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株式会社スギ薬局を企業審査|シビックランクB・70点/100点|薬剤師残業9.6時間・PB ISO9001を評価、調剤過誤死亡事案と男女賃金比64.4%が課題

私たちは、企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、そこで働く人たちの未来を変えることができます。

働く人に十分な賃金を払い、休暇を確保し、安全な職場をつくり、人の負担を減らす企業の商品やサービスが選ばれれば、そうした企業により多くの売上が集まります。その結果、働く人を大切にする経営を続けやすくなります。

反対に、低賃金や長時間労働、安全上の問題を改善しない企業の商品やサービスが売れ続ければ、そうした働かせ方のままでも事業を続けることができます。

だからこの企業審査では、「私たちがお金を使うなら、どの企業を選ぶことが、そこで働く人にとってより良い社会につながるのか」という視点から企業を評価します。

なぜ企業を審査するのか?――このサイトの目的と、利用するメリット

今回審査する株式会社スギ薬局は、総合70点、シビックランクBです。

株式会社スギ薬局の特に強い点は、薬剤師の平均残業時間を月9.6時間程度、医療事務を5.8時間程度まで抑えながら、AIによる自動発注、電話対応、調剤業務の自動化・集中化を進め、創出した時間を接客や患者対応へ振り向ける方針を明示していることです。2026年4月にはプライベートブランドの品質管理でISO9001認証も取得しました。そのため、この企業の商品やサービスを利用すれば、店舗・調剤業務の機械化によって従業員が単純作業から離れ、利用者への相談・服薬支援へ時間を使える小売・薬局運営が広がる可能性があります。

一方で、改善点として、2025年度の女性管理職比率15.0%に対し、男女賃金比率は全労働者64.4%、正規雇用でも71.5%にとどまっています。また、2021年にスギ薬局店舗で発生した調剤過誤について、誤調剤された薬を服用した患者が2022年に亡くなり、2024年に民事訴訟が提起されています。重大な死亡事案は、別の安全対策や認証によって相殺せず評価へ残します。

この記事では、株式会社スギ薬局の強みと課題をさらに詳しく企業審査していきます。

株式会社スギ薬局の企業審査結果

株式会社スギ薬局は、労働時間、育児支援、DX、防災・地域支援では強い一方、男女の待遇差、会社単体の労災結果開示、調剤安全の重大事案が総合点を下げています。

評価軸点数評価の要点
Safety31/50薬剤師残業9.6時間、医療事務5.8時間、男性育休63.7%、相談制度を評価。男女賃金比64.4%、単体労災KPI不足、調剤過誤死亡事案が課題
Innovation20/25AI自動発注、AI電話、調剤自動化・集中化、アプリ・DXを評価。削減人時や賃金・休日への還元実績は不足
Protection19/25防災協定130件、店舗備蓄、停電時モバイルバッテリー無料開放、複数物流網、情報セキュリティ体制を評価。公開RTO・RPOと全社ISMS範囲は課題
総合点70/100シビックランクB

主な強み

・薬剤師の月平均残業は9.6時間程度、医療事務は5.8時間程度
・2024年度の採用データでは月平均所定外労働8.2時間
・2026年度の年間休日は職種により118~126日
・2025年度の男性育児休業取得率63.7%、女性は約98~99%
・女性管理職比率は15.0%まで上昇
・AIによる完全自動発注、AI電話対応、調剤自動化・集中化を推進
・2026年4月、PB商品の品質管理でISO9001:2015認証を取得
・2025年度末時点で防災協定130件、包括協定48件
・災害時に店舗を避難場所として活用し、停電時はモバイルバッテリーを無料開放する仕組みを整備
・2025年度のグループ死亡労災は0件

主な課題

・2025年度の男女賃金比率は全労働者64.4%、正規雇用71.5%
・女性社員が多い一方、女性管理職比率15.0%にはさらに改善余地がある
・株式会社スギ薬局単体の死亡・休業労災件数、度数率、強度率は公表されていない
・グループ全体では2025年度に労働災害328件が発生
・メンタルヘルス不調による休職者はグループで238人
・2021年の調剤過誤で患者が誤調剤薬を服用し、2022年に死亡した事案がある
・店舗人員不足や応援・ワンオペ感を指摘する従業員口コミがある
・AI・自動化により何時間の作業が減り、その時間が賃金・休暇へどの程度還元されたかの定量公開が不足
・重要システムのRTO・RPO、全店舗・全業務を対象にしたISMSの範囲が十分に公開されていない

事業内容と人間への貢献

株式会社スギ薬局は、ドラッグストアと調剤薬局を運営するスギ薬局グループの中核事業会社です。2008年9月設立、本社は愛知県大府市、代表取締役社長は杉浦克典氏、資本金は5,000万円です。2025年3月1日にはI&H株式会社を吸収合併し、調剤事業をさらに拡大しました。

基本情報

項目内容
会社名株式会社スギ薬局
設立2008年9月
代表者代表取締役社長 杉浦克典
資本金5,000万円
本社愛知県大府市横根町新江62番地の1
本店愛知県安城市三河安城町一丁目8番地4
主な事業ドラッグストア、調剤薬局、在宅医療対応
2026年2月期売上高9,637億64百万円
2026年2月期経常利益267億6百万円
2026年2月期当期純利益113億84百万円
法人番号7180301016951

主な事業内容

スギ薬局は医薬品、化粧品、健康食品、日用品、食品などの販売と、処方せん調剤、在宅医療支援を行っています。調剤併設型ドラッグストアを広く展開し、薬剤師、登録販売者、管理栄養士などの専門職が、セルフケアから服薬、疾病予防、在宅支援まで関わっています。

2025年度のスギ薬局グループでは処方せん応需枚数が2,615万5千枚、訪問調剤利用者数が年間延べ22万783人に達しています。日用品販売だけでなく、地域医療インフラの一部を担う企業です。

主な利用者・取引先

利用者は、一般消費者、処方せんを持つ患者、在宅医療利用者、高齢者、健康相談を必要とする地域住民です。自治体、医療機関、介護施設、製薬企業、日用品・食品メーカー、物流企業などとも関係しています。

事業による人間への貢献

ドラッグストアが近隣にあることで、風邪薬、衛生用品、食品、介護用品などを日常的に購入できます。さらに調剤併設店では、処方薬の受け取り、服薬相談、在宅訪問まで一体的に利用できます。

高齢者や慢性疾患患者にとって、遠方の医療機関へ毎回出向かなくても、生活圏内で薬剤師へ相談できることは大きな利便性です。災害時にも、医薬品・衛生用品・食品を扱う店舗網は地域インフラとして機能します。

一方、薬局では調剤ミスが生命へ直結します。店舗数や処方せん枚数が増えるほど、安全管理と従業員の余裕を同時に強化する必要があります。そのため本審査では、出店数や売上だけでなく、調剤安全、労働時間、相談体制、災害対応を重視します。

Safety|31/50

Safetyでは、店舗・薬局で働く人の賃金、時間、雇用、公平性、安全と、利用者へ提供する医薬品・商品・調剤サービスの安全を評価します。

賃金・利益の還元|5/10

2025年度のスギ薬局グループ正社員平均年間給与は566万円で、男性603万4千円、女性526万4千円です。株式会社スギ薬局単体では、男女賃金比率が全労働者64.4%、正規雇用71.5%、パート・有期116.9%と公表されています。

新卒総合職は2027年度で大卒・院卒月25万円、薬剤師は勤務コースに応じて月32.4万円以上など、職種別の初任給も公開されています。

給与水準と定期昇給制度を評価する一方、女性と男性の平均賃金差が大きく、会社単体の賃金中央値や等級調整後賃金差、2026年のベースアップ率も十分には確認できません。

そのため5/10点です。7~8点には、職種・等級・勤続年数を調整した男女賃金差を公開し、正規雇用の男女賃金比を80~90%以上へ近づけ、物価上昇を上回る基本給改善を継続する必要があります。

労働時間・休息|8/10

薬剤師向け公式採用サイトでは月平均残業9.6時間、医療事務では5.8時間程度と説明しています。2024年度の新卒採用データでも月平均所定外労働は8.2時間です。

2026年度の年間休日は、店長候補や総合薬剤師で118日、調剤薬剤師・調剤薬局では126日など、職種によって異なります。2027年度は119~124日に変更予定です。

2025年度のグループ正社員の平均所定外労働時間も月6時間とされており、数値だけを見れば小売・調剤業として残業は低い水準です。

一方、Indeedや転職会議には店舗人員不足、応援勤務、休憩中のレジ応援などを指摘する口コミがあります。店舗・地域による差がある可能性を考慮し8/10点です。

10/10には、株式会社スギ薬局単体で職種・店舗区分別の残業、有休取得率、月45時間・60時間超人数、勤務間休息達成率を継続公開する必要があります。

雇用の安定・待遇の公平性|3/5

2025年度の株式会社スギ薬局の女性管理職比率は15.0%で、2024年度13.9%から上昇しました。男性育休取得率も63.7%まで上昇しています。

一方、男女賃金比率は全労働者64.4%、正規雇用71.5%です。職種、勤続年数、役職、勤務時間などの構成差を含むため、同一労働に対する差別的賃金とは断定できませんが、結果差は大きいと評価します。

女性管理職比率の上昇は評価するものの、男女の昇進・所得結果には改善余地があるため3/5点です。

福利厚生・育児・介護|4/5

2025年度の男性育休取得率は63.7%、女性は約98~99%で、高い水準です。育児短時間勤務、介護休暇、勤務地限定制度、4日以上の連続休暇取得推奨、社員割引なども整備しています。

勤務地について、全国勤務、地域勤務、エリア勤務を選べる制度もあり、転居や家庭事情へ対応しやすい仕組みです。

制度と利用実績を評価して4/5点です。5/5には男性育休取得率90%以上、男女別平均育休日数、介護休業利用・復帰率を継続公開する必要があります。

人権・ハラスメント・労使関係|4/5

スギ薬局グループは人権方針を掲げ、適切な賃金、労働時間、安全、ハラスメント禁止、結社の自由などを明記しています。国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づく人権デュー・ディリジェンスも実施しています。

職場の悩み・何でも相談ダイヤルを設置し、個人情報を保護しながら相談できる体制があります。2025年度の相談件数はグループで2,009件、コンプライアンス研修受講率は100%です。

株式会社スギ薬局にはUAゼンセン同盟スギ薬局ユニオンがあり、労使関係は安定していると有価証券報告書に記載されています。

制度・相談窓口・労組を評価して4/5点です。5/5には、スギ薬局単体の相談内容分類、ハラスメント認定件数、是正完了率、報復防止の実績を公開する必要があります。

労働安全・健康|5/10

グループ全体では2025年度に労働災害328件、うち業務災害219件、通勤災害109件が発生しています。死亡事故は0件です。定期健康診断受診率99.7%、ストレスチェック受検率91.8%など健康管理は進めています。

一方、株式会社スギ薬局単体の死亡・休業労災件数、度数率、強度率、店舗事故、薬剤師の業務災害などは公表されていません。店舗数と従業員数が大きい企業だけに、単なる件数ではなく労働時間当たりの事故率も必要です。

グループ死亡0と安全衛生委員会の運用を評価する一方、単体KPI不足を考慮して5/10点です。

7~8点には、単体死亡0を継続し、休業災害、度数率、転倒・腰痛・針刺し・交通事故等の災害型別件数を毎年公開し、減少傾向を示す必要があります。

商品・サービスの安全|2/5

2026年4月、PB商品の開発・生産・管理に関する品質マネジメントシステムでISO9001:2015認証を取得しました。製造委託先工場も、新規・定期・緊急の3種類の監査に分けて品質管理しています。

一方、2021年10月にスギ薬局店舗で調剤過誤が発生し、誤調剤された薬を患者が服用、その後2022年5月に患者が亡くなりました。2024年8月に、この事案に関する民事訴訟が提起されたことをスギホールディングスが公表しています。

会社は調剤薬鑑査の指導再徹底、調剤室環境整備、マニュアル遵守、倫理・コンプライアンス再教育を行っていますが、死亡に至った重大事案は他の安全対策で相殺しません。

このため2/5点です。4/5以上には、調剤過誤・重大インシデントの件数、処方せん100万枚当たりの過誤率、再発防止後の推移を継続公開し、重大事故0を長期間実証する必要があります。

従業員・元従業員の口コミ

Indeedでは2026年10月時点で500件を超える口コミがあり、総合評価は2.7前後、勤務時間・残業2.6、給与・福利厚生2.9、定着率・昇進2.3、上司との関係2.3となっています。

2026年9月の投稿には、新店出店に伴う人員異動や、少人数運営、休憩時間中の接客対応などを指摘する内容があります。個別店舗の体験であり全社へ一般化はしませんが、人員配置に店舗差がある可能性を示す補助情報として扱います。

転職会議では投稿集計で残業月14.5~14.6時間、有給消化率約54.7~54.8%です。公式採用サイトの薬剤師9.6時間、医療事務5.8時間より高いため、職種・店舗による差がある可能性があります。

SNS・匿名掲示板の確認結果

X、5ちゃんねる、爆サイ等について、スギ薬局、残業、人手不足、調剤ミス、退職、パワハラ、DX、自動化などを組み合わせて確認しました。

対象社員・元社員と明確に確認でき、公式・口コミサイト以上に採点を変更できる具体的な現行情報は今回の検索では確認できませんでした。有用な匿名投稿が見つからないこと自体は減点していません。

Innovation|20/25

Innovationでは、発注、在庫管理、電話、レジ、調剤などの反復作業をどこまで技術へ移し、その時間を患者・顧客対応へ返しているかを評価します。

作業負担・危険の削減|7/10

スギ薬局グループは、AIによる完全自動発注、AI電話対応、食品自動発注などを進めています。調剤でも業務の自動化と集中化、エリア単位の在庫一元管理を進める方針です。

薬剤師向け採用サイトでは平均残業9.6時間、医療事務では5.8時間と説明し、DXや最新機器導入が負担軽減につながっているとしています。

実際の残業が低いことは評価できますが、「AI自動発注で年間何時間」「調剤集約で薬剤師1人あたり何分」という導入前後の削減人時は十分に公表されていません。

そのため7/10点です。9~10点には、主要DX施策ごとに年間削減人時、作業回数、店舗別残業、ヒューマンエラー減少を公開する必要があります。

商品・サービスの改善|5/5

スギ薬局アプリは2026年2月末時点で1,567万DL、かかりつけ薬局アプリは147万DLです。処方せん送信、薬の管理、店舗・クーポン機能などをデジタル化し、利用者の待ち時間や手続きを減らしています。

今後はAIによる接客支援、服薬指導の自動記録、AI患者を相手にしたロールプレイなども進める方針です。

店舗・調剤双方で継続的にサービスを改善しているため5/5点です。

改善成果の人間への還元|3/5

会社は、AI自動発注やAI電話対応で生まれた時間を「接客やカウンセリングなど付加価値の高い業務へあてる」と明確に説明しています。調剤でも、機械化によって薬剤師が患者対応に専念できる体制を目指しています。

単純な人員削減ではなく、人が専門性を発揮する仕事へ時間を移す考え方は高く評価できます。

一方、DX導入店舗と未導入店舗で残業、有休、離職、賃金、患者対応時間がどれだけ変化したかは公表されていません。

そのため3/5点です。4~5点には、DX導入前後の労働時間、接客・服薬指導時間、配置転換、賃金・休日を定量比較する必要があります。

研究開発・現場改善の継続|5/5

株式会社スギ薬局は2021年、2023年、2025年と継続して経済産業省のDX認定を受けています。

アプリ、AI発注、AI電話、調剤自動化、在庫一元管理、製配販データ連携など、店舗と薬局の両方で改善を継続しています。

単発の実証ではなく事業運営の基盤としてDXを続けているため5/5点です。

自動化・AI導入後の雇用状況

AI発注や調剤自動化を進めていますが、大規模な整理解雇・希望退職を株式会社スギ薬局が自動化を理由に発表した公開情報は確認できません。

一方で新規出店や調剤拡大を続けており、薬剤師、総合職、医療事務、DX人材などの採用も継続しています。

ただし、自動化導入店舗で必要人員が何人減り、その従業員がどの職務へ移ったか、非正規契約・採用数へどう影響したかは公開されていません。DXを人員削減ではなく専門業務への移行として実証するには、配置転換と雇用の追跡が必要です。

Protection|19/25

Protectionでは、災害、停電、物流停止、システム障害、サイバー攻撃が起きても、医薬品・日用品・調剤サービスを地域へ届け続けられるかを評価します。

災害への備え・訓練|4/5

2026年2月末時点で、グループの自治体等との協定は197件、このうち防災協定は130件です。

災害時の物資供給、店舗の緊急避難・帰宅困難者向けスペース提供、防災訓練への協力を進めています。

行政施設または店舗に備蓄品を置き、通常販売と入れ替える官民連携ローリングストックも構築しています。

協定と具体的な店舗運用まで確認できるため4/5点です。5/5には、年次防災訓練の実施率、安否確認時間、店舗再開時間、訓練目標の達成率を公開する必要があります。

生産・物流・調達の代替|4/5

全国へ多数の店舗と物流網を持ち、2025年度には共同倉庫・共同配送を拡大しています。物流動態管理サービスを導入し、店舗配送の可視化も進めています。

複数店舗・複数物流拠点があるため、一店舗が停止しても周辺店舗で一定の代替が可能です。

また、PB商品の製造委託先工場を累計180社点検し、品質と供給の両面を管理しています。

ただし、特定物流センター停止時に何%を別拠点で代替できるか、医薬品の代替調達に何時間かかるかは公開されていません。このため4/5点です。

サイバー防衛・情報保護|3/5

スギ薬局グループは情報セキュリティ基本方針、情報セキュリティ委員会、アクセス制限、外部機器接続禁止、操作ログ保存、外部監査、訓練メールなどを実施しています。

一部業務ではISMS認証も取得しています。

一方、株式会社スギ薬局の全主要店舗・調剤・アプリ・基幹システムを対象としたISO27001の包括認証、MFA、EDR、SOC・CSIRT、重大インシデント件数、検知・復旧時間は十分に公開されていません。

そのため3/5点です。

供給継続・復旧能力|4/5

医薬品、食品、日用品を扱う多数の店舗網と、自治体との災害物資協定、店舗備蓄、共同物流によって、災害時の供給継続力を高めています。

2025年3月には大阪市と災害救助物資の供給協定を締結し、災害時に食料品、医療用品、日用品を供給する仕組みを整えています。

一方、本社・物流センター・調剤システム・アプリなど重要機能のRTO・RPO、実際の復旧訓練時間は公開されていません。このため4/5点です。

危機時の市民への対応|4/5

防災協定130件に加え、災害時の物資支援、店舗避難場所の提供、官民連携備蓄を進めています。

全店に導入したモバイルバッテリー「チャージスポット」は、震災などの停電時に無料開放する仕組みです。2026年2月末時点で1,422店舗にAEDを設置し、自治体等への救急箱寄贈も累計2,206個に達しています。

日常の店舗網を災害時の地域支援へ転用する仕組みを評価して4/5点です。

5/5には、実際の地震・豪雨で何店舗が物資提供・避難受け入れを行い、何人・何施設へ何時間で届けたかを継続公開する必要があります。

良いニュース・最近の前向きな動き

2026年4月|PB商品の品質管理でISO9001取得(Safety)

2026年4月、スギ薬局グループはPB商品の開発・生産・管理を対象としてISO9001:2015認証を取得しました。

商品企画から製造委託先管理、不具合発生時の改善まで品質管理を国際規格へ合わせたことは、食品、化粧品、衛生用品などを購入する利用者の安全性を高める前向きな動きです。

2026年|AI自動発注・AI電話・調剤自動化を拡大(Innovation)

新中期経営計画では、AIによる完全自動発注と電話対応を進め、店舗従業員の負担を減らし、創出した時間を接客・カウンセリングへ移す方針を示しています。

調剤でも処方業務の集中化、在庫一元管理、服薬指導のAI自動記録を進める計画です。

「人を減らすためのAI」ではなく、「人が相談・専門業務へ時間を使うためのAI」と位置づけている点を評価します。

2025~2026年|防災協定130件、店舗を災害拠点化(Protection)

防災協定は2024年度96件から2025年度130件へ増加しました。

災害物資、避難場所、ローリングストック、AED、停電時バッテリー無料開放など、通常のドラッグストアを地域防災拠点へ変える取り組みを広げています。

悪いニュース・問題となった動き

2024年8月公表|調剤過誤死亡事案で民事訴訟(Safety)

2021年10月、スギ薬局店舗で調剤過誤が発生しました。会社公表によると、患者が誤調剤された薬を服用し、2022年5月に亡くなりました。

2024年に民事訴訟が提起され、会社は再発防止として調剤薬鑑査、調剤室環境、マニュアル、倫理・コンプライアンス教育を再徹底しています。

医薬品を扱う企業にとって死亡につながる調剤過誤は最も重い安全問題の一つです。現在の改善施策が機能しているかを、重大調剤過誤件数の年次推移で示す必要があります。

2025年度|男女賃金比64.4%、正規雇用でも71.5%(Safety)

株式会社スギ薬局の女性管理職比率は15.0%まで上昇していますが、男女賃金比率は全労働者64.4%、正規雇用71.5%です。

女性社員の多い会社だからこそ、昇進、職種配置、勤務区分、時短勤務などが長期的な所得差へどう影響しているかを分解し、改善することが重要です。

2025年度|グループ労災328件、メンタル不調休職238人(Safety)

グループ全体では2025年度に労働災害328件、メンタルヘルス不調による休職者238人が公表されています。死亡労災は0件です。

M&Aや店舗拡大で従業員数も増えているため、件数だけで前年と単純比較はできません。それでも、店舗の転倒、腰痛、通勤事故、精神負担などを減らし、会社単体の発生率まで公開する必要があります。

総合評価と、これから改善してほしいこと

株式会社スギ薬局は70点、シビックランクBです。次のAランクは80点からなので、あと10点必要です。

残業の低さ、育児支援、DX、防災の強さは明確です。一方、医薬品を扱う企業として最も重要な調剤安全で死亡事案があり、男女賃金差、労災の単体KPIにも課題があります。

調剤過誤を単体KPIで公開し、重大事故0を継続する|商品・サービスの安全 2→4/5

現在の「商品・サービスの安全」は2/5点です。

調剤過誤、重大インシデント、処方せん100万枚当たりの過誤率を毎年公開し、死亡・重篤事故0を複数年継続してください。ダブルチェックや鑑査支援システム導入後の改善率も示せれば2→4点、+2点を検討できます。

参考企業はTOPPAN株式会社です。当サイトDriveの現行審査ではISO9001と全社品質保証を評価し、「商品・サービスの安全」4/5点です。スギ薬局も制度だけでなく、重大事故が減った結果を継続して示すことが重要です。

男女賃金差と女性登用を改善する|賃金・利益の還元 5→7/10、雇用の公平性 3→4/5

現在は「賃金・利益の還元」5/10点、「雇用の安定・待遇の公平性」3/5点です。

正規雇用の男女賃金比を71.5%から80%以上へ引き上げ、女性管理職比率を20~30%へ高め、職種・等級・勤続・勤務時間を調整した賃金差と男女別昇進率を公開できれば、賃金5→7で+2点、雇用公平性3→4で+1点を検討できます。

参考企業はKDDI株式会社です。当サイトDriveの現行審査は82点・Aで、賃金改善と人的資本KPIの公開を高く評価しています。

会社単体の労災率を公開し、低下させる|労働安全・健康 5→7/10

現在の「労働安全・健康」は5/10点です。

死亡・休業労災、度数率、強度率、店舗転倒、腰痛、通勤事故などを株式会社スギ薬局単体で公開し、死亡0と事故率低下を複数年継続できれば5→7点、+2点を検討できます。

参考企業はTOPPAN株式会社です。当サイトDriveの現行審査では2025年の死亡0、度数率0.043、強度率0.000を単体で公開し、労働安全8/10点です。

DXの削減時間を従業員の自由時間へ返す|作業負担 7→8/10、人間への還元 3→4/5

現在は「作業負担・危険の削減」7/10点、「改善成果の人間への還元」3/5点です。

AI発注、AI電話、調剤自動化について、店舗1店あたり年間削減時間、薬剤師1人あたりの患者対応時間増加、残業削減、有休増加を導入前後で公開してください。

複数の主要地域で同じ成果が確認できれば、作業負担7→8で+1点、人間への還元3→4で+1点を検討できます。

重要システムの復旧時間を公開する|サイバー防衛 3→4/5

アプリ、調剤システム、在庫、決済、処方せん受付について、RTO・RPOを設定し、MFA、EDR、24時間監視、バックアップ復元訓練、攻撃演習を実施し、重大漏えい0と実測復旧時間を公開できれば3→4点、+1点を検討できます。

これにより70+2+3+2+2+1=80点となり、シビックランクAへ到達します。

次のランクへ上がるための具体例

・調剤過誤・重大インシデント・処方せん100万枚当たり過誤率を公開し、死亡・重篤事故0を複数年継続。「商品・サービスの安全」2→4点、+2点。

・正規男女賃金比を80%以上、女性管理職20~30%へ改善し、調整後賃金差・昇進率を公開。「賃金」5→7点、「雇用公平性」3→4点、+3点。

・会社単体の死亡・休業労災、度数率・強度率を公開し、死亡0と事故率低下を複数年継続。「労働安全・健康」5→7点、+2点。

・AI発注、AI電話、調剤自動化の年間削減人時と残業・有休への還元を公開。「作業負担」7→8点、「人間への還元」3→4点、+2点。

・重要システムのRTO・RPO、攻撃・復旧訓練結果を公開。「サイバー防衛」3→4点、+1点。

70点+2点+3点+2点+2点+1点=80点となり、シビックランクAへ上がります。

つまり、株式会社スギ薬局が次のランクへ上がるためには、すでに強いDXと防災をさらに増やすだけではなく、「薬を安全に渡せたか」「女性と男性の機会・所得差が縮んだか」「事故が減ったか」「AIで生まれた時間が社員へ返ったか」を結果の数字として示すことが重要です。

出典一覧

1.株式会社スギ薬局「会社情報」
2.スギホールディングス「2026年2月期 有価証券報告書」
3.スギ薬局 採用サイト「薬剤師特設サイト」
4.スギ薬局 採用サイト「医療事務特設サイト」
5.スギ薬局 採用サイト「募集要項・制度環境」
6.スギホールディングス「サステナビリティ 非財務指標」
7.スギホールディングス「健康で安全な働き方への改革」
8.スギホールディングス「人権課題への取り組み」
9.スギホールディングス「商品の安全・安心の確保」
10.スギホールディングス「マネジメントメッセージ/DXによる店舗効率化」
11.スギホールディングス「災害・防犯に対する強靭な社会づくり」
12.スギホールディングス「リスク管理・情報セキュリティ」
13.スギホールディングス「調剤過誤事案に関する民事訴訟の提起につきまして」2024年8月28日
14.Indeed「株式会社スギ薬局の社員クチコミ」[情報ランクB]
15.転職会議「株式会社スギ薬局の残業・社員口コミ」[情報ランクB]
16.大阪市・スギ薬局「災害救助物資の供給等に関する協定」2025年3月
17.Gビズインフォ「株式会社スギ薬局 DX認定」
18.Google Drive「TOPPAN株式会社を企業審査|73点/100点・シビックランクB」現行版[参考企業]
19.Google Drive「KDDI株式会社を企業審査|82点/100点・シビックランクA」現行版[参考企業]

シビックランクの基準

ランク総合点
S90~100点
A80~89点
B70~79点
C60~69点
D50~59点
E40~49点
F20~39点
G0~19点

株式会社スギ薬局は70点のため、今回のシビックランクはBです。

情報ランクの基準

情報ランク基準
S公的機関、裁判所、規制当局、独立した第三者機関の調査・監査・検証・認証など、内容そのものに独立した裏づけがある情報
A企業公式資料、採用情報、公式声明・SNS、氏名・役職・立場が確認できる記名取材や公表発言など、発信主体が明確な一次情報
B従業員・元従業員の口コミ、一般SNS、匿名掲示板など、発信者の身元や対象企業との関係を独立に確認しにくい情報

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