MENU

株式会社ジャパンビバレッジエコロジーを企業審査|シビックランクE・42点/100点|PET全量ボトルtoボトル・全国169社リサイクル網を評価、賃金・労災・復旧時間の単体開示不足が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する株式会社ジャパンビバレッジエコロジーは、総合42点、シビックランクEです。

株式会社ジャパンビバレッジエコロジーの特に強い点は、リサイクル・プラザJBで中間処理したペットボトルを全量、新しいペットボトルへ戻す「ボトルtoボトル」の水平リサイクルを構築し、全国169社のリサイクル企業・廃棄物処理企業とネットワークを形成していることです。そのため、この企業の商品を購入したりサービスを利用したりすれば、使用済み飲料容器を新しい資源へ戻し、焼却や新規資源使用を減らす循環型社会につながる可能性が高まります。

一方で、改善点として、対象法人単体の賃金、残業時間、休暇取得、労災件数、重大事故、BCP訓練、復旧時間など、働く人と有事の供給力を判断する重要情報の公開が不足しています。

この記事では、株式会社ジャパンビバレッジエコロジーの強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

株式会社ジャパンビバレッジエコロジーの企業審査結果

株式会社ジャパンビバレッジエコロジーは、ジャパンビバレッジグループ全体の環境戦略の策定・推進、飲料容器の再生処理、加工品の販売を行う会社です。埼玉県さいたま市の「リサイクル・プラザJB」を中心に、缶・びん・ペットボトルの中間処理と環境教育を行っています。[出典1・2]

評価軸点数
Safety13/50
Innovation16/25
Protection13/25
総合点42/100
シビックランクE

評価時点:2026年10月13日

主な強み

・2003年から飲料空容器再資源化工場「リサイクル・プラザJB」を運営
・自動販売機オペレーターによる缶・びん・PETボトルの総合中間処理施設として国内初の取り組み
・2017年から、同工場で処理したPETボトルを全量新しいPETボトルへ戻すボトルtoボトルを構築
・全国169社のリサイクル企業・廃棄物処理企業とネットワークを形成
・環境省「プラスチック・スマート」で飲料空容器再資源化の事例として紹介
・2021年からオンライン工場見学・出前授業を開始
・2026年時点でも実地・オンラインの工場見学、出前教室を継続
・令和7年度「彩の国埼玉環境大賞」で、ボトルtoボトルと環境教育が評価
・ISO14001のサントリーグループ認証範囲に「ジャパンビバレッジエコロジーにおける飲料空容器リサイクル工場の運営・管理」を明記
・サントリーグループの人権方針、コンプライアンス・ホットライン、グローバルサイバー対策の適用範囲に入る
・2025年12月期は純利益3,148万7,000円を計上

主な課題

・Gビズインフォ上の社会保険被保険者は5人だが、リサイクル・プラザJBの現場で働く人数と雇用主体の内訳が公表されていない
・対象法人単体の平均給与、賃金中央値、ベースアップ率、賞与実績が公表されていない
・対象法人単体の月平均残業、年間休日、有給休暇取得率、長時間労働者数が公表されていない
・男女賃金差、女性管理職比率、離職率、採用人数が公表されていない
・死亡災害、休業災害、労災度数率、熱中症、機械事故の最新実績が公表されていない
・リサイクル設備の自動化によって、人手作業時間、重量物作業、必要人数、残業がどれだけ減ったか公表されていない
・主要設備停止時のRTO、非常電源、代替処理可能量、実測復旧時間が公表されていない
・サントリーグループ共通のサイバー対策は確認できるが、対象法人単体の事故件数・訓練結果は公表されていない
・現在のジャパンビバレッジグループ採用ページでは求人募集を行っておらず、対象法人の今後の直接採用計画が分からない

事業内容と人間への貢献

株式会社ジャパンビバレッジエコロジーの役割は、飲み終えた後の缶・びん・ペットボトルを再び資源へ戻すことです。飲料を販売した後の容器まで回収・中間処理し、再生事業者へつなぐことで、資源を一度使って捨てる流れを循環型へ変えています。

基本情報

項目内容
会社名株式会社ジャパンビバレッジエコロジー
法人番号5030001004125
設立1995年2月
資本金1億円
本社埼玉県さいたま市北区吉野町2丁目272番地5
代表取締役社長市塲 嘉弘
事業内容グループ全体の環境戦略の策定・推進、飲料容器の再生処理、加工品の販売
主な事業所環境部、リサイクル・プラザJB
社会保険被保険者数5人、Gビズインフォ確認時点
2025年12月期純利益3,148万7,000円
2025年12月期総資産3億7,341万円

[出典1・3・4]

主な事業内容

リサイクル・プラザJBでは、自動販売機横のリサイクルボックスなどから回収された缶・びん・ペットボトルを種類ごとに分別し、PETボトルは圧縮したベール品へ、アルミ缶・スチール缶は再資源化可能な原料へ加工します。[出典2・5]

施設は2003年に稼働しました。自動販売機オペレーターが、アルミ缶、スチール缶、びん、PETボトルを一つの施設で中間処理する仕組みは国内初とされています。[出典2]

主な利用企業・取引先

ジャパンビバレッジグループの自動販売機事業で回収された飲料空容器が主要な処理対象です。また、全国のリサイクル企業・廃棄物処理企業169社とネットワークを形成し、各地域で回収された容器を再資源化へつなげています。[出典6]

事業による人間への貢献

飲料容器をそのまま廃棄すれば、新しい缶やPETボトルを作るために新たな金属・石油由来原料が必要になります。リサイクル・プラザJBでは、処理したPETボトルを全量新しいPETボトルへ戻すルートを2017年に構築しています。[出典5・7]

例えば、自動販売機で飲み終えたPETボトルが回収後に再び飲料用ボトルへ戻れば、繊維など別用途に一度だけ転用して終わるよりも、飲料容器として資源を繰り返し使いやすくなります。

さらに、2026年現在も市民向けの実地・オンライン工場見学、出前教室を続けています。子どもや一般市民が、回収ボックスへ入れた容器がどこへ行き、どう再生されるかを実際の設備から学べるため、正しい分別を広げる役割もあります。[出典8]

Safety|13/50

Safetyでは、直接雇用される人の賃金・休息・雇用・福利厚生・人権・労災と、リサイクル施設を安全に運営できているかを評価します。グループ共通の人権方針や健康保険・企業年金の基盤は確認できますが、対象法人単体の賃金、残業、休暇、労災結果がほぼ公表されていないため、Safetyは低い評価になります。

賃金・利益の還元|0/10

対象法人単体の平均給与、賃金中央値、職種別給与、ベースアップ率、昇給率、賞与実績について、現在の公開情報がありません。

2025年12月期には3,148万7,000円の純利益を計上していますが、その利益が対象法人の従業員へどれだけ賃金・賞与として還元されたかは公表されていません。[出典4]

利益を出していること自体を、従業員への還元と同一視しないため0/10点です。正社員・非正規の基本給中央値、年収中央値、年間昇給率、賞与月数を公開し、広い雇用区分で継続的な賃上げを確認できれば4/10点以上を検討できます。

労働時間・休息|0/10

リサイクル・プラザJBの見学施設は平日9時~17時を基本とし、土日祝日は休館しています。[出典2]

ただし、これは見学者向けの開館時間であり、従業員の勤務時間、シフト、残業、年間休日を示すものではありません。

対象法人単体の月平均残業時間、年間総労働時間、年間休日、有給休暇取得率、月45時間超・60時間超の従業員数は公表されていません。こうした重要情報が公開されていない点は課題であり、採点上も減点対象です。

そのため0/10点です。月平均残業15時間以下、年間休日120日以上、有給取得率80%以上などを対象法人単体で公表し、長時間労働者も低水準と確認できれば6~8/10点を検討できます。

雇用の安定・待遇の公平性|2/5

Gビズインフォでは、株式会社ジャパンビバレッジエコロジーの社会保険被保険者数は5人です。会社自体は1995年から30年以上存続し、2025年12月期は黒字を計上しています。[出典3・4]

一方、現在のジャパンビバレッジグループ採用ページでは求人募集を行っていません。対象法人の採用人数、退職人数、離職率、男女比、女性管理職比率、男女賃金比率は公表されていません。[出典9]

また、サントリーグループの現行記事では、2013年に旧ジャパンビバレッジへ入社した社員が2024年にリサイクル・プラザJBへ勤務先を移した事例が紹介されています。リサイクル施設で働く人の一部が別のグループ会社籍である可能性がありますが、対象法人社員とグループ会社社員の人数・役割の内訳は公表されていません。[出典10]

会社の継続性と現在の直接雇用人数を確認できるため2/5点です。雇用主体別の人数、年間採用・退職・配置転換、男女賃金差を公開し、雇用維持と公平性を確認できれば3~4/5点を検討できます。

福利厚生・育児・介護|2/5

ジャパンビバレッジグループのサービス拠点一覧には、ジャパンビバレッジ健康保険組合とジャパンビバレッジ企業年金基金が掲載されています。過去の株式会社ジャパンビバレッジエコロジーの決算公告でも、賞与引当金と退職給付引当金が確認できます。[出典11・12]

健康保険、企業年金、退職給付の基盤があることは、病気や退職後の生活を支える仕組みとして評価できます。

一方、現在の対象法人社員に対する住宅手当、育児休業、介護休業、男性育休取得率、復職率、短時間勤務の利用実績は公表されていません。制度の現在の適用範囲と利用結果が分からないため2/5点です。

対象法人単体の福利厚生一覧と、育児・介護制度の取得率・復職率を毎年公開できれば3~4/5点を検討できます。

人権・ハラスメント・労使関係|4/5

株式会社ジャパンビバレッジエコロジーはサントリーグループ企業であり、サントリーグループ人権方針は「サントリーグループのすべての役員と従業員」に適用すると明記されています。国内では、コンプライアンス室と社外法律事務所にグループ共通のコンプライアンス・ホットラインを設置し、匿名・多言語で通報できます。[出典13・14]

例えば、上司からハラスメントを受け、所属会社や直属上司へ相談しにくい場合でも、グループ共通の社外法律事務所窓口へ相談できるため、対象法人内だけで問題を抱え込まずに済む経路があります。

方針の適用範囲とグループ共通の救済制度まで確認できるため4/5点です。一方、株式会社ジャパンビバレッジエコロジー単体の相談件数、認定件数、是正結果、労使協議実績は公表されていません。単体結果を匿名化して公開できれば5/5点を検討できます。

労働安全・健康|2/10

リサイクル・プラザJBでは、缶・びん・PETボトルの分別、圧縮、金属の熱処理などを行います。工場見学者にはサンダルでの来場や飲酒後の来場を避けるよう求めており、施設内に機械・足元等の危険があることを前提とした安全管理が行われています。[出典2]

2017年のジャパンビバレッジグループ環境報告では、ジャパンビバレッジエコロジーも環境マネジメント体制に含まれ、化学物質のリスクアセスメントや防災教育を実施するとしています。2016年には工場・事務所の照明をLED化し、工場を明るくして作業環境の安全性を高めた実績もあります。[出典15・16]

一方、現在の対象法人単体の死亡災害、休業災害、度数率、強度率、機械への挟まれ、切創、熱中症、火災事故の件数は公表されていません。古い施策だけで現在の安全実績を高く評価しないため2/10点です。

死亡・重篤災害0、休業災害件数、度数率、熱中症、機械事故を毎年公開し、低い事故率を複数年確認できれば4~8/10点を検討できます。

商品・サービスの安全|3/5

サントリーグループのISO14001認証範囲には、「株式会社ジャパンビバレッジエコロジーにおける飲料空容器リサイクル工場の運営・管理」が明記されています。[出典17]

また、リサイクル・プラザJBで処理したPETボトルは全量、新しいPETボトルに戻すルートを構築しています。環境省のプラスチック・スマートにも事例として掲載され、さいたま市・埼玉県からも環境教育・リサイクル事業が評価されています。[出典5・7・8]

サービスの環境管理と資源循環の仕組みを第三者・行政資料でも確認できるため3/5点です。一方、誤選別率、火災・発煙件数、異物混入率、再生原料の不適合率、顧客クレーム件数など、サービス品質を年次比較できるKPIは公表されていません。

重大事故0、不適合率、選別精度、再発防止結果を公開できれば4~5/5点を検討できます。

従業員・元従業員の口コミ

転職会議、OpenWork、Indeed、エンゲージ会社の評判などで株式会社ジャパンビバレッジエコロジーを個別に検索しましたが、対象法人との雇用関係が本文で確認でき、現在の採点根拠として直接使用できる従業員・元従業員の口コミは確認できませんでした。

サントリービバレッジソリューションや旧ジャパンビバレッジの口コミは多数ありますが、対象法人とは別法人です。そのため、それらを株式会社ジャパンビバレッジエコロジーの労働環境として転用しません。

口コミが見つからないことは、問題がないことの証明には使いません。

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイで「株式会社ジャパンビバレッジエコロジー」「ジャパンビバレッジエコロジー」「リサイクル・プラザJB」に、残業、給料、退職、パワハラ、事故、人員削減、自動化などを組み合わせて検索しましたが、対象法人の従業員・元従業員だと本文で確認でき、採点根拠として使用できる投稿は確認できませんでした。

有用な投稿が見つからないことは、問題がないことの証明には使いません。

Innovation|16/25

Innovationでは、飲料空容器の処理を機械化・循環化し、新しい資源使用や人の手作業をどれだけ減らしているかを評価します。PETボトルの圧縮、缶の再資源化設備、ボトルtoボトル、オンライン環境教育などは具体的な改善です。一方、設備導入によって人手作業時間、重量物作業、必要人数、残業がどれだけ減ったかという人側の成果は公表されていません。

作業負担・危険の削減|4/10

リサイクル・プラザJBでは、PETボトルを専用機で圧縮し、アルミ缶・スチール缶は再資源化設備で処理します。2015年の環境報告では、工場内に手選別ラインがあり、年間約8,200トンの空容器を処理していました。2020年のさいたま市事例では約5,500トンのリサイクル実績が紹介されています。[出典18・19]

大量の容器を人が一つずつ潰したり金属原料へ加工したりするのではなく、圧縮・加熱処理設備へ移すことで、大量処理を可能にしています。

一方、現在の工程で人が何時間手選別をしているか、機械化前後で作業時間・重量物取扱・必要人数・事故件数がどれだけ減ったかは公表されていません。人への負担削減効果を数字で確認できないため4/10点です。

選別・圧縮・搬送工程の導入前後で作業人時、持上重量、危険作業回数、必要人数、労災を公開し、30~50%以上の削減を確認できれば6~8/10点を検討できます。

商品・サービスの改善|5/5

2017年、リサイクル・プラザJBで中間処理したPETボトルを全量、新しいPETボトルへ戻す「ボトルtoボトル」のルートを構築しました。環境省のプラスチック・スマート、埼玉県の環境大賞資料でも、この水平リサイクルが評価されています。[出典5・7]

また、全国169社のリサイクル企業・廃棄物処理企業とネットワークを構築し、自社工場だけでなく各地域の処理会社へ容器をつなぐ仕組みを持っています。[出典6]

さらに2021年からオンライン工場見学・出前授業を開始し、2026年現在も実地・オンライン双方の環境教育を継続しています。処理サービスだけでなく、分別する市民側の行動改善まで広げているため5/5点です。

改善成果の人間への還元|2/5

2016年には工場・事務所の照明をLEDへ交換し、照明の電気使用量を約3分の2削減しました。従来の水銀灯より発光効率が約1.5倍となり、工場内が明るくなったと報告されています。[出典16]

作業場所が明るくなれば、足元、コンベヤ、容器、設備を見やすくなり、つまずきや接触の危険を減らしやすくなります。

また、2024年にリサイクル・プラザJBへ異動したグループ社員は、工場見学や出前授業を担当し、本人の希望していた環境分野の仕事へ配置された事例として紹介されています。[出典10]

一方、設備改善によって対象法人の残業、賃金、休日、夜勤、配置転換がどう変わったかは公表されていません。古い照明改善と個別の配置事例だけでは現在の人間への還元を十分に評価できないため2/5点です。

設備改善ごとに削減人時、残業、配置転換、賃金、休暇、労災を時系列で公開できれば3~5/5点を検討できます。

研究開発・現場改善の継続|5/5

2003年のリサイクル・プラザJB稼働後、2017年のボトルtoボトル構築、2021年のオンライン工場見学開始、2026年までの環境教育継続と、20年以上にわたり事業改善を続けています。[出典2・5・7・8]

2025年度の彩の国埼玉環境大賞でも、処理技術だけでなく、工場からライブ中継するオンライン見学・出前授業を通じた環境教育が評価されました。[出典7]

長期にわたり処理方法と社会への伝え方の双方を改善し続けているため5/5点です。

自動化・AI導入後の雇用状況

リサイクル・プラザJBでは、PETボトルの圧縮設備、金属の再資源化設備など機械処理が行われています。自動化・機械化が確認できるため、その後の雇用状況も確認しました。[出典2・18]

Gビズインフォ上の対象法人の社会保険被保険者数は5人です。一方、2024年には旧ジャパンビバレッジからサントリービバレッジソリューションへ移った社員が、本人の希望を経てリサイクル・プラザJBへ勤務先を移した事例が公表されています。[出典3・10]

このため、施設で働く全員が株式会社ジャパンビバレッジエコロジーの直接雇用とは限らず、グループ会社から配置されている人もいると考えられます。ただし、雇用主体別の人数は公表されていません。

今回の公開調査では、設備自動化を理由とする対象法人の希望退職、整理解雇、大規模人員削減は確認していません。現在のジャパンビバレッジグループ採用ページは求人募集なしですが、自動化との因果関係を示す公開情報はありません。[出典9]

自動化後の雇用を判断するためには、対象法人社員、グループ会社からの出向・配置社員、委託・派遣の人数を分け、設備導入前後の配置転換、採用、退職、契約更新を公開する必要があります。

Protection|13/25

Protectionでは、火災、地震、停電、サイバー攻撃、回収網の途絶が起きても、飲料空容器を処理し続けられるかを評価します。全国169社のリサイクルネットワークとサントリーグループ共通のサイバー対策は強みですが、リサイクル・プラザJB単体のBCP訓練、非常電源、復旧時間は公表されていません。

災害への備え・訓練|2/5

2017年のジャパンビバレッジグループ環境報告では、ジャパンビバレッジエコロジーを含む環境マネジメント体制の中で、防災教育、消防機器点検、防火管理者選任を行うとしています。[出典15]

例えばリサイクル施設で火災が起きた場合、初期消火、避難、消防への通報、設備停止を事前に訓練していれば、従業員や見学者の被害を抑えやすくなります。

ただし、現在の対象法人単体について、地震・火災・停電を想定した訓練頻度、参加人数、安否確認、非常電源、備蓄、訓練で測った復旧時間は公表されていません。現在の実績が不足するため2/5点です。

年1回以上の実地訓練と結果を公開し、安否確認時間、非常電源稼働時間、初動完了時間まで示せれば3~4/5点を検討できます。

生産・物流・調達の代替|4/5

ジャパンビバレッジグループは、リサイクル・プラザJBを中心に、北海道10社、東北19社、関東58社、中部42社、近畿7社、中国7社、四国15社、九州7社、沖縄4社の合計169社のリサイクル企業・廃棄物処理企業とネットワークを形成しています。[出典6]

例えば埼玉のリサイクル・プラザJBへ空容器を運べない状況でも、全国の各地域に処理企業があるため、すべての容器を一つの施設へ集中させる仕組みよりも代替先を確保しやすくなります。

全国に代替処理先があることを評価して4/5点です。一方、リサイクル・プラザJB停止時に「どの会社が何トンを代替するか」「何時間以内に切り替えるか」という正式な代替計画は公表されていません。代替可能量と切替時間まで公開できれば5/5点を検討できます。

サイバー防衛・情報保護|3/5

株式会社ジャパンビバレッジエコロジーはサントリーグループ企業です。サントリーグループは、海外グループ会社を含むグループ全体を対象に、グローバルセキュリティポリシー、フィッシングメール訓練、eラーニング、多層防御、グローバルSOCによる24時間365日の監視を実施しています。[出典20]

例えば工場見学予約、グループの回収・物流情報、従業員端末を狙う攻撃があった場合、グループ共通監視で異常を検知できる基盤があります。

グループ全体を対象とする対策を確認できるため3/5点です。一方、株式会社ジャパンビバレッジエコロジーの端末・システムにMFA・EDRがどこまで適用されているか、対象法人単体の重大インシデント件数、バックアップ復旧訓練結果は公表されていません。

対象法人の適用範囲と結果KPIまで公開できれば4~5/5点を検討できます。

供給継続・復旧能力|4/5

全国169社のネットワークを持つため、飲料空容器の再資源化をリサイクル・プラザJB一拠点だけに依存していません。[出典6]

例えば設備故障でPETボトルを圧縮できなくなった場合、地域の提携処理会社へ振り替える手段を持てれば、回収容器が営業所や保管場所に積み上がる事態を抑えられます。

全国網を実際に構築しているため4/5点です。一方、リサイクル・プラザJBのRTO、処理停止時の保管可能日数、代替先への切替時間、非常電源、実際の設備停止からの復旧時間は公表されていません。

24時間以内の代替先決定、72時間以内の一定量処理再開などのRTOを設定し、訓練または実障害で達成した結果を公開できれば5/5点を検討できます。

危機時の市民への対応|0/5

株式会社ジャパンビバレッジエコロジー単体について、災害廃棄物処理協定、地震・豪雨後の大量PET・缶処理、自治体からの緊急受入れ、被災地域の廃棄物処理支援などの具体的な実績は公表されていません。

環境教育や通常時の容器回収は社会的価値がありますが、災害時の市民支援とは別に評価します。

対象法人が自治体と災害廃棄物・飲料容器処理協定を結び、実地訓練や実災害で緊急受入れを行った実績を公開できれば2~4/5点を検討できます。

良いニュース・最近の前向きな動き

最近の前向きな動きでは、水平リサイクルを長期間継続しながら、工場見学をオンラインまで広げ、資源循環を市民へ伝えている点を評価します。利用者が分別を正しく行い、回収されたPETボトルが再び飲料容器へ戻る割合が高まれば、新しい石油由来原料と焼却される資源を減らしやすくなります。

令和7年度 彩の国埼玉環境大賞を受賞(Innovation)

埼玉県は令和7年度の彩の国埼玉環境大賞で、株式会社ジャパンビバレッジエコロジーのリサイクル・プラザJBを受賞者として選定しました。2017年に、自社で中間処理したPETボトルを全量新しいPETボトルへ戻すルートを構築し、2021年からオンライン工場見学・出前授業も行っていることが評価されています。[出典7]

リサイクル設備を持つだけでなく、その仕組みを市民へ見せ、分別行動まで変えようとしている点が特徴です。

今後は、年間処理量、ボトルtoボトル量、焼却回避量、CO2削減量を対象法人単体で毎年公開すれば、資源循環の効果をさらに比較しやすくなります。

2026年 実地・オンライン・出前教室を継続(Innovation)

さいたま市は2026年5月時点で、リサイクル・プラザJBが市民向けに実地見学、オンライン見学、出前教室を行っていることを案内しています。[出典8]

例えば学校が工場まで移動できない場合でも、オンラインなら教室から実際の処理工程を見られます。移動時間や交通費を減らしながら、リサイクルの流れを全国へ伝えられる点は教育面の改善です。

悪いニュース・問題となった動き

今回の調査では、対象法人に明確に帰属する直近の重大労災、行政処分、大規模火災は確認していません。一方、働く人の待遇・安全と、工場停止時の復旧力を判断する単体データがほとんど公開されていないことは、企業を選ぶ側にとって大きな問題です。

現在 賃金・残業・休暇の単体実績が非公表(Safety)

株式会社ジャパンビバレッジエコロジーは2025年12月期に3,148万7,000円の純利益を計上していますが、対象法人の平均給与、賃金中央値、ベースアップ率、賞与、月平均残業、有給取得率は公表されていません。[出典4]

利益が出ていても、働く人へどれだけ返ったかが分からなければ、購入や取引を通じて「人を大切にする企業」を支えられているか判断できません。

こうした重要情報が公開されていない点は課題であり、Safetyの採点上も大きな減点対象です。

現在 労災・復旧時間の単体実績が非公表(Safety・Protection)

リサイクル・プラザJBでは圧縮機、選別設備、金属処理設備などを扱います。しかし対象法人単体の死亡・休業労災、度数率、熱中症、火災、機械事故、BCP訓練、非常電源、RTO、実測復旧時間は公表されていません。

例えば設備へ手を挟まれる事故が増えていても、事故件数を外部から確認できなければ安全改善の実効性を判断できません。また停電や火災で工場が停止した場合、何時間で全国ネットワークへ振り替えられるかが分からなければ、回収容器が地域に滞留するリスクも評価できません。

公開情報がない点は課題であり、SafetyとProtectionの採点上も減点対象です。

総合評価と、これから改善してほしいこと

株式会社ジャパンビバレッジエコロジーは現在42点・シビックランクEです。次のDランクは50点からなので、あと8点必要です。

PETボトルを全量ボトルtoボトルへ戻す仕組み、全国169社の処理ネットワーク、20年以上続く環境教育は明確な強みです。一方、現在の評価を大きく下げているのは、事業の弱さよりも、働く人の賃金・時間・事故と、有事の復旧結果が対象法人単体で見えないことです。

賃金実績を単体で公開し、実際の賃上げを確認できるようにしてほしい|賃金・利益の還元 0→4/10

現在の「賃金・利益の還元」は0/10点です。2025年12月期の純利益は3,148万7,000円ですが、社員の平均・中央値給与、基本給、昇給率、賞与が公表されていません。[出典4]

企業が実行する改善行動は、直接雇用5人について、個人を特定できない形で基本給中央値、年収中央値、年間昇給率、賞与月数を公表することです。さらに、グループ会社から配置される人や委託社員が工場運営に関わる場合は、雇用主体別人数も示します。

最低でも現在の給与水準と昇給・賞与実績を毎年公開し、継続的な賃上げを確認できれば0→4点、+4点を検討できます。総合42→46点でEのままです。

参考企業はJ&T環境株式会社です。Google Drive上の現行審査は65点・Cで、「賃金・利益の還元」4/10点です。2026年の初任給、固定残業代なし、昇給年1回、賞与年2回を公開しています。ジャパンビバレッジエコロジーも、まず現在の給与条件を外部から確認できる状態にすることが第一段階です。[出典21]

労災KPIを公開し、安全改善の結果を示してほしい|労働安全・健康 2→4/10

現在の「労働安全・健康」は2/10点です。過去のリスクアセスメント、防災教育、LED化は確認できますが、現在の死亡・休業労災、度数率、熱中症、機械事故が公表されていません。[出典15・16]

企業が実行する改善行動は、リサイクル・プラザJBについて、死亡、重篤、休業、軽微災害、度数率、強度率、熱中症、挟まれ、切創、フォークリフト・搬送事故を毎年公開することです。死亡・重篤災害0を継続し、事故発生時は原因と再発防止後の推移まで示します。

これを確認できれば2→4点、+2点を検討できます。賃金改善と合わせて42+4+2=48点です。

参考企業はJ&T環境株式会社です。現行審査では「労働安全・健康」4/10点です。会社全体の労災KPIはまだ不足していますが、千葉事業部で過去3年間労災0を条件とする労働安全特別賞を受け、安全衛生委員会・健康経営の取り組みも公開しています。まず拠点単位でも事故結果を示すことが参考になります。[出典21]

BCP訓練と実測復旧時間を公開してほしい|災害への備え・訓練 2→4/5

現在の「災害への備え・訓練」は2/5点です。過去の防災教育は確認できますが、現在のリサイクル・プラザJBについて、地震・火災・停電を想定した訓練結果や復旧時間は公表されていません。[出典15]

企業が実行する改善行動は、年1回以上、地震・火災・停電・設備故障を想定した実地訓練を行うことです。従業員の安否確認、設備停止、保管量確認、全国169社のネットワークから代替先選定までを実際に行い、「24時間以内に代替処理先を決定」「72時間以内に一定量の処理を再開」などの目標を設定します。

訓練で目標を達成し、参加人数、代替先、切替時間、復旧時間を公開できれば2→4点、+2点を検討できます。

ここまでの改善で42+4+2+2=50点となり、シビックランクDへ到達します。

参考企業はJ&T環境株式会社です。Google Drive上の現行審査は65点・Cで、「災害への備え・訓練」5/5点です。横浜市などとの災害廃棄物処理協定に加え、150人超規模の仮置場訓練と実災害対応まで確認されています。リサイクル会社として、平時の資源循環だけでなく、災害時の廃棄物処理まで訓練する点が参考になります。[出典21]

次のランクへ上がるための具体例

現在42点・Eで、Dは50点からです。あと8点必要です。

・対象法人の基本給中央値、年収中央値、昇給率、賞与を毎年公開し、継続的な賃上げを確認できる状態にする。「賃金・利益の還元」0→4点、+4点。参考企業は給与条件を公開し同項目4/10点のJ&T環境株式会社です。

・リサイクル・プラザJBの死亡、休業、度数率、熱中症、挟まれ、切創等を毎年公開し、死亡・重篤災害0を継続する。「労働安全・健康」2→4点、+2点。参考企業は拠点単位の労災0実績を外部表彰まで含めて確認でき、同項目4/10点のJ&T環境株式会社です。

・地震・火災・停電を想定したBCP訓練を年1回以上行い、24時間以内の代替先決定、72時間以内の一定量処理再開を実測する。「災害への備え・訓練」2→4点、+2点。参考企業は災害廃棄物協定、150人超訓練、実災害対応を確認でき、同項目5/5点のJ&T環境株式会社です。

42点+賃金4点+労働安全2点+BCP2点=50点となり、シビックランクDへ到達します。

つまり株式会社ジャパンビバレッジエコロジーが次のランクへ上がるためには、資源循環の技術をさらに増やすことより先に、「働く人へいくら返しているか」「工場で何件事故が起きているか」「設備が止まったとき何時間で処理を再開できるか」を対象法人単体の数字で公開し、その結果を改善することが重要です。

出典一覧

1.ジャパンビバレッジグループ「会社概要・沿革」【情報ランクA】

2.ジャパンビバレッジグループ「リサイクル・プラザJB」【情報ランクA】

3.経済産業省 Gビズインフォ「株式会社ジャパンビバレッジエコロジー」法人番号5030001004125【情報ランクS】

4.官報決算資料・官報決算データベース「株式会社ジャパンビバレッジエコロジー 2025年12月期決算」【情報ランクS】

5.環境省 プラスチック・スマート「飲料空容器の再資源化と環境学習の提供」「ペットボトルリサイクルフローの構築」【情報ランクS】

6.ジャパンビバレッジグループ「JBリサイクルネットワーク」【情報ランクA】

7.埼玉県「令和7年度彩の国埼玉環境大賞受賞者の決定」【情報ランクS】

8.さいたま市「リサイクル・プラザJB 環境教育・学習案内」2026年5月8日更新【情報ランクS】

9.ジャパンビバレッジグループ「採用情報」2026年10月確認【情報ランクA】

10.サントリーグループ「ボトルtoボトル水平リサイクルでつなぐ循環の輪」リサイクル・プラザJB勤務社員紹介【情報ランクA】

11.ジャパンビバレッジグループ「サービス拠点・健保・基金」【情報ランクA】

12.株式会社ジャパンビバレッジエコロジー 過去の決算公告「賞与引当金・退職給付引当金」【情報ランクA】

13.サントリーグループ「サントリーグループ人権方針」【情報ランクA】

14.サントリーグループ「人権の尊重・コンプライアンス・ホットライン」【情報ランクA】

15.ジャパンビバレッジグループ「Japan Beverage Report 2017」リスクアセスメント・防災教育【情報ランクA】

16.ジャパンビバレッジグループ「Japan Beverage Report 2016」リサイクル・プラザJB照明LED化【情報ランクA】

17.サントリーグループ「ISO14001認証取得一覧」【情報ランクA】

18.ジャパンビバレッジグループ「Japan Beverage Report 2015」リサイクル・プラザJB処理工程【情報ランクA】

19.さいたま市「SDGs企業事例集 株式会社ジャパンビバレッジエコロジー」【情報ランクS】

20.サントリーグループ「継続的なセキュリティ対策強化」【情報ランクA】

21.Google Drive最新版「J&T環境株式会社を企業審査|シビックランクC・65点/100点」

シビックランクの基準

シビックランク点数
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

株式会社ジャパンビバレッジエコロジーは42点のため、今回の評価はシビックランクEです。

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、または氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次