私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。
働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。
反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。
だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。
なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット
今回審査する北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社は、総合70点、シビックランクBです。
北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社の特に強い点は、北海道全域で自動販売機の補充・営業を担いながら、北海道コカ・コーラグループの防災網を現場で支えていることです。道内179市町村との防災・包括連携を背景に、災害対応自販機は約900台まで広がり、2025年の津波警報や線状降水帯による避難時には、実際に自販機から飲料が無償提供されました。2025年4月に古平町で運用を始めた情報発信型自販機でも、災害時に飲料を無償提供できる機能を対象会社が現場で運用しています。
そのため、この企業の商品や自動販売機サービスが選ばれれば、平時の飲料供給だけでなく、災害時にも地域で水分を確保しやすい販売網を維持することにつながる可能性があります。
一方で、改善点として、2026年卒採用情報では営業職の平均時間外労働を月15時間、オペレーション職を月30時間としており、重い飲料ケースを扱う補充職の負担は軽くありません。2025年度の女性管理職比率は6.5%、男女賃金比率は全労働者74.1%、正規雇用75.2%です。また、対象会社単体の死亡・休業労災、交通事故、度数率などの安全KPIは公表されていません。
この記事では、北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。
北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社の企業審査結果
北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社は、北海道全域の販売・自販機オペレーションを支える会社です。Protectionは非常に強い一方、現場オペレーションの残業と労災・事故結果の透明性が総合点を抑えています。
| 評価軸 | 点数 | 評価の要点 |
|---|---|---|
| Safety | 31/50 | 年間休日126日、男性育休100%、福利厚生、労組、安全手順を評価。オペレーション職平均残業30時間、女性管理職6.5%、男女賃金比74.1%、単体労災KPI非公表が課題 |
| Innovation | 19/25 | AIによる自販機スケジュール・在庫管理、Coke ON、強冷・温々自販機、現場DXを評価。削減人時と残業・休日への還元が未開示 |
| Protection | 20/25 | 全道179市町村との防災網、災害対応自販機、BCP、実災害での飲料提供を高評価。対象会社単体のサイバー・復旧KPIは不足 |
| 総合点 | 70/100 | シビックランクB |
主な強み
・2025年12月末時点で正社員520人、臨時従業員年間平均141人を抱え、北海道全域の販売・自販機オペレーションを担う
・2025年度の男性育児休業取得率100%
・年間休日126日
・育児短時間勤務は子が小学校4年生を修了するまで最大3時間短縮可能
・2025年度の正規雇用男女賃金比率は75.2%で、前年74.3%から改善
・全車両にバックモニターを搭載
・北海道コカ・コーラグループのKOREにより、販売まで含む品質・食品安全・労働安全衛生を管理
・AIによる自販機スケジュール・在庫管理を活用
・「強冷自販機」「温々自販機」など北海道発の施策を全国展開へつなげた
・全道179市町村との防災・包括連携網と約900台の災害対応自販機を現場で支える
・2025年の津波警報、線状降水帯時に災害対応自販機が実際に飲料を提供
・寄付型自販機を活用し、2026年には円山動物園へ550万円を寄付
主な課題
・オペレーション職の平均時間外労働は月30時間で、営業職15時間の2倍
・自販機補充では飲料ケースの搬入、売上金回収、清掃、積込など身体負担の大きい作業がある
・2025年度の女性管理職比率は6.5%
・男女賃金比率は全労働者74.1%、正規雇用75.2%
・対象会社単体の死亡・休業労災件数、度数率、強度率が非公表
・対象会社単体の交通事故、バック事故、転倒・腰痛などの現場事故KPIが非公表
・AI・DXで何時間のルート作成、在庫確認、積込作業が減ったかを定量公開していない
・自動化で生まれた時間が残業削減、有休、賃金へどれだけ返ったか不明
・対象会社単体のMFA、EDR、SOC・CSIRT、サイバー攻撃演習、重大インシデント件数が非公表
・BCPはグループで整備されているが、対象会社の重要業務別RTO・RPO、拠点切替時間は非公表
事業内容と人間への貢献
北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社は、北海道コカ・コーラボトリング株式会社の100%子会社です。2023年1月4日に設立され、旧北海道ベンディング株式会社が担っていた自動販売機オペレーション事業等を新設分割で承継しました。
現在は量販店・取引先への営業活動と、自動販売機への商品補充、売上金回収、清掃、品揃え変更などを北海道全域で行っています。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社 |
| 設立 | 2023年1月4日 |
| 代表者 | 代表取締役社長 山田雄亮 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 本社 | 札幌市清田区清田一条一丁目2番1号 |
| 親会社 | 北海道コカ・コーラボトリング株式会社 |
| 株主 | 北海道コカ・コーラボトリング株式会社 100% |
| 主な事業 | 飲料・食品等の販売、自動販売機のオペレーション事業 |
| 正社員数 | 520人(2025年12月31日) |
| 臨時従業員 | 年間平均141人(2025年) |
| 営業職拠点 | 道内16拠点 |
| オペレーション職拠点 | 道内25拠点 |
2025年末の正社員520人・臨時141人は親会社の有価証券報告書で確認できます。
主な事業内容
営業職はスーパーなどの量販店で新商品の増注、売場提案、自動販売機の設置提案などを行います。
オペレーション職は自販機を巡回し、飲料の搬入・補充、売上金回収、賞味期限確認、清掃、商品ラインナップの変更などを担います。
1日に複数の自販機を巡回し、帰社後には翌日分の商品積込や事務作業も行うため、運転、重量物作業、金銭管理、商品管理を組み合わせた現場職です。
主な利用者・取引先
利用者は北海道の一般消費者で、取引先はスーパー、商業施設、オフィス、学校、公共施設、観光施設、自治体などです。
2026年にも北斗市の公共施設に設置する自販機事業者として選定されており、公共空間での飲料供給も担っています。
事業による人間への貢献
北海道は都市間距離が長く、コンビニや店舗が近くにない地域もあります。自動販売機は24時間利用できる小型の飲料供給拠点として、日常の水分補給を支えています。
特に北海道では、夏の熱中症対策だけでなく、冬季の温かい飲料需要もあります。同社が関わる「強冷自販機」「温々自販機」は北海道で効果が確認され、その後全国施策へ拡大されました。
さらに、自販機は災害時にも機能します。災害対応型では自治体の要請により飲料を無料提供でき、情報表示機能付き自販機では道路・避難・地域情報も発信できます。
つまり、同社の自販機オペレーションは、単なる飲料販売だけでなく、北海道の生活インフラと災害対応の一部を担っています。
Safety|31/50
Safetyでは、営業職・オペレーション職の賃金、労働時間、雇用、公平性、福利厚生、人権、安全と、自販機で提供する商品の安全を評価します。
賃金・利益の還元|5/10
2026年卒の新卒採用では、営業職の大卒月給例は27万7,500円です。内訳は基本給21万円、営業手当1万円、住宅補助3万5,000円、平均15時間分として算出した時間外手当2万2,500円です。
オペレーション職の短大・高専・専門卒月給例は28万円で、基本給19万円、オペレーション手当1万円、住宅補助3万5,000円、平均30時間分の時間外手当4万5,000円です。
現在のルートセールス中途求人では基本月給19万5,000円からで、残業代は全額支給されます。住宅補助、賞与年2回、退職金、持株制度などを合わせれば一定の待遇があります。
一方、月給例のうちオペレーション職は4万5,000円が残業によって構成されており、基本給だけを見ると高い水準とは言いにくいです。会社単体の平均年収、賃金中央値、毎年のベースアップ率も公開されていません。
そのため5/10点です。7/10以上には、現場職の基本給を継続的に引き上げ、残業に依存しない月収を増やし、職種別の平均年収・中央値を公開する必要があります。
労働時間・休息|6/10
2026年卒採用情報では、営業職の平均時間外労働を月15時間、オペレーション職を月30時間として月給例を算出しています。年間休日は126日です。
オペレーション職は1日を通じて自販機巡回を行い、帰社後に翌日の製品積込や事務処理があります。平均30時間は、仮に月20勤務日なら1日約1.5時間の時間外労働です。
休日数は多い一方、現場職の時間外労働が営業職の2倍であるため6/10点です。
8/10には、オペレーション職の平均残業を15時間以下、有休取得率70%以上、月45時間・60時間超の社員比率を低水準にし、勤務間休息を含めて職種別に公開する必要があります。
雇用の安定・待遇の公平性|3/5
2025年12月末の正社員数は520人で、2024年末の526人から大きな変化はありません。現在も道内各地でルートセールスを正社員採用しています。
2025年度の女性管理職比率は6.5%で、2024年度5.6%から上昇しました。男性育児休業取得率は100%です。
男女賃金比率は全労働者74.1%、正規雇用75.2%、パート・有期74.6%です。前年の全労働者72.4%、正規74.3%から改善しています。
一方、女性管理職比率は低く、賃金差も残っています。制度上の男女差別があるとは断定できませんが、昇進・職種配置・勤続年数などを含む結果の差として改善が必要です。
このため3/5点です。
福利厚生・育児・介護|5/5
社会保険、交通費、住宅補助、借上社宅、持株制度、退職金、次世代育成手当、単身赴任手当などがあります。
育児短時間勤務は子が小学校4年生を修了するまで最大3時間短縮可能です。3歳まで所定外労働の免除、子の看護休暇は小学校4年生まで、子1人で年間10日、2人以上で20日まで取得できます。
2025年度の男性育児休業取得率は100%です。
制度の幅と実利用を確認できるため5/5点です。
人権・ハラスメント・労使関係|4/5
北海道コカ・コーラグループでは労働組合が組織され、2025年末時点で北海道コカ・コーラグループ労働組合連合会の組合員は999人です。社員の大多数が加入し、会社は労使関係を正常かつ円滑と説明しています。
グループでは人権尊重、コンプライアンス、心理的安全性を含む組織づくりに取り組み、2025年10月にはカスタマーハラスメント基本方針も策定しています。
一方、対象会社単体のハラスメント相談件数、内部通報件数、是正結果、人権研修率は公開されていません。
労組とグループ制度を評価して4/5点です。5/5には、対象会社単体の相談・是正実績を公開する必要があります。
労働安全・健康|4/10
オペレーション職では自動販売機への飲料搬入・補充、車両への積込、運転を行います。重量物による腰痛、転倒、交通事故、バック事故などのリスクがあります。
全車両にバックモニターを搭載し、北海道コカ・コーラグループでは労働災害・車両事故を防ぐため、高リスク作業の手順と危険行動を明文化し、PDCAを回しています。
KOREでは労働安全衛生を含む世界共通基準を運用し、第三者評価も少なくとも年1回実施しています。
一方、北海道コカ・コーラリテール&ベンディング単体の死亡・休業労災、度数率、強度率、交通事故件数、腰痛・転倒件数は公開されていません。
安全制度は確認できるものの、結果を判断できないため4/10点です。
7/10以上には、死亡0、休業災害、交通事故、度数率、バック事故などを会社単体で年次公開し、改善傾向を示す必要があります。
商品・サービスの安全|4/5
同社は製造会社ではありませんが、自動販売機で商品の賞味期限確認、補充、清掃、品揃え管理を行います。
北海道コカ・コーラグループはKOREによって原材料から製造、物流、販売まで品質・食品安全を管理しており、販売工程も管理対象です。
一方、自販機での期限切れ、誤投入、異物、顧客苦情などの対象会社単体KPIは公開されていません。
このため4/5点です。
従業員・元従業員の口コミ
Indeedの現在の北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社ページでは、確認できる口コミは1件です。2025年2月の旭川市の現職営業職による投稿で、職場を「明るい」と評価する一方、朝礼から自販機補充、売上金回収、翌日分積込、事務処理まで一連の現場業務が記されています。
1件だけなので全社の実態には一般化しません。
なお、旧北海道ベンディング株式会社の口コミページには残業、休日、身体負担への厳しい投稿がありますが、同社は2023年に自販機オペレーション事業を現在の北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社へ承継しています。法人再編前後の投稿者の雇用法人を特定できないため、旧法人の口コミを現在の対象会社の採点へ直接使用していません。
SNS・匿名掲示板の確認結果
X、5ちゃんねる、爆サイ等について、会社名と残業、補充、事故、腰痛、退職、人手不足、パワハラなどを組み合わせて確認しました。
今回の公開検索では、現在の対象法人の社員・元社員と特定でき、採点を変更できる具体的な現行投稿は確認できませんでした。
有用な匿名投稿がないこと自体は減点していません。
Innovation|19/25
Innovationでは、ルート作成、在庫確認、品揃え、販売促進などをデジタル化し、重い補充作業や移動の無駄をどこまで減らしているかを評価します。
作業負担・危険の削減|7/10
北海道コカ・コーラグループでは、AIによる自販機スケジュール・在庫品質管理を進めています。
対象会社の現場でもDX・効率化をテーマとするワークショップを継続し、営業・オペレーションの課題を部門横断で改善しています。
自販機の販売実績や在庫を使って訪問ルートや補充量を適正化できれば、不要な訪問、積込量、欠品確認などを減らせます。これはドライバーの運転時間と重量物作業の削減につながります。
一方、導入前後で巡回時間が何%、積込本数が何本、残業が何時間減ったかという数値は公開されていません。
このため7/10点です。
商品・サービスの改善|5/5
自販機ではCoke ONを活用した販促、北海道限定キャンペーン、寄付型自販機、地域情報を表示する自販機などを展開しています。
北海道で試験展開した「強冷自販機」は通常より2℃低く、「温々自販機」は通常より2℃高い温度で提供する施策です。販売効果が確認され、全国施策へ拡大されました。
自販機を単なる飲料販売機ではなく、地域情報、防災、寄付、観光、健康支援にも使っているため5/5点です。
改善成果の人間への還元|2/5
AIによるルート・在庫最適化は、現場の移動・確認・補充計画の負担を減らす可能性があります。
しかし、オペレーション職の平均残業は月30時間で、DX導入前後の残業削減、1人あたり巡回台数、重量物作業の削減量は公表されていません。
効率化によって生まれた時間が、休日、有休、基本給、身体負担の改善へどれだけ返ったかも分かりません。
このため2/5点です。
研究開発・現場改善の継続|5/5
グループでは自販機ビジネスを継続的に改善し、Coke ON、AI、温度制御、防災、寄付、情報発信などへ機能を広げています。
対象会社の社員も現場課題解決ワークショップに参加し、DX・効率化、新価値創造を継続しています。
2026年には円山動物園の寄付型自販機による2025年度売上から550万円を寄付し、累計寄付額は1億円を超えました。
現場とサービスの改善が継続しているため5/5点です。
自動化・AI導入後の雇用状況
AIによる自販機スケジュール・在庫管理を進めていますが、対象会社の正社員数は2024年末526人、2025年末520人で大きく減少していません。
現在も道内各地でオペレーション職を積極採用しています。
このため、現時点でAI導入を理由とする大規模な人員削減は確認できません。
一方、AI導入部署の必要人数、巡回担当者数、配置転換、採用抑制、非正規雇用への影響は公表されていません。雇用への影響は今後も追跡する必要があります。
Protection|20/25
Protectionでは、地震、津波、大雪、停電、道路寸断などが起きても飲料を提供できるかを評価します。北海道コカ・コーラリテール&ベンディングは、自販機を実際に運用する会社としてグループの防災網を支えています。
災害への備え・訓練|5/5
北海道コカ・コーラグループは2015年にBCPを策定しています。
重要業務の中断を最小限にし、人、製品、情報、インフラ、財務を優先的に復旧する方針を明記しています。
2018年北海道胆振東部地震でも、このBCPに基づいて安定供給へ取り組みました。
また、リスクマネジメント委員会には北海道コカ・コーラリテール&ベンディング社長も参加し、危機対応の定期トレーニングを行っています。
計画、訓練、実災害での使用実績がそろっているため5/5点です。
生産・物流・調達の代替|4/5
対象会社はオペレーション職だけで道内25拠点を持ち、北海道全域に分散しています。
北海道コカ・コーラグループでは製造を北海道コカ・コーラプロダクツ、拠点間輸送を幸楽輸送、自販機オペレーションを対象会社などが分担しています。
複数拠点・複数会社で供給網を構成しているため、一拠点の停止に対する代替力があります。
一方、特定営業所が停止した場合に近隣拠点が何台・何%の自販機を何時間で代替できるかは公開されていません。
このため4/5点です。
サイバー防衛・情報保護|3/5
北海道コカ・コーラグループでは情報セキュリティ基本規程を設け、情報を適切かつ安全に管理する体制があります。
自販機ではCoke ONや遠隔情報発信、災害時の遠隔操作などデジタル機能が増えているため、サイバー防衛は物理的な販売・災害対応にも関わります。
一方、対象会社単体のMFA、EDR、SOC・CSIRT、標的型メール訓練、第三者攻撃演習、重大インシデント件数は公開されていません。
このため3/5点です。
供給継続・復旧能力|4/5
グループBCP、非常用発電機、全道の拠点網、防災協定、災害対応自販機を組み合わせています。
2018年北海道胆振東部地震ではBCPを使った供給対応が行われています。
2025年にも津波警報や線状降水帯に伴う避難時に、自治体要請で災害対応自販機から飲料が提供されました。
ただし、対象会社の営業所、受発注、在庫・自販機管理システムについてRTO・RPOと実測復旧時間は公開されていません。
そのため4/5点です。
危機時の市民への対応|4/5
北海道コカ・コーラグループは道内179市町村と防災・包括連携のネットワークを築き、約900台の災害対応自販機を展開しています。
対象会社は自販機オペレーションの実行主体であり、2025年4月の古平町「おしらせ道ねっと」では対象会社の道南支社長が運用開始の式典に参加しています。
この自販機は平時には道路・地域情報を表示し、災害時には遠隔操作で飲料を無料提供できます。
2025年の津波警報や線状降水帯時にはグループの災害対応自販機が実際に稼働しています。
一方、対象会社単体で何台を何人に提供したかという実績内訳は公表されていないため、満点ではなく4/5点とします。
良いニュース・最近の前向きな動き
2026年6月|円山動物園の寄付型自販機から550万円を寄付(Innovation・Protection)
2026年6月、札幌市円山動物園に設置する自動販売機の2025年度売上の一部として550万円を寄付する贈呈式が行われました。
対象会社のエリア統括本部長が出席し、2013年度以降の累計寄付額は1億円を超えています。
日常の飲料購入を、動物園の環境教育や運営支援へつなげる自販機ビジネスとして評価できます。
2025年4月|古平町で情報・災害対応自販機の運用開始(Protection)
2025年4月、道の駅「ふるびらたらこミュージアム」で、電光掲示板付き自販機「おしらせ道ねっと」の運用を開始しました。
古平町が遠隔操作で道路情報、地域情報、イベント情報を表示でき、災害時には飲料を無料提供できます。
対象会社が現場運用へ直接関与しているため、Protectionの具体的な実績として評価します。
2025年|津波警報・線状降水帯時に災害対応自販機が実稼働(Protection)
2025年7月のカムチャッカ沖地震に伴う津波警報・避難指示、8月の北海道初の線状降水帯予測情報に伴う避難時に、自治体の要請で災害対応自販機から飲料が提供されました。
防災自販機が「設置されているだけ」でなく、実際の避難時に使われたことは高く評価できます。
悪いニュース・問題となった動き
2026年採用情報|オペレーション職の平均残業30時間(Safety)
2026年卒の採用情報では、営業職の時間外手当を平均15時間、オペレーション職を平均30時間で算出しています。
オペレーション職は飲料補充、売上金回収、清掃、積込を行い、身体負担もあるため、月30時間の残業は改善余地があります。
AIによるルート・在庫最適化を進めている企業だからこそ、その成果をオペレーション職の残業削減へ反映する必要があります。
2025年度|女性管理職6.5%、男女賃金比74.1%(Safety)
2025年度の女性管理職比率は6.5%です。前年5.6%から改善しています。
男女賃金比率も全労働者74.1%、正規75.2%まで改善していますが、なお差があります。
職種・年齢・勤続・役職などの構成差を含むため、同じ仕事に対する差別的賃金とは断定しません。一方、管理職登用と平均所得の結果差は継続改善が必要です。
単体労災・交通事故KPIが非公表(Safety)
自販機オペレーションでは、車両運転と重量物作業が日常的に発生します。
グループでは安全手順やKOREを運用していますが、北海道コカ・コーラリテール&ベンディング単体の死亡・休業労災、交通事故、腰痛・転倒、度数率は公表されていません。
安全制度だけではなく、「事故が実際に何件起き、減ったか」を確認できるようにすることが必要です。
総合評価と、これから改善してほしいこと
北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社は70点、シビックランクBです。次のAランクは80点からなので、あと10点必要です。
北海道全域の飲料供給と災害時支援は大きな強みです。一方、日々その供給を支えるオペレーション職の残業、身体負担、安全結果を改善し、DXの成果を働く人へ返すことがAランクへの条件です。
オペレーション職の残業を15時間以下へ|労働時間・休息 6→8/10
現在の「労働時間・休息」は6/10点です。
営業職の平均15時間に対し、オペレーション職は30時間です。
AIルート最適化、在庫予測、積込改善、人員配置を進め、オペレーション職の平均残業を15時間以下、月45時間超の社員を低水準にし、有休取得率70%以上を職種別に公開できれば6→8点、+2点を検討できます。
参考企業はネスレ日本株式会社です。当サイトDriveの現行審査では月平均所定外労働3.7時間、有休平均15.6日を確認し、「労働時間・休息」8/10点です。
単体の労災・交通事故を公開し、低下させる|労働安全・健康 4→7/10
現在の「労働安全・健康」は4/10点です。
死亡・休業労災、度数率、強度率、交通事故、バック事故、転倒、腰痛を北海道コカ・コーラリテール&ベンディング単体で毎年公開してください。
死亡0を継続し、度数率と車両事故率を複数年で下げられれば4→7点、+3点を検討できます。
参考企業はTOPPAN株式会社です。当サイトDriveの現行審査では2025年に死亡0、休業災害度数率0.043、強度率0.000を単体で公表し、「労働安全・健康」8/10点です。
女性管理職と賃金結果を改善する|雇用の安定・待遇の公平性 3→4/5
現在の「雇用の安定・待遇の公平性」は3/5点です。
女性管理職比率を6.5%から10~15%以上へ引き上げ、正規雇用の男女賃金比を75.2%から85%以上へ近づけてください。
職種・等級・勤続を調整した男女賃金差と男女別昇進率も公開できれば3→4点、+1点を検討できます。
参考企業はKDDI株式会社です。当サイトDriveの現行審査では人的資本KPIと賃金改善を継続公開し、総合82点・Aとしています。
AI・DXの削減時間を人へ返す|改善成果の人間への還元 2→4/5
現在の「改善成果の人間への還元」は2/5点です。
AIによる訪問ルート・在庫管理について、1人あたり巡回時間、走行距離、積込時間、残業、重量物取扱回数を導入前後で公開してください。
複数拠点で年間削減人時を確認し、その時間が残業減、有休増、基本給改善へ返ったことまで確認できれば2→4点、+2点を検討できます。
参考企業はTOPPAN株式会社です。当サイトDriveの現行審査では熊本工場の巡回点検を7割強削減し、浮いた時間を別業務へ振り向けたことを公表しています。
サイバーと商品品質の結果を会社単体で公開する|サイバー 3→4/5、商品安全 4→5/5
対象会社単体でMFA、EDR、24時間監視、バックアップ復元訓練、重大情報事故件数を公開し、重要システムのRTO・RPOを実測できれば「サイバー防衛・情報保護」を3→4点、+1点検討できます。
さらに、期限切れ、誤投入、衛生不具合、顧客苦情を自販機オペレーションの単体KPIとして公開し、重大事故0を継続できれば「商品・サービスの安全」を4→5点、+1点検討できます。
これまでの改善と合わせると、70+2+3+1+2+1+1=80点となり、シビックランクAへ到達します。
次のランクへ上がるための具体例
・オペレーション職の平均残業を30時間から15時間以下へ下げ、有休取得率70%以上を公開。「労働時間・休息」6→8点、+2点。
・死亡・休業労災、度数率、交通事故、バック事故、腰痛・転倒を単体公開し、死亡0・事故率低下を複数年継続。「労働安全・健康」4→7点、+3点。
・女性管理職10~15%以上、正規男女賃金比85%以上を目指し、調整後賃金差・昇進率を公開。「雇用の安定・待遇の公平性」3→4点、+1点。
・AIルート・在庫管理の年間削減人時と残業・休日への還元を公開。「改善成果の人間への還元」2→4点、+2点。
・MFA、EDR、復旧訓練、重大事故件数、RTO・RPOを公開。「サイバー防衛・情報保護」3→4点、+1点。
・期限切れ、誤投入、衛生不具合、顧客苦情を年次公開し、重大事故0を継続。「商品・サービスの安全」4→5点、+1点。
70点+2点+3点+1点+2点+1点+1点=80点となり、シビックランクAへ上がります。
つまり、北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社が次のランクへ上がるためには、すでに強い防災自販機網をさらに増やすだけではなく、その自販機を毎日支える人の残業と身体負担をDXで減らし、安全結果を会社単体の数字として公開することが重要です。
出典一覧
1.北海道コカ・コーラボトリング株式会社「グループ会社」
2.北海道コカ・コーラボトリング株式会社「採用情報」
3.北海道コカ・コーラボトリング株式会社「第64期 有価証券報告書(2025年1月1日~2025年12月31日)」
4.北海道コカ・コーラボトリング株式会社「サステナビリティレポート2025」
5.北海道コカ・コーラボトリング株式会社「サステナビリティレポート2026」
6.北海道コカ・コーラボトリング株式会社「リスクマネジメント/BCP」
7.北海道コカ・コーラボトリング株式会社「道の駅ふるびらたらこミュージアム おしらせ道ねっと・子育て応援自販機」2025年4月
8.北海道コカ・コーラボトリング株式会社「札幌市円山動物園内自動販売機 寄付金贈呈式」2026年6月
9.食品新聞「飲料自販機で成長遂げる北海道コカ・コーラボトリング」2025年11月
10.マイナビ2028「北海道コカ・コーラグループ 会社概要」
11.北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社 採用サイト
12.Indeed「北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社の社員クチコミ」[情報ランクB]
13.Gビズインフォ「北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社」
14.札幌市「総合防災訓練」
15.北海道警察「防犯CSR活動」
16.北海道コカ・コーラボトリング株式会社「北海道ベンディング株式会社の新設分割・事業承継関連資料」
17.Google Drive「ネスレ日本株式会社を企業審査|72点/100点・シビックランクB」現行版[参考企業]
18.Google Drive「TOPPAN株式会社を企業審査|73点/100点・シビックランクB」現行版[参考企業]
19.Google Drive「KDDI株式会社を企業審査|シビックランクA・82点/100点」現行版[参考企業]
シビックランクの基準
| ランク | 総合点 |
|---|---|
| S | 90~100点 |
| A | 80~89点 |
| B | 70~79点 |
| C | 60~69点 |
| D | 50~59点 |
| E | 40~49点 |
| F | 20~39点 |
| G | 0~19点 |
北海道コカ・コーラリテール&ベンディング株式会社は70点のため、今回のシビックランクはBです。
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報 |
| A | 企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言など、発信主体が明確な一次情報 |
| B | 従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報 |
