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シビックドライブ
第二十三話 金稼ぎの学校
廃校へ シェア村は、思っていたより遠かった。 バスは市街地を抜け、コンビニの数が減り、アパートより畑と古い家が目立つ道を進んでいった。 窓の外には、山が見える。 完全な山奥ではない。遠くにスーパーの看板もある。病院も、役所の支所も、車で行け... -
お金が欲しい。どうしたらいいんだ
第二十二話外伝 世界が変わった日
アメリカ――レオ・グラント 「金はある」 レオ・グラントは、配信スタジオの中央でそう言った。 目の前には、巨大なスクリーンがある。 そこには、いくつもの数字が並んでいた。 副業失敗ログ。情報商材への誘導報告。低単価案件の停止地点。シェア村参加希... -
シビックドライブ
第二十一話 3円だった報酬が、1.2万円になった
数か月後 シェア村。 その言葉は、しばらく俺の頭の片隅に残っていた。 お金がない人同士で、生活費・仕事・知識を共有できる場所を作る。 最初に見たときは、正直、無理だと思った。 共同生活なんて、絶対に揉める。金がない人同士で集まったら、余計に地... -
お金が欲しい。どうしたらいいんだ
第二十話 シビックナビゲーターって、こんなに反応されるのか?
投稿する 下書きは、仕事中も頭の中に残っていた。 副業で失敗した話をください。 成功談じゃなくていいです。むしろ失敗談がほしいです。何を何時間やって、いくらになったのか。初期費用はいくらかかったのか。どこで止まったのか。情報商材や高額講座へ... -
シビックドライブ
第十九話 金にならねえじゃねえか
報酬見込み 画面が白く光った。 俺は、スマホを握ったまま固まっていた。 ナビゲーター報酬。 活動実績に応じて、報酬が発生する場合があります。 その一文を見たとき、眠気が飛んだ。第二合論も、レシピも、起業も、シェアハウスも、保険も、一瞬だけ頭の... -
シビックドライブ
第十八話 余計なお世話だろ!
第二合論へ 起きたとき、部屋はもう暗かった。 カーテンの隙間から、夕方の光が細く入っている。スマホの画面を見ると、通知が三つ溜まっていた。 仕事の連絡ではない。クレカの引き落とし通知でもない。副業広告でもない。 GVSからだった。 【第二合論の... -
お金が欲しい。どうしたらいいんだ
第十七話 お金が欲しい。どうしたらいいんだ
おにぎりを戻す 夜勤明けのコンビニで、俺は一番安いおにぎりを棚に戻した。 百三十八円。 たった百三十八円。 でも、手が止まった。 財布の中には、小銭が少し。スマホで銀行口座を開けば、残高は八千四百二十円。 給料日は十日前だった。 家賃は払った。... -
ブラック企業への愚痴が世界を変える?
第三話 話し合いって、こういうものだったのか?
終わったはずの部屋 灰色の画面を、俺は無言で見つめていた。 【第1合論完了】【代表者】:RoomA-1【最終テーマ】:愚痴をSNSで発信して、ブラック企業の現状を広める【トークルーム】:ブラック企業のパワハラをなくしたい【外部発信】:進行中(リンク)... -
ブラック企業への愚痴が世界を変える?
【シーズン1最終話】第十六話 人は、仲間になれる
移行施設 移行施設と聞いて、俺は最初、病院みたいな場所を想像していた。 白い壁。閉じた部屋。監視カメラ。許可がなければ開かない扉。元工作員や犯罪歴のある人間が、社会に戻るために訓練される場所。 だが、実際に行ってみると少し違った。 そこは、... -
ブラック企業への愚痴が世界を変える?
第十五話外伝 裏切り者の要請
統制圏の工作員 イリヤ・クロードは、統制圏の工作員だった。 そう名乗ることに、迷いはなかった。 少なくとも、かつてはそうだった。 統制圏で生まれ、統制圏で育ち、統制圏の教育を受けた。協力社会は、人類を堕落させる。GVSは、自由を奪う監視網である...