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日本パレットプール株式会社を企業審査|シビックランクC・61点/100点|営業残業月10時間・全国200デポとフクLOWを評価、労災KPI・男女公平性・復旧時間の開示不足が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する日本パレットプール株式会社は、総合61点、シビックランクCです。

日本パレットプール株式会社の特に強い点は、全国約200カ所のデポを使った一貫パレチゼーションと位置情報管理システム「フクLOW」により、荷物の積み替え、空パレットの長距離返送、紛失・滞留を減らせる物流網を持っていることです。そのため、この企業のサービスを利用すれば、物流現場で人が荷物を持ち替える回数や、空の物流資材だけを運ぶ無駄を減らし、少ない人手でも商品を運びやすい社会につながる可能性が高まります。

一方で、改善点として対象会社単体の死亡・休業労災件数、度数率・強度率、男女賃金比率、育児休業実績、主要物流・情報システムの実復旧時間が十分に公表されていないことが残ります。

この記事では、日本パレットプール株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

日本パレットプール株式会社の企業審査結果

日本パレットプール株式会社は、1972年創業の物流機器レンタル会社です。パレット、ネスティングラックなどを企業へ貸し出し、全国のデポを使って必要な場所で借り、輸送先の近くで返却できるパレットプールを運営しています。

2026年現在の会社公式情報では、社員数は約100人、デポ数は200カ所、営業拠点は全国15支店です。2026年4月には日本パレットレンタル株式会社の完全子会社となりました。2025年3月期の法定開示では従業員109人、平均年齢54.5歳、平均勤続年数6.3年、平均年間給与527万5,000円です。

評価軸得点主な評価
Safety29/50平均年収527.5万円、現行営業求人の残業月10時間・年休122日、社宅・内部通報制度を評価。労災KPI、男女賃金差、育休実績の開示不足が課題
Innovation18/25一貫パレチゼーション、フクLOW、洗浄・選別設備、RPA等を評価。省力化後の社員残業・配置転換への還元結果は不足
Protection14/25全国200デポ、15支店、BCP・防災訓練、情報セキュリティ方針を評価。RTO、実復旧時間、危機時の市民支援が不足
総合61/100シビックランクC

主な強み

・全国15支店、約200デポのパレットネットワーク
・必要な場所で借り、着地近辺で返却できる一貫パレチゼーション
・荷物をパレットに載せたまま発地から着地まで運び、積み替え作業を減らせる
・位置情報管理システム「フクLOW」で現在地、移動履歴、滞留日数を管理
・異常な移動を自動アラートで表示可能
・水島デポに約4万枚の保管能力と毎時200枚の洗浄設備、選別機を整備
・木製11型パレットはJIS規格、動荷重1,000kg、静荷重4,000kg
・パレットを独自基準で常時品質チェック
・2025年3月期平均年間給与527万5,000円
・2026年営業求人は月給27万2,000円以上、初年度年収420万~550万円
・同求人は完全週休2日、年間休日122日、残業月平均10時間
・退職金、持株会、定期健康診断、借上社宅等を整備
・経営陣から独立した社外弁護士の内部通報窓口あり
・通報者のプライバシー保護と報復禁止を規定
・毎年12月に全社員対象のコンプライアンスeラーニング・アンケート
・リスク・危機管理委員会と危機時対策本部を整備
・大地震、自然災害、重大品質問題を想定した消防・防災訓練を実施
・情報システム向けBCPを策定し、機能検証と更新を方針化
・鉄道・船舶へのモーダルシフトで過去5年間約1,600t-CO2削減
・2025年に水島デポの使用電力を再生可能エネルギー化

主な課題

・死亡労災、休業災害件数、度数率、強度率が対象会社単体で公表されていない
・2025年3月期平均年齢54.5歳と高い
・109人の従業員数に受入出向社員21人を含み、若手・専門人材確保が課題
・女性管理職比率は2025年3月時点7%で、会社目標10%に未達
・男女賃金比率、男性育休取得率は法定開示対象外として公表されていない
・営業職では残業月10時間だが、全社員・全職種の平均残業は公表されていない
・全社有休取得率、45時間・60時間超の社員比率が公表されていない
・自動化・DXで社員自身の残業が何時間減ったか公表されていない
・フクLOWやRPA導入後の配置転換・再教育人数が公表されていない
・主要システム・主要デポごとのRTO、RPO、実復旧時間が公表されていない
・MFA、EDR、オフラインバックアップ等の技術対策の実装率が公表されていない
・自治体との災害時物流協定や、危機時に市民向け物資輸送を開始する時間・能力の公開情報がない
・2026年4月の上場廃止後、従来の有価証券報告書と同水準の人的資本・リスク情報が継続公開されるかは今後の確認が必要

事業内容と人間への貢献

日本パレットプールの事業は、荷物そのものを運ぶ運送会社ではなく、荷物を載せるパレットを企業間で共同利用できるようにすることです。

通常、自社専用パレットで商品を発送すると、着地で荷物を降ろした後、空になったパレットを発地へ返す必要があります。NPPの一貫パレチゼーションでは、発地近くのデポで借りたパレットをそのまま着地まで使い、着地近くのデポへ返却するかNPPが回収します。空パレットだけを長距離で戻す工程を減らせます。

基本情報

項目内容
会社名日本パレットプール株式会社
創業1972年
本社大阪市北区芝田2丁目8番11号 共栄ビル4階
代表取締役社長橋本 道明
資本金7億6,795万5千円
現在の社員数約100人
2025年3月期従業員数109人
デポ約200カ所
営業拠点15支店
事業パレット等物流機器のレンタル・プール運営、関連機器の研究開発・販売
現在の親会社日本パレットレンタル株式会社

情報ランク:S・A。

主な事業内容

一貫パレチゼーションでは、発地のNPPデポから必要数のパレットを借り、商品を載せたまま目的地まで輸送し、目的地近くのデポへ返却します。着地で別のパレットへ積み替える必要がなく、返却用空パレットを発地まで戻す必要も減らせます。

例えば倉庫で1,000kgの商品を載せたパレットをフォークリフトでそのままトラックへ積み、輸送先でも同じパレットのまま荷役できれば、箱を一つずつ別パレットへ移す工程を減らせます。NPPの標準的な木製11型パレットはJIS規格で、動荷重1,000kg、静荷重4,000kgです。

位置情報管理システム「フクLOW」は、パレットに発信機を取り付け、現在地、移動履歴、滞留日数を把握します。パレットが特定拠点に長く滞留したり、登録した経路と違う動きをした場合にアラートを出せます。

主な利用企業・取引先

会社は日本通運、JR貨物等との連携を採用情報で説明しており、化学製品、食品、日用品等の物流でパレットを共同利用する企業が主な利用者です。

一社が必要な最大枚数を常時保有するのではなく、必要な時期・地域だけ借りられるため、繁忙期用の余剰パレットを各社が保管する場所と購入費を減らせます。

事業による人間への貢献

物流現場では、パレットを使わない場合や途中で載せ替える場合、箱・袋・資材を人が何度も持ち直す必要があります。重量物をフォークリフトでパレット単位に扱えれば、人が一個ずつ持ち上げる回数を減らせます。

さらに約200デポを利用して着地側で返却できれば、空パレットを発地へ戻すためのトラック走行を減らせます。運転手不足が進む物流で、「商品を運ばない空回送」に使う運転時間を減らし、その車両と時間を実際の商品輸送へ回しやすくなります。

Safety 29/50

Safetyでは、NPPで働く社員の賃金、労働時間、雇用の公平性、安全と、パレットを使う物流現場の安全性を評価しました。

営業職の現行求人では残業月10時間、年間休日122日、月給27万2,000円以上が確認できます。平均年収527万5,000円、借上社宅、外部弁護士の通報窓口も具体的です。一方、全社残業、労災KPI、男女賃金差、育休実績は十分に公開されていません。

賃金・利益の還元:6/10

2025年3月期の平均年間給与は527万5,000円で、基準外賃金と賞与を含みます。平均年齢54.5歳、平均勤続年数6.3年です。

2026年の営業職求人では月給27万2,000~30万6,000円、初年度年収420万~550万円で、時間外手当、役職手当、家族手当、地域手当、住宅手当等が別途用意されています。賞与は年2回で、求人では計3.8カ月分の実績が示されています。

平均年間給与と現在求人の給与水準を具体的に確認でき、最低賃金近辺へ張り付く求人ではないことを評価して6/10点です。

一方、2025~2026年のベースアップ率、職種別給与中央値、非正規社員の賃金、同年代・同職務での賃金分布は公表されていません。平均年齢54.5歳という構成を考えると、平均年収だけでは若手社員の待遇を判断できません。

8/10点には、営業・管理・デポ運営等の職種別賃金中央値と既存社員のベースアップ率を毎年公開し、広い社員層で実質賃金が継続的に上がっていることを確認する必要があります。

情報ランク:S・A。

労働時間・休息:6/10

2026年の北海道・関西・岡山・宮崎などの営業求人では、完全週休2日制、年間休日122日、月平均残業10時間程度とされています。

月10時間なら、月20日勤務と単純化すると1日平均約30分の時間外労働です。営業職でこの水準を維持できていれば、退勤後の家事、睡眠、家族との時間を確保しやすくなります。

一方、この数字は現在募集されている営業職の条件であり、約100人の全社員平均ではありません。デポ運営、管理、システム等を含む全職種の平均残業、有休取得率、年間総実労働時間、月45時間・60時間超の人数は公表されていません。

営業職で低残業と年休122日を確認できるため6/10点です。8/10点には、全社員平均残業15時間以下、有休取得率80%以上、月60時間超0%に近い実績を職種別に公開する必要があります。

情報ランク:A。

雇用の安定・待遇の公平性:3/5

2025年3月期の従業員数は109人です。DX推進期間に社員数が一方向に減った形ではなく、2026年にも複数地域で中途採用を続けています。

2025年3月時点の女性管理職比率は7%で、会社が掲げる10%以上という目標には未達です。一方、2024年度には中途採用者から部長職1人、課長職4人を採用しています。

会社は平均年齢上昇と若手・専門人材の確保を継続上のリスクとして認識しています。2025年の109人には受入出向社員21人が含まれます。

女性管理職の具体値と採用継続を評価して3/5点です。一方、男女賃金比率、男女別勤続年数、離職率、非正規社員の待遇差は公表されていません。

4/5点には、女性管理職10%以上という自社目標を達成し、男女賃金比率90%以上に近づけ、男女・雇用区分別の離職率と賃金差を継続公開する必要があります。

情報ランク:S・A。

福利厚生・育児・介護:4/5

現行採用情報では、社会保険、退職金、従業員持株会、定期健康診断、借上社宅などを確認できます。

住宅費を大きく抑えられる制度は、同じ給与でも食費、教育、貯蓄へ回せる金額を増やします。

一方、男性・女性別の育児休業取得率、平均取得日数、介護休業の利用実績、復職率は対象会社単体で公表されていません。

生活費に直接効く住宅支援と退職金等を評価して4/5点です。5/5点には、男女別育休取得率、取得日数、復職率、介護休業実績を公開し、制度が実際に利用されていることを確認する必要があります。

情報ランク:A。

人権・ハラスメント・労使関係:4/5

日本パレットプールは、総務部だけでなく経営陣から独立した指定弁護士事務所を内部通報先にしています。内部通報規程では通報者が社内で特定されないようプライバシーへ配慮し、通報を理由とする報復を禁止しています。

また、通報相談窓口の連絡先を記載したCSRカードを全従業員へ配付し、毎年12月には全従業員を対象にeラーニングを利用したコンプライアンスアンケートを実施して結果を全員へフィードバックしています。

例えば上司による不適切な指示やハラスメントを直属系統へ相談しにくい場合でも、社員は社外弁護士へ直接伝える経路を使えます。通報後の報復禁止まで規程化されていることは、相談した社員の雇用を守る仕組みになります。

制度と全社員への周知・教育を評価して4/5点です。一方、ハラスメント・内部通報の相談件数、認定件数、是正件数、再発率は公表されていません。

5/5点には、相談・認定・是正結果を匿名化して毎年公開し、問題発生後の救済まで機能していることを確認する必要があります。

情報ランク:S・A。

労働安全・健康:2/10

日本パレットプールは、約200デポでパレットを保管、洗浄、選別し、重量33~43kgの木製パレットや物流機器を扱います。標準11型木製パレットは33kg、14型は43kgです。

会社のリスク・危機管理委員会は大地震・自然災害や重大品質問題への教育、防災訓練を行っていますが、対象会社単体の死亡労災、休業災害、度数率、強度率、フォークリフト事故、腰痛・重量物事故等の年次結果は公表されていません。

安全教育や危機管理体制は確認できるため2/10点です。しかし、パレットやフォークリフトを扱う物流関連企業で事故結果を外部から比較できない点は課題です。採点上も減点対象です。

4/10点には、死亡・重大事故、休業災害、フォークリフト事故、重量物事故、度数率・強度率を毎年公開し、重大事故0と低い事故率を確認する必要があります。6点以上には、その低水準を複数年継続することが必要です。

商品・サービスの安全:4/5

NPPはレンタルパレットを経験あるスタッフが独自基準で常時チェックし、耐久性と品質を確保すると公表しています。水島デポには返却パレットの洗浄機と選別機を導入し、洗浄機は1時間200枚を処理できます。

標準11型木製パレットはJIS規格で、動荷重1,000kg、静荷重4,000kgです。規格と荷重を明示することで、利用者は想定荷重を超えない運用をしやすくなり、荷崩れ・破損リスクを下げられます。

品質チェック、JIS規格、洗浄・選別設備を評価して4/5点です。一方、年間の破損率、荷崩れ事故、顧客クレーム、品質不適合率、回収・補修件数は公表されていません。

5/5点には、重大なパレット起因事故0、破損率・不適合率の低水準を複数年公開し、品質改善が結果でも確認できることが必要です。

情報ランク:A・S。

従業員・元従業員の口コミ

転職会議では日本パレットプールの口コミは7件、集計上の有休消化率は80%です。ただし投稿数が少なく、現在の約100人全体を代表する統計としては扱いません。

現在閲覧できる労働時間に関する具体的な口コミは古く、2000年頃に勤務した30代前半男性正社員の投稿です。現在の勤務実態を示すには古すぎるため、採点には使用していません。

2026年の現行営業求人で残業月10時間が示されているため、現在の労働時間評価は求人情報を主な根拠としています。

情報ランク:B。

SNS・匿名掲示板の確認結果

Xなどの一般SNS、5ちゃんねる、爆サイについて、会社名と「残業」「給料」「休日」「退職」「パワハラ」「事故」「省人化」「人員削減」などを組み合わせて確認しました。

2024~2026年の従業員・元従業員と判断でき、職種・時期・本文まで確認できる有用な投稿は公表情報上見当たりません。

SNS・匿名掲示板で有用な投稿が公表されていないこと自体は減点していません。

Safety小計:29/50点

Innovation 18/25

Innovationでは、パレットを使った荷役と回送、デポでの洗浄・選別、所在確認など、人が行う物流作業をどこまで機械・システムへ移し、その成果を人へ返しているかを評価しました。

日本パレットプールの強みは、一台のロボットだけではなく、一貫パレチゼーション、全国200デポ、位置情報管理、洗浄・選別設備を組み合わせて「荷物の載せ替え」「空パレット返送」「所在確認」を減らしていることです。一方、省力化によってNPP社員自身の残業・休日・配置転換がどう変わったかは十分に公表されていません。

作業負担・危険の削減:6/10

一貫パレチゼーションでは、発地で商品を載せたパレットを着地まで積み替えずに運び、着地近くでパレットを返却できます。

例えば袋物や段ボールを別パレットへ積み替える工程を一回なくせば、その工程で人が箱を持ち上げる回数、フォークリフトが往復する回数、荷崩れする機会を減らせます。

水島デポでは毎時200枚を処理できる洗浄機と選別機を使っています。人が一枚ずつ洗浄・確認する作業の一部を設備へ移すことで、反復作業を減らせます。

一方、パレット導入前後で荷役作業が何分短縮されたか、腰痛・労災が何件減ったか、水島デポの必要人数が何人から何人へ変わったかという会社単体の定量結果は公表されていません。

反復・重筋作業を機械化・パレット化している実態を評価して6/10点です。8/10点には、代表顧客や自社デポで作業人時、持ち上げ回数、重量物、事故件数を導入前後で定量公開する必要があります。

情報ランク:A。

商品・サービスの改善:5/5

「フクLOW」は、パレットのIDを基地局で受信し、現在地、移動履歴、滞留日数を個別に管理します。異常な移動を自動警告でき、荷物と発信機番号を紐付けて荷物の所在地も追跡できます。

従来、パレットがどの倉庫に何枚滞留しているか分からなければ、担当者が電話・メールで確認したり、足りない拠点へ新しいパレットを補充したりする必要があります。位置をデータで把握できれば、余っている拠点から不足拠点へ回し、紛失・過剰購入を減らせます。

2025~2027年度の経営計画でも、高精度位置情報管理システム、ネットワーク再構築、フルスペックデポ拡充、オペレーション効率化を中核施策にしています。

物流資材の所在をデータ化し、全国ネットワークと結びつけてサービスそのものを改善しているため5/5点です。

情報ランク:A・S。

改善成果の人間への還元:2/5

NPPは電子契約、経費精算、稟議システム、フクLOW等を導入し、ペーパーレス化・所在確認の自動化を進めています。

2026年の営業職では残業月10時間程度という低い求人値も確認できます。しかし、この低残業がDX導入によって何時間短縮された結果なのかは公表されていません。

2026年にも北海道、関西、岡山、宮崎等で正社員を募集しており、DXを進める中で全社的な採用停止となっている状態ではありません。

一方、自動化前後の部署別人数、残業、配置転換、再教育、契約終了、退職者数は公表されていません。技術の成果が人の自由時間や待遇へ返った因果を十分に確認できないため2/5点です。

4/5点には、DX導入部署について残業・作業時間を20%以上削減し、雇用を維持したまま社員を営業、顧客支援、品質、システム等へ配置転換した人数と再教育時間まで公開する必要があります。

研究開発・現場改善の継続:5/5

NPPは1972年からパレットプールを運営し、全国デポの拡大、一貫パレチゼーション、位置情報システム、業務システム、モーダルシフト、デポの洗浄・選別設備へ改善を続けています。

2025年には水島デポへ高性能洗浄機・選別機と太陽光発電を導入し、2025~2027年度の新経営計画でもネットワーク再構築と高精度位置情報システムを継続施策にしています。

単発実証ではなく、物流資材、システム、拠点設備を複数年にわたり更新しているため5/5点です。

情報ランク:A・S。

自動化・AI導入後の雇用状況

NPPで確認できる主な自動化・DXは、電子契約・経費・稟議、フクLOW、デポの洗浄・選別設備などです。AIによる大規模な人員代替というより、所在確認、事務処理、パレット整備の省力化が中心です。

2025年3月期の従業員数は109人で、2026年も複数地域で営業職を正社員募集しています。

ただし2025年の109人には受入出向社員21人が含まれ、人数推移には採用、出向、組織構成の変化も影響します。そのため、人数だけを理由に「自動化が雇用を守った」とは評価しません。

自動化を理由とする希望退職、大規模人員整理、採用停止を示す現在の公表情報はありません。一方、自動化後の職種別人数、配置転換、再教育、退職の時系列情報も公表されていません。

今後は、2026年の日本パレットレンタル完全子会社化後も、DXの進展と従業員数・求人・配置転換を追跡する必要があります。

Innovation小計:18/25点

Protection 14/25

Protectionでは、地震、豪雨、感染症、サイバー攻撃、拠点停止が起きても、企業が必要な物流資材を供給し続けられるかを評価しました。

NPPには全国15支店・約200デポという地理的分散、リスク・危機管理委員会、BCP、情報セキュリティ方針があります。一方、主要デポや情報システムが止まった場合に何時間で代替・復旧できるかという結果情報と、市民への直接的な危機支援は不足しています。

災害への備え・訓練:3/5

NPPは代表取締役社長を委員長とするリスク・危機管理委員会を設置し、危機発生時には社長を本部長とする対策本部を設置する体制です。大地震・自然災害、重大品質問題を想定して、教育や消防・防災訓練も実施しています。

例えば大地震で複数デポが停電し、社員との連絡が途絶えた場合、危機対策本部が被害状況を集約して、利用可能な別デポと輸送経路を選ぶ指揮系統があります。

東日本大震災では対策本部を設置し、被災支店への対応と被災従業員への救援物資送付を行った過去実績もあります。

訓練と過去対応実績があるため3/5点です。一方、現在の年次訓練回数、安否確認完了時間、非常電源・備蓄量、デポ切替訓練の結果は公表されていません。

4~5/5点には、主要地域で年1回以上の実地BCP訓練を行い、安否確認・代替デポへの切替・業務再開時間を数値で公開する必要があります。

情報ランク:S・A。

生産・物流・調達の代替:5/5

NPPは全国15支店、約200デポを持ちます。利用企業は発地と同じデポへ戻す必要がなく、着地近くのデポへ返却できます。

例えば豪雨で一つのデポが使えなくなった場合でも、全国ネットワーク上の別デポからパレットを調達・返却できる余地があります。単一倉庫だけに在庫を集中する企業より、地域障害の影響を分散しやすい構造です。

また自社パレット回送では、トラックだけでなくJRコンテナと船舶を平時から利用しています。年間約1,600基を鉄道へ、約50台分を船舶へ切り替えています。

全国200デポと鉄道・船舶の平時利用という具体的な代替力があるため5/5点です。

情報ランク:A。

サイバー防衛・情報保護:3/5

NPPは2008年から情報システムセキュリティ基本方針を適用し、情報の機密性・完全性・可用性を守る規程体系を整備しています。定期監査、社員教育、施設の物理防護、事故時の対応手順、情報システム向けビジネス継続計画まで明記しています。

例えばサイバー攻撃やシステム障害でデポ検索・在庫管理が使えなくなれば、どの地域に何枚のパレットがあるか分からず、顧客への供給が遅れる可能性があります。BCPと事故対応手順を事前に設けておくことは、停止時間を短くする土台になります。

一方、MFA、EDR、SOC、オフラインバックアップ、脆弱性診断、標的型メール訓練の具体的実績、重大インシデント件数は公表されていません。

方針・規程・教育・BCPまで確認できるため3/5点です。4/5点には、主要技術対策と訓練結果、重大事故件数、バックアップ復元試験を公表する必要があります。

情報ランク:A。

供給継続・復旧能力:3/5

NPPの情報セキュリティ基本方針は、情報システム事故、障害、自然災害で業務機能が止まる事態を想定し、速やかな復旧と業務継続を目的とするBCPを策定し、正しく機能するか検証・改廃するとしています。

物流面でも全国約200デポがあり、一部拠点の停止を別拠点で補える構造です。

一方、基幹システムのRTO・RPO、主要デポ停止時の切替時間、実災害で何時間・何日で通常供給へ戻ったかは公表されていません。

復旧の仕組みと拠点分散を評価して3/5点です。4~5/5点には、重要システムと主要デポの目標復旧時間を設定し、訓練・実障害で目標内復旧した結果を継続公開する必要があります。

情報ランク:A。

危機時の市民への対応:0/5

NPPのパレットは食品、日用品、資材などの物流を支えるため、災害時にも有用な物流機器です。

一方、自治体との災害時パレット供給協定、緊急物資輸送へのパレット無償提供、避難所物資向けの備蓄、要請から供給までの時間など、市民向け危機支援を対象会社が具体的に約束・実行した現在の公開情報はありません。

重要な物流インフラを持つだけでは、危機時の市民支援実績として加点しません。そのため0/5点です。

2~3/5点には、自治体・物流団体と災害協定を結び、緊急物資用パレットの供給可能枚数、地域別備蓄、要請から出庫までの時間を定め、訓練または実災害で実行する必要があります。

Protection小計:14/25点

良いニュース・最近の前向きな動き

最近の日本パレットプールでは、物流人手不足への対応としてデポの自動化・高機能化、位置情報管理、低残業の中途採用を同時に進めています。こうしたサービスが選ばれれば、物流資材の洗浄・所在確認・空回送へ使う人手を減らしながら、社員の働く時間も抑える企業行動を支えることにつながります。

2026年 営業職を残業月10時間・年休122日で複数地域採用(Safety)

2026年6月時点の北海道・関西・岡山・宮崎等の営業求人は、月給27万2,000円以上、初年度年収420万~550万円、完全週休2日、年間休日122日、残業月平均10時間程度です。

物流関連企業では顧客、倉庫、輸送会社との調整で勤務時間が伸びやすい職種もありますが、月10時間なら月20日勤務で単純平均1日約30分です。

今後、この低残業を営業だけでなく全職種へ広げ、全社員平均と有休取得率まで公開できればSafety評価をさらに上げられます。

2025年 水島デポに毎時200枚の洗浄設備・選別機と再エネ電源(Innovation)

2025年6月、水島デポは約4万枚の保管能力に加え、1時間200枚のパレットを洗浄できる高性能洗浄機と選別機を備え、太陽光発電設備を導入しました。太陽光パネル最大出力は137.76kW、年間予想発電量は174,679kWhです。

洗浄を人手だけで行うより、設備で連続処理できれば反復作業を減らし、中四国で返却されたパレットを短時間で再利用可能な状態へ戻せます。

同時に再生可能電力を使うことで、パレットを循環利用する環境メリットを、デポ運営時の電力面にも広げています。

2025~2027年 高精度位置情報管理とデポ再構築を継続(Innovation・Protection)

「経営3か年計画2027」では、高精度位置情報管理システムの展開、ネットワーク再構築、フルスペックデポ拡充、オペレーション効率化を中核施策にしています。

例えば特定地域にパレットが滞留して不足地域が生じた場合、位置情報で偏在を早く把握できれば、新規パレットを買う前に既存在庫を移動できます。

平時の効率化だけでなく、災害で一部拠点が止まった場合に別拠点の在庫を把握して振り替えるProtectionにもつながるため、今後は実際の切替時間まで公開してほしいところです。

悪いニュース・問題となった動き

現在の主要な課題は、重大な製品事故よりも、働く人の安全・公平性と、2026年の完全子会社化後も情報開示を維持できるかという点です。物流効率化の技術が強くても、労災や男女差、DX後の雇用、人員構成、復旧時間を公表しなければ、市民は「物流を楽にする企業が、自社の人も安全・公平に扱っているか」を判断しにくい状態が残ります。

2025年 平均年齢54.5歳、受入出向社員21人(Safety・Protection)

2025年3月期は従業員109人、平均年齢54.5歳、平均勤続6.3年で、109人の中に受入出向社員21人が含まれます。

物流ネットワークや情報システムの運用知識が一部のベテランや出向者へ集中している場合、退職・出向終了時にノウハウが抜ける危険があります。中途採用と若手育成を続け、重要業務を複数人が担当できる状態にする必要があります。

2025年 女性管理職7%、男女賃金・男性育休は非公表(Safety)

2025年3月時点の女性管理職比率は7%で、会社が掲げる10%以上の目標に届いていません。

2025年3月期の有価証券報告書では、男女賃金比率と男性育児休業取得率は法定公表義務の対象外として数値が掲載されていません。

法定義務がなくても、女性管理職、男女賃金、育児参加を自主的に公開すれば、働く人が昇進・賃金・家庭との両立を比較できます。完全子会社化・上場廃止後もこの情報を維持・拡充することが重要です。

2026年4月 完全子会社化・上場廃止で今後の公開情報維持が課題(Safety・Protection)

日本パレットレンタルによる公開買付けと株式売渡請求を経て、日本パレットプールは2026年4月に完全子会社となりました。会社のIRページでは4月14日に上場廃止を公表しています。

完全子会社化そのものは、従業員や利用者にとって悪い出来事とは限りません。親会社とのネットワーク連携や投資が進む可能性があります。

一方、上場会社として毎年提出してきた有価証券報告書には、従業員数、平均給与、平均年齢、リスク、内部統制等が含まれていました。今後も同水準の人的資本・労災・リスク情報を自主開示しなければ、外部から働き方と安全を比較できる情報量が減る可能性があります。

総合評価と、これから改善してほしいこと

現在61点・シビックランクCです。次のBランクは70点からなので、あと9点必要です。

日本パレットプールは、物流現場の積み替え・空回送・所在確認を減らす仕組みが強く、全国200デポというProtectionも持っています。一方、Bランクへ上がるには、物流を効率化した成果を自社社員の安全・時間・公平性へ返し、その結果を上場廃止後も自主的に公開することが重要です。

労災KPIを毎年公開し、低い事故率を結果で示す:労働安全・健康 2→6/10

現在の「労働安全・健康」は2/10点です。

NPPは重量33~43kgの木製パレット、フォークリフト、洗浄・選別設備を扱いますが、死亡・休業労災、度数率、強度率が対象会社単体で公表されていません。

全デポ・支店を対象に、死亡労災、休業災害、フォークリフト事故、パレット落下・挟まれ、重量物・腰痛関連事故、度数率、強度率を毎年公開します。

死亡・重大事故0を維持し、休業災害と度数率が低水準であることを2~3年以上確認できれば6/10点を検討できます。

現在:2/10点
改善後:6/10点
加点:+4点
総合:61→65点
ランク:Cのまま

参考企業は株式会社セブン&アイ・ホールディングスです。Google Drive上の現行審査は81点・シビックランクAで、持株会社単体の労災度数率・強度率を2020~2024年度の5年間0.00と公開しているため、「労働安全・健康」は10/10点です。

全職種で残業15時間以下・有休80%以上を公開する:労働時間・休息 6→8/10

現在の「労働時間・休息」は6/10点です。

営業求人では残業月10時間、年休122日と良好ですが、全社員平均と有休取得率は公表されていません。

営業、管理、デポ、システム等の職種別に、月平均残業15時間以下、有休取得率80%以上、月45時間超の社員を低水準、月60時間超0%を達成し、毎年公開します。

現在:6/10点
改善後:8/10点
加点:+2点
総合:61→63点
ランク:Cのまま

参考企業はNビバレッジ株式会社です。Google Drive上の現行審査は59点・シビックランクDで、製造職の年間休日125日、残業月15時間程度、一部職種では5時間を確認し、「労働時間・休息」は8/10点です。業種は異なりますが、現場職を含め残業15時間前後を具体的に示す開示方法が参考になります。

DXの成果を社員の時間・配置転換へ返す:改善成果の人間への還元 2→4/5

現在の「改善成果の人間への還元」は2/5点です。

フクLOW、業務システム、洗浄・選別機などを導入していますが、社員が何時間楽になったかという数字が不足しています。

代表部署について導入前後をそろえ、所在確認・事務処理の年間作業時間を30%以上削減、デポの手洗浄・手選別時間を20%以上削減、雇用を維持、余剰時間を品質・顧客支援・システム管理等へ配置転換、再教育時間を確保し、残業を実際に削減したことを公開します。

現在:2/5点
改善後:4/5点
加点:+2点
総合:61→63点
ランク:Cのまま

参考企業はキリングループロジスティクス株式会社です。Google Drive上の現行審査は65点・シビックランクCで、物流自動化による生産性42%向上に加え、年間所定労働時間を1,920時間から1,896時間へ24時間短縮しており、「改善成果の人間への還元」は3/5点です。NPPがさらに導入部署の残業・配置転換まで示せれば4点を検討できます。

女性管理職10%以上と男女賃金差を公開する:雇用の安定・待遇の公平性 3→4/5

現在の「雇用の安定・待遇の公平性」は3/5点です。

2025年3月時点の女性管理職比率は7%で、自社目標10%以上に届いていません。男女賃金比率も公表されていません。

まず自社目標の女性管理職10%以上を達成し、男女賃金比率、職位・職種別の賃金差、男女別勤続年数、男女別離職率、育休取得率を自主開示します。

正規雇用の男女賃金比率90%以上、女性管理職10%以上を継続し、昇進・定着に大きな差がないことを確認できれば4/5点を検討できます。

現在:3/5点
改善後:4/5点
加点:+1点
総合:61→62点
ランク:Cのまま

参考企業はNビバレッジ株式会社です。Google Drive上の現行審査は59点・シビックランクDで、女性管理職・係長クラス以上20.0%を会社単体で公表し、採用を継続しているため「雇用の安定・待遇の公平性」は4/5点です。

次のランクへ上がるための具体例

現在61点・Cで、Bランクの下限70点まであと9点です。

例えば、次の4つを同時に実現します。

・死亡・休業労災、フォークリフト事故、度数率・強度率を毎年公開し、重大事故0と低い事故率を複数年確認する。「労働安全・健康」2→6点、+4点。
・営業だけでなく全職種で月平均残業15時間以下、有休取得率80%以上、月60時間超0%を公開する。「労働時間・休息」6→8点、+2点。
・フクLOW、業務システム、洗浄・選別設備の導入部署で作業時間20~30%以上削減、雇用維持、配置転換、残業削減を同じ時系列で公開する。「改善成果の人間への還元」2→4点、+2点。
・女性管理職10%以上を達成し、正規雇用男女賃金比率90%以上と男女別離職率・育休率を公開する。「雇用の安定・待遇の公平性」3→4点、+1点。

61+4+2+2+1=70点となり、シビックランクCからBへ上がります。

つまり、日本パレットプールが次のランクへ上がるためには、物流現場を効率化している技術について「社員の事故が少ない」「社員も早く帰れる」「省力化しても雇用を守る」「男女で昇進・賃金機会を公平にする」という結果を数字で示すことが重要です。2026年の上場廃止後も、これらを自主的に公開し続けられるかが次の評価の重要点になります。

現時点の総合評価は61点/100点、シビックランクCです。

出典一覧

1.日本パレットプール株式会社「会社概要・社長挨拶」【情報ランクA】
2.日本パレットプール株式会社「2025年3月期 有価証券報告書」【情報ランクS】
3.マイナビ転職「日本パレットプール株式会社 提案営業求人」2026年6月【情報ランクA】
4.日本パレットプール株式会社「コーポレートガバナンス報告書」【情報ランクS】
5.日本パレットプール株式会社「レンタルパレットの仕組み」【情報ランクA】
6.日本パレットプール株式会社「位置情報管理システム フクLOW」【情報ランクA】
7.日本パレットプール株式会社「CO2排出量の削減/水島デポ・モーダルシフト・ペーパーレス化」【情報ランクA】
8.日本パレットプール株式会社「情報システムセキュリティ基本方針」【情報ランクA】
9.日本パレットプール株式会社「徹底した品質管理」【情報ランクA】
10.日本パレットプール株式会社「木製パレット製品情報」【情報ランクA】
11.日本パレットプール株式会社「経営3か年計画2027」【情報ランクS・A】
12.日本パレットレンタル株式会社・日本パレットプール株式会社「完全子会社化・上場廃止関連資料」2026年【情報ランクS・A】
13.転職会議「日本パレットプール株式会社の社員口コミ」【情報ランクB】
14.日本パレットプール株式会社「リスク・危機管理、内部統制に関する2025年3月期法定開示」【情報ランクS】
15.マイナビ転職「日本パレットプール株式会社 企業情報・福利厚生」【情報ランクA】
16.日本パレットプール株式会社「東日本大震災時の危機対応に関する過年度有価証券報告書」【情報ランクS】
17.Google Drive「株式会社セブン&アイ・ホールディングスを企業審査」現行版【参考企業】
18.Google Drive「Nビバレッジ株式会社を企業審査」現行版【参考企業】
19.Google Drive「キリングループロジスティクス株式会社の企業審査」現行版【参考企業】

シビックランクの基準

ランク点数
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる公表情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

情報ランクは企業そのものの良し悪しではなく、個々の情報の出どころと検証状態を示します。

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