数を公表していません。

供給力はあるものの「止まった後にどれだけ早く戻せるか」を検証できないため2/5点です。

危機時の市民への対応|1/5

飲料メーカーとして、災害時に水分供給へ貢献できる事業基盤を持っています。

一方、丸菱食品自身が自治体と災害時飲料供給協定を締結した実績、被災地へ飲料を無償提供した実績、災害用在庫を確保する制度について公開情報がありません。

公開情報がない点は課題です。通常時の飲料供給事業を最低限評価して1/5点です。

良いニュース・最近の前向きな動き

最近の前向きな動きでは、紙パック製造能力の増強と、サーフビバレッジのグループ会社化による事業領域の拡大があります。製造能力を増やしつつ、食品安全と地域雇用を維持できるかが今後の評価ポイントになります。

2026年5月 サーフビバレッジをグループ会社化(Protection・Innovation)

公式沿革では、2026年5月に株式会社サーフビバレッジをグループ会社化しています。[出典2]

サーフビバレッジは山梨県に飲料製造拠点を持つため、丸菱食品グループとして製造地域が山形だけではなくなりました。

現時点では正式な代替生産契約やBCPの公開がないため高得点にはしていませんが、将来、相互バックアップを実証できればProtectionを大きく改善できる材料です。

2024年11月 200ml紙パック飲料ラインを増設(Innovation)

第8工場で新しい200mlタイプの紙パック飲料ラインを増設しました。[出典2]

小容量紙パックの製造能力を増やし、野菜飲料、茶系飲料、乳性飲料、機能性飲料などの需要に対応しやすくなっています。

2026年 有休13.7日・平均勤続17.7年を採用情報で継続開示(Safety)

2026年の採用情報では、2024年度の平均有休取得日数13.7日、平均勤続17.7年、女性管理職比率10%を公開しています。[出典7]

非上場の地域製造会社として、働き方データを一定程度公開していること自体は評価できます。

悪いニュース・問題となった動き

今回の調査では、2024~2026年に死亡事故、大規模な食品回収、重大な行政処分を示す公開情報は確認していません。

一方、働く人に直結する問題として、製造職の残業37時間と12時間交替勤務、安全KPIの不足があります。

2026年 製造職の月平均残業37時間(Safety)

2026年のハローワーク求人では、清涼飲料製造業務の月平均時間外労働は37時間です。勤務は7時~19時、19時~翌7時の交替制です。[出典9]

全社平均25.7時間より製造現場の負担が高く、商品の需要が増えた際に現場の労働時間へ負担が集中している可能性があります。

飲料の繁忙期を人の長時間労働で吸収するのではなく、交替班の増員、設備停止時間の短縮、生産平準化によって20時間以下へ下げる必要があります。

2024年 Indeedで給与・人間関係への強い不満(Safety)

Indeedには1件のみですが、2024年2月の製造職口コミで給与や人間関係への強い不満が投稿されています。[出典12]

1件のため会社全体の実態とは断定しません。ただし、基本給水準と製造職の残業37時間という公的・採用情報と合わせると、賃金と勤務負担を今後も確認する必要があります。

2026年現在 労災・BCP・サイバーKPIが非公表(Safety・Protection)

飲料工場では機械、フォークリフト、夜勤を伴いますが、丸菱食品単体の死亡災害、休業災害、度数率、強度率を確認できません。

同様に、工場停止時のRTO、相互代替率、サイバー復旧時間も公表されていません。

公開情報がない点は課題です。採点上も減点対象です。

総合評価と、これから改善してほしいこと

現在55点・シビックランクDです。次のCランクは60点からなので、あと5点必要です。

丸菱食品はFSSC22000と複数飲料ライン、大手飲料企業との長期取引、有休13.7日、平均勤続17.7年という強みがあります。

一方、次のランクへ上がるために最も重要なのは、生産能力をさらに増やすことではありません。製造現場の残業、安全実績、サイバー・BCPを数字で改善し、製造能力の強さを「人が無理なく安全に働ける工場」へつなげることです。

製造職の残業を20時間以下へ下げる|労働時間・休息 4→6/10

現在の製造求人では月平均残業37時間です。全社平均も25.7時間です。[出典7・9]

交替班の人員増強、生産計画の平準化、設備停止時間の短縮を進め、製造職の平均残業20時間以下、全社平均15時間以下、有給平均15日以上を複数年達成できれば4→6/10点を検討できます。

現在4/10点
改善後6/10点
加点+2点
総合55→57点
ランクDのままです。

参考企業は伊藤園ティーファクトリー株式会社です。当サイトの現行審査では、2026年の製造求人で月平均残業15時間、年間休日122日を確認し、「労働時間・休息」を6/10点と評価しています。

労災件数・度数率を公開し、安全実績を証明する|労働安全・健康 4→6/10

現在の「労働安全・健康」は4/10点です。

死亡0、休業災害件数、度数率、強度率、機械・フォークリフト事故、夜勤者の健康指標を毎年公開し、重大事故0と低い事故率を確認できれば6/10点を検討できます。

現在4/10点
改善後6/10点
加点+2点
総合55→57点
ランクDのままです。

参考企業は東洋製罐株式会社です。当サイトの現行審査では、死亡労災0、度数率0.16、強度率0を単体で公開していることを評価し、「労働安全・健康」を8/10点としています。

サイバー対策を会社単体で公開する|サイバー防衛・情報保護 1→2/5

現在、丸菱食品単体の情報セキュリティ体制を外部から確認できません。

MFA、EDR、重要データの分離バックアップ、標的型メール訓練、インシデント連絡体制を導入・公開し、年1回以上の復旧訓練を確認できれば1→2/5点を検討できます。

現在1/5点
改善後2/5点
加点+1点
総合55→56点
ランクDのままです。

単独ではCに届きませんが、残業改善+2、労災改善+2、サイバー改善+1を同時に実現すれば60点になります。

次のランクへ上がるための具体例

現在55点・Dで、Cは60点からです。

まず、製造職の平均残業を37時間から20時間以下へ下げ、全社有給平均15日以上を維持して「労働時間・休息」を4→6点へ上げます。これで+2点です。

次に、死亡0、休業災害件数、度数率、強度率を毎年公開し、低い事故率を継続して「労働安全・健康」を4→6点へ上げます。これで+2点です。

さらに、MFA、EDR、分離バックアップ、標的型メール訓練、復旧訓練を実施・公開して「サイバー防衛・情報保護」を1→2点へ上げます。これで+1点です。

55点+2点+2点+1点=60点となり、シビックランクCです。

つまり、丸菱食品が次のランクへ上がるためには、FSSC22000という強い食品安全を維持したうえで、「残業が減った」「事故が少ない」「システムが止まっても復旧できる」という働く人と供給継続の結果を数字で示すことが重要です。

出典一覧

1.丸菱食品株式会社「会社概要」【情報ランクA】
2.丸菱食品株式会社「会社沿革」【情報ランクA】
3.丸菱食品株式会社「品質保証部」【情報ランクA】
4.丸菱食品株式会社「ペットボトル工場」【情報ランクA】
5.丸菱食品株式会社「紙パック工場」【情報ランクA】
6.丸菱食品株式会社「中途採用情報」【情報ランクA】
7.マイナビ2027「丸菱食品株式会社 会社概要・働き方データ」【情報ランクB】
8.マイナビ2027「丸菱食品株式会社 生産技術職 採用データ」【情報ランクB】
9.厚生労働省ハローワーク「丸菱食品株式会社 清涼飲料製造業務」2026年求人【情報ランクS】
10.Gビズインフォ「丸菱食品株式会社」法人番号9390001018242【情報ランクS】
11.国税庁法人番号公表情報を基にした法人変更履歴「MBS株式会社→丸菱食品株式会社」【情報ランクS】
12.Indeed「丸菱食品株式会社 食品製造のクチコミ」【情報ランクB】
13.丸菱食品株式会社「経営・品質方針/CSR方針」【情報ランクA】
14.山形県就職情報サイト「丸菱食品株式会社」【情報ランクS】
15.丸菱食品株式会社「事業内容」【情報ランクA】
16.資源エネルギー庁「省エネ法定期報告情報 丸菱食品株式会社」【情報ランクS】
17.厚生労働省「総合衛生管理製造過程による食品製造承認」【情報ランクS】
18.イオン「トップバリュ 商品情報/製造所固有記号Q89 丸菱食品株式会社」【情報ランクA】

シビックランクの基準

シビックランク点数
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

丸菱食品株式会社は55点のため、今回のシビックランクはDです。

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、氏名・役職・立場を確認できる記名取材や公表発言など、発信主体を確認できる公表情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

情報ランクは企業そのものの良し悪しではなく、個々の情報の出どころと検証状態を示します。Sは第三者による裏づけがある情報として最も強く扱います。AとBは情報の性質が異なり、働き方の実態確認ではBが有用な場合もあります。口コミは時期・職種・拠点・件数を確認し、公式・公的情報と照合して使用します。

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