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我が町こそ世界一の都 第十話 昔の町より、明るい
遊びに来た人が、仕事を見つける町 シビックタウン第一期先行開業の日、美和子は朝の六時に瀬戸口食堂へ入った。 いつも通り、裏口の鍵を開け、冷蔵庫の中を確認し、出汁を取る鍋へ水を張る。 けれど、窓の外に見える通りは、もう昨日までの商店街で... -
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我が町こそ世界一の都 第九話 シビックタウン
第二の柱 田中丸栄の端末には、福野県で進行している複数の実証計画が表示されていた。 鯖川フレーム製作所。 北浜精密工業。 福野機工。 東福野部品製造。 その他、県内の中小工場数社。 いずれにも、同じ表示が付いている。 【鯖川モデル導入... -
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我が町こそ世界一の都 第八話 明かりだけでは食えない
この場所は好きです。でも、ここでは暮らせません 高瀬乾物店のシャッターが、夜に開くようになった。 最初は、たった二時間だけだった。 午後七時から九時まで。 入口側の一区画だけ。 参加者は十人まで。 無断撮影は禁止。 営業や勧誘も禁止。... -
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我が町こそ世界一の都 第七話 祭りに混ざる方法
何をすればいいのか分かる夜 美和子が新しいDRIVEを投稿した翌朝、瀬戸口食堂の端末には、すでに三十件を超える応答が届いていた。 ―――――― GVS ―――――― 【▶ DRIVE】帰る前の二時間に、若者が自分のやりたいことを持ち寄れる夜の企画枠を作ります。... -
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我が町こそ世界一の都 第六話 帰りたくない夜に
二時間だけの祭りが終わったあと 高瀬乾物店のシャッターが閉まったのは、予定通り、二時間後だった。 終了時刻になると、水野が鍵の返却を記録し、荒木が入口側の棚と床、持ち込んだ照明機材の跡を確認した。陽斗は撮影した映像をその場では公開せず... -
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我が町こそ世界一の都 第五話 二時間だけの祭り
選ばれなかった企画 瀬戸口食堂の営業を終えたあと、美和子は、一人で端末を見ていた。 【鯖川地域GVS・第二合論進出テーマ】 空き店舗を地域活動へ試験利用するため、所有者が安心して判断できる条件を集める。 陽斗の動画制作会は、第二合論へ進まな... -
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我が町こそ世界一の都 第四話 要請の先にいた人
初めての動画制作会 瀬戸口食堂の定休日、店の入口には小さな紙が貼られていた。 【地域GVS試験企画】【町の動画制作会・初回撮影中】【一般見学・飛び入り参加は受け付けていません】 瀬戸口美和子は、その紙を眺めながら、思わず口元を緩めた。 「ず... -
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我が町こそ世界一の都 第三話 失敗する勇気
企画者の名前 地域GVSで動画制作会の試験実施へ応答した翌日、美和子は開店前の食堂で、一人、端末の画面を見つめていた。 【町の動画制作会・初回企画書提出待ち】 昨日、自分で押したはずの応答だった。 条件を満たせるなら、定休日の午後、瀬戸口... -
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我が町こそ世界一の都 第二話居 場所を奪った英雄たち
地域合論ルーム 翌日の午後、瀬戸口食堂は定休日だった。 普段なら、美和子は店の奥で仕込みをするか、弁当配達の帳簿を確認するか、商店街の誰かに呼ばれて外へ出ている時間だった。 だが今日は、店の座敷に昨日と同じ四人が集まっていた。 荒木... -
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我が町こそ世界一の都 第一話 俺たちを馬鹿にしているのか
閉じた店の向こう側 瀬戸口美和子は、店先に出した黒板を抱えたまま、道の向こう側を見ていた。 先月まで乾物屋だった店のシャッターは、今日も閉じたままだった。 軒先には、まだ古びた商品札が残っている。 干し椎茸。昆布。煮干し。 手書きの...