私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。
働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。
反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。
だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。
なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット
今回審査する株式会社トーウンは、総合69点、シビックランクCです。
株式会社トーウンの特に強い点は、全国の物流拠点と独自の物流管理システム、自動倉庫、AI・IoT活用、データセンター分散などを組み合わせ、物流効率と事業継続の両方を強化していることです。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、人が担う反復作業や長距離輸送の負担を減らしながら、飲料・食品など生活に必要な物資を災害時にも止めにくい社会につながる可能性が高まります。
一方で、改善点として、年間休日109~111日の求人があり、口コミでは残業に依存した賃金や長時間労働への不満が見られるほか、DX導入後に実際の残業・拘束時間がどれだけ減ったかを示す定量結果が不足しています。
この記事では、株式会社トーウンの強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。
株式会社トーウンの企業審査結果
トーウンは、飲料・食品を中心に、輸送、保管、荷役、流通加工、工場内物流、物流システム開発などを手がける総合物流会社です。2026年3月末時点の会社公式情報では社員777人、年商313億円、輸送能力2,300台です。親会社のトーモクが100%を保有しています。[出典1・2]
現行100点制では、Safety 30/50点、Innovation 20/25点、Protection 19/25点の合計69点です。Bランクの70点まであと1点です。
3軸の得点表
| 評価軸 | 点数 | 主な評価 |
|---|---|---|
| Safety | 30/50 | 男性育休72.7%、健康経営、福利厚生、運輸安全マネジメントを評価。年休109~111日、女性管理職3.4%、残業依存口コミ、労災結果の公開不足が課題 |
| Innovation | 20/25 | 独自WMS、自動ロット管理、自動倉庫、IoT・AI、TLPを評価。作業時間・残業への定量還元が不足 |
| Protection | 19/25 | 全国拠点、サーバー分散・冗長化、自家発電、瑞穂市との物資配送協定を評価。RTO・RPOと実災害での復旧時間の公開不足が課題 |
| 総合 | 69/100 | シビックランクC |
主な強み
・2026年3月期の男性育児休業取得率は72.7%です。[出典3]
・健康経営優良法人は2024、2025、2026と3年連続で大規模法人部門の認定を受けています。[出典4]
・全乗務員へのSAS検査、運輸安全マネジメント、事故惹起者安全運転研修などを実施しています。[出典5]
・独自物流システムに自動ロット管理、業務忘れ通知などのヒューマンエラー対策機能を組み込み、AI・クラウド連携も進めています。[出典6]
・物流センターでは自動倉庫、電動ラック、入場予約、車両誘導システムなどを使い、省力化を進めています。[出典7]
・情報システムのBCPとして、堅牢なデータセンターを使ったサーバー分散、インフラ冗長化、物流データのバックアップを行っています。[出典6]
・岐阜県瑞穂市とは、災害時に物資の荷受け、仕分け、保管、避難所への配送まで行う防災協定を締結しています。[出典8・9]
主な課題
・2026年3月期の女性管理職比率は3.4%、正規雇用の男女賃金比は80.2%です。[出典3]
・リフトオペレーター求人では年間休日109日、法人営業求人では111日とされ、120日以上には届きません。[出典10・11]
・転職会議の投稿者集計では残業37.2時間/月、有休消化率52.3%で、2024~2025年の投稿には「残業しないと給与が少ない」という趣旨の不満があります。[出典12、情報ランクB]
・対象法人単体の死亡労災、休業災害件数、度数率・強度率、重大交通事故件数を毎年比較できる公開KPIが十分ではありません。
・DX・自動倉庫・物流システムを導入しているものの、導入前後で残業、拘束時間、必要人数、事故が何%減ったかを示す実測値の公開が不足しています。
・情報システムBCPは具体的ですが、主要業務のRTO・RPOやバックアップ復元訓練の実測結果は公表されていません。
事業内容と人間への貢献
トーウンの仕事は、工場や倉庫にある飲料・食品・資材などを保管し、必要な場所へ必要な量を届けることです。物流が止まれば、製品が作られていても店舗や工場へ届きません。そのため、輸送の効率化と有事の継続性は、働く人の負担と市民生活の両方へ関係します。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社トーウン |
| 創立 | 1959年7月 |
| 本社 | 埼玉県さいたま市大宮区土手町1-49-8 GM大宮ビル8F |
| 代表者 | 代表取締役社長執行役員 廣瀬正二 |
| 資本金 | 5億7,400万円 |
| 年商 | 313億円(2026年3月末) |
| 社員数 | 777人 |
| 親会社 | 株式会社トーモク(100%) |
| 輸送能力 | 2,300台 |
| 主な事業 | 輸送、保管、荷役、流通加工、工場物流請負、情報システム、物流改善 |
[出典1・2]
主な事業内容
輸送では、トレーラーや大型車を中心に全国ネットワークを構築し、飲料・食品などを大量輸送します。保管・荷役では、全国に物流センターを持ち、自動倉庫や電動ラック、独自の倉庫管理システムを使います。[出典1・7]
流通加工では、検品、梱包、出荷準備などを請け負います。工場物流では、生産工場の構内搬送や入出荷を担当します。
情報システムでは、自社開発の物流管理システムに在庫管理、作業管理、入場予約、車両誘導、ヒューマンエラー防止などの機能を持たせています。[出典6・7]
主な利用企業・取引先
会社公式では、日本キャンパック、丸菱食品、マグ・イゾベール、リスパック、ロジスティードケミカルなどの取引先を掲載しています。飲料・食品を中心に、包装、建材、化学品など幅広い荷主の物流を担います。[出典1]
事業による人間への貢献
第一の貢献は、生活に必要な商品を止めずに運ぶことです。飲料や食品は消費期限や保管条件があるため、輸送・倉庫が滞れば店舗の欠品や工場停止につながります。
第二の貢献は、物流現場の無駄な移動や手作業を減らすことです。自動倉庫や車両誘導システム、WMSが正しく機能すれば、作業者が探す、待つ、記録する作業を減らせます。[出典6・7]
第三の貢献は、災害時に物流機能を公共支援へ使えることです。瑞穂市との協定では、救援物資の荷受け、仕分け、保管、避難所への配送まで担うため、行政だけでは処理しきれない物資物流を補完できます。[出典8・9]
Safety
Safetyでは、ドライバー、倉庫作業員、配車・管理部門が十分な賃金と休息を得て安全に働けるかを確認します。トーウンは健康経営、育児支援、研修、安全管理に強みがありますが、休日数、女性登用、残業依存を指摘する口コミ、労災結果の透明性が課題です。
賃金・利益の還元:6/10
2027年新卒採用では、総合職の大卒基本給は月23万円とされ、時間外勤務30時間を仮定したモデルでは時間外手当5万970円が別途示されています。営業職には固定残業相当の営業手当5万円が支給され、超過分は追加支給されます。[出典10]
中途営業職では年収400万円以上の求人があり、前年賞与実績は4カ月分、社員持株会の奨励金10%、企業型確定拠出年金、住宅補助なども確認できます。[出典11]
待遇制度と賞与を評価して6/10点です。一方、トーウン単体の平均年間給与、給与中央値、基本給改定率は公表されておらず、転職会議には基本給が低く残業で収入を補うという趣旨の投稿もあります。平均・中央値と既存社員の基本給上昇を複数年公開し、残業に依存しなくても生活できる賃金改善が確認できれば8/10点を検討できます。
労働時間・休息:4/10
法人営業の求人では年間休日111日、リフトオペレーターの求人では109日です。法人営業は原則土日祝休みですが月1回土曜出勤があり、フレックス休暇2日があります。[出典10・11]
転職会議の投稿者集計では残業37.2時間/月、有休消化率52.3%です。2024年頃の正社員一般事務の投稿には「残業しないと給与が少ないので」との記載があります。個人の体験であり全社の現在値には置き換えませんが、会社公式の全社平均残業が十分公開されていないため、現場実態を確認する補助情報として重視します。[出典12、情報ランクB]
休日数と口コミを考慮して4/10点です。年間休日120日以上、会社単体の平均残業20時間未満、有休取得率70%以上を複数年公開し、月60時間超0に近い状態を確認できれば6~8/10点を検討できます。
雇用の安定・待遇の公平性:3/5
2026年3月期の法定開示では、女性管理職比率3.4%、男女賃金比は全労働者72.6%、正規雇用80.2%、パート・有期72.9%です。[出典3]
会社は、乗務員に男性が多く、乗務員の勤務時間が相対的に長いことなどが賃金差へ影響していると説明しています。乗務員を除くと全労働者73.7%、正規雇用80.4%です。[出典3]
正規雇用の賃金比が80%を超えている点を評価する一方、女性管理職3.4%は低いため3/5点です。正規男女賃金比90%以上、女性管理職10~15%以上を複数年維持し、職種・等級調整後の差も小さいことを公開できれば4/5点を検討できます。
福利厚生・育児・介護:4/5
2026年3月期の男性育児休業取得率は72.7%です。2025年3月期の100%からは低下しましたが、物流業として男性が育児休業を取得している実績は確認できます。[出典3]
退職金、住宅補助、社員持株会、企業型確定拠出年金、団体保険、人間ドック補助、資格取得支援、災害補償などもあります。[出典10・11]
制度の幅と男性育休の利用を評価して4/5点です。男性育休90~100%、平均取得日数、介護休業取得率、復職率まで継続公開できれば5/5点を検討できます。
人権・ハラスメント・労使関係:3/5
トーウン労働組合は550人が加入し、親会社の有価証券報告書では労使関係に特記すべき問題はないとされています。ハラスメント研修、内部・外部通報制度、女性社員による職場環境改善委員会も設けています。[出典3・5]
一方、対象法人単体のハラスメント相談件数、認定件数、是正件数、再発率は公表されていません。Indeedには2026年4月の配車職経験者から上司との関係を理由に退職したという投稿があります。個別体験であり全社事実とは扱いません。[出典13、情報ランクB]
労組と研修を評価して3/5点です。相談・調査・是正結果を匿名化して年次公開し、職場サーベイの改善まで確認できれば4/5点を検討できます。
労働安全・健康:6/10
トーウンは労働災害ゼロを目標に掲げ、運行管理者、整備管理者、安全衛生管理者、事故惹起者向けの安全研修を実施しています。全営業所へのAED設置、全乗務員へのSAS検査も進めています。2026年には健康経営優良法人を3年連続で取得しました。[出典4・5]
安全教育と健康管理を継続しているため6/10点です。一方、対象法人単体の死亡・休業労災、度数率・強度率、重大交通事故件数を毎年比較できる公開情報は十分ではありません。
死亡・重大災害0、休業度数率0.5未満などの低い水準を複数年公開し、交通事故率も走行距離当たりで示せれば8/10点を検討できます。
商品・サービスの安全:4/5
独自物流システムには自動ロット管理や業務忘れ通知などのヒューマンエラー対策があり、倉庫では防虫・防鼠、温湿度管理を行っています。飲料・食品の保管品質を守る仕組みとして評価できます。[出典6・7]
一方、誤配送、破損、温度逸脱、重大貨物事故の件数と再発率は年次公開されていません。そのため4/5点です。重大貨物事故0、誤配送・破損率を低水準で継続公開できれば5/5点を検討できます。
従業員・元従業員の口コミ
転職会議では、投稿者集計の残業時間は月37.2時間、有休消化率52.3%です。2024年頃の正社員一般事務の投稿には「残業しないと給与が少ないので」とあります。[出典12、情報ランクB]
2025年頃の倉庫関連正社員の投稿には、年間休日109日について実際には出勤が多く、残業で年収を増やすという趣旨の記載があります。投稿者の勤務先・契約条件を独立確認できないため、全社実態には置き換えません。[出典12、情報ランクB]
Indeedでは2026年4月の配車職経験者が、指導担当者との関係を理由に退職したとする投稿があります。[出典13、情報ランクB]
公式の休日・残業KPIを対象法人単体で継続公開し、口コミとの違いを検証できる状態にすることが必要です。
SNS・匿名掲示板の確認結果
X、5ちゃんねる、爆サイについて、社名と残業、退職、事故、パワハラ、人員削減、DXなどを組み合わせて確認しましたが、対象法人の現職・元職であること、時期、拠点、職種を特定でき、今回の採点を変更できる具体的な本文は確認できませんでした。
有用な投稿が確認できなかったこと自体は、問題がないことの証明として加点しません。
Innovation
Innovationでは、物流現場で人が担っている運転、仕分け、在庫確認、記録、車両誘導などの負担を、システムや設備でどこまで減らしているかを評価します。トーウンは技術導入の幅と継続性が強い一方、その成果が残業・休暇・賃金へどう返ったかの実測開示が弱い状態です。
作業負担・危険の削減:8/10
全国の物流拠点で自動倉庫、電動ラック、入場予約、車両誘導システム、独自WMSを活用し、センターの一元管理と省力化を進めています。[出典7]
独自システムには自動ロット管理や業務忘れ通知があり、確認・記録・手配ミスを人の注意力だけへ依存しない設計です。[出典6]
導入範囲が広いため8/10点です。一方、歩行距離、荷役時間、必要人数、事故率を導入前後で何%削減したかは十分公表されていません。30%以上などの具体的な負担削減を複数拠点で実測できれば10/10点を検討できます。
商品・サービスの改善:5/5
物流改善提案、共同物流、TLP、工場物流請負、情報システムなどを組み合わせ、荷主ごとの輸送・保管・在庫・作業を一体で設計しています。システムは自社開発で、特殊要件でも最短1カ月以内の開発が可能としています。[出典6・14]
標準化と顧客別対応を両立し、輸送以外も含む物流サービスを継続的に改善しているため5/5点です。
改善成果の人間への還元:2/5
会社はTLPやDXによって物流・作業効率を高め、労働環境改善につなげる方針を明記しています。[出典15]
しかし、主要な自動化・DX案件について、導入後に残業が何時間減ったか、休日が増えたか、配置人数や賃金がどう変わったかという定量結果は十分公開されていません。口コミでは残業依存を指摘する声もあります。
方向性は確認できるものの人への還元結果が弱いため2/5点です。DX導入前後で残業・拘束時間を20%以上削減し、雇用を維持しながら休暇・教育へ時間を振り向けた実績を公開できれば3~4/5点を検討できます。
研究開発・現場改善の継続:5/5
独自物流システム、自動倉庫、TLP、IoT・AI活用、クラウド連携、グリーン物流など複数の改善を継続しています。[出典6・14・15]
単発の設備導入ではなく、全国物流ネットワークと情報システムを継続更新しているため5/5点です。
自動化・AI導入後の雇用状況
自動倉庫やDXを拡大する一方、会社公式の社員数は2026年3月末で777人です。現在も新卒・中途採用を継続し、DXを理由とする大規模な希望退職・整理解雇を示す公表情報は確認できませんでした。[出典1・10・11]
一方、拠点別の必要人数、非正規契約、配置転換、再教育、DX後の採用抑制を時系列で比較できる公開情報はありません。自動化によって人が減った場合は、解雇ではなくどの仕事へ移したかまで公開する必要があります。
Protection
Protectionでは、地震、豪雨、停電、道路寸断、サイバー攻撃が起きても、飲料・食品などの物流を復旧し、市民生活を支えられるかを評価します。トーウンは拠点分散、物流BCP、システム冗長化、防災協定が具体的で、Protectionが最も強い評価軸です。
災害への備え・訓練:4/5
救命救急・消防基礎研修を毎年1回行い、BCP体制を整備しています。倉庫では停電対策として自家発電機を設置し、自動倉庫と平倉庫を併用して災害時の停止リスクを下げています。[出典5・7]
訓練と設備が具体的なため4/5点です。一方、全社BCP訓練の回数、安否確認完了時間、拠点切替の実測時間は十分公表されていません。目標時間と結果まで公開できれば5/5点を検討できます。
生産・物流・調達の代替:4/5
トーウンは全国に多数の営業所・センターを持ち、輸送能力2,300台、複数地域の大規模保管能力を持ちます。2025年には岡山県のフジショウを子会社化し、西日本の輸送ネットワークも拡張しました。[出典1・16]
単一拠点へ集中しない構造を評価して4/5点です。一方、特定センター停止時にどの拠点が何%代替し、何時間で切り替えるかは公表されていません。代替率と切替時間を実地訓練で示せれば5/5点を検討できます。
サイバー防衛・情報保護:4/5
情報システムのBCPでは、堅牢なデータセンターを使ったサーバー分散、システムインフラの冗長化、物流データのバックアップ体制を構築しています。[出典6]
物流管理システムが止まると在庫・配車・出荷が停止するため、サーバー分散とバックアップは市民への供給継続に直結します。
具体策を評価して4/5点です。一方、MFA、EDR、SOC、ランサムウェア演習、RTO・RPO、バックアップ復元時間の実績は公表されていません。これらを定量公開できれば5/5点を検討できます。
供給継続・復旧能力:4/5
自動倉庫と平倉庫を併用し、停電に備えた自家発電機、分散サーバー、冗長化、バックアップを持つため、倉庫設備またはITの一部が停止しても代替手段を持つ構造です。[出典6・7]
東日本大震災の経験を踏まえて情報システムBCPを強化している点も評価できます。
一方、実際の災害・障害で主要業務を何時間で復旧したかという実測値は十分公表されていません。そのため4/5点です。主要拠点でRTOを設定し、実災害・訓練で目標時間内に復旧できれば5/5点を検討できます。
危機時の市民への対応:3/5
2022年、岐阜県瑞穂市と「災害時における物資配送拠点の運営及び緊急物資配送等に関する協定」を締結しました。要請内容には、場所・倉庫の提供、資機材の確保、配送拠点運営、避難所への物資配送が含まれます。瑞穂市の地域防災計画にも協定が記載されています。[出典8・9]
災害時に自治体へ倉庫を貸すだけでなく、仕分けと配送まで担うため、行政が集めた救援物資を避難所へ届ける時間を短くできます。
具体的な正式協定を評価して3/5点です。一方、実災害で何トン・何件を何時間で配送したかという実績は確認できません。実運用または大規模訓練の結果を公開できれば4~5/5点を検討できます。
良いニュース・最近の前向きな動き
最近の前向きな動きでは、健康経営の継続、西日本物流網の強化、DX・BCPの拡大が確認できます。これらが残業削減と実災害時の供給継続へ結びつけば、InnovationとProtectionの強みを働く人・住民の利益へさらに変えられます。
2026年4月 健康経営優良法人2026を取得(Safety)
2026年3月9日付で、健康経営優良法人2026の大規模法人部門に認定されました。2024年から3年連続です。[出典4]
物流では長時間運転、夜間勤務、腰痛、生活習慣病、睡眠不足が事故へつながりやすいため、健康管理を経営課題として継続することは、本人だけでなく道路利用者の安全にも役立ちます。
今後は、健康経営の認定だけでなく、欠勤・休職、睡眠、事故、残業が実際にどう改善したかを公開すると、Safetyの成果をより強く評価できます。
2025年12月 株式会社フジショウを子会社化(Protection)
2025年12月、岡山県を拠点とする一般貨物運送会社フジショウの子会社化を発表しました。[出典16]
西日本の車両・拠点が増えれば、特定地域の車両不足や災害時に輸送を組み替える余地が広がります。
一方、買収後にどのルートをどの程度代替できるようになったかは未公表のため、現段階ではネットワーク拡張として評価します。
2026年 独自物流システムでAI・クラウド連携を継続(Innovation)
独自システムをクラウドやAIへつなぎ、入出荷・在庫・車両・作業データを統合する開発を続けています。[出典6・15]
配車や在庫確認を人の経験だけへ依存しなくなれば、繁忙期の判断負担とヒューマンエラーを減らせます。今後は削減時間と残業への効果を実測することが重要です。
悪いニュース・問題となった動き
現在の主な問題は、DXと健康経営を進める一方で、休日数と残業に関する現場の厳しい声が残っていることです。この状態が続けば、技術導入で作業効率が上がっても、その成果が働く人の自由時間へ届かない可能性があります。
2026年 年間休日109~111日の求人が継続(Safety)
2026年の求人では、リフトオペレーターは年間休日109日、法人営業は111日です。[出典10・11]
週休2日制でも120日以上の企業と比べると年間で約9~11日少なく、物流現場で疲労回復や家族と過ごす時間を確保するうえで改善余地があります。
DXで作業を減らすなら、その成果を休日増加や勤務時間短縮へつなげることが重要です。
2025~2026年 残業依存を指摘する口コミ(Safety・Innovation)
転職会議では2024年頃の正社員一般事務から「残業しないと給与が少ないので」という投稿、2025年頃の倉庫関連社員から休日と残業に関する厳しい投稿が確認できます。[出典12、情報ランクB]
口コミは個人の経験であり、現在の全事業所が同じ状態とは断定しません。ただし、会社公式の全社平均残業が十分公開されていないため、DXが現場負担を減らしたかを検証するうえで重要な補助情報です。
2026年3月期 女性管理職比率3.4%(Safety)
2026年3月期の女性管理職比率は3.4%です。正規男女賃金比は80.2%まで改善余地が残ります。[出典3]
女性が少ない業種という背景があっても、管理職への登用が進まなければ、賃金・意思決定の結果差が残ります。採用だけでなく、運行管理・物流管理・管理職への育成を増やす必要があります。
総合評価と、これから改善してほしいこと
株式会社トーウンは現在69点・シビックランクCです。次のBランクは70点からなので、あと1点必要です。
DX、BCP、防災協定、男性育休は強い一方、休日数、残業、男女格差、DX成果の定量還元が課題です。最も直接的な改善は、すでに導入した技術が働く人の残業を実際に減らしたことを示すことです。
DXで生まれた時間を残業・休暇へ返してほしい(Innovation)
現在の「改善成果の人間への還元」は2/5点です。TLP、自動倉庫、AI・IoT、独自WMSを導入していますが、導入後の残業・拘束時間・休日の改善実績が十分公表されていません。
主要物流センターで導入前後の作業時間、残業、必要人数、事故、配置転換を1年以上比較し、作業時間または残業を20%以上削減し、雇用を維持しながら休暇・教育へ時間を振り向けた結果を公開できれば2→3/5点、+1点を検討できます。
この改善だけで総合69→70点となり、Bランクへ上がります。
参考企業はサッポログループ物流株式会社です。当サイト現行審査では、群馬物流センターで作業終了を42分早め、残業代を約50%削減し、「改善成果の人間への還元」を4/5点と評価しています。[参考出典17]
年間休日と残業を改善してほしい(Safety)
現在の「労働時間・休息」は4/10点です。求人では年間休日109~111日で、転職会議集計では残業37.2時間/月です。
年間休日120日以上、対象法人単体の平均残業20時間未満、有休取得率70%以上を複数年確認できれば4→6/10点、+2点を検討できます。単独改善でも69→71点となりBランクです。
休日と残業が改善すれば、ドライバーや倉庫作業員が疲労を回復する時間を増やし、事故・離職の両方を減らしやすくなります。
参考企業はサッポログループ物流株式会社です。当サイト現行審査では全社平均所定外労働約20時間、有休取得率69%で「労働時間・休息」を6/10点と評価しています。[参考出典17]
男女賃金差と女性登用を改善してほしい(Safety)
現在の「雇用の安定・待遇の公平性」は3/5点です。正規男女賃金比80.2%、女性管理職3.4%です。
正規男女賃金比90%以上、女性管理職10~15%以上を達成し、職種・等級調整後の差も小さいことを公開できれば3→4/5点、+1点を検討できます。単独改善でも69→70点となりBランクです。
参考企業は遠東石塚グリーンペット株式会社です。当サイト現行審査では正規男女賃金比94.1%、女性管理職21.1%で「雇用の安定・待遇の公平性」を4/5点と評価しています。[参考出典18]
労災・事故結果を法人単体で公開してほしい(Safety)
現在の「労働安全・健康」は6/10点です。安全研修、SAS検査、健康経営は強い一方、死亡・休業労災、度数率・強度率、重大交通事故件数の年次公開が不足しています。
死亡・重大災害0を3年以上、休業度数率0.5未満、重大交通事故を低水準で維持し、その結果を毎年公開できれば6→8/10点、+2点を検討できます。
参考企業はTOPPAN株式会社です。当サイト現行審査では単体死亡0、休業度数率0.043、強度率0.000を公開し、「労働安全・健康」を8/10点と評価しています。[参考出典19]
次のランクへ上がるための具体例
現在69点・Cで、Bランクは70点からです。あと1点必要です。
最短の具体例は、TLPや自動倉庫、独自WMSを導入した主要物流センターで、導入前後の作業時間・残業・配置人数を1年以上比較し、作業時間または残業を20%以上削減しながら雇用を維持することです。
これを確認できれば「改善成果の人間への還元」を2→3点、+1点と評価でき、69+1=70点でBランクへ上がります。参考になるのは、作業終了42分短縮と残業代約50%削減まで公開したサッポログループ物流株式会社です。
別の到達方法として、年間休日120日以上・平均残業20時間未満・有休取得率70%以上を継続し、「労働時間・休息」を4→6点へ上げれば71点です。正規男女賃金比90%以上・女性管理職10~15%以上を達成して「雇用の安定・待遇の公平性」を3→4点へ上げても70点です。
つまり、トーウンが次のランクへ上がるためには、新しいDX設備を増やすだけでなく、すでに導入した技術が人の残業・拘束時間・事故を実際に減らしたことを数字で示すことが重要です。
出典一覧
1.株式会社トーウン「会社概要」2026年確認【情報ランクA】
2.株式会社トーモク「グループ会社」株式会社トーウン【情報ランクA】
3.株式会社トーモク「2026年3月期 有価証券報告書」トーウンの女性管理職、男性育休、男女賃金差、労働組合【情報ランクA】
4.株式会社トーウン「健康経営」「健康経営優良法人2026」【情報ランクA】
5.株式会社トーウン「トーウン品質」「ESG/SDGs」安全・健康・研修【情報ランクA】
6.株式会社トーウン「情報システム」独自物流システム、BCP【情報ランクA】
7.株式会社トーウン「保管・荷役」自動倉庫、自家発電、物流センター【情報ランクA】
8.株式会社トーウン「岐阜県瑞穂市と防災協定締結」2022年3月25日【情報ランクA】
9.瑞穂市「市が締結した防災協定」「地域防災計画」【情報ランクS】
10.マイナビ2027「株式会社トーウン 採用データ」2026年10月14日更新【情報ランクA相当の採用掲載情報】
11.doda「株式会社トーウン 法人営業求人」2026年掲載【情報ランクA相当の採用掲載情報】
12.転職会議「株式会社トーウンの口コミ」【情報ランクB】
13.Indeed「株式会社トーウンの社員クチコミ」【情報ランクB】
14.株式会社トーウン「ソリューション・サービス」【情報ランクA】
15.株式会社トーウン「トップメッセージ」「ヴィジョン」TLP・DX【情報ランクA】
16.株式会社トーウン「株式会社フジショウの子会社化に関するお知らせ」2025年12月26日【情報ランクA】
17.当サイト「サッポログループ物流株式会社を企業審査」現行正本【参考企業】
18.当サイト「遠東石塚グリーンペット株式会社を企業審査」現行正本【参考企業】
19.当サイト「TOPPAN株式会社を企業審査」現行正本【参考企業】
シビックランクの基準
| ランク | 点数 |
|---|---|
| S | 90~100点 |
| A | 80~89点 |
| B | 70~79点 |
| C | 60~69点 |
| D | 50~59点 |
| E | 40~49点 |
| F | 20~39点 |
| G | 0~19点 |
情報ランクの基準
| 情報ランク | 基準 |
|---|---|
| S | 公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報 |
| A | 企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言など、発信主体を確認できる公表情報 |
| B | 従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報 |
